JPS6317944B2 - - Google Patents

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JPS6317944B2
JPS6317944B2 JP55042150A JP4215080A JPS6317944B2 JP S6317944 B2 JPS6317944 B2 JP S6317944B2 JP 55042150 A JP55042150 A JP 55042150A JP 4215080 A JP4215080 A JP 4215080A JP S6317944 B2 JPS6317944 B2 JP S6317944B2
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JP
Japan
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nonwoven fabric
web
fibers
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uneven
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JP55042150A
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Masaru Ogawa
Akira Futaki
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、強力で毛羽の発生がなく、しかも柔
軟な不織布並びにその製造法に関する。 近年広範な用途を有する不織布は、金のかかる
編織工程を必要としない分だけ安くなるが、その
性能、特に強度、風合において編織物に劣る。 不織布は、編組織又は織組織により強度を保持
している編織物と異なり、バラバラになつた短い
又は長い単繊維の集合であるウエブを直接単繊維
同志の結合により固定して強度を保持せしめたも
のである。 この単繊維同志の直接結合には、接着剤を用い
る方法、接着剤にニードリングを併用する方法、
熱圧着を用いる方法がある。接着剤を用いる場
合、接着液にウエブを浸漬し、又は液をウエブに
スプレイする全面接着法とプリント法やホツトメ
ルト接着剤を用いるポイントボンデイング法のよ
うな部分接着法がある。熱圧着法は熱可塑性繊維
に用いられる方法であり、接着剤を用いる場合と
同様全面熱圧置したものと、部分的に熱圧着し結
合したものがある。ここで部分結合とは、所定パ
ターンの圧着がウエブに加えられ、圧着パターン
部のみが接着又は溶着によりウエブの表面から裏
面にかけて繊維が結合せしめられ、そのパターン
以外の部分の繊維は結合されていない状態を言
う。このような部分結合法は、全面結合法に比べ
れば、より柔軟性に富む不織布を与えるが、この
部分結合法によつても、不織布に十分な強度を与
え、表面の毛羽立ちを押えようとすると、部分結
合部の密度が相当に高いパターンを用いざるを得
ず、このようなパターンの部分結合による従来の
不織布の柔軟性は未だ全く不十分であり、素材繊
維自体の柔軟性には似ても似つかぬ程硬いもので
あつた。 以上に鑑み、本発明者らは、十分な強度を有
し、かつ毛羽立ちせず、同時に改良された柔軟な
風合を有する不織布を得るために鋭意研究をかさ
ねた。その方法としては、できるだけ柔かい接着
剤を用いること、強度向上、毛羽立ち防止と柔軟
性向上の相反的効果を挙げ得る部分結合パターン
の研究、パターンの部分結合部以外のウエブ繊維
にできるだけ半結合的効果を与えないような圧着
結合技術の開発等が考えられるが、これらの方法
による柔軟度向上には限界がある。しかるに、全
く意外にも、部分結合法により固定した不織布に
極く簡単な後処理を施すことによつて、強度と毛
羽発生状態を保持したまま、格段の柔軟度向上効
果を奏し得ることを見出し、本発明をなすに至つ
た。 即ち、本発明は、ウエブ全面に拡がる任意パタ
ーンとして示されるウエブ表面から裏面にわたる
繊維の部分結合部によつて強化され、かつ、ウエ
ブ全面にわたつて付与された該任意パターンと部
分的に一致しない任意形状の非結合変形を有する
ことを特徴とする不織布に関するものである。 本発明の不織布を得るには、適当なパターンの
熱圧着又は接着剤による圧着でウエブの一部分の
繊維を結合せしめた不織布を適当な凹凸模様のあ
るロールの間に通し、繊維に結合又はセツト効果
をもたらさない適当形状の凹凸変形を付与すれば
良い。 このような方法で得られる上記本発明の不織布
は、後の実施例及び比較例により明らかなよう
に、強度、毛羽立ち状態が殆んど変化せずに、5
%モジユラス、剛軟度等の数値変化が示すように
格段の柔軟性の向上を示す。又、手触りの変化に
より認識できる柔軟性の向上も顕著で、繊維自体
が具有する柔軟性が戻つてきた感さえするが、そ
の様子は図面に示した断面顕微鏡写真の比較によ
つても首肯できよう。 このような予期しない格別の効果は、次のよう
な理由によるものと考えられる。即ち、接着剤及
び熱による圧着を用いる部分結合法は、ウエブの
部分結合部以外の繊維に無視し得ぬ仮結合効果、
セツト効果等を及ぼし、これらの効果が不織布の
硬度に寄与する割合は想像以上に大きなものであ
り、若しもこの効果を消去し、この部分の繊維に
十分な自由度を与えてやるならば、強度及び毛羽
の点で十分な割合の部分結合部を設けても、非結
合部の繊維の自由度を十分に発揮させることによ
つて、繊維自体に固有の柔軟性の実現が可能とな
り、その結果格段の柔軟度の向上をもたらすと考
えられる。 本発明は、部分結合部によつて強化され、更に
少量の接着剤をウエブ表面に付与されていること
を特徴とする不織布をも包含する。この接着剤の
表面への付与によつて不織布表面の毛羽伏せが一
層完全に行われ、又型付けによる形態保持が容易
に行われる効果がある。 以下に本発明を詳細に説明する。 本発明の不織布の素材となる繊維は、限定的で
はなく殆んど全ての繊維が用いられる。しかし、
部分結合に熱圧着を採用する場合は、熱可塑性合
成繊維又はそれを主成分とする繊維混合のウエブ
が用いられる。熱可塑性合成繊維としては、ナイ
ロン6、ナイロン66、ナイロン6−10のようなポ
リアミド系又は共重合ポリアミド系のもの、ポリ
エチレンテレフタレートのようなポリエステル系
又は共重合ポリエステル系のもの、又ポリエステ
ルエーテル系のもの、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリ−4−メチルペンテン−1のようなポ
リオレフイン系のもの、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデンのようなポリビニルハライド又は共
重合ポリビニルハライドからなる繊維及びこれら
各種ポリマーのブレンド、又は貼り合わせ等によ
る複合繊維があげられ、更にウエブを構成する繊
維が2種以上混合されていてもよく、又ウエブを
構成する繊維が長繊維、短繊維又は混合体であつ
てもよい。混合用繊維としてはセルロース系繊維
が用いられようが、熱圧着を用いる場合は混合率
が50%を超えないほうが良いであろう。接着剤に
よる圧着を用いる場合は熱可塑性繊維である必要
はない。繊維のデニールは、不織布の柔軟性、強
力等に大きく影響するため十分配慮する必要があ
るが、一般的には0.5ないし10デニールのものが
使用される。細いほど柔軟性に優れ、逆に太いも
のほど強力的に優れることは言うまでもなく、用
途によつても異なるが柔軟な不織布とするために
は0.5ないし5デニールのものが好ましい。 ウエブはカード法、抄紙法、エアーレイ法等に
よる、いわゆる短繊維ウエブ、トウ状繊維を開繊
して形成させる方法、あるいは紡出した繊維を直
接ウエブ状にするスパンポンド法等による、いわ
ゆる長繊維ウエブが用いられる。 特に不織布として、高強力を得ようとするには
長繊維ウエブのほうが好ましい。 本発明の不織布は、上記繊維からなるウエブが
その全面に拡がる任意パターンとして示されるウ
エブ表面から裏面にわたる繊維の部分結合部によ
つて強化されたものである。その結合の態様は、
第1図の繊維断面模式図によつて示される。図に
おいて、1は結合部、2は非結合部である。この
部分的結合部のパターンは第2図及び第3図に1
例を示したが、第2図のものは部分結合部が千鳥
に配列した短直線の形であり、第3図のものは正
方形に近い部分結合部が殆んど連続的に密に形成
されている。その他に部分結合部が連続して切れ
目のない連続型、切れ目のある不連続型のいずれ
も種々のものが考えられる。このパターンの形状
は、得られる不織布に十分な強度と少ない毛羽立
ちを与えるよう決定され、かつ、その後の非結合
凹凸変形の付与により柔軟性向上効果がより発現
し易いように考慮されることも重要である。パタ
ーンのウエブに占める面積比率は5〜60%の範囲
が有効である。面積比率が小となるにつれ、又、
部分結合部の間隔が大きくなるにつれて、柔軟性
は良くなるが、毛羽立ちは増加するようになる。
部分結合部間隔としては0.3mm以上、好ましくは
0.5〜10mmが用いられる。 部分結合法には熱圧着法と接着剤を用いる圧着
法があるが、熱圧着による部分結合は、表面に凹
凸のエンボス模様を有した熱板間、あるいは熱ロ
ール間での処理によるのが一般的であり、一方の
面が平滑であつてもよい。又必要に応じて一方を
可撓性ロールとすることもあり得る。熱圧着の条
件は使用する繊維によつて適切に決定する必要が
あるが、その後の非結合凹凸変形処理によつて結
合部分までが離れてしまうことのないよう十分に
結合しておくことが必要であることから、通常そ
の温度は繊維種にもよるが、繊維の融点下5℃な
いし50℃までの範囲で加える圧力と組み合わせ、
決定されることが好ましい。 又、接着剤を用いる場合は、いわゆるグラビア
ロール及びプリント方式で行われる。 本発明の不織布は、部分結合されていると共
に、第4〜10図に示すように部分結合部の任意
パターンと部分的に一致しない任意形状の非結合
凹凸変形が部分結合シートに付与されている点に
最も大きな特徴を有する。これを別の言葉で言え
ば、シートに凹凸型付けが行われている。この型
付けの凹凸の形状、単位凹凸の大きさ、深さ(高
さ)は、部分結合パターンとの関連で、柔軟性向
上効果にとつて重要である。形状は、例えば、直
接、曲線、角、丸、梨地状、その他の形状の連続
的あるいは非連続の種々のものの単独あるいは組
み合わせが考えられる。 柔軟効果は形状、凹凸の深さ、ピツチ、配置等
の組み合わせで決まり単純には表現できないが、
凹凸の深さは大きい程柔軟効果は大となり、単位
凹凸の大きさは小さい程柔軟効果は大となる。深
さは0.1〜5.5mm程度、単位凹凸の大きさ(ピツ
チ)は0.5〜10mm程度が好ましい。 凹凸型付の凹凸形状は、第4,5,6図に斜視
図として例示するように、規則的、不規則的のい
ずれでも良い。第4図のものは凸部が平面に非連
続的に凸出した型であり、第5図のものは凹凸が
交互に連続してひだ状をなしており、第6図のも
のは小きざみなシワ状の凹凸がついている。なお
この凹凸型付部と部分的結合部の形状、配置等の
関連性は特に考慮する必要はないが、必要に応じ
て、例えば非熱圧着部に折れ曲り部が合わさるよ
う配置等を配慮することも考えられる。 凹凸型付をする方法としては、例えば、表面に
凹凸模様を有し、両方が丁度嵌合するようになつ
たロール間あるいは板間で処理するのが一般的で
あるが、特殊な方法として狭小な隙間にロール間
で布を一定の割合で強制的にオーバーフイードさ
せ、小ジワ状の型付けをする方法もある。 又、凹凸型付の条件で特に注意を要するのは処
理時のオーバーフイード率と処理温度と処理時の
布にかかる圧力である。即ち、処理での布の供給
速度と取出速度比及びそのたるみが柔軟さに大き
く影響する。供給速度が速くなり、たるみが出る
と布が凹凸型の内に十分に入り折り曲げ効果が発
揮されるが、たるみがなく張力のかかつた状態で
の処理では、例えば連続した凹凸型付でも折り曲
げだけでなく、凹凸部での伸ばし効果も付加され
る。又処理時の温度は一般的には常温でよいが、
必要に応じてスチーム、熱水等を付与して可塑化
し型付けし易くしたり、形態の安定性をつける目
的で繊維の結合やセツトが生じない範囲で温度を
上げて処理しても良い。処理時の圧力は温度によ
つても異なるが、型付けが十分に行われる圧力に
設定することは当然である。なお、この型付けを
十分に行うだけでも圧縮された部分の繊維断面の
変形が起こるが、この部分的変形効果により、よ
り柔軟さを出すため、更に高圧の処理をすること
も有効であり、使用する用途によつて任意に選定
することが必要である。もちろん、圧縮部での繊
維の仮固定や熱圧着が起こらないよう十分注意す
る必要がある。 又、一旦凹凸型付けを行つた後、平坦化処理し
たものも、本発明の不織布に含まれる。 第7図は本発明の不織布の1例を示す斜視図で
ある。1は部分結合部、2は非結合部である。前
方部には断面が示してある。規則的な波状の凹凸
型付けがなされ、そのピツチは部分結合部の単位
長さに比べて、かなり小さくとつてある。 第8図は、凹凸型付けが同じく規則的な波形で
あるが、そのピツチは結合部の単位長さに比べて
かなり大きい場合の不織布の断面を示した図であ
る。 又、本発明の不織布は、必要に応じて柔軟剤、
浸透剤、防炎剤等、又凹凸型付の形態保持のため
の薬剤、又毛羽伏せ等を目的とした接着剤等が付
与されていてもよいが、これらの処理は当然強く
固定が起こらない程度の付与であることが必要で
あり、例えば接着剤等では樹脂の柔軟性にもよる
が、柔軟なものでも30%以下の付着であることが
望ましい。なお、応用としてこれらの処理は繊維
状、あるいはウエブ状、部分接合後、又最終的に
行われてもよい。一般的には接着剤等で処理する
ものは部分熱圧着法との組み合わせで行われる。 次に、実施例を示す。 実施例 1 スパンボンド法により得られたポリエステル長
繊維ウエブ(単糸1d、目付50g/m2)をいずれ
も230℃に加熱された第2図の1で示すようなパ
ターンを有する凹凸ロール(エンボス深さ0.4mm)
と表面フラツトな金属ロールとの間で処理し、部
分的に熱圧着されたウエブを得た。このウエブを
続いて常温で凸部高さ3mm、ピツチ5mmでチドリ
配置された頂点が1mm角の模様を有した凹凸ロー
ルと該凹凸ロールを押しつけ、あらかじめ同じ模
様の鋳型を有するようになつたペーパーロールと
の間を通過させた。処理時の圧力は20Kg/cm2の条
件であつた。得られた不織布は外観上第9図のよ
うな熱圧着部を有し、かつ全体に5mmピツチでチ
ドリ状に絞り模様を有する柔軟な不織布が得られ
た。このものの断面形態は第10図及び第11図
(第10図の拡大図)に示すような状態であり、
部分熱圧着された状態のままの第12図(平面
図)、第13図(断面図)、第14図(第13図の
拡大図)に比べ、型付けされた凸部においては非
圧着部の繊維層の低次の固定がくだけ、嵩高の状
態となり、又圧着部分の折れ曲りが見られる。更
に繊維が圧力によつて不規則に変形し扁平化して
いることが明らかであり、凸部以外の部分、いわ
ゆる平面部においても、非圧着部の繊維層のくだ
けによる嵩高状態、圧着部の曲りが見られる。第
14図は熱圧着による部分結合処理後、凹凸型付
けしてないものの拡大写真を示すもので、非圧着
部、圧着部共その状態は直線的に繊維が配置され
たままである。この第11図と第14図とが示す
状態の差が、両不織布の柔軟性の差を如実に示し
ていると思われる。なお、本発明の不織布の物性
は第1表に示すとおりである。本発明の不織布は
部分熱圧着したままのものに比べ見かけ上の厚み
が増し、又強力は同等以上の値を示し、柔軟で優
れた性能を有するものとなつている。
【表】 なお、引張強伸度はJIS−L−1068(ストリツプ
法)、引裂強力はJIS−L−1085(ペンジユラム法)
によつて測定した。厚みはピーコツク式の厚み計
を用い、できるだけ荷重をかけず見かけの厚みを
測定した。5%モジユラスは強伸度曲線から5%
伸張時の強力で示した。値の低いほど柔軟性が良
いことを示している。 実施例 2 実施例1と同じ部分熱圧着したウエブを用いて
斜方向(45゜)に線状(太さ1mm、ピツチ2.5mm)
で凹凸をつけたエンボスロールと該エンボス形状
を写したペーパーロールとの間で凹凸型付処理し
た。処理温度は150℃、押付圧力は50Kg/cm2であ
つた。得られた不織布は第15図(平面図)、第
16図(断面図)、第17図(第16図の拡大図)
に示すように型付けをされたものであり、この図
でも明らかなように、圧縮部では繊維の変形が明
らかに起こつており、型付けされた線と直角方向
には特に曲り易く、全体に柔軟性の向上した不織
布が得られた。 物性値は第2表に示すとおりであつた。
【表】 比較として、実施例1のウエブを部分熱圧着な
しに2本の加熱したフラツト金属ロール間で処理
して得られた紙様のウエブに上記のエンボスロー
ルで同様に凹凸型付処理したが、全く紙に処理し
たと同様で型付けされた線と直角方向には幾分曲
り易くはなるが硬くゴワゴワしたものであつた。 又、本発明の不織布を実用する際の付加価値を
付与するため、例えば、制電剤、浸透剤、耐摩擦
性改良剤等を凹凸型付処理に前後して付与した
が、その特性は特に変らない柔軟な優れたものが
得られた。 実施例 3 実施例1と同じ部分熱圧着したウエブを用いて
ゴムロールと金属ロールを配置した押し込み加工
機を用いて処理し、第6図に示すような小ジワ状
の型付を行い、柔軟な不織布を得た。第18,1
9,20図で見られるように部分熱圧着したまま
のものに比べると非圧着部は繊維層がばらけてお
り、繊維自体にも折れ曲りが見られる。又、圧着
部はばらけることはないが、曲がりが見られ、同
じ熱圧着部を有するが全体として、本発明不織布
が柔軟なことは図の比較だけでも十分推察し得
る。 なお、この不織布の物性は第3表に示すとおり
であつた。
【表】 剛軟度はJIS−L−1085(カンチレバー法)で測
定した。5%モジユラス、剛軟度の値から十分柔
軟なものになることは明らかである。 なお、比較例として実施例1のように部分熱圧
着を十分にしていない状態のウエブ(同じ圧力で
温度100℃で処理したもの)を押し込み加工機に
かけたが、熱圧着が起こつていないため、全体に
繊維がくだけ元のウエブに戻り、装置に巻きつく
などのトラブルを生じた。 以上のように本発明の不織布は、部分熱圧着を
十分に行つていることから十分な強力を有するも
のであると同時に部分熱圧着した個所以外の繊維
の自由度が増したことによつて柔軟な性能が付与
されたことは明らかである。 更に、部分熱圧着したウエブに非熱圧着部の毛
羽伏せを目的として少量のポリアクリル酸エステ
ル系接着剤を付与したもの(商品名:モビニール
962(ヘキスト合成(株)製,固型分40%)をロールコ
ーター方式で塗布、乾燥、熱処理し、固型分で約
6g/m2付着したもの)を上記と同様押し込み加
工機に通した。その結果、非熱圧着部の繊維のば
らけは接着剤を付与していないものに比べると少
ないものの、毛羽は少なく柔軟性は優れたもので
あつた。 この不織布の物性は第4表に示すとおりであ
る。
【表】 以上のように柔軟性の優れ、かつ毛羽も立ちに
くい強力な不織布であつた。 実施例 4 実施例1と同じウエブに部分熱圧着のかわりに
第2図のパターンで接着剤をプリントした。接着
剤としてはポリアクリル酸エステル系の接着剤を
用いた。乾燥、熱処理後、このウエブを実施例1
と同様な凹凸型付を行つた結果、幾分接着剤特有
の感触が残るものの柔軟さは型付けする前のもの
に比べ、はるかに柔らかであり、実施例1と全く
同じような効果が見られた。 実施例 5 スパンボンド法により得られたハイロン−6長
繊維ウエブ(単糸1.5d,目付45g/m2)を190℃
に加熱した第3図で示すような織目模様を有する
凹凸ロール(エンボス深さ0.3mm)とペーパーロ
ールとの間で処理し、部分的に熱圧着したウエブ
を得た。このウエブを続いて実施例3と同じよう
に押し込み加工機を用いて、小ジワ状の型付を行
つた。実施例3と同様に柔軟性の優れた不織布が
得られた。 強力も次の第5表のように十分なものである。
【表】 又、部分熱圧着したウエブを別工程で押込み加
工を行つて型付する小ジワ状のエンボスを有する
ロール(深さ0.5mm)とゴムロールの間を通し、
常温30Kg/cm2の圧力で型付けした結果、前述した
押込み加工したものとほぼ同様の風合、物性を有
した柔軟な不織布が得られた。このことから、異
なつた型付方法であつても、型付けた効果によつ
てその柔軟性が現れたといえる。 この小ジワ状エンボスロールでの本発明不織布
の物性は第6表のようである。
【表】 なお、凹凸ロールによる方法では幾分厚み方向
への圧縮効果が強くなることから、押込み加工に
よるより測定値では判らないまでも、感触として
ボリユームが幾分小さいといえる。一度柔軟にな
つたものを伸張しシワ状の型付を伸ばしても柔軟
性は特に変化はなかつた。 実施例 6 実施例5と同様にして得たナイロン−6長繊維
ウエブ(単糸3d,目付100g/m2)を実施例1と
同じ模様及び条件で部分熱圧着し、続いて実施例
1と同様の型付処理を行つた。次に同じ部分熱圧
着したウエブを別工程で実施例2と同様な模様及
び条件で型付処理を行つた。型付模様により若干
物性は異なるが、いずれも柔軟な本発明の不織布
が得られた。
【表】 実施例 7 ポリエステル短繊維(単糸3.5d,75mm長)をカ
ーデイングして得られたウエブ(50g/m2)を表
面温度235℃の実施例5と同様(第8図)の凹凸
ロールと同温度の表面砂地調ロール間を通し、部
分熱圧着した。続いて実施例2と同様にして斜線
状の型付を行つた後、このものを更に裏返し、同
一型付を行つた。その結果、柔軟性が一層向上し
た不織布が得られた。2方向からの折り曲げ効果
と表裏2度の処理により一層効果が現れたもので
ある。 実施例 8 スパンボンド法により得られたポリエステル系
複合繊維(単糸5d,鞘芯型(鞘:イソフタル酸
共重合ポリエステルm.p.210℃,芯:ポリエチレ
ンテレフタレートm.p.260℃)からなる長繊維ウ
エブ(100g/m2)を実施例1と同じ模様(第2
図)のエンボスロールと表面絹目地の比較的平滑
なロールとの間で両ロール表面温度200℃で処理
を行い、部分熱圧着した。この部分熱圧着したウ
エブを実施例1と同様の模様を有し、凹凸鋳型状
に設定された金属ロール間で常温、20Kg/cm2の圧
力で型付処理を行つた結果、感触上柔軟な不織布
が得られた。 実施例 9 スパンボンド法により得られたポリエステル長
繊維(異形Y形糸,約3.5d相当)からなるウエブ
50g/m2を実施例8と全く同様に、部分熱圧着処
理、続いて型付処理を行つた。得られた不織布は
Y形異形の特徴である光沢も消えることなく、柔
軟性の優れた強力な不織布であつた。 以上の実施例でよく分るように、強度、毛羽、
柔軟性の三拍子揃つた不織布を得るためには、し
つかり結合した部分結合部と非結合凹凸変形の両
者が必要であつて、いずれを欠いても、本発明が
目的とする不織布は得られない。本発明における
型付処理により、非結合部繊維層の密集状態がく
だけ、繊維がばらけて峯高となり、同時に不織布
の繊維全体に伸びと折れ曲りが見られ、単繊維自
体にも扁平化の変形が見られるようになる。本発
明不織布の柔軟性の向上は、これらの現象による
ものであると考えられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、部分結合ウエブの断面を示す模式
図、第2図及び第3図は、夫々部分結合部のパタ
ーンの1例を示す模式的平面図、第4,5,6図
は、夫々凹凸型付けの態様を示す模式的斜視図、
第7図は、本発明の不織布の1例を示す模式的斜
視図、第8図は、本発明の不織布の1例を示す模
式的断面図、第9図は、本発明の不織布の1例の
平面を示す顕微鏡写真、第10図は、第9図に示
す不織布の断面顕微鏡写真、第11図は、第10
図に示す不織布の断面拡大顕微鏡写真、第12図
は、第11図と対応する部分結合のみで凹凸型付
けを行つていない不織布の1例の平面を示す顕微
鏡写真、第13図は、第12図に示す不織布の断
面顕微鏡写真、第14図は、第13図のものと同
じ不織布の断面拡大顕微鏡写真、第15図は、本
発明の不織布の1例を示す平面顕微鏡写真、第1
6図は、第15図に示す不織布の断面顕微鏡写
真、第17図は、第16図のものと同じ不織布の
断面拡大顕微鏡写真、第18図は、本発明の不織
布の1例の平面を示す顕微鏡写真、第19図は、
第18図のものと同じ不織布の断面顕微鏡写真、
第20図は、第19図に示す不織布の断面拡大顕
微鏡写真、である。図において、 1……部分結合部、2……非結合部、を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ウエブ全面に拡がる任意パターンとして示さ
    れるウエブ表面から裏面にわたる繊維の部分結合
    部によつて強化され、かつ、ウエブ全面にわたつ
    て付与された該任意パターンと部分的に一致しな
    い任意形状の非結合凹凸変形を有することを特徴
    とする不織布。 2 ウエブが長繊維からなるウエブである特許請
    求の範囲第1項記載の不織布。 3 部分結合部が熱圧着によるものである特許請
    求の範囲第1項記載の不織布。 4 毛羽伏せのため、ウエブ全面に接着剤が付与
    されている特許請求の範囲第3項記載の不織布。 5 部分結合部の間隔が0.5〜10mmであり、部分
    結合面積率が5〜60%である特許請求の範囲第1
    項記載の不織布。 6 非結合凹凸変形が深さ0.1〜5.0mm、凹凸変形
    部のピツチが0.5〜10mmである特許請求の範囲第
    1項記載の不織布。 7 非結合凹凸変形が、小ジワ状の凹凸である特
    許請求の範囲第1項記載の不織布。 8 連続生産されるウエブに任意パターンの繊維
    部分結合部を形成せしめ、次いで該ウエブに、該
    任意パターンと部分的に一致しない任意形状の凹
    凸型付けを施すことを特徴とする不織布の製造
    法。 9 凹凸型付け後に、更に平滑化処理を施す特許
    請求の範囲第8項記載の不織布。
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