JPS6322086Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は自動車の懸架装置として使用される
減衰力調整式シヨツクアブソーバに関するもので
ある。

減衰力調整式シヨツクアブソーバ（以下アジヤ
スタブルシヨツクアブソーバもいう）には、シヨ
ツクアブソーバロツドが設けられている。そし
て、シヨツクアブソーバロツドの下端部にはピス
トンが設けられている。このピストンはオイルを
収容し、かつ自動車の車輪側に取りつけられるシ
リンダ内に位置し、このシリンダを上・下に分け
た形になつている。ピストンにはこのピストンを
上下方向に貫通するオリフイスが適数設けられて
おり、ピストンがシリンダに対して伸び側又は縮
み側に移動する時、オリフイスを通つて流れるオ
イルの抵抗により減衰力を発生させるようになつ
ている。そして、シヨツクアブソーバロツドの軸
心部にはコントロールロツドが回動可能に設けら
れており、このコントロールロツドを回動させる
アクチユエータがシヨツクアブソーバロツドの上
部に取りつけられている。そして、アクチユエー
タが作動してコントロールロツドを回動させる
と、シリンダ内のオイルがピストンに設けたオリ
フイス以外の通路を通つて移動し、ピストンによ
り発生する減衰力を調整するようになつている。

そして、従来の減衰力調整式シヨツクアブソー
バを自動車の車体のフレームに取りつけるには、
軸心部にコントロールロツド１２を挿入したシヨ
ツクアブソーバロツド１の上部に、クツシヨンゴ
ム３２とリテーナ３３からなるクツシヨン部材３
１を嵌挿し、このクツシヨン部材３１をシヨツク
アブソーバロツド１にねじ込んだ第１ナツト３４
によりフレームのサポート３５に固定して取りつ
けていた（第３図参照）。そして、クツシヨン部
材３１の上部にアクチユエータ２を取りつけるに
は、まずアクチユエータ２専用のブラケツト３６
をナツト３４の上部に載置し、このブラケツト３
６の底部３６ａをシヨツクアブソーバロツド１の
ねじ部１ａにねじ込まれた第２ナツト３７により
第１ナツト３４に対して締めつけて、ブラケツト
３６をクツシヨン部材３１の上部に取りつけ、つ
いで、このブラケツト３６の上部にアクチユエー
タ２の下部プレート３を適数のボルト９とナツト
１０とにより固定して、ブラケツト３６にアクチ
ユエータ２を取りつけていた。

上記のように、従来の減衰力調整式シヨツクア
ブソーバでは、アクチユエータをシヨツクアブソ
ーバに固定するため、クツシヨン部材の他に、専
用のブラケツトと２個のナツトとを使用してお
り、部品点数が多く又組付の時間も多くかかると
いう欠点があつた。

この考案は上記にかんがみ、アクチユエータ組
付部のナツトの数を減すと同時に、この部の部品
点数を少くして、アクチユエータの取付時間を短
縮することのできるアクチユエータのシヨツクア
ブソーバへの固定構造の提供を目的とするもので
ある。

つぎに、この考案を図面に示す実施例にもとづ
いて説明する。

第１図、第２図において、シヨツクアブソーバ
ロツド１の上端に取りつけられるアクチユエータ
２は、例えばソレノイドであり、自動車の運転室
にあるスイツチを操作することにより、作動する
ようになつている。アクチユエータ２の下部に取
りつけられるアクチユエータブラケツト４は、従
来と同様に、上部に板状の取付部５を両側に有し
ている。そして、この取付部５の下部には円筒部
６があり、又この円筒部６の下部には底部７があ
る。そして、この底部７は従来のクツシヨン部材
３１のリテーナ３３と略同じ形をしており、上方
へ凹んだリング状の溝７ａを有している。又、ア
クチユエータブラケツト４の取付部５の下面に
は、この取付部５に対して、アクチユエータ２の
下部プレート３を取りつけるボルト９の締付用ナ
ツト１０が固着されている。

上記の構成において、シヨツクアブソーバロツ
ド１の上端部に、アクチユエータ２を取りつける
には、サポート３５の取付穴３５ａに挿入したシ
ヨツクアブソーバロツド１の上端にクツシヨンゴ
ム８を嵌着し、その下面をサポート３５の上面に
当接させる。ついで、底部７の中心孔７ｂをシヨ
ツクアブソーバロツド１の上部に嵌挿して、アク
チユエータブラケツト４をクツシヨンゴム８の上
面に載置し、シヨツクアブソーバロツド１のねじ
部１ａにナツト１１をねじ込む。そして、このナ
ツト１１を締めつけると、クツシヨンゴム８の上
面がアクチユエータブラケツト４の底部７の凹部
７ａ内に食い込むので、アクチユエータブラケツ
ト４はクツシヨンゴム８と一体となりサポート３
５に固定される。ついで、アクチユエータブラケ
ツト４の上部にアクチユエータ２を載置して、ア
クチユエータブラケツト４の取付部５の下面に固
着された各ナツト１０に対して、ボルト９をそれ
ぞれねじ込むと、アクチユエータ２がアクチユエ
ータブラケツト４に取りつけられる。なお、この
時、アクチユエータ２の軸２ａの軸穴２ｂにコン
トロールロツド１２の上端部を係合するのは従来
と変りない。

このように、従来のクツシヨン部材３１のリテ
ーナ３３をアクチユエータブラケツト３６の底部
３６ａと一体的に形成したことにより、従来のク
ツシヨン部材３１のリテーナ３３が不要となり、
又クツシヨン部材３１をシヨツクアブソーバロツ
ド１に取りつけていた第１ナツト３４が不要にな
つた。

この考案は上記のように、減衰力調整式シヨツ
クアブソーバのクツシヨン部材のリテーナとアク
チユエータをシヨツクアブソーバロツドに取りつ
けるアクチユエータブラケツトの底部とを一体的
に形成することとしたことにより、従来必要とし
たクツシヨン部材のリテーナ及びクツシヨン部材
をシヨツクアブソーバロツドに取りつけるナツト
等を削減することができ、かつアクチユエータの
シヨツクアブソーバロツドに対する組付時間を短
縮でき、さらに、シヨツクアブソーバの全長を不
必要になつたナツトの高さだけ短くすることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はこの考案の一実施例を示し、
第１図はシヨツクアブソーバロツドのアクチユエ
ータ取付部の断面図、第２図は第１図のアクチユ
エータブラケツトの平面図、第３図は従来のシヨ
ツクアブソーバロツドのアクチユエータ取付部の
断面図である。 １……シヨツクアブソーバ、２……アクチユエ
ータ、３……下部プレート、４……アクチユエー
タブラケツト、７……底部、８……クツシヨンゴ
ム、３１……クツシヨン部材、３２……クツシヨ
ンゴム、３３……リテーナ、３５……サポート、
３６……ブラケツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クツシヨンゴムの上部にリテーナを有しシヨツ
   クアブソーバロツドの上部に取りつけられてシヨ
   ツクアブソーバロツドを車両のフレームに固定す
   るクツシヨン部材と、上部にアクチユエータを取
   りつけかつ前記クツシヨン部材の上方で底部がシ
   ヨツクアブソーバロツドに取着されたアクチユエ
   ータブラケツトとを有する減衰力調整式シヨツク
   アブソーバにおいて、前記クツシヨン部材のリテ
   ーナと前記アクチユエータブラケツトの底部とを
   一体的に形成したことを特徴とするアクチユエー
   タのシヨツクアブソーバへの固定構造。