JPH11295260A - フレキシブル水素イオン電極 - Google Patents

フレキシブル水素イオン電極

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JPH11295260A
JPH11295260A JP10104753A JP10475398A JPH11295260A JP H11295260 A JPH11295260 A JP H11295260A JP 10104753 A JP10104753 A JP 10104753A JP 10475398 A JP10475398 A JP 10475398A JP H11295260 A JPH11295260 A JP H11295260A
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JP
Japan
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electrode
hydrogen ion
film
screen printing
flexible
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10104753A
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English (en)
Inventor
Susumu Suzuki
進 鈴木
Yoshihisa Suda
吉久 須田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP10104753A priority Critical patent/JPH11295260A/ja
Publication of JPH11295260A publication Critical patent/JPH11295260A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 任意の形状やパターンの選択が可能で柔軟性
に富んだ水素イオン濃度測定用電極を提供する。 【解決手段】 電極材料としての黒鉛粉末及びカーボン
ブラック、結合剤としてのクロロプレンゴム、及び有機
溶剤としてのイソホロン及びジアセトン・アルコールを
均一に分散させ、ポリエステルフィルム10の上にスク
リーン印刷し(12)、接合部16と感応部分18を残
して絶縁被膜する(14,20)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶液の水素イオン
濃度を測定するための水素イオン電極に関する。
【0002】
【従来の技術】水素イオン濃度測定用電極としてはガラ
ス膜電極が一般的であり、他に液膜型電極および固体型
電極が存在する。また炭素材料はその導電性の良さから
電極基材として用いられて来た。ガラス電極は 水素イオン濃度応答範囲が広い。
【0003】他のイオンの影響をほとんど受けない。 酸化還元物質の影響を受け難い。 取り扱いが容易である。 等の利点を有している。しかしながら フレキシブルな形に加工製作し難く、例えばシート
状、極微細化といった小型化が困難で、多量の被測定溶
液が必要となる。
【0004】応答膜をプラスチックのボディに直接接
着し難い。 破損し易く、人体などへの適用に問題がある。すなわ
ち、ガラス製であるため機械的強度が劣り、破損し易
く、取り扱いに細心の注意が必要である。 フッ化水素酸を含む溶液に適用出来ない。 保存にあたっては乾燥しないようにする必要がある。
【0005】製造工程が複雑で、高価である。 長期間の電極出力の変動が見られる。 等の欠点も有している。また液膜型電極では、ガラス電
極のような欠点はないものの液膜の性質によって水素イ
オン濃度の測定出来る領域が酸性またはアルカリ性に限
定されてしまう。
【0006】液膜型電極はガラス電極のガラスの代わり
にイオン選択性の有機物質を応答膜として用いた電極で
ある。しかし、イオン選択性があるために水素イオン濃
度測定範囲に制限があったり、膜と反応や吸着する物質
には使用出来ず、また内部溶液を必要とするため保管に
際しては乾燥しないようにしなければならない。固体型
電極にはアンチモン電極およびヒドロキノン電極などが
ある。アンチモン電極はpH3以下または12以上では使
用出来ず、酸化剤または還元剤の存在、シュウ酸、酒石
酸、クエン酸、メタリン酸などアンチモンと錯化合物を
作るイオンの存在下では使用出来ないなどの欠点も有
り、測定ごとに磨く必要があるなどの制限が多い。一
方、ヒドロキノン電極は少量の酸化物や空気などに影響
されず、操作も簡単である。しかし、pH約8よりも大き
い溶液の場合にはヒドロキノンの解離が起こり、また、
空気中の酸素による非可逆酸化が起こるため用いられな
い欠点がある。
【0007】さらに白金、イリジウム、ルテニウム、オ
スミウム、タンタル、チタン、アルミニウム、シリコ
ン、鉄などの酸化物やシリコン、チタンの窒化物などに
水素イオン感応があることがわかってきた。このような
材料を用いて水素イオン電極を構成すれば小型化を図る
ことが出来るが、感度が不足したり、長期的に変動し、
また光感応性を有したり、金属が溶液と化学反応したり
する欠点がある。
【0008】さらに最近ではイオン感応膜を蒸着、スパ
ッタまたはCVD法等により薄膜を形成したものもある
が、このイオン感応膜の液界面で、水和化や溶出が発生
したり、感応膜内のピンホールや微細なクラックなどか
ら水分が浸透する等して、安定な起電力の発生が妨げら
れ、指示がドリフトすると言う欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の問題点に着目してなされたもので、取り扱いが容易
で、広い範囲の水素イオン濃度に使用出来、任意の形状
やパターンの選択が可能で柔軟性に富んだ水素イオン濃
度測定用電極を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、水素イ
オン濃度に感応する電極材料としての導電性微粉末、好
ましくは10〜85重量%と、結合剤、好ましくは5〜
30重量%と、有機溶剤、好ましくは10〜80重量%
とを混合溶解し、均一に分散せしめた導電性懸濁液塗料
を用いて、可撓性絶縁基板フィルムの片面に、スクリー
ン印刷にて塗布し好ましくは加熱により乾燥したことを
特徴とするフレキシブル水素イオン電極が提供される。
【0011】この水素イオン電極は、使用中に浸漬され
る部分では塗布層の表面のみが露出するように塗布層を
絶縁被覆することが好適である。前述の導電性微粉末と
は好ましくは粒度0.1〜60μの黒鉛粉末、銀粉末、
銅粉末、ニッケル粉末、パラジウム粉末、錫粉末および
好ましくは粒度0.1μ以下のカーボンブラック粉末の
一種または二種以上から成るものである。また結合剤と
は好ましくはクロロブレンゴムおよびクロロスルホン化
ゴムのゴム系結合剤、ポリウレタン樹脂およびポリエス
テル樹脂の熱可塑性樹脂系結合剤の一種または二種以上
から成るものである。さらに有機溶剤としてはジメチル
ホルムアミド、ジアセトンアルコール、イソホロン、ジ
エチルカルビトール、ブチルカルビトールおよびテレピ
ン油の一種または二種以上から成るものが好ましい。
【0012】可撓性フィルムとしては厚さ10〜200
μのポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリ
カーボネートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム等を用いることができる。導電性懸濁
液塗料は見掛比重0.9〜2.3、粘度300〜12,
000ポイズのものが良い。
【0013】また、絶縁被覆する材料としては、紫外線
硬化樹脂や熱硬化性樹脂などの一般的な絶縁樹脂や結着
剤と絶縁フィルムの組み合わせでも良い。本発明で得ら
れたフレキシブル水素イオン電極はスクリーン印刷なの
で大きさや形状を任意に選択できさらに回路の一部に組
み込むなどの自由な設計が可能であり、さらに可とう性
があるために狭い場所や曲がった場所なども測定が可能
となった。
【0014】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によってなんら制限される
ものではない。 (A)粒度0.1〜40μ黒鉛粉末 30重量% (B)1.1μ以下のカーボンブラック 5 〃 (C)クロロプレンゴム 昭和ネオプレン(株) 商品名ネオプレンWRT 20 〃 (D)イソホロン 35 〃 (E)ジアセトン・アルコール 10 〃 粘度:350ポイズ、比重1.0 上記の(A)〜(E)のものを均一に分散し、厚さ50
μ、幅40mm、長さ50mmのポリエステルフィルム10
にスクリーン印刷により幅1mmの縦縞パターン12を塗
布し加熱乾燥した(図1(a)欄)。なお、図1(a)
〜(c)欄の上側は平面図、下側は断面図である。
【0015】さらに (a)酸化チタン 石原産業(株)CR−RL 5重量% (b)エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂 日本合成化学工業(株)BH 40 〃 (c)ジエチルカルビトール 15 〃 (d)メチルイソブチルケトン 20 〃 (e)キシレン 15 〃 (f)脂肪族炭化水素樹脂 三井石油化学(株)三井ハイレッツ 5 〃 粘度:1000ポイズ、比重1.1 これら(a)〜(f)を均一に混合溶解させ、上記のス
クリーン印刷し、加熱乾燥したフィルムに、スクリーン
印刷した以外の部分に高さが同じになるようにスクリー
ン印刷14を施し、加熱乾燥した(図1(b)欄)。さ
らに接合部16と感応部分18を残し、それ以外のとこ
ろにスクリーン印刷20を施し、加熱乾燥し、絶縁被膜
を形成した(図1(c)欄)。すなわち、感応部分18
では縦縞パターン12はその表面のみが露出している。
【0016】このフィルムを縦縞パターン12のない領
域において所定の幅で切断して、フレキシブル水素イオ
ン電極1を得た(図1(d)欄)。図2は、上記水素イ
オン電極1の使用例を示している。水素イオン電極1
は、基準電極4と共に試料液5中に浸漬される。水素イ
オン電極1と標準電極4はそれぞれリード線6a,6b
により、電位差測定部7に接続されている。リード線6
aと水素イオン電極1とは接触接続している。
【0017】図3は、各標準液のpHに対し
て、標準溶液を25℃に保った時の一定時間後の水素イ
オン電極1の基準電極に対する電位差(mV)をブロット
したものである。 pH1.68(25℃) しゅう酸塩pH標準液 和光純
薬工業(株)製 pH4.01(25℃) フタル酸塩pH標準液 和光純
薬工業(株)製 pH6.86(25℃) 中性りん酸塩pH標準液 和光
純薬工業(株)製 pH9.18(25℃) ホウ酸塩pH標準液 和光純薬
工業(株)製 pH10.01(25℃) 炭酸塩pH標準液 和光純薬
工業(株)製 pHと電位差との関係は−27.9mV/pHとなっておりpH
依存性を示している。
【0018】なお、上記実施例では水素イオン電極は平
板状の形をしているが、スクリーン印刷の方法を変える
ことにより自由な形状にできる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の水素イオ
ン電極は、試料溶液中の水素イオンに感応する材料とし
て、導電性微粉末を用いたものであり、広範囲な水素イ
オン濃度も測定可能で、化学的にも安定しており長期保
存も可能である利点を有し、小型化も容易である。ま
た、応答速度、感度、再現性および選択性も他の水素イ
オン電極より劣ることはない。さらにスクリーン印刷に
よっては複雑な形状にも対応でき、形状が任意に選択で
きる。また電極がフレキシブルなため曲がったところや
複雑な形状をしたところでも測定が可能となった。さら
に、測定回路との接続が容易であるとともに、電極自体
が複雑な構造を必要としないので大量生産も可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水素イオン電極の製造工程を示す
工程図である。
【図2】本発明に係る水素イオン電極の使用例を示す図
である。
【図3】本発明に係る水素イオン電極のpH依存性の測定
結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…水素イオン電極 4…基準電極 6a,6b…リード線 7…電位差測定部 10…ポリエステルフィルム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素イオン濃度に感応する電極材料とし
    ての導電性微粉末と、結合剤と、有機溶剤とを混合溶解
    し、均一に分散せしめた導電性懸濁液塗料を用いて、可
    撓性絶縁基板フィルムの片面に、スクリーン印刷にて塗
    布し乾燥したことを特徴とするフレキシブル水素イオン
    電極。
  2. 【請求項2】 使用中に浸漬される部分では塗布層の表
    面のみが露出するように塗布層を絶縁被覆したことを特
    徴とする請求項1の水素イオン電極。
JP10104753A 1998-04-15 1998-04-15 フレキシブル水素イオン電極 Withdrawn JPH11295260A (ja)

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ID=14389261

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100411715B1 (ko) * 2000-08-29 2003-12-18 재단법인 포항산업과학연구원 페하미터의 기준전극 및 그 제조방법

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Effective date: 20050705