JPS63225164A - イオン測定用シート型複合電極 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ｐＨ等イオン濃度を測定するのに用いられる
イオン測定用シート型電極に関する。

〔従来の技術〕

近時、ｐＨ等イオン濃度を測定する電極においては、電
極全体の構造の小型化、製造コストの低廉化並びに操作
性、保守性の改善を図るため、電極をシート化すること
が行われるようになってきてい名。

第５図は本願出願人に係る特願昭６１−２８５３７１号
におけるシート型のｐＨ測定用複合電極の外観を示し、
第６図はそのうちの測定電極の断面を示すもので、両図
において、５１はポリエチレンテレフタレート（以下、
ＰＥＴという）のように、電解物質を含有する溶液中に
浸漬しても十分に高い電気絶縁性を有する材料からなる
基板である。５２はこの基板５１の上面に形成された電
極で、例えば所定の前処理を施した後、Ａｇペーストを
シルクスクリーン印刷することにより形成され、その一
部はＡｇＣｊ等の電極材料で被覆された内部電極部５３
に形成され、他の部分はそのままリード部５４に形成し
である。

５５は内部電極部５３に対応する個所に貫通孔５６を存
する、例えばＰＥＴのように、電解物質を含有する溶液
中に浸漬しても十分に高い電気絶縁性を有する材料から
なる支持層で、この支持層５５はす−ド部５４及びその
周辺を露出させた状態で基板５１の上に形成されている
。

そして、貫通孔５６には例えばＡｇＣｊ！過飽和の３．
３Ｎ−ＭＣＩに燐酸緩衝剤を添加した基本的な内部液に
、寒天等のゲル化剤とグリセリン等のゲル蒸発防止剤と
を添加して校正された円盤型のゲル状内部液５７が、例
えば加熱によりペースト状とした上でスクリーン印刷法
等により、自由状態においてその上面が支持層５５の上
面よりも若干突出した状態に充填されて、内部電極部５
３の上に重ねて設けられている。

５８は薄膜状に形成されたイオン選択性応答膜で、この
イオン選択性応答膜５８は例えばポリ塩化ビニル樹脂粉
末を、溶媒としてのテトラヒドロフランに溶解させ、更
に、これに水素イオンに対して良好に感応する応答物質
としてのトリーローオクチルフォスフインオキサイドを
可塑剤と共に加エテ十分に攪拌した後、テトラヒドロフ
ランを蒸発させて得られるもので、このイオン選択性応
答膜５８はその下面がゲル状内部液５７の上面に密着し
、かつ、ゲル状内部液５７が貫通孔５６内に密封される
状態に、十分に高い電気絶縁性を有する例えばポリ塩化
ビニル樹脂系又はシリコン系の有機高分子接着剤５９を
用いて、その周囲において支持層５５の上面に固着され
、測定電極に構成されている。

尚、第５図において、６０はＭＣＩを含浸させた無機焼
結多孔体又は有機高分子多孔体等からなる液絡膜で、そ
の下面が他方のゲル状内部液（図外）の上面に密着する
状態に、その周囲において支持ＪＩ５５の上面に接合さ
れ、比較電極に構成されており、その内部構造は第６図
に示す測定電極と略同じである。６１は被検液ホルダ部
である。

〔発明が解決しようとする問題点〕

而して、上述の構成において、支持層５５と応答膜５８
との間のシールを完全に保持させる接着剤は得難く、ポ
リ塩化ビニル樹脂系の有機高分子接着剤は速乾性の点で
は優れているものの、表面被膜が生じ易いという欠点が
あり、又、シリコン系の有機高分子接着剤は硬化時間、
粘度の条件等接着条件の安定性に問題があり、これら有
機高分子接着剤の何れも完全なシール性を期待できるも
のではなく、従って上記構成のものは、この点において
改良の余地があった。

本発明は、上述の事柄に留意してなされたもので、その
目的とするところは、支持層に対して応答膜を完全なシ
ール性をもって形成することができ、しかも大量生産す
ることができるイオン測定用シート型電橋を提供するこ
とにある。

〔問題点を解決するための手段〕

上述の目的を達成するため、本発明に係るイオン測定用
シート型電橋は、支持層を十分に高い電気絶縁性を有す
る２つのシート材を重ね合わせるようにして形成すると
共に、前記支持層に、該支持層と互いに溶解し合う溶媒
を含むイオン選択性応答膜ペーストを滴下することによ
り薄膜状のイオン選択性応答膜を形成するようにした点
に特徴がある。

〔作用〕

上記特徴的構成によれば、イオン選択性応答膜ペースト
に含まれる溶媒と支持層との間で溶解作用が生じ、これ
がすぐに拡散する前に前記溶媒の蒸発によりイオン選択
性応答膜が形成され、このイオン選択性応答膜は支持層
と一体化するようにして固化するので、イオン選択性応
答膜は完全なシール性をもって支持層に形成される。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する
。尚、ここでは、ｐＨ測定用シート型複合電極を例に挙
げて説明する。

第１図は本発明に係るｐＨ測定用シート型複合電、極の
分解斜視図、第２図はその外観を示す斜視図、第３図は
部分展開断面図である。

第１図乃至第３図において、１は電解物質を含有する溶
液中に浸漬しても十分に高い電気絶縁性を有する材料、
例えばポリエチレンテレフタレート（以下、ＰＦ、Ｔと
いう）よりなる基板である。尚、この基板１はＰＥＴの
他、例えばポリ塩化ビニル樹脂（以下、ＰｖＣという）
、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、ポリフッ
化エチレン等の有機高分子材料や、例えば石英ガラス、
パイレックスガラス等の無機材料を用いてもよい。

この基板ｌの下面には、電気良導体であるＡｇ。

Ｃｕ、　Ａｕ、ｐｔ等及びこれらの合金等のうちから選
ばれた金属或いはその金属を含むペースト又はＩｒ０ｇ
、ＳｎＯ□等の半導体を、真空蒸着法。

ＣＶＤ法等の物理的メッキ法或いは電解法、無電解法等
化学的メッキ法又はシルクスクリーン法。

凸版法、平板法等の印刷法により付着し、内外２対の電
極２Ａ、　２Ｂ、　３Ａ、　３Ｂが形成されている（本
例では、基板１の下面にグラフト加工及びシランカップ
リング剤等によるアンカー処理を施した上で、Ａｇペー
ストのシルクスクリーンをしている）。

そして、各電極２＾、　２Ｂ、　３Ａ、　３Ｂにおける
基板ｌの一端縁部に位置する基端部分はそのままでリー
ド部４Ａ、　４８．５Ａ、　５Ｂとされ、外側の１対の
電極２Ａ。

２Ｂにおける基板１の略中央部に位置する他方の略円形
先端部分は例えばＡｇＣ／等の電極材料で被覆された（
前記と同様に、物理的メッキ法或いは化学的メッキ法又
は印刷法等による）内部電極部６＾、　６Ｂに形成され
、一方の内部電極部６Ａ（ｐＨ測定電捲Ｐ側）の略中央
には、電極スルーホールとしての内面に導電処理が施し
てなる貫通孔７（７ａはｗｉＩＮ孔７内の導電部）が形
成してあり、他方の内部電極部６Ｂ（比較電極Ｒ側）の
近傍には貫通孔８が形成しである。又、内側の１対の電
極３Ａ、　３Ｂにおける基板１の略中央部に位置する他
方の先端部分間に亘って例えばサーミスタ等の温度補償
用電極部９が設けられている。

１０は十分に高い電気絶縁性を有する２つのシート材１
１．１２を接着によって重ね合わせ形成した支持層で、
例えば上側のシート材１１はＰＥＴよりなり、下側のシ
ート材１２はＰＶＣよりなる。この支持層１０は、例え
ば両シート材１１．１２の接合面側にＵＶ（紫外線）硬
化型インクによる印刷による表面処理が施され（１２ａ
は表面処理層である）、半乾燥後、両シート材１１．１
２を圧着することにより形成される。

そして、上側のシート材１１には例えば方形の貫通孔１
３が形成してあり、又、下側のシート材１２には前記貫
通孔１３に対応する位置にこの貫通孔１３より若干小さ
い例えば円形の貫通孔１４が形成してあり、これら貫通
孔１３．１４は基板１に形成された一方の内部電極部６
Ａを貫通する孔７に対応する位置に設けられている。又
、両シート材１１．１２を同時に貫通する孔１５が、基
板１に形成された他方の内部電極部６Ｂの近傍に開設さ
れた貫通孔８に対応するように開設されている。尚、上
側のシート材１１の上面側にもグラフト加工及びシラン
カンブリング剤等によるアンカー処理が施されている。

１６は基板１の下面側に設けられた下部支持層で、基板
１及び支持層１０と同様に、十分に高い電気絶縁性を有
する材料、例えばＰＥＴからなり、かつ、基板１に形成
された他方の内部電極部６Ｂ及び貫通孔８にそれぞれ対
応する個所に貫通孔１７及び１８を備えている。この下
部支持層１Ｇの形成方法は支持層１０と同様である。

１９は下側のシート材１２の貫通孔１４内に装填された
ゲル状内部液で、このゲル状内部液１９は例えばＡｇＣ
！！過飽和の３．３Ｎ−ＫＣｌに燐酸緩衝液を加えてな
る基本的な内部液に、ゲル化剤（例えば寒天、ゼラチン
、ニカワ、アルギン酸、各種アクリル系吸水性ポリマー
等）とゲル蒸発防止剤（例えばグリセリンやエチレング
リコール等）とを添加して例えば円盤状に形成しである
。

このゲル状内部液１９は例えば加熱によりペースト状と
した上で、スクリーン印刷法により、自由状態において
その上面が上側のシート材１１の上面より若干沈んだ状
態で充填されており、前記貫通孔１４内に充填されると
共に、内部電極部６Ａに形成された貫通孔７内の導電部
７ａを介して内部電極部６Ａと接続されている。

２０は上記ゲル状内部液１９の上方から滴下されるイオ
ン選択性応答膜ペーストで、このイオン選択性応答膜ペ
ースト２０は例えば次のようにして作成される。

（ＩＩＰＶｃ粉末２．７ｇと可塑剤としてのオルトニト
ロフェニルオクチルエーテル５．４ｇとを、三角フラス
コ内に入れ、更に、溶媒としてのテトラヒドロフラン（
以下、ＴＨＦという）９０−を三角フラスコ内に滴下す
ることにより、ｐｖｃ粉末を溶解して溶液を作る。この
とき、三角フラスコを軽く振ってＰＶＣ′ＦＡ末を適宜
分散させながら完全に溶解させることが望ましい。

（２）水素イオン応答物質としてのトリーオクチルフォ
スフインオキサイド０．１３５　ｇを、溶媒としてのＴ
　ＨＦ　１０ａ／内に溶解して溶液を作る。

（３）上記＋１１及び（２）で得られた溶液を混合して
十分に攪拌する。このときＴＨＦの一部が蒸発し、所定
の粘度を有するイオン選択性応答膜ペースト２０が得ら
れる。

上述のようにして得られたイオン選択性応答膜ペースト
２０を注射器２１の中に入れて、第１図に示すように、
ゲル状内部液１９の上方から一定量滴下すると、イオン
選択性応答膜ベース）２０は下側のシート材１２の貫通
孔１４内に装填されたゲル状内部液１９の上面に付着す
ると共に、その一部は支持層１０を形成するシート材１
１．１２に付着し、イオン選択性応答膜ペースト２０に
含まれる溶媒としてのＴＨＦとシート材１１．１２との
間で相互に溶解作用が生じ、これがすぐに拡散する前に
前記ＴＨＦの蒸発により所定膜厚を有するイオン選択性
応答膜２２が形成され、このイオン選択性応答膜２２は
支持層１０と一体化するようにして固化するので、支持
層１０の表面にはこの支持層１０と完全なシール性をも
ったイオン選択性応答膜２２が形成され、ｐＨ測定電極
Ｐを形成する。

２３は支持層１０．基板１．下部支持層１６にそれぞれ
対応する位置に形成された貫通孔１５．　８．１８を挿
通するようにして装填されたゲル含浸親水性高分子多孔
体で、このゲル含浸親水性高分子多孔体２３は、化学的
に安定な親木性高分子粒体を焼結形成してなる親水性高
分子多孔体、例えばポリオレフィンと同程度の機械的強
度を有し、かつ、変性処理によって親水性を付与したオ
レフィン系バイポリマー粉体の焼結成形体〔例えばサン
ファインＡＱ（商品名）、旭化成社製〕に、空気中に放
置しておいてもＫＣｊ！が析出したり、多孔体表面の湿
潤さを失う等ドライアウトしないゲル組成体、例えばア
クリル系ポリマーのＮａ塩を主成分とする含水シェリー
〔例えばＵシェリー（商品名）、昭和電工社製〕を含浸
させてなるもので、支持層１０の表面よりも若干突出す
るようにして装填してあり、このゲル含浸親水性高分子
多孔体２３は比較電極Ｒの液絡部として機能する。

２４はゲル状内部液で、その化学的組成は上記ゲル状内
部液１９と同様であり、下部支持層１６に形成された貫
通孔１７を介して内部電極部６Ｂと接触すると共に、ゲ
ル含浸親水性高分子多孔体２３とも接触するように構成
されている。２５は底ケース、２６は支持Ｎ１０の周囲
に設けられた被検液ホルダである。

而して、上記ｐＨｔｊｔ！ｌ定用シート型複合電極を構
成するに、イオン選択性応答Ｗ１２２の形成はＴＨＦに
よる希釈倍率を一定にし、イオン選択性応答膜ペースト
２０の粘度を一定、かつ、その滴下量を一定にすること
により、イオン選択性応答膜ペースト２０の広がる面積
を制限することができ、一定の膜厚を有するイオン選択
性応答膜２２を数分以内に製作することができ、この種
ｐＨ測定用シート型複合電極を連続的に生産することが
できる。

又、第４図は本発明を適用したイオン応答膜電極の一例
を示し、同図において、２７はイオン選択性応答膜ペー
スト２０が固化して形成されたイオン選択性応答膜、２
Ｂはゲル状内部液１９とリード電橋２Ｂとを接続するス
ルーホール電橋で、基板１に形成しである。

尚、上述の実施例においては、支持Ｉｔ５１０はＰＥＴ
よりなるシート材１１とＰＶＣよりなるシート材１２を
重ね合わせたものであったが、シート材１１゜１２をＰ
ＶＣで構成し、これらを重ね合わせるようにしてもよい
。

更に、本発明は上述の実施例に限られず、例えばｐＮａ
、ｐＫ、ｐＣＬ　　ｐＣａ等をそれぞれ測定するｐｖｃ
系液膜型イオン選択性電極にも適用することができる。

℃発明の効果〕 以上説明したように、本発明においては、支持層を十分
に高い電気絶縁性を有する２つのシート材を重ね合わせ
るようにして形成すると共に、前記支持層に、該支持層
と互いに溶解し合う溶媒を含むイオン選択性応答膜ペー
ストを滴下することにより薄膜状のイオン選択性応答膜
を形成するようにしているので、支持層に対して応答膜
を完全なシール性をもって短時間で形成することができ
る。従って、安定な品質を有するイオン測定用シート型
電極を大量生産することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明の一実施例を示し、第１図は
本発明に係るｐＨ測定用シート型複合電極の分解斜視図
、第２図はその外観を示す斜視図、第３図は部分展開断
面図、第４図は本発明の他の実施例を示す一部を破断し
た斜視図である。 第５図及び第６図はそれぞれ従来技術を説明するための
斜視図である。 １０・・・支持層、１１・・・シート材、１２・・・シ
ート材、２０・・・イオン選択性応答膜、２２・・・イ
オン選択性応答膜。 出　願　人　　　株式会社　堀場製作所代　理　人　　
　弁理士　　藤本英夫 第１図 第２図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 支持層の上面側にイオン選択性応答膜を形成したイオン
   測定用シート型電極において、前記支持層を十分に高い
   電気絶縁性を有する２つのシート材を重ね合わせるよう
   にして形成すると共に、前記支持層に、該支持層と互い
   に溶解し合う溶媒を含むイオン選択性応答膜ペーストを
   滴下することにより薄膜状のイオン選択性応答膜を形成
   するようにしたことを特徴とするイオン測定用シート型
   電極。