JPS6318237B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は自動販売機の各検知手段の故障検索を
シーケンス制御にて行ない故障を発見した場合に
はその検知手段をコードで表示する自動販売機の
故障表示装置を提供するものである。

自動販売機において検知手段に故障が生じた場
合、商品を正常に排出しない或いは釣銭に過不足
を生ずる等の種々な金銭的な不都合を誘発し極め
て重要な問題といえる。一般に自動販売機は部品
点数も多く不特定多数の人に操作されてしかも使
用条件も必ずしも良好とはいえず少ない確率では
あるが故障が生じることはやむをえないことであ
る。しかし故障が生じた場合速やかに修復されな
ければならないのであるが、自動販売機の修理担
当者には例えば商品出ずとか釣銭出ずとかの現象
面でしか報告が成されず故障箇所が明確に判明し
ないことがある。特に部品同士の整合具合によつ
て確率的に生じる偶発不良は故障の再現性が低い
ため、故障箇所が分からず厄介な問題となつてい
る。

自動販売機の故障検出装置としては、特公昭51
―8599号公報に示されている技術がある。これは
自動販売機のモータロツクを検出して販売動作を
中止するものである。しかしながらかかる従来技
術は販売動作となつてはじめて故障を検出するも
ので、故障を検出した段階ではそのときの客に対
して何ら補償できない。したがつて未然に故障を
検出するシステムが望ましいが、故障を発見した
場合に故障箇所を効果的に表示する必要がある。
また未然に故障を検出するには、たんに検査箇所
の状態信号を検査するだけでは、検査箇所の種類
によつては有効な検査とならないことがある。

上記点より本発明は、自動販売機において故障
の検知手段を未然に検出でき、故障を検出する
と、その検知手段を効果的に表示できる装置を提
供するものである。

本発明は、自動販売機の各検知手段の故障検索
の制御手順及び該検知手段毎に割付けたコードが
プログラムされている装置と、この制御手順に従
つて検査される検知手段が信号の授受構成であれ
ば検査信号を与えてその授受動作を行なわせる検
査をし、検査される検知手段がスイツチを有する
可動機構であればスイツチの出力状態を検査し
て、故障を発見すると故障した検知手段に相当す
る前記コードを読取つて出力する制御装置と、制
御装置よりのコード化出力をエラーコードとして
記憶するメモリと、メモリがエラーコードを記憶
していると点燈する故障ランプと、一回の操作に
てエラーコードの一つを表示する旨の表示信号を
前記制御装置に対して出力する表示操作スイツチ
と、この表示信号が入力するたびにこれに応答し
て制御装置がメモリより順次読出して出力するエ
ラーコードを表示する表示器とを備えた構成であ
る。

上記構成で、制御装置は故障検索の制御手順に
従つて、検知手段が信号の授受構成であれば検査
信号を与えてその授受動作を行なわせる検査を
し、検知手段がスイツチを有する可動機構であれ
ばこのスイツチの出力状態を検査するために、故
障の検知手段を未然に検出できる。そして表示操
作スイツチの操作によりエラーコードが表示器に
表示され、しかもエラーコードが複数ある場合に
は表示操作スイツチを操作するたびに順次表示さ
れる。

以下図面と共に本発明の一実施例を詳述する。

第１図は本発明装置をブロツク図で説明したも
のであるが、制御装置CPU１は命令を解読して
実行しその結果を判定する装置であり自動販売機
の全ての装置の動作を統合・制御する装置、読取
り専用メモリROM２はCPU１の演算処理に必要
なプログラムをストアしている装置、読取り／書
込みメモリRAM３はこの演算処理結果を記憶す
る装置、そして入出力装置Ｉ／Ｏ６は直接自動販
売機の各構成箇所と接続されてCPU１との間の
信号の授受を行なうようにする装置である。
ROM２には、構成箇所のうち検査される各検知
手段についての故障検索方法及び予じめ検査され
る検知手段毎に割付けたコードがストアされてお
り、CPU１は故障検索方法を読取つて順次検査
すべき検知手段を走査し故障を発見するとその検
知手段に相当するコードを読出してRAM３へ導
入する。本実施例に於いて故障を検索する自動販
売機の各検知手段は、コイン種類毎にコイン投入
信号を出力するコインスイツチ７、商品が販売動
作にて客に取出され得る状態にまで排出されたか
を検知するベンドエンドセンサー８、商品排出モ
ータが駆動しているかを検知する商品排出キヤリ
アスイツチ９、釣銭払出時に金額演算装置へ減算
信号を出力する釣銭減算用センサー１０及び釣銭
が払出されたかを検知する釣銭払出センサー１１
であり、これら検知手段は夫々固有のコードが割
付けられている。

次に第２図のフローチヤートによつて検知手段
の故障検索動作を説明する。フローは先ず電源投
入にて初期セツトされて開始するが第１モードで
は後に明白となる表示操作スイツチ４がOFFで
あるかを検索してOFFであれば第２モード及び
第３モードに移行してベンドエンドセンサー８の
故障を検知する。ベンドエンドセンサー８は例え
ば発光ダイオードLED及びホトトランジスタPT
とから成り、販売口付近に装備されて商品排出装
置にて排出された商品の到達を検知すると販売動
作が完了したとしてベンドエンド信号を出力す
る。したがつて通常発光ダイオードはCPU１か
らの信号を受けて点燈してホトトランジスタは
ONしているのであるが、第２モードではCPU１
は信号の出力を停止して発光ダイオードを消燈さ
せて、第３モードではホトトランジスタがOFF
するかを検知し、これによりCPU１は検査信号
を与えてベンドエンドセンサー８の故障を検査し
ていることになる。したがつて第３モードでホト
トランジスタのOFFが確認できれば正常である
として第４モードに直接移行するがONであれば
CPU１は故障と判定してプログラムはルーチン
R₁に移行してROM２よりベンドエンドセンサー
８のコードを読出して、RAM３はこのコードを
エラーコードとして記憶しそして第４モードに移
行する。第４モード及び第５モードは釣銭払出セ
ンサーの故障を検知する。釣銭払出センサー１１
は釣銭取出口付近に装備されて釣銭払出装置にて
払出された釣銭コインの到達を検知すると釣銭払
出信号を出力するものでその構成はやはりベンド
エンドセンサー８と同様発光ダイオード及びホト
トランジスタより成る。したがつてCPU１は検
査信号を与えて検査を行なうもので、第４モード
で発光ダイオードを消燈させて第５モードでホト
トランジスタのOFFを検知することで故障検査
を行なう。したがつて第５モードでOFFが確認
できれば直接第６モードに移行するがONである
とCPU１は故障と判定してルーチンR₂で釣銭払
出センサー１１のコードをエラーコードとして
RAM３に記憶して第６モードに移行する。第６
モードはコインスイツチ７が販売待機状態にもか
かわらずONしているような故障を検査するので
あり、CPU１はコインスイツチ７からコイン投
入信号が出力されていると故障と判定してルーチ
ンR₂でRAM３にコインスイツチ７のコードを記
憶させる。第７モードは釣銭減算用センサー１０
そして第８モードは商品排出キヤリアスイツチ９
の故障を夫々検査するものである、釣銭減算用セ
ンサー１０及び商品排出キヤリアスイツチ９は略
同一の機構で夫々釣銭払出モータ及び商品排出モ
ータの一回転の動作を制御するカムスイツチで一
回転する間に釣銭コイン１枚の払出動作及び商品
１個の排出動作が成される。そして釣銭減算用セ
ンサー１０及び商品排出キヤリアスイツチ９は通
常ONしていて前記モータが回動し始めるとOFF
して一回転が終了すると再びONし商品排出信号
若しくは釣銭減算用信号を出力する構成であり、
若し通常状態においてOFFしていると一回転の
回動が保証され得ずすなわち確実なる商品の排出
若しくは釣銭コインの払出が行なわれない。した
がつて第７モードではCPU１は釣銭減算用セン
サー１０がONしているかの検知を行なつてOFF
していれば故障とし、ルーチンR₄で釣銭減算用
センサー１０のコードを記憶し、第８モードでは
商品排出キヤリアスイツチ９がONしているかの
検知を行なつてOFFしていれば故障とし、ルー
チンR₅で商品排出キヤリアスイツチ９のコード
を記憶する。このように釣銭減算用センサー１０
及び商品排出キヤリアスイツチ９はその出力状態
を検査することで故障を検知する。

以上説明してきたのが故障検知のフローである
が、尚前述したようにCPU１は故障検知以外に
自動販売機の釣銭払出、商品排出等の全ての動作
を制御するもので、前記ベンドエンド信号、釣銭
払出信号、商品排出信号、釣銭減算信号は遂次
CPU１に入力される。

第９モードは第３，５，６，７，８モードの何
れかでONと判定されてエラーコードがRAM３
に記憶されているかを検査し無であればフローは
再び初期セツトモードに戻つて一連の故障検知フ
ローが繰返し行なわれる。

またエラーコード有の場合も初期セツトモード
に移行はするがCPU１はフローの流れを初期セ
ツトモードに停止させて更には進めずそしてまた
リジエクト動作指令を出力してリジエクト装置１
３を動作させて投入金額を受付けず販売動作が開
始しないように制御する。

装置がエラーコードをRAM３に記憶して初期
セツトモードに停止しているときはCPU１より
エラーコードがあることを示す表示が故障ランプ
１２を点燈させることで行なわれる。よつて自動
販売機の管理者が表示操作スイツチ４を操作する
とフローは第１モードからエラーコード表示モー
ドへと移行する。エラーコード表示モードに於い
てCPU１はRAM３に記憶されているエラーコー
ドを読取つて表示器５にエラーコードを所定時間
表示した後初期セツトモードに戻つて停止する。
そして管理者は表示されたエラーコードを確認し
て故障した検知手段を発見できるが、若し未だ故
障ランプ１２が点燈していれば他にも故障があり
更に表示操作スイツチ４を操作すると再びエラー
コード表示モードとなつて次のエラーコードが表
示器５に表示される。このような表示操作スイツ
チ４の操作は故障ランプ１２が消燈するまで行な
い一回操作するごとに一つのエラーコードが表示
される。

上記した故障表示が本発明の特徴であり、
CPU１のこの動作に係わる機能の一具体例を第
３図に示す。フリツプフロツプ回路FF₁，FF₂，
FF₃，FF₄，FF₅は第２図の故障検知フローの判
定モード第３、第５、第６、第７、第８に対応し
ておりCPU１内の図示していない他の判定ブロ
ツクで対応の箇所が故障と判定された場合に反転
してＱに「１」を出力する構成である。そして１
パルスの表示信号が入力してくると順次FF₁から
FF₅のうち反転しているものを走査し、発見する
とそのフリツプフロツプ回路のＱ出力「１」を
RAM３にアドレス指定信号として出力し、
RAM３に記憶されているこのアドレスに基づく
エラーコードが読取られCPU１は該エラーコー
ドが数字表示できうる内容を有したエラーコード
表示信号に変換して表示器５に出力して表示が行
なわれるのである。第３図に於いてはFF₂及び
FF₄が反転してＱに「１」を出力しているがすな
わち釣銭払出センサー１１及び釣銭減算用センサ
ー１０の故障がみとめられていて且つORゲート
ORにはこの出力「１」が入力されているために
故障ランプ１２は点燈している。そして前述した
ごとくフローは初期セツトモードに停止している
状態であり、管理者によつて表示操作スイツチ４
が操作されると１パルスの表示信号が入力され
る。ANDゲートA₁ではFF₁のＱ出力が「０」で
あるために論理積出力は得られないがANDゲー
トA₂では出力が「１」であるところから論理
積出力が得られこの出力はFF₂に対応するAND
ゲートA₃，A₄に夫々出力される。すなわちFF₁
の探索が終了して次にFF₂の走査が行なわれる。
ANDゲートA₃ではANDゲートA₂の論理積出力
とFF₂のＱ出力「１」とで論理積出力が得られこ
の出力は前記アドレス指定信号としてRAM３に
出力され第５モードに対するエラーコードが読出
されて表示器５にエラーコードが表示される。こ
れにて一回目の表示操作スイツチ４の操作による
走査が終了するのであるがANDゲートA₃の論理
積出力は遅延回路d₂に遅延されてリセツト信号と
してFF₂に入力し反転されてに「１」を出力す
る。ORゲートORには未だFF₄のＱ出力「１」が
入力されているために故障ランプ１２は点燈して
おり管理者は他にも故障があることを知つて更に
表示操作スイツチ４を操作させて表示信号を出力
する。この二回目の表示信号は前述同様ANDゲ
ートA₂で論理積出力を得てANDゲートA₃及び
A₄に出力されるわけであるがFF₂は先の一回目の
動作で反転されたのであるからANDゲートA₄で
論理積出力が得られてFF₃に対応するANDゲー
トA₅，A₆に夫々出力される、FF₃はＱ出力に
「１」を出力しているためにANDゲートA₆で論
理積出力が得られFF₄に対応するANDゲートA₇
及びA₈に出力される。FF₄はＱに「１」を出力し
ておりANDゲートA₇で論理積出力が得られこの
出力がアドレス指定信号としてRAM３に入力さ
れて第７モードに対するエラーコードが表示され
て二回目の表示信号によるFF₁，FF₂，FF₃，FF₄
の走査はFF₄のＱ出力「１」を発見して終了す
る。またANDゲートA₇の論理積出力は遅延回路
d₄を介してリセツト信号としてFF₄に入力して反
転させるためにORゲートORへの入力は無くな
り故障ランプ１２は消燈するために更に表示操作
スイツチ４を動作することはない。

斯かる動作にて表示操作スイツチ４を操作する
たびに順次故障検知にて反転したフリツプフロツ
プ回路を検出することでエラーコードを読取るこ
とができる。またエラーコードの表示が全て終了
してORゲートORよりの出力が消減するとフロ
ーは第１モードから第２モードへ移行し再び故障
検索フローが実行される。

以上詳述した本発明によると、未然に検知手段
の故障を検知できる。しかも検査される検知手段
が信号の授受構成であれば、検査信号を与えてそ
の授受動作を行なわせる検査をするために、能動
的な検査を行なえ有効な検査といえる。そして故
障の検知手段を検出すると故障ランプにて表示
し、表示操作スイツチの操作によりこの検知手段
をエラーコードにて表示するために、自動販売機
に異常があることを簡単に知ることができる。し
かも故障した検知手段が複数ある場合でも、表示
操作スイツチを操作するたびにエラーコードを順
次表示するために、単一のエラーコード表示器に
より効果的な表示を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置を示すブロツク図、第２図
は動作の流れを示すフローチヤート、第３図は
CPUの表示機能に係わる一具体例を示す図であ
る。 １……CPU、２……ROM、３……RAM、４
……表示操作スイツチ、５……表示器、１２……
故障ランプ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 自動販売機の各検知手段の故障検索の制御手
   順及び該検知手段毎に割付けたコードがプログラ
   ムされている装置と、前記制御手順に従つて検査
   される前記検知手段が信号の授受構成であれば検
   査信号を与えてその授受動作を行なわせる検査を
   し、検査される前記検知手段がスイツチを有する
   可動機構であれば該スイツチの出力状態を検査し
   て、故障を発見すると故障した前記検知手段に相
   当する前記コードを読取つて出力する制御装置
   と、該制御装置よりのコード化出力をエラーコー
   ドとして記憶するメモリと、該メモリがエラーコ
   ードを記憶していると点燈する故障ランプと、一
   回の操作にて前記エラーコードの一つを表示する
   旨の表示信号を前記制御装置に対して出力する表
   示操作スイツチと、この表示信号が入力するたび
   にこれに応答して前記制御装置が前記メモリより
   順次読出して出力するエラーコードを表示する表
   示器とから成る自動販売機の故障表示装置。