JPS6323239A - 情報記録媒体の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はレーザー光で情報の再生、記録を行う情報記録
媒体（以下、光ディスクという）の製造法に関するもの
である。さらに詳しくいえば、本発明は、寸法安定性が
よく、接着強度が高く、高温高湿下に長時間放置しても
ディスクの剥離が生じないなど、優れた特性を有する全
面密着型光ディスクの製造法に関するものでちる。

従来の技術 一般に、（！Ｄ、　ＣＤ−ＲＯＭ、ビデオディスクなど
の再生専用光ディスク及びユーザーが情報記録可能な光
ディスクの基板は、ポリメチルメタクリレート、ポリカ
ーボネートなどの熱可塑性樹脂の射出成形法によって製
造されている。

このような熱可塑性樹脂は、情報パターンの転写性や透
明性及び耐熱性に優れるだけでなく、複屈折も小さいた
め、レーザー光によって情報の再生、記録を行う光ディ
スクの基板の素材として適している。

しかしながら、ポリメチルメタクリレートやポリカーボ
ネート製の基板（単板）は、温度や湿度などの環境の変
化に伴い、反りや■糸れを生じるなど、寸法安定性が劣
り、ユーザーが情報記録可能な光ディスクには適用しに
くいという欠点ｅ−Ｗしている。

このような環境の温湿変化における経時的変形を軽減す
る方法の１つとして、光ディスクの構造を、全面密着構
造にすることが挙げられる。

この全面密着型光ディスクは、片面にのみ蒸着法あるい
はスパッタ法で金属、金属醸化物、金属窒化物あるいは
有機化合物などの膜を形成した２枚のディスク単板を対
向させて、接着剤でディスク全面を貼シ合わせた構造に
なっている（両面記録型ディスク）。また、貼シ合せる
一方のディスクを透明板とした片面記録型ディスクも、
実用化されている。

この際、接着剤としては、ホットメルト接着剤や、エポ
キシ系、ウレタン系、紫外線硬化型アクリレート系など
の反応型接着剤などを用いるととができるが、量産性の
点からホットメルト接着剤が最も優れている。このホッ
トメルト接着剤を用いて全面密着型光ディスクを作製す
る方法としては、例えば該接着剤をロールコータ−で蒸
着単板の膜面上に塗布し、この２枚を対向させて貼り合
わせる方法が提案されている（特開昭５８−１０８０４
４号公報）。

しかしながら、この方法においては、ホットメルト接着
剤は、ロールコータ−によって、通常１２０〜１８０℃
の温度で塗布されるが、この温度範囲においてもホット
メルト接着剤の溶融粘度は高粘度（数千〜数十刃ｃｐｓ
　）のため、ホットメルト接着剤の塗布面に凹凸が生じ
、したがって、このような状態で、ホットメルト接着剤
塗布面を一対相向させて貼シ合わせると、ホットメルト
接着剤塗布面の接着状態が点接着になり、接着剤本来の
接着強度が得られず、また、このようにして得られた光
ディスクを高温高湿下に放置した場合、ディスク基板の
変形応力によって、ディスクが剥離する場合があるなど
の問題点があった。

発明が解決しようとする問題点 本発明は、このような従来の方法で得られる全面密着型
光ディスクが有する欠点を改良し、寸法安定性がよく、
接着強度が高く、高温高湿下に長時間放置してもディス
クの剥離が生じないなど、優れた特性を有する全面密着
型光ディスクの提供を目的とするものである。

問題点を解決するための手段 本発明者らは、従来の全面密着型光ディスクにおいて、
ホットメルト接着剤の本来有する接着強度が十分に発揮
されない原因は、接着状態が面接着ではなく、点接着に
あることに着目し、鋭意研究を重ねた結果、２枚のディ
スク単板にそれぞれロールコータ−によってホットメル
ト接着剤の塗布層を設けたのち、塗布層を介して密着さ
せ、次いで加圧と同時に加熱することてよって、ホット
メルト接着剤の接着状態を点接着から面接着の状態に変
化させることにより、初期接着強度が向上し、さらに、
高温高湿下でもディスクの剥離を防止することが可能で
、前記目的分達成しうることを見出し、この知見だ基づ
いて本発明を完成するに至った。

すなわち、本発明は、２枚のディスク単板の片面にホッ
トメルト接着剤の塗布層を設け、次いでこの塗布層同士
を密着させ、次いで加圧下に基板明脂の熱変形温度より
低い温度で加熱して、該ディスク単板を貼シ合わせるこ
とを特徴とする光ディスクの製造法を提供するものであ
る。

以下、本発明の詳細な説明する。

本発明においては、ホットメルト接着剤として、接着強
度及び耐熱性に優れる上に、蒸着膜やスパッタ膜を腐食
せず、かつ接着強度の経時劣化のないものが好ましく用
いられる。

このホットメルト接着剤の溶融粘度は、該接着剤の塗布
時における蒸着膜やスパッタ膜の剥離を防止するために
、好ましくは設定温度で５０万センチボイズ以下、さら
に好ましくは１０万センチポイズ以下であることが望ま
しい。また、該ホットメルト接着剤は一般に１２０〜１
８０℃の高温で塗布されるために、熱安定性が良好であ
ることも重要である。

本発明で用いるホットメルト接着剤の種類としては、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ　）系、合成ゴム
系、ポリエステル系、ポリアミド系側脂などがあるが、
前記観点から、ＥＶＡ系及び合成ゴム系樹脂が好ましく
、特にポリスチレン−ポリブチレンブロック共重体ある
いは水添されたポリスチレン−ポリブチレンブロック共
重体全ペースポリマーとした合成ゴム樹脂は、耐熱性及
び熱安定性の面で優れ、光デイスク用接着剤として好適
である。

具体的なホットメルト接着剤としては、ＨＭ−１０３−
５３，ＨＭ−１２７５Ｎ　（ＨＢ　Ｆｕｌｌｅｒ　Ｊａ
ｐａｎ　Ｃｏ、。

ＬＴＩ）製）　、　ＨＭ−４０８（セメダイン■製）　
、　ＰＥｌ−０１（Ａ、Ｃ，工Ｊａｐａｎ　ＬＴＤ製）
、ニスダイア９１４５−Ｌ（セキスイエスダイン■製）
、メルトロン３８−４２（ダイヤボンド工業■製）、ノ
・イボンＸＨ５９８−１（日立化成ポリマー■製）など
が挙げられる。

一方、光デイスク基板の材質については、特に制限はな
く１例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレートな
どの樹脂、及びとれらのコンパウンド樹脂やガラスなど
の中から任意のものを選択することができるが、これら
の中で、複屈折が小さく、かつ高温高湿下での寸法安定
性（反り、面振れなど）に優れる上Ｋ、光ディスクを落
下した場合の破壊の恐れの少ないポリカーボネート、ポ
リメチルメタクリレート及び変性ポリスチレンとポリカ
ーボネートとのコンパウンド樹脂などが好適である。

蒸着膜あるいはスパッタ膜を設けた基板へのホットメル
ト接着剤の塗布は、できるだけ高温で行う方が、塗布面
の凹凸が小さくて、貼り合わせた際の接着強度が太きい
という点では有利であるが。

高温になるに伴い、熱による蒸着膜やスパッタ膜の反射
率変化や、基板の変形などが大きく々る傾向にあるため
、２００℃までの温度で行うことが望ましい。

ホットメルト接着剤は、ディスク単板の蒸着膜やスパッ
タ膜面上に直接塗布してもよいし、必要ならば、該膜面
上に保護コート層を設け、その上に塗布してもよい。

また、ホットメルト接着剤を塗布後、この塗布層全弁し
て２枚の単板を密着させるまでの時間（オープンタイム
）は、短いほど接着強度は大きくなるが、高精度（ディ
スクの芯合わせ精度は数１０μｍ以内）に貼り合わせを
行うには、数１０秒間程度が好ましい。

このようにして、２枚のディスク単板にそれぞれホット
メルト接着剤の塗布層を設け、次いで塗布層を介して該
ディスク単板を密着させたのち、従来の方法では、通常
プレス圧をかけて貼り合わせる。このプレス圧が高いほ
ど接着強度は大きくなるが、単にプレス圧を高くしても
、ホットメルト接着剤の塗布時に生成した凹凸は完全に
無くすことができず、その上適用可能な圧力も蒸着膜や
スパッタ膜及び基板に対する影響から制限があり、その
ため、従来の方法では十分な接着強度は得られない。

本発明ておいては、十分な接着強度を得るために、前記
のようにしてホットメルト接着剤の塗布層を介して２枚
のディスク単板を密着させたのち、加圧と同時て加熱し
て該ディスク単板を貼り合わせるという方法が用いられ
る。この加圧と同時に加熱する方法としては、例えばヒ
ートプレス法やオートクレーブ中で加圧しながら加熱す
る方法などが好ましく用いられる。この場合、加熱温度
は基板樹脂の熱変形温度より低いことが必要であり、例
えば、基板樹脂がポリメチルメタクリレートの場合には
、７５℃以下、ポリカーボネートの場合には１２０℃以
下が望ましい。また、圧力は蒸着膜やスパッタ膜などの
記録膜及び基板に対する影響を考慮して、５０Ｋｐ／ａ
ｄ以下、好ましくは０．１〜３０に９／ｃｄの範囲で選
ばれる。

発明の効果 本発明は、ホットメルト接着剤の塗布層を介して２枚の
ディスク単板を密着させたのち、加圧と同時に加熱して
該ディスク単板？貼り合わせることによシ、全面密着型
光ディスクを製造する方法であって、このような方法に
より得られた全面密着型光ディスクは、寸法安定性が優
れる上に、接着強度が高く、高温高湿下に長時間放置し
てもディスクの剥離が生じないなど、優れた特注を有し
ている。

実施列 次シて実施例によって本発明をさらに詳細て説明する。

実施例１ ポリメチルメタクリレート試論片（１００朋ｘ２５１１
１１Ｘ３ｕｌ）Ｋ、ロールコータ−（松下工業■製Ｒ−
４０ＯＮ　）でニスダイン９１４５Ｌ　（セキスイエス
ダイン■Ｍ）を１４０℃の温度で６０μｍの厚さに塗布
し、接着面積が２５＋ｕｘｌ□ｍｍになるように相対向
させて貼り合わせたのち、７　Ｋ９７ｃｎｌの圧力で２
０秒間プレスしたサンプルを作製した（サンプル（１）
）。

さらに、上記サンプルをオートクレーブ中に移し、７　
Ｋｐ　／　ａｌに加圧後、６０℃に温度を上げ、その条
件下に３０分間放置した（サンプル（２））。

次に、上記方法によってニスダイン９１４５Ｌ　（セキ
スイエスダイン■製）　ｉ　１４０℃の温度で６０μｍ
の厚みに塗布したポリメチルメタクリレート試験片を接
着面積が２５正Ｘ１０１ｍになるように接着剤塗布面を
相対向させて貼り合わせたのち、６０℃にあらかじめ加
熱しておいたプレス板にて７　Ｋ９／ｃ！Ｉの圧力で２
０秒間プレスしたサンプルを作製した（サンプル（３）
）。

上記サンプル（１）〜（３）を、引張り試験機（東洋ボ
ールドウィン■製ＵＴＭ　−ｎ　−２０）　　にて、引
張シ速度１０ｍ翼／ｍｉｎで引張せん断接蓋強さを測定
した。その結果を次表に示す。

この表から明らかなように、オートクレーブ中において
加圧しながら加熱することにより、あるいはヒートプレ
スすることによって、接着強度は向上する。

また、各サンプルの接着面を観察した結果、サンプル（
１〕は、点接着のために接着剤層は不透明である。しか
し、サンプル（２）及び（３）は、はぼ完全に透明であ
った。

実施例２ 内径１５１！ＩＩ、外径１３Ｑ１：ｘ、厚さ１　、２　
ＩＩ＋のポリメチルメタクリレート射出成形基板に、実
施例１と同様にして、ニスダイン９・１４５　Ｌ　（セ
キスイエスダイン■製）を１４０℃の温度で６０μｍの
厚みに塗布し、接着剤塗布面を相対向させて貼り合わせ
たのち、プレス機【て７　Ｋｙ　／　ｔ−ｒｄの圧力で
プレスしたサンプルと、さらに、オートクレーブ中に移
し７　Ｋｇ／　ｃＭに加圧後、６０℃の温度に３０分間
放置したサンプルを作製した。

これらのサンプルを、温度６０℃、相対湿度９０チの雰
囲気て放置した結果、プレス機にてプレスのみしたサン
プルは、約８０時間で剥離が生じたが、オートクレーブ
中で加熱及び加圧したものは１０００時間経過後も剥離
することはなかった。

実施例３ 内径１５１１ス、外径１３０■、厚さ１．２顛のポリメ
チルメタクリレート射出成形基板に、実施例１と同様に
して、ニスダイン９１４５Ｌ（セキスイエスダイン■製
）を１４０℃の温度で６０μｍの厚みに塗布し、接着剤
塗布面？相対向させて貼り合わせたのち、６０℃にあら
かじめ加熱しておいたプレス板にて７　Ｋ９／　ａｄの
圧力で２０秒間プレスしたサンプルを作製した。

このサンプルを、実施例２と同じ温度６０℃、相対湿度
９０％の雰囲気下に１０００時間放置したが、剥離する
ことはなかった。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １　２枚のディスク単板の片面にホットメルト接着剤の
   塗布層を設け、次いでこの塗布層同士を密着させ、加圧
   下に基板樹脂の熱変形温度より低い温度で加熱して、該
   ディスク単板を貼り合わせることを特徴とする情報記録
   媒体の製造法。