JPS63179908A - ミルセン重合体およびその製造方法 - Google Patents

ミルセン重合体およびその製造方法

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JPS63179908A
JPS63179908A JP1128287A JP1128287A JPS63179908A JP S63179908 A JPS63179908 A JP S63179908A JP 1128287 A JP1128287 A JP 1128287A JP 1128287 A JP1128287 A JP 1128287A JP S63179908 A JPS63179908 A JP S63179908A
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myrcene
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rare earth
polymerization
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JP1128287A
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Iwakazu Hattori
岩和 服部
Mitsuhiko Sakakibara
満彦 榊原
Noboru Oshima
昇 大嶋
Masayuki Ohashi
大橋 昌行
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Bridgestone Corp
JSR Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ランタン系列希土類金属触媒によりミルセン
を重合して得られる、重合体中の1.4結合の高い新規
なミルセン重合体、およびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
ミルセン重合体は、古くから知られており、例えばC,
S、 Ma rve Iら(J、 Po l ym。
Sci、、↓5.  (1960)(米国)p、25〜
34〕によって、アニオン重合、カチオン重合、あるい
は配位アニオン重合により合成する方法が開示されてい
る。しかしながら、この技術におけるわ一ブチルリチウ
ムを開始剤とするアニオン重合では、1. 4結合金量
が低(、得られる重合体も粘調な液体であり、また三フ
ッ化ホウ素ジエチルエーテルを開始剤とするカチオン重
合でも、分子量が上がらないという問題がある。さらに
、配位アニオン重合では、例えば四塩化チクンートリイ
ソブチルアルミニウム触媒系で得られるミルセン重合体
は、分子量が低いという問題点があり、三塩化バナジウ
ム−トリイソブチルアルミニウム触媒系で得られるミル
セン重合体は、不溶分が15〜20重量%含まれるとい
う問題もある。
他方、J、L、Cawseら(J、Appl。
Polym、Set、、31 (1986)(米国)p
、1963〜1975)によって、過酸化水素水を開始
剤とするラジカル重合によるミルセン重合体の製造方法
が開示されている。しかしながら、この技術によって得
られるミルセン重合体の1゜4結合金量は、85モル%
以下と、低い立体規則性を有している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、前記従来の技術的課題を背景になされたもの
で、重合体の立体規則性が高く、分子量が高く、しかも
不溶分の実質的にないミルセン重合体およびその製造方
法を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、(イ)プロトンNMRで測定され
る1、4結合が90モル%以上、および(ロ)ポリスチ
レン換算の重量平均分子量(以下rMwJという)が3
0万〜700万であり、かつポリスチレン換算の数平均
分子量(以下rMnJという)との比(M w / M
 n )で示される分子量分布が2〜20、であること
を特徴とするミルセン重合体、ならびに ミルセンを、(alランタン系列希土類元素化合物、お
よび(b)一般式AAR’ R” R3(ここで、R1
、R2およびR3は同一または異なり、水素原子または
炭素数1〜8の炭化水素基であり、全てが水素原子では
ない)で表される有機アルミニウム化合物よりなり、必
要に応じて(C)ルイス酸および/または(d)ルイス
塩基を含有する触媒の存在下に不活性有機溶媒中で重合
することを特徴とするミルセン重合体の製造方法を提供
するものである。
本発明のミルセン重合体は、(イ)重合体鎖中にプロト
ンNMR(’H−NMR)で測定される1、4結合(す
なわち、下記一般式で表される1゜4結合)を90モル
%以上含有することが必要でかかる1、4結合が90モ
ル%未満のミルセン重合体では、引張強度が低下して好
ましくない。
また、本発明のミルセン重合体は、(ロ)ゲルパーミェ
ーションクロマトグラフ(GPC)で測定されるMWが
30万〜700万、好ましくは40万〜600万であり
、かつMwとMnとの比(Mw/Mn)で示される分子
量分布が2〜20、好ましくは3〜16である。本発明
のミルセン重合体のMwが30万〜700万の範囲にあ
れば引張強度や加工性が充分であるが、30万未満では
引張強度が低下し実用に適さず、一方700万を超える
と加工性が悪くなることからいずれも好ましくない。し
かも、本発明のミルセン重合体の分子量分布(M w 
/ M n )が3未満では、加工性が悪化し、一方2
0を超えると引張強度が低下し好ましくない。
なお、本発明のミルセン重合体は、(ハ)示差走査熱量
計(DS、C)によって測定されるガラス転移温度(T
g)が−60℃〜−70℃が好ましく、−60℃より高
くなると1.4結合が低くなり、引張強度が低下して好
ましくなく、一方Tgは重合体構造によってほぼ決定さ
れるために一70℃未溝の重合体を製造することは非常
に困難である。
また、本発明のミルセン重合体は、(ニ)後記測定方法
によって決定されるトルエン中の不溶分が2.0重量%
以下、特に1.0重量%以下であることが好ましく、該
不溶分が2.0重量%を超えると製造時の配管の詰まり
ゃ、反応器などの汚れなどの製造上の面から好ましくな
い。
本発明のミルセン重合体は、例えばプロトン−NMR(
’H−NMR)スペクトルにより、テトラメチルシラン
(TMS)を基準として側鎖および主鎖の1. 4結合
の 付近のスペクトル、主鎖が3.4結合の側鎖のH 付近のスペクトル、側鎖および主鎖のCH,結合に起因
するδ−2,oppm付近のスペクトル、主鎖の3.4
結合のCH2に起因するδ−1,3ppm付近のスペク
トル、ならびにメチル基に起因するδ−1.6ppmと
1.65])I)m付近のスペクトルによって、その構
造を確認することができる。また、本発明のミルセン重
合体は、赤外吸収スペクトルにより、1.4結合に起因
する825cm−’付近の吸収、および3,4結合に起
因する890cm−1付近の吸収によって、その構造を
確認することができる。
かかる本発明のミルセン重合体は、ミルセンを、前記(
II)ランタン系列希土類元素化合物、(bl有機アル
ミニウム化合物、必要に応じて(C)ルイス酸および/
またはfdlルイス塩基を含有する触媒の存在下に不活
性溶媒中で重合することによって得られる。
本発明で使用されるランタン系列希土類金属触媒は、+
a+ランタン系列希土類金属化合物、好ましくは一般式
LnY3 (式中、Lnは周期律表の原子番号57〜7
1の金属であり、Yは−R1−OR1−3R,−NR2
、XまたはRCOO−であり、ここでRは炭素数1〜2
0の炭化水素基、Xはハロゲン原子を示す)で表される
ランタン系列希土類元素化合物(以下「(a)成分」と
いう)と、fb)前記一般式AAR’ R2R3で表さ
れる有機アルミニウム化合物く以下「(b)成分」とい
う)よりなる触媒系である。これは、必要に応じて(C
)前記ルイス酸(以下「(C)成分」という)および/
または前記(d)ルイス塩基(以下「(d)成分」とい
う)を含有することができる。
まず、(a)成分において、Lnは、周期律表の原子番
号が57〜71のランタン系列希土類元素であり、なか
でもセリウム、ランタン、プラセオジウム、ネオジムお
よびガドリウムが好ましく、特にネオジムが工業的入手
し易いので好ましい。
これらの希土類元素は、2種以上の混合物であってもよ
い。また、Yとしては、アルコキサイド、チオアルコキ
サイド、アミド、ハロゲンおよびカルボン酸塩の形であ
り、特にアルコキサイド、ハロゲン化物、カルボン酸塩
が好ましい。
希土類元素のカルボン酸塩としては、一般式(RCOO
) 3 L nで表され、Rとしては、炭素数1〜20
の炭化水素基であり、好ましくは飽和および不飽和のア
ルキル基であり、かつ直鎖状、分岐状あるいは環状であ
り、カルボキシル基は1級、2級または3級の炭素原子
に結合しているものである。具体的には、好ましいカル
ボン酸の例としては、オクタン酸、2−エチル−ヘキサ
ン酸、オレイン酸、ステアリン酸、安息香酸、ナフテン
酸が挙げられる。
アルコール型化合物(アルコキサイド)としては、一般
式Ln (OR)3  (式中、LnおよびRは前記に
同じ)で表され、好ましいアルコールとしては、2−エ
チル−ヘキシルアルコール、オレイルアルコール、ステ
アリルアルコール、フェノール、ヘンシルアルコールな
どが挙げられる。
チオアルコール型化合物(チオアルコキサイド)としで
は、一般式Ln(SR>3 (式中、LnおよびRは前
記に同じ)で表され、好ましいチオアルコールとしては
チオフェノールが挙げられる。
アミド型化合物(アミド)としては、一般式Ln (N
R2) s  (式中、LnおよびRは前記に同じ)で
表され、好ましいアミンとしてはジオクチルアミン、ジ
オクチルアミンが挙げられる。
これら(al成分の具体例としては、例えば三塩化ネオ
ジム、三塩化ジジム(ネオジム72重量%、ランタン2
0重量%、プラセオジム8重量%の希土類金属の三塩化
物の混合物)、2−エチルヘキサン酸・ネオジム、2−
エチルヘキサン酸・ジジム、ナフテン酸・ネオジム、2
.2−ジエチルヘキサン酸・ネオジムなどが挙げられる
(bl成分である有機アルミニウム化合物は、前記一般
式、BR’ R2R3(ここで、R1、R2およびR3
は同一または異なり、水素原子または炭素数1〜8の炭
化水素基であり、全てが水素原子ではない)で表される
化合物であり、具体的にはトリメチルアルミニウム、ト
リエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム
、トリブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリヘキシルアルミニウム、トリシクロヘキシルア
ルミニウム、ジイソブチルアルミニウムハイドライド、
ジエチルアルミニウムハイドライド、ジプロピルアルミ
ニウムハイドライド、エチルアルミニウムシバイドライ
ド、プロピルアルミニウムシバイドライド、イソブチル
アルミニウムシバイドライドなどが挙げられる。
(C)成分であるルイス酸としては、例えば一般式AJ
R’□X3□ (式中、R4は炭素数1〜8の炭化水素
基、mはO〜3の数、Xは前記に同じ)で表されるハロ
ゲン化アルミニウム化合物、ハロゲン元素およびスズ、
チタンなどのハロゲン化物が挙げられる。
このうち、特に好ましいのは、ジメチルアルミニウムク
ロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジブチル
アルミニウムクロライド、エチルアルミニウムセスキク
ロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチ
ルアルミニウムジクロライド、およびこれらのブロマイ
ド、アイオダイド化合物などである。
(d+酸成分あるルイス塩基としては、アセチルアセト
ン、テトラヒドロフラン、ピリジン、N、N−ジメチル
ホルムアミド、チオフェン、ジフェニルエーテル、トリ
エチルアミン、有機リン化合物、1価または2価のアル
コール類が挙げられる。
本発明で使用されるランタン系列希土類金属触媒の組成
は、通常、次の通りである。
(b)成分/(a)成分(モル比)は、10〜150、
好ましくは15〜100であり、10未満では重合活性
が低く、一方150を超えても重合活性への影響は少な
く、経済的に不利である。
また、(C1成分/(a)成分(モル比)は、O〜6、
好ましくは0.5〜5.0であり、6を超えると重合活
性が低くなる。
さらに、(d)成分/(a)成分(モル比)は、O〜2
0、好ましくは1〜15であり、20を超えると重合活
性が低くなり好ましくない。
触媒成分として、前記fa+、(b)、(C)、(d)
成分のはかに、必要に応じて共役ジエンを(al成分で
あるランタン系列希土類元素化合物1モル当たり、0〜
50モルの割合で用いてもよい。触媒調製に用いる共役
ジエンは、重合用のモノマーと同じミルセンのほかに、
イソプレン、1,3−ブタジェン、1.3−ペンタジェ
ンなどが用いられる。触媒成分としての共役ジエンは必
須ではないが、これを併用することにより触媒成分の触
媒活性が一段と向上する。
触媒を調製するには、例えば溶媒に溶解した(a)〜(
dl成分、さらに必要に応じて共役ジエンを反応させる
ことよりなる。その際、各成分の添加順序は、任意でよ
い。これらの各成分は、あらかじめ混合、反応させ、熟
成させることが重合活性の向上、重合開始誘導期間の短
縮の意味から好ましいが、重合に際し溶媒およびモノマ
ー中に直接触媒各成分を順次添加してもよい。
重合溶媒としては、不活性の有機溶媒であり、例えばベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶媒
、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ブタン、イソオク
タン、イソペンタン、イソブチレン、イソブチン、イソ
ブチレンなどの脂肪族炭化水素溶媒、メチルシクロペン
クン、シクロヘキサンなどの脂環族炭化水素溶媒、二塩
化エチレン、クロルベンゼンなどのハロゲン化炭化水素
溶媒およびこれらの混合物が使用できる。
重合温度は、通常、−20℃〜150”Cで、好ましく
は30〜120℃である。重合反応は、回分式でも、連
続式でもよい。
なお、溶媒中の単量体濃度は、通常、5〜50重量%、
好ましくは10〜35重量%である。
また、本発明の重合体を製造するために、ランタン系列
希土類金属触媒を失活させないために、重合系内に酸素
、水あるいは炭酸ガスなどの失活作用のある化合物の混
入を極力なくすような配慮が必要である。
本発明のミルセン重合体の製造時に、ミルセン単量体に
1.3−ブタジェン、イソプレン、1゜3ペンタジエン
などの共役ジエンを共存させて、共重合反応性よくラン
ダムな共役ジエン共重合体を得ることもできる。
反応終了後、ポリマー溶液中にスチームを吹き込んで溶
媒を除去するか、あるいはメタノールなどの貧溶媒を加
えて重合体を凝固したのち、熱ロールもしくは減圧下で
乾燥して重合体を得ることができる。また、ポリマー溶
液を直接減圧下で溶媒を除去して重合体を得ることもで
きる。
かくて、本発明のミルセン重合体は、単独、または天然
ゴム、シス−1,4−ポリイソプレンをはじめ、乳化重
合スチレン−ブタジェン共重合体、溶液重合スチレン−
ブタジェン共重合体、低シス−1,4−ポリブタジェン
1、高シス−1,4−ポリブタジェン、エチレン−プロ
ピレン−ジエン共重合体、クロロプレン、ハロゲン化ブ
チルゴム、NBRなどとブレンドして使用され、必要な
らば芳香族系、ナフテン系、パラフィン系などのオイル
で油展し、次いでカーボンブラック、シリカ、炭酸マグ
ネシウム、炭酸カルシウム、ガラス繊維などの充填剤、
ステアリン酸、亜鉛華、老化防止剤、加硫促進剤ならび
に加硫剤などの通常の加硫ゴム配合剤を加え組成物とな
すことができる。
得られる組成物は、成形後、加硫を行い、トレッド、ア
ンダートレッド、カーカス、サイドウオール、ビード部
分などのタイヤ用途をはじめ、ホース、ベルト、靴底、
窓枠、シール材、その他の工業用品などの用途に用いる
ことができる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に
何ら制約されるものではない。
なお、実施例中、部および%は、特に断らない−限り、
重量部および重量%を意味する。
また、実施例中の各種の測定は、下記の方法に拠った。
’H−NMRスペクトルは、日立製作所■製、高分解能
NMRスペクトルメーター、R−24B型を用い、四塩
化エチレン中、約15%の溶液として室温の条件で測定
した。
ミクロ構造は、J、L、Cawseら(J。
App]、Polym、Sci、、31  (1986
)(米国)p、1963〜1975)に記載された方法
に準じて測定した。
GPCは、日本ウォーターズ社製、液体クロマトグラフ
(All Liquid Chromatograpt
+;202型と、Gel Permeation Ch
romatograph : 401型)−、さらに東
洋ソーダ■製の3本のカラム(GMH3、GIVfH6
、G6000I(6)を用いて、テトラヒドロフラン中
、約0.2%の溶液として、室温の条件で測定した。
DSCは、理学電機側型、低温DSC本体;CN820
8A2型、低温DSC,DTA、UNIT、CN805
9L2型、プログラム温度コントローラー、PTC−1
0A型を用い、基準サンプルに石英を使用し、窒素気流
下、2 Qmgの重合体を毎分20℃で昇温する条件で
測定した。
ここで、ガラス転移温度(Tg)は、次の方法によって
求めた。すなわち、第1図に示すように、−80℃以下
のベースライン上の点Aと、−50“C以上のベースラ
イン上の点Bで、それぞれベースラインに接線を引く。
次に、ガラス転移温度に基づく吸熱のスペクトルの変曲
点Cにて、1本の接線を引き、上記の接線の交点をそれ
ぞれDとEとする。DとEとの温度をそれぞれTgβと
Tguとおき、Tgは、次式より求めた。
Tg−(Tgu+Tgjり/2      (’C)ト
ルエン不溶分は、0.50gの重合体を200m1のト
ルエン中で4時間還流し、100メツシユの金網中でろ
別したのち、金網ごと100℃で2時間減圧乾燥し、金
網の重量増加分を不溶分として求めた。
赤外吸収スペクトルは、日本分光■製、赤外分光光度計
、IRA−2型を用い、重合体のトルエン溶液(0,2
g重合体/10m61−ルエン)をKBr板に塗布した
のち、乾燥して室温の条件で測定した。
加硫ゴムの物性は、JIS  K6301に従って測定
した。
発熱性の指標として、ダンロソプ反撥弾性試験によって
反撥弾性(%)を測定した。この試験は、B5903に
準じて測定した。
内部損失は、米国、RMS (レオメトリック)社製、
メカニカルスペクトロメーターを用いて15.9Hz、
1%歪みでのtanδの温度分散曲線よりtanδ (
℃)、tanδ (50℃)、およびtanδ(80℃
)を求めた。
実施例1 内容積100m4の耐圧ビンに窒素雰囲気下でシクロヘ
キサン30m1、ミルセン(米国、Aldrich C
hemical Company Inc、製を減圧蒸
溜して精製したもの)4.0gを仕込んだのち、あらか
じめ1,3−ブタジェン4.6ミリモルの存在下で、(
a)2−エチルヘキサン酸ネオジム0.93ミリモル、
(b) )リエチルアルミニウム27.アミルモル、(
C)ジエチルアルミニウムクロライド2.3ミリモル、
およびfd)アセチルアセトン1.85ミリモルを混合
し、40℃、30分間熟成して調製した触媒をネオジム
原子換算で0.023ミリモルを添加して40℃で3時
間反応を行った。
反応終了後、2.6−ジーt−ブチル−p−クレゾール
を少量加えたメタノールで凝固、乾燥してミルセン重合
体1.76gを得た。得られたミルセン重合体の’H−
NMRスペクトル(第2図)、赤外吸収スペクトル(第
3図)、およびGPCチャート(第4図)を、添付図面
第2〜4図に示す。
重合結果を第1表に示す。
次いで、同様の方法で大量試作した重合体を用いて下記
に示す配合処方に従って、230 ccブラベンダーお
よび6インチロールで混練り配合したのち、135℃で
所定時間加硫を行った加硫物を用いて各種測定を行った
。結果を併せ第1表に示す。
重金処方           (部)ポリマー   
        100カーボンブラツク(HAF) 
    50亜鉛華              5ス
テアリン酸           2加硫促進剤(NS
)”        0.7硫黄          
      2.25*1)N−オキシジエチレン−2
−ベンゾチアゾールスルフェンアミド 比較例I C,S、 Ma rve lらCJ、 Po l ym
Sci、、±5.  (1960)(米国)p、25〜
34〕の方法に従って、実施例1の耐圧ビンにミルセン
4.0gを仕込んだのち、n−ブチルリチウム0.32
ミリモルを添加したが、重合体は得られなかった。
比較例2 比較例1のn−ブチルリチウムの量を0.74ミリモル
に増加して、30℃で3時間反応を行った。得られた重
合体は、2.40gで透明粘調な液体であった。得られ
たミルセン重合体の1)(−NMRスペクトル(第5図
)、赤外吸収スペクトル(第6図)、およびGPCチャ
ート(第7図)を、添付図面第5〜7図に示す。また、
重合結果および加硫ゴム物性を、併せて第1表に示す。
比較例3 実施例1と同様にミルセンを仕込んだのち、ジイソブチ
ルアルミニウムモノクロライド1.5ミリモルおよびオ
クテン酸コバルト0.030ミリモルを添加して、30
℃で200時間反応行った。
得られた重合体は、1.50gで透明帖酬な液体であっ
た。
得られたミルセン重合体の’H−NMRスペクトル(第
8図)、赤外吸収スペクトル(第9図)、およびGPC
チャート(第10図)を、添付図面第8〜10図に示す
。また、重合結果および加硫ゴム物性を、併せて第1表
に示す。
比較例4 実施例1と同様にミルセンを仕込んだのち、トリイソブ
チルアルミニウム0.133ミリモルおよび四塩化チタ
ン0.053ミリモルを添加して、30℃で120時間
反応を行った。得られた重合体は、0.12gであった
。重合結果および加硫ゴム物性を、併せて第1表に示す
。なお、比較例1〜3のミルセン重合体は、加硫物性が
評価できないため、比較重合体としてポリイソプレンゴ
ム(日本合成ゴム■製、JSRIR2200)を用いて
評価した(第1表の参考側参照)。
実施例1と比較例1〜4とから、n−ブチルリチウム開
始剤(比較例1〜2)、オクタン酸コバルト/ジイソブ
チルアルミニウムクロリド触媒(比較例3)、および四
塩化チタン/トリイソブチルアルミニウム触媒(比較例
4)を用いた従来より知られているミルセン重合体は、
1,4結合が低く、また分子量が低いものであり、本発
明のミルセン重合体(実施例1)が従来のミルセン重合
体の全く異なるものであることが分かる。
また、本発明のミルセン重合体(実施例1)は、防振特
性が非常に優れていることが分かる。
実施例2 実施例1と全く同様に試薬を仕込み、重合反応を20時
間実施した。重合結果と加硫ゴム物性を併せて第1表に
示す。
実施例3 実施例1の重合触媒系に、さらにネオジム原子当たり1
0倍モルのジイソブチルアルミニウムモノハイドライド
を添加した以外は、実施例1と同様に反応を行った。重
合結果と加硫ゴム物性を併せて第1表に示す。
〔発明の効果〕
本発明は、不活性有機溶媒中で、ランタン系列希土類金
属触媒を用いてミルセンを重合し、従来のリチウム系、
コバルト系、チタン系などの重合触媒では得ることので
きない、1.4結合金量が高く、高分子量で、分子量分
布の広い新規なミルセン重合体と、該重合体を簡易な方
法で得ることが可能な重合方法を提供することができる
【図面の簡単な説明】
第1図はミルセン重合体のDSCチャートであり、第2
図は本発明のミルセン重合体(実施例1)の’H−NM
Rスペクトル、第3図は同赤外吸収スペクトル、第4図
は同GPCチャートであり、第5図は従来のミルセン重
合体(比較例2)の’H−NMRスペクトル、第6図は
同赤外吸収スペクトル、第7図は同GPCチャートであ
り、第8図は従来のミルセン重合体(比較例3)の1H
−NMRスペクトル、第9図は同赤外吸収スペクトル、
第10図は同GPCチャートである。 手続補正書く自発) 昭和62年4月】コ日

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(イ)プロトンNMRで測定される1,4結合が
    90モル%以上、および (ロ)ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が3
    0万〜700万であり、かつポリスチレン換算の数平均
    分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で示される分子量
    分布が2〜20、 であることを特徴とするミルセン重合体。
  2. (2)ミルセンを、(a)ランタン系列希土類元素化合
    物、および(b)一般式AlR^1R^2R^3(ここ
    で、R^1、R^2およびR^3は同一または異なり、
    水素原子または炭素数1〜8の炭化水素基であり、全て
    が水素原子ではない)で表される有機アルミニウム化合
    物よりなり、必要に応じて(c)ルイス酸および/また
    は(d)ルイス塩基を含有する触媒の存在下に不活性有
    機溶媒中で重合することを特徴とするミルセン重合体の
    製造方法。
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