JP3643976B2 - 連結棚 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビ、ステレオ等の家電製品のように、比較的重量のある商品の陳列に適する連結棚に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、商品陳列用の棚装置は、左右1対の支柱の前面に、前方に向けて突設した棚ブラケットによって棚板を片持ち支持しているのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この棚装置は、片持ち支持構造であるため、テレビ、ステレオ等の家電製品のように比較的重量のある商品の陳列には適していない。
そこで、前後左右方向に配列された4本の支柱を連結する連結杆をもって棚板を支持した、重量に耐えられる工場、倉庫用の棚装置はあるが、この棚装置は、支柱の前面に棚板を支持する連結杆の係止孔が露呈し、さらに、左右連結杆の端部も、支柱の前面に被さるような構造を採用しているため、棚装置の美観が損われるという問題がある。
【0004】
本発明は、このような問題点に鑑み、係止孔を、支柱の左右側面に形成し、美感を損わないようにするとともに、隣接する棚板の間の隙間から物品が落ちるのを防止した連結棚を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 前後左右に配列された4本の支柱の左右対向面に係止孔を複数列設し、前記係止孔に、左右方向を向く左右連結杆の両端に形成した係止爪を係止することにより、前記支柱を左右方向に連結して、前後1対の枠体を形成し、これら前後の支柱の上端部同士と下端部同士とを、前後方向を向く上下1対の前後連結杆をもって互いに連結することにより、前後1対の枠体同士を連結し、前後の左右連結杆に互いに向き合って形成した棚板受け部に棚板を載置し、かつ棚板の側端面を、左右の支柱の対向面に当接させることによって形成したユニット棚複数を、隣接するものにおける前後の支柱を共用させて、左右方向に 並置し、この共同されている前後の支柱の間に、側方向に位置する棚板の間の間隙を塞ぐ閉塞カバーを架設する。
【0006】
(2) 上記(1)項において、閉塞カバーは、断面逆U字状のチャンネル状部の両側下端部を、互いに離れる方向へ屈曲するとともに、その前後端をチャンネル状部の前後両端より前後方向に突出させた脚片を有し、この脚片の前後端部をもって、支柱の左右両側を挟ませるとともに、この脚片の前後端部を、支柱の両側における左右連結杆に設けた棚板受け部に載置させる。
【0007】
( 3 ) 上記(1)または ( 2 )項において、棚板の上面と、閉塞カバーの上面とを同一面とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の連結棚におけるユニット棚の実施の形態を、図1および図2に基づいて説明する。
なお、実施の形態における前とは、各図における右下方をいう。
【0009】
ユニット棚(1)は、前後左右の4本の支柱(2)と、支柱(2)を左右方向に連結する前後1対の上下の左右連結杆(3)(4)と、支柱(2)の上端部同士と下端部同士とを前後方向に連結する上下1対の前後連結杆(5)と、物品が載置される棚板(6)とを備えている。
【0010】
4本の支柱(2)は、断面長方形の角筒部材からなっている。
【0011】
支柱(2)の左右方向の対向面(2a)には、複数の係止孔( 7 )が等間隔をもって、上下方向に穿設されている。
【0012】
図2に示すように、支柱(2)の前後方向の対向面(2b)には、後述する前後連結杆(5)の偏平な係止爪(8)が係止する、左右1対の係止孔(9)が上端部と下端部とに形成されている。
係止孔(7)(9)は、上下方向を向くスリット状のものである。
【0013】
上方の左右連結杆(3)は、側面視断面がL字状のアングル状部材であり、左右両端には、フック状の偏平な係止爪(10)を突設してある(左端の係止爪は図示省略)。係止爪(10)は、係止孔(7)の間隔と同間隔で、上下方向に2つ設けられている。
左右連結杆(3)の水平の部分は、棚板受け部(11)である。
【0014】
前後連結杆(5)は、正面視断面がほぼ逆U字状のチャンネル状部(12)と、このチャンネル状部(12)の前後両端に左右方向に離間して設けられた左右1対の係止爪(8)とを備えている(後端の左右1対の係止爪は省略)。
【0015】
左右1対の係止爪(8)の間隔と、支柱(2)の前後対向面上の左右1対の係止孔(9)の左右間隔は、同一である。
【0016】
下方の左右連結杆(4)は、1枚の鉄板を折曲げて形成されており、約90度屈曲して形成された着床片(13)および垂直片(14)と、垂直片(14)の上端を下向に屈曲してから着床片(13)と同一方向に、かつ平行に屈曲して水平に形成された棚板受け部(15)と、垂直片(14)の左右両端より突設された偏平なフック状の3つの係止爪(16)とを備えている(左端の係止爪は図示省略)。3つの係止爪(16)は、係止孔(7)の配列間隔と同一の間隔で上下方向に配設されている。
【0017】
このユニット棚(1)は、次のようにして組立られる。
先ず、支柱(2)の係止孔(7)に、上方の左右連結杆(3)の係止爪(10)を係止し、さらに、支柱(2)の下端部の3つの係止孔(7)に、下方の左右連結杆(4)の係止爪(16)を係止して、左右1対の支柱(2)を左右方向に連結して枠体(17)を形成する。枠体(17)は、前後1対形成される。
【0018】
次に、支柱(2)の前後対向面(2b)に穿設された係止孔(9)に、前後連結杆(5)の係止爪(8)を係止して、支柱(2)を前後方向に連結する。これによって、前後1対の枠体(17)同士が連結される。
【0019】
枠体(17)同士を連結する際、左右連結杆(3)(4)の棚板受け部(11)(15)が、相手の左右連結杆(3)(4)の棚板受け部(11)(15)と互いに向き合うように、前後連結杆(5)によって連結する必要がある。
【0020】
支柱(2)を連結した前後1対の左右連結杆(3)の棚板受け部(11)同士は、同じ高さになる。
また、左右連結杆(4)と、前後連結杆(5)とによって、平面視方形状に形成され、棚板受け部(15)同士は同じ高さになる。
【0021】
最後に、棚板受け部(11)(15)上に棚板(6)を落とし込むと、棚板(6)は棚板受け部(11)(15)に受け止められて、ユニット棚が形成される。上方の左右連結杆(3)は、上下方向に複数配列されているため、棚段は、複数段形成される。
【0022】
棚板(6)は、左右連結杆(3)の垂直片(18)によって、前後方向への移動が規制される。また、係止孔(7)が、支柱(2)の前後幅のほぼ中央に形成されて、連結杆(3)の垂直片(18)が支柱(2)の前後幅のほぼ中央に位置しているため、棚板(6)の左右側端面が、支柱(2)の左右方向の対向面(2a)に当接し、棚板(6)の左右方向への移動が阻止される。
従って、全支柱(2)の左右方向への傾倒が阻止される。すなわち、棚板(6)がユニット棚(1)の補強に利用されている。
【0023】
以上のユニット棚(1)は、左右連結杆(3)(4)の長さを、前後連結杆(5)の長さより長くした、開口の広いものであるが、逆に、前後連結杆(5)の長さを、左右連結杆(3)(4)の長さより長くして、奥行の長いものとすることもできる。
【0024】
さらに、このユニット棚(1)は、図1の左下側を前部にして使用することもできる。
【0025】
図3、図4は、上記ユニット棚 ( 1 ) を複数並設して形成した本発明の連結棚を示す。
【0026】
この連結棚(19)は、図1に示すユニット棚(1)を左右方向に連結した多連のものである。
左右方向に並ぶユニット棚の間に位置する支柱(20)は、左右のユニット棚に共用となっており、その左右両側面(20a)には、係止孔(7)が穿設され、支柱(20)の左右両側に左右連結杆(3)(4)が設けられている。
この場合、隣同士の棚板(6)の間に隙間が生じ、見栄えが悪いとともに、その隙間に小物物品が落込む恐れがある。そのため、前後支柱(20)(20)間に閉塞カバー(21)が設けられている。
【0027】
閉塞カバー(21)は、断面逆U字状のチャンネル状部(22)の両下端部を、互いに離れる方向へ屈曲して形成された脚片(23)(23)を有している。脚片(23)の前後両端は、チャンネル状部(22)の前後両端より前後方向へ突出している。
【0028】
閉塞カバー(21)は、その脚片(23)の端部が支柱(20)を左右両側から挾むようにして、支柱(20)の両側に連結された左右連結杆(3)の棚板受け部(11)上に置かれる。
棚板受け部(11)上に置かれた閉塞カバー(21)は、その後、棚板受け部(11)上に載置される棚板(6)と棚板受け部(11)とに脚片(23)が挟まれて、外れるようなことがない。
閉塞カバー(21)の板厚は、棚板(6)の板厚と比較して、はるかに薄いため、棚板(6)は、棚板受け部(11)に接触して支持され、棚板(6)の上面と、閉塞カバー(21)のチャンネル状部(22)の上面とは同一面になる。
【0029】
【発明の効果】
請求項1または2の発明によると、ユニット棚を左右方向へ連結した連結棚における棚板間の隙間、閉塞カバーによって埋められているから、隙間への小物品の落下が防止される。
連結杆が係止する係止孔が、支柱の左右方向の側面に形成されているため、連結棚の前方からほとんど目につくようなことがなく、連結棚の美感を損うようなことがない。
また、左右連結杆の両端が左右の支柱の係止孔に係合し、かつ棚板の左右の側端面が左右の支柱の対向面に当接してつっ張ることにより、全支柱の前後方向への傾倒が阻止され、かつ上下の前後連結杆により、全支柱の前後方向の傾倒が阻止され、簡単な構造にして、強固な連結棚を得ることができる。
【0030】
支柱の上下端部に設けた左右方向に複数形成された係止爪と係止孔とによって前後連結杆と支柱とを連結してあるから、ユニット棚の強度は高められている。
【0031】
請求項3の発明によると、ユニット棚における棚板の上面と、閉塞カバーの上面とを同一面としてあるから、連結棚の見栄えを良くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の連結棚におけるユニット棚の例を示す斜視図である。
【図2】 図1のユニット棚の支柱付近の分解斜視図である。
【図3】 本発明の連結棚の例を示す斜視図である。
【図4】 図3の連結棚の支柱付近の部分斜視図である。
【符号の説明】
(1)ユニット棚
(2)支柱
(2a)左右対向面
(2b)前後対向面
(3)左右連結杆
(4)左右連結杆
(5)前後連結杆
(6)棚板
(7)係止孔
(8)係止爪
(9)係止孔
(10)係止爪
(11)棚板受け部
(12)チャンネル状部
(13)着床片
(14)垂直片
(15)棚板受け部
(16)係止爪
(17)枠体
(18)垂直片
(19)連結棚
(20)支柱
(20a)左右両側面
(21)閉塞カバー
(22)チャンネル状部
(23)脚片
Claims (3)
- 前後左右に配列された4本の支柱の左右対向面に係止孔を複数列設し、前記係止孔に、左右方向を向く左右連結杆の両端に形成した係止爪を係止することにより、前記支柱を左右方向に連結して、前後1対の枠体を形成し、これら前後の支柱の上端部同士と下端部同士とを、前後方向を向く上下1対の前後連結杆をもって互いに連結することにより、前後1対の枠体同士を連結し、前後の左右連結杆に互いに向き合って形成した棚板受け部に棚板を載置し、かつ棚板の側端面を、左右の支柱の対向面に当接させることによって形成したユニット棚複数を、隣接するものにおける前後の支柱を共用させて、左右方向に並置し、この共同されている前後の支柱の間に、側方向に位置する棚板の間の間隙を塞ぐ閉塞カバーを架設したことを特徴とする連結棚。
- 閉塞カバーは、断面逆U字状のチャンネル状部の両側下端部を、互いに離れる方向へ屈曲するとともに、その前後端をチャンネル状部の前後両端より前後方向に突出させた脚片を有し、この脚片の前後端部をもって、支柱の左右両側を挟ませるとともに、この脚片の前後端部を、支柱の両側における左右連結杆に設けた棚板受け部に載置させたことを特徴とする連結棚。
- 棚板の上面と、閉塞カバーの上面とを、同一面にした請求項1または2記載の連結棚。
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