JPS6318259Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は本機側伝動ケースの背面に作業装置連
結用のヒツチを取付け、前記伝動ケースの背面に
設けた前後方向軸心のPTO軸の動力を前記ヒツ
チの中央に形成した孔から後方に導出可能に構成
し、このPTO動力を前記伝動ケースの後部に連
結したロータリケースの上部に入力するよう構成
するとともに、前記ヒツチと前記ロータリケース
の上端部とを連結固定する固定具を設けた歩行型
耕耘機に関する。

従来、上記構成の耕耘機においては、ロータリ
ケースをヒツチだけに支持させる構造となつてい
たために、ロータリケースを機体に取付ける際に
は、機体に設けたPTO軸の回転軸心とロータリ
ケースの入力軸の回転軸心を一致させながらロー
タリケースをヒツチに連結しなければならず、取
付けに手数がかゝりやすく、又、作業中に双方の
軸心がずれないよう、又、こじりが生じないよ
う、ロータリケースをヒツチに強固に取付ける必
要があつた。

これらの理由から機体に取付けたヒツチは精度
が高く、又、強固であることが必要になつていた
が、ヒツチ自体はプラウ等の牽引型作業装置を取
付けることも多くて、相当大きい負荷を受ける部
材であつて、使用中に多少の歪みや変形が生じや
すく、このヒツチを常に精度よく保つには極めて
頑丈な構造にしなければならず、その製作及び組
立コストも高くなるものであつた。

本考案は、ロータリケース連結構造に改良を加
えることで、ヒツチを特別頑丈な構造にしなくて
もロータリケースの着脱を簡便に行うことがで
き、かつ、伝動系にも無理を生じさせないように
することに目的を有する。

本考案の特徴とするところは前記伝動ケースの
背面に設けたPTO動力取出し用筒状部を前記ヒ
ツチの中央孔に臨設することもに、ロータリケー
スの上端側入力部に、前記ヒツチの中央孔を通し
て前記PTO動力取出し用筒状部に嵌合連結自在
な筒状部を前方突出状態に設け、前記両筒状部の
嵌合連結に伴つてPTO軸とロータリケース側の
入力軸とが嵌合連結されるよう構成してある点に
あり、その作用効果は次の通りである。

本考案では本来的に強度の高い伝動ケースの筒
状部と、ロータリケース側の筒状部とを嵌合心合
せ連結してPTO軸と入力軸をつなぐので、ヒツ
チの精度及び強度を特に高めなくても精度の高い
軸連結で無理のない伝動が可能になつた。その結
果、製作及び組立コストの低い簡単なヒツチ構造
を採用しながらロータリケースを簡便に着脱し
て、良好に使用できる耕耘機が得られたのであ
る。

しかも、このように筒状部同士の嵌合連結によ
り、ロータリ作業機の荷重、ロータリ作業に伴う
対地反力を、前記筒状部でも負担するので、ヒツ
チとロータリケースとを連結する固定具としての
ボルトのみによつて、ロータリ作業機の荷重、ロ
ータリ作業に伴う対地反力を負担する場合に比し
て、本機とロータリ作業機との連結強度を向上し
得る。

次に、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図に示すように、機体前部にエンジン１、
この後部に伝動ケース２、伝動ケース２の右側面
にチエーンケース３を夫々連結し、伝動ケース上
部に、左右一対のハンドル杆４の始端部を連結す
るとともに、伝動ケース２の上面に走行用の変速
レバー５及び作業用のクラツチレバー６を設け、
又、伝動ケース２の背面にロータリケース７を着
脱自在に接続し、１つの走行車輪８をエンジン１
と伝動ケース２の下方に入り込ませる状態でチエ
ーンケース３の下端に取付けて、１輪歩行型耕耘
機を構成してある。

第２図乃至第４図は伝動ケース２とロータリケ
ース７の接続状態を示してあり、伝動ケース２の
後端には断面形状円形の筒状部９が後方に突設さ
れ、又、伝動ケース２の後端には、中央に貫通孔
１０ａを有する側面形状コの字形のヒツチ１０が
４本のボルト１１…によつて連結され、前記の貫
通孔１０ａに前記筒状部９が内嵌係入されてい
る。

又、ロータリケース７の上部には伝動ケース２
の前記筒状部９に内嵌される断面形状円形の筒状
部１２が前方に向けて突設されるとともに、この
筒状部１２の前端よりやゝ後方箇所にはフランジ
１３が形成され、かつ、このフランジ１３の左右
側部には貫通孔１４，１４が形成されている。

前記ヒツチには、前記フランジに形成された貫
通孔１４，１４に対応して貫通孔１５，１５が形
成され、この位置でヒツチの裏面にはナツト１
６，１６が溶接固定されていて、ハンドル付ボル
ト１７，１７で締めつけることによつてロータリ
ケース７がヒツチ１０を介して伝動ケース２に固
定されるようになつている。

又、このボルト１７，１７は締めつけ固定のみ
に使用されるものであつて、伝動ケース２とロー
タリケース７は前記両筒状部９，１２の嵌合によ
つて接続位置が決まる構造となつている。

次に、伝動ケース２とロータリケース７の駆動
系の連結構造を詳述すると、第２図に示すよう
に、伝動ケース２の筒状部９にはこの筒状部９と
同軸心のPTO軸１８が後方に向かつて片持ち状
に内設され、他方、ロータリケース７の筒状部１
２には、この筒状部１２と同軸心の入力軸１９が
前方に向かつて片持ち状に内設されていて、前記
両筒状部９，１２が嵌合されることによつて、
PTO軸１８のスプライン部１８ａが入力軸１９
のフプライン孔１９ａに嵌入するよう構成されて
いる。尚、前記PTO軸１８はクラツチレバー６
によつて駆動及び駆動停止される。

第５図及び第６図に変速レバー５の位置決め機
構等を示してあり、伝動ケース２に回動自在な揺
動軸２０を伝動ケース２の上面を上下に貫通する
よう設け、上端部に変速レバー５の始端部のボス
部５ａを外嵌しピン連結してあり、下端部には板
材からなる変速アーム２１を溶接連結してある。
又、この変速アーム２１の端部にはシフトギアー
２３に係合するシフトピン２２が溶接固定してあ
る。

又、変速アーム２１の上面には３個の凹部２４
…が形成され、この凹部２４…にスプリング２５
によつて押圧されるボール２６が係入することに
よつて、変速アーム２１の揺動位置が決められる
ようになつている。

又、変速アーム２１には円弧状の貫通孔２７が
形成されていて、この貫通孔２７の両端部に伝動
ケース２内方に突設したピン２８が接当すること
によつて、変速アーム２１の必要以上の揺動が牽
制阻止されて、前記ボール２６が変速アーム２１
から外れて飛び出すのを防ぐようになつている。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る歩行型耕耘機の実施例を示
し、第１図は全体側面図、第２図はロータリケー
スの接続部を示す縦断側面図、第３図は第２図の
−矢視図、第４図は第３図の−矢視図、
第５図はクラツチレバー取付け部の平面図、第６
図は第５図の−矢視図である。 ２……伝動ケース、７……ロータリケース、９
……筒状部、１０……ヒツチ、１０ａ……孔、１
２……筒状部、１７……固定具、１８……PTO
軸、１９……入力軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本機側伝動ケース２の背面に作業装置連結用の
   ヒツチ１０を取付け、前記伝動ケース２の背面に
   設けた前後方向軸心のPTO軸１８の動力を前記
   ヒツチ１０の中央に形成した孔１０ａから後方に
   導出可能に構成し、このPTO動力を前記伝動ケ
   ース２の後部に連結したロータリケース７の上部
   に入力するよう構成するとともに、前記ヒツチ１
   ０と前記ロータリケース７の上端部とを連結固定
   する固定具１７を設けた歩行型耕耘機であつて、
   前記伝動ケース２の背面に設けたPTO動力取出
   し用筒状部９を前記ヒツチ１０の中央孔１０ａに
   臨設するとともに、ロータリケース７の上端側入
   力部に、前記ヒツチ１０の中央孔１０ａを通して
   前記PTO動力取出し用筒状部９に嵌合連結自在
   な筒状部１２を前方突出状態に設け、前記両筒状
   部９，１２の嵌合連結に伴つてPTO軸１８とロ
   ータリケース側の入力軸１９とが嵌合連結される
   よう構成してある歩行型耕耘機。