JPS63209745A - ポリエステル配合用不活性無機質微粉末スラリ−の製造方法 - Google Patents

ポリエステル配合用不活性無機質微粉末スラリ−の製造方法

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JPS63209745A
JPS63209745A JP4119887A JP4119887A JPS63209745A JP S63209745 A JPS63209745 A JP S63209745A JP 4119887 A JP4119887 A JP 4119887A JP 4119887 A JP4119887 A JP 4119887A JP S63209745 A JPS63209745 A JP S63209745A
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slurry
particle
polyester
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JP4119887A
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Yasuhiro Nishino
泰弘 西野
Yujiro Matsuyama
松山 雄二郎
Ryuichi Murashige
隆一 村重
Katsuro Kuze
勝朗 久世
Osamu Makimura
牧村 修
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はポリエステル配合用不活性無機質微粉末スラリ
ーの製造方法に関し、殊にポリエステル配合用の不活性
無機質を、凝集粒子がなく均−且つ微細な一次粒子から
なるグリコール系分散液として得ることのできる方法に
関するものである。
[従来の技術] エチレンテレフタレート単位を主成分とするポリエステ
ルは優れた物理的、化学的諸特性を有しているところか
ら、繊維、フィルム、成形品その他の工業的用途に幅広
く利用されている。これらの用途の一つとして、ポリエ
ステル中に不活性無機質粒子を含有せしめて用いること
がある。例えば繊維用途では、その色調や光沢を調節し
、またフィルムや成形品用途では、その表面に適度の凹
凸を与えることにより表面の滑り性を改善する等の目的
のためである。この様な場合のポリエステル中に不活性
無機質粒子を含有させる方法としては、■ポリエステル
製造過程において使用される金属化合物触媒等によって
ポリエステル中に無機質粒子を生成・分散せしめる方法
もあるが、通常は、■酸化チタン、酸化珪素、酸化アル
ミニウム、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭
酸カルシウム、カオリンなどから選択されるポリエステ
ルに不活性な無機化合物粒子の1種又は2種以上を、ポ
リエステル製造過程の適当な時期に添加する方法が採用
されている。ポリエステル中におけるこれらの粒子は、
その用途から見て当然予測される様に、大き過ぎる場合
には糸やフィルム等の製造工程で、目詰まりによるフィ
ルター寿命低下や糸切れ、フィルム破断の発生等の原因
となり生産性を著しく低下させる。またフィルムにした
場合においては、フィッシュアイと呼ばれる欠点の発生
、あるいは磁気テープ用途における磁気記録信号の欠落
の発生等の原因となり、薄物化の要請が急速に高まりつ
つある昨今、様々の用途で大きな問題点となっている。
殊に前記■の粒子生成法は、発生粒子の生成量と粒子径
のコントロールが非常に困難となるためであって前述の
様な問題を生じ易いところから、最近は前記■の不活性
無機粒子添加法が主流となっている。しかしながらこの
不活性無機粒子添加法にしても問題がない訳ではなく、
無機質粒子の製法の如何を問わず、その粒子径は少なか
らず分布幅を有しているのが常であり、粒子径の選択に
は高度の管理を必要とする。またポリエステル中に微粒
子を添加する場合、粒子の飛散防止その他の点からスラ
リー状として添加するのが好ましく、その媒体としては
反応系の一成分であるエチレングリコールを用いるのが
反応への影響その他の理由から一般的となフているが、
例えばポリエステルの繊維やフィルム用途に適した一次
粒径を有する不活性無機粒子は、エチレングリコールの
如きグリコール系分散媒中における分散性が悪く、本来
の一次粒径よりも大きな二次凝集粒子を形成して、フィ
ッシュアイその他の欠点を誘発するという問題がある。
しかも粒子形状が複雑であるところから、特にフィルム
用途に通用した場合、表面凹凸を精密にコントロールで
きないという欠点があった。
即ちエチレングリコール中への不活性無機粒子の分散に
は、例えばホモミキサー等の攪拌機を用いて攪拌する方
法、あるいは超音波を照射して分散させる方法等が採用
されているが、これらの方法では二次凝集粒子を解砕、
即ちもみほぐして原料粒子本来の一次粒子にまで微分散
させることは非常に困難であった。こうした問題点の改
善策としてこれまでにも各種の改良法が検討されてきた
。例えばスラリーのpH調整等により粒子表面の荷電を
コントロールするといった物理化学的方法、界面活性剤
等の分散剤を添加する化学的方法、更には攪拌機の攪拌
翼形状の改良や攪拌速度、時間の最適化といった物理的
方法(例えば特公昭56−18135)等があげられる
。しかしながらこれらの方法にしても分散性を満足し得
るものではなく、殊に一次粒子の状態で均−且つ安定な
スラリーを得ることはできない、更に他の方法として市
販のビーズミルを利用し、ビーズの高充填化や周速度の
遅い部分を除去した構造やビーズの粒径・比重の最適化
等々によって分散性を高めようとする研究も進められて
いる様であるが、現在のところ一次粒子を破砕すること
に成功した例はない。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであっ
て、その目的は、ポリエステル用無機質微粉末スラリー
の調整法で指摘される前述の欠点を解消し、スラリー中
において二次凝集粒子の実質的にすべてが解砕され、原
料粒子が本来の一次粒子にまで均一に微分散されたポリ
エステル用微粉末スラリーを得ることのできる技術を提
供せんとするものである。
[問題点を解決するための手段] 上記の目的を達成することのできた本発明方法の構成は
、平均一次粒子径が5μm以下である不活性無機質微粉
末をグリコール系溶媒中へ分散してなるポリエステル配
合用不活性無機質微粉末スラリーの製造方法であって、
不活性無機質粒子(A)のグリコール系溶媒スラリーを
、りん化合物と、下記[1]式及び[II ]式を満た
す無機酸化物および/又は無機複合酸化物からなる粒子
(’B)との共存下、下記[III]式の関係を満たす
条件で解砕処理した後、上記粒子(B )を除去すると
ころに要旨を有するものである。
2X 10’≦A (B) / A I&)≦1;5X
10’・−[I ] 1  ≦H(!1) / H(A)≦3 −[I]]2
0≦H(BI  X D ta)  X V≦350−
[I]1]但し、 A(A) + A(61:粒子(A) 、 (B)の平
均粒子投影断面積(μm 2 ) H(A) + H(B)  :粒子(^> 、 (B)
のモース硬度D tts>    :粒子(B)の比重
(g/at)V    :攪拌翼の周速度(m/5ec
)[作用] 本発明において不活性無機質微粉未配合の対象となるポ
リエステルとは、繊維、フィルム、成形品及びその他の
用途に適用されるすべてのポリエステルを包含するが、
最も一般的なのはエチレンテレフタレート単位を主体と
するものであり、他の共重合成分としてはイソフタル酸
、p−β−オキジエトキシ安息香酸、2−6−ナフタレ
ンジカルボン酸、4.4°−ジカルボキシルジフェニー
ル、4.4’−ジカルボキシルベンゾフェノン、ビス(
4−カルボキシフェニール)エタン、アジピン酸、セバ
シン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、シクロヘ
キサン−1,4−ジカルボン酸等のジカルボン酸成分、
プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、ジエチレングリコール、シクロヘキサンジ
メタツール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付
加物、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール等のグリコール成
分、p−オキシ安息香酸などのオキシカルボン酸成分等
を任意に選択使用することができる。こめ他共重合成分
として少量のアミド結合、ウレタン結合、エーテル結合
、カーボネート結合等を含有する化合物を含んでいても
よい。
該ポリエステルの製造法としては、芳香族ジカルボン酸
とグリコールとを直接反応させるいわゆる直接重合法、
芳香族ジカルボン酸のジメチルエステルとグリコールと
をエステル交換反応させるいわゆるエステル交換法など
任意の製造法を適用することが出来る。     ′ 本発明で使用される不活性無機質粒子(^)としては、
■酸化珪素、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジ
ルコニウム、三酸化タングステン、三酸化ビスマス等の
金属酸化物、■炭酸カルシウム等の炭酸塩、■硫酸バリ
ウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩、■硫化亜鉛等の硫化
物、■カオリナイト、焼成りレー、ゼオライト、タルク
等の金属複合酸化物等があげられる。これらの中でも特
に酸化珪素、酸化チタン、炭酸カルシウムおよび硫酸バ
リウム等は本発明に適したものとして推奨される。また
それらは、天然鉱物を原料とするもの、化学合成によフ
て得られるものいずれであっても良く、その粒度も所期
の目的に合致したものであれば制限はない。但し該不活
性無機質粒子(^)の平均一次粒子径は5μm以下でな
ければならず、より好ましくは3μm以下のもの、更に
好ましいのは2μm以下のものである。
即ち平均一次粒子径が5μmを越える場合はスラリーを
完全に一次粒子径まで分散し得たとしても、フィルター
詰まり、糸切れ、フィルム破断あるいはフィッシュアイ
、磁気記録信号の欠落等の難点を克服することができな
い。各粒子の一次粒子形状は不定形あるいは無定形のも
のを除き特に限定はないが、次式で表わされる体積形状
係数[flが0.08〜π/6の範囲、特に好ましくは
0.15〜π/6の範囲のものである。
f=V/D’ 式中Vは粒子体積(μm3)、Dは粒子の投影面におけ
る最大径(μm)を示す。
体積形状係数は粒子の塊状の程度を表わすもので、π/
6に近づくほど塊状もしくは球状に近づく。さらに各粒
子の分散処理後の一次粒子の粒度分布幅は狭いものほど
好ましく、次式で表わされる粒度分布幅指数(SI)が
0.6〜1.0の範囲のものを用いるのが好ましい。特
に好ましいのは0.7〜1.0である。
S I = Dys/ D25X DS / D 1式
中Do11. D2S、 Da 、 D+は島津製作所
製遠心沈降式粒度分布測定装置によフて得た等価球径分
布における積算分布が各々75%、25%、5%、1%
の点における粒径(μm)を示す。
粒度分布幅指数は粒径の分布の広がりを示すもので、1
.0に近づくほど単分散に近くなる。
上記不活性無機質粒子の分散媒体として用いられるグリ
コール類としてはエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ブチレングリコール等を挙げることができ、こ
れらは2種以上を混ぜて使用してもよい。ポリエステル
製造原料として使用するグリコールと同一のグリコール
を使用するのがポリマー品質の低下や工程汚染が防止で
きるので特に好ましい。また50%以下であれば、水、
メタノールやエタノールのような低級アルコール、アセ
トン、MEK等の低沸点溶媒を混合して使用してもかま
わない。
なおグリコール類はその特性として水など他の媒体に比
して粘度が高く、しかもその値は温度によって影響を受
けやすい。このことは、スラリ一温度が低い場合にはそ
の粘度が非常に高く、高温の場合には逆に低くなりやす
いことを意味している。一方、分散時の剪断力と系の粘
度の間には下記式に示す関係があり、 S=D・η 式中、Sは剪断応力(に87m−8ec2)、Dは剪断
速度(SeC−’ ) 、nは粘度(Kg/m・sec
 )を示す。
剪断速度を一定とした場合には粘度が高い程大きな剪断
力を得ることができると考えられる。ところが従来の攪
拌方式による分散法では、分散系の粘度が高くなると攪
拌軸にかかるトルクが増大して効率が低下するという問
題があり、むしろスラリーの温度を上昇せしめる提案が
なされているほどである。しかし発明者が種々研究を行
なったところでは、スラリーの温度を高めるという操作
は粒子の運動性を高め粒子どうしの衝突確率を高める結
果となり、二次凝集粒子の生成を促進するという事実が
あることを見出した。そこで本発明においてはスラリ一
温度を低く保ち、系の粘度を高く保持した状態で高剪断
力を効率的に与えることのできる方法を提供するもので
あり、その温度は50℃以下に保持することが好ましい
。スラリ一温度が50℃を越えると、系の粘度が著しく
低下して二次凝集に起因する多量の粗大粒子を発生する
結果を招くので好ましくない。
この様な目的を果たすため本発明では、不活性無機質粒
子(A)を含むスラリー中へ無機酸化物および/または
無機複合酸化物からなる粒子(B)を添加して攪拌し、
不活性無機質粒子(^)をスラリー中で解砕処理する方
法を採用する。ここで使用される8無機酸化物としては
、シリカ、アルミナ、ジルコニア等が挙げられ、また無
機複合酸化物としてはソーダガラス、ジルコガラス等が
例示される。尚無機複合酸化物とは2種以上の酸化物か
ら成る無機質高次化合物を言うが、本発明においてはそ
の構造中に酸素酸としての基イオンの存在が認められな
いような化合物が適している。
即ち本発明ではスラリー中で前記粒子(B)の衝突力を
利用して不活性無機質粒子(^)を解砕して微細化する
ものであり、目的達成のためにはこれらの粒子(、A)
および(B)の平均粒子投影断面積およびびモース硬度
が前記[I]式および下記[IIm ]式を満足するよ
うに選定する必要がある。
即ち粒子(^)および粒子(B)の平均粒子投影断面積
の比[A (!1) / A (A) ]は2X10’
以上1.5X10’以下とする必要があり、より好まし
いのは4X10’以上1.4X10’以下、更に好まし
くけ5X10’以上1.3X10’以下である@  [
A ts)/A (A) ]が2X10’未満の場合、
粒子(A)に対し充分な微分散効果が得られず、また[
A(II) /A(A) ]が1.5X10’を超える
場合も同様に粒子(A)に対して充分な微分散効果が得
られない、また、粒子(^)および(II)のモース硬
度の比[1(+11) /H(A) ]は1以上3以下
とする必要が−あり、より好ましくは1.1以上2.9
以下、さらに好ましくは1.2以上2.8以下である@
  [H(III /It^)]が1未満の場合、やは
り粒子(A)に対して充分な微分散効果が得られず、ま
た[ H(II) / H(A) ]が3を超える場合
は粒子(^)の−次粒子が摩砕されて粒子形状が変化し
、さらに粒度分布も広くなって本発明の目的にそぐわな
くなる。
前記不活性無機質粒子(A)スラリーに粒子(B)を添
加し攪拌処理する際、系に共存させるりん化合物は解砕
時およびその前後の一次粒子の凝集を防止するために配
合されるものであって、好ましいものとしてはりん酸お
よび亜りん酸類のアルカリ金属塩等が挙げられる。具体
的なものを挙げると、りん酸および亜りん酸類のアルカ
リ金属塩としては正りん酸、ビロリン酸、ポリメタりん
酸、ポリりん酸、正亜りん酸、ピロ亜りん酸、ポリ亜り
ん酸、ポリメタ亜りん酸のナトリウム塩およびカリウム
塩等、より具体的には第一りん酸ナトリウム、第一りん
酸カリウム、第二りん酸ナトリウム、第二りん酸カリウ
ム、第三りん酸ナトリウム、第三りん酸カリウム、ピロ
りん酸ナトリウム、ピロりん酸カリウム、ピロりん酸二
水素ナトリウム、ヘキサメタりん酸ナトリウム、ヘキサ
メタりん酸カリウム、トリポリりん酸ナトリウム、トリ
ポリりん酸カリウム、亜りん酸ナトリウム、ピロ亜りん
酸ナトリウム、ピロ亜りん酸カリウム、メタ亜りん酸ナ
トリウム、メタ亜りん酸カリウム等が例示される。これ
らのりん化合物は単独で使用してもよく、また2種以上
を併用してもよい。
りん化合物の添加量はスラリー中の不活性無機質粒子(
A)に対してりん量として0.02〜16重量%でかつ
生成ポリエステルに対してりん量として2〜40 pp
mを同時に満足する量が好ましい。
上記範囲未満では充分な微分散効果が得られにくく、一
方、上記範囲を越えた場合は微分散効果が頭打ちになる
ばかりでなくりん化合物による副反応が生じ易くなって
ポリマーが着色する等の悪影響が現われるので好ましく
ない、 グリコール類を分散媒とする不活性無機質粒子
(’A)のスラリーをりん化合物、無機酸化物および/
又は無機複合酸化物から選択される粒子(B)の共存下
で解砕処理する方法としては、市販の媒体攪拌型の湿式
分散機を用いる方法を採用することができ、連続式及び
回分式の如何を問うものではないが、湿式分散機として
はシミートパス(粒子の分散不良の領域)ができるだけ
少ない機構のものが好ましく、また解砕は少なくとも下
記[III ]式を満足する条件で行なわなければなら
ない。
20≦H(II) X D (II) X V≦3so
−[m]即ち粒子(B)のモース硬度、比重および攪拌
翼の周速の積[H(II) X D (11) X V
]は20以上350以下とする必要があり、好ましくは
50以上300以下、更に好ましくは100以上250
以下である。上記範囲未満では粒子(^)を充分に微分
散させることができない。一方上記値が350を越える
場合は、粒子(A)の−次粒子が摩砕されて粒子形状の
変化が著しくなり、粒度分布も広くなるばかりでなく、
粒子(B)の破砕が起こって粒子(A)スラリーからの
分離が困難となり、粗大粒子の混入により本発明の前記
目的が著しく阻害される。
この場合解砕処理の前工程あるいは後工程として、従来
から行なわれている攪拌あるいは超音波処理等の分散促
進処理を補助的に付加することは一向にさしつかえなく
、むしろ分散効率のアップの点で好ましい。この解砕処
理により前記粒子(A)は平均−成粒子径が5μm以下
の微細なものとして系中に安定に存在し得ることとなる
。従ってその後スラリー中に共存する粗粒の粒子(B)
を除去すると、目的とする不活性無機質微粉末スラリー
が得られる。粒子(B)を粒子(A)スラリーより分離
する方法としては、デカンテーション、スクリーン式、
カートリッジスクリーン式、ギャップ式、ダイナミック
スリット式、バイブレーションリング式等を任意に選択
して採用することができ、更にはこれらの処理と共に後
工程として濾過処理および/あるいは分級処理を併用し
、粒子(B)の破砕物を完全に除去することはより好ま
しい態様として推奨される。
[実施例] 次に本発明の実施例および比較例を示す。尚、採用した
測定法は下記の通りである。
1、平均−゛粒子径 不活性無機質粒子を走査型電子顕微!(日立社製S−5
10型)で観察し、写真撮影したものを拡大コピーし、
さらにトレースを行なってランダムに200個の一次粒
子を黒く塗りつぶす。この像を画像解析装置にレコ社製
ルーゼックス500型)を用いて、水平方向のフェレ径
を測定し、その平均値を平均−成粒子径とする。
■粒子(A) 前処理分散後の不活性無機質粒子を、上記平均−成粒子
径の測定で採用したのと同様にしてトレースし、任意の
20個の粒子を選び、それぞれの粒子について前記1で
用いた画像解析装置により投影断面積を測定し、平均を
とる。
■粒子(B) 粒子(B)を直接写真撮影あるいは光学顕微鏡で観察し
、写真撮影したものをコピーあるいは拡大コピーし、さ
らにトレースを行ない、任意の20個の粒子を選び、そ
れぞれの粒子につき前記1と同様にして投影断面積を測
定し、平均をとる。
エエ二二玉旦1 ■粒子(A) アルミニウムリング内に試料粉末を山盛りの状態で加え
プレス成型した後、モース硬さの基準物質(10種類)
により試料面を順次引掻き、1〜10までの硬さの尺度
で分離する。
■粒子(B) 製造メーカーのカタログデータを使用した。
乞工1j]L久塁 走査型電子顕微鏡により観察した任意の粒子(^)20
0個に対し水平方向の2平行線で挟んだ距1it(フェ
レ径)を求め、平均−成粒子径の3倍あるいは10μm
以上の二次凝集粒子の個数を下記のランクで判定した。
1級・・・10個未満 2級・・・10個〜39個 3級・・・40個〜69個 4級・・・70個〜99個 5級・・・100個以上 5、−成粒 の彫 解砕処理後の粒子(A)の−次粒子の形状の変化の程度
を走査型電子顕微鏡により観察し、下記のランクで判定
した。
1級・・・粒子形状の変化 全くなし 2級・・・粒子形状の変化 はとんどなし3級・・・粒
子形状の変化 ややあり 4級・・・粒子形状の変化 多い 5級・・・粒子形状の変化 非常に多い実施例1 エチレングリコール(EG)241に対し平均一次粒子
径が0.6μmで且つモース硬度[H(1)]が3であ
る炭酸カルシウム粒子を1,000 gの割合で混合し
、平均粒子投影断面積[A(Jll)]が44.09μ
m2である炭酸カルシウムのEGスラリーを調整した。
このスラリーに、トリポリりん酸ナトリウムを炭酸カル
シウムに対しりん原子換算で0.32重量%添加した。
該スラリーを、比重[Drm)lが2.5、モース硬度
[H(lI)]が7で且つ平均粒子投影断面積[A(I
I)]が22.831105μmであるシリカ粒子(7
80g)を予め充填した湿式媒体攪拌型分散機(Dyn
o−MillKDL型、スイスWilly A、 Ba
chofen AGMachinenfabrlk社製
)に連続供給し、処理温度を20〜40℃に保持しつつ
6.7 m/secで5回解砕処理した0次いで0.0
1mm幅のセパレーターギャップでシリカ(粒子B)を
分離すると、平均粒子投影断面積が1.20μm2であ
る炭酸カルシウム(粒子A)のEGスラリーが得られた
このスラリー中の粒子(A)の分散状態は、極めて良好
であり、−次粒子の形状の変化もまったくみられなかっ
た。
比較例1および2 シリカ(粒子B)の平均粒子投影断面積[A4)]をそ
れぞれ3.15X 10 ’ g m”および1.26
X 10 ’μm2に変更し[A (!l) /A (
A) ]をそれぞれ0.7  (X 10−’)および
285.8  (xto−”)とした以外は、前記実施
例1と同様にして炭酸カルシウム(粒子A)のEGスラ
リーを得た。
該スラリー中の粒子(A)の分散状態が非常に悪く、二
次凝集粒子が多数観察された。
比較例3 実施例1における粒子(B)のシリカに代えて、平均粒
子投影断面積[A(11)]が1.33x 10 ’μ
m2、比重[D(II)]が3.8、モース硬度[H4
,]が]85であるジルコニアを使用し、攪拌翼の周速
を15m/secに変更し、[A(!1)/A(1)]
(x1G−”)を30.2、[1((!1) /1((
A)]を2.8、[H(1) / D (U X Vl
を485とした以外は実施例1と同様にして炭酸カルシ
ウム(粒子A)のEGスラリーを得た。
該スラリー中の粒子(A)の−次粒子形状を観察したと
ころ、粒子(A)のほとんどが破砕され、粒子形状は著
しく変わっていた。
比較例4 実施例1において、攪拌翼の周速を1.0m/secに
変更し、C)I(11)/D(!1)XVIを17.5
とした以外は実施例1と同様にして炭酸カルシウム(粒
子A)のEGスラリーを得た。
該スラリー中の粒子(^)の分散状態は極めて悪く、−
次粒子への解砕がほとんど行なわれておらず、大部分が
二次凝集粒子として存在していた。
実施例2 実施例1における粒子(^)の炭酸カルシウムに代えて
、前処理後の平均粒子投影断面積[A(Allが3.4
8μm” 、モース硬度[8(A)]が2.5、平均一
次粒子径が0.20μmである硫酸バリウムを使用し、
また粒子(B)としては平均粒子投影断面積[A(s)
]が7.08X 10  ’μm”であるシリカを用い
、さらにりん化合物としてピロりん酸ナトリウ、ムを硫
酸バリウムに対しりん原子換算で0.7重量%添加し、
[A (!1) /A (A) ]  (X10−’)
 ヲ20.3.  [1((B) /H(A) ] ヲ
2.8 トリた以外は実施例1と同様にして、硫酸バリ
ウム(粒子A)のEGスラリーを得た。
該スラリー中の粒子(A)の分散状態は極めて良好であ
り、且つ一次粒子の形状変化もまったく認められなかっ
た。
比較例5 粒子(IB)として比重(D(!1)]が3.8でかつ
モース硬度[1(tst]が8.5であるジルコニアを
使用し[H(ms / H(A) ]を3.4、[Hc
a+XD(II)XVIを216とした以外は実施例2
と同様にして、硫酸バリウム(粒子A)のEGスラリー
を得た。
該スラリー中の粒子(^)の−次粒子形状を観察したと
ころ、破砕され粒子形状の変わった粒子が多数観察され
た。
実施例3 エチレングリコール(EG)0.3℃に、平均一次粒子
径が0.70μm、モース硬度(H+*)]が7のシリ
カ(粒子A)を30gの割合で混合し、平均粒子投影断
面積[A(A)]が88.65μmのシリカのEGスラ
リーを調整した。このスラリー300m1を分取して1
1のアルミナセラミックス製容器に穆し、さらに第三り
ん酸ナトリウムをシリカ(粒子A)に対しりん原子換算
で0.5重量%添加すると共に、比重[D+。] 3.
8 、モース硬度[H[8118,5、平均粒子投影断
面積[A (8117,08X 10 ’μm2のジル
コニア(粒子B)を0.3℃添加した。このスラリーを
湿式媒体攪拌型分散機(バッチ式卓上サンドミル、カン
ベ家庭塗料株式会社製)により、3.’Jm/secで
3時間解砕処理(温度は20〜40℃に保持)した後、
400メツシユのふるいを通してジルコニア(粒子B)
を分離し、平均粒子投影断面積が1.63μm2である
シリカ(粒子A)のEGスラリーを得た。
該スラリー中の粒子の分散状態は極めて良好であり、−
成粒子の形状変化もまったく認め゛られなかった。
比較例6 実施例3において第三りん酸ナトリウムの添加を省略し
た他は、実施例3と同様にしてシリカ(粒子A)のEG
スラリーを得た。
スラリー中の粒子(A)の分散状態は悪く、二次凝固粒
子の存在が多数確認された。
比較例7 粒子(A) としてモース硬度[H(Allが8である
酸化ジルコニウムを使用し[A (81/ A ++u
 ]を141.6、[H(Bl / H(Al コを0
.9 とした以外は実施例2と同様にして、酸化ジルコ
ニウム(粒子A)のEGスラリーを得た。
該スラリー中の粒子(A)の分散状態を観察したところ
、二次凝集粒子が多数残っておりほとんど粒子(A)が
解砕されていなかった。
前記実施例1〜3及び比較例1〜7の結果を第1表に一
括して示す。
[発明の効果] 本発明は以上の様に構成されており、微細な不活性無機
質粒子が粒子本来の一次粒子にまで均一に微分散したス
ラリーを簡単な操作で確実に得ることができる。そして
この方法で得たスラリーをポリエステル添加用不活性無
機買微粉末として使用することにより、次のような優れ
た効果を享受することがで診る。
(1)ポリマー内における凝集粒子の生成を抑制又は防
止することができる。
(2)重合工程、製糸工程、製膜工程等でフィルターの
目詰まり等を生ずることがなく、生産性を高めることが
できる。
(3)糸やフィルムの表面に粗大突起を生ずる恐れがな
く、フィッシュアイ等のない高品質のものを得ることが
できる。
(4)フィルム表面に形成される突起の形状や高さを精
密にコントロールすることができ、磁気テープ等として
利用する場合の薄肉化、高記憶容量化、記録信号の欠落
防止等を推進することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)平均一次粒子径が5μm以下である不活性無機質
    微粉末をグリコール系溶媒中へ分散してなるポリエステ
    ル配合用不活性無機質微粉末スラリーの製造方法であっ
    て、不活性無機質粒子(A)のグリコール系溶媒スラリ
    ーを、りん化合物と、下記[ I ]式及び[II]式を満
    たす無機酸化物および/又は無機複合酸化物からなる粒
    子(B)との共存下、下記[III]式の関係を満たす条
    件で解砕処理した後、上記粒子(B)を除去することを
    特徴とするポリエステル配合用不活性無機質微粉末スラ
    リーの製造方法。 2×10^3≦A_(_B_)/A_(_A_)≦1.
    5×10^5・・・[ I ] 1≦H_(_B_)/H_(_A_)≦3・・・[II]
    20≦H_(_B_)×D_(_B_)×V≦350・
    ・・[III]但し、 A_(_A_)、A_(_B_):粒子(A)、(B)
    の平均粒子投影断面積(μm^2) H_(_A_)、H_(_B_):粒子(A)、(B)
    のモース硬度D_(_B_):粒子(B)の比重(g/
    ml)V:攪拌翼の周速度(m/sec)
  2. (2)次式によって求められる不活性無機質微粉末の体
    積形状係数(f)を0.08〜π/6とする特許請求の
    範囲第1項に記載の方法。 f=V/D^3 式中V:粒子体積(μm^3) D:粒子の投影面における最大径 (μm)
  3. (3)次式によって求められる不活性無機質微粉末の粒
    度分布幅指数(SI)を0.6〜1.0とする特許請求
    の範囲第1又は2項に記載の方法。 SI=(D_7_5/D_2_5)×(D_5/D_1
    )式中D_7_5、D_2_5、D_5、D_1は、遠
    心沈降速度分布測定によって求められる等価球径分布に
    おける積算分布が夫々75%、25%、5%、1%の点
    における粒径(μm)を表わ す。
  4. (4)解砕処理を50℃以下の温度で行なう特許請求の
    範囲第1〜3項のいずれかに記載の方法。
  5. (5)りん化合物として、りん酸及び亜りん酸類のアル
    カリ金属塩よりなる群から選択される化合物を使用する
    特許請求の範囲第1項〜4項のいずれかに記載の方法。
JP4119887A 1987-02-23 1987-02-23 ポリエステル配合用不活性無機質微粉末スラリ−の製造方法 Pending JPS63209745A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0280455A (ja) * 1988-09-19 1990-03-20 Toray Ind Inc 熱可塑性ポリエステル組成物およびそれからなる二軸延伸ポリエステルフイルム

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