JPH11218059A - 燃料ポンプ - Google Patents
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- JPH11218059A JPH11218059A JP2110698A JP2110698A JPH11218059A JP H11218059 A JPH11218059 A JP H11218059A JP 2110698 A JP2110698 A JP 2110698A JP 2110698 A JP2110698 A JP 2110698A JP H11218059 A JPH11218059 A JP H11218059A
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- fuel
- pump
- discharge port
- flow path
- gas discharge
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 燃料吐出量の減少を抑制するとともに燃料吸
入能力が高い燃料ポンプを提供する。 【解決手段】 ポンプ流路41はインペラの外周に沿っ
てケーシング本体とケーシングカバー22との間にC字
状に形成されている。ポンプ流路41に吸入された燃料
はインペラの回転により加圧され、燃料ポンプからエン
ジン側に吐出される。気体排出口42はケーシングカバ
ー22を貫通しポンプ流路41と燃料ポンプ外の燃料タ
ンク内とを連通するように形成されている。気体排出口
42はポンプ流路41の終端54に形成されており、気
体排出口42の径dは0.2mm≦d≦0.9mmの範囲内
に設定されている。燃料吸入口40から気体排出口42
までの加圧流路が長くなるので燃料吸入口40の負圧が
大きくなり、燃料吸入能力が向上する。また、ベーパと
ともに気体排出口42から排出される燃料量が減少する
ので、燃料吐出量の減少を抑制する。
入能力が高い燃料ポンプを提供する。 【解決手段】 ポンプ流路41はインペラの外周に沿っ
てケーシング本体とケーシングカバー22との間にC字
状に形成されている。ポンプ流路41に吸入された燃料
はインペラの回転により加圧され、燃料ポンプからエン
ジン側に吐出される。気体排出口42はケーシングカバ
ー22を貫通しポンプ流路41と燃料ポンプ外の燃料タ
ンク内とを連通するように形成されている。気体排出口
42はポンプ流路41の終端54に形成されており、気
体排出口42の径dは0.2mm≦d≦0.9mmの範囲内
に設定されている。燃料吸入口40から気体排出口42
までの加圧流路が長くなるので燃料吸入口40の負圧が
大きくなり、燃料吸入能力が向上する。また、ベーパと
ともに気体排出口42から排出される燃料量が減少する
ので、燃料吐出量の減少を抑制する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸入燃料を加圧す
るポンプ流路からベーパ等の気体を排出可能な燃料ポン
プに関する。
るポンプ流路からベーパ等の気体を排出可能な燃料ポン
プに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インペラの外周に沿って形成
したポンプ流路にインペラの回転により燃料を吸入して
加圧、圧送する燃料ポンプにおいて、燃料温度が上昇す
るとポンプ流路内にベーパが発生し易い。ベーパの発生
量が増加しポンプ流路にベーパが滞留すると、流体摩擦
力により燃料を吐出していた燃料の液体部がベーパによ
り寸断されるので、ポンプ流路における加圧作用が働か
なくなり、燃料ポンプ外に燃料を吐出不能になることが
ある。
したポンプ流路にインペラの回転により燃料を吸入して
加圧、圧送する燃料ポンプにおいて、燃料温度が上昇す
るとポンプ流路内にベーパが発生し易い。ベーパの発生
量が増加しポンプ流路にベーパが滞留すると、流体摩擦
力により燃料を吐出していた燃料の液体部がベーパによ
り寸断されるので、ポンプ流路における加圧作用が働か
なくなり、燃料ポンプ外に燃料を吐出不能になることが
ある。
【0003】エンジン始動時のようにインペラの回転数
が低い場合、ポンプ流路内の燃料流量が少ないので吐出
燃料とともにエンジン側にベーパを排出することが困難
である。したがって、ポンプ流路にベーパが滞留し易く
なり、ポンプ流路における加圧作用が低下する。このよ
うなベーパによる加圧不良を防ぐため、ポンプ流路の途
中にポンプ流路と燃料ポンプの外部とを連通する気体排
出口を設け、ベーパを含む燃料ポンプの加圧作用を妨害
する気体を気体排出口から燃料ポンプの外ヘ排出する燃
料ポンプが知られている。
が低い場合、ポンプ流路内の燃料流量が少ないので吐出
燃料とともにエンジン側にベーパを排出することが困難
である。したがって、ポンプ流路にベーパが滞留し易く
なり、ポンプ流路における加圧作用が低下する。このよ
うなベーパによる加圧不良を防ぐため、ポンプ流路の途
中にポンプ流路と燃料ポンプの外部とを連通する気体排
出口を設け、ベーパを含む燃料ポンプの加圧作用を妨害
する気体を気体排出口から燃料ポンプの外ヘ排出する燃
料ポンプが知られている。
【0004】気体排出口を設けた燃料ポンプにおいて、
気体排出口の圧力は気体排出口が燃料ポンプの外部と連
通しているのでほぼ大気圧であり、燃料吸入口の圧力は
気体排出口までの加圧分負圧になる。燃料吸入口の圧力
が負圧になることにより燃料ポンプは燃料タンクから燃
料を吸い上げることができる。
気体排出口の圧力は気体排出口が燃料ポンプの外部と連
通しているのでほぼ大気圧であり、燃料吸入口の圧力は
気体排出口までの加圧分負圧になる。燃料吸入口の圧力
が負圧になることにより燃料ポンプは燃料タンクから燃
料を吸い上げることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、燃料吸
入口から気体排出口までの流路長が短いと燃料吸入口の
圧力が大気圧に近づき、燃料吸入能力が低下する。ここ
で燃料ポンプの燃料吸入能力とは、燃料ポンプが吸上げ
ることができる燃料液面からの燃料の高さで表すことが
できる。つまり、吸上げ高さが高いほど燃料ポンプの燃
料吸入能力が高く、吸上げ高さが低いほど燃料ポンプの
燃料吸入能力が低いことを示す。燃料タンクの底部に燃
料吸入口を配置する場合、燃料吸入能力が低くても燃料
ポンプは燃料を吸入可能であるが、例えば燃料タンクの
上面、または燃料タンクから離れた位置に燃料ポンプを
設置する場合、燃料吸入能力が低いと燃料ポンプが燃料
を吸入できなくなる恐れがある。
入口から気体排出口までの流路長が短いと燃料吸入口の
圧力が大気圧に近づき、燃料吸入能力が低下する。ここ
で燃料ポンプの燃料吸入能力とは、燃料ポンプが吸上げ
ることができる燃料液面からの燃料の高さで表すことが
できる。つまり、吸上げ高さが高いほど燃料ポンプの燃
料吸入能力が高く、吸上げ高さが低いほど燃料ポンプの
燃料吸入能力が低いことを示す。燃料タンクの底部に燃
料吸入口を配置する場合、燃料吸入能力が低くても燃料
ポンプは燃料を吸入可能であるが、例えば燃料タンクの
上面、または燃料タンクから離れた位置に燃料ポンプを
設置する場合、燃料吸入能力が低いと燃料ポンプが燃料
を吸入できなくなる恐れがある。
【0006】また、気体排出口の径が小さ過ぎるとベー
パが排出されにくいので、気体排出口の径は所定の大き
さ以上でなければならない。一方気体排出口の径が大き
過ぎると、ベーパを排出することはできるがベーパとと
もに気体排出口から排出される燃料量が増えるので、燃
料吸入口から気体排出口までの加圧能力が低下する。す
ると、燃料吸入口の圧力が大気圧に近づくので燃料吸入
能力が低下する。さらに、ベーパとともに気体排出口か
ら燃料が排出されるので燃料ポンプからエンジン側に吐
出する燃料量が減少するという問題がある。
パが排出されにくいので、気体排出口の径は所定の大き
さ以上でなければならない。一方気体排出口の径が大き
過ぎると、ベーパを排出することはできるがベーパとと
もに気体排出口から排出される燃料量が増えるので、燃
料吸入口から気体排出口までの加圧能力が低下する。す
ると、燃料吸入口の圧力が大気圧に近づくので燃料吸入
能力が低下する。さらに、ベーパとともに気体排出口か
ら燃料が排出されるので燃料ポンプからエンジン側に吐
出する燃料量が減少するという問題がある。
【0007】また、インペラの外周に形成した羽根片が
ポンプ流路を形成するケーシングに接近し通過するとき
に生じる作動音が気体排出口から燃料ポンプの外部に漏
れるという問題がある。本発明の目的は、吐出燃料量の
減少を抑制するとともに燃料吸入能力が高い燃料ポンプ
を提供することにある。
ポンプ流路を形成するケーシングに接近し通過するとき
に生じる作動音が気体排出口から燃料ポンプの外部に漏
れるという問題がある。本発明の目的は、吐出燃料量の
減少を抑制するとともに燃料吸入能力が高い燃料ポンプ
を提供することにある。
【0008】本発明の他の目的は、騒音を低減する燃料
ポンプを提供することにある。
ポンプを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
燃料ポンプによると、ポンプ流路長の1/2よりも回転
体の回転方向側に気体排出口を備えているので、燃料吸
入口から気体排出口までの流路長を長くできる。気体排
出口は燃料ポンプの外部と連通しておりほぼ大気圧に等
しいので、燃料吸入口から気体排出口までの加圧流路が
長くなると燃料吸入口における負圧が大きくなり燃料ポ
ンプの燃料吸入能力が向上する。つまり、燃料ポンプが
吸い上げることのできる燃料液面からの燃料の高さを高
くすることができる。これにより、燃料タンク内の底部
に限らず、燃料タンクの上面、または燃料タンクから離
れた位置に燃料ポンプを配置することができるので、燃
料ポンプの搭載自由度が向上する。ここで負圧が大きく
なるとは、大気圧の大きさを0としたときに負圧の絶対
値が大きくなることを表す。
燃料ポンプによると、ポンプ流路長の1/2よりも回転
体の回転方向側に気体排出口を備えているので、燃料吸
入口から気体排出口までの流路長を長くできる。気体排
出口は燃料ポンプの外部と連通しておりほぼ大気圧に等
しいので、燃料吸入口から気体排出口までの加圧流路が
長くなると燃料吸入口における負圧が大きくなり燃料ポ
ンプの燃料吸入能力が向上する。つまり、燃料ポンプが
吸い上げることのできる燃料液面からの燃料の高さを高
くすることができる。これにより、燃料タンク内の底部
に限らず、燃料タンクの上面、または燃料タンクから離
れた位置に燃料ポンプを配置することができるので、燃
料ポンプの搭載自由度が向上する。ここで負圧が大きく
なるとは、大気圧の大きさを0としたときに負圧の絶対
値が大きくなることを表す。
【0010】さらに、気体排出口の径dを0.2mm≦d
≦0.9mmの範囲内で小さく設定しているので、ベーパ
とともに気体排出口から排出される燃料量を減少し、燃
料ポンプから吐出する燃料量の減少を抑制することがで
きる。さらに、燃料吸入口から気体排出口までの加圧能
力が向上するので燃料吸入口の負圧が大きくなり燃料ポ
ンプの燃料吸入能力が向上する。
≦0.9mmの範囲内で小さく設定しているので、ベーパ
とともに気体排出口から排出される燃料量を減少し、燃
料ポンプから吐出する燃料量の減少を抑制することがで
きる。さらに、燃料吸入口から気体排出口までの加圧能
力が向上するので燃料吸入口の負圧が大きくなり燃料ポ
ンプの燃料吸入能力が向上する。
【0011】本発明の請求項2記載の燃料ポンプによる
と、ポンプ流路の終端に気体排出口を備えることにより
燃料吸入口から気体排出口までの加圧流路長を最も長く
とることができる。したがって、燃料吸入口における負
圧を大きくすることができるので、燃料ポンプの燃料吸
入能力が向上する。本発明の請求項3記載の燃料ポンプ
によると、ポンプ流路内の燃料圧力が所定圧以上になる
と気体排出口を閉塞する弁機構を備えている。したがっ
て、エンジン始動時や、リターンレス式の燃料供給シス
テムに用いられる燃料ポンプにおいてはアイドル運転時
における燃料ポンプの低速回転時、つまり燃料圧力が低
い状態において気体排出口を開くことにより気体吐出口
からベーパを速やかに排出し、燃料ポンプからエンジン
側に燃料を吐出することができる。燃料ポンプの回転体
が所定回転数以上で回転し、ポンプ流路内の燃料圧力が
所定圧以上に加圧されれば、ポンプ流路内の燃料に発生
するベーパを燃料とともにエンジン側に吐出することが
できる。したがって、ポンプ流路内の燃料が所定圧以上
になると気体排出口を閉塞することにより、ベーパとと
もに気体排出口から燃料が排出されることを防止し、燃
料吐出量の減少を抑制することができる。
と、ポンプ流路の終端に気体排出口を備えることにより
燃料吸入口から気体排出口までの加圧流路長を最も長く
とることができる。したがって、燃料吸入口における負
圧を大きくすることができるので、燃料ポンプの燃料吸
入能力が向上する。本発明の請求項3記載の燃料ポンプ
によると、ポンプ流路内の燃料圧力が所定圧以上になる
と気体排出口を閉塞する弁機構を備えている。したがっ
て、エンジン始動時や、リターンレス式の燃料供給シス
テムに用いられる燃料ポンプにおいてはアイドル運転時
における燃料ポンプの低速回転時、つまり燃料圧力が低
い状態において気体排出口を開くことにより気体吐出口
からベーパを速やかに排出し、燃料ポンプからエンジン
側に燃料を吐出することができる。燃料ポンプの回転体
が所定回転数以上で回転し、ポンプ流路内の燃料圧力が
所定圧以上に加圧されれば、ポンプ流路内の燃料に発生
するベーパを燃料とともにエンジン側に吐出することが
できる。したがって、ポンプ流路内の燃料が所定圧以上
になると気体排出口を閉塞することにより、ベーパとと
もに気体排出口から燃料が排出されることを防止し、燃
料吐出量の減少を抑制することができる。
【0012】さらに、気体排出口を閉塞することにより
燃料ポンプ内の作動音が気体排出口から漏れることを防
止する。
燃料ポンプ内の作動音が気体排出口から漏れることを防
止する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を示す
複数の実施例を図に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の燃料ポンプを示す第1実施例を
図1および図2に示す。図2に示す燃料ポンプ10は、
例えばリターンレスの燃料供給システムにおいて車両等
の燃料タンク内に収容されており、燃料タンクから吸入
した燃料をエンジン側に供給するものである。
複数の実施例を図に基づいて説明する。 (第1実施例)本発明の燃料ポンプを示す第1実施例を
図1および図2に示す。図2に示す燃料ポンプ10は、
例えばリターンレスの燃料供給システムにおいて車両等
の燃料タンク内に収容されており、燃料タンクから吸入
した燃料をエンジン側に供給するものである。
【0014】燃料ポンプ10はポンプ部20とこのポン
プ部20を駆動する電磁駆動部としてのモータ部30と
から構成されている。モータ部30はブラシ付の直流モ
ータであり、円筒状のハウジング11内に永久磁石を環
状に配置し、この永久磁石の内周側に同心円上に電機子
32を配置した構成となっている。ポンプ部20は、ケ
ーシング本体21、ケーシングカバー22およびインペ
ラ24等から構成されている。ケーシング本体21およ
びケーシングカバー22により一つのケーシング部材が
構成され、その内部に回転体としてのインペラ24が回
転自在に収容されている。ケーシング本体21およびケ
ーシングカバー22は、例えばアルミのダイカスト成形
により形成されている。ケーシング本体21はハウジン
グ11の一方の端部内側に圧入固定されており、その中
心に軸受25が嵌着されている。ケーシングカバー22
は、ケーシング本体21に被せられた状態でハウジング
11の一端にかしめ等により固定されている。ケーシン
グカバー22の中心にはスラスト軸受26が圧入固定さ
れている。電機子32の回転シャフト35の一方の端部
は、軸受25により回転自在に径方向に支持されている
とともに、スラスト軸受26によりスラスト方向の荷重
を支持されている。回転シャフト35の他方の端部は軸
受27により回転自在に径方向に支持されている。
プ部20を駆動する電磁駆動部としてのモータ部30と
から構成されている。モータ部30はブラシ付の直流モ
ータであり、円筒状のハウジング11内に永久磁石を環
状に配置し、この永久磁石の内周側に同心円上に電機子
32を配置した構成となっている。ポンプ部20は、ケ
ーシング本体21、ケーシングカバー22およびインペ
ラ24等から構成されている。ケーシング本体21およ
びケーシングカバー22により一つのケーシング部材が
構成され、その内部に回転体としてのインペラ24が回
転自在に収容されている。ケーシング本体21およびケ
ーシングカバー22は、例えばアルミのダイカスト成形
により形成されている。ケーシング本体21はハウジン
グ11の一方の端部内側に圧入固定されており、その中
心に軸受25が嵌着されている。ケーシングカバー22
は、ケーシング本体21に被せられた状態でハウジング
11の一端にかしめ等により固定されている。ケーシン
グカバー22の中心にはスラスト軸受26が圧入固定さ
れている。電機子32の回転シャフト35の一方の端部
は、軸受25により回転自在に径方向に支持されている
とともに、スラスト軸受26によりスラスト方向の荷重
を支持されている。回転シャフト35の他方の端部は軸
受27により回転自在に径方向に支持されている。
【0015】ケーシングカバー22に燃料吸入口40が
形成されており、周縁部に羽根片を形成したインペラ2
4が回転することにより図示しない燃料タンク内の燃料
が燃料吸入口40からポンプ流路41に吸入される。ポ
ンプ流路41は、インペラ24の外周に沿いケーシング
本体21とケーシングカバー22との間にC字状に形成
されている。ポンプ流路41に吸入された燃料はインペ
ラ24の回転により加圧され、モータ部30の燃料室3
1に圧送される。
形成されており、周縁部に羽根片を形成したインペラ2
4が回転することにより図示しない燃料タンク内の燃料
が燃料吸入口40からポンプ流路41に吸入される。ポ
ンプ流路41は、インペラ24の外周に沿いケーシング
本体21とケーシングカバー22との間にC字状に形成
されている。ポンプ流路41に吸入された燃料はインペ
ラ24の回転により加圧され、モータ部30の燃料室3
1に圧送される。
【0016】図1に示すように、ケーシングカバー22
のケーシング本体21との対向面にC字状の燃料溝23
が形成されている。燃料溝23により形成されポンプ流
路41の一部を構成する溝通路50は、燃料吸入口40
と連通する入口部51と、入口部51から徐々に通路幅
が狭くなりかつ通路深さが浅くなる導入通路部52と、
導入通路部52から溝通路50の終端54に向かって形
成された加圧通路部53とからなる。
のケーシング本体21との対向面にC字状の燃料溝23
が形成されている。燃料溝23により形成されポンプ流
路41の一部を構成する溝通路50は、燃料吸入口40
と連通する入口部51と、入口部51から徐々に通路幅
が狭くなりかつ通路深さが浅くなる導入通路部52と、
導入通路部52から溝通路50の終端54に向かって形
成された加圧通路部53とからなる。
【0017】気体排出口42はケーシングカバー22を
貫通しポンプ流路41と燃料ポンプ外の燃料タンク内と
を連通するように形成されている。気体排出口42はポ
ンプ流路41に発生する燃料蒸気としてのベーパを含む
気泡をポンプ流路41から燃料タンクに排出するもので
ある。気体排出口42は終端54に形成されており、気
体排出口42の径dは0.2mm≦d≦0.9mmの範囲内
に設定されている。流路面積に換算すると、気体排出口
42の流路面積sは0.03mm2 <s<0.64mm2 の
範囲内に設定されている。
貫通しポンプ流路41と燃料ポンプ外の燃料タンク内と
を連通するように形成されている。気体排出口42はポ
ンプ流路41に発生する燃料蒸気としてのベーパを含む
気泡をポンプ流路41から燃料タンクに排出するもので
ある。気体排出口42は終端54に形成されており、気
体排出口42の径dは0.2mm≦d≦0.9mmの範囲内
に設定されている。流路面積に換算すると、気体排出口
42の流路面積sは0.03mm2 <s<0.64mm2 の
範囲内に設定されている。
【0018】電機子32はモータ部30内に回転自在に
収容され、コイルがコア32aの外周に巻回されてい
る。整流子34は電機子32の図2の上部に配設されて
いる。図示しない電源から、コネクタ45に埋設された
ターミナル46、図示しないブラシ、整流子34を介し
てコイルに電力が供給される。供給された電力により電
機子32が回転すると、電機子32の回転シャフト35
とともにインペラ24が回転する。インペラ24が回転
すると、燃料吸入口40からポンプ流路41に燃料が吸
入され、この燃料がインペラ24の各羽根片から運動エ
ネルギーを受けてポンプ流路41から燃料室31に圧送
される。燃料室31に圧送された燃料は、電機子32の
周囲を通過し燃料吐出口43から燃料ポンプ外に吐出さ
れる。燃料吐出口43には逆止弁44が収容されてお
り、エンジン停止時、逆止弁44が配管内の圧力を保持
することによりエンジンの始動性を良好にする。
収容され、コイルがコア32aの外周に巻回されてい
る。整流子34は電機子32の図2の上部に配設されて
いる。図示しない電源から、コネクタ45に埋設された
ターミナル46、図示しないブラシ、整流子34を介し
てコイルに電力が供給される。供給された電力により電
機子32が回転すると、電機子32の回転シャフト35
とともにインペラ24が回転する。インペラ24が回転
すると、燃料吸入口40からポンプ流路41に燃料が吸
入され、この燃料がインペラ24の各羽根片から運動エ
ネルギーを受けてポンプ流路41から燃料室31に圧送
される。燃料室31に圧送された燃料は、電機子32の
周囲を通過し燃料吐出口43から燃料ポンプ外に吐出さ
れる。燃料吐出口43には逆止弁44が収容されてお
り、エンジン停止時、逆止弁44が配管内の圧力を保持
することによりエンジンの始動性を良好にする。
【0019】次に、第1実施例と図5に示す比較例との
燃料吸入能力の違いについて説明する。図5に示す比較
例では、吸入口40から気体排出口55までのポンプ流
路41が形成する円周角θ2 がθ2 =112.5°であ
る。比較例の吸入口40から終端54までのポンプ流路
41が形成する円周角θ1 は第1実施例と同じθ1 =3
14°に設定されているので、気体排出口55はポンプ
流路41の流路長の1/2よりも燃料吸入口40側、つ
まりインペラ24の回転方向と反対側に形成されてい
る。一方第1実施例では、気体排出口42は終端54に
形成されているので、吸入口40から気体排出口42ま
でのポンプ流路41が形成する円周角θ1はθ1 =31
4°である。
燃料吸入能力の違いについて説明する。図5に示す比較
例では、吸入口40から気体排出口55までのポンプ流
路41が形成する円周角θ2 がθ2 =112.5°であ
る。比較例の吸入口40から終端54までのポンプ流路
41が形成する円周角θ1 は第1実施例と同じθ1 =3
14°に設定されているので、気体排出口55はポンプ
流路41の流路長の1/2よりも燃料吸入口40側、つ
まりインペラ24の回転方向と反対側に形成されてい
る。一方第1実施例では、気体排出口42は終端54に
形成されているので、吸入口40から気体排出口42ま
でのポンプ流路41が形成する円周角θ1はθ1 =31
4°である。
【0020】気体排出口の径dを変化させたときの第1
実施例および比較例の燃料吸い上げ高さを測定した結果
を図3に示す。気体排出口の形成位置および径d以外の
構成は第1実施例および比較例ともに同一である。第1
実施例の気体排出口42の径dが0.2mm≦d≦0.9
mmの範囲内において、この範囲外に径dの大きさを設定
する場合よりも燃料ポンプ10が吸い上げることのでき
る燃料の高さが高くなり、燃料吸入能力が向上してい
る。これは以下に述べる理由による。
実施例および比較例の燃料吸い上げ高さを測定した結果
を図3に示す。気体排出口の形成位置および径d以外の
構成は第1実施例および比較例ともに同一である。第1
実施例の気体排出口42の径dが0.2mm≦d≦0.9
mmの範囲内において、この範囲外に径dの大きさを設定
する場合よりも燃料ポンプ10が吸い上げることのでき
る燃料の高さが高くなり、燃料吸入能力が向上してい
る。これは以下に述べる理由による。
【0021】気体排出口42の径dが0.2mm>dであ
れば、気体排出口42からベーパが排出されにくいので
燃料吸入口40から気体排出口42までの加圧能力が低
下し、気体排出口42と燃料吸入口40との差圧が小さ
くなる。気体排出口42の圧力はほぼ大気圧に等しいの
で、気体排出口42と燃料吸入口40との差圧が小さく
なると燃料吸入口42の圧力が大気圧に近づき燃料吸入
能力が低下する。一方気体排出口42の径dが0.9mm
<dであれば、ベーパを排出することはできるがベーパ
とともに気体排出口42から排出される燃料量が増える
ので、燃料吸入口40から気体排出口42までの加圧能
力が低下し、燃料吸入能力が低下する。
れば、気体排出口42からベーパが排出されにくいので
燃料吸入口40から気体排出口42までの加圧能力が低
下し、気体排出口42と燃料吸入口40との差圧が小さ
くなる。気体排出口42の圧力はほぼ大気圧に等しいの
で、気体排出口42と燃料吸入口40との差圧が小さく
なると燃料吸入口42の圧力が大気圧に近づき燃料吸入
能力が低下する。一方気体排出口42の径dが0.9mm
<dであれば、ベーパを排出することはできるがベーパ
とともに気体排出口42から排出される燃料量が増える
ので、燃料吸入口40から気体排出口42までの加圧能
力が低下し、燃料吸入能力が低下する。
【0022】一方比較例では、図3において気体排出口
55の径dが0.9mm>dのときの吸い上げ高さが示さ
れていないが、第1実施例および比較例の測定値から判
断し、気体排出口55の径dの大小に関わらず第1実施
例よりも吸い上げ高さが低くなると判断できる。比較例
における燃料吸入口40から気体排出口55までの流路
長は第1実施例における燃料吸入口40から気体排出口
42までの流路長よりも短いので、比較例における気体
排出口55と燃料吸入口40との差圧は、第1実施例に
おける気体排出口42と燃料吸入口40との差圧よりも
小さくなる。燃料ポンプが燃料タンクの内または外のい
ずれに設置されていても気体排出口55、42は大気開
放されているので、気体排出口55、42の圧力は大気
圧とほぼ等しい。したがって、第1実施例の燃料吸入口
40の負圧は比較例の燃料吸入口40の負圧よりも大き
くなり、第1実施例の方が比較例よりも燃料の吸い上げ
高さが高くなる。つまり、燃料吸入能力が向上する。
55の径dが0.9mm>dのときの吸い上げ高さが示さ
れていないが、第1実施例および比較例の測定値から判
断し、気体排出口55の径dの大小に関わらず第1実施
例よりも吸い上げ高さが低くなると判断できる。比較例
における燃料吸入口40から気体排出口55までの流路
長は第1実施例における燃料吸入口40から気体排出口
42までの流路長よりも短いので、比較例における気体
排出口55と燃料吸入口40との差圧は、第1実施例に
おける気体排出口42と燃料吸入口40との差圧よりも
小さくなる。燃料ポンプが燃料タンクの内または外のい
ずれに設置されていても気体排出口55、42は大気開
放されているので、気体排出口55、42の圧力は大気
圧とほぼ等しい。したがって、第1実施例の燃料吸入口
40の負圧は比較例の燃料吸入口40の負圧よりも大き
くなり、第1実施例の方が比較例よりも燃料の吸い上げ
高さが高くなる。つまり、燃料吸入能力が向上する。
【0023】次に、インペラ24の回転数を変化させた
ときの第1実施例および比較例の吸い上げ高さを測定し
た結果を図4に示す。第1実施例の気体排出口42の径
dはd=0.5mm、比較例の気体排出口55の径dはd
=0.9mmに設定してある。比較例に比べ第1実施例の
吸上げ高さがほぼ2倍近く高くなっていることが判る。
比較例の気体排出口55の径dを第1実施例と同じ0.
5mmにしても、図3の測定結果から判断し、インペラ2
4の回転数に関わらず第1実施例の方が比較例よりも吸
い上げ高さが高くなる。
ときの第1実施例および比較例の吸い上げ高さを測定し
た結果を図4に示す。第1実施例の気体排出口42の径
dはd=0.5mm、比較例の気体排出口55の径dはd
=0.9mmに設定してある。比較例に比べ第1実施例の
吸上げ高さがほぼ2倍近く高くなっていることが判る。
比較例の気体排出口55の径dを第1実施例と同じ0.
5mmにしても、図3の測定結果から判断し、インペラ2
4の回転数に関わらず第1実施例の方が比較例よりも吸
い上げ高さが高くなる。
【0024】第1実施例では、リターンレス式の燃料供
給システムに燃料ポンプ10を用いたが、燃料タンクに
余剰燃料を戻す燃料供給システムに第1実施例の燃料ポ
ンプ10を用いてもよい。 (第2実施例)本発明の第2実施例を図6に示す。図6
に示す終端54付近以外の構成は第1実施例と実質的に
同一である。
給システムに燃料ポンプ10を用いたが、燃料タンクに
余剰燃料を戻す燃料供給システムに第1実施例の燃料ポ
ンプ10を用いてもよい。 (第2実施例)本発明の第2実施例を図6に示す。図6
に示す終端54付近以外の構成は第1実施例と実質的に
同一である。
【0025】燃料排出口56は溝通路50の終端54に
形成されており、燃料排出口56の径dは0.2mm≦d
≦0.9mmの範囲内に設定されている。弁機構60は燃
料排出口56の出口側に配設されている。弁機構60
は、ケーシングカバー22に固定された弁座部材61、
弁部材62およびスプリング66を有する。弁座部材6
1は樹脂で成形されており、中央部に貫通孔61aが形
成されている。弁部材62は、スプリング座となる傘部
63、貫通孔61aに貫挿されているロッド64および
ストッパ65を有する。傘部63とストッパ65とはそ
れぞれ反対側で弁座部材61に着座する。傘部63が弁
座部材61に着座すると貫通孔61aは閉塞されるが、
ストッパ65が弁座部材61に着座しても貫通孔61a
は閉塞されない。スプリング66はストッパ65が弁座
部材61に着座する方向に弁部材を付勢する。
形成されており、燃料排出口56の径dは0.2mm≦d
≦0.9mmの範囲内に設定されている。弁機構60は燃
料排出口56の出口側に配設されている。弁機構60
は、ケーシングカバー22に固定された弁座部材61、
弁部材62およびスプリング66を有する。弁座部材6
1は樹脂で成形されており、中央部に貫通孔61aが形
成されている。弁部材62は、スプリング座となる傘部
63、貫通孔61aに貫挿されているロッド64および
ストッパ65を有する。傘部63とストッパ65とはそ
れぞれ反対側で弁座部材61に着座する。傘部63が弁
座部材61に着座すると貫通孔61aは閉塞されるが、
ストッパ65が弁座部材61に着座しても貫通孔61a
は閉塞されない。スプリング66はストッパ65が弁座
部材61に着座する方向に弁部材を付勢する。
【0026】エンジン始動時やリターンレス式の燃料供
給システムに用いられる場合、ポンプ流路41の燃料圧
力が低いとスプリング66の付勢力によりストッパ65
が弁座部材61に着座し、貫通孔61aは開いている。
したがって、気体排出口56から貫通孔61aを通って
ベーパを排出することができる。ポンプ流路41の燃料
圧力が所定圧以上になると、スプリング66の付勢力に
抗して傘部63が弁座部材61に着座し、貫通孔61a
を閉塞する。すると、気体排出口56の出口側が閉塞さ
れるので気体排出口56からベーパは排出されない。ポ
ンプ流路41の燃料圧力が低い場合は速やかに燃料タン
クにベーパを排出するために貫通孔61aを開く必要が
ある。一方、ポンプ流路41の燃料圧力が所定圧以上に
なると、燃料室31に吐出する燃料とともに燃料室31
にベーパを排出することができるので、貫通孔61aを
閉塞する必要がない。
給システムに用いられる場合、ポンプ流路41の燃料圧
力が低いとスプリング66の付勢力によりストッパ65
が弁座部材61に着座し、貫通孔61aは開いている。
したがって、気体排出口56から貫通孔61aを通って
ベーパを排出することができる。ポンプ流路41の燃料
圧力が所定圧以上になると、スプリング66の付勢力に
抗して傘部63が弁座部材61に着座し、貫通孔61a
を閉塞する。すると、気体排出口56の出口側が閉塞さ
れるので気体排出口56からベーパは排出されない。ポ
ンプ流路41の燃料圧力が低い場合は速やかに燃料タン
クにベーパを排出するために貫通孔61aを開く必要が
ある。一方、ポンプ流路41の燃料圧力が所定圧以上に
なると、燃料室31に吐出する燃料とともに燃料室31
にベーパを排出することができるので、貫通孔61aを
閉塞する必要がない。
【0027】第2実施例では、ポンプ流路41の燃料圧
力が所定圧以上になると気体排出口56を閉塞する弁機
構60を設けているので、ポンプ流路41の燃料圧力が
所定圧以上であれば気体排出口56から燃料が排出され
ない。したがって、燃料ポンプからエンジン側に吐出す
る燃料量の減少を抑制することができる。また、ポンプ
流路41の燃料圧力が所定圧以上になると弁機構60に
より気体排出口56を閉塞するので、インペラの羽根片
がポンプ流路41を形成するケーシングに接近し通過す
るときに発生する音が気体排出口56から燃料ポンプの
外に漏れることを低減することができる。
力が所定圧以上になると気体排出口56を閉塞する弁機
構60を設けているので、ポンプ流路41の燃料圧力が
所定圧以上であれば気体排出口56から燃料が排出され
ない。したがって、燃料ポンプからエンジン側に吐出す
る燃料量の減少を抑制することができる。また、ポンプ
流路41の燃料圧力が所定圧以上になると弁機構60に
より気体排出口56を閉塞するので、インペラの羽根片
がポンプ流路41を形成するケーシングに接近し通過す
るときに発生する音が気体排出口56から燃料ポンプの
外に漏れることを低減することができる。
【0028】(第3実施例)本発明の第3実施例を図7
に示す。図7に示す終端54付近以外の構成は第1実施
例と実質的に同一である。弁機構を構成する弁部材70
はケーシングカバー22の終端54付近に形成された凹
部57に嵌合している。弁部材70はゴム製であり、外
周面に環状溝71が形成されている。弁部材70の中央
部に気体排出口としての貫通孔72が形成されている。
貫通孔72の径dは0.2mm≦d≦0.9mmの範囲内に
設定されている。弁部材70は凹部57に形成した弁座
58に着座可能である。凹部57の燃料出口側に貫通孔
59が形成されている。
に示す。図7に示す終端54付近以外の構成は第1実施
例と実質的に同一である。弁機構を構成する弁部材70
はケーシングカバー22の終端54付近に形成された凹
部57に嵌合している。弁部材70はゴム製であり、外
周面に環状溝71が形成されている。弁部材70の中央
部に気体排出口としての貫通孔72が形成されている。
貫通孔72の径dは0.2mm≦d≦0.9mmの範囲内に
設定されている。弁部材70は凹部57に形成した弁座
58に着座可能である。凹部57の燃料出口側に貫通孔
59が形成されている。
【0029】エンジン始動時やリターンレス式の燃料供
給システムに用いられる場合、ポンプ流路41の燃料圧
力が低いと弁部材70は図7に示す状態にあり、貫通孔
72と貫通孔59は連通している。つまり、貫通孔72
から貫通孔59を通ってベーパを排出することができ
る。ポンプ流路41の燃料圧力が大きくなると弁部材7
0は弁座58側に押しつけられるので、弁部材70の貫
通孔59側の外径が小さくなる。すると、貫通孔59側
の貫通孔72の径が小さくなり、燃料圧力が所定圧以上
になると貫通孔72が閉塞する。したがって、貫通孔7
2を通ってベーパは排出されない。
給システムに用いられる場合、ポンプ流路41の燃料圧
力が低いと弁部材70は図7に示す状態にあり、貫通孔
72と貫通孔59は連通している。つまり、貫通孔72
から貫通孔59を通ってベーパを排出することができ
る。ポンプ流路41の燃料圧力が大きくなると弁部材7
0は弁座58側に押しつけられるので、弁部材70の貫
通孔59側の外径が小さくなる。すると、貫通孔59側
の貫通孔72の径が小さくなり、燃料圧力が所定圧以上
になると貫通孔72が閉塞する。したがって、貫通孔7
2を通ってベーパは排出されない。
【0030】第3実施例では、第2実施例と同様にポン
プ流路41の燃料圧力が所定圧以上になると弁部材70
に設けた気体排出口としての貫通孔72が閉塞するの
で、ポンプ流路41の燃料圧力が所定圧以上であれば貫
通孔72から燃料が排出されない。したがって、燃料ポ
ンプからエンジン側に吐出する燃料吐出量の減少を抑制
する。
プ流路41の燃料圧力が所定圧以上になると弁部材70
に設けた気体排出口としての貫通孔72が閉塞するの
で、ポンプ流路41の燃料圧力が所定圧以上であれば貫
通孔72から燃料が排出されない。したがって、燃料ポ
ンプからエンジン側に吐出する燃料吐出量の減少を抑制
する。
【0031】また、ポンプ流路41の燃料圧力が所定圧
以上になると弁部材70により貫通孔72が閉塞される
ので、インペラの羽根片がポンプ流路72を形成するケ
ーシングに接近し通過するときに発生する音が貫通孔7
2から燃料ポンプの外に漏れることを低減することがで
きる。以上説明した本発明の上記複数の実施例では、ポ
ンプ流路41の終端54に気体排出口を形成しているの
で、燃料吸入口40から気体排出口までの加圧流路長が
長くなり燃料吸入口40の負圧が大きくなる。したがっ
て、燃料ポンプの燃料吸入能力が向上するので、燃料タ
ンク内だけでなく燃料タンクの上面や燃料タンクから離
れた位置に燃料ポンプを配置しても、燃料タンクから燃
料を吸い上げることができる。
以上になると弁部材70により貫通孔72が閉塞される
ので、インペラの羽根片がポンプ流路72を形成するケ
ーシングに接近し通過するときに発生する音が貫通孔7
2から燃料ポンプの外に漏れることを低減することがで
きる。以上説明した本発明の上記複数の実施例では、ポ
ンプ流路41の終端54に気体排出口を形成しているの
で、燃料吸入口40から気体排出口までの加圧流路長が
長くなり燃料吸入口40の負圧が大きくなる。したがっ
て、燃料ポンプの燃料吸入能力が向上するので、燃料タ
ンク内だけでなく燃料タンクの上面や燃料タンクから離
れた位置に燃料ポンプを配置しても、燃料タンクから燃
料を吸い上げることができる。
【0032】また、気体排出口の径dを0.2mm≦d≦
0.9mmの範囲内に設定しているので、気体排出口から
排出される燃料量を減少し燃料吸入口40から気体排出
口の間における燃料加圧効率を増加させることができ
る。つまり、燃料吸入口40と気体排出口との差圧が大
きくなるので燃料吸入口40の負圧が大きくなり、燃料
ポンプの燃料吸入能力が向上する。さらに、気体排出口
から排出される燃料を低減するのでエンジン側に吐出す
る燃料量の減少を抑制する。
0.9mmの範囲内に設定しているので、気体排出口から
排出される燃料量を減少し燃料吸入口40から気体排出
口の間における燃料加圧効率を増加させることができ
る。つまり、燃料吸入口40と気体排出口との差圧が大
きくなるので燃料吸入口40の負圧が大きくなり、燃料
ポンプの燃料吸入能力が向上する。さらに、気体排出口
から排出される燃料を低減するのでエンジン側に吐出す
る燃料量の減少を抑制する。
【0033】上記複数の実施例では、気体排出口の流路
形状を円形に形成したが、流路面積sが0.03mm2 <
s<0.64mm2 の範囲内に設定されているのであれ
ば、どのような形状に形成してもよい。また上記複数の
実施例では、ポンプ流路41の終端54に気体排出口を
形成したが、燃料吸入口40からインペラ24の回転方
向に向けてポンプ流路長の1/2以上であれば、ポンプ
流路41のいずれの位置に気体排出口を形成してもよ
い。
形状を円形に形成したが、流路面積sが0.03mm2 <
s<0.64mm2 の範囲内に設定されているのであれ
ば、どのような形状に形成してもよい。また上記複数の
実施例では、ポンプ流路41の終端54に気体排出口を
形成したが、燃料吸入口40からインペラ24の回転方
向に向けてポンプ流路長の1/2以上であれば、ポンプ
流路41のいずれの位置に気体排出口を形成してもよ
い。
【図1】図2のI−I線断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の燃料ポンプを示す断面図
である。
である。
【図3】気体排出口の径と吸上げ高さとの関係を示す特
性図である。
性図である。
【図4】回転数と吸上げ高さとの関係を示す特性図であ
る。
る。
【図5】図1と同じ断面位置における第1実施例の比較
例を示す断面図である。
例を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施例において気体排出口に設け
られた弁機構を示す模式的断面図である。
られた弁機構を示す模式的断面図である。
【図7】本発明の第3実施例において気体排出口に設け
られた弁機構を示す模式的断面図である。
られた弁機構を示す模式的断面図である。
10 燃料ポンプ 24 インペラ(回転体) 40 燃料吸入口 41 ポンプ流路 42 気体排出口 50 溝通路(ポンプ流路) 54 終端 56 気体排出口 60 弁機構 70 弁部材 72 貫通孔(気体排出口)
Claims (3)
- 【請求項1】 回転体の回転により燃料吸入口から吸い
上げた燃料を前記回転体の周囲に形成されているポンプ
流路で加圧する燃料ポンプであって、 前記ポンプ流路長の1/2よりも前記回転体の回転方向
側に、前記ポンプ流路と前記燃料ポンプの外部とを連通
し、径dが0.2mm≦d≦0.9mmである気体排出口を
備えることを特徴とする燃料ポンプ。 - 【請求項2】 前記ポンプ流路の終端に前記気体排出口
を備えることを特徴とする請求項1記載の燃料ポンプ。 - 【請求項3】 前記ポンプ流路の燃料圧力が所定圧以上
になると前記気体排出口を閉塞する弁機構を備えること
を特徴とする請求項1または2前記載の燃料ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2110698A JPH11218059A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 燃料ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2110698A JPH11218059A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 燃料ポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11218059A true JPH11218059A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=12045637
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2110698A Pending JPH11218059A (ja) | 1998-02-02 | 1998-02-02 | 燃料ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11218059A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002119020A (ja) * | 2000-10-11 | 2002-04-19 | Keigen Ko | 吸引モーター |
JP2002276581A (ja) * | 2001-03-19 | 2002-09-25 | Denso Corp | 燃料ポンプ |
WO2007017960A1 (ja) * | 2005-08-11 | 2007-02-15 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | 燃料ポンプ |
JP2008082313A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Denso Corp | 燃料ポンプモジュール |
WO2015029390A1 (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-05 | 株式会社デンソー | 燃料ポンプ及びその制御方法 |
JP2016169738A (ja) * | 2016-05-18 | 2016-09-23 | 株式会社デンソー | 燃料ポンプ及びその制御方法 |
-
1998
- 1998-02-02 JP JP2110698A patent/JPH11218059A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002119020A (ja) * | 2000-10-11 | 2002-04-19 | Keigen Ko | 吸引モーター |
JP4600714B2 (ja) * | 2001-03-19 | 2010-12-15 | 株式会社デンソー | 燃料ポンプ |
JP2002276581A (ja) * | 2001-03-19 | 2002-09-25 | Denso Corp | 燃料ポンプ |
WO2007017960A1 (ja) * | 2005-08-11 | 2007-02-15 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | 燃料ポンプ |
JP2007046562A (ja) * | 2005-08-11 | 2007-02-22 | Mitsubishi Electric Corp | 燃料ポンプ |
JP4682960B2 (ja) * | 2006-09-29 | 2011-05-11 | 株式会社デンソー | 燃料ポンプモジュール |
JP2008082313A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Denso Corp | 燃料ポンプモジュール |
WO2015029390A1 (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-05 | 株式会社デンソー | 燃料ポンプ及びその制御方法 |
JP2015048730A (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-16 | 株式会社デンソー | 燃料ポンプ及びその制御方法 |
CN105492754A (zh) * | 2013-08-30 | 2016-04-13 | 株式会社电装 | 燃料泵及其控制方法 |
CN105492754B (zh) * | 2013-08-30 | 2019-02-15 | 株式会社电装 | 燃料泵及其控制方法 |
US10260465B2 (en) | 2013-08-30 | 2019-04-16 | Denso Corporation | Fuel pump and control method therefor including control of rotation speed of impeller |
JP2016169738A (ja) * | 2016-05-18 | 2016-09-23 | 株式会社デンソー | 燃料ポンプ及びその制御方法 |
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