JPS604443Y2 - 陳列棚におけるベ−ス前枠取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は陳列棚においてベース前枠を左右の支柱の水平
脚部前端部間に取付けるための前枠取付装置に関するも
ので、前枠をきわめて簡単にしかも確固と取付けること
ができ、また、取外しも一切工具を用いずに容易、迅速
に行ないうる上にこの前枠の取付けによってベース全体
を強固に組立てることができる陳列棚におけるベース前
枠取付装置を得んとするものである。

本考案の特徴とするところは、少なくとも、下端部前方
にパイプ状の水平脚部を有する左右の支柱の当該水平脚
部と、該両水平脚部の前端部間に取付けられる前枠とに
よって水平なベースが形成される陳列棚において、上記
前枠の左右両端部に後方に向けて平面コ字形の係合突片
を連設する一方、上記両支社水平脚部の前端部上下両面
に、胴部と頭部とからなる丁字形の前枠取付金具の胴部
が挿通される金具挿通孔を設け、上記前枠の両側係合突
片を両支社水平脚部の前端開口部に前方から挿入し、該
両突片の前側辺部内面を水平脚部前端面に当接させた状
態で、上記前枠取付金具の胴部を、上記両係合突片の後
側辺部および横側辺部の各内面に係合する状態で上記金
具挿通孔に上方から挿通させることにより、前枠を両支
社水平脚部の前端部に対して上下および前後左右方向に
移動不能に取付けてなる陳列棚におけるベース前枠取付
装置、に存する。

以下、本考案の実施例を図に依拠して説明する。

第１図は陳列棚全体を示している。

この陳列棚は、左右一対の支柱Ｐ、Ｐを中心としてその
前後両側に背パネル１（一方は図示せず）および棚板２
・・・・・・、底板３，３′を取付けて構成している。

これら背パネル等の取付形態は前後両側において同一で
あるため、以下その一方のみについて図示、説明する。

支柱Ｐ、Ｐは、四角パイプ状の縦柱４の下端部に同じく
四角パイプ状の水平脚部５を一体に連設した逆Ｔ字形に
形成している。

背パネル１および棚板２・・・・・・は、該支柱Ｐ、
Ｐの縦柱４，４の前面間に取付けられ、背パネル１の下
端部は水平脚部５．５の上面に支持される。

６・・・・・・は縦柱４，４の前面に左右二列縦隊で設
けた背パネル等取付用の多数の溝孔、７・・・・・・は
背パネル取付部材、訃・・・・・は棚受であ。

そして、この陳列棚においては両支社Ｐ、Ｐの水平脚部
５，５の前端部間にベース前枠９を取付けることによっ
て平面Ｕ字形のベースＢを形成し、該ベースＢ上に底板
３を取付けるようにしている。

このベース構造についてつぎに詳述する。支柱水平脚部
５，５の前後両端部における上下両面に溝孔状の金具挿
通孔１０，１０を左右一対ずつ設けてる。

なお、該金具挿通孔１０，１０を左右一対ずつ設けてい
るのは、第１図に示すような陳列棚を複数基、相隣接す
るもの同士で支柱Ｐを共用する状態で連結できるように
するためである。

これは、前記した背パネル等取付用の溝孔６・・・・・
・についても同様である。

一方、前枠９は断面コ字形をなし、その左右両端部に後
方に向けて、・該前枠前側辺部９ａに連なる前側辺部１
１ａと、これと直角な横側辺部１１ｂと、前側辺部１１
ｃとからなる平面コ字形の係合突片１１−、ｌ’ｌを一
体に連設している。

なお、この前枠９の上下両側辺部９ｂ、９ｂの左右両端
部に対する係合突片１１，１１の横方向突出寸法１□を
、水平脚部５の外側巾寸法１゜のはｆｌ／２としている
。

１２は前枠取付金具で、頭部１３と胴部１４からなる丁
字形の板状に形成している。

この実施例では、該金具１２を前枠取付用と底板取付用
とに兼用するようにしており、胴部１４が水平脚部５の
金具挿通孔１０，１０に挿通され、頭部１３の上面で底
板３を支持するようになっている。

１３ａ、１３ａは頭部１３の上端部前後両側に突出させ
た底板後部浮き上がり防止用（この点の作用は後述）の
突起である。

なお、この金具１２においては後述する理由によって、
胴部１４に対する頭部１３の前方への突出量Ｓ１を、後
方への突出量Ｓ２よりも所定寸大きく形成している。

しかして、前枠９を左右の水平脚部５，５の前端部間に
次のようにして取付ける。

まず、前枠９の左右両側の係合突片１１，１１を両水平
脚部５，５の前端開口部に挿入する。

この状態で前枠９が両水平脚部５，５間に嵌まり込み、
その上下両側辺部９ｂ、９ｂの左右両端部が水平脚部５
，５の相対向する内側面に当接する。

また、係合突片１１，１１の前側辺部１１ａ、１１ａの
内面（後面）が水平脚部５，５の前端面に当接する。

従って、前枠９は、この状態で水平脚部５，５に対して
上下および左右方向、それに後方への動きを阻止される
。

つぎに、二個の前枠取付金具１２．１２を、両水平脚部
５，５の前端部における内側の上下の金具挿通孔１０，
１０に上方から挿通させる。

このとき該金具１２．１２は、胴部１４が水平脚部５．
５内を貫通し、頭部１３が水平脚部５に突出した状態と
なる。

そして、この金具１２．１２の胴部１４，１４が前枠９
の係合突片１１，１１の内側に係合する。

すなわち、該金具胴部１４，１４が係合突片１１，１１
の横、後の両側辺部１１ｂ、ｌｌｃの内面に当接係合し
た状態となる。

従って、この金具１２９１２によって、水平脚部５．５
に対する前枠９の前方への動きが阻止されることとなる
に のようにして、前枠９の左右の水平脚部５゜５の前端部
間に前後左右に位置固定した状態で確固と取付けること
ができる。

また、この前枠９を取付けることによって、該前枠９と
取付金具１２．１２を介して左右の水平脚部５，５同士
が連結され、これらの相離反する方向への動きが止めら
れる。

このため、ベースＢ全体が強固に安定良く組立てられる
。

また、陳列棚の分解時等において前枠９を取外すときは
、取付金具１２．１２を上方に引き抜いた後、前枠９を
前方に引き出すだけでよく、工具を一切用いることなく
簡単、迅速に取外すことができる。

なお、この陳列棚の左右両側または片側に、支柱Ｐを共
用する状態で新たな陳列棚を組立てる場合は、第３図仮
想線で示すようにその隣りのベース枠９の一方の係合突
片１１を、共用すべき水平脚部５の前端部内に互いの横
側辺部１１ｂ、１１ｂ同士が当接する状態で挿入し、上
記同様に取付金具１２を用いて取付けることができる。

また、上記のようにして組立てたベースＢ上に底板３を
取付けるときは、両水平脚部５，５の後端部にも金具挿
通孔１０，１０を介して取付金具１２．１２を挿入し、
計四個の取付金具１２・・・・・・の頭部上面に底板３
を載置する。

こうすれば、底板３の四周折り曲げ辺部３ａ・・・・・
・が各金具頭部１３・・・・・・によって前後左右方向
に位置規制され、底板３が安定良く取付けられる。

また、第５図に示すように、底板３の後側折曲辺部３ａ
の左右両端部に切り起こし片３ｂを内向き水平に設けて
おり、この切り起こし片３ｂを後側二個の金具頭部１３
．１３に設けた突起１３ａの下側に係合させる。

こうすれば、底板３が前方に加えられた荷重によって前
下がり（後上がり）に傾動しようとした場合に、金具１
２が前倒れ方向の傾動力を受けて金具挿通孔１０，１０
部分でこじられる形態となって抵抗力を発揮するため、
底板３の上記傾き防止効果を得ることができる。

一方、この実施例陳列棚の場合は第５図に示すように背
パネル１が支柱縦柱４，４の前方に突出する状態で取付
けられ、底板３は、その前端面が背パネル１前面に当接
した状態でベースＢ上に取付けられる。

ところが、このような背パネル１を設けない所謂オープ
ン式の陳列棚、あるいは一枚の背パネルを縦柱４，４の
相対向する内側面間に取付ける所謂シングルパネルタイ
プの陳列棚の場合には、上記同様の底板取付状態とする
と、底板３前端と支柱縦柱４との間に隙間が生じ、体裁
等の点で好ましくない。

そこで、このような場合に各取付金具１２・・・・・・
を上記実施例の場合とは逆に、胴部１４に対して頭部１
３が大きく突出する側を後向きにして水平脚部５，５に
取付ける。

こうすれば、各金具頭部１３・・・・・・が一様に後方
に移動した形態となるため、底板３が後方に引っ込み、
その後端面が縦柱４，４に当接した状態で取付けられる
こととる。

ところで、上記実施例ではベース前枠取付用と底板取付
用とに兼用される取付金具を用いたが、本考案では、該
取付金具を前枠取付専用としてもよいことはいうまでも
ない。

この場合、金具の頭部は要するに金具挿通孔１０の上面
部に係止し得る形状であればよい。

また、同金具の胴部は必ずしも上記実施例のように板状
にせずとも杆状であってもよい。

また、ベースを左右の支柱水平脚部と前枠、それに前枠
と平行に設けられる後枠とで構成する場合にも勿論実施
できる。

そして、係合突片は前枠と別体に形成して、該前枠の左
右両端部に溶接等にて取付けるようにしてもよい。

上記のように本考案によれば、ベース前枠左右両側の係
合突片を左右の支柱水平脚部の前端開口部に挿入した状
態で、該両水平脚部前端部に上方から前枠取付金具を挿
し込むだけで、前枠をきわめて簡単にそして上下および
前後左右に位置規制した状態で確固と取付けることがで
きる。

また、この前枠の取付けによって左右両水平脚部を左右
方向に位置規制した状態で連結できるため、ベース全体
を強固に安定良く組立てることができる。

さらに、前枠の取外しも、取付金具を抜いて係合突片を
前方に引き出すのみの操作によって、工具を一切用いる
必要なくしてきわめて簡単かつ迅速に行なうことができ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図は陳列棚の斜視図、
第２図は要部の拡大分解斜視図、第３図は前枠取付状態
の横断面図、第４図は第３図■−■線に沿う縦断側面図
、第５図はベースに対する底板取付状態を示す縦断側面
図である。 ５．５・・・・・・左右の支柱の水平脚部、９・・・・
・・ベース前枠、１０・・・・・・金具挿通孔、１１・
・・・・・係合突片、ｌｌａ・・・・・・同突片の前側
辺部、ｌｌｂ・・・・・・同横側辺部、ｌｌｃ・・・・
・・同後側辺部、１２・・・・・・取付金具、Ｂ・・・
・・・ベース。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも、下端部前方にパイプ状の水平脚部を有する
   左右の支柱の当該水平脚部と、該両水平脚部の前端部間
   に取付けられる前枠とによって水平なベースが形成され
   る陳列棚において、上記前枠の左右両端部に後方に向け
   て平面コ字形の係合突片を連設する一方、上記両支社水
   平脚部の前端部上下両面に、胴部と頭部とからなる丁字
   形の前枠取付金具の胴部が挿通される金具挿通孔を設け
   、上記前枠の両側係合突片を両支社水平脚部の前端開口
   部に前方から挿入し、該両突片の前側辺部内面を水平脚
   部前端面に当接させた状態で、上記前枠取付金具の胴部
   を、上記両係合突片の後側辺部および横側辺部の各内面
   に係合する状態で上記金具挿通孔に上方から挿通させる
   ことにより、前枠を両支社水平脚部の前端部に対して上
   下および前後左右方向に移動不能に取付けてなることを
   特徴とする陳列棚におけるベース前枠取付装置。