JP3572639B2 - 燃料供給装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は燃料ポンプを有する燃料供給装置に関するものであり,特に長時間放置した場合にも確実に燃料を供給することのできる燃料貯溜槽を有する燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来技術】
燃料タンクの燃料をエンジンに供給する燃料ポンプは各種のものがあるが,燃料タンクの内部に装着し,モータによって駆動される円周流式の燃料ポンプがある。上記インタンク式の燃料ポンプは,燃料タンク内に配設したサブタンクに被われており,サブタンクは燃料ポンプに吸い込まれる燃料を蓄えてある。
【0003】
そして,最初に燃料をサブタンク内に導く手段として,サブタンクの底部には逆止弁が設けられている。
この逆止弁は,燃料タンク内の燃料液面がサブタンク内の燃料液面より高い場合に,燃料タンク内の燃料をサブタンク内に流入させ,逆に燃料タンク内の燃料液面がサブタンク内の燃料液面よりも低い場合には,サブタンク内の燃料が燃料タンクへ逆流するのを阻止する静的な燃料導入手段である。
【0004】
また,燃料ポンプの作動中には,燃料ポンプの動力の一部を利用するジェットポンプなど動的な燃料導入手段によって燃料タンクの燃料がサブタンクに汲み上げられる。
しかし,上記逆止弁は,燃料タンクの液面とサブタンクの液面とのわずかな差に開閉する必要があるからシールが完全ではない。また,逆止弁のシール面にゴミや鉄粉などの異物が付着すると,シール面からの燃料洩れが増大する。
このような理由により逆止弁に完璧なシール性を確保することが困難である。
【0005】
この結果,サブタンク内の液面が,燃料タンク内の液面よりも高い場合には,サブタンク内の燃料が少しづつ逆止弁より洩れ出してしまう。
この結果,燃料タンク内の燃料が僅かな状態で車両を長期にわたって傾斜地などに駐車し,この傾斜が逆止弁の位置が燃料タンクの燃料液面より高くなる方向の場合,サブタンク内の燃料が逆止弁から外部に洩れ出てしまい,車両の始動が不可能になるという問題があった。
【0006】
このような問題を解決するために,サブタンクを逆止弁のある第1室と逆止弁のない第2室とに区分すると共に,両室間を導通・遮断する電磁弁を設ける方法が提案されている(特開平3−253760号公報参照)。
上記電磁弁は,燃料ポンプ停止時に第1室と第2室との間の導通を遮断し,逆止弁からの燃料漏出により第1室の燃料が失われても第2室の燃料は保持されるようにしたものである。
そして,第2室に蓄えられた燃料によって再始動を可能とするものである。
【0007】
【解決しようとする課題】
しかしながら,改良された上記燃料供給装置(特開平3−253760号公報)では,電磁弁を用いるため,コストアップ,耐水性などの面で問題があった。本発明は,上記のごとき従来技術の問題点に鑑み,電磁弁を用いることなく簡単な構成で再始動用燃料を蓄えることのできる燃料供給装置を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】
本発明は上記目的を達成するために、
燃料を燃料タンク外の燃料消費装置に圧送する燃料ポンプと、該燃料ポンプを収容し前記燃料ポンプに吸入される燃料を前記燃料タンクから導入して蓄えるサブタンクとを備えてなると共に、前記燃料タンク内に設けられる燃料供給装置において、
前記燃料タンク内の燃料を導入し、前記燃料タンク内の燃料残量の低下時にも燃料を蓄えるように、前記サブタンク内に設けてある燃料貯留槽と、
前記燃料貯留槽と前記サブタンクとを連通する第1の連通路と、
該第1の連通路を開閉するように設けられ、前記燃料ポンプの作動に伴う吐出圧力の上昇に応答して開弁する圧力応動弁と、
前記燃料貯留槽と前記サブタンクとを連通する第2の連通路とを備えてなり、
前記圧力応動弁は、前記燃料ポンプの作動時には前記第1の連通路を開放し、前記燃料ポンプの停止時には前記第1の連通路を閉鎖するように構成してあり、
前記第2の連通路は、前記第1の連通路よりも鉛直方向に低い位置に設けてあると共に、前記第1の連通路が開放されたときに燃料の行き来を許容し、前記第1の連通路が閉鎖されているときには燃料の行き来を規制するように構成されていることを特徴とする燃料供給装置という技術的手段を採用する。
特に、請求項2に記載の発明は、前記燃料貯留槽は、上記第1の連通路及び上記第2の連通路を介して前記サブタンクに連通しており、上記第2の連通路は、上記燃料貯留槽の底面に開口していることを特徴としている。
また、請求項3に記載の発明は、前記サブタンクの底部は、鉛直方向の上方側に位置する上底部と、鉛直方向の下方側に位置する下底部との2段底として形成してあり、前記上底部には、前記サブタンクと前記燃料タンクとを連通する開口穴を設けてあり、該開口穴には、前記サブタンクから前記燃料タンクへの燃料の流出を規制する逆止弁を設けてあることを特徴としている。
【0009】
【作用及び効果】
以上に述べた本発明の構成による作用を説明する。
燃料タンク内の燃料液位が充分に高い時には,燃料タンク内の燃料がサブタンク内に導入され,燃料ポンプはこのサブタンク内の燃料を吸い込み,燃料消費装置へ圧送する。このとき,燃料貯留槽内にも燃料が導入され,燃料が蓄えられる。
【0010】
一方,一旦燃料ポンプを停止させ,再び作動させると,燃料ポンプの作動に伴い上昇する吐出圧力を受けて圧力応動弁が開弁し,燃料貯留槽内の燃料がサブタンク内に放出される。このため,燃料ポンプの停止中にサブタンク内の燃料液位が低下するような事態が発生しても,燃料ポンプの作動開始に自動的に応答してサブタンク内に燃料を供給することができ,燃料ポンプの再始動直後でも燃料消費装置に充分な燃料を圧送できる。
【0011】
特に,長期間にわたって燃料供給装置を放置し,サブタンク内の燃料液位が低くなったような場合でも,再び燃料ポンプを作動させるだけで燃料消費装置に充分な燃料を圧送できるようになる。
このように本発明では,燃料ポンプの吐出圧力の上昇に応動して燃料貯留槽の燃料をサブタンク内に放出する圧力応動弁を採用したから,燃料ポンプを作動させるだけで自動的にサブタンク内に燃料を供給することができる。
【0012】
【実施例】
実施例1
本発明の実施例にかかる燃料供給装置につき,図1,図2を用いて説明する。本例は,図1に示すように,燃料8を蓄える燃料タンク11と,燃料タンク11内に配設され,燃料8を燃料タンク11外のエンジンに圧送する燃料ポンプ17と,燃料ポンプ17を被い,燃料ポンプ17に吸入される燃料8を蓄えるサブタンク12と,サブタンク12の下部に設けられ,燃料タンク11の燃料8をサブタンク12に導入する一方サブタンク12内部の燃料8を燃料タンク11に流出させない逆止弁41と,燃料ポンプ17の作動時に燃料タンク11の底部の燃料8をサブタンク12内に汲み上げてサブタンク12の燃料液面レベルを上昇させる燃料吸込機構30とを有する燃料供給装置10である。
【0013】
上記サブタンク12は,燃料ポンプ17の吐出口171とエンジンとを連結する吐出管路172に連通するダイヤフラム弁25と,ダイヤフラム弁25の作動によって大気と連通する開口部201(図2)を上部に有すると共に燃料8の液面下に開口する底部202を有する有蓋開底の燃料貯溜槽20とを有している。
【0014】
そして,ダイヤフラム弁25は,燃料ポンプ17非作動時には燃料貯溜槽20の開口部201(図2)を閉塞し,燃料ポンプ17作動時には上記吐出管路172の燃料圧により開口部201を開放する。
なお,上記燃料吸込機構30は,燃料ポンプ17から吐出された燃料の一部の流体エネルギーによって燃料タンク11の燃料を汲み上げるジェットポンプである。
【0015】
以下それぞれについて詳説する。
図1に示すように,サブタンク12の上方には,フランジ44があり,フランジ44には吐出管路172を構成するメインチューブ441と,燃料のリターンチューブ442と,電気回路のコネクタ443とが配設されている。サブタンク12は,上記フランジ44の投影面積より若干小さい投影面積を有する。
【0016】
サブタンク12の上面を形成するサポータ13は,燃料ポンプ17とのジョイント部131と,リターンチューブ442の挿入口132とを有し,その上面にダイヤフラム弁25を装着し,下方に燃料貯溜槽20を取付けてある。
上記挿入口132の直下には,Oリング133を介してリターンチューブ442と連結されると共に下方に後述するジェットポンプのノズル301を形成したリターンパイプ45が配設されている。
【0017】
上記サポータ13はサブタンク12のボディ121にスナップフィット結合により一体化さている。
サポータ13のジョイント部131の他端部は摺動シール134を介してフランジ44のメインチューブ441と連結されており,その連結部には残圧保持弁135が配設されている。残圧保持弁135は燃料の流れによって閉弁する。
また,ジョイント部131の中ほどからは,分岐管136が分岐し,ダイヤフラム弁25に連結されている。分岐管136を構成するホースはフッ素ゴム又は11NY,12NYの樹脂ホースである。
【0018】
サブタンク15の底部の燃料貯り121には,燃料ポンプ17の吸込口173が配設されている。
そして,吸込口173の上方には,インペラ175が配設され,インペラ175は上方のモータ176の駆動軸と連結されている。
一方,燃料ポンプ17の他端の吐出口171は,シールリング174を介してサポータ13のジョイント部131に連結されている。
【0019】
ダイヤフラム弁25は,図2に示すように,サポータ13の上面に装着されており,カバー251とダイヤフラム252とにより圧力室253を構成している。圧力室253は分岐管136を経て前記ジョイント部131に連結されている。
ダイヤフラム252の底面にはプレート254が取付けられており,プレート254にはシャフト255が固着されている。
【0020】
上記プレート254とシャフト255は,ダイヤフラム252と共に上下運動を行う。
上記シャフト255は,燃料貯溜槽20の上面203のシャフト穴204を貫通し,燃料貯溜槽20内に突出したシャフト255の下端部にはシャフト255の抜け止め用のストッパ256とストッパ256の上面に配設したOリング257が取付けられている。
【0021】
そして燃料貯溜槽20の上面203には,上記Oリング257と合致する位置に開口部201が穿設されている。
また,上面203とダイヤフラム弁25のプレート254の間には,ダイヤフラム252を押し上げる方向に付勢されたコイルスプリング259が介設されている。
【0022】
なお,ダイヤフラム252の下面側,即ち燃料貯溜槽20の上面203とサポータ13との間には通気穴258が開設されており,サブタンク12の空部(液面の上方)と連通している。また,サブタンク12の空部は,図1に示すように上部に設けた開口123により燃料タンク11の空部と連通している。
一方,燃料貯溜槽20の底部202は,燃料貯り121の液面下に開口している。
【0023】
サブタンク12の底部は上下の2段底となっており,上底部には開口穴125が開設されており,逆止弁41が装着されている。
逆止弁41は燃料ポンプ17の吸込口173より若干上方にある。
【0024】
また,サブタンク12の底部の逆止弁41の反対側には,燃料吸込機構30を構成するジェットポンプが配設されている。
ジェットポンプは,前記リターンパイプ45の下部に穿設されたジェットノズル301と,該ジェットノズル301に対向する吸上口302を有する吸上管303とを有する。
【0025】
ジェットポンプはリターンチューブ442から返還された燃料8をジェットノズル301から噴射し,上記吸上口302から燃料タンク11の燃料8を吸い上げ,放出口304からサブタンク12内に燃料8を放出する。
【0026】
次に,本例の燃料供給装置10の作用効果について述べる。
燃料タンク11に燃料が投入されると逆止弁41が開き,サブタンク12内に燃料が導入され燃料ポンプ17が燃料吐出可能となる。
そして,燃料ポンプ17のモータ176を作動させれば,吐出口171から燃料を吐出し,メインチューブ441から図示しないエンジンに燃料を供給する。
【0027】
エンジンの余剰燃料は,リターン(返還)燃料として,リターンチューブ442からサブタンク12に戻り,リターンパイプ45のジェットノズル301から噴射する。
その結果,燃料タンク11の燃料は吸上管303からサブタンク12に汲み上げられ,サブタンク12の液面を上昇させる。
【0028】
一方,燃料ポンプ17の動作と同時に,分岐管136の圧力が所定値(約2.55〜3.0kgf/cm2 )まで上昇し,図2に示すダイヤフラム弁25のダイヤフラム252が下降してシャフト255を押し下げる。
その結果,Oリング257が燃料貯溜槽20の上部の開口部201を開放し,燃料貯溜槽20の空部とサブタンク12の空部とが連通し,燃料貯溜槽20の液面はサブタンク12の液面と一致する。
【0029】
他方,燃料ポンプ17の動作と共に燃料吸込機構30によって燃料タンク11の燃料8が汲み上げられ,サブタンク12の液面が上昇し,同時に燃料貯溜槽20の液面が上昇する。
その結果,終にはサブタンク12上部から燃料がオーバーフローするに至る。それ故,燃料タンク11内の燃料が少ない場合でも,サブタンク12内の液面は高く保持され,サブタンク12内の燃料がほぼ使い尽くされるまで運転可能となる。
【0030】
一方,運転を停止して燃料ポンプ17がストップすると上記分岐管136の燃料圧も大気圧近くまで低下し,ダイヤフラム弁25の動作が復帰する。
即ち,図2に示すコイルスプリング259の付勢力によりOリング257が燃料貯溜槽20上面の開口部201を閉塞する。
そして,燃料貯溜槽20上面203は閉鎖状態となり,燃料貯溜槽20内の燃料液面はその状態に保持される。
【0031】
その結果,長期間駐車したこと等により燃料タンクやサブタンク内の燃料が大量に失われた状態にあっても本例の燃料貯溜槽20内には燃料が確保されて残留する。
そして,燃料ポンプ17を始動させれば,分岐管136の圧力が上昇して燃料タンク弁25が作動し,燃料貯溜槽20の開口部201が大気(サブタンクの空部)と連通する。
その結果,燃料貯溜槽20内の液面が低下して燃料をサブタンク内に放出し,エンジンを始動することができる。
【0032】
上記のように,本例によれば長時間の駐車後においても燃料貯溜槽から燃料が失われず,エンジンに燃料を確実に供給し,車両を始動することのできる燃料供給装置10を提供することができる。
【0033】
実施例2
本例は,図3に示すように,実施例1において,エンジンからの燃料リターンがないリターンレスシステムの燃料供給装置10である。そして,ジェットポンプは吐出燃料の分岐流体エネルギーによって駆動するようにしてある。
即ち,本例は,図4に示すように,ダイヤフラム弁26の圧力室263に分岐パイプ137を設ける。そして,図3に示すように吐出管路172から分岐した吐出燃料の一部をこの分岐パイプ137に流通させ,燃料吸込機構30のジェットポンプを駆動する。また,この分岐パイプ137を設けることにより,吐出燃料圧力のレギュレータの機能をも果たしている。
【0034】
分岐パイプ137は,図4に示すように,ダイヤフラム弁26のカバー261に取付けられ,圧力室263と燃料吸込機構30のリターンパイプ45(図3)とを連結する。そして,燃料ポンプ17の吐出燃料の一部は,分岐管136からダイヤフラム弁26の圧力室263を経て,分岐パイプ137に流入する。次いで,図3に示す燃料吸込機構30のリターンパイプ45に流入してジェットノズル301から噴出し,そのジェットエネルギーによって燃料タンク11の燃料を吸上管303からサブタンク14に汲み上げる。
【0035】
このような構成とするため,燃料吸込機構30は燃料貯溜槽20に隣接させ,逆止弁41と開口穴125とは,燃料ポンプ17に隣接させてある。
また,フランジ440にリターンチューブ(実施例1 符号442)は不要となる。
そして,サブタンク120の空部と燃料タンク11の空部とを連通させる上部開口123は,サポータ130に開設されている。
その他については,実施例1と同様である。
【0036】
実施例3
本例は,図5に示すように,実施例1において,燃料吸込機構31であるジェットポンプをタービン式燃料ポンプ18の空気穴180(図6)から噴出する燃料を利用して駆動するようにしたもう1の実施例である。
タービン式燃料ポンプ18は,容積式のポンプに比べて低騒音,低脈動の利点があり近年多用されている。一方,タービン式燃料ポンプ18は,自吸力がないので呼び水の空気穴(従来0.9〜1.0φ)が必要である。
【0037】
そしてこの空気穴からは,燃料ポンプ18作動中に燃料が常時放出されている。
本例は,この空気穴180の形状を変更して燃料通路とし,端部にノズル(金属ノズル182)を形成し,ジェットポンプを駆動するようにしたものである。
【0038】
即ち,図6に示すように,燃料ポンプ18の下方に空気穴180に連通するベーパ通路181を設けその下端部に金属ノズル182を圧入し固定する。
そして,この金属ノズル182に対向する位置に,燃料吸込機構31であるジェットポンプを構成するスロート311を配設する。スロート311は内径6〜7mm程度である。
【0039】
金属ノズル182から燃料が噴出すると,ジェットポンプの吸上パイプ312からスロート311へ燃料が吸い込まれる。
スロート311の燃料吐出口313は,図5に示すように,サブタンク15の燃料貯り151よりも上方に開口している。
【0040】
燃料ポンプ18の底部とサブタンク15の底部との間にはドーナツ形のクッション183を介設させてある。
また,吸上パイプ312の下方には逆止弁42を設けてある。
一方,フランジ47のリターンチューブ442直下のサポータ140の上面にはリターン燃料を受けるフィルタ138が配設されている。
【0041】
サポータ140の燃料ポンプ18とのジョイント部141は,その上方において摺動シール142を介してメインチューブ441に接続されており,下方には残圧保持弁135を装着してある。
【0042】
次に本例の作用効果について述べる。
近年,エンジンから燃料供給装置へのリターン燃料を減少させ,これによってエンジンからの熱損失を減少し,また燃料蒸発を低減するニーズが高まっている。
そして,リターン燃料を燃料吸い上げに利用する方法は,エンジンでの燃料消費がふえた場合に,リターン燃料が減少し燃料吸込機構のパワーが減少するという現象が生ずる。
【0043】
本例の燃料供給装置は,リターン燃料の流体エネルギーを利用する燃料吸込機構ではないから,上記のような懸念は不要である。
即ち,燃料の吐出圧力さえ一定であれば,常に一定の燃料吸上能力を期待することができる。
【0044】
本例では,燃料ポンプ18の燃料吐出圧力2.55〜3kgf/cm2 に対して0.8〜1.0kgf/cm2 で25〜25リットル/Hrのエネルギーを得ることができ,エンジン消費流量が増えたとしても150mm程度のサブタンクの液面上昇は十分可能である。
また,リターン燃料のように燃料が加熱されていないので減圧沸騰による耐ベーパーロック性に対する懸念も不要である。
【0045】
更に,リターン燃料のないシステムにも対応できるという利点がある。
なお,本例では,残圧保持弁135が分岐管136よりも燃料ポンプ18側に設けてある。
従って燃料ポンプ18停止時においてダイヤフラム弁25に加わる圧力は,実施例1,実施例2よりは高圧力であり,ダイヤフラム弁25は,この少ない圧力差によって動作する。
【0046】
即ち,燃料ポンプ18作動時のシステム圧力(例えば3kgf/cm2 又は2.55kgf/cm2 など)より0.2kgf/cm2 程度低下した圧力(上記例では2.8kgf/cm2 又は2.35kgf/cm2 )にて,燃料タンク弁25は閉動作する。
その他については,実施例1と同様である。
【0047】
実施例4
本例は,図7に示すように,実施例3において,残圧保持弁135を実施例1と同様に分岐管136の下流に設けたもう1つの実施例である。即ち,サポータ150のジョイント部151の下流側に残圧保持弁135を装着してある。
従って,燃料タンク弁25の動作圧力は,実施例1と同様である。
その他については,実施例3と同様である。
【0048】
実施例5
本例は,図8に示すように,実施例3においてダイヤフラム弁26に分岐パイプ137を設けてレギュレータの機能を果たすようにすると共に,リターンチューブ(図5 符号442)を無くしたもう1つの実施例である。
即ち,図8に示すように,ダイヤフラム弁26の圧力室263(図4)にリターンパイプ450を連結し,このリターンパイプ450をサブタンク16の内部と連通させる。そして吐出燃料のレギュレータの機能を果たすようにする。
【0049】
また,フランジ48にリターンチューブが無いから,それに対応してサポータ160にはフィルタ(図3 符号138)も不要である。
また,逆止弁41は,ジェットポンプの吸上パイプ312の下方に設けず,実施例1,実施例2と同様にサブタンク16の底部に配設した。
【0050】
その結果,吸上パイプ312における逆止弁41の圧損がなくなり,燃料吸込機構31のジェットポンプの吸上パワーが上昇する。それ故ジェットポンプのスロート310の放出口314を上部に設けて,サブタンク15の液面を実施例3より上昇させることができる。
その他については,実施例3と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の燃料供給装置の断面図。
【図2】実施例1のダイヤフラム弁周辺の拡大図。
【図3】実施例2の燃料供給装置の断面図。
【図4】実施例2のダイヤフラム弁周辺の拡大図。
【図5】実施例3の燃料供給装置の断面図。
【図6】実施例3のジェットポンプ周辺拡大図。
【図7】実施例4の燃料供給装置の断面図。
【図8】実施例5の燃料供給装置の断面図。
【符号の説明】
10...燃料供給装置,
11...燃料タンク,
12...サブタンク,
17...燃料ポンプ,
172...吐出管路,
20...燃料貯溜槽,
25...ダイヤフラム弁,
30...燃料吸込機構,
41...逆止弁,
Claims (3)
- 燃料を燃料タンク外の燃料消費装置に圧送する燃料ポンプと、該燃料ポンプを収容し前記燃料ポンプに吸入される燃料を前記燃料タンクから導入して蓄えるサブタンクとを備えてなると共に、前記燃料タンク内に設けられる燃料供給装置において、
前記燃料タンク内の燃料を導入し、前記燃料タンク内の燃料残量の低下時にも燃料を蓄えるように、前記サブタンク内に設けてある燃料貯留槽と、
前記燃料貯留槽と前記サブタンクとを連通する第1の連通路と、
該第1の連通路を開閉するように設けられ、前記燃料ポンプの作動に伴う吐出圧力の上昇に応答して開弁する圧力応動弁と、
前記燃料貯留槽と前記サブタンクとを連通する第2の連通路とを備えてなり、
前記圧力応動弁は、前記燃料ポンプの作動時には前記第1の連通路を開放し、前記燃料ポンプの停止時には前記第1の連通路を閉鎖するように構成してあり、
前記第2の連通路は、前記第1の連通路よりも鉛直方向に低い位置に設けてあると共に、前記第1の連通路が開放されたときに燃料の行き来を許容し、前記第1の連通路が閉鎖されているときには燃料の行き来を規制するように構成されていることを特徴とする燃料供給装置。 - 請求項1において、前記燃料貯留槽は、上記第1の連通路及び上記第2の連通路を介して前記サブタンクに連通しており、上記第2の連通路は、上記燃料貯留槽の底面に開口していることを特徴とする燃料供給装置。
- 請求項1又は2において、前記サブタンクの底部は、鉛直方向の上方側に位置する上底部と、鉛直方向の下方側に位置する下底部との2段底として形成してあり、前記上底部には、前記サブタンクと前記燃料タンクとを連通する開口穴を設けてあり、該開口穴には、前記サブタンクから前記燃料タンクへの燃料の流出を規制する逆止弁を設けてあることを特徴とする燃料供給装置。
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