JPS6316040Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は記録媒体自動選択再生装置の運搬部移
動制御装置に係り、運搬部の現在位置と目的番地
との差信号により運搬部の移動を制御することに
より、運搬部が目的番地の手前番地又は次番地に
停止した場合も確実に目的番地まで移動させるこ
とができる記録媒体自動選択再生装置の運搬部移
動制御装置を提供することを目的とする。

従来よりレコード又はコンパクトカセツト等の
記録媒体を多数収納する収納部より一の記録媒体
を選択して取り出してこれを運搬し、再生機に装
着して再生する自動選択再生装置がある。従来の
この種の装置においては、記録媒体の置かれた位
置では光を遮断し、隣合う記録媒体の中間位置で
光を通過させる部材を上記記録媒体の収納部に設
け、記録媒体を選択運搬するための運搬装置に光
センサを固定して上記部材による光の遮断、通過
を検出してこの繰り返し回数を計数し、移動装置
が所望の記録媒体を取り出す位置まで移動した時
点でこの運搬装置を停止させている。この運搬装
置は直流モータで駆動されて上記移動を行なつて
おり、所望の記録媒体が置かれた位置における光
の遮断を検出した後、直流モータに移動時とは逆
方向の電流を短時間供給して所望位置に急停止し
ていた。しかし、停止直前の移動速度が場合によ
つて異なる等の理由により、停止時の運搬装置に
働く慣性力はその都度異なる。このため、慣性力
が大きくて所望停止位置を通り越して光センサが
上記部材の光通過位置で停止する第１の場合と、
慣性力が小さくて直流モータが逆方向電流により
逆転して運搬装置が逆行し、光センサが所望停止
位置の手前の光通過位置で停止する第２の場合と
が生ずる。これらの場合、この光センサからの情
報では第１の場合と第２の場合との判別ができ
ず、運搬装置を所望の記録媒体位置まで移動させ
ることが不可能であるという欠点があつた。

本考案は上記の欠点を除去したものであり、以
下図面と共にその１実施例につき説明する。

第１図は本考案装置を適用したビデオデイスク
自動選択再生装置を他の機器と組合わせてなる一
のシステム例を示す。ビデオデイスク自動選択再
生装置１はコントローラ２よりのデイスク番号、
再生面、チヤプタ等を指定する指令に応じて後述
するように動作し、指定のデイスクを選択して指
定された面、チヤプタを選択して再生する。装置
１よりの映像信号はスクリーン部３に表示され、
音声信号はオーデイオアンプ４を通してスピーカ
５ａ，５ｂよりステレオ・モードで発音される。
このシステムは例えば教育装置又はカラオケ装置
等として利用される。

第２図はビデオデイスク自動選択再生装置１を
示し、第３図はこの装置の要部の相対配置関係を
示す。まず、装置の概略について説明するに、自
動選択再生装置１は複数のビデオデイスクケース
収納部１０と、ビデオデイスク再生機１１と、ビ
デオデイスクケースを収納部１０と再生機１１と
の間を運搬するビデオデイスクケース運搬部１２
とより大略構成され、角パイプを組合せてなるフ
レーム１３内に組込まれている。

再生機１１はフレーム１３に水平に設置されて
いる。この再生機１１は移動可能でなく固定して
あるため、ビデオデイスクを良好に再生する上で
好適である。

収納部１０は再生機１１を含む水平面上の一つ
の点Ｐを中心とし、再生機１１を通る仮想円弧１
４に沿う円弧状をなし、再生機１１の下側より下
方垂直位置までの約90゜の角度範囲に亘つて設け
てある。収納部１０には複数のデイスクケース１
５が放射状に並んで収納してある。一般に収納部
１０は相当な重量があり、これを動かそうとする
と大きな力を必要とし、停止させるときの衝撃も
大となるものであり、固定した構造であることが
望ましい。そこで本実施例では収納部１０は移動
可能ではなく固定してある。

運搬部１２はアーム構造をなし、上記の点Ｐを
通る水平軸１６を回転軸として水平位置と垂下位
置との間を回動するように設けてある。運搬部１
２にはデイスクケースをクランプするクランプ機
構１７が設けてあり、このクランプ機構１７はデ
イスクケース装着のためにアームに沿つて前後に
移動すると共にデイスク再生面反転のために180
度毎にロツクされて回動する構成となつている。
この運搬部１２は全体が水平軸１６を軸として回
動し、更にクランプ機構１７が前後に移動し、ま
た回動することにより、収納部１０より指定され
たデイスクケースを選択して取り出す検索動作、
このデイスクケースを再生機１１に装着する動
作、更にはデイスクケースを反転して再生すべき
面を選択する動作等を行なう。

次に上記自動選択再生装置１の動作について概
略的に説明する。装置１はコントローラ２を操作
して再生すべきビデオデイスクを指定することに
より動作し、順次以下に述べる動作モードとな
る。

ビデオデイスク検索、搬送モード 運搬部１２が矢印A₁方向に回動して指定さ
れたビデオデイスクの収納されたデイスクケー
スに対向し、クランプ機構１７が当該デイスク
ケースとクランプして収納部１０より引き出
す。更には運搬部１２が矢印A₂方向に元の水
平位置まで回動し、デイスクケースが搬送され
る。

ビデオデイスク盤面選択モード 必要に応じてクランプ機構１７が矢印Ｂ方向
に180度回動してデイスクは再生すべき盤面が
上向きとされる。

ビデオデイスク装着モード クランプ機構１７がアーム構造体内で矢印
C₁，C₂方向に往復移動し、ビデオデイスクが
再生機１１内に装着される。空のデイスクケー
スはクランプされたまま再生機１１の外部で保
持される。

ビデオデイスク再生モード ビデオデイスクが再生機１１で再生される。

ビデオデイスク回収モード クランプ機構１７が往復移動し、ビデオデイ
スクはデイスクケース内に回収されて再生機１
１より離脱される。

ビデオデイスク搬送、返却モード 運搬部１２が矢印A₁方向に所定位置まで回
動し、クランプ機構１７が矢印C₁方向に前進
した後デイスクケースのクランプを解除してデ
イスクケースは元の収納部１０に返却される。

上記のビデオデイスク検索、搬送モード及びビ
デオデイスク搬送、返却モードにおいて、運搬部
１２はフレーム１３の左右に取り付けてあるガイ
ド板１８，１９に沿つて回動し、各ガイド板１
８，１９には収納部１０の各デイスク収納室に対
応してロツク用切欠が設けられており、また運搬
部１２の回動位置を知るためにガイド板１８，１
９の内側には円弧状の第１のアドレスパターン２
０（他方の第２のアドレスパターンは図示せず）
が取り付けられ、運搬部１２の上記２つのアドレ
スパターンに対応する位置には夫々フオトセンサ
（図示せず）が取り付けられており、フオトセン
サはたとえばアドレスパターンの凹部でハイレベ
ル、凸部でローレベルとなる信号を発生してこの
アドレスパターンを読み取る。

ここでガイド板１８に取り付けられたアドレス
パターン２０は再生機１１から最も離れたビデオ
デイスク１５に対応した部分が凹部、次のビデオ
デイスク１５に対応した部分が凸部とビデオデイ
スク１５の１枚毎に凹部、凸部が繰り返すパター
ンであり、このアドレスパターン２０に対応した
フオトセンサは再生機１１から最も離れたものよ
り１番地、２番地、……と定められたビデオデイ
スク１５の番地に応じて第４図Ａに示す波形のパ
ルスを発生する。また、ガイド板１９に取り付け
られたアドレスパターンは１番地及び２番地のビ
デオデイスク１５に対応した部分が凹部、３番地
及び４番地のビデオデイスク１５に対応した部分
が凸部とビデオデイスク１５の２枚毎に凹部、凸
部が繰り返すパターンであり、このパターンに対
応したフオトセンサはビデオデイスク１５の番地
に応じて第４図Ｂに示す波形のパルスを発生す
る。また、ガイド板１９の再生機１１側の一端に
は、運搬部１２が水平位置にあるときこの運搬部
１２に押動されて閉成するマイクロスイツチ（図
示せず）が設けられている。

第５図は本考案装置の１実施例のブロツク系統
図を示し、第６図は第５図示の装置の要部の動作
説明のためのフローチヤートを示す。

第５図中、２１は上記ガイド板１９に設けられ
たマイクロスイツチであり、２２はアドレスパタ
ーン２０を読み取るフオトセンサ、２３はガイド
板１９に取り付けられたアドレスパターンを読み
取るフオトセンサである。マイクロスイツチ２１
が閉成されて発生される信号はプリセツト型アツ
プダウン・カウンタ２４のロード端子LOに供給
され、また、フオトセンサ２２，２３夫々よりの
信号は比較回路２５に供給される。比較回路２５
にはカウンタ２４より運搬部１２の現在の番地を
表わす計数値と、後述する駆動制御回路２６の端
子２６ａより運搬部１２が矢印A₁方向に移動す
るときローレベル、矢印A₂方向に移動するとき
ハイレベルとなる信号とを供給されて次の番地で
フオトセンサ２２，２３より得られるべき信号と
同じ２ビツトの信号を読み出すメモリ２７よりの
この２ビツトの信号が供給されており、比較回路
２５はフオトセンサ２２，２３よりの信号とメモ
リ２７よりの２ビツトの信号を比較して一致した
ときハイレベルの一致信号を発生してカウンタ２
４の計数入力端子に供給する。カウンタ２４はマ
イクロスイツチ２１よりの信号でプリセツトされ
た後、比較回路２５より一致信号が供給される
と、駆動制御回路２６の端子２６ａよりの信号が
ハイレベルのときカウントアツプ、端子２６ａよ
りの信号がローレベルのときカウントダウンし、
その計数値を比較回路２８に供給する。

比較回路２８には目的のビデオデイスクの番地
が記憶されたメモリ２９よりこの目的番地が供給
されており、比較回路２８はこの目的番地とカウ
ンタ２４の計数値との比較演算を行ない、得られ
た差信号を駆動制御回路２６に供給する。駆動制
御回路２６はこの差信号により運搬部１２の現在
番地が目的番地よりｋ（ｋはたとえばｋ＝１又は
ｋ＝２）番地以上離れている場合と、ｋ番地以内
である場合と、目的番地である場合と、差信号の
極性によつて異なつた制御信号を発生してこれを
チヨツパ回路３０に供給し、差信号の値が０とな
つたとき（運搬部１２の現在番地が目的番地であ
るとき）、プランジヤ駆動回路３１に制御信号を
供給する。チヨツパ回路３０は、上記の駆動制御
回路２６よりの制御信号により差信号の極性に応
じて後述するモータ３２に流す駆動電流の向きを
変化させ、また、この制御信号に応じて駆動電流
を断続させて運搬部１２が目的番地よりｋ番地以
上離れているとき駆動電流のデユーテイ比を大と
し、ｋ番地以内であるとき駆動電流のデユーテイ
比を小とし、目的番地であるときはステツプ送り
をするときだけ瞬間的に駆動電流を導通させてモ
ータ３２の回転駆動を行なう。プランジヤ駆動回
路３１は上記制御信号があると、ガイド板１８，
１９のロツク用切欠に嵌合して運搬部１２を固定
するプランジヤソレノイド３３の駆動電流を発生
してプランジヤソレノイド３３に供給し、これを
動作せしめる。

第５図示の装置は第６図のフローチヤートに示
す如く、電源投入の時点でマイクロスイツチ２１
が開成していると、これが閉成されるまで運搬部
１２を矢印A₂方向へ移動させる。運搬部１２が
水平位置となると、マイクロスイツチ２１が閉成
され、これによつてカウンタ２４の計数値は
「26」がプリセツトされる。このカウンタ２４の
計数値とメモリ２９よりの目的番地との差信号に
よつて運搬部１２の移動方向が決定され（この場
合矢印A₁方向）、運搬部１２は決定された方向へ
高速移動を開始する。この高速移動によつて運搬
部１２の現在番地が目的番地からｋ番地（たとえ
ばｋ＝１又はｋ＝２）以内となるとモータ３２は
短時間逆回転せしめられ、その後駆動電流のデユ
ーテイ比が小とされて運搬部１２は減速されて低
速移動を行なう。この後、カウンタ２４の計数値
が目的番地と同一となつた時点でモータ３２を短
時間逆転させ運搬部１２を停止させる。運搬部１
２が目的番地で停止している場合プランジヤソレ
ノイド３３を駆動してガイド板１８，１９のロツ
ク用切欠に嵌合させるが、うまく嵌合しない場
合、モータ３２へ駆動電流が瞬間的に供給されて
運搬部１２は小刻みに前進（ステツプ送り）せし
められる。また、運搬部１２が目的番地以外の番
地で停止している場合、目的番地より先の番地で
あれば運搬部１２の移動方向を変えて運搬部１２
をステツプ送りを行ない、プランジヤソレノイド
３３がロツク用切欠に嵌合するまで上記運搬部１
２の現在位置と目的番地との比較を繰り返して目
的番地で停止を完了する。

このように運搬部１２は停止直前で低速移動を
行ない、これを停止させるための直流モータの逆
転時間は極く短かいので運搬部１２は略目的番地
に停止することができ、第６図のフローチヤート
に示す如く、目的番地より手前番地又は次番地で
停止した場合もステツプ送りによつて確実に目的
番地とした後停止を完了することができる。

第５図示の装置はビデオデイスク検索時に上記
の如き動作を行なうが、ビデオデイスク搬送時及
びビデオデイスク搬送、返却モードにおいても同
様の動作を行ない、その説明を省略する。

上述の如く、本考案になる記録媒体自動選択再
生装置の運搬部移動制御装置は、複数のアドレス
パターンに対応して運搬部に固定され複数のアド
レスパターンを読み取り検出する複数のセンサ
と、運搬部が一定位置にあるとき閉成するスイツ
チと、スイツチが閉成したときプリセツトされ複
数のセンサよりの検出信号が運搬部の移動方向に
応じて変化したとき計数を行ない、計数による計
数値で運搬部の現在位置を表わすカウンタと、運
搬部を停止させる目的番地を記憶したメモリと、
目的番地と計数値とを比較して得られた差信号に
応じて運搬部を移動せしめるモータの駆動電流を
変えてモータの回転駆動を制御すると共に運搬部
が停止したとき運搬部を固定せしめるソレノイド
プランジヤの駆動を制御する制御回路とよりなる
ため、カウンタは複数のセンサの検出信号が運搬
部の移動方向の次の番地で得られるべき信号とな
つたときのみ計数値を変化させてチヤツタリング
又は複数のアドレスパターンの変化する点がずれ
ている場合も計数を誤ることがなく、また、運搬
部を目的番地付近まで高速移動し、その後低速移
動して移動時間を短縮すると共に略目的番地に停
止することができ、更に、運搬部が目的番地の手
前番地又は次番地に停止した場合もそのずれた方
向を知ることができ、ステツプ送りによつて運搬
部を確実に目的番地まで移動させてこの位置に固
定することができる等の特長を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置を適用したビデオデイスク
自動選択再生装置と他の機器を組合わせてなる一
のシステム例を示すブロツク系統図、第２図は第
１図示のビデオデイスク自動選択再生装置の構造
を示す斜視図、第３図は第２図中主要部の配置関
係を概略的に示す図、第４図Ａ，Ｂは本考案装置
で番地に対応して検出される２つのビツトパター
ンの１実施例を示す図、第５図は本考案装置の１
実施例のブロツク系統図、第６図は第５図示の装
置の動作説明のためのフローチヤートである。 ２１……マイクロスイツチ、２２，２３……フ
オトセンサ、２４……カウンタ、２５，２８……
比較回路、２６……駆動制御回路、２７，２９…
…メモリ、３０……チヨツパ回路、３１……プラ
ンジヤ駆動回路、３２……モータ、３３……プラ
ンジヤソレノイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のアドレスパターンに対応して運搬部に固
   定され該複数のアドレスパターンを読み取り検出
   する複数のセンサと、該運搬部が一定位置にある
   とき閉成するスイツチと、該スイツチが閉成した
   ときプリセツトされ、該複数のセンサよりの検出
   信号が該運搬部の移動方向に応じて変化したとき
   計数を行ない、該計数による計数値で該運搬部の
   現在位置を表わすカウンタと、該運搬部を停止さ
   せる目的番地を記憶したメモリと、該目的番地と
   該計数値とを比較して得られた差信号に応じて該
   運搬部を移動せしめるモータの駆動電流を変えて
   該モータの回転駆動を制御すると共に該運搬部が
   停止したとき該運搬部を固定せしめるソレノイド
   プランジヤの駆動を制御する制御回路とよりなる
   記録媒体自動選択再生装置の運搬部移動制御装
   置。