JPS63218075A - 液状物の保存方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は液状物の保存方法に関し、さらに詳しくは、脱
酸素剤を使用して液状食品等の液状物を保存する方法に
関する。なお、本発明において液状とは通常の液体のほ
か半液体も含めた意味で用い、液状物とは通常の液体の
物品のほか半液体の物品も含めた意味で用い、また液状
食品とは通常の液体の食品のほか半液体の食品も含めた
意味で用いる。

〔従来の技術］ 従来より、酸素の影響を受けやすい液状食品、液状の医
薬品、化粧品、香料、農薬等の液状物の保存には金属缶
、ガラス１等気密性の高い容器が使用されてきた。これ
らはいずれも物品を気密に保つことにより長期保存を可
能にしている。ところが近年、生活様式の変化、破損が
生じたり重量が大きい等の流通問題、新しい流通戦略等
から、ガラス壜、金属缶からプラスチック製のボトルへ
容器が転換してきた。

しかしながら、これらプラスチック製のボトルに液状物
を収納密閉した場合、内容物である液状物は容器内空間
部の空気中の酸素、液状物中の溶存酸素、ボトルの材料
を通して侵入する酸素の影響を受けることは避けられず
、内容物の酸化による変質、あるいは黴、細菌、酵母等
の微生物の発生等を引き起こし、風味、色調等官能的な
価値の低下等の問題点を生じ長期保存は困難であり、シ
ェルフライフの短縮等を余儀なくされていた。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明の目的とするところは、上記の問題点に鑑み、酸
素の影晋を受けやすい液状食品等の液状物が酸化される
ことなく、微生物の発生もなく、内容物の変質もなく、
官能的な価値の低下なく長期保存でき、またシェルフラ
イフの延長等が可能な液状物の保存方法を提供するにあ
る。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは液状物を収納し密閉した酸素透過性を有す
るプラスチック製のボトルを脱酸素剤とともにガスバリ
ヤ−性の包装袋に密封包装すれば包装袋内部の空間の酸
素濃度のみならず容器内部の空間の酸素濃度さらには液
状物中の溶存酸素濃度も低下させることができることを
見出し本発明を完成するにいたった。

すなわち、本発明は、酸素透過度０．　１ｃｃ−ｍｍ／
ｍ２２４ｈｒｓ　ａｔｍ　（１００％Ｒ１＋、　２０℃
）以上の材料からなるプラスチック製のボトルに液状物
を収納し密閉したのち、該ボトルと脱酸素剤とを酸素透
過量１００Ｃｃ／ｍ”　２４ｈｒｓ　ａｔｍ以下の包装
材料からなる外装に密封包装し、外装内部の空間の酸素
濃度、ボトル内部の空間の酸素濃度および液状物中の溶
存酸素濃度を低下させるようにすることを特徴とする液
状物の保存方法を提供するものである。

本発明において保存対象となる液状物としてはたとえば
、液状食品、目薬、シロップ状風邪薬、塗薬、輸液等の
液状の医薬品、洗剤、シャンプー、漂白液、香粧品、化
粧品等の液状のトイレタＩＪ−品類、液状の農薬等が挙
げられる。また、液状食品としては、たとえば、醤油、
つゆ類、ソース類、ケチャプ類、マヨネーズ類、ドレッ
シング類等の調味料、てんぷら油、サラダ油、ゴマ油等
の油脂食品、清酒、味醸、ワイン、ビール等の酒類、ヨ
ーグルト、ヤクルト（商品名、０１ヤクルト製）等の乳
酸菌飲料または醗酵乳飲料、各種ジュース等の果汁飲料
、コーラ等の炭酸飲料、ミネラルウォーター等の飲料水
のほか、蜂蜜、ジャム、ママレード、たれ類、ぼん酢、
食酢、ウーロン茶、緑茶等が挙げられる。

本発明においてプラスチック製のボトルとしては液体を
通さない酸素透過性のプラスチック製のボトルであれば
特に制限はない。本発明に用いられるプラスチック製の
ボトルは実用上酸素透過度が０．１ｃｃ−ｍｍ／ｍ２２
４ｈｒｓ　ａｔｍ　（１００％Ｒ１＋、　２０℃）以上
、好ましくは０．５ｃｃ−ｍｍ／ｍ”　２４ｈｒｓ　ａ
ｔｍ　（１００％Ｒ１１，２０℃）以上、特に好ましく
は２．０ｃｃ−ｍｍ／ｎ＋２２４ｈｒｓ　ａｔｍ　（１
００％Ｒ１１，２０℃）以上の材料が用いられる。具体
的には、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ナイロン等からなるボトル、
これらの材料からなる２層以上の多層ボトルが用いられ
、さらに、ガスバリヤ−性を高めた２層以上の多層ボト
ル、たとえばＰＥＴ／エバール（商品名、■クラレ製）
からなル多層ホトル、ＰＥＴ／ナイｏン、ＰＥＴ／ＭＸ
ナイロン（たとえば三菱瓦斯化学側製Ｎ−ＭＸＤ６）か
らなる多層ボトル、ＰＰ（ポリプロピレン、以下同じ）
／エバール／ＰＰ５ＰＰ／ＰＶＤＣ（ポリ塩化ビニリデ
ン、以下同じ）／ＰＰ５ＨＩＰＳ（高耐衝撃性ポリスチ
レン）／ＰＶＤＣ／ＰＥ（ポリエチレン、以下同じ”）
　、ＰＶＣ（ポリ塩化ビニル）／ＰＶＤＣ／ＰＥ等のほ
か、ＰＶＤＣ。

エバール、ポリアクリルニトリル、ポリメタアクリルニ
）　ＩＪル等の複合化、多層化またはコーティング化等
された材料からなるボトルが用いられる。

プラスチック製のボトルの形状は通常液状物に用いられ
る蓋等で密閉できるものであり、たとえばネジ蓋式のも
の、打栓式のもの、王冠式のもの、熱接着式のもの等が
好ましく用いられる。

本発明において液状物を収納後密閉されたプラスチック
製のボトルは脱酸素剤とともに外装にヒートシール等の
方法で密封包装される。

上記容器は外装に単数個のみならず複数個密封包装して
もよい。

本発明において外装は実質的に非通気性の材料からなる
袋であり、酸素透過量１００ｃｃ／ｍ’　２４ｈｒｓ　
ａｔｍ以下、好ましくは３０ｃｃ／ｍ”　２４ｈｒｓ　
ａｔｍ以下の包装材料で作られた袋が用いられる。この
外装を形成するガスバリヤ−性材料の材質としては、た
とえば、二贋以上のプラスチックフィルム、または紙と
プラスチックフィルム、アルミニウム箔とプラスチック
フィルムを、さらには、・アルミニウム箔、紙、プラス
チックフィルムを組み合わせた積層シートが用いられ、
内側は低軟化点フィルムが積層されたものが用いられる
。たとえば、ポリエチレンテレフタレート／ポリエチレ
ン、ナイロン／ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデンコー
トポリエチレンテレフタレート／ポリエチレン、ポリ塩
化ビニリデンコート延伸ナイロン／ポリエチレン、ポリ
塩化ビニリデンコート延伸ポリプロピレン／ポリエチレ
ン、ポリエチレンテレフタレート／ポリエチレン／紙／
ポリエチレン、ナイロン／ポリエチレン／紙／ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニリデンコートポリエチレンテレフタ
レート／ポリエチレン／紙／ポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニリデンコートナイロン／ポリエチレン／紙／ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニリデンコート延伸ポリプロピレン／
ポリエチレン／紙／ポリエチレン、紙／ポリエチレン／
ポリエチレンテレフタレート／ポリエチレン、紙／ポリ
エチレン／ナイロン／ポリエチレン、紙／ポリエチレン
／ポリ塩化ビニリデンコートポリエチレンテレフタレー
ト／ポリエチレン、紙／ポリエチレン／ポリ塩化ビニリ
デンコートナイロン／ポリエチレン、紙／ポリエチレン
／ポリ塩化ビニリデンコート延伸ポリプロピレン／ポリ
エチレン、紙／ポリエチレン／ポリ塩化ビニリデン／ポ
リエチレン、ポリエチレンテレフタレート／ポリエチレ
ン／アルミニウム箔／ポリエチレン、ナイロン／ポリエ
チレン／アルミニウム箔／ポリエチレン、延伸ポリプロ
ピレン／ポリエチレン／アルミニウム箔／ポリエチレン
、アルミニウム箔／ポリエチレン／ポリエチレンテレフ
タレート／ポリエチレン、アルミニウム箔／ポリエチレ
ン／紙／ポリエチレン等を挙げることができ、さらに、
ポリ塩化ビニリデンコートセロファン／ポリエチレン等
のセロファン層を含むもの、ポリ塩化ビニリデンコート
ポリエチレンテレフタレート／アルミ蒸着／ポリエチレ
ン等のアルミ蒸着層を含むもの、延伸ポリプロピレン／
エバー用（商品名、Ｇｌクラレ製）／ポリエチレン、Ｏ
Ｖ（商品名、■ユニチカ製）／ポリエチレン、ボブロン
（商品名、日本合成化学工業■製）／ポリエチレン等の
ポリビニルアルコール系のフィルム層を含むもの、バリ
アロン（商品名、旭化成工業側製）／未延伸ポリプロピ
レン、ポリ塩化ビニリデンコートポリエチレンテレフタ
レート／未延伸ポリプロピレン等の未延伸ポリプロピレ
ン層を含むものや２〜３層のナイロン共押出フィルム等
を挙げることができる。

本発明において脱酸素剤によるボトル内部空間および液
状物中の溶存酸素の除去効率を上げるために、少なくと
も外装の酸素透過量はプラスチック製のボトルの酸素透
過量より小さくすることが好ましい。

本発明において用いられる脱酸素剤は空気と接触して酸
素を吸収する組成物を通気性小袋や容器に収納したもの
であるが、本発明では脱酸素剤が収納される空間には水
分が実質的には存在しないため、特に自刃反応型の脱酸
岩剤が好ましく用いられる。なお、自刃反応型の脱酸素
剤とは被保存物品の水分を利用することなくとも酸素吸
収作用を発揮するタイプの脱酸素剤であり、組成物中の
水分含量が高く設定されているものである。

本発明において脱酸素剤は、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、
亜ニチオン酸塩、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシ
ン、ピロガロール、没食子酸、ロンガリット、アスコル
ビン酸および／またはその塩、イソアスコルビン酸およ
び／またはその塩、ソルボース、グルコース、リグニン
、ジブチルヒドロキシトルエンまたはブチルヒドロキシ
アニソール等を主剤とするもの、硫酸第一鉄等の第一鉄
塩を主剤とするもの、あるいは、鉄粉等の金属粉を主剤
とするもの等が用いられ、これらのうち、鉄粉を主剤と
する脱酸素剤が好ましい。

本発明にかかる保存方法を行うには、上記プラスチック
製のボトルに液状物を収納し密閉したのち、該ボトルと
脱酸素剤とを前記酸素透過ｆｆ１１００ｃｃ／ｃｍ２２
４ｈｒｓ　ａｔｍ以下の包装材料からなる外装にヒート
シール等の方法で密封包装して保存すればよい。

本発明では外装内に収納した脱酸素剤の作用により外装
内部の空間の酸素濃度を０．１％以下とすることができ
るだけでなく、プラスチック製ボトル内部の空間の酸素
濃度およびボトル中の液状物中の溶存酸素濃度も低下さ
せることができる。

本発明において液状物入ったプラスチックボトルをたと
えば１０個〜２０個の複数個ポリエチレンフィルム等の
プラスチックフィルムでシュリンク包装したものを前記
外装に脱酸素剤とともに収納するのも好ましい態様であ
る。また、本発明にかかる保存方法は特に複数個の容器
を収納した態様で中間流通の手段として好適に用いられ
るが、店頭で商品として販売される際には外装と脱酸素
剤とが取り除かれるため、容器を通過して侵入する酸素
の影響を少なくするためには、ボトルの材料はガスバリ
ヤ−性の高いものを用いることが好ましく、この場合、
ボトルとしては酸素透過度４０ｃｃ−ｍｍ／ｃｍ”　２
４ｈｒｓ　ａｔｍ　（１００％Ｒ１１，２０℃）以下の
材料が好ましい。

〔実施例〕

以下実施例により本発明をさらに詳しく説明する。

実施例１ 製造直後の醤油５００ｍ　ｌを厚み０．２５ｍｍのポリ
塩化ビニル製ボトルに入れ密栓した。このボトルを自刃
反応型脱酸素剤エージレスＳ−２００（商品名、三菱瓦
斯化学９１製）とともに厚み１０５ｍｍのＫＯＮ　（ポ
リ塩化ビニリデンコート延伸ナイロン）／ＰＥ（ポリエ
チレン）袋に入れ、ヒートシールにより密封したのち２
５℃の室内に保管し３力月経過後の品質を測定した。

結果を第１表に示す。

比較例１ 脱酸素剤を用いない以外は実施例１と同様の試験および
測定を実施した。結果を第１表に実施例１と併せて示す
。

第１表 なお、吸光度ＯＤ”’は醤油を４％食塩水で１０倍希釈
し、１０ｍｍのガラスセルを使用して波長４５０ｎｍで
測定した。

実施例１では３力月後外観・風味とも変化なかったのに
対して、比較例１では外観で褐変がみられ、また風味で
はやや変改具が認められた。

実施例２ 製造直後の抗炎症点眼剤１０ｍ１を厚み０．５ｍｍのポ
リエチレン製容器に入れネジ蓋で密栓した。この容器を
自刃反応型脱酸素剤エージレスＺ−２０（商品名、三菱
瓦斯化学■製）とともに厚み７５ｍｍのＫＯＮ（ポリ塩
化ビニリデンコート延伸ナイロン）／ＰＥ（ポリエチレ
ン）袋に入れ、ヒートシールにより密封したのち２５℃
の室内に保管し３年経過後の品質を測定した。

結果を第２表に示す。

比較例２ 脱酸素剤を用いない以外は実施例２と同様の試験および
測定を実施した。結果を第２表に実施例２と併せて示す
。

実施例２では３年経過後もジメチル−イソプロピルアズ
レンスルホン酸ナトリウム（水溶性アズレン）の含有量
は殆ど低下せず臨床効果も良好であったのに対して、比
較例２ではジメチル−イソプロピルアズレンスルホン酸
ナトリウムの含有量が酸化により低下し臨床効果も劣る
傾向が認められた。

〔発明の効果〕

本発明によれば、脱酸素剤の作用により、外装を通して
侵入する酸素を吸収除去しつつ外装内部に存在する酸素
の濃度を０．１％以下とすることができるのみならず、
液状物を収納し密閉したボトル内部の脱酸素がボトル面
を通して行われ、ボトル内の空間部の空気中の酸ｓ濃度
および液状物中の溶存酸素濃度も低下させることができ
る。

したがって、本発明によれば酸素の影雪を受けやすい液
状物が酸化されることなく、また黴、細菌、酵母等の微
生物が発生することもなく長期保存でき、シェルフライ
フの延長等を可能とすることができる。

本発明によれば、従来プラスチック製のボトルで無酸素
保存が困難であった液状物、たとえば、液状食品、液状
の医薬品、液状のトイレタリー品類、液状の農薬等を好
適に保存することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる液状物の保存方法の−態様を示
す正面図、側面図および斜視図である。 図において、 ■　　外装 ２　　液状物を収納したプラスチック製のボトル ３　　脱酸素剤 １１　外装のシール部 を表す。 特許出願人　　三菱瓦斯化学株式会社 代理人　　　弁理士　　手掘　貞文 籐１図 手続補正書 昭和６２年８月２６日

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 酸素透過度０．１ｃｃ−ｍｍ／ｍ＾２２４ｈｒｓ　ａｔ
   ｍ（１００％ＲＨ、２０℃）以上の材料からなるプラス
   チック製のボトルに液状物を収納し密閉したのち、該ボ
   トルと脱酸素剤とを酸素透過量１００ｃｃ／ｍ＾２２４
   ｈｒｓ　ａｔｍ以下の包装材料からなる外装に密封包装
   し、外装内部の空間の酸素濃度、ボトル内部の空間の酸
   素濃度および液状物中の溶存酸素濃度を低下させるよう
   にすることを特徴とする液状物の保存方法。