JPS6313918Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は空缶を一個ずつ投入して偏平状に圧潰
する圧潰機に於て先に投入された空缶が圧潰され
圧潰室から排出されるまで、次の空缶が投入され
ないようにロツクする装置に関するものである。

従来ジユース、コーラ等の清涼飲料水やビール
等の空缶は道路、公園等いたるところで投棄され
空缶公害ともなつている。この缶入ジユースやビ
ールが販売されるところには空缶入れが設置され
ているがこの空缶は嵩高く大きな空缶入れを設置
しても多くの空缶を収容できず、すぐ空缶入れよ
りあふれ出るものとなつている。またこの空缶を
再利用を計るため回収する場合にも嵩高のためそ
の輸送費が高くつくなどの次点がある。そこで、
この空缶を偏平状もしくは他の方法で圧潰して回
収する方法が提案され、各種の空缶圧潰機が製作
されるようになつた。然し之等の空缶圧潰機では
その空缶投入口より連続して投入可能なため先に
投入された空缶が完全に圧潰されない前に次の空
缶が投入されたり、二個同時に投入されたりして
一缶毎完全に圧潰されないことがある。特に前者
に於ては圧潰機を詰まらせたり、圧潰部を破損し
たりすることがあり、また後者ではアルミ缶、ス
チール缶が確実に分離できない等の欠点がある。

本考案はアルミ缶とスチール缶とを自動的に圧
潰分離して取り出すようになした空缶圧潰機に於
て、確実に一缶毎圧潰し、缶毎に分離できるよう
になしたもので、以下本考案を図示の実施例に基
づいて説明する。

図に於て１は空缶圧潰機の本体で、この本体１
の上部又は側部に空缶を横方向にして１缶ずつ投
入されるようになした投入口を設けると共に該口
に開閉自在なる投入シヤツター２を設ける。そし
てこの投入シヤツター２を投入口を閉じるように
即ち第１図の如く状態にした時該シヤツター２の
内奥部は傾斜し、シヤツター内に投入供給された
空缶は圧潰部へ自然に落下供給されるようにな
す。

上記圧潰部の装置３は投入シヤツターの下端に
設けた背圧板３１と押圧装置としての油圧シリン
ダ３２により背圧板に対して接離方向に摺動する
加圧板３３とを互いに対向して成る。この油圧シ
リンダ３２は本体のフレームにて支持され、この
油圧シリンダ３２のロツド先端に上記加圧板３３
が固定される。また本体のフレームにはけり出し
ピン３４を１乃至２本以上所定数を加圧板側に向
つて突設するが、該けり出しピン３４は加圧板が
後退し、待機位置即ち、背圧板と許容最大限に離
間した位置（戻り端）にある時、加圧板に穿孔し
たピン孔を貫通し、ピン先端が背圧板側に少し突
出するようになすと共にこのピン孔の周囲に且つ
背圧板側に磁石３５を嵌合する。

またこの加圧板、背圧板間の下方位置には本体
フレームに揺動自在にて缶支持装置４が設けられ
る。この空缶の支持装置は第７図に詳示する如く
二枚のＬ字形をしたガイド板４１，４１を平行に
配設し、その両端部間に一方に支持軸４２他方に
ウエイト４３を夫々架設して一体とし、且このガ
イド板の中央部に軸４４を貫通せしめ、この軸４
４の両端が本体フレーム側に設けられる軸受４５
にて支持され缶支持装置４は上記軸４４を支点と
して揺動自在となされる。この時ウエイトにて支
持装置４はこの先端側の支持軸４２が常に上方向
に持ち上げられるよう作用せしめられる。このよ
うに形成される空缶の支持装置４は通常装置に於
て支持軸が互いに離間し空缶の供給受入状態にあ
る加圧板、背圧板の中間位置にあるようにして軸
４４が軸支されている。そして空缶が投入口シヤ
ツターを開いてシヤツター内へ投入し、次にシヤ
ツターを閉じると該空缶はシヤツター内を転動し
開いた加圧板、背圧板間の圧潰部へ投入され、こ
こで空缶は支持装置の支持軸上に載置される。次
に油圧シリンダの操作にて加圧板が背圧板に向つ
て前進し空缶を対向する背圧板側へ押しつけ、こ
の前進する加圧板にて挾持されるまで、支持装置
の支持軸にて空缶は支持されている。加圧板の前
進によつて空缶Ｇが偏平状に押しつぶされ始める
と加圧板の下端によつて支持装置は揺動し、圧潰
部より脱出せしめられる。また加圧板の後退にて
偏平状に圧潰された缶は下方へ落下し、スチール
缶とアルミ缶が分離されるが、これはアルミ缶が
加圧板の後退する直後下方へ落下するが、スチー
ル缶は加圧板に設けられた磁石に吸着され加圧板
の復帰位置まで戻り、この位置でけり出しピンに
けり出され、磁石による吸着力が解除され下方の
分離シユート５上へ落下し、このようにしてアル
ミ缶とスチール缶とが分けられるものである。

また上記のように投入口に投入された空缶は１
缶毎確実に行えるよう投入口部にロツク装置６が
設けられる。このロツク装置は第２図乃至第６図
に詳示される如く投入シヤツター２の底片２ａの
一側方へロツクバー６１を突出せしめると共にこ
の投入シヤツターの側方と対向してリミツトスイ
ツチ６２とロツク用ソレノイド６３とを本体側に
設けて成るもので、このリミツトスイツチ６２は
ロツクバー６１にてON、OFFの操作が行われる
が、片きき用のものが使用され、またロツク用ソ
レノイド６３はストツパー６４が突設されてい
る。従つて投入シヤツター２を開くとロツクバー
６１にてリミツトスイツチの操作片は操作される
が、このシヤツター開方向にてON、OFF操作は
行なわれない状態となつており、次にシヤツター
２を閉じるとシヤツター内に投入された空缶はシ
ヤツター底片上を転動して開口された圧潰部へ供
給されることとなり、油圧シリンダが動作し、所
望の圧潰が行なわれる。このシヤツター２を閉じ
る時、再びロツクバー６１にてリミツトスイツチ
６２が操作されるが、この片きき用のリミツトス
イツチはONされ、ロツク用ソレノイド６３は第
５図Ｂの状態より第６図Ｂの状態にストツパー６
４が上昇せしめられた位置で保持されることにな
る。これにより投入シヤツターを開こうとしても
ストツパー６４にロツクバー６１が当接されシヤ
ツターはロツクされた状態となつて開くことがで
きないものとなる。そして空缶の圧潰が終了する
と上記ソレノイド６３はOFFされるようになつ
ているので、ストツパー６４は第５図Ｂ、Ｃに示
す状態となつてシヤツターを開けられるようにな
る。ロツクバーはストツパーが下ることによりス
トツパーに当接されないからである。なお本考案
において押圧装置は本実施例で説明した油圧式に
限定されずに電動式、その他の方式であつても良
にのは勿論である。

而して本考案による時は投入シヤツターの開閉
とプレス加圧とが同調され、先に投入された空缶
が完全に圧潰されないうちでは投入シヤツターが
開かず圧潰が完了した後開くようになしているた
め空缶は１缶ずつ確実に偏平状に圧潰され、圧潰
部を破損することがないと共にアルミ缶とスチー
ル缶との分離も確実に行える利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は概略図、第２図は要部の正面図、第３
図は同側面図、第４図は同平面図、第５図・第６
図は動作説明図、第７図は部品図である。 １……本体、２……投入シヤツター、３……圧
潰部、４……空缶の支持装置、５……分離シユー
ト、６……ロツク装置、６１……ロツクバー、６
２……リミツトスイツチ、６３……ロツク用ソレ
ノイド、６４……ストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空罐圧潰機の投入口より投入された空罐を横方
   向にして一個ずつ確実に供給するようになした揺
   動自在なる投入シヤツターの下端に隣接して背圧
   板と、これに対向し押圧装置にて接離方向に摺動
   する加圧板とより成る圧潰部を配設すると共にこ
   の背圧板、加圧板間中間の下方位置に分離シユー
   トを具備して成る空罐圧潰機に於て、上記投入シ
   ヤツターにロツクバーを突設し、このシヤツター
   の開閉時該バーにて操作される位置にロツク用ソ
   レノイド作動用のリミツトスイツチと上記ロツク
   バーを空罐の圧潰完了まで上昇し、停止せしめる
   ストツパーを具備したロツク用ソレノイドとを設
   けて成るロツク装置を具備したることを特徴とす
   る空罐圧潰機の投入口ロツク装置。