JPH067932Y2

JPH067932Y2 - サスペンシヨンの取付構造

Info

Publication number: JPH067932Y2
Application number: JP5808787U
Authority: JP
Inventors: 憲一渡辺; 毅志枝廣; 晴幸谷口
Original assignee: Mazda Motor Corp
Current assignee: Mazda Motor Corp
Priority date: 1987-04-16
Filing date: 1987-04-16
Publication date: 1994-03-02
Anticipated expiration: 2002-04-16
Also published as: JPS63165205U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は、サスペンションの取付構造において、特に自
動車のダブルウィッシュボーン式サスペンション等の上
部取付構造に関するものである。

（従来技術）自動車のダブルウィッシュボーン式サスペンションは、
通常、アッパアームとロアアームとからなる上下一対の
コントロールアーム間に、ショックアブソーバと、これ
に外嵌されるコイルスプリングとが配設され、これらの
各部品を限られたスペースにおいて適正状態で車体に取
付ける必要がある。上記各部品の取付作業を容易化する
ため、例えば実開昭６１−１８２３０７号公報に示され
るように、アッパアームの車体内方側に位置する先端部
を揺動自在に支持する支持部を有するブラケットと、シ
ョックアブソーバの上部軸が取付けられる支持プレート
とを設け、上記アッパアームの先端部を上記ブラケツト
の支持部に結合するとともに、ショックアブソーバの上
部軸が連結された支持プレートを上記ブラケツトを車体
に取付けるように構成することにより、上記アッパアー
ムおよびショックアブソーバを取付ける際の作業上の制
約をなくすようにしたものが知られている。

しかし、上記構成の従来装置では、アッパアームの先端
部を支持するブラケツトに相対向する一対の支持板を備
えた断面コ字状の取付部材を取付けることによってアッ
パアームの支持部が形成されるようになっており、上記
ブラケツトとは別体に形成された取付部材が設けられて
いるために構造が複雑であるとともに、この取付部材を
適正角度で設置する必要があるためにその組付作業が煩
雑であるという問題があった。

（考案の目的）本考案は、上記問題点を解決するためになされたもので
あり、簡単な構成でアッパアームおよびショックアブソ
ーバの取付作業を簡略化することができるサスペンショ
ンの取付構造を提供するものである。

（考案の構成）本考案は、アッパアームとショックアブソーバとを備え
たサスペンションの取付構造において、上記アッパアー
ムの車体内方側の先端部を支持する支持部の外側板が下
方に突設されたアームブラケットと、上記ショックアブ
ソーバの取付部が形成されるとともに、上記支持部の内
側板が下方に突設されたショックアブソーバブラケット
とを有し、このショックアブソーバブラケットの上面と
車体フレームとの間にアームブラケットを介在させた状
態で上記ショックアブソーバブラケットを車体フレーム
に取付けるとともに、上記支持部の外側板と内側板の間
にアッパアームの先端部を揺動自在に支持させてなるも
のである。

上記の構成によれば、アームブラケットおよびショック
アブソーバを車体フレームに取付けることにより、上記
アームブラケットの外側板とショックアブソーバの内側
板とによってアッパアームの先端部を支持する支持部が
形成されることとなる。

（実施例）第１図ないし第３図は、本考案に係るダブルウィッシュ
ボーン式サスペンションの上部取付構造を示している。
上記サスペンションは、アッパアーム１と、ショックア
ブソーバ２と、ナックルアーム３と、アームブラケット
４と、ショックアブソーバブラケット５とを備えてい
る。上記アッパアーム１は、ボールジョイントボルト６
を介してナックアーム３の上端部に連結される連結部７
と、この連結部７から車体内方に伸びる一対のアーム部
８とからなっている。このアーム部８の先端部９にはゴ
ムブッシュ１０およびスペーサ１１が装着されるととも
に、取付ボルト１２が挿通されている。そしてこの取付
ボルト１２によって上記両アーム部８の先端部９が、ア
ームブラケット４の先端部両側辺部を下方に折曲げ形成
してなる外側板１３と、上記ショックアブソーバブラケ
ット５の先端部両側辺部を下方に折曲げ形成してなる内
側板１４とで構成された支持部１５にそれぞれ揺動自在
に支持されている。

上記アームブラケット４は、車体フレーム１６の下面
と、ショックアブソーバブラケット５の上面との間に介
在された状態でボルト１７，１８によって車体フレーム
１６に取付けられている。すなわちアームブラケット４
は、先端部両側方に配設されたボルト１７によって車体
フレーム１６の下面に直接取付けられ、かつ、ショック
アブソーバブラケット５の先端部と後端部両側方に配設
されたボルト１８によってこのショックアブソーバブラ
ケット５とともに車体フレーム１６に取付けられてい
る。

また、上記ショックアブソーバブラケット５の中央部に
は上部軸取付部１９が形成され、この上部軸取付部１９
の下方にリテーナ２０およびゴムブッシュ２１を配設す
るとともに、上部軸取付部１９の上方にゴムブッシュ２
２およびリテーナ２１を配設した状態で、これらにショ
ックアブソーバ２の上部軸２４およびスペーサ２５を挿
通させ、上部軸２４の上端ねじ部２４ａにナット２６を
螺着することにより、ショックアブソーバ２の上部軸２
４をショックアブソーバブラケット５に取付けている。

上記ショックアブソーバ２の上部軸２４には、バンプス
トッパ２７が外嵌されるとともに、このバンプストッパ
２７の上端部を支持する支持ブラケット２８が上部軸２
４に設けられたフランジ部２９とナット３０とによって
挟持された状態で取付けられている。そして、このナッ
ト３０の上方には、上記ゴムブッシュ２１の下端部を支
持するリテーナ３１が配設されている。また、上記支持
ブラケット２８の下辺部にはショックアブソーバ２の外
方に配設されたコイルスプリング３２の上端部が係止さ
れる係止部３３が形成されている。

上記のように、アームブラケット４の先端部両側方に下
方に突出する外側板１３を設けるとともに、ショックア
ブソーバ５の先端部両側方に下方に突出する内側板１４
を設け、この両ブラケット４，５を車体フレーム１６に
取付けることにより上記外側板１３と内側板１４とが相
対向してなるアッパアーム１の支持部１５が形成される
ようにしたため、別体の取付部材を設けることなく、上
記支持部１５にアッパアーム１の先端部９を揺動自在に
支持させることができる。

したがって、別体の取付部材をブラケットに取付けるこ
とにより上記支持部を構成する場合に比べてその構造を
簡略化することができるとともに、ブラケットに対する
支持部の設置角度を調節するという煩雑な作業が不要と
なり、取付作業の簡略化を図ることができる。

また、ショックアブソーバ２の上部軸２４を支持するシ
ョックアブソーバブラケット５が上記アームブラケット
４とともに直接車体フレーム１６に取付けられるため、
上記ショックアブソーバ２からショックアブソーバブラ
ケット５に入力される荷重は、アームブラケット４に影
響を及ぼすことなく、車体フレーム１６により安定した
状態で支持されることとなる。このため、上記アームブ
ラケット４はそれ程強固な構造に形成する必要はなく、
その構造を簡略化することができる。また、上記アーム
ブラケット４を車体フレーム１６とショックアブソーバ
ブラケット５とにより挟持した状態で取付け、上記ショ
ックアブソーバブラケット５が、車体フレーム１６に対
するアームブラケット４の取付強度を向上させる補強部
材として機能するように構成したため、安定したアーム
ブラケット４の取付状態を得ることができる。

なお、上記実施例では前輪用サスペンションの取付構造
について説明したが、本考案の構成は上記実施例に限定
されることなく、アッパアームとショックアブソーバと
を備えたものであれば、後輪用サスペンションの取付構
造についても適用可能である。

（考案の効果）以上説明したように本考案は、アーブブラケットに設け
た下方に突出する外側板と、ショックアブソーバブラケ
ットに設けた下方に突出する内側板とにより、アッパア
ームの車体内方側に位置する先端部を揺動自在に支持す
る支持部を構成するようにしたため、別体に形成された
取付部材を設けることなく簡単な構成で上記支持部を設
けることができるとともに、ブラケットに対する上記支
持部の設置角度を調節するという煩雑な作業が不要とな
り、取付作業の簡略化を図ることができるという利点が
ある。

また、上記ショックアブソーバブラケットと車体フレー
ムとの間にアームブラケットを介在させた状態でショッ
クアブソーバブラケットを車体フレームに取付けるよう
に構成したため、車体フレームに対するアッパアームの
取付強度を向上させることができる。しかも、上記ショ
ックアブソーバからショックアブソーバブラケットに入
力される荷重がアームブラケットに影響を及ぼすことな
く車体フレームにより安定した状態で支持されるため、
アームブラケットに上記荷重に耐え得るような強度を持
たせる必要がなく、このアームブラケットの構造を簡略
化できるという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るサスペンションの取付構造の実施
例を示す断面図、第２図は第１図のII-II線断面図、第
３図は上記サスペンションの取付構造の分解斜視図であ
る。１…アッパアーム、２…ショックアブソーバ、４…アー
ムブラケット、５…ショックアブソーバブラケット、９
…先端部、１３…外側板、１４…内側板、１５…支持
部、２４…上部軸。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】アッパアームとショックアブソーバとを備
えたサスペンションの取付構造において、上記アッパア
ームの車体内方側の先端部を支持する支持部の外側板が
下方に突設されたアームブラケットと、上記ショックア
ブソーバの取付部が形成されるとともに、上記支持部の
内側板が下方に突設されたショックアブソーバブラケッ
トとを有し、このショックアブソーバブラケットの上面
と車体フレームとの間にアームブラケットを介在させた
状態で上記ショックアブソーバブラケットを車体フレー
ムに取付けるとともに、上記支持部の外側板と内側板の
間にアッパアームの先端部を揺動自在に支持させてなる
ことを特徴とするサスペンションの取付構造。