JPS6313754Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、商品を陳列する陳列棚に係り、さら
に詳しくは陳列棚に取付けて商品を吊す横棧の取
付構造に関するものである。

［従来の技術］ 従来のこの種横棧の取付構造として、例えば横
棧の両端部に溶接等によりフツク片を一体的に固
着し、このフツク片を被取付部に係止したもの、
あるいは横棧の両端部にボルトによりそれぞれ２
枚の取付片を取付け、この取付片の間に被取付部
を挾んでボルトで固定するようにしたものなどが
ある。

［考案が解決しようとする問題点］ 前者のものは、単にフツク片を被取付部に係止
するだけなので、取付が不安定で外れ易く、とき
として落下してこれに吊された商品を汚したり破
損したりすることがある。また後者のものは横棧
を手で支えながら取付片で被取付部を挾んでボル
トを締めなければならないので、取付作業が面倒
であるばかりでなく、ボルトが緩むと横棧が外れ
ることがあり、何れも好ましくなかつた。

本考案は、上記の問題点を解決すべくなされた
もので、取付が容易でしかも外れることのない横
棧の取付構造を得ることを目的としたものであ
る。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、上記の問題点を解決し目的を達成す
るためになされたもので、網が張設された枠体を
対向して立設し、該枠体間に横棧を取付けてなる
陳列台において、上部にＵ字状に折曲げられた係
止部を有し、下部に該係止部と同方向にほぼ水平
に折曲げられた折曲部を有する板状の本体と、該
本体の前記折曲部の折曲方向と反対側の面に取付
けられた前面が開放され断面状の横棧受けとか
らなるフツク板と、断面が方形の横棧とからな
り、前記フツク板を前記枠体の網に対向して装着
し、これらフツク板の横棧受けに前記横棧の両端
部を嵌合してなる陳列棚の横棧取付構造を提供す
るものである。

［作用］ フツク板の係止部を枠体に張設された網の上段
の線材にそれぞれ係止すると共に、下段の線材に
それぞれ折曲部を係着してフツク板を対向配置
し、これらフツク板に設けた横棧受けに横棧の両
端部を嵌合する。

［実施例］ 第１図ａは本考案を実施した陳列棚を模式的に
示した斜視図である。図において、１ａ，１ｂ，
１ｃ及び１ｄ，１ｅは例えばアルミニウム型材を
方形に折曲げてその内縁に網２を張設してなる枠
体で、複数の枠体１ａ，１ｂ，１ｃが対向して配
置され、後部にはこれら枠体１ａ〜１ｃを支持す
る枠体１ｄ，１ｅが結合されている。３は枠体１
ａ〜１ｃの下部に差渡され、これら枠体１ａ〜１
ｅを補強すると共に、必要に応じて商品を載置す
る板材である。

４ａ，４ｂ及び４ｃ，４ｄは枠体１ａと１ｂの
間及び枠体１ｂと１ｃとの間にフツク板５，６を
介して取付けられた横棧で、例えば第２図に示す
ようなアルミニウム型材からなる断面方形の部材
が使用されている。７はＢ図に示すように一端に
状の掛止め具７１を有するアームで、横棧４ａ
〜４ｄに適宜間隔で係止され、例えば衣類、台所
用品、洗面用具、玩具等の商品を吊して陳列す
る。

第３図はフツク板５，６の詳細を示す斜視図で
ある。５は金属板、合成樹脂等からなる端部用の
フツク板で、本体５１の上部及び下部の中央部に
はそれぞれ切除部５２，５２ａが設けられ、上部
の切除部５２の両側は外方にＵ字状に折曲げられ
て係止部５３，５３ａが形成されており、下部の
切除部５２ａの両側は外方にほぼ水平に折曲げら
れて折曲部５４，５４ａが形成されている。な
お、フツク板５の係止部５３，５３ａと折曲部５
４，５４ａとは、網２を構成する横線材２１ａ，
２１ｂ間に係止できる間隔に、またフツク板５の
幅は、縦線材２２ａ，２２ｂの間に挿入できる大
きさになつている。

５６は横棧受けで、例えば金属板を折曲げて上
方及び前方が開口するちり取り状に形成されてお
り、横棧４が嵌合できる大きさになつている。こ
の横棧受け５６は、底板の後部に突設された突起
（図示せず）が本体５１の下方に設けた貫通穴５
５に嵌入され、フツク板５に取付けられる。５８
は必要に応じて底板から内側に突設した切起し片
で、横棧４に設けた溝４１ａ，４１ｂが係合す
る。

６は金属板、合成樹脂等からなる中継ぎ用のフ
ツク板で、本体６１の上下には両側に切除部６
２，６２ａ，６２ｂ，６２ｃが設けられており、
上部の中央部は外方にＵ字状に折曲げられて係止
部６３が形成され、下部の中央部はほぼ水平に折
曲げられて折曲部６４が形成されている。そし
て、横棧受け５６の突起５７が本体６１に設けた
貫通穴６５に嵌入され、フツク板６に取付けられ
ている。

次に、上記のようなフツク板５，６を用いて枠
体１ａ〜１ｃ間に横棧４を取付ける要領を説明す
る。

先ず、第３図に示すように枠体１ｃの網２の横
線材２１ａに横棧受け５６が取付けられたフツク
板５の係止部５３，５３ａを係合し、下段の横線
材２１ｂに折曲部５４，５４ａを係着すると共
に、枠体１ｂにフツク板５に対向して横棧受け５
６が取付けられた中継ぎ用のフツク板６を取付け
る（取付要領は上記受け具５とほぼ同じ）。次に
第４図に示すように、枠体１ｂに取付けた中継ぎ
用のフツク板６の背面に、その係止部５３，５３
ａ及び折曲部５４，５４ａを中継ぎ用のフツク板
６の切除部６２，６２ａ及び６２ｂ，６２ｃに位
置させて横棧受け５６が取付けられたフツク板５
を取付け、さらに枠体１ａにこのフツク板５と対
向してフツク板５を取付ける。

そして、フツク板５と中継ぎ用のフツク板６の
横棧受け５６，５６及びフツク板５，５の横棧受
け５６，５６にそれぞれ横棧４の両端部を嵌合す
れば、横棧４の取付けが完了する。

第５図、第６図はフツク板の他の実施例を示す
斜視図で、本実施例においてはフツク板５の本体
５１の両側に切除部５９，５９ａを設けると共
に、横棧受け５６を状に形成し、両側板の後方
に設けた突出部５７を本体５１に設けた貫通穴に
挿入して取付けたものであり、中継ぎ用のフツク
板６は本体６１の両側に上記フツク板５の切除部
５９，５９ａに嵌入する腕６９，６９ａを設けた
もので、その取付け要領は第４図の場合に準じて
行なわれる。

上記の実施例では、横棧４、フツク板５，６、
横棧受けを主としてアルミニウム型材又はアルミ
ニウム板で構成した場合を示したが、その他の金
属材料を使用してもよく、あるいは合成樹脂で成
型してもよい。

また、横棧受け５６はその後部に設けた突起を
フツク板５，６の本体５１，６１に設けた貫通５
５，６５に挿入して取付ける場合を示したが、ス
ポツト溶接、接着剤その他の手段により両者を結
合してもよい。

さらに実施例では枠体１ａ〜１ｃを３個立設
し、これら枠体間にフツク板５及び中継ぎ用フツ
ク板６を介して横棧４を取付けた場合を示した
が、枠体を２個対向配置してその間に横棧を取付
ける場合は両枠体にフツク板５を取付ければよ
く、中継ぎ用フツク板６は不要である。

［考案の効果］ 以上の説明から明らかなように、本考案は網を
張設してなる枠体に横棧受けを有するフツク板を
対向して取付け、この横棧受けに断面方形の横棧
の両端部を嵌合するようにしたので、取付作業が
きわめて容易でしかも横棧が落下するおそれもな
く、実用上の効果大である。

【図面の簡単な説明】

第１図ａは本考案を実施した陳列棚を模式的に
示した斜視図、ｂは横棧に取付けるアームの斜視
図、第２図は横棧の実施例の斜視図、第３図、第
４図は本考案実施例の斜視図、第５図、第６図は
本考案の他の実施例の斜視図である。 １ａ〜１ｅ：枠体、２：網、４：横棧、５，
６：フツク板、５３，５３ａ，６３：係止部、５
４，５４ａ，６４：折曲部、５６：横棧受け。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 網が張設された枠体を対向して立設し、該枠体
   間に横棧を取付けてなる陳列台において、 上部にＵ字状に折曲げられた係止部を有し、下
   部に該係止部と同方向にほぼ水平に折曲げられた
   折曲部を有する板状の本体と、該本体の前記折曲
   部の折曲方向と反対側の面に取付けられた前面が
   開放され断面状の横棧受けとからなるフツク板
   と、 断面が方形の横棧とからなり、 前記フツク板を前記枠体の網に対向して装着
   し、これらフツク板の横棧受けに前記横棧の両端
   部をそれぞれ嵌合したことを特徴とする陳列棚の
   横棧取付構造。