JPS63179899A - 蛋白質phi及びその製造法 - Google Patents

蛋白質phi及びその製造法

Info

Publication number
JPS63179899A
JPS63179899A JP62012121A JP1212187A JPS63179899A JP S63179899 A JPS63179899 A JP S63179899A JP 62012121 A JP62012121 A JP 62012121A JP 1212187 A JP1212187 A JP 1212187A JP S63179899 A JPS63179899 A JP S63179899A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protein
acid
reaction
aqueous
color reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP62012121A
Other languages
English (en)
Inventor
Setsu Toki
土岐 節
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Sapporo Breweries Ltd
Original Assignee
Sapporo Breweries Ltd
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sapporo Breweries Ltd, Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Sapporo Breweries Ltd
Priority to JP62012121A priority Critical patent/JPS63179899A/ja
Publication of JPS63179899A publication Critical patent/JPS63179899A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Plant Substances (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、米種子の表皮部を出発物質としである種の操
作を加えることにより均一性のある物質として取得され
た新規な蛋白質に関するものである。
この物質は抗腫瘍活性を示し、生理活性物質として有用
である。
〔従来の技術〕
米ぬかから得られる生理活性な蛋白質としては、血球凝
集作用、細胞の生長促進作用を有するRBA (特開昭
50−77518号公報参照)、赤血球凝集作用を有す
るとともに、リンパ球分裂促進作用も有する米ヌカレク
チンRBPHA  Cエヌ。
ヤマダらザブレティンオブザファカルテイーオブアグリ
カルチ+   (N、YalIlada et a+、
The Bul−1etin of the Facu
lty of Agriculture) MieUn
iversity、 N1144.32L 1972 
)及びRBM  Cエム、ツダ、ジャーナル、バイオケ
ミストリー(M、 Tsuda、J、Biochem、
) 86.1451.1979)が知られている。RB
Aは特定の糖鎖に親和性をもつ分子量13000〜17
000の糖蛋白質で、1117〜10の等電点をもつこ
とが知られており、例えば米ぬかを食塩水で抽出するこ
とにより得られる。
RBPHAは分子量約1万で26.8%の糖を結合した
糖蛋白質であり、米ぬかを塩酸酸性水(pH4,0)で
抽出することにより得られる。またRBMは分子量約3
.7万で1.8%の糖部分を有する糖蛋白質であり、米
ぬかをリン酸緩衝液で抽出して得られる。
一方殻粒などの種子の表層部から抗腫瘍活性物質が採取
できることは、特開昭53−139715号公報により
公知である。この公報記載の発明では、原料を加圧加熱
処理してから熱水抽出し、又は熱水可溶部を除去した後
、アルカリ水溶液で抽出を行っている。この発明をふま
えた米ぬかを出発物質とする蛋白質としてRBF−PM
 (特開昭57−14534号公報参照)が知られてい
る。
RBF−PMはpH3〜6の等電点をもち、数百〜数百
万の分子量範囲にわたり分子量を有する蛋白質の混合物
であり、米ぬかを加圧加熱処理してから熱水抽出し、熱
水可溶部を除去した後、塩基を用いて抽出し、この塩基
水溶液に有機溶媒を混和させ不溶分を除去後、酸で沈澱
させた沈澱物(以下RBP −Pと称す)に極性有機溶
媒を加え、有機溶媒可溶分を除いて得られる。また特開
昭56−29519号公報及び特開昭61−14332
3号公報よりRBF −P及びRBF−P有機溶媒可溶
部分中の糖蛋白質RBP −PGPが抗腫瘍活性を示す
ことも知られている。
〔発明の構成〕
本発明者は更にRBF −PM及びRBF −PGPの
活性成分を探究した結果、実験動物移植癌に対し顕著な
抗腫瘍性を示す新物質を発見し、本発明に至った。
本発明の抗腫瘍性蛋白質PHIは以下に記述する理化学
的性質を有する。
Tal  元素分析 C: 52.3±2.1%、H: 8.O+0.3%。
N : 10.0±1.0% 山)分子量 界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)存在下でのゲル
濾過法により、1万3千の構成単位を示す。トリス(ヒ
ドロキシメチル)アミノメタン塩酸(以下、トリス塩酸
緩衝液と略称)、リン酸バッファー等の水系緩衝液中で
30万〜10万の会合体を形成する。(ゲル濾過法によ
る) (c1等電点 等電点電気泳動により等電点pH5,0〜5.2+d)
  溶解性 水、pH6,5以上または3.0以下の緩衝液又は水溶
液、酢酸、ギ酸、アンモニア水、90%以下のアルコー
ル水溶液及びピリジンに可溶である。
95%以上のアルコール、アセトン、酢酸エチル、クロ
ロホルム、及びpH3,5〜6.0の水溶液又は緩衝液
に不溶である。
(e)  呈色反応 ビユレット反応、ローリ−法蛋白呈色反応並び塩酸加水
分解後のニンヒドリンによるアミノ酸の呈色反応はいず
れも陽性である。フェノール硫酸反応、アントロン硫酸
反応による糖の呈色反応はいずれも陰性である。
(fl  蛋白質部分 蛋白質部分はローリ−法、バイオラド・プロティンアッ
セイ法(牛血清γ−グロブリン換算)で98%以上であ
る。構成アミノ酸の種類とモル比は次の通りである。
Tg)  融点 240℃付近から褐変し始め、270℃付近で分解する
(hl  紫外部吸収スペクトル 第1図に示す通り。
ill  赤外部吸収スペクトル 第2図に示す通り。
以上説明した通り、蛋白質PHIは糖を含まず、脂肪族
アミノ酸に冨むことを特徴とする新規な蛋白質である。
先に挙げた米ぬかから抽出された生理活性物質のRB八
、 RBPIIA、 RBMとは溶解性、等電点、糖含
有量、アミノ酸組成等が異なり、本発明のPHIがこれ
らの蛋白質と異なる蛋白質であることは明らかである。
また本発明に先立ち見出された抗腫瘍性蛋白質であるR
BF −PMは幅広い分子量領域に分子量を有する数多
くの蛋白質の混合物であり、RBP −PGPも糖含量
及び溶解度がP旧とは著しく異なっている。更にRBF
−PMの発明に先立ち特許出願された米ぬかからの抗腫
瘍活性物質の製造法(特開昭56−29519号公報参
照)に記載された抗腫瘍活性な物質RBF−Hは脂質を
含有している点で、本発明のPHIとは全く異なってい
る。以上のことからPHIが新規な蛋白質であることは
明らかである。
次に本発明の蛋白質の製法の詳細を説明する。
蛋白質PHIの原料となるRBF −Pは、米の表皮部
から塩基を用いて抽出した水溶液を有機溶媒と混和し、
不溶分除去後、酸で沈澱させることにより得られる。
米の表皮部は通常玄米から白米を得た残りの米ぬかとし
て得られるが、玄米など表皮部のっいたままの米自体や
、米ぬか油を抽出した残渣の如き他の有用成分取得の目
的に使用されたあとの米ぬかであっても使用可能である
。米はもちとうるち、ジャポニカ種とインディカ種など
に分かれ、更に多数の品種に分かれるが、特に種類は問
わない。本発明は入手の最も容易なジャポニカ種のうる
ち米のぬかを主として使用した。米ぬかは熱水可溶部中
にも抗腫瘍活性物質を含むが(特開昭61−53129
号公報参照)、本発明に係るRBF −Pは熱水不溶部
から得られるので、通常先ず加熱水で処理して熱水可溶
分(主として澱粉などの多糖類)を除去する。熱水可溶
分除去は、米ぬかを5〜20倍量(重量)の熱水と共に
蒸煮する方法で行うことができる。特開昭53−139
713号公報で示された加圧加熱処理をこの工程で併用
することもできる。熱水可溶分を除去した米ぬかは例え
ば1〜10(重量)%カセイソーダ水溶液の如き塩基性
水溶液で抽出される。炭酸ソーダ、カセイカリ、アンモ
ニアなど他の塩基の水溶液を用いることもできる。
水酸化カルシウムは、不溶性の不純物をつくるので好ま
しくない。塩基の量はカセイソーダの場合米ぬかに対し
て0.1倍量(重N)程度を用いれば足りる。
塩基性水溶液の濃度、抽出温度、時間はRBF−Pの畳
量や活性に影響がある。5%カセイソーダ水溶液を用い
、50℃で抽出するとき、抽出時間は5時間から、20
時間程度で活性の優れたRBF −Pが得られる。30
℃以下の温度で抽出する際には、20時間以上の時間を
かけて抽出することが望ましい。しかし80℃〜90℃
の様な極端な高温での抽出は蛋白質の分解が起こるため
好ましくない。塩基濃度についても極端に高濃度でない
1〜10%がよい。このようにして得られた塩基による
抽出液にまずエタノール、メタノール、アセトン等の水
と混合できる極性有機溶媒を加えると不溶分が沈澱して
くる。この沈澱は有害な成分であり、例えばエタノール
濃度を40%容量以上とすることで充分に沈澱できる。
この沈澱は遠心分離あるいは濾過により除去することが
できる。塩基による抽出水溶液と混和する有機溶媒は、
水と相溶し混和するものであればよいが、酸性のものは
塩基を中和してしまうので不都合である。有機溶媒の使
用量は溶媒の種類によっても異なるが、水溶液に対して
通常115容以上が望ましいが、濃度が高すぎると後で
酸性にした際、RBF −Pの沈澱が妨げられる。
例えばエタノールの場合、40%〜60%程度の濃度に
することが望ましい。尚、本明細書で用いている%は原
則として重量%であるが、有機溶媒濃度に限り容量%で
ある。
有害成分である沈澱を除去したアルカリ水性有機溶媒に
対し、塩酸、リン酸、酢酸などの酸を加え、中和し沈澱
を得る。これがRBF −Pである。酸による中和処理
は中和後のpiがpH3〜7、特にpH4〜6の範囲に
調節することが望ましい。
本発明の蛋白質P旧はこの様にして得た沈澱RBF−P
SRBF−P中のRBF −PM、糖蛋白質部分である
RBF −PGPを原料として処理することにより新た
に見出されたもので、アルコール中でアルカリと加熱抽
出し、液体クロマトグラフィー分取することにより得ら
れた。RBF −Pを原料として用いた際は、脂肪酸を
含んでいるため、脂肪酸の除去操作を加える必要がある
が、抽出以前にエーテル、n−ヘキサン等の有機溶媒で
脂肪酸を除去しておけば、後の操作が簡単である。
脂肪酸の除去方法としては、有機溶媒による洗浄あるい
は超臨界流体による抽出が有効である。
脂肪酸を除去したRBF −PあるいはRBP −PM
、RBF −PGPからのアルカリ性アルコール抽゛出
に使用するものとして、アルカリとしてはカセイソーダ
、カセイカリ等を、アルコールとしては、メタノール、
エタノール、n−プロパツール、イソプロパツール等の
低級アルコール類を使用することができる。使用するア
ルコール類としては可溶分を抽出後、蒸発して分離回収
するのが普通であるから、低沸点のものを用いることが
望ましい。これらは混合溶媒の形でも用いることができ
る。原料に対してアルカリは10分の1から5分の1程
度、アルコールは20倍量以上であることが望ましい。
抽出温度は30℃から70℃、抽出時間は30分から1
0時間、望ましくは40℃から60℃で2時間から4時
間である。抽出は、空気中で行ってもよいが、窒素その
他の不活性気体で系内を置換しておく方が、より均一な
物質を得る上で望ましい。抽出終了後、不溶物を濾過、
遠心分離等の手段で除き、抽出液中のアルコールを蒸発
除去する。次に、残った固形物に水を加えてとかし、塩
酸、リン酸、硫酸等の酸を加えて中和し、沈澱を生じさ
せる。加える水は固形物に対して5倍以上であればよい
が、後の操作のためには5倍〜20倍量程度であること
が望ましい。また中和の際のpHはpn=4.o〜6.
0、できればpH=4.5〜5.5であることが望まし
い。次に生じた沈澱を遠心分離し、水に懸濁させて透析
あるいは限外濾過法により無機イオン及び低分子物質を
除く。この沈澱物は凍結乾燥あるいは噴霧乾燥を行うこ
とにより粉末化しておくと長期間安定である。
次にこの粉末を陰イオンクロマトグラフィーにより分画
する。陰イオン交換クロマトグラフィーの担体としては
、DEAE−)ヨパール(東洋曹達) 、DEAE−セ
ファデックス、 DEA[+−セファロース等の弱塩基
性の置換基をもつものが使用できる。これらのカラムは
、予めCI=型にしておき、トリス塩酸緩衝液、リン酸
緩衝液等で平衡化しておき、同じ緩衝液に粉末を溶解さ
せた溶液を添加し、非吸着部分を洗い出す。次に塩化ナ
トリウム、塩化カリウムなどを含む緩衝液を流し、溶出
成分を分離する。これらの条件は用いる担体、緩衝液に
よって異なるが、担体としてDEAE−)ヨパールを用
いた場合は、0.025〜0.05Mのトリス−塩酸緩
衝液(pH=7.0〜8.0)、塩としてNaC1を用
いることが望ましい。この場合には吸着成分は、0.2
5〜0.35Nの食塩を含む上記緩衝液で溶出する成分
■と0.4〜0.5Nの食塩を含む上記緩衝液で溶出す
る成分■に分離できる。低濃度のNaC1で溶出される
成分のには抗腫瘍活性は見られないが、高濃度のNaC
]で溶出される成分■は殆どP旧から成っており、抗腫
瘍活性もPHIと殆ど変わらない。
次にこの溶出成分を更に疎水クロマトグラフィーで精製
する。疎水クロマトグラフィーの担体としては(蛋白質
を吸着できるものであればよいが)、ブチルトヨパール
(東洋曹達)等の疎水基の小さいものが望ましい。クロ
マトグラフィーの条件はカラム担体によって異なるが、
必要に応じてアルコール等の有機溶媒を混合して移動相
とすることも可能である。ブチルトヨパールを使用する
ときは、予めカラムを0.2M〜0.5Mの硫酸アンモ
ニウムを含む0.025〜0.05Mトリス−塩酸緩衝
液(pH= 7.0〜9.0)で平衡化したカラムに、
最終濃度0.25〜0.5Mとなるよう硫酸アンモニウ
ムを加えた成分■の溶液を添加し、吸着させる。平衡化
に使用した緩衝液でカラムを洗い、非吸着部分を洗い出
した後、硫酸アンモニウムを含まない緩衝液を流し、溶
出してくる成分を得る。次に溶出液から透析あるいは限
外濾過法により無機イオン・低分子を除き、凍結乾燥あ
るいは噴霧乾燥して黄褐色粉末が得られる。これが蛋白
質PHIであり、マウス実験腫瘍に対して著しい抗腫瘍
活性を有する。PHIの理化学的性質は先に述べた通り
であるが、特にアミノ酸組成としてアラニン、バリン、
ロイシンを多く含む疎水性の強い蛋白質である。RBF
−PGPもロイシンを多く含むが、10%程度の糖を含
む糖蛋白質であり、本発明のPHIとは明らかに異なる
ものである。P旧はRBF −Pからだけでなく 、R
BF −PM、RBF −PGPからも同様な処理を行
うことによって分離できる。このPHIはその製法上米
ヌカ中に本来存在する蛋白質ではなく、熱アルカリ処理
により糖鎖の切断が起きて生じる変成蛋白質であり、ア
ミノ酸組成から判断されるように、疎水性の強い酸性蛋
白質であるため、アルカリ性メタノールで効率的に抽出
されるものと考えられる。この抽出物中には活性をもた
ない成分も含まれているが、続いて行う液体クロマトグ
ラフィーによる分離で活性成分のみを分離することがで
き、抗腫瘍活性物質を効率的に得るうえで本発明は極め
て効果的な方法を提供するものである。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳述するが、本発明は
これらに限定されるものではない。
実施例1 兵庫中生新千本から得られた米ぬか500gに対し、水
2.51を加え、120℃で1時間加圧下に蒸煮した後
、5時間100℃に保ち、熱水可溶部を溶出せしめた。
熱濾過して得られた固型分に対し、5%カセイソーダ水
溶液11を混合し、50℃で10時間攪拌し抽出を行っ
た。抽出液に対し水IIlを加えた後エタノール21を
加えエタノール濃度を50%(容量比)とした。
アルカリ水性エタノール不溶分を遠心分離により除去し
た後、塩酸でpu−s、oに調節した。
−夜、5℃で放置後注澱物を分離した後、凍結乾燥によ
り乾燥沈澱物RBF−P 40gを得た。RBF−P4
0gに対しメタノール11を加え、更にNaOH5gを
加えて、70℃の油浴上で3時間加熱還流した。アルカ
リ性メタノール不溶部を濾過して分離し、濾液を減圧下
で溶媒を留去した後、得られた沈澱を水500m/を加
えてとかし、この溶液にHCIを加えpH−5,oとし
た後、エーテル11を加え攪拌し、エーテル可溶部を含
むエーテル層を除去する。
沈澱物を含む水層を一夜5℃以下に放置した後、沈澱を
遠心分離した。沈澱は水に懸濁してビスキングチューブ
内に移し、流水中で一夜透析後凍結乾燥して黄褐色粉末
4.8gを得た。
次に、予め0.1N HCI水溶液で洗い、更に0.0
25M )リス−塩酸緩衝液(pH−7,0)で平衡化
したDEAE−トヨパール650M (東洋曹達)カラ
ム(φ2.2cm X 50cm)に対し、0.025
M )リス塩酸緩衝液(pH=7.0) 100耐にと
かした上記粉末1.0gを添加し、吸着させた。
次にこのカラムに0.025M )リス塩酸緩衝液(p
)I =7.0)を流速1.0 mZ/minの割合で
200mZ流し、非吸着部分を洗い出した。続いて0.
3N塩化ナトリウムを含む上記緩衝液150−を流し溶
出部分を洗い出した後、0.5N塩化ナトリウムを含む
上記緩衝液を流し、溶出してくる褐色成分を含む溶液1
00−を得た。
次に予め0.5M硫酸アンモニウムを含む0.05Mト
リス−塩酸緩衝液(pH=8.0)で平衡化したブチル
トヨパール650S(東洋曹達)カラム(φ2.2cm
 X 50cm)に対し、硫酸アンモニウムを加えて最
終濃度0.5Mとした上記褐色溶液を添加し、吸着させ
た。0.5M硫酸アンモニウムを含む緩衝液で非吸着部
分を洗い出した後、0.05M  l−リス塩酸緩衝液
(pH=8.0)を流し、溶出してくる褐色成分を含む
溶液100mZを得た。
この溶液をビスキングチューブ内に移し、流水中で一夜
透析した後、凍結乾燥し、黄褐色粉末PHT 350m
gを得た。
この蛋白質P旧の理化学的諸性質は次の通りであった。
■)元素分析値 C: 52.45%    II  : 8.05%N
  :  10.80% 2) 分子量 G 3000 SWカラム(東洋曹達)を用いたゲル濾
過法(溶離液1 /15Mリン酸ナトリウム緩衝液(p
H=6.8))により、約20万から10万の分子量範
囲を有した。0.2%ドデシル硫酸ナトリウムを含む1
/15M リン酸ナトリウム緩衝液(pH=6.8)中
でのG 3000 SWカラムを用いたゲル濾過法では
、分子N1万3千に相当する均一な構成単位に解離した
3)等電点 ポリアクリルアミドゲル等電点電気泳動分析法により、
等電点はp)I 5.0〜5.2であった。
4) 紫外部吸収スペクトル 第1図に示す通り。
5)赤外部吸収スペクトル 第2図に示す通り。
6)溶解性 水、食塩水、pH=6.s以上のリン酸緩衝液、トリス
−塩酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液、アンモニ
ア水、炭酸アンモニウム水、90%以下のアルコール、
ピリジン及びpn−3,。
以下の酢酸水溶液、リン酸水溶液、ギ酸水溶液、酢酸、
ギ酸に可溶であった。
pH=3.s〜6.0のリン酸緩衝液、トリス−塩酸緩
衝液、クエン酸緩衝液、酢酸緩衝液及び純アルコール、
アセトン、酢酸エチル、クロロホルム等に不溶であった
7)呈色反応 ビユレット反応、ローリ−法蛋白呈色反応並びに塩酸加
水分解後のニンヒドリン反応によるアミノ酸の呈色反応
はいずれも陽性であった。フェノール硫酸反応並びにア
ンスロン硫酸反応による糖の呈色反応はいずれも陰性で
あった。
8)蛋白質部分 蛋白質部分はバイオラドプロティンアッセイ法(牛血清
γ−グロブリン換算)で99%であった。アミノ酸組成
は6N塩酸で110℃、18時間加水分解し、日立83
5型アミノ酸分析計で分析した。アミノ酸組成は次の通
りであった。(モル%) 八sp     8.4          11e 
    6.3Thr    4.5        
 Leu   13.03er    4.OTyr 
   2.4Glu    8.9         
Phe    7.0G131   8.7     
   Lys    5.0八Ia    11.1 
        1(is     2.0Cys  
  1.OArg    5.5Val   10.3 9)融点 240℃で褐変し、270℃で分解した。
実施例2 庁内ササニシキ、岩手キヨニシキ、埼玉ニホンバレの混
合米から得られた米ぬか16kgに対し、水216βを
加え120℃で1時間加圧下に蒸煮した後、4.5時間
100℃に保ち、熱水可溶部を溶出せしめた。熱時濾過
して得られた固型分22.4kgに対し、5%カセイソ
ーダ水溶液40kgを混合し、50℃で10時間攪拌し
抽出を行った。抽出液60.3kgに対し水60.3j
!を加えた後、エタノール120.6 #を加えエタノ
ール濃度を50%(容量比)とした。
アルカリ水性エタノール不溶分を遠心分離により除去し
た後、塩酸でpH=5.5に調節した。
−夜、10℃以下に放置後注澱物を分離した後、凍結乾
燥により乾燥沈澱物RBF−P 1.46kgを得た。
RBF−P 50gに対しエーテル11を加えて攪拌し
可溶部分を溶出せしめた。エーテル不溶の沈渣部を濾過
して分離・風乾して黄褐色粉末15gを得た。この粉末
10gを500117のメタノール中2gのNaOHと
混合し、40℃の水浴上で10時間加熱抽出した。
アルカリ性メタノール不溶部を濾過して除き、可溶部を
ロータリーエバポレーターでメタノールを留去すること
により乾固させ、残渣に水10〇−を加えて溶解せしめ
た。この溶液にconc、Hclを加えpH=5.0と
し、生じた沈澱を遠心分離した。
この沈澱を0.05M  l−リス塩酸緩衝液(pH=
 7.5)に溶かし、この溶液を、予め0.05M  
)リス塩酸バッファー(pH=7.5)で平衡化したD
EAE )ヨパールカラム(φ2.2 cmx50cm
)に添加し吸着せしめた。続いて0.3N塩化ナトリウ
ムを含む上記トリス−塩酸緩衝液200dを流し溶出部
分を洗い出した後、0.5N塩化ナトリウムを含む上記
トリス−塩酸緩衝液を流し、褐色のバンドとして溶出さ
れる成分を含む溶液100m#を得た。
この溶液に硫酸アンモニウムを加え、最終濃度0.5M
とした後、予め0.25Mの硫酸アンモニウムを含むト
リス−塩酸緩衝液で平衡化したブチルトヨパール650
3カラム(φ2.2cIIX50cm)に添加し、上記
緩衝液を流して非吸着部分を洗い出した。次に0.05
M )リス−塩酸緩衝液(pH=8.0)をカラムに流
し、褐色のバンドとして溶出される成分を含む溶液10
0m1を得た。
この溶液100 tIllをビスキングチューブ内に入
れ、流水中で一夜透析した後、凍結乾燥し、PHI41
0mgを得た。
この蛋白質PHIの理化学的諸性質は次の通りである。
1)元素分析値 C:  53.56%     H:  7.80 %
N  :   9.68% 2)分子量、3)等電点、4)紫外部吸収スペクトル、
5)赤外部吸収スペクトル、6)溶解性、7)呈色反応
は実施例1で得たPHIと同じであった。
8)蛋白質部分 蛋白質部分はバイオラドプロティンアッセイ法(牛血清
γ−グロブリン換算)で98%であった。
6N11CIで110℃、18時間加水分解して求めた
アミノ酸組成は次の通りであった(モル%)。
Asp   6.7      IIs   9.7T
hr   4.2      Leu  13.7Se
r   4.5      Tyr   1.6Glu
   7.5      Phe   7.IGly 
  8.OLys   5.0Ala  11.7  
    旧s2.9Cys   1.5      A
rg   5.9Val   10.0 9)融点 融点は実施例1で得たPHIと同じであった。
実施例3 実施例2と同様な方法で得られたRBF−P 100g
を21!、のメタノール中で攪拌し、メタノール可溶部
を溶解せしめ、不溶部分を濾別し風乾し、RBF −P
Mとした。
RBF −PH20gを11のメタノール中3gのカセ
イソーダと混合し、70℃の油浴上で5時間還流し、ア
ルカリ性メタノール可溶部分を抽出し、不溶部を濾別し
た後、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮乾固し残
渣に水200 m7を加えてとかした。この溶液に塩酸
を加えpo−s、oとして生じる沈澱を遠心分離し、沈
澱に0.05M )リス塩酸緩衝液(pH・7.5)を
加えて溶かした。この溶液の5分の1量を用い、実施例
2に示す方法で液体クロマトグラフィー分画を行いPH
I 330mgを得た。
制癌作用試験 本発明で得られたPHIについて、次の制癌作用の試験
を行った。ICRマウスの腹腔内で継代維持されている
肉腫S−180細胞3X10’個をICR雌マウマウス
下に移植して固型腫瘍化した。移植翌日から1日1回連
続10日間本物質の表1゜2に示す容量を一群7匹のマ
ウスに経口投与及び腹腔内投与した。腫瘍移植28日後
に腫瘍面積及び腫瘍重量を測定し、本物質投与群及び対
照群(本物質の代わりに滅菌生理食塩水を投与)それぞ
れにおける平均腫瘍重量から腫瘍増殖阻止率を求めた。
結果を表11表2に示す。
表    1 表    2 抗腫瘍活性試験1 本発明のPHIについて、次の抗腫瘍活性試験を行った
。Ba1bicマウスの腹腔内で継代維持されているM
eth −A線維肉腫細胞4X10’個をBa1bic
雌マウスの皮下に移植して固形腫瘍化した。移植翌日か
ら10日間、1日1回本物質の表3に示す容量を1群7
匹のマウスに経口投与し移植29日後に腫瘍を摘出し、
腫瘍増殖阻止率を求めた。結果を表3に示した。
表     3 抗腫瘍活性試験2 本発明のP)IIにつき、次の抗腫瘍活性試験を実施し
た。C3Hマウスの腹腔内で継代維持されているマウス
腹水肝癌MH−134細胞lXl0b個をC3H雌マウ
スの皮下に移植し、固形腫瘍化した。移植翌日から10
日間、1日1回本物質の表4に示す容量を1群5〜6匹
のマウスに腹腔内投与した。移植28日目の腫瘍面積(
長径×短径)を測定し、下式により腫瘍増殖阻止率を求
めた。
結果を表4に示した。
表     4
【図面の簡単な説明】
第1図は蛋白質P旧の紫外部吸収スペクトル図、第2図
は蛋白質PHIの赤外部吸収スペクトル図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 米の表皮部より得られる蛋白質であって、下記の理
    化学的諸性質を示すことを特徴とする蛋白質PHI。 (a)元素分析 C:52.3±2.1%、H:8.0±0.3%、N:
    10.0±1.0% (b)分子量 界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム) 存在下でのゲル濾過により1万3千。水系 緩衝液中で30万〜10万の会合体を形成。 (c)等電点 等電点pH=5.0〜5.2 (d)溶解性 水、pH6.5以上または3.0以下の緩衝液又は水溶
    液、酢酸、ギ酸、アンモニア水、 90%以下のアルコール水溶液及びピリジンに可溶であ
    る。 95%以上のアルコール、アセトン、酢酸 エチル、クロロホルム及びpH3.5〜6.0の水溶液
    又は緩衝液に不溶である。 (e)呈色反応 ビュレット反応、ローリー法蛋白呈色反 応並びに塩酸加水分解後のニンヒドリンに よるアミノ酸の呈色反応はいずれも陽牲で ある、フェノール硫酸反応、アントロン硫 酸反応による糖の呈色反応はいずれも陰性 である。 (f)蛋白質部分 蛋白質部分はローリー法、バイオラド・ プロティンアッセイ法(牛血清γ−グロブ リン換算)で98%以上である。構成アミノ酸の種類と
    モル比は次の通りである。 アスパラギン酸5〜9 イソロイシン6〜10スレオニ
    ン4〜5 ロイシン13〜16 セリン4〜5 チロシン1〜4 グルタミン酸6〜9 フェニルアラニン6〜8グリシン
    8〜10 リジン4〜5 アラニン11〜14 ヒスチジン1〜3 システイン1〜2 アルギニン5〜6 バリン10〜13 (g)融点 240℃付近から褐変し始め、270℃付近で分解する
    。 2 米の表皮部より得られる蛋白質であって、下記の理
    学的諸性質を示す蛋白質PHIの製造において、米種子
    表皮部あるいは米種子表皮部を熱水抽出した残渣を塩基
    性水溶液で抽出し、この抽出液に極性有機溶媒を加え、
    上清部を酸で中和して得た沈澱部あるいは沈澱部中の糖
    蛋白質部分を、 (a)アルコール中でアルカリと共に加熱抽出し、抽出
    液を乾固して得られた固形物を水 に溶解した後、酸で中和して生じる沈澱物 を得る工程 (b)(a)の工程で得られた沈澱物を塩基性イオン交
    換樹脂と接触せしめて吸着処理し、続 いて濃度の異なる溶離剤を用いて蛋白質を 順次溶出させる工程 (c)(b)で溶出した蛋白質PHIを含む溶出液を疎
    水クロマトグラフィー担体と接触せしめ て吸着処理し、続いて溶離剤により蛋白質 を溶離処理する工程 によって製造することを特徴とする蛋白質PHIの製造
    法。 理学的性質 (a)元素分析 C:52.3±2.1%、H:8.0±0.3%、N:
    10.0±1.0% (b)分子量 界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム) 存在下でのゲル濾過により1万3千。水系 緩衝液中で30万〜10万の会合体を形成。 (c)等電点 等電点pH=5.0〜5.2 (d)溶解性 水、pH6.5以上または3.0以下の緩衝液又は水溶
    液、酢酸、ギ酸、アンモニア水、 90%以下のアルコール水溶液及びピリジンに可溶であ
    る。 95%以上のアルコール、アセトン、酢酸 エチル、クロロホルム及びpH3.5〜6.0の水溶液
    又は緩衝液に不溶である。 (e)呈色反応 ビュレット反応、ローリー法蛋白呈色反 応並びに塩酸加水分解後のニンヒドリンに よるアミノ酸の呈色反応はいずれも陽性で ある。フェノール硫酸反応、アントロン硫 酸反応による糖の呈色反応はいずれも陰性 である。 (f)蛋白質部分 蛋白質部分はローリー法、バイオラド・ プロティンアッセイ法(牛血清γ−グロブ リン換算)で98%以上である。構成アミノ酸の種類と
    モル比は次の通りである。 アスパラギン酸5〜9 イソロイシン6〜10スレオニ
    ン4〜5 ロイシン13〜16 セリン4〜5 チロシン1〜4 グルタミン酸6〜9 フェニルアラニン6〜8グリシン
    8〜10 リジン4〜5 アラニン11〜14 ヒスチジン1〜3 システイン1〜2 アルギニン5〜6 バリン10〜13 (g)融点 240℃付近から褐変し始め、270℃付近で分解する
JP62012121A 1987-01-21 1987-01-21 蛋白質phi及びその製造法 Pending JPS63179899A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62012121A JPS63179899A (ja) 1987-01-21 1987-01-21 蛋白質phi及びその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62012121A JPS63179899A (ja) 1987-01-21 1987-01-21 蛋白質phi及びその製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS63179899A true JPS63179899A (ja) 1988-07-23

Family

ID=11796713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62012121A Pending JPS63179899A (ja) 1987-01-21 1987-01-21 蛋白質phi及びその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63179899A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005500393A (ja) * 2001-08-29 2005-01-06 スベンスカ ミルジョボラゲット エスブイブイ エービー 抗菌剤

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005500393A (ja) * 2001-08-29 2005-01-06 スベンスカ ミルジョボラゲット エスブイブイ エービー 抗菌剤
US8080258B2 (en) 2001-08-29 2011-12-20 Svenska Miljobolaget Svv Ab Antimicrobial agent
JP4938215B2 (ja) * 2001-08-29 2012-05-23 スベンスカ ミルジョボラゲット エスブイブイ エービー 抗菌剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0025123B1 (en) Polysaccharide rbs substance, process for the production thereof and antitumor agent containing it
JP3195937B2 (ja) アミラーゼ阻害物質の取得方法
CN108794570B (zh) 一种含苯丙氨酸的黄嘌呤氧化酶抑制剂及其用途
Skeggs Jr et al. The chemistry of renin substrate
US4313934A (en) Physiologically active polysaccharides, production and uses thereof
JPS6289626A (ja) フイトヘムアグルチニン−ポリヘテログリカンのカルシウムおよびマグネシウム複合化合物
CN116162677A (zh) 一种高纯度鱼皮胶原三肽的制备方法
WO2022156190A1 (zh) 一种降压肽、长效降压肽及其制备方法
JPS63179899A (ja) 蛋白質phi及びその製造法
JPS6153220A (ja) 新規多糖体ron物質,その製造法およびそれを有効成分とする抗腫瘍剤,免疫調節剤並びに感染症予防治療剤
EP0027514B1 (en) Antitumor substance and its production
CN110734475A (zh) 一种具有α-葡萄糖苷酶抑制活性的寡肽及其应用
JPH04349893A (ja) ペプチド混合物の製造方法
CN113881744B (zh) 一种亚临界水辅助酶解面筋蛋白制备咸味肽的方法
CN110655553B (zh) 一种芝麻来源的ace抑制肽、制备方法及其在制备降血压药物方面的应用
CN113912673A (zh) 一种芝麻来源的低苦味ace抑制肽及其制备方法和应用
JPH0372085B2 (ja)
US5444046A (en) Amylase inhibitors
JP2000270806A (ja) 昆布エキス及びその製造法
JP4934369B2 (ja) 血圧低下作用を有するペプチド
JP2936519B2 (ja) 粉末αアミラーゼインヒビターの製造法
JPS5936964B2 (ja) 免疫賦活剤
JPH04341193A (ja) ペプチド又はその塩の取得方法
JP3480965B2 (ja) アミラーゼ阻害物質の調製方法
KR0144014B1 (ko) 기능성 실크 아미노산 및 그 제조방법