JPS63137838A - 多層構造体 - Google Patents

多層構造体

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JPS63137838A
JPS63137838A JP28490586A JP28490586A JPS63137838A JP S63137838 A JPS63137838 A JP S63137838A JP 28490586 A JP28490586 A JP 28490586A JP 28490586 A JP28490586 A JP 28490586A JP S63137838 A JPS63137838 A JP S63137838A
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坂巻 千尋
武男 加藤
秀樹 山本
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂またはエチレン−
ビニルアルコール系樹脂をガスバリア層とし、該ガスバ
リア層の両側にポリオレフィン系樹脂からなる防湿層と
した多層構造体で、特にレトルト殺菌等の加熱殺菌によ
るガスバリア性の低下を小さくした多層構造体に関する
〔従 来 技 術] ポリ塩化ビニリデン系樹脂、およびエチレン−ビニルア
ルコール系樹脂は、優れたガスバリア性、および透明性
を有し、容器、フィルム等を構成するガスバリア層とし
て広く利用されている。このガスバリア層により食品、
医療品等の内容物の酸素による劣化が防止でき、内容物
の長期保存が可能となった。
このうちガスバリア層としてポリ塩化ビニリデン系樹脂
を用いる場合、該樹脂は、25°Cにおいて20μの厚
さで、1〜5cc/rrr・day程度で、エチレン−
ビニルアルコール系樹脂に比較して約1/10程度のガ
スバリア性であるため、許容酸素の多い物や保存期間の
短かい物に限定されてしまっている。
また、食品を常温で保存、流通するため、食品を包装後
レトルト殺菌を施すのが一般的に行なわれている。
ガスバリア層としてポリ塩化ビニリデン系樹脂を用いた
場合、近接するビニリデン鎖の〜cf!、基と−H基が
互いに接近し、宝な三次元構造をとり、このためガスの
透過する空隙が+チ端に少なく、ガスの分散性が悪く、
ガス透過性が低いものとなっていた。
このポリ塩化ビニリデン系樹脂をガスバリア層とした材
料を用いてレトルト殺菌を行なうと、レトルト殺菌の温
度上昇に伴ないガスバリア性が低下する。この温度依存
性は、ポリ塩化ビニリデン系樹脂は、30”C上昇する
毎に、ガス透過度は10倍となり、他の樹脂に比較して
も大きいものである。
−iにレトルト殺菌条件は、120°Cで30分間の水
中加熱に匹敵するもので、この条件を例とした場合、2
5°Cのガス透過度の1000倍以上の1000〜50
00cc/ボ・dayとなり、殺菌時間が30分間の短
時間であっても、透過侵入する酸素の量は、食品の保存
においては、無視できるものではなかった。
一方、ガスバリア層としてエチレン−ビニルアルコール
系樹脂を用いた場合、そのガスバリア性は、前述のポリ
塩化ビニリデン系樹脂と比較して格段と優れたものであ
り、長期保存用の材Flとして汎く利用されている。
しかしながら、エチレン−ビニルアルコール系樹脂は、
乾燥状態では高いガスバリア性を示すが水分依存性が高
く、水分の影響によるガスバリア性の低下が著しいもの
である。そのためエチレン−ビニルアルコール系樹脂を
使用する場合、その両側を防湿性の優れたポリオレフィ
ン層を設けた多層構造体として使用さ机ている。
このような多層構造体をとってもレトルト殺菌のように
苛酷な条件で使用すると中間に位置するエチレン−ビニ
ルアルコール系樹脂が水分に曝され、ガスバリア性の低
下は免がれないものであった。
そこで、このようなレトルト殺菌時における水分の影響
を極力小さくして、ガスバリア性の低下を防止するため
、乾燥剤を配合した保護層を設けた多層構造体が特公昭
61−34392号公報に示されている。
〔解決しようとする問題点] ポリ塩化ビニリデン系樹脂またはエチレン−ビニルアル
コール系樹脂をガスバリア層とした多層容器またはフィ
ルムは、ガスバリア性に優れるが、レトルト殺菌等の加
熱殺菌を行なうと、その熱および/または水分の影響に
よりガスバリア層のガスバリア性が低下してしまってい
た。
この欠点を改良するため特公昭61−34392号公報
に示されるようにガスバリア層を保護する位置に乾燥剤
を配合した保護層を設けることにより、レトルト殺菌時
に侵入する水分を吸着し、ガスバリア層まで水分が達し
ないようにしてガスバリア性を維持するものがある。
しかしながら、上記保5i層で吸着した水分は、ガスバ
リア層に接するので、一旦吸着した水分の放出または、
水分を吸着した保護層の影響によりガスバリア層の機能
が低下するおそれがあった。
本発明は、上記欠点を解消し、レトルト殺菌等の加熱殺
菌等で侵入する水分を利用し、侵入する酸素を内部まで
到達しないようにした容器、フィルム等の多層構造体を
提出することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
ポリ塩化ビニリデン系樹脂またはエチレン−ビニルアル
コール系共重合体からなるガスバリア層の保護層として
水分により脱酸素機能を有する脱酸素剤を混入した酸素
吸収層を設けることにより解決した。
この酸素吸収層をガスバリア層と最外層との接着層とす
ることにより、共押出し多層構造体が得られた。
共押出し多層構造体とする場合、酸素吸収層の脱酸素剤
を混入する樹脂を不飽和カルボン酸またはその誘導体で
変性した変性ポリオレフィンを用いる。
一方、酸素吸収層に用いる脱酸素剤としては、水分の存
在下で酸素吸収反応を示す、鉄粉、硫酸第一鉄、アスコ
ルビン酸またはその誘導体を主剤とし、さらに必要に応
しハロゲン化金属、アルカリ性物質の少なくとも一種を
添加剤として加えたものからなる。
そして、本発明でいう多層構造体としては、フィルム、
シート、成形容器環一般に包装に用いられる形態をいう
〔作   用] レトルト殺菌時に外側から水分が侵入して、ガスバリア
層のガスバリア性が低下しても、侵入した水分により酸
素吸収層の脱酸素剤が、酸素を吸収し、ガスバリア性の
低下を補うことができる。
(実  施  例) 〈実施例1〉 共押出し多層シート製造装置により、下記表−1に示す
樹脂を3台の押出機より、同時に押出し、溶融樹脂合流
部にて合流後、Tダイよりシート状に押出し、冷却する
ことにより、総厚650μの3種5層の多層シートを得
た。
この時、ガスバリア層は、塩化ビニリデン−塩化ビニル
コポリマー、酸素吸収層は、無水マレイン酸変性ポリプ
ロピレンに硫酸第一鉄、水酸化カルシウムからなる脱酸
素剤を下記表−2に示した配合比で配合したものである
表−1 表−2 得られた多層シートの各層の厚さは、どの試料とも共通
で、外層のポリプロピレン(250μ)/酸素吸収層(
50μ)/ガスバリア層(50μ)/酸素吸収層(50
μ)/内層ポリプロピレン(250μ)であった。
得られた多層シートをプラグアシスト真空成形法により
、絞り比(深さ/開口径)が、0.3の円柱形トレイ容
器に成形し、後述のメチレンブルー混合液を充填後、煮
沸浴中で10分間加熱し、内部残留酸素を除去した後、
溶液が青色から無色に変ったことを確認し、二輪延伸ポ
リエステル(12μ)/アルミ箔(9μ)/ポリプロピ
レン(50μ)の構成からなる基材により密封した。
次に、この密封した容器を熱水式レトルト殺菌装置によ
り、120°C130分間のレトルト殺菌を行ない、内
容液の色の濃度変化を反射率を用いて測定した。
なお、基準サンプルの反射率は、白が95%で、黒が1
.6%で、測定には、マクベス社のクオンタログデンシ
トメータを使用した。
その結果を下記表−3に示す。
表−3 表−3より明らかなように、酸素吸収層として脱酸素剤
を混入した容器は、酸素の容器内への侵入が小さい。ま
た、試料6.7.8.9、IOは、レトルト後、6ケ月
経過後においても、酸素の侵入を示す青色化が生してい
ない。
一方、酸素吸収層を設けた試料2.3は、ある程度の効
果はあるが十分に酸素の侵入を防止することができなか
った。
そして、試料10は、酸素の侵入を十分防止できるが、
酸素吸収層の層間強度の低下がみられた。
以上のように硫酸第一鉄の混合比が5重量部以下では、
酸素吸収能力が不足し、また40重量部以上では層間強
度の低下がみられた。また、添加した水酸化カルシウム
の量は、2〜15重量部の範囲で混合するのが好ましい
上述のメチレンブルー混合液の組成は下記の通りである
実施例1で得られた試料1.3.7からなる容器に1さ
ば水煮」を充填密封し、120°C130%でレトルト
殺菌を行ない、20゛C165%RHおよび40’C1
90%RHで保存し、経時による変化を官能検査および
過酸化物価(食品衛生改良)により検査した。
その結果を第4表に示す。
0ズ1冷白) 表−4 試料1の容器では、20°C165%RH保存では1ヶ
月後に、40°C190%RH保存では、10日後には
油脂の酸化にみられる弱い異臭を発した。
く実 施 例 3〉 内層および外層がエチレン・プロピレンランダムコポリ
マー、ガスバリア層が、エチレン含有率38モル%、ケ
ン化度99モル%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
化物、酸素吸収層が、無水マレイン酸グラフト変性ポリ
プロピレンに粒径が10μ以下のパウダー状鉄粉と塩化
第一鉄からなる脱酸素剤を80/1515(重量比)を
混合した樹脂からなる3種5層の多層中空容器を共押出
しプロー成形装置を用いて製造した。
得られた多層中空容器は、内、外層の厚さが155μ、
酸素吸収層の厚さが、30μ、ガスバリア層の厚さが2
0μで、容積が500mj!、重量は、20gであった
上記容器に、下記処方の輸液を500mj!充填密封し
、 110°C,60分間レトルト殺菌を行なった。
その後25°C−65%RHで暗所保存し、各輸液成分
の変動を測定し、その結果を第1図のグラフに示す。
これと同時に、酸素吸収層の脱酸素剤を含まない他は、
同じ構成の多層中空容器で同様の実験を行なった。その
結果を第1図のグラフに示す。
(輸液処方) 〔成 分]      〔濃 度〕 グルコース       200g/ 1ナトリウム 
      40mEq/ (Lカリウム      
  2On+Eq/ i!。
マグネシウム      5mEq/ j;!アミノ酸
        30g/ 1ビタミンA      
  15g/ l。
第11図から明らかなように、脱酸素剤を含まない従来
の多層中空容器では、1ケ月後でグルコース、アミノ酸
、ビタミンAの酸化分解による減少がみられ、2ケ月で
ほぼ半減した。これに対して本発明の多層中空容器では
、6ケ月後においても、はぼ初期の濃度が保持された。
〈実 施 例 4〉 外層が、厚さ40μのポリアミドフィルム、ガスバリア
層が厚さ25μの実施例3で用いたと同じエチレン−酢
酸ビニル共重合体ケン化物フィルム、内層が、厚さ40
μのポリプロピレンフィルムとし、各層間を、下記表−
5組成の2液硬化型ウレタン系接着剤を主成分とした酸
素吸収層を介して積層した。なお、酸素吸収層の塗布量
は、40g/■fであった。
表−5 (重量%) 1)、アトコートAD   76  東洋モートン類2
)、アトコートCAT  10 積層後、40’Cl2O%RHの雰囲気下で2日間保存
後、実施例1と同様な方法により、メチレンブルー混合
液を上記多層フィルムを製袋し、120’C130分間
レトルト殺菌し、経時的にメチレンブルー混合液の濃度
変化を反射率を用い測定した。その結果を表−6に示す
測定には、マクヘス社クオンタログデンシトメーターを
使用した。
なお、標準反射率は、白が94%、黒が1.5%であり
、試料の測定は、標準白板に試料を置いて測定した。
表7から明らかなように、試料11は、酸素の侵入を示
す青色化がレトルト直後から起こり、その後の保存でも
同様の傾向を示した。脱酸素剤の配合割合の少ない試料
12では、レトルト直後に酸素の侵入を示す青色化がみ
られるが、1ケ月後には、その濃度が低下している。脱
酸素剤の配合割合の多い試料I3では、酸素侵入を示す
11色化がほとんど認められなかった。
〔効  果〕
本発明は、以上の構成からなるので、本発明の多層構造
体からなる袋、容器に食品を充填、密封した後、レトル
ト殺菌等の加熱殺菌による熱、水分によるガスバリア性
が低下する樹脂層をガスバリア層として用いても、ガス
バリア層を保護する位置に、侵入してきた水分により脱
酸素機能を有する脱酸素剤を混入した酸素吸収層により
、食品を劣化させる酸素の侵入を阻止することができ、
レトルト殺菌等による加熱殺菌によるガスバリア性の低
下が小さく、保存性が良好となる。
特に、脱酸素剤として、第一鉄塩またはアスコルビン酸
を主体としたものは、透明性に優れ、また、食品に対す
る影響も少ないので、これら脱酸素剤を混入した酸素吸
収層を有する多層構造体は、食品包装用として、特に有
効なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、実施例3の測定結果を示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)ポリ塩化ビニリデン系樹脂またはエチレン−ビニ
    ルアルコール系共重合体からなるガスバリア層の保護層
    として水分により脱酸素機能を有する脱酸素剤を混入し
    た酸素吸収層を設けた多層構造体。
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