JPS6315534Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はエンジンのオイルパン内の潤滑油を濾
過してオイルポンプに送るために使用されるオイ
ルストレーナに関する。

（従来の技術） 従来のオイルストレーナは、実開昭57−178108
号公報や実開昭57−78712号公報に示されるよう
に、錐台状のカバー体ａを真下に向け配し、この
カバー体ａの開口部に形成した濾過面ｂが略水平
となるように構成されているのが一般である（第
１図）。

（考案が解決しようとする問題点） ところがこの従来例によると、潤滑油をオイル
パンｃに供給するときに、カバー体ａの内空間上
部に空気溜りｄができ、エンジン運転時にオイル
吸込管ｅを通じて潤滑油と共に空気がオイルポン
プに吸込まれ、潤滑系にエアレーシヨンによる不
都合が生じる。又自動車に搭載したエンジンにお
いては、車体の振動などによりオイルパンｃ内の
潤滑油の油面が大きく傾いたとき、前記カバー体
ａの一端が空気中に出ることがあり、このときカ
バー体ａに空気が取込まれ、上記同様空気溜りｄ
ができ、これがそのままカバー体ａ内に存在しつ
づけるので、オイルポンプに吸込まれやすく潤滑
系にエアレーシヨンによる不都合が生ずる。

（問題点を解決するための手段及びその作用） 本考案は、濾過面を水平面に対し傾斜して配設
すると共にカバー体の最上面を水平又は水平より
上方に向けて傾斜するように配設し、カバー体内
の空気が排出され空気溜りが生じないようにし、
これによつて潤滑系にエアレーシヨンによる不都
合が生じないようにしたことを第１の特徴とす
る。

又オイル吸込管の先端をカバー体の下方寄り部
分に接続し、オイル吸込管の先端がオイルの下層
部に開口するようにして、車体の傾斜や振動でオ
イル面が傾斜した場合でも外部空気がオイル吸込
管に吸込まれにくいようにしたことを第２の特徴
とする。

（実施例） 第２図は示す本考案の実施例は、オイル吸込管
１の先端に設けた錐台状のカバー体２の最上面３
を略水平に配設する一方、前記カバー体２の開口
部に金網で形成した濾過面４を水平面に対し傾斜
して配設している。又前記オイル吸込管１の先端
はカバー体２の下方寄り部分に接続している。

前記カバー体２の最上面３は水平より上方に向
けて傾斜するように配設してもよい。

上記構成のオイルストレーナはそのカバー体２
及び濾過面４がオイルパン５の潤滑油に浸される
ように配設されている。そして、エンジン運転時
には、前記潤滑油は濾過面４で濾過されてカバー
体２内に入り、次いでオイル吸込管１を経てオイ
ルポンプ（図示せず）に吸引される。尚、本考案
における錐台状のカバー体２は、円錐台状のもの
に限られず、角錐台状のものでも適用できる。

（考案の効果） 本考案は上記構成、作用を有するので、カバー
体内に空気溜りが形成されず、潤滑油と共に空気
がオイルポンプに吸込まれることを防止でき、従
来例に見られたエアレーシヨンの問題を解決する
ことができると共に、車体が傾斜した場合でも外
部空気が吸込管に吸込まれにくいエンジンのオイ
ルストレーナを提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の縦断側面図、第２図は本考案
の実施例の縦断側面図である。 １……吸込管、２……カバー体、３……最上
面、４……濾過面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. オイル吸込管の先端に錐台状のカバー体を設
   け、このカバー体の開口部に濾過面を形成したエ
   ンジンのオイルストレーナにおいて、前記濾過面
   を水平面に対し傾斜して配設すると共に前記カバ
   ー体の最上面を水平又は水平より上方に向けて傾
   斜するように配設し、且つオイル吸込管の先端を
   カバー体の下方寄り部分に接続したことを特徴と
   するエンジンのオイルストレーナ。