JP3522948B2 - 吹抜部の天井構造 - Google Patents
吹抜部の天井構造Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吹抜部の天井構造
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、天井は、梁間に渡した吊り木受
けと天井板が貼り付けられた野縁との間を吊り木で接続
するとともに、間仕切りパネルに設けた廻縁で天井板の
周縁を固定して構成されている。このような天井構造の
場合、間仕切りパネルで仕切った部屋毎に吊り木受け、
天井板、野縁、吊り木および廻縁の施工を行わなければ
ならず、多くの作業時間が必要となるばかりでなく、費
用が嵩むという問題があった。 【0003】このため、木桟材を矩形に枠組みしてパネ
ル化し、この天井パネルを連結して天井を施工した後、
間仕切りパネルで間仕切りすることが提案されている。
そして、このような天井パネルを天井吊り金具で梁に吊
り下げ、天井を形成することが知られている(出願人の
出願に係る特開平6−193188公報参照)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この天
井パネルを天井吊り金具で吊り下げて天井を施工する場
合、吹抜部においては、天井パネルの外周縁が梁の中央
直下に位置することから、そのままでは内壁ボードなど
を貼り付けることはできない。このため、天井パネルと
その階上の床パネルなどとの間に梁と天井パネルを目隠
しする遮蔽部材ととともに、その取付け部品が必要とな
り、作業が複雑化するばかりでなく、部品点数が増加し
てコストが上昇するという問題があった。 【0005】なお、天井の不燃化および天井下地強度の
向上を目的として、出願人は、特開平6−240802
号公報に記載されるように、鋼材を矩形に枠組みして鋼
製天井フレームを形成し、この鋼製天井フレームを前述
した天井吊り金具で梁に固定することにより天井を施工
することも提案しているが、前述した吹抜部の問題点に
対応することはできない。 【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、鋼製天井フレームと天井吊り金具によって
天井を形成する際、吹抜部を簡単に施工することのでき
る吹抜部の天井構造を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、溝部が対向するように配置された断
面コ字状の一対のランナー、一対のランナーの一端に、
溝部を内方に向けて連結された断面C字状のランナー野
縁および一対のランナーの他端に連結された断面略方形
の野縁によって矩形に枠組みされるとともに、これらの
ランナー野縁および野縁間にランナーに沿って摺動自在
に嵌合された1本もしくは複数本の野縁からなる鋼製天
井フレームと、この鋼製天井フレームと梁のフランジ間
にその間隔を調整可能に取り付けられた天井吊り金具
と、より構成され、鋼製天井フレームの枠組みを形成す
るランナー、ランナー野縁もしくは野縁に直接ランナー
単品を連結し、あるいは、1本もしくは複数本の野縁単
品を介してランナー単品を連結し、梁のフランジ端縁か
らの出寸法を調整することを特徴とするものである。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 【0009】図1および図2には、本発明の吹抜部の天
井構造が示されており、この天井1は、鋼製天井フレー
ム2と、この鋼製天井フレーム2を梁Hに吊り下げる天
井吊り金具6と、ランナー単品3Aおよび野縁単品5A
から構成されている。 【0010】鋼製天井フレーム2は、図3に示すよう
に、亜鉛メッキ鋼板をロール成形によって断面コ字状に
折曲された2本のランナー3、断面略C字状に折曲され
た1本のランナー野縁4および断面略方形に折曲された
複数本の野縁5を組み合わせて形成されている。具体的
には、2本のランナー3,3をその溝部が対向するよう
に配置し、これらのランナー3の一端にランナー野縁4
をその溝部が内方を向くように下側からビス止めし、ま
た、ランナー3の他端に野縁5を下側からビス止めして
矩形の枠組みを形成する一方、この枠組みを形成するラ
ンナー野縁4および野縁5間に1本もしくは複数本の野
縁5を粘着テープなどでランナー3に仮止めして構成さ
れている。そして、ランナー3に嵌め込まれた野縁5
は、粘着テープを除去することによってランナー3の溝
部に沿って摺動可能である他、鋼製天井フレーム2の枠
組みを形成するランナー野縁4および野縁5は、ビスを
抜くことによってランナー3との固定を解除することが
でき、ランナー3との固定位置を調整したり、ランナー
3の端縁部を切断した後、再びそれらの他端間にビス止
めできるようになっている。また、ランナー野縁4の側
面および野縁5の側面には、凹凸部(図1参照)が形成
されて曲げ強度の向上が図られている。 【0011】この鋼製天井フレーム2は、天井の大きさ
に合わせることができるように、縦寸法と横寸法が標準
化されており、例えば、ほぼ畳1畳に相当する1m×2
mを基準として複数種類の大きさが用意されている。 【0012】一方、前述した鋼製天井フレーム2を梁H
に吊り下げる天井吊り金具6は、図4に示すように、梁
Hに取り付け可能な吊り金具7と、鋼製天井フレーム2
の枠組みを形成する野縁5に嵌め込み可能な野縁金具8
と、吊り金具7に螺合された連結ボルト9と、この連結
ボルト9に螺合され、野縁金具8を挾持する一対のナッ
ト10から構成されている。 【0013】吊り金具7は、断面コ字状に折曲されると
ともに、両垂直片711に梁Hのフランジhに差し込み
可能な切欠開口部71aが形成された吊り金具本体71
と、この吊り金具本体71の切欠開口部71aの上方に
位置して水平片712に螺合された蝶ボルト72からな
り、吊り金具本体71の切欠開口部71aの底縁は、鋸
刃状に形成されている。また、吊り金具本体71の水平
片712には、切欠開口部71aと対向する端縁近傍に
おいて、バーリング加工により連結ボルト9が螺合可能
な雌ネジ71bが形成されている。 【0014】野縁金具8は、鋼製天井フレーム2の枠組
みを形成する野縁5の外周面を包囲できるように略b字
状に折曲された野縁金具本体81と、この野縁金具本体
81の内方側垂直片811に垂直片821がスポット溶
接で一体に溶着された断面L字状の取付金具82からな
り、野縁金具本体81は薄板で、取付金具82はそれよ
りも厚板でそれぞれ形成されている。そして、野縁金具
本体81の上方水平片812の延長部および取付金具8
2の水平片822には、連結ボルト9を挿通させること
のできる穴がそれぞれ形成されており、これらの穴に連
結ボルト9が挿通された際、連結ボルト9に螺合された
一対のナット10を介して野縁金具本体81の上方水平
片812と取付金具82の水平片822とを上下から挾
み込み、挾持できるようになっている。この場合、連結
ボルト9は、梁Hのフランジhの端縁から離れた位置
と、鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する野縁5から
離れた位置間に配置されるようになっている。 【0015】また、野縁単品5Aおよびランナー単品3
Aは、鋼製天井フレーム2を形成するための野縁5およ
びランナー3と同一のものであるが、鋼製天井フレーム
2の野縁5およびランナー3と区別するため、異なる符
号を採用している。 【0016】このように構成した天井吊り金具6を用い
て鋼製天井フレーム2を吊り下げるには、まず、梁Hに
対する鋼製天井フレーム2の取り付け高さに合わせて吊
り金具本体71の切欠開口部71aの鋸刃状底縁と上方
のナット10との間隔を予め調整しておく。この後、天
井吊り金具6における野縁金具本体81の上方水平片8
12を押し開き、図3に鎖線で示すように、鋼製天井フ
レーム2の枠組みを形成する野縁5の、ランナー3近傍
に外側から嵌め込む。そして、連結ボルト9を野縁金具
本体81および取付金具82に形成された穴に挿通させ
た後、連結ボルト9にナット10を螺合させ、野縁金具
8を取り付ける。 【0017】次いで、図示しない仮止め治具を梁Hのフ
ランジhに取り付けた後、この仮止め治具に鋼製天井フ
レーム2の一方のランナー3を差し込んで仮に保持し、
鋼製天井フレーム2を仮止め治具を中心に上方に持ち上
げる。そして、予め内壁枠の壁面に墨出しした墨出し線
に鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する他方のランナ
ー3およびランナー野縁4をそれぞれ沿わせた後、これ
らの他方のランナー3およびランナー野縁4をその溝部
を通して内壁枠の壁面コーナー部にビス打ちする。鋼製
天井フレーム2の他方のランナー3およびランナー野縁
4のビス打ちが終了すれば、吊り金具6における吊り金
具本体71の切欠開口部71aを梁Hのフランジhに差
し込んだ後、蝶ボルト72を締め付けて天井吊り金具6
を梁Hに固定する。 【0018】この結果、1枚目の鋼製天井フレーム2の
枠組みを形成する三辺を支持することができる。すなわ
ち、鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する他方のラン
ナー3およびランナー野縁4が内壁枠の壁面にビス打ち
され、その枠組みを形成する野縁5が梁Hに天井吊り金
具6を介して吊り下げられるものである。この後、仮止
め治具を外して1枚目の鋼製天井フレーム2の取り付け
が完了する。 【0019】次に、2枚目の鋼製天井フレーム2を取り
付けるには、同様に梁Hのフランジhに仮止め治具を取
り付けた後、この仮止め治具に鋼製天井フレーム2の一
方のランナー3を差し込んで仮に保持する。次いで、鋼
製天井フレーム2を仮止め治具を中心に上方に持ち上
げ、内壁枠の壁面に付けられた墨出し線と1枚目の鋼製
天井フレーム2の枠組みを形成する野縁5に、2枚目の
鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する他方のランナー
3およびランナー野縁4をそれぞれ沿わせた後、他方の
ランナー3を内壁枠の壁面に、ランナー野縁4を1枚目
の鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する野縁5にそれ
ぞれその溝部を通してビス打ちする。そして、吊り金具
6における吊り金具本体71の切欠開口部71aを梁H
のフランジhに差し込んだ後、蝶ボルト72を締め付け
て天井吊り金具6を梁Hに固定する。この結果、2枚目
の鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する他方のランナ
ー3が内壁枠の壁面にビス打ちされ、ランナー野縁4が
1枚目の鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する野縁5
にビス打ちされ、さらに、鋼製天井フレーム2の枠組み
を形成する野縁5が梁Hに天井吊り金具6を介して吊り
下げられる。この後、仮止め治具を外して2枚目の鋼製
天井フレーム2の取り付けが完了する。 【0020】同様にして、3枚目以降の鋼製天井フレー
ム2についても、その枠組みを形成する他方のランナー
3とランナー野縁4をそれぞれ内壁枠の壁面に付けられ
た墨出し線と前段の鋼製天井フレーム2の枠組みを形成
する野縁5に合わせてビス打ちし、鋼製天井フレーム2
の枠組みを形成する野縁5を梁Hに天井吊り金具6を介
して吊り下げる。そして、他方の内壁枠の壁面コーナー
部に達すれば、鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する
野縁5についても内壁枠の壁面にビス打ちすればよい。 【0021】この際、取り付け誤差が発生した場合は、
ビスを緩めてランナー3と野縁5との固定を解除した
後、野縁5をランナー3に対して内壁枠の壁面に密着す
るように移動させてビス打ちし、再びビスをランナー3
との間に打ち込んで固定すればよい。 【0022】また、2列目の鋼製天井フレーム2につい
ても同様にビス打ちして固定する。この2列目の鋼製天
井フレーム2の施工に際しては、その枠組みを形成する
他方のランナー3が先に施工された1列目の鋼製天井フ
レーム2の枠組みを形成する一方のランナー3にビス打
ちされるものである。 【0023】このようにして天井を施工した後、間仕切
りパネルを配設するため、床面からの天井高さを調整す
る場合は、その設定寸法に合わせて連結ボルト9の下端
に形成された溝にドライバーを差し込んで回転させるこ
とにより、梁Hに取り付けられた吊り金具7に対して連
結ボルト9を昇降させ、下側のナット10を位置決めす
ればよい。次いで、上側のナット10を締め付けて野縁
金具8を一対のナット10で挾み込み、挾持することに
より、調整された天井高さに固定することができる。 【0024】ところで、鋼製天井フレーム2を天井吊り
金具6を介して梁Hに吊り下げて天井を形成する際、吹
抜部を施工するには、鋼製天井フレーム2の枠組みを形
成するランナー3に野縁単品5Aを沿わせ、ランナー3
の溝を通してビス打ちし、ランナー3に一体に連結す
る。次いで、ランナー3に連結された野縁単品5Aにラ
ンナー単品3Aを嵌め込み、梁Hのフランジh端縁から
の出寸法Lを調整した後、ランナー単品3Aの下面から
ビス打ちし、野縁単品5Aに一体に連結する。この後、
詳細には図示しないが、鋼製天井フレーム2の下面とラ
ンナー単品3Aの下面にかけて天井ボードを貼り付ける
とともに、階上の床フレームなどとランナー単品3Aの
側面にかけて内壁ボードを貼り付ければよい。 【0025】このように、鋼製天井フレーム2と天井吊
り金具6によって天井を形成する場合において、吹抜部
を施工するには、鋼製天井フレーム2を形成するための
部品である野縁単品5Aおよびランナー単品3Aを使用
することができ、簡単に取り付け作業を行うことができ
る他、部品を共通化させてコストを低減させることがで
きる。 【0026】なお、前述した実施形態においては、鋼製
天井フレーム2の枠組みを形成するランナー3に野縁単
品5Aおよびランナー単品3Aを順次連結して梁Hのフ
ランジh端縁からの出寸法を調整する場合について説明
したが、図5に示すように、鋼製天井フレーム2の枠組
みを形成する野縁5に野縁単品5Aおよびランナー単品
3Aを順次連結して出寸法を調整したり、詳細には図示
しないが、鋼製天井フレーム2の枠組みを形成するラン
ナー野縁4に野縁単品5Aおよびランナー単品3Aを順
次固定して出寸法を調整することもできる。 【0027】また、野縁単品5Aは複数本であってもよ
い他、鋼製天井フレーム2の枠組みを形成するランナー
3、野縁5あるいはランナー野縁4に野縁単品5Aを介
在させることなく直接ランナー単品3Aを連結してもよ
い。 【0028】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、鋼製天井
フレームを形成するための部品であるランナー単品や野
縁単品を使用して吹抜部を簡単に施工することができる
とともに、部品を共通化させてコストを低減させること
ができる。
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、天井は、梁間に渡した吊り木受
けと天井板が貼り付けられた野縁との間を吊り木で接続
するとともに、間仕切りパネルに設けた廻縁で天井板の
周縁を固定して構成されている。このような天井構造の
場合、間仕切りパネルで仕切った部屋毎に吊り木受け、
天井板、野縁、吊り木および廻縁の施工を行わなければ
ならず、多くの作業時間が必要となるばかりでなく、費
用が嵩むという問題があった。 【0003】このため、木桟材を矩形に枠組みしてパネ
ル化し、この天井パネルを連結して天井を施工した後、
間仕切りパネルで間仕切りすることが提案されている。
そして、このような天井パネルを天井吊り金具で梁に吊
り下げ、天井を形成することが知られている(出願人の
出願に係る特開平6−193188公報参照)。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この天
井パネルを天井吊り金具で吊り下げて天井を施工する場
合、吹抜部においては、天井パネルの外周縁が梁の中央
直下に位置することから、そのままでは内壁ボードなど
を貼り付けることはできない。このため、天井パネルと
その階上の床パネルなどとの間に梁と天井パネルを目隠
しする遮蔽部材ととともに、その取付け部品が必要とな
り、作業が複雑化するばかりでなく、部品点数が増加し
てコストが上昇するという問題があった。 【0005】なお、天井の不燃化および天井下地強度の
向上を目的として、出願人は、特開平6−240802
号公報に記載されるように、鋼材を矩形に枠組みして鋼
製天井フレームを形成し、この鋼製天井フレームを前述
した天井吊り金具で梁に固定することにより天井を施工
することも提案しているが、前述した吹抜部の問題点に
対応することはできない。 【0006】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、鋼製天井フレームと天井吊り金具によって
天井を形成する際、吹抜部を簡単に施工することのでき
る吹抜部の天井構造を提供するものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、溝部が対向するように配置された断
面コ字状の一対のランナー、一対のランナーの一端に、
溝部を内方に向けて連結された断面C字状のランナー野
縁および一対のランナーの他端に連結された断面略方形
の野縁によって矩形に枠組みされるとともに、これらの
ランナー野縁および野縁間にランナーに沿って摺動自在
に嵌合された1本もしくは複数本の野縁からなる鋼製天
井フレームと、この鋼製天井フレームと梁のフランジ間
にその間隔を調整可能に取り付けられた天井吊り金具
と、より構成され、鋼製天井フレームの枠組みを形成す
るランナー、ランナー野縁もしくは野縁に直接ランナー
単品を連結し、あるいは、1本もしくは複数本の野縁単
品を介してランナー単品を連結し、梁のフランジ端縁か
らの出寸法を調整することを特徴とするものである。 【0008】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。 【0009】図1および図2には、本発明の吹抜部の天
井構造が示されており、この天井1は、鋼製天井フレー
ム2と、この鋼製天井フレーム2を梁Hに吊り下げる天
井吊り金具6と、ランナー単品3Aおよび野縁単品5A
から構成されている。 【0010】鋼製天井フレーム2は、図3に示すよう
に、亜鉛メッキ鋼板をロール成形によって断面コ字状に
折曲された2本のランナー3、断面略C字状に折曲され
た1本のランナー野縁4および断面略方形に折曲された
複数本の野縁5を組み合わせて形成されている。具体的
には、2本のランナー3,3をその溝部が対向するよう
に配置し、これらのランナー3の一端にランナー野縁4
をその溝部が内方を向くように下側からビス止めし、ま
た、ランナー3の他端に野縁5を下側からビス止めして
矩形の枠組みを形成する一方、この枠組みを形成するラ
ンナー野縁4および野縁5間に1本もしくは複数本の野
縁5を粘着テープなどでランナー3に仮止めして構成さ
れている。そして、ランナー3に嵌め込まれた野縁5
は、粘着テープを除去することによってランナー3の溝
部に沿って摺動可能である他、鋼製天井フレーム2の枠
組みを形成するランナー野縁4および野縁5は、ビスを
抜くことによってランナー3との固定を解除することが
でき、ランナー3との固定位置を調整したり、ランナー
3の端縁部を切断した後、再びそれらの他端間にビス止
めできるようになっている。また、ランナー野縁4の側
面および野縁5の側面には、凹凸部(図1参照)が形成
されて曲げ強度の向上が図られている。 【0011】この鋼製天井フレーム2は、天井の大きさ
に合わせることができるように、縦寸法と横寸法が標準
化されており、例えば、ほぼ畳1畳に相当する1m×2
mを基準として複数種類の大きさが用意されている。 【0012】一方、前述した鋼製天井フレーム2を梁H
に吊り下げる天井吊り金具6は、図4に示すように、梁
Hに取り付け可能な吊り金具7と、鋼製天井フレーム2
の枠組みを形成する野縁5に嵌め込み可能な野縁金具8
と、吊り金具7に螺合された連結ボルト9と、この連結
ボルト9に螺合され、野縁金具8を挾持する一対のナッ
ト10から構成されている。 【0013】吊り金具7は、断面コ字状に折曲されると
ともに、両垂直片711に梁Hのフランジhに差し込み
可能な切欠開口部71aが形成された吊り金具本体71
と、この吊り金具本体71の切欠開口部71aの上方に
位置して水平片712に螺合された蝶ボルト72からな
り、吊り金具本体71の切欠開口部71aの底縁は、鋸
刃状に形成されている。また、吊り金具本体71の水平
片712には、切欠開口部71aと対向する端縁近傍に
おいて、バーリング加工により連結ボルト9が螺合可能
な雌ネジ71bが形成されている。 【0014】野縁金具8は、鋼製天井フレーム2の枠組
みを形成する野縁5の外周面を包囲できるように略b字
状に折曲された野縁金具本体81と、この野縁金具本体
81の内方側垂直片811に垂直片821がスポット溶
接で一体に溶着された断面L字状の取付金具82からな
り、野縁金具本体81は薄板で、取付金具82はそれよ
りも厚板でそれぞれ形成されている。そして、野縁金具
本体81の上方水平片812の延長部および取付金具8
2の水平片822には、連結ボルト9を挿通させること
のできる穴がそれぞれ形成されており、これらの穴に連
結ボルト9が挿通された際、連結ボルト9に螺合された
一対のナット10を介して野縁金具本体81の上方水平
片812と取付金具82の水平片822とを上下から挾
み込み、挾持できるようになっている。この場合、連結
ボルト9は、梁Hのフランジhの端縁から離れた位置
と、鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する野縁5から
離れた位置間に配置されるようになっている。 【0015】また、野縁単品5Aおよびランナー単品3
Aは、鋼製天井フレーム2を形成するための野縁5およ
びランナー3と同一のものであるが、鋼製天井フレーム
2の野縁5およびランナー3と区別するため、異なる符
号を採用している。 【0016】このように構成した天井吊り金具6を用い
て鋼製天井フレーム2を吊り下げるには、まず、梁Hに
対する鋼製天井フレーム2の取り付け高さに合わせて吊
り金具本体71の切欠開口部71aの鋸刃状底縁と上方
のナット10との間隔を予め調整しておく。この後、天
井吊り金具6における野縁金具本体81の上方水平片8
12を押し開き、図3に鎖線で示すように、鋼製天井フ
レーム2の枠組みを形成する野縁5の、ランナー3近傍
に外側から嵌め込む。そして、連結ボルト9を野縁金具
本体81および取付金具82に形成された穴に挿通させ
た後、連結ボルト9にナット10を螺合させ、野縁金具
8を取り付ける。 【0017】次いで、図示しない仮止め治具を梁Hのフ
ランジhに取り付けた後、この仮止め治具に鋼製天井フ
レーム2の一方のランナー3を差し込んで仮に保持し、
鋼製天井フレーム2を仮止め治具を中心に上方に持ち上
げる。そして、予め内壁枠の壁面に墨出しした墨出し線
に鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する他方のランナ
ー3およびランナー野縁4をそれぞれ沿わせた後、これ
らの他方のランナー3およびランナー野縁4をその溝部
を通して内壁枠の壁面コーナー部にビス打ちする。鋼製
天井フレーム2の他方のランナー3およびランナー野縁
4のビス打ちが終了すれば、吊り金具6における吊り金
具本体71の切欠開口部71aを梁Hのフランジhに差
し込んだ後、蝶ボルト72を締め付けて天井吊り金具6
を梁Hに固定する。 【0018】この結果、1枚目の鋼製天井フレーム2の
枠組みを形成する三辺を支持することができる。すなわ
ち、鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する他方のラン
ナー3およびランナー野縁4が内壁枠の壁面にビス打ち
され、その枠組みを形成する野縁5が梁Hに天井吊り金
具6を介して吊り下げられるものである。この後、仮止
め治具を外して1枚目の鋼製天井フレーム2の取り付け
が完了する。 【0019】次に、2枚目の鋼製天井フレーム2を取り
付けるには、同様に梁Hのフランジhに仮止め治具を取
り付けた後、この仮止め治具に鋼製天井フレーム2の一
方のランナー3を差し込んで仮に保持する。次いで、鋼
製天井フレーム2を仮止め治具を中心に上方に持ち上
げ、内壁枠の壁面に付けられた墨出し線と1枚目の鋼製
天井フレーム2の枠組みを形成する野縁5に、2枚目の
鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する他方のランナー
3およびランナー野縁4をそれぞれ沿わせた後、他方の
ランナー3を内壁枠の壁面に、ランナー野縁4を1枚目
の鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する野縁5にそれ
ぞれその溝部を通してビス打ちする。そして、吊り金具
6における吊り金具本体71の切欠開口部71aを梁H
のフランジhに差し込んだ後、蝶ボルト72を締め付け
て天井吊り金具6を梁Hに固定する。この結果、2枚目
の鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する他方のランナ
ー3が内壁枠の壁面にビス打ちされ、ランナー野縁4が
1枚目の鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する野縁5
にビス打ちされ、さらに、鋼製天井フレーム2の枠組み
を形成する野縁5が梁Hに天井吊り金具6を介して吊り
下げられる。この後、仮止め治具を外して2枚目の鋼製
天井フレーム2の取り付けが完了する。 【0020】同様にして、3枚目以降の鋼製天井フレー
ム2についても、その枠組みを形成する他方のランナー
3とランナー野縁4をそれぞれ内壁枠の壁面に付けられ
た墨出し線と前段の鋼製天井フレーム2の枠組みを形成
する野縁5に合わせてビス打ちし、鋼製天井フレーム2
の枠組みを形成する野縁5を梁Hに天井吊り金具6を介
して吊り下げる。そして、他方の内壁枠の壁面コーナー
部に達すれば、鋼製天井フレーム2の枠組みを形成する
野縁5についても内壁枠の壁面にビス打ちすればよい。 【0021】この際、取り付け誤差が発生した場合は、
ビスを緩めてランナー3と野縁5との固定を解除した
後、野縁5をランナー3に対して内壁枠の壁面に密着す
るように移動させてビス打ちし、再びビスをランナー3
との間に打ち込んで固定すればよい。 【0022】また、2列目の鋼製天井フレーム2につい
ても同様にビス打ちして固定する。この2列目の鋼製天
井フレーム2の施工に際しては、その枠組みを形成する
他方のランナー3が先に施工された1列目の鋼製天井フ
レーム2の枠組みを形成する一方のランナー3にビス打
ちされるものである。 【0023】このようにして天井を施工した後、間仕切
りパネルを配設するため、床面からの天井高さを調整す
る場合は、その設定寸法に合わせて連結ボルト9の下端
に形成された溝にドライバーを差し込んで回転させるこ
とにより、梁Hに取り付けられた吊り金具7に対して連
結ボルト9を昇降させ、下側のナット10を位置決めす
ればよい。次いで、上側のナット10を締め付けて野縁
金具8を一対のナット10で挾み込み、挾持することに
より、調整された天井高さに固定することができる。 【0024】ところで、鋼製天井フレーム2を天井吊り
金具6を介して梁Hに吊り下げて天井を形成する際、吹
抜部を施工するには、鋼製天井フレーム2の枠組みを形
成するランナー3に野縁単品5Aを沿わせ、ランナー3
の溝を通してビス打ちし、ランナー3に一体に連結す
る。次いで、ランナー3に連結された野縁単品5Aにラ
ンナー単品3Aを嵌め込み、梁Hのフランジh端縁から
の出寸法Lを調整した後、ランナー単品3Aの下面から
ビス打ちし、野縁単品5Aに一体に連結する。この後、
詳細には図示しないが、鋼製天井フレーム2の下面とラ
ンナー単品3Aの下面にかけて天井ボードを貼り付ける
とともに、階上の床フレームなどとランナー単品3Aの
側面にかけて内壁ボードを貼り付ければよい。 【0025】このように、鋼製天井フレーム2と天井吊
り金具6によって天井を形成する場合において、吹抜部
を施工するには、鋼製天井フレーム2を形成するための
部品である野縁単品5Aおよびランナー単品3Aを使用
することができ、簡単に取り付け作業を行うことができ
る他、部品を共通化させてコストを低減させることがで
きる。 【0026】なお、前述した実施形態においては、鋼製
天井フレーム2の枠組みを形成するランナー3に野縁単
品5Aおよびランナー単品3Aを順次連結して梁Hのフ
ランジh端縁からの出寸法を調整する場合について説明
したが、図5に示すように、鋼製天井フレーム2の枠組
みを形成する野縁5に野縁単品5Aおよびランナー単品
3Aを順次連結して出寸法を調整したり、詳細には図示
しないが、鋼製天井フレーム2の枠組みを形成するラン
ナー野縁4に野縁単品5Aおよびランナー単品3Aを順
次固定して出寸法を調整することもできる。 【0027】また、野縁単品5Aは複数本であってもよ
い他、鋼製天井フレーム2の枠組みを形成するランナー
3、野縁5あるいはランナー野縁4に野縁単品5Aを介
在させることなく直接ランナー単品3Aを連結してもよ
い。 【0028】 【発明の効果】以上のように本発明によれば、鋼製天井
フレームを形成するための部品であるランナー単品や野
縁単品を使用して吹抜部を簡単に施工することができる
とともに、部品を共通化させてコストを低減させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吹抜部の天井構造を示す斜視図であ
る。 【図2】図1の正面図である。 【図3】鋼製天井フレームを示す斜視図である。 【図4】天井吊り金具を示す分解斜視図である。 【図5】本発明の他の吹抜部の天井構造を一部省略して
示す斜視図である。 【符号の説明】 1 天井構造 2 鋼製天井フレーム 3(3A) ランナー(ランナー単品) 4 ランナー野縁 5(5A) 野縁(野縁単品) 6 天井吊り金具 7 吊り金具 8 野縁金具 9 連結ボルト 10 ナット H 梁 h フランジ
る。 【図2】図1の正面図である。 【図3】鋼製天井フレームを示す斜視図である。 【図4】天井吊り金具を示す分解斜視図である。 【図5】本発明の他の吹抜部の天井構造を一部省略して
示す斜視図である。 【符号の説明】 1 天井構造 2 鋼製天井フレーム 3(3A) ランナー(ランナー単品) 4 ランナー野縁 5(5A) 野縁(野縁単品) 6 天井吊り金具 7 吊り金具 8 野縁金具 9 連結ボルト 10 ナット H 梁 h フランジ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 溝部が対向するように配置された断面コ
字状の一対のランナー、一対のランナーの一端に、溝部
を内方に向けて連結された断面C字状のランナー野縁お
よび一対のランナーの他端に連結された断面略方形の野
縁によって矩形に枠組みされるとともに、これらのラン
ナー野縁および野縁間にランナーに沿って摺動自在に嵌
合された1本もしくは複数本の野縁からなる鋼製天井フ
レームと、この鋼製天井フレームと梁のフランジ間にそ
の間隔を調整可能に取り付けられた天井吊り金具と、よ
り構成され、鋼製天井フレームの枠組みを形成するラン
ナー、ランナー野縁もしくは野縁に直接ランナー単品を
連結し、あるいは、1本もしくは複数本の野縁単品を介
してランナー単品を連結し、梁のフランジ端縁からの出
寸法を調整することを特徴とする吹抜部の天井構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03348096A JP3522948B2 (ja) | 1996-02-21 | 1996-02-21 | 吹抜部の天井構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03348096A JP3522948B2 (ja) | 1996-02-21 | 1996-02-21 | 吹抜部の天井構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09228543A JPH09228543A (ja) | 1997-09-02 |
JP3522948B2 true JP3522948B2 (ja) | 2004-04-26 |
Family
ID=12387722
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03348096A Expired - Fee Related JP3522948B2 (ja) | 1996-02-21 | 1996-02-21 | 吹抜部の天井構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3522948B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108505670B (zh) * | 2017-02-27 | 2024-01-05 | 北新集团建材股份有限公司 | 一种吊顶系统 |
JP7128658B2 (ja) * | 2018-05-24 | 2022-08-31 | 三洋工業株式会社 | 天井下地材の支持構造 |
JP7310600B2 (ja) * | 2019-12-27 | 2023-07-19 | 積水ハウス株式会社 | 支持構造 |
CN111188448B (zh) * | 2020-01-13 | 2021-09-28 | 深圳市奇信集团股份有限公司 | 一种单元式可调吊顶结构 |
-
1996
- 1996-02-21 JP JP03348096A patent/JP3522948B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09228543A (ja) | 1997-09-02 |
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