JPS6314589Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、田植機における車輪跡整地装置に関
する。

すなわち、本考案は、機体の下部には前後方向
の長い主フロートを、その両側方には短い補助フ
ロートをそれぞれ装設し、主フロートの後部にお
ける両側、及び両補助フロートの後部における内
側を切欠いて、各フロートの後部を幅狭に形成し
て各フロート間に大きな空間部を有せしめ、該空
間の前部を植付位置とし、植付部における水流の
流速を緩やかなものとし、植付時には水流の影響
を少なくし、しかもその後方の各フロートの後部
の大きな空間部に車輪跡整地装置を設けると共
に、該車輪跡整地装置の整地体には整地体前方側
の泥水を整地体後方側へ通過させ得る泥水通過許
容部を形成して、整地体により泥水が植付苗側に
強く押し流されることを可及的に防止して植付苗
の姿勢を良好なものに保ちながら適切な車輪跡整
地が行ない得るように成したものである。

次に、図面に示す実施例について説明する。

第１図に４条植形田植機の平面図を示し、機体
の下部には前後方向に長い主フロート１を、その
両側方には短い補助フロート２，２をそれぞれ装
設するが、主フロート１の中間寄り後部における
両側および両補助フロート２，２の中間部におけ
る内側には各植付爪３による植付位置イとなる凹
所１ａ，１ａ，２ａ，２ａをそれぞれ形成して、
各凹所から後端まで各フロートの後部を幅狭に形
成する。

主フロート１の前方側上方にはエンジンＥを搭
載し、前記凹所１ａ，２ａの位置より前方となる
主フロート１の両側と両補助フロート２，２の間
にはラグ付き車輪４，４をそれぞれ配設し、エン
ジンＥの両側方から後方へ延設する両スイング伝
動ケース５，５の後部に両車輪４，４をそれぞれ
伝動自在に架設し、伝動ケース５，５の前部両側
方に延出する支持体６，６により両補助フロート
２，２の前部を支持するように連設し、主フロー
ト１の後部から後方へハンドル７，７を延設し、
フロートと機体側との間に装設する苗植深さ調節
杆８によりフロートの上下調節ができるように装
設し、ハンドル７，７の前方に斜設した苗載台９
を横方向に往復動自在にして４本の各植付爪３が
苗載台９の下部から苗を掻取つて各植付位置イに
苗を植付けるように従来形同様に構成する。

Ａは整地体を示し、ゴム板より形成して、整地
作用を有する下部の横長部ａにはウエイト１５を
装着するとともに、横長部ａの高さが低くなるよ
うにその上方に泥水通過許容部としての開口１６
を形成し、前記苗載台９の下部後方に機体の進行
方向に対して直角でかつ水平な部材を丸パイプ製
支持フレーム１１により構成し、該フレーム１１
に前記ゴミ板の基部を取付部１７によつて取着
し、両整地体Ａ，Ａが植付位置イの後方で両車輪
４，４の後方に位置して接地できるよう下方に延
設して構成する。

しかして、田植機が両車輪により矢印ロ方向へ
前進し、主フロート１および補助フロート２，２
が田面を滑走する状態で、４本の各植付爪３が植
付位置イにそれぞれ植付けを行ない、両車輪４，
４の走行跡には整地体Ａ，Ａが追従滑走して均平
整地を行なう。

このように本考案は、機体の下部には前後方向
に長い主フロート１を、その両側方には短い補助
フロート２，２をそれぞれ装設し、主フロート１
の後部における両側、及び両補助フロート２，２
の後部における内側を切欠いて、各フロート１，
２，２の後部を幅狭に形成して各フロート１，
２，２間に大きな空間部を有せしめ、該空間の前
方を植付位置イとし、一方各フロート１，２，２
間に車輪４，４を配設せしめるとともに、各フロ
ート１，２，２の後部の大きな空間部には、植付
位置イの後側方で両車輪４，４の後方における田
面に対し整地体を車輪跡均平整地可能に滑走でき
るようそれぞれ機体に装設し、さらに該整地体に
は整地作用を有する整地部と、整地体前方側の泥
水を整地体後方側へ通過させ得る泥水通過許容部
を形成したことから、植付部における水流の流速
を緩やかなものとし、植付時には水流の影響を少
なくし適切なる植付を行ない得ることはもちろ
ん、車輪跡整地装置をフロート間に設けたもので
ありながら、車輪跡整地装置配設位置でのフロー
ト間の空間部が大きく、しかも車輪跡整地装置の
整地体には整地体前方側の泥水を整地体後方側へ
通過させ得る泥水通過許容部を形成していること
により、これらの協同作用によつて泥水が植付苗
側に強く押し流されることを可及的に防止して植
付苗姿勢を適切なものに保持し、好適な車輪跡整
地が行ない得るという顕著なる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は田植機
全体の平面図、第２図はその側面図、第３図は説
明のための概略平面図、第４図は要部の斜視図を
示す。 １……主フロート、２……補助フロート、４…
…車輪、Ａ……整地体、イ……植付位置。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 機体の下部には前後方向に長い主フロート１
   を、その両側方には短い補助フロート２，２をそ
   れぞれ装設し、主フロート１の後部における両
   側、及び両補助フロート２，２の後部における内
   側を切欠いて、各フロート１，２，２の後部を幅
   狭に形成して各フロート１，２，２間に大きな空
   間部を有せしめ、該空間の前方を植付位置イと
   し、一方各フロート１，２，２間に車輪４，４を
   配設せしめるとともに、各フロート１，２，２の
   後部の大きな空間部には、植付位置イの後側方で
   両車輪４，４の後方における田面に対し整地体を
   車輪跡均平整地可能に滑走できるようそれぞれ機
   体に装設し、さらに該整地体には整地作用を有す
   る整地部と、整地体前方側の泥水を整地体後方側
   へ通過させ得る泥水通過許容部を形成したことを
   特徴とする田植機における車輪跡整地装置。