JPS63234076A - 水分散型感圧性接着剤組成物 - Google Patents

水分散型感圧性接着剤組成物

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JPS63234076A
JPS63234076A JP6700787A JP6700787A JPS63234076A JP S63234076 A JPS63234076 A JP S63234076A JP 6700787 A JP6700787 A JP 6700787A JP 6700787 A JP6700787 A JP 6700787A JP S63234076 A JPS63234076 A JP S63234076A
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裕 諸石
Tetsuji Sugii
杉井 哲次
Kotaro Shimobayashi
浩太郎 下林
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明はアクリル系の水分散型感圧性接着剤組成物に
関する。
〔従来の技術〕
近年、アクリル系感圧性接着剤は、そのすぐれた接着特
性ないし耐久性から、従来の天然ゴム系。
合成ゴム系の感圧性接着剤に代わって広く普及してきた
。また、この種の接着剤の中でも、最近では有機溶剤を
使用しない水分散型のものが省資源。
環境衛生などの観点から研究開発されている。
このような水分散型の接着剤は一般に乳化重合法により
調製されている。すなわち、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを必要に応じてアクリル酸、スチレン、酢酸
ビニルなどの改質用単量体とともに水媒体中で乳化重合
させることにより調製されており、この方法で得られる
室温で粘着性を有するアクリル系ポリマーは、溶液重合
で得られるポリマーに較べて比較的大きな分子量を有す
るものとなるため、感圧性接着剤として比較的高い凝集
力が得られることが知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかるに、上記従来のアクリル系の水分散型接着剤は、
これを高度の凝集力が望まれる用途に適用する場合には
なお満足できるものとはいえず、また接着箇所が比較的
高温度下におかれるときには、凝集力が著しく低下し、
はとんど使用に供しえなかった。そこで、この種の接着
剤の凝集力をさらに向上させるために、乳化重合後の重
合体エマルジョンに有機溶剤タイプにおけるのと同様の
外部架橋剤、たとえばメラミン化合物、エポキシ化合物
、金属塩などを配合する試みがなされてきた。
ところが、このような改良手段では、架橋剤の種類ない
し使用量の選択に煩わしさが弗り、また架橋のための熱
エネルギーも無視できないなど生産性の面での問題があ
るうえに、一般に架橋が不均一となって架橋の程度に較
べて凝集力がそれほど大きくならず、また仮に凝集力を
大きくできたとしてもこれに伴って接着力の低下がみら
れ、結局高接着力でかつ高凝集力を有するような感圧性
接着剤組成物を得ることは難しかった。
さらに、上記の如き手段にて凝集力を大きくした場合、
接着力の低下とは別に接着剤としての耐反発性に劣った
ものとなるという問題もあった。−すなわち、たとえば
曲面を持った被着体に金属板やプラスチック板などを屈
曲状態に接着させる用途などにあっては、屈曲された金
属板やプラスチック板に復元力が働(ため、この復元力
に抗しうるような耐反発性にすぐれたものであることが
要求され、この耐反発性は接着力と凝集力とのバランス
特性にて表されるものであるが、このような耐反発性を
高度に満足させることはできなかったのである。
このように、前記従来のアクリル系の水分散型接着剤で
は、接着力とともに凝集力を高度に満足し、しかも耐反
発性にすぐれたものを得に(いという問題があった。そ
の上、この種の接着剤は、これを支持体上に塗布乾燥し
て接着テープなどを作製した場合、上述の接着特性、特
に接着力や耐反発性が経口的に変化することがあり、安
定した接着特性を発渾させにくいという問題もあった。
上記の接着特性の変化は、支持体上に塗布乾燥して製膜
する際の造膜性不良に起因するものと考えられており、
このため乾燥温度を上げたり造膜助剤を添加するなどし
て造膜性の改善を図る試みがなされている。しかし、こ
の場合熱エネルギーの問題や造膜助剤が残存することに
よる接着特性への悪影響という問題をさけられなかった
また、造膜性の改善のために、水分散型接着剤中のポリ
マー粒子の粒子径を小さくするという試みもなされてい
るが、この場合接着剤の粘度が非常に高くなり、着色剤
や粘着付与剤などの各種添加剤を配合する際の混合作業
性や塗布時の作業性を損なったり、またそのためにポリ
マー粒子の水中濃度、つまり固型分濃度を低くしなけれ
ばならないため塗布後の乾燥に長時間を要してやはり作
業性を損なう結果となっていた。
以上のことから、この発明は、乾燥時間の短縮に寄与す
る高固型分濃度としても実用上問題のない低粘度に維持
でき、かつこれをテープ化などする際に乾燥温度を上げ
たり造膜助剤を添加しなくても良好な造膜性を得ること
ができ、そのために前記した如き経口的な変化がみられ
ない安定した接着特性を発揮でき、そのうえこの接着特
性として接着力、凝集力および耐反発性がいずれもすぐ
れたものとなるようなアクリル系の水分散型感圧性接着
剤組成物を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明者らは、上記の目的を達成するために鋭意検討
した結果、水溶性の重合開始剤が溶解された水媒体中に
特定のアクリル系単量体混合物と乳化剤とを同時に少量
づつ連続添加して乳化重合させることにより、比較的大
きな粒子径を存するポリマー粒子とこれより小さな粒子
径を有するポリマー粒子とを特定比率で生成させるよう
にしたときには、ポリマー粒子の水中濃度、つまり固型
分濃度を高くしても低粘度の水分散型感圧性接着剤組成
物が得られ、かつこれをテープ化などする際に乾燥温度
を特別に高くしたり造膜助剤を添加するなどの補助的手
段を加えなくても良好な造膜性が得られ、そのために接
着特性の経日的変化がみられない安定した接着特性を発
揮させることができ、そのうえこの接着特性として接着
力、凝集力および耐反発性がいずれもすぐれたものとな
ることを知り、この発明を完成するに至った。
すなわち、この発明は、水溶性の重合開始剤が溶解され
た水中に、アルキル基の炭素数が1〜14個の(メタ)
アクリル酸アルキルエステルを主成分とする主単量体9
0〜99.5重量%とエチレン性不飽和カルボン酸10
〜0.5重量%とからなるそのコポリマーのガラス転移
点が250°に以下となりうる単量体混合物を、乳化剤
と一緒に添加し重合させて得られる、平均粒子径が0.
05〜0゜3μmの粒子5〜40重量%と平均粒子径が
0.3μmを超え1.0μm以下゛の粒子95〜60重
量%とからなるポリマー粒子を含むことを特徴とする水
分散型感圧性接着剤組成物に係るものである。
なお、この明細書において、(メタ)アクリル酸とある
はアクリル酸および/またはメタクリル酸を、(メタ)
アクリル酸アルキルエステルとあるはアクリル酸アルキ
ルエステルおよび/またはメタクリル酸アルキルエステ
ルを、(メタ)アクリレートとあるはアクリレートおよ
び/またはメタクリレートを、それぞれ意味する。
〔発明の構成・作用〕
この発明において用いられる単量体混合物は、アルキル
基の炭素数が1〜14個の(メタ)アクリル酸アルキル
エステルを主成分とする主単量体と、エチレン性不飽和
カルボン酸とからなるものである。
主単量体としての(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、接着特性の観点から、アルキル基の炭素数が
1〜14個のものが用いられ、特に好適な例としては、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−
エチルヘキシル、アクリル酸イソノニル、アクリル酸イ
ソデシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸ラウリルなどが挙げられる。また、主単量
体としては、上記のエステルのほかこれと共重合可能な
不飽和単量体として、アクリロニトリル、メタクリレー
トリル、酢酸ビニル、スチレンまたはその誘導体などを
、主単量体中25重量%以下の割合で使用することがで
きる。
上記の主単量体と併用されるエチレン性不飽和カルボン
酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコシ酸、
マレイン酸などが用いられる。このカルボン酸は接着力
の向上に寄与するものであり、またポリマー粒子中で架
橋結合の形成に関与して凝集力を高める役割をも有して
いる。このようなカルボン酸として特に好適なものはア
クリル酸である。
主単量体とエチレン性不飽和カルボン酸との使用割合と
しては、主単量体が90〜99.5重量%、エチレン性
不飽和カルボン酸が10〜0.5重量%となるような割
合とすべきである。後者のカルボン酸が0.5重量%に
満たないときは接着力や凝集力が低下し、また10重重
量を超えてしまうと耐反発性が低下したり、重合安定性
が損なわれて重合中に凝集物が多く生成するため、不適
当である。
このような主単量体とエチレン性不飽和カルボン酸とか
らなる単量体混合物は、いうまでもな(、そのコポリマ
ーが感圧接着性を示すようにガラス転移点が250°に
以下となるような組成とされる。
このような組成とされることにより、高凝集力であると
ともに高接着力であり、また耐反発性の良好な感圧性接
着剤組成物の調製が可能となる。
この発明においては、このような主単量体とエチレン性
不飽和カルボン酸とからなる単量体混合物を、水溶性の
重合開始剤が溶解された水中に、乳化剤と一緒に添加し
重合させることにより、平均粒子径が0.05〜0.3
μmの範囲にある相対的に小粒径の粒子5〜40重量%
と平均粒子径が0゜3μmを超え1.0μm以下の範囲
にある相対的に大粒径の粒子95〜60重量%とからな
るポリマー粒子を生成する。
このようなポリマー粒子を生成させるようにすると、相
対的に大粒径の粒子が小粒径の粒子よりもより多く存在
するため、水分散液の粘度が増大する心配がなく、ポリ
マー粒子全体の水中濃度を50〜70重量%という高濃
度にしても実用上問題のない低粘度にすることができ、
また低チクソトロピー性を有するものとすることができ
る。しかも、これをテープ化などする際に、大粒径の粒
子の間隙に小粒径の粒子が入り込んだような構造をとる
ことから、均一な塗膜を形成することができ、その結果
従来のように乾燥温度を上げたり造膜助剤を添加しなく
ても、経日的な接着特性の変化のない安定した接着特性
を発揮させることができる。
また、上記均一な塗膜性により、接着力や耐反発性とと
もに凝集力の面でも好結果が得られ、特にポリマー粒子
がエチレン性不飽和カルボン酸の使用によって適度に架
橋された構造をとることからも、外部架橋剤をあえて加
えなくても満足できる凝集力が得られるという格別の効
果が奏し得られるのである。
これに対し、ポリマー粒子の粒径分布が前記範囲外とな
ると上述の如き作用効果を得にく(なる。
すなわち、相対的に小粒径の粒子が0.05μm未満の
平均粒子径となったり、その量が40重量%を超えてし
まうと、また相対的に大粒径の粒子が0.3μm以下の
平均粒子径となると、水分散液の粘度が増大し、高ポリ
マー濃度とすることが難しくなる。また、相対的に小粒
径の粒子が0.3μmを超える平均粒子径となったり、
その量が5重量%未満となってしまうと、また相対的に
大粒径の粒子が1.0μmを超える平均粒子径となって
しまうと、テープ化などしたときの造膜性が悪くなり、
接着特性の経日変化が大きくなり、凝集力などの改善の
面でも好結果を得にくくなる。
この発明において、生成ポリマー粒子の粒径分布を前記
の如くするには、水溶性の重合開始剤が溶解された水中
に、上記開始剤に基づくラジカルが充分に発生された状
態下で、単量体混合物と乳化剤とを少量づつ連続的に添
加していき、初期の重合で水相中に分散生成したポリマ
ー粒子が成長して大きくなる段階と、重合の途中から新
たなポリマー粒子が生成しこれがやはり成長して大きく
なる段階とが生じるように重合進行させて、上記前段で
相対的に大粒径の粒子が、上記後段で相対的に小粒径の
粒子が、生成するように制御して行えばよい。
このような重合制御を行うには、水溶性の重合開始剤の
量と重合温度(水の温度)とをうまく設定して上記開始
剤からのラジカルの発生量を充分なものとするとともに
、単量体混合物の添加速度を調整することにより、添加
される単量体混合物の重合が速やかにおこり、これが水
中に未反応状態で残留することのないように調節するこ
とが必要である。また、単量体混合物と一緒に添加され
る乳化剤の量も重要であり、重合の途中、つまり単量体
混合物の少な(とも60重量%が添加されたのちに水相
にミセルが生じるように、乳化剤の添加量を決めるべき
である。
上記乳化剤の作用につき付言すれば、単量体混合物を添
加し始める重合の初期においては、生成ポリマーが粒子
として水相に現われ、その後添加される単量体混合物は
上記ポリマー粒子の成長に費やされ、この間に添加され
る乳化剤は成長していくポリマー粒子の表面に吸着され
、この粒子を安定化するとともに新たなポリマー粒子の
発生を阻止するべく作用する。
かくして単量体混合物の少なくとも60重量%が添加さ
れた段階となると、ポリマー粒子の粒径が大きくなる結
果、粒子表面積の増加がゆるやかとなり、このため一定
量添加されている乳化剤はその一部が上記粒子の表面に
吸着されずに水相に残存し、ミセルが形成される。この
ミセルの形成により、その後添加される単量体混合物は
可溶化され、ミセルが重合の場となって新たなポリマー
粒子が生成してくる。したがって、引き続き添加される
単量体混合物は初期のポリマー粒子と上記新たなポリマ
ー粒子の成長に費やされ、同時に添加される乳化剤はこ
れら粒子の表面に吸着されて粒子の安定化に寄与するの
である。− このような重合反応を行わせるための水溶性の重合開始
剤としては、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過
酸化水素などの一般の乳化重合に使用されているものが
いずれも用いられるが、このうち特に好適なものは過硫
酸塩である。この過硫酸塩はそのイオン性末端基がポリ
マー粒子の安定化に寄与するため、より安定な乳化重合
を可能とする。このような重合開始剤の使用量としては
、重合温度とも関連するが、一般には単量体混合物10
0重量部に対して0.1〜1重量部、好適には0.2〜
0.6重量部となるような割合とすればよい。
重合温度は、上記開始剤からのラジカルの発生が速やか
に起こ・るような条件であればよく、通常は60〜90
℃、好適には65〜80℃である。還元剤を併用したレ
ドックス系にあってはこれよりさらに低い温度としても
よい。
また、上記の重合開始剤が溶解された水中に単量体混合
物とともに少量づつ添加する乳化剤としては、アニオン
系、ノニオン系のいずれであってもよ(、これらは従来
公知のものが広く適用可能である。得られる水分散型感
圧性接着剤組成物の接着特性を阻害せず、かつポリマー
粒子の安定化やミセルの形成に特に有効なものとして、
アニオン系乳化剤を用いるのが好適である。これら乳化
剤の使用量としては、単量体混合物100重量部に対し
て通常0.05〜1重量部、好適には0.1〜0.5重
量部である。もちろん、乳化剤の乳化能力に応じて上記
使用量を決定する必要があり、過少でもまた過多となっ
ても前記粒径分布を有するポリマー粒子を生成しにくく
、また過多となると接着特性、特に耐水性に問題が生じ
るため、好ましくない。
なお、この乳化剤は単量体混合物と一緒に添加されるが
、その際単量体混合物に溶解させて添加してもよいし、
単独で添加してもよい。特に好適には少量の水を用いて
これに単量体混合物と乳化剤とを均一に乳化させた乳化
物として添加するのがよく、これによれば重合系への添
加が均一となり、重合系の安定化に好結果が得られる。
このようにして得られる平均粒子径が0.05〜0.3
μm、特に好適には0.1〜0.2μmの範囲にある相
対的に小粒径の粒子5〜40重量%、好適には10〜3
0重量%と、平均粒子径が0.3μmを超え1.0μm
以下、特に好適には0.4〜0.8μmの範囲にある相
対的に大粒径の粒子95〜60重遣%、好適には90〜
70重量%とからなるポリマー粒子を含む水分散液は、
そのポリマー粒子の濃度、つまり固型分濃度を、既述の
とおり、50〜70重量%の範囲に設定でき、かかる高
濃度であってもその粘度が低く、また低チクソトロピー
性であり、テープ化などする際の造膜性にすぐれており
、しかも接着力、凝集力および耐反発性のいずれの特性
をも満足し、さらにこれら接着特性の経日変化が少なく
安定した接着特性を発現できるという特徴を有している
したがって、この発明においては、上記の方法にて得ら
れる水分散液をそのまま水分散型感圧性接着剤組成物と
して使用に供することができるものであるが、この組成
物には必要に応じて着色剤、充てん剤、老化防止剤、粘
着付与剤などの従来公知の添加剤を適宜配合してもよく
、その配合量は通常の量でよい、また、上記組成物はこ
れ単独で高接着力でかつ良好な凝集力を発揮するが、こ
の凝集力をさらに増大したいと望むなら従来公知の各種
外部架橋剤を配合することができる。
これら添加剤や外部架橋剤を配合する際、前記水分散液
が低チクソトロピー性であることにより、均一混合が容
易であるという利点が得られ、また上記水分散液の良好
な造膜性によって添加剤などの機能をさらにより良く発
現させうるという利点も得られる。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明においては、特定のアク、リル
系単量体混合物と乳化剤とを用いて、相対的に小粒径の
粒子とこれより大粒径の粒子とが特定比率で混在するよ
うなポリマー粒子を生成させるようにしたことにより、
上記ポリマー粒子の濃度を高くしても低粘度であり、か
つテープ化などする際の造膜性にすぐれ、接着力、凝集
力および耐反発性を満足してかつこれら接着特性の経日
的変化のない安定した接着特性を発現させうるアクリル
系の水分散型感圧性接着剤組成物を提供することができ
る。またこの組成物においてはこれに各種添加剤や外部
架橋剤を容易に均一混合できることなどから、これら添
加剤などの機能をより良く発現させうるという利点も得
られる。したがって、この発明の水分散型感圧性接着剤
組成物は、一般の感圧性接着テープ、シート、ラベル類
などの用途や、その他耐反発性が特に要求される用途な
どに対して非常に有利に応用することができる。
〔実施例〕
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明
する。なお、以下において部とあるは重量部を、%とあ
るは重量%を、それぞれ意味するものである。また、接
着力、凝集力および耐反発性は、下記の方法にて測定し
たものであり、粘度はB型回転粘度計(回転数20rp
m)にて測定した値である。
く接着力〉 25μm厚のポリエステルフィルムの両面に感圧性接着
剤組成物を乾燥後の厚みが片面50μmとなるように塗
布し、100℃で3分間乾燥して両面接着テープをつ(
す、このテープを試験片として、JIS Z−1528
により180度引き剥がし接着力(g/20m幅)を測
定した。
〈凝集力〉 接着力試験と同様の両面接着テープをつくり、これを2
枚のベークライト板に25鶴×25鶴の接着面積で貼り
合わせ、40℃および80℃で1kgの荷重をかけてベ
ークライト板が落下するまでの時間(分)を測定した。
く耐反発性〉 0、3 tm厚のアルミニウム板の片面に感圧性接着剤
組成物を乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布し、
100℃で3分間乾燥したのち、10m×80flの大
きさに切断して試験片をつくり、この試験片を直径50
鶴のアルミニウム製円柱に屈曲して貼りつけ、その後4
0℃で24時間放置したときに、試験片が円柱から浮き
上がった距WI(鶴)を測定した。
実施例1 温度計、攪拌器、窒素導入管および還流冷却管を備えた
反応器内に、過硫酸カリウム0.6部を溶解してなる蒸
留水80部を投入し、窒素気流下で80℃に加温したの
ち、アクリル酸2−エチルヘキシル53%とアクリル酸
エチル45%とアクリル酸2%とからなる単量体混合物
(コポリマーのガラス転移点225°K)120部、ラ
ウリル硫酸ナトリウム0.36部および水20部を混合
し、超音波にて均一に乳化させてなる乳化物を、3時間
かけて連続的に添加して重合反応を行い、添加終了後8
0℃で2時間保持することにより、ポリマー粒子の濃度
が54%め水分散液を得た。
この水分散液の凝集物は0.07%であり、これを取り
除いたのちの水分散液をこの発明の水分散型感圧性接着
剤組成物とした。なお、この組成物のポリマー粒子の粒
径分布をサブミクロン粒子アナライザーN4SD型(コ
ールタ−エレクトロニックInc、)にて測定したとこ
ろ、平均粒子径が0.62μmの大粒径の粒子と平均粒
子径が0.24μmの小粒径の粒子とが混在しているこ
とが認められ、また遠心分離機で上記雨粒子を分離して
その重量比を測定したところ、上記大粒径の粒子が84
%、上記小粒径の粒子が16%であった。
比較例1 実施例1と同様の反応器内に、過硫酸カリウム0.6部
を溶解してなる蒸留水100部を投入し、窒素気流下で
80℃に加温したのち、実施例1と同様の単量体混合物
120部を、3時間かけて連続的に添加して重合反応を
行い、添加終了後80℃で2時間保持することにより、
ポリマー粒子の濃度が54%の水分散液を得た。
この水分散液の凝集物は2.5%であり、これを取り除
いたのちの水分散液を比較用の水分散型感圧性接着剤組
成物とした。なお、この組成物のポリマー粒子の粒径分
布を実施例1と同様にして測定したところ、平均粒子径
が0.36μmの単一の粒径を有するポリマー粒子から
なるものであることが認められた。
実施例2 実施例1と同様の反応器内に、過硫酸カリウム0.6部
を溶解してなる蒸留水60部を投入し、窒素気流下で8
0℃に加温したのち、実施例1と同様の単量体混合物1
20部、ラウリル硫酸ナトリウム0.36部および水4
0部を混合し、超音波にて均一に乳化させてなる乳化物
を、3時間かけて連続的に添加して重合反応を行い、添
加終了後80℃で2時間保持することにより、ポリマー
粒子の濃度が54%の水分散液を得た。
この水分散液の凝集物は0.05%であり、これを取り
除いたのちの水分散液をこの発明の水分散型感圧性接着
剤組成物とした。なお、この組成物のポリマー粒子の粒
径分布を実施例1と同様にして調べたところ、平均粒子
径が0.58μmの粒子75%と平均粒子径が0.25
μmの粒子25%とからなるものであることが認められ
た。
実施例3 実施例1と同様の反応器内に、過硫酸アンモニウム0.
3部を溶解してなる蒸留水50部を投入し、窒素気流下
で80℃に加温したのち、アクリル酸n−ブチル88%
と酢酸ビニル10%とアクリル酸2%とからなる単量体
混合物(コポリマーのガラス転移点227’K)150
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.5部および
水50部を混合し、超音波にて均一に乳化させてなる乳
化物を、5時間かけて連続的に添加して重合反応を行い
、添加終了後80℃で2時間保持することにより、ポリ
マー粒子の濃度が60%の水分散液を得た。
この水分散液の凝集物は0.08%であり、これを取り
除いたのちの水分散液をこの発明の水分散型感圧性接着
剤組成物とした。なお、この組成物のポリマー粒子の粒
径分布を実施例1と同様にして調べたところ、平均粒子
径が0.77μmの粒子68%と平均粒子径が0.21
μmの粒子32%とからなるものであることが認められ
た。
実施例4 実施例3@凝集物を取り除いたのちの水分散液に、ポリ
マー粒子100部に対してエポキシ系架橋剤(8産化学
社製の商品名TEPIC)0.1部を水3部に溶解させ
てなる水溶液を添加し、均一に攪拌混合してこの発明の
水分散型感圧性接着剤組成物とした。
以上の実施例1〜4および比較例1の各組成物につき、
その粘度(25℃)、接着力、凝集力および耐反発性を
調べた。また、接着特性の経日変化として、接着力およ
び耐反発性試験における試験片の作製後(つまり接着剤
層の形成後)、70℃に8日間保存し、この保存後に接
着力および耐反発性を調べた。これらの結果は、下記の
表に示されるとおりであった。
上記表の結果から明らかなように、この発明の水分散型
感圧性接着剤組成物は、低粘度であって、かつ接着力、
凝集力および耐反発性を充分満足し、またこれら接着特
性の経口変化がほとんどみられず安定した接着特性を発
揮するものであることが判る。これに対し、比較例1の
組成物では、実施例1の組成物に比し高粘度であって、
かつ接着特性に劣り、特に凝集力が不足しており、また
経口的に接着特性が変化しやすく、これを防ぐためには
テープ化などしたのち高温下でエージング処理するなど
の面倒な工程を要することも明らかに推察される。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)水溶性の重合開始剤が溶解された水中に、アルキ
    ル基の炭素数が1〜14個の(メタ)アクリル酸アルキ
    ルエステルを主成分とする主単量体90〜99.5重量
    %とエチレン性不飽和カルボン酸10〜0.5重量%と
    からなるそのコポリマーのガラス転移点が250°K以
    下となりうる単量体混合物を、乳化剤と一緒に添加し重
    合させて得られる、平均粒子径が0.05〜0.3μm
    の粒子5〜40重量%と平均粒子径が0.3μmを超え
    1.0μm以下の粒子95〜60重量%とからなるポリ
    マー粒子を含むことを特徴とする水分散型感圧性接着剤
    組成物。
  2. (2)水溶性の重合開始剤が過硫酸塩である特許請求の
    範囲第(1)項記載の水分散型感圧性接着剤組成物。
  3. (3)水溶性の重合開始剤が単量体混合物100重量部
    に対して0.1〜1重量部である特許請求の範囲第(1
    )項または第(2)項記載の水分散型感圧性接着剤組成
    物。
  4. (4)乳化剤がアニオン系乳化剤である特許請求の範囲
    第(1)〜(3)項のいずれかに記載の水分散型感圧性
    接着剤組成物。
  5. (5)乳化剤が単量体混合物100重量部に対して0.
    05〜1重量部である特許請求の範囲第(1)〜(4)
    項のいずれかに記載の水分散型感圧性接着剤組成物。
  6. (6)単量体混合物と乳化剤とを水に乳化させた乳化物
    として添加してなる特許請求の範囲第(1)〜(5)項
    のいずれかに記載の水分散型感圧性接着剤組成物。
  7. (7)重合温度が60〜90℃である特許請求の範囲第
    (1)〜(6)項のいずれかに記載の水分散型感圧性接
    着剤組成物。
  8. (8)ポリマー粒子の水中濃度が50〜70重量%であ
    る特許請求の範囲第(1)〜(7)項のいずれかに記載
    の水分散型感圧性接着剤組成物。
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