JPS6316917Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エンジン駆動の除雪機・農業機械等
の前後進切換装置に関する。

この種の機器は不整地走行の機会が多く振動・
衝撃を受け易いので、上記切換装置は簡単堅牢
で、しかも誤動作しない構成であることが必要で
ある。従つて従来の自動車等のように歯車切換装
置は不向きである。

本考案は上記の点に鑑みて工夫されたもので、
走行車輪軸１を揺動軸とする揺動腕２に、内面輪
３ａと外面輪３ｂを持つた二重ドラムクラツチ３
を軸４で取付け、その内外面輪３ａ，３ｂ間の空
間に入力軸５を位置不動に挿入し、ドラムクラツ
チ３の内面輪３ａを入力軸５に当接させる前進側
に係合させる方向に作用するばね６を揺動腕２に
設け、そのばね作用に抗し揺動腕２を抑止してド
ラムクラツチ３を中立の位置に保持するストツパ
７を設け、そのストツパ７を走行クラツチレバー
８でシフトパターン９に従つて中立・前進・後進
の各位置に動かしてドラムクラツチ３を作動させ
るように構成した前後進切換装置ある。

１０はエンジン動力取出軸、１１・１２は軸１
０から入力軸５への伝動部材、１３はドラムクラ
ツチ軸４から車輪軸１への伝動部材、１４・１５
は走行クラツチレバー８とストツパ７を連動させ
るリンク・レバー、１６はリンクの長さ調節用タ
ーンバツクル、１７・１８は支点である。

第１図は走行クラツチレバー８が第３図のシフ
トパターン９の中立の位置の凹部９Ｎに係合して
いるときの状態で、ドラムクラツチ３の内外面輪
３ａ・３ｂ間の空間に入力軸５が位置する関係
に、ストツパ７が揺動腕２をばね６に抗して保持
している。走行クラツチレバー８は凹部９Ｎに係
合しているので振動等で誤動作するおそれはな
い。なおこの状態時入力軸５と内外面輪３ａ・３
ｂとの各間隙を４mm位に設定する。

走行クラツチレバー８を前進側９Ｆに操作する
とストツパ７が後退し、揺動腕２・ドラムクラツ
チ３はばねに引かれて第１図で右方に移動し、内
面輪３ａが入力軸５に当接し、車輪軸１を前進駆
動する。レバー８を戻さない限りばね６で前進状
態を保つ。

走行クラツチレバー８を後進側９Ｒに引くと、
ストツパ７が揺動腕２を押し動かし、内面輪３ｂ
を入力軸５に当接させて緩速度に後進させる。手
を離すとばね６により自動的に中立位置９Ｎに戻
るようにシフトパターン９のガイド孔を構成した
ものである。

本考案は、二重ドラムクラツチ３・入力軸５・
常時前進側に作動するばね６、中立状態保持スト
ツパ７で前後進切換クラツチを構成したから簡単
堅牢である。そのストツパ７を走行クラツチレバ
ー８で操作し、中立ではシフトパターンの中立位
置９Ｎに上記レバー８を確実に係止させることに
よつて振動等によつて誤動作のおそれがない。後
進時にはレバー８を引いている間だけ伝動し、離
せば自動的に中立位置９Ｎに戻るようにシフトパ
ターンを構成したから緊急時に安全である等の効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は装置の正面図、第２図は伝動系の説明
図、第３図はシフトパターンの正面図。 １０はエンジン動力取出軸、１１・１２・１３
は伝動部材、１４はリンク、１５はレバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 走行車輪軸１を揺動軸とする揺動腕２に、内面
   輪３ａと外面輪３ｂを持つた二重ドラムクラツチ
   ３を軸４で取付け、その内外面輪３ａ，３ｂ間の
   空間に入力軸５を位置不動に挿入し、ドラムクラ
   ツチ３の内面輪３ａを入力軸５に当接させる前進
   側に係合させる方向に作用するばね６を揺動腕２
   に設け、そのばね作用に抗し揺動腕２を抑止して
   ドラムクラツチ３を中立の位置に保持するストツ
   パ７を設け、そのストツパ７を走行クラツチレバ
   ー８でシフトパターン９に従つて中立・前進・後
   進の各位置に動かしてドラムクラツチ３を作動さ
   せるように構成した前後進切換装置。