JPS6321469B2 - - Google Patents

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JPS6321469B2
JPS6321469B2 JP60112286A JP11228685A JPS6321469B2 JP S6321469 B2 JPS6321469 B2 JP S6321469B2 JP 60112286 A JP60112286 A JP 60112286A JP 11228685 A JP11228685 A JP 11228685A JP S6321469 B2 JPS6321469 B2 JP S6321469B2
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JP
Japan
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cells
medium
culture
cell
serum
Prior art date
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Expired
Application number
JP60112286A
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English (en)
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JPS61271986A (ja
Inventor
Yoshiki Minamoto
Koji Mitsuki
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
Priority to JP11228685A priority Critical patent/JPS61271986A/ja
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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、リンパ系細胞用培地に関し、詳しく
は、血清を実質的に含まないリンパ系細胞用培地
に関する。 〔従来の技術〕 リンパ系細胞を用いて有用な生理活性物質を得
ることを目的とした研究が活発化しており、特に
インターフエロン(IFN)やモノクロナール抗体
の開発については、癌の予防、治療への可能性を
秘めていることからその進歩には著しいものがあ
る。しかしながら、細胞培養上清液から生理活性
物質を大量に得、それを精製して利用するために
は技術的に大きな問題がある。 その一つは、細胞培養液に牛胎児血清(FBS)
などの血清を10%程度添加する必要があることで
ある。これらの血清は非常に高価であり、かつ原
因不明のロツト差があるため、大量に細胞を培養
するには問題があつた。さらに、これらの血清
は、多種類の異種蛋白を含むので、有用活性物質
を精製する際に大変な不都合が生じる。そこで血
清を含まない培地として、これまでに、血清の代
替として、インシユリン、トランスフエリン、表
皮性細胞増殖因子などの各種α増殖因子や血清ア
ルブミンなどの性格が明らかな蛋白を含む培地が
開発されてきた(D.Barnes、G.H.Sato、Cell、
22巻、649頁、1980年)。 また、細胞の増殖には血清の脂質成分が必要で
あり、脂質成分の担体としてサイクロデキストリ
ン(CD)が有効であることが知られている。 さらに動物細胞の無血清培養においてα−CD
と不飽和脂肪酸との抱接化合物は、血清アルブミ
ンの代替となることが知られている(特開昭56−
81600)。 いずれにしても従来知られているリンパ系細胞
を培養するための培地は、必ずしも大量にかつ細
胞を高密度で培養するためには充分満足できるも
のではなかつた。 〔発明が解決しようとする問題点〕 従つて、この発明の目的は、リンパ系細胞を大
量かつ高密度で培養できる培地を開発することに
ある。 〔問題点を解決するための手段〕 我々は、以上のような問題点を踏まえ、鋭意検
討した結果、実質的に血清を含まず、0.05から2
g/の範囲の2−、6−ジメチル−α−サイク
ロデキストリン(DM−α−CD)または2−、
6−ジメチル−β−サイクロデキストリン(DM
−β−CD)(以下DM−CD)を含む培地が、リ
ンパ系細胞の培養に適していることを見出した。 本発明における実質的な血清を含まない培地と
は、RPMI1640培地、ハムF−12培地、ダルベツ
コMEM培地などの培地を単独または混合した培
地又はこれらの改変培地に、血清を含まず、イン
シユリン、トランスフエリン、ステロイドホルモ
ンなどの各種増殖因子や、アルブミンなどの血清
蛋白成分を含有せしめた培地、具体的には、イス
コフ培地、RITC80−7培地、RITC57−1培地、
HB101培地などが含まれる。 本発明のDM−CDとは、グルコース残基の2
及び6位の水酸基がメチル化したグルコース単位
が6個(α)または7個(β)が環状になつたデ
キストリンであり、その培地中濃度範囲は、0.05
から2g/、好ましくは0.1から1g/であ
る。この範囲以下では、有意な効果が認められ
ず、これ以上では細胞に対する毒性が認められ
る。このDM−CDは、例えば、他の培地成分と
共に溶解後濾過滅菌して培地を調製することもで
きるが、DM−CDの粉末もしくは高濃度液を蒸
気加殺菌後、無血清培地に所定量を添加して用い
ることもできる。 本発明のリンパ系細胞としては、ヒト、マウ
ス、ラツト、ウシ、ハムスターなどの哺乳動物の
リンパ球または白血病由来細胞であつて、初代培
養細胞、リンパ腫、白血病、骨随腫瘍由来の細胞
株、リンパ球を片方の親細胞とするハイブリドー
マ、並びにウイルス等で変異した細胞株が含まれ
る。例えば、ヒト細胞では、BALL−1細胞、
UMCL細胞、ATL−2細胞、CCR−CEM細胞、
TALL−1細胞、RPMI1788細胞、HL−60細胞、
NALM−1細胞などがあげられ、動物細胞では、
X−5563細胞、BW5147細胞FS−6細胞やNS−
1細胞、SP−1細胞などを親株とするマウス脾
臓リンパ球のハイブリドーマなどがあげられる。 リンパ系細胞を培養する方法は、通常の浮遊細
胞培養用の容器または装置を用いればよく、細胞
を増殖させるための培養では、1〜5×105個/
mlの細胞密度で、37℃、5%CO2下、3〜5日間
培養させる。また、有用物質産生の効率的な培養
法としては、連続培養法がある。また、培地を交
換することによつて、細胞数5〜10×106/mlの
高密度で培養することも可能である。 〔発明の作用、効果〕 本発明による培地は、血清を含まないので、血
清を含むことによる種々の不都合がなく、また、
培地の保存安定性が高く、さらに、本発明の培地
を用いることにより5〜10×106/ml以上の細胞
密度で培養する高密度培養において、細胞の維持
率を有意に高め、インターフエロン、抗体などの
有用物質の産性を3〜5倍に増加せしめることが
できる。 実施例 1 表1に示すRITC59−8培地に0.05%ヒト血清
アルブミン(HSA)を添加した培地を基礎培地
とし、これに各濃度DM−α−CD及びDM−β−
CDを添加した後、0.22μmのメンブラン・フイル
ター(ミリポア社製)で濾過滅菌した。各々の培
地20mlをフアルコン社製3024フラスコに入れ、ヒ
ト臍帯血リンパ球をEpstain−Barrウイルスで変
異させ、INFを高単位に自発産生するUMCL細
胞を3×105個/mlの初発細胞濃度なるよう加え、
5%CO237℃にて4日間培養した。培養後、各々
の細胞密度をエオシンY染色法と血球計算盤にて
生細胞密度を計測した。培養後の細胞懸濁液の一
部を遠心分離により培養上清液を採取し、インタ
ーフエロン活性を測定した。
【表】
【表】 インターフエロン活性の測定方法は、WISH細
胞とVesicular stomatitis Virusを用い、マイク
ロタイタープレートにおける細胞変性阻止率を標
準ヒトインターフエロンを基準として測定した。
それらの結果を通常使用されている10%のウシ胎
児血清(FBS)を添加したRPMI1640培地を対照
培地として用いた結果と比べて表2に示す。 これらの結果から、DM−α−CDはUMCL細
胞の増殖とIFNの自発産生を増大せしめることが
認められる。
【表】
【表】 実施例 2 実施例1に示す培地を調製し、各々100mlを用
いてBALL−1細胞を5×105個/mlの初発細胞
濃度となるように、ベルコ社製100ml用スピンナ
ー・フラスコに播き、5%CO2、37℃下回転数
80r.p.mで5日間培養した。培養後、実施例1と
同様に生細胞密度を計測し、培養後の細胞懸濁液
の一部を低速遠心分離により培養上清液を採取
し、ヒト免疫グロブリンM(IgM)をバイオラド
社製イムノフロー・キツトにより測定した。その
結果を、通常使用されている10%のFBSを添加
したRPMI1640培地を対照培地として用いた結果
と比べて、表3に示す。 これらの結果から、DM−α−CDまたはDM−
β−CDはBALL−1細胞の細胞増殖とIgM産生
を増大せしめることが認められる。
【表】 実施例 3 実施例1に示す培地を調製し、各々20mlを用い
てマウス白血病細胞X5563細胞を1×105個/ml
の初発細胞濃度となるようにフアルコン社製3024
フラスコに入れ、5%CO2、37℃下、4日間培養
した。培養後、実施例1と同様に生細胞密度を計
測した。その結果を10%のFBSを添加した
RPMI1640培地を対照培地として用いた結果と比
べて表4に示す。 これらの結果から、DM−α−CDまたはDM−
β−CDはX5563細胞の増殖を増大させること及
び血清アルブミンの必要量を低下せしめることが
認められる。
【表】 実施例 4 RITC59−8+0.01%HSA培地を基礎培地と
し、DM−α−CDを添加した培地を調製した。
各々の培地20mlにUMCL細胞及びBALL−1細
胞を1.5×107個/mlに懸濁し、5%CO2濃度の保
温器中に設置したベルコ社製ロツキングプレート
にて15回/分の速度で、UMCL細胞は40時間、
BALL−1細胞は72時間揺動培養した。培養後、
各々の生細胞密度及びIFN産生並びにIgM産生量
を測定した。これらの結果を基礎培地に10及び20
%FBSを添加した培地を対照培地として用いた
結果と比較して表5に示す。 これらの結果からDM−α−CDまたはDM−β
−CDが細胞高密度培養における生細胞維持率と
物質産生を有意に増大せしめることが認められ
る。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 血清を実質的に含まず、0.05から2g/の
    範囲の2−、6−ジメチル−α−または−β−サ
    イクロデキストリンを含有するリンパ系細胞用培
    地。
JP11228685A 1985-05-27 1985-05-27 リンパ系細胞用培地 Granted JPS61271986A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11228685A JPS61271986A (ja) 1985-05-27 1985-05-27 リンパ系細胞用培地

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JP11228685A JPS61271986A (ja) 1985-05-27 1985-05-27 リンパ系細胞用培地

Publications (2)

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JPS61271986A JPS61271986A (ja) 1986-12-02
JPS6321469B2 true JPS6321469B2 (ja) 1988-05-07

Family

ID=14582889

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JP11228685A Granted JPS61271986A (ja) 1985-05-27 1985-05-27 リンパ系細胞用培地

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Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57138385A (en) * 1981-02-18 1982-08-26 Kureha Chem Ind Co Ltd Multiplying agent of lactobacillus bifidus
JPS57194787A (en) * 1981-05-28 1982-11-30 Ajinomoto Co Inc Culture medium for animal cell
JPS5867182A (ja) * 1981-10-15 1983-04-21 Teijin Ltd 培養方法及び培地
JPS5867188A (ja) * 1981-10-15 1983-04-21 Teijin Ltd 生物学的活性物質の製法
JPS58179496A (ja) * 1982-04-12 1983-10-20 Takeda Chem Ind Ltd ランカシジンの改良製造法
JPS59184132A (ja) * 1983-04-02 1984-10-19 Chemo Sero Therapeut Res Inst 百日ぜきワクチンの製造方法

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JPS61271986A (ja) 1986-12-02

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