JPS63175336A - 電池の正極容器被覆剤ディスパージョン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電池の負極容器に塗布して導電性保護膜を形
成するための、黒鉛を含有する負極被覆加工用ディスパ
ージョンに関する。　本発明により、電池の貯蔵および
放電特性が改良される。

特開昭５８−４８３６１号公報により、自己放電特性の
改良されたアルカリ電池が知られている。

この改良は、負極容器の内面にポリビニルイソブチルエ
ーテルと炭素質物からなる導電性保護膜を形成すること
により達成される。　これらの物質は、たとえば０−キ
シレンなどの有機溶媒を用いて適用し、溶媒の揮発によ
りゴム状の弾性をもつ導電性被膜を形成するものである
。

また、特開昭５９−２２４０５４号公報（ＣＡ１０２：
１７５　　０１１ｆ．）は、電池容器の内表面に塗布す
る、黒鉛とポリビニルピロリドンからなる導電性組成物
を開示している。　ポリビニルピロリドンの溶媒および
黒鉛の分散剤として、エタノールが提案されている。

これらの被覆加工の欠点は、成分の担体として有機溶媒
の使用が避けられないことである。　電池の製造工程に
おいて溶媒の蒸気は好ましいものではなく、エアフィル
ターを損なうことにより操業を著しく阻害し、かつ特殊
な防爆装置を必要とする。

既知のニカワ質物を使用するのは、対応する被膜が耐水
性でないため、不都合である。

ざらに、種々のラテックスの使用は、酸化雰囲気が優勢
な条件とアルカリ性の媒体には耐えられないという欠点
がある。

本発明の課題は、有機溶媒を必要とせず、耐水性をもち
、耐酸化性および耐アルカリ性の保護膜を形成すること
ができる、負極担体の被覆剤を提供することにある。

本発明によれば、これは請求項１に記載の、黒鉛または
カーボンブラックを含有する負極被覆剤ディスパージョ
ンにより達成される。　すなわち、この負極被覆剤は、
水性ディスパージョンとして塗布され、かつ酢酸ビニル
とエチレン、酢酸ビニルと塩化ビニル、スチレンとブタ
ジェンまたは酢酸ビニル、塩化ビニルとエチレンの共重
合体のグループからえらんだバインダーを含有する。

スチレンとブタジェンの共重合体は、不飽和カルボン酸
たとえばアクリル酸を導入してカルボキシル化し、網目
構造としたものが好ましい。

このスチレン−ブタジェン共重合体は、そのスチレン部
分が５０％以上、とくに７０〜８０％を占めるものが好
ましい。

上記のバインダーの混合物を使用できることはもちろん
である。

本発明の被覆剤ディスパージョンは、シェードプラスチ
ックおよびチクソトロピツク作用を示す。

被覆剤のディスパージョンの主要成分は、固体の担体と
して働く水である。　有用な被覆剤ディスパージョンの
水分含有量は、４０〜９５重量％、とくに５０〜８０重
量％とするのが好ましい。

導電可能な物質としては、黒鉛またはアセチレンブラッ
クなどのカーボンブラック、またはこれらの混合物が用
いられる。

黒鉛は、高い純度と結晶性をもつ天然または人造の黒鉛
が好適である。　灰分が０．１％以下のものを使用する
。　とくに好ましい黒鉛は、粒径が６μｍ以下で、ＢＥ
Ｔ法で測定した表面積が１２尻／ｇ以上のものである。

導電性物質は、被覆剤ディスパージョンの乾燥量（導電
性物質、界面活性剤、添加剤およびポリマー）基準で４
０〜８５重量％とするが、とくに５５〜７５重量％が好
ましい。　導電性物質とバインダーとの割合は、本質的
に高い導電性が得られ、かつそれが大部分導電性物質に
依存するようにすればよい。

本発明の負極被覆剤ディスパージョンを得るためには、
導電性物質とバインダーとの割合を、４：１〜１：２、
とくに３：１〜１：１とするのが好ましい。

被覆剤ディスパージョンには、一種の界面活性剤または
種々の界面活性剤の混合物を添加することも有効である
。

界面活性剤としては、非イオン界面活性剤またはフッ素
化合物界面活性剤などの、市販の代表的なものを好適に
使用できる。　これらの界面活性剤は、黒鉛および（ま
たは）カーボンブラックを湿らせ、均一な分散剤ディス
パージョンの製造を可能にするとともに、分散剤中にエ
アポケットをつくり、最後には保護膜から消失するとい
う作用をもつ。

上述の問題点を最適の方法で解決するために、二種また
はそれ以上の界面活性剤の混合物を用いる場合もあり得
る。

界面活性剤の使用量は、被覆剤ディスパージョンの乾燥
量基準で、０．５〜５重四％が適当である。　多聞の界
面活性剤の使用は、保護膜の付着力がかえって減少する
から推奨できない。

ざらに、消泡剤のような添加物を加えるのも有効である
。

本発明によるディスパージョンは、次のようにして製造
する。　導電性成分を、一種または二種以上の界面活性
剤、および必要に応じて用いる別の添加物とともに水と
混合して、ディスパージョン母液を調製する。　初めに
界面活性剤またはその混合物を、他の必要な添加物とと
もに水に溶かし、これに導電性物質を加えるのが有利で
ある。

このディスパージョン母液に、約５０％の水性ディスパ
ージョンとなるようにあらかじめ用意したバインダーを
通常の方法で加え、よく混合して、使用に適した均一な
ディスパージョンとする。

本発明による負極被覆剤ディスパージョンは、シェード
プラスチックおよびチクソトロピツク作用を示すという
利点がある。　その粘度は、２０℃で０．０５〜１．２
Ｐａ、ｓ　、とくに０．０６〜”ｌｐａ、ｓの範囲とす
るのが好ましい。

被覆剤ディスパージョンの塗装は、既知の方法たとえば
浸漬、注加、塗布または吹付けなどで行なうことができ
る。

水は乾燥により、必要であれば加熱または減圧下の蒸発
促進により、除去される。

塗装量は、水の蒸発後における保護膜の厚さが５〜２０
０μｍ、とくに好ましくは２０〜１００μｍとなるよう
に選ぶのが有利である。　これにより、厚さの均一な被
膜が形成される。

本発明の負極被覆剤ディスパージョンは、−次および二
次電池の負極表面の処理に適している。

とりわけ、電池容器内面の処理に最適でおる。

と（にアルカリ乾電池は、鉄製容器を成形し、その内面
に少なくともニッケルメッキを施して製造する。　この
容器に、負極物質、すなわち二酸化マンガン、黒鉛およ
び水酸化カリウムを含有する既知の混合物を加圧成形し
たリングを容器内壁に強く接触させて収納する。　容器
と負極物質からなるリング間の電気的接触を改善するた
めに、そしてとくにニッケルメッキ層だけでなく容器自
体の腐食を避けるために、容器の内面を本発明による被
覆剤ディスパージョンで処理する。　被覆剤ディスパー
ジョンのチクソトロピツクおよびシェードプラスチック
作用を十分に利用することにより、均一な厚さの層が得
られる。　水の蒸発により、機械的および化学的に安定
で、電解質に不溶な保護膜が残存形成される。　ざらに
、前述のように高い純度と結晶性をもつ黒鉛を使用する
ことにより、最高の導電性が保証される。

夫思■ユ １９．６ｇの黒鉛（Ｃ：９９．６％０粒径６μ而以下、
ｒＫｓ　　６　　ＬＯＮＺＡＪ）、０．７ｇの界面活性
剤（アルキルアクリルポリグリコールエーテル）および
０．０５９の架橋剤（フッ化アルキルカルボキシレート
）を、６４．５ｇの水と混合してディスパージョン母液
とし、これに５０％のビニル酢酸−塩化ビニル−エチレ
ン共重合体水性ディスパージョンの形態をした１９．９
ｇのバインダーを添加混合して、使用に適したディスパ
ージョンを調製した。

このディスパージョンを、ブリキ板にハケで、約６０μ
ｍの厚さに塗布した。　これを室温で５時間、ざら（１
１０℃で０．５時間乾燥し、付着力判定のためにｌ５Ｏ
１５１Ｂによる剥離強度の測定を行った。　その値は約
２Ｎであって、これはふつうの付着力に相当する。

もう一つの試験では、ニッケルメッキを施した鉄製容器
の内面に被覆ディスパージョンを被覆加工し、室温で５
時間、１１０℃で０．５時間乾燥した。　次いで、マン
ガン−ＩＶ−酸化物／黒鉛および水酸化カリウム−溶液
からなる負極リングを装填した。　実験は、密閉容器中
に４週間貯蔵して行なった。　比較のため、ニッケルメ
ッキを施した鉄製容器の内面に保護被覆剤ディスパージ
ョンを被覆加工しないものも、同様に貯蔵した。

４週間の貯蔵後、ニッケル層の変色状態が明白に確認さ
れた。　すなわち、被覆加工しない容器は腐食したのに
対し、加工したものは腐食されなかった。

衷癒揖ユ ２８０ｇの黒鉛（Ｋ８　６　　ＬＯＮＺＡ）および７ｇ
の界面活性剤（芳香族ポリグリコールエーテル）を３９
７．’ｌの水と混合してディスパージョン母液とし、こ
れに５０％の水性塩化ビニル−エチレン−酢酸ビニル共
重合体の形態をした２４０ｇのバインダーを添加混合し
て、ディスパージョンを調製した。

このディスパージョンの粘度は０．０７５Ｐａ。

Ｓで、ニッケルメッキしたブリキ板に６０μ而の厚さで
塗布したときの付着力は、ｌ０Ｎ（ＩＳＯ１５１８）で
あった。

ざらに、負極／ニッケルメッキブリキ板またはニッケル
メッキブリキ板の高温貯蔵時での接触抵抗の変化を試験
した。

次の表は、６０℃貯蔵下における負極界層（マンガン−
ＩＶ　−１化物／黒鉛／水酸化カリウム）／ニッケルメ
ッキ鉄製容器の抵抗増大を示すもので、一方は本実施例
による６０μ乳の接触層を形成したもの、他方は形成し
ないものである。

試験片を分析した結果、被覆剤ディスパージョンの接触
部分は、試験片の被覆加工直後と同様の、すぐれた付着
力を示した。

Ｘ匹■ユ 実施例１と同様にして、１８０９の黒鉛（ＫＳ６　　Ｌ
ＯＮＺＡ）、２０ｇのアセチレンブラック、５７の界面
活性剤、３９の消泡剤、６７５ｔｊの水および２４０ｇ
の５０％カルボキシル化スチレン−ブタジェン共重合体
の水性ディスパージョン（スチレン７０％）から、被覆
剤ディスパージョンを調製した。

ディスパージョンの粘度は０．９６Ｐａ、Ｓ　、ニッケ
ルメッキブリキ板に６０μ卯の厚さに塗布したときの付
着力は６Ｎ（ＩＳＯ１５１８）であった。

実施例２と同様に接触抵抗の変化を調べた結果、次のと
おりであった。

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. （１）電池の負極容器に導電性保護膜を形成することに
   より、貯蔵および放電特性が改良された電池を製造する
   ための黒鉛またはカーボンブラックを含有する負極被覆
   剤ディスパージョンであつて、保護膜が均一な水溶性分
   散剤として塗布され、かつ酢酸ビニルとエチレン、酢酸
   ビニルと塩化ビニル、スチレンとブタジエンまたは酢酸
   ビニル、塩化ビニルとエチレンのそれぞれの共重合体の
   グループからえらんだバインダーを含有していることを
   特徴とする負極被覆剤ディスパージョン。
2. （２）水分含量が４０〜９５重量％である請求項１の負
   極被覆剤ディスパージョン。
3. （３）黒鉛またはカーボンブラックとバインダーとの割
   合が４：１〜１：２である請求項１または２の負極被覆
   剤ディスパージョン。
4. （４）乾燥品中に黒鉛またはカーボンブラックが占める
   割合が４０〜８５％である請求項１ないし３のいずれか
   の負極被覆剤ディスパージョン。
5. （５）界面活性剤または種々の界面活性剤の混合物を、
   乾燥品基準で０．５〜５重量％添加してなる請求項１な
   いし４のいずれかの負極分散剤ディスパージョン。
6. （６）シェードプラスチックおよびチクソトロピツク作
   用を示す請求項１ないし５のいずれかの負極分散剤ディ
   スパージョン。
7. （７）２０℃での粘度が０．０５〜１．２Ｐａ・ｓであ
   る請求項１ないし６のいずれかの負極分散剤ディスパー
   ジョン。
8. （８）スチレンとブタジエンの共重合体として、不飽和
   カルボン酸たとえばアクリル酸の導入によりカルボキシ
   ル化されたものを使用した請求項１の負極分散剤ディス
   パージョン。
9. （９）カルボキシル化したスチレンーブタジエン共重合
   体のスチレン部分が５０％より多いものを使用した請求
   項８の負極分散剤ディスパージョン。
10. （１０）請求項１ないし９のいずれかの負極被覆剤ディ
    スパージョンから形成された、厚さ５〜２００μｍの導
    電性保護膜を、とくに負極表面にもつ電池。