JPS6322247Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカーテンウオール用断熱型材、特に傾
斜カーテンウオール用断熱型材に関するものであ
る。

従来のカーテンウオール用断熱型材には傾斜カ
ーテンウオール用のものがなく、従来のカーテン
ウオール用断熱型材を傾斜した建物に使用すると
すれば、断熱型材の室外側においては断熱型材の
外側部材はカーテンウオール面から突出していて
も僅かしか突出しないから、施工に際しても、施
工後の外観においてもなんら不都合がないが、断
熱型材の室内側においては断熱型材の内側部材は
カーテンウオール面から斜め上方へ突出し、一方
無目方立は傾斜した建物用に対応して断面傾斜し
形成されているから、特に断熱型材を連結する無
目，方立等の施工は容易にできない。

本考案はこのような従来の問題点に対処すべく
案出されたものであつて以下本考案を図面に示す
実施例に基いて説明する。

第１図は傾斜カーテンウオールＨを示す側面図
であり、図中符号１は無目、符号２は中間無目、
符号３は方立を示す。第１図において無目１、中
間無目２及び方立３は格子状に配設されている
が、その両側端の方立３′，３′は正背面の傾斜し
た建物B′に沿つて傾斜して配設されているもの
である。

しかしてこの第１図のＡ部の縦断面拡大図を第
２図に示す。

第２図において符号４は内側部材である無目本
体を示す。

該無目本体４は水平方向に延びる上下一対の略
平行な基片５，５と、この基片５，５に対して所
定角度傾斜して延び、かつ両基片５，５と連続す
る傾斜片６とを有するものである。

また符号７は外側部材であり、該外側部材７は
前記傾斜片６と間隔をおいて平行に配されてい
る。そして前記内側部材たる無目本体４と外側部
材７との間には硬質の断熱部材８を直角状に介在
させてある。

また前記断熱部材８に隣接して、所定の間隔を
もつて連結ビス９が螺挿されている。

すなわち、前記連結ビス９は外側部材７側から
挿通され、無目本体４に螺挿されている。この連
結ビス９を締結することにより無目本体４と外側
部材７とは前記断熱部材８を介して強固に連結さ
れることとなる。なお、連結ビス９は前記断熱部
材８と平行に、換言すれば無目本体４と外側部材
７と垂直方向に螺挿され、締結される。

以上により傾斜カーテンウオール用断熱型材は
構成される。

ところで上方のペアガラスＢは外側部材７と基
片５の基端側との間にガスケツト１０，１０を介
して取付けられている。なお、ペアガラスＢの下
面はガラス支持具１１により支持されている。

また、第２図における一方側の断熱型材Ｃには
他方側の断熱型材C′が相対変位可能にして接続さ
れる。

すなわち、一方側の断熱型材Ｃの一方の基片５
にはその基片５の両端から張出片１２，１２が突
設されて、全体として凹部１３が形成されてい
る。そしてこの凹部１３内には他方側の断熱型材
C′の基片５が相対変位可能にして気密材１４，１
４を介して接続されるのである。この際、一方側
の断熱型材Ｃにおける基片５と他方側の断熱型材
C′における基片５との間に空間部１５が形成され
ることになるが、該空間部１５は気密保持，施工
誤差吸収，熱伸縮吸収との機能を果たすものであ
る。

ところで無目本体４の傾斜片６と外側部材７と
の間にはグラスウール，ロツクウール等の繊維状
の断熱材１６が収納され、断熱型材の断熱性の向
上が図られている。

また一方側の断熱型材Ｃ及び他方側の断熱型材
C′の外側部材７，７に跨がつて外押縁１７がシー
ル材１４を介して取付けてあり、この接続部分を
被覆し、気密，水密性を保持してある。

なお、無目１は一方側の断熱型材Ｃ及び他方側
の断熱型材C′の外側に位置する基片５，５に夫々
カバー１８，１８が嵌着されて構成される。カバ
ー１８，１８の先端は方立３，３間に亘つて架設
されたカバー支持杆１９，１９によつて保持され
る。

ところで、無目本体４は無目連結ブロツク２０
を介して後述する方立本体２１に連結ボルト２２
により連結され支持されている。

また、上方の方立３と下方の方立３もスリーブ
２３により相対変位可能に接続されている。

なお、第４図に断熱型材Ｃにおける傾斜片６と
外側部材７との連結状態の変形例を示す。

第４図に示すように、連結ビス９を外側部材７
側から、この外側部材７と傾斜片６と垂直に螺挿
すれば、介在される断熱部材８は平行四辺形状の
ものであつてもよいし、該断熱部材８を貫通して
連結ビス９を挿通してもかまわない。

第３図は無目１，１の連結部を示す横断面図で
ある。

第３図において方立本体２４と外部材２５とは
断熱材Ｄを介して連結されており、該断熱材Ｄの
両側にペアガラスＢ，Ｂが配設されることとな
る。

すなわちペアガラスＢは外部材２５と断熱材Ｄ
と方立本体２４に嵌着されたアタツチメント２６
とにより形成された凹溝内にガスケツト１０，１
０を介して取付けられている。

また無目１を構成する無目本体４，４は前述の
ように方立本体２４の両側に無目連結ブロツク２
０，２０を介して連結ボルト２２により連結され
支持され、カバー１８，１８はこの無目本体２４
と方立本体２４の先端に架設されたカバー支持杆
１９とに亘つて配設されることとなる。

ところで第３図に示すように方立３を構成する
方立本体２１は断面方形状をなしており、この方
立本体２１の見込み方向略中央には熱媒体流通路
２７が形成されている。

なお、方立本体２１と連結された外部材２５の
外側には方立カバー２８で被覆するものとする。

また上，下の方立本体２４，２４はスリーブ２
３を介してスリーブ固定ボルト２９…により上下
移動可能に連結されるものである。

かして本考案は以上の構成よりなり、本考案に
よる傾斜カーテンウオール用断熱型材であれば以
下に示す効果を奏する。

かかる断熱型材であればカーテンウオールの
パネルには従来のパネルを使用し、傾斜した建
物用の無目，方立により傾斜したカーテンウオ
ールの施工が容易にできる。

カーテンウオールのパネル端面に平行に内側
部材，外側部材に垂直に両部材間に硬質の断熱
部材を介し連結ビスが締付けられるから、両部
材間に介在させるその外の断熱材を変形させる
ことなく連結ビスを強く締付けることができ、
強度性のすぐれた断熱型材を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はカーテンウオールを示す側面図、第２
図は第１図のＡ部の縦断面拡大図、第３図は無目
の連結部の横断面図、第４図は断熱型材の変形例
を示す断面図である。 Ｂ……ペアガラス、B′……建物、Ｃ，C′……断
熱型材、Ｄ……断熱材、Ｈ……傾斜カーテンウオ
ール、１……無目、２……中間無目、３……方
立、４……無目本体、５……基片、６……傾斜
片、７……外側部材、８……断熱部材、９……連
結ビス、１０……ガスケツト、１１……ガラス支
持具、１２……張出片、１３……凹部、１４……
気密材、１５……空間部、１６……断熱材、１７
……外押縁、１８……カバー、１９……カバー支
持杆、２０……無目連結ブロツク、２１……方立
本体、２２……連結ボルト、２３……スリーブ、
２４……方立本体、２５……外部材、２６……ア
タツチメント、２７……熱媒体流通路、２８……
方立カバー、２９……スリーブ固定用ボルト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 水平方向に延びる上下一対の平行な基片５，５
   と、この基片５，５に対して所定角度傾斜して延
   び、かつ両基片５，５を連結する傾斜片６とを有
   する内側部材に対し、 前記傾斜片６と間隔をおいて平行に外側部材７
   を配してなり、 内側部材と外側部材７との間には硬質の断熱部
   材８を介在させると共に、両部材と垂直に連結ビ
   ス９を螺挿して両部材を連結してなることを特徴
   とするカーテンウオール用断熱型材。