JPS63120952A - 車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置

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JPS63120952A
JPS63120952A JP26817486A JP26817486A JPS63120952A JP S63120952 A JPS63120952 A JP S63120952A JP 26817486 A JP26817486 A JP 26817486A JP 26817486 A JP26817486 A JP 26817486A JP S63120952 A JPS63120952 A JP S63120952A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置の改
良に関するものである。
従来技術 一次側回転軸および二次側回転軸にそれぞれ設けられた
一対の一次側可変プーリおよび二次側可変プーリと、そ
れら一対の可変プーリに巻き掛けられて動力を伝達する
伝動ベルトと、前記一対の可変プーリの有効径をそれぞ
れ変更する一対の一次側油圧シリンダおよび二次側油圧
シリンダとを備えた車両用ベルト式無段変速機が知られ
ている。
そして、かかる車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装
置として、(a)油圧源から作動油が供給される第1ラ
イン油路内の油圧を第1ライン油圧に調圧する第1調圧
弁と、(b)その第1ライン油路内の作動油を前記一次
側油圧シリンダおよび二次側油圧シリンダの一方に供給
すると同時に他方内の作動油を第2ライン油路へ流出さ
せることにより、前記一次側可変プーリおよび二次側可
変プーリの有効径を変化させて前記無段変速機の速度比
を調節する変速制御弁と、(C1その第2ライン油路内
の油圧を前記第1ライン油圧よりも低い第2ライン油圧
に調圧する第2調圧弁とを有し、上記第1ライン油圧を
目標とする速度比を実現する駆動側可変プーリ推力を発
生させ且つ動力損失が生じない必要かつ充分な値となる
ように調圧する一方、第2ライン油圧を伝動ベルトの滑
りが生じない必要かつ充分な値となるように調圧するよ
うにしたものが考えられている。例えば、本願出願人が
先に出願した特願昭61−37571号に記載されてい
る装置はその一例である。
発明が解決しようとする問題点 ところで、このような従来の油圧制御装置において速度
比e (二次側回転軸の回転速度N。uL /一次側回
転軸の回転速度N17)を急速に減少させる際には、前
記変速制御弁を最減速変速状態として、前記第1ライン
油路内の作動油を前記二次側油圧シリンダに供給すると
同時に前記一次側油圧シリンダ内の作動油を前記第2ラ
イン油路に流出させることにより、二次側可変プーリの
有効径を増大させて回転速度N。atを小さくするとと
もに、一次側可変プーリの有効径を減少させて回転速度
N1fiを大きくするのであるが、この時の速度比変化
速度が充分に得られないという問題があった。
すなわち、かかる速度比変化速度を速くするためには、
両地圧シリンダの推力の差、換言すれば両ライン油圧の
油圧差を大きくすれば良いのであるが、第1ライン油圧
を上昇させることは動力損失等の点で好ましくなく、ま
た、第2ライン油圧については、第2調圧弁の構造上、
例えばスプリング等の付勢手段の影響などにより、その
調圧範囲が2〜3kgf/CIA以上に制約され、充分
な油圧差を確保することが難しかったのである。
このため、例えば車両の停止時には一般に再発進に備え
て速度比eを最小値とするようになっているが、急停止
時等において速度比eが最小値となる前に車両が停止し
てしまう恐れがあった。そして、このように車両が停止
すると、両可変プーリの回転も停止させられるため、そ
れ等の可変プーリと伝動ベルトとの間の摩擦によって伝
動ベルトのそれ以上の減速側への移動が阻害され、速度
比eが最小値でない状態に無段変速機が保持されて、車
両の再発進時に駆動力が不足してもたつきを生じる場合
があったのである。
問題点を解決するための手段 本発明は以上の事情を背景として為されたものであり、
その要旨とするところは、前記(al第1調圧弁と、(
b)変速制御弁と、(C)第2調圧弁とを有する車両用
ベルト式無段変速機の油圧制御装置において、(d)第
2調圧弁の調圧部材に開弁圧を加え、その調圧部材を強
制的に開弁方向へ移動させて前記第2ライン油路を大気
に開放する開弁圧付与手段と、(e)変速制御弁が最減
速変速状態とされたときに、前記開弁圧付与手段により
前記調圧部材を開弁方向へ移動させる開弁時#lI調節
手段とを設けたことにある。
作用および発明の効果 このような油圧制御装置においては、変速制御弁が最減
速変速状態とされたときに、開弁圧付与手段により第2
調圧弁の調圧部材に開弁圧が加えられ、その調圧部材が
強制的に開弁方向へ移動させられて第2ライン油路が大
気に開放される。このため、一次側油圧シリンダ内の油
圧が大気圧と略一致させられ、高圧側の第1ライン油圧
が供給される二次側油圧シリンダとの推力差が大きくな
り、速度比が減少方向へ速やかに変化させられるととも
に、可変プーリの非回転時、すなわち車両の停止時にお
いても摩擦力に抗して伝動ベルトを減速変速側へ移動さ
せることが可能となる。
したがって、例えば車両が急停止させられた場合等にお
いても、車両の停止前または停止後に無段変速機の速度
比が最小値まで変化させられるようになり、車両の再発
進が容易となるのである。
また、かかる油圧制御装置は、第1ライン油圧を上昇さ
せることな(両袖圧シリンダの推力差を大きくするもの
であるため、動力損失が増大して車両の燃費が損なわれ
ることもないのである。
ここで、このように第2ライン油路が大気に開放される
と、第2ライン油路は殆ど大気圧と等しくなり、一次側
油圧シリンダの推力が殆ど零となるが、この時、二次側
油圧シリンダには第1ライン油圧による大きな推力が加
えられているため、一次側可変プーリは速やかに張拡開
状態、すなわち有効径が最小となる状態とされ、可変プ
ーリの回転時に伝動ベルトに滑りを生じる恐れはない。
なお、前記第2調圧弁の調圧部材は、具体的にはスプー
ル弁子、ポペット弁子等であるが、第2調圧弁が、例え
ば前記第2ライン油路とドレン油路との間を開閉するよ
うに設けられたスプール弁子と、前記第2ライン油路内
の作動油が導かれることによりそのスプール弁子を開弁
方向へ付勢するように前記第2ライン油圧を作用させる
第1油圧室と、電磁リリーフ弁によってパイロット圧に
調圧された作動油が導かれることによりそのスプール弁
子を閉弁方向へ付勢するようにそのバイロフト圧を作用
させる第2油圧室と、そのスプール弁子を閉弁方向へ付
勢するようにその第2油圧室内に設けられたスプリング
とを備え、前記第2ライン油路から前記ドレン油路へ流
出する作動油の流出量を制御することによってその第2
ライン油路内の油圧を調圧するものである場合には、そ
のスプール弁子が調圧部材に相当する。そして、このよ
うな構成の第2調圧弁においては、上記スプリングによ
ってスプール弁子が閉弁方向へ付勢されているため、パ
イロット圧を零としても第2ライン油圧を零すなわち大
気圧とすることはできなかったのであるが、本考案によ
れば、開弁圧付与手段によってスプール弁子がスプリン
グの付勢力に抗して強制的に開弁方向へ移動させられる
ことにより、第2ライン油圧が殆ど大気圧まで低下させ
られるのである。
また、前記第1調圧弁として、前記一次側油圧シリンダ
および二次側油圧シリンダ内の作動油の内高圧側の作動
油を出力する切換弁から供給路を経てその高圧側作動油
が供給されることにより、前記第1ライン油路内の油圧
をその高圧側作動油の油圧よりも所定圧高い第1ライン
油圧に調圧するようにしたものを、本願出願人は先に出
願した特願昭61−199375号において提案したが
、このような油圧制御装置においては、変速制御弁が最
減速変速状態とされたとき、すなわち第1ライン油路内
の作動油が殆どそのまま二次側油圧シリンダ内に供給さ
れる状態のときには、第1ライン油圧が発散的に上昇し
てしまう。このため、常には閉じられているが前記高圧
側作動油の油圧が予め定められた値を超えると開かれて
、その高圧側作動油を前記供給路から流出させてそれ以
上の昇圧を阻止する昇圧阻止弁が必要となるが、このと
き流出させられた高圧側作動油を前記第2調圧弁の第1
油圧室に導いて前記スプール弁子を強制的に開弁方向へ
移動させるようにすれば、装置が簡単かつ安価に構成さ
れ得る。その場合には、前記開弁圧付与手段は、前記供
給路と前記第2調圧弁の第1油圧室とを接続して前記高
圧側作動油をその第1油圧室に導く連通路および前記切
換弁によって構成され、前記開弁時期調節手段は、前記
連通路に設けられる前記昇圧阻止弁によって構成される
のである。なお、前記第2調圧弁は、前記第2ライン油
路内の作動油を絞りを介して前記第1油圧室に導くよう
に構成される。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図は車両に設けられたベルト式無段変速機10およ
びその油圧制御装置12を示すものであって、図示しな
いエンジンの出力は図示しないクラッチなどを介してベ
ルト式無段変速機10の一次側回転輪16へ伝達され、
このベルト式無段変速機10の二次側回転輪18からの
出力は、図示しない副変速機、差動歯車装置などを経て
車両の駆動輪へ伝達されるようになっている。
上記ベルト式無段変速機10は、一次側回転輪16およ
び二次側回転輪18と、それら一次側回転軸16および
二次側回転輪18に取りつけられた有効径が可変な一次
側可変プーリ20および二次側可変プーリ22と、それ
ら一次側可変プーリ20および二次側可変プーリ22に
巻き掛けられて動力を伝達する伝動ベルト24と、一次
側可変プーリ20および二次側可変プーリ22の有効径
を変更する一次側油圧シリンダ26および二次側油圧シ
リンダ28とを備えている。これら一次側油圧シリンダ
26および二次側油圧シリンダ28は同等の受圧面積と
なるように形成されており、上記一次側可変プーリ20
および二次側可変プーリ22の外径が同等とされてベル
ト式無段変速機10が小型となっている。そして、上記
一次側可変プーリ20および二次側可変プーリ22は、
一次側回転輪16および二次側回転軸18にそれぞれ固
定された固定回転体31および32と、上記一次側回転
軸16および二次側回転輪18にそれぞれ相対回転不能
かつ軸方向の移動可能に設けられて前記固定回転体31
および32との間に■溝を形成する可動回転体34およ
び36とから成る。
このように構成されたベルト式無段変速機1゜を作動さ
せるための油圧制御回路12は以下に説明するように構
成される。すなわち、図示しない還流路を経てオイルタ
ンク38に還流した作動油はストレーナ40および吸入
油路41を介してオイルポンプ42に吸引され、変速制
御弁44の入力ボート46および第1調圧弁48と接続
された第1ライン油路50へ圧送される。このオイルポ
ンプ42は、本実施例の油圧源を構成し、図示しないエ
ンジンにより駆動される。上記第1調圧弁48は、油圧
の作用によって調圧作動することにより、第1ライン油
路50内の作動油の一部を第2ライン油路52へ流出さ
せて第1ライン油圧PR,を制御する。第2ライン油路
52は前記変速制御弁44の第1排出ボート54および
第2排出ボート56と第2調圧弁58とにそれぞれ接続
されている。この第2調圧弁58は、第2ライン油路5
2内の作動油の一部をドレン油路60へ流出させること
により、その第2ライン油路52内の油圧を第1ライン
油圧Pj?、よりも相対的に低い第2ライン油圧Plt
に制御する。
上記変速制御弁44は、所謂比例制御用電磁弁であって
、前記入力ポート46.第1排出ボート54および第2
排出ポート56.前記一次側油圧シリンダ26および二
次側油圧シリンダ28に接続油路29および30を介し
てそれぞれ接続された一対の第1出カポ−トロ2および
第2出カポ−トロ4にそれぞれ連通するようにパルプボ
デー65に形成されたシリンダボア66と、そのシリン
ダボア66内に摺動可能に嵌合された1本のスプール弁
子68と、このスプール弁子68の両端部から中立位置
に向かつて付勢することによりそのスプール弁子68を
中立位置に保持する一対の第1スプリング70および第
2スプリング72と、上記スプール弁子68の両端部に
それぞれ設けられてスプール弁子68を第2スプリング
72または第1スプリング70の付勢力に抗して移動さ
せる第1電磁ソレノイド74および第2電磁ソレノイド
76とを備えている。上記スプール弁子68には4つの
ランド78.80,82.84が一端から順次形成され
ているとともに、中間部に位置する一対のランド80お
よび82はスプール弁子68が中立位置にあるときスプ
ール弁子68の軸方向において前記第1出カポ−トロ2
および第2出カポ−トロ4と同じ位置に形成されている
。また、シリンダボア66の内周面であって、スプール
弁子68が中立位置にあるとき一対のランド80および
82と対向する位置、すなわち上記第1出カポ−トロ2
および第2出カポ−トロ4がシリンダボア66の内周面
に開口する位置には、そのランド80および82よりも
僅かに大きい幅寸法の一対の第1環状溝86および第2
環状溝88が形成されている。この第1環状溝86およ
び第2環状溝88はランド80および82との間で作動
油の流通を制御するために連続的に流通断面積が変化す
る絞りを形成している。
これにより、スプール弁子68が中立位置にあるときに
は、前記第1出カポ−トロ2および第2出カポ−トロ4
が前記入力ポート46および排出ボート54.56に僅
かな流通面積で均等に連通させられ、漏れを補充する程
度の量の作動油が一次側油圧シリンダ26および二次側
油圧シリンダ28に供給され、また、僅かな量の作動油
が排出ポー)54.56から流出させられる。
しかし、スプール弁子68が中立位置からその一軸方向
、たとえば第2電磁ソレノイド76に接近する方向、す
なわち図の右方向へ移動させられるに伴って、第1出カ
ポ−トロ2と第1排出ボート54との流通断面積が連続
的に増加させられる一方、第2出カポ−トロ4と入力ポ
ート46との流通断面積が連続的に増加させられるので
、第1出カポ−トロ2から一次側油圧シリンダ26へ出
力する作動油圧は、第2出カポ−トロ4から二次側油圧
シリンダ28へ出力する作動油圧に比較して低くなる。
このため、ベルト式無段変速機10における一次側油圧
シリンダ26および二次側油圧シリンダ28の推力の平
衡が崩れるので、二次側油圧シリンダ28内へ作動油が
流入する一方、一次側油圧シリンダ26内の作動油が流
出し、ベルト式無段変速機10の速度比e(二次側回転
輪18の回転速度N、□/一次側回転軸16の回転速度
N1−)が小さくなる。
反対に、スプール弁子68が中立位置から第1電磁ソレ
ノイド74に接近する方向、すなわち図の左方向へ移動
させられるに伴って、第1出カポ−トロ2と入力ポート
46との流通断面積が連続的に増加させられる一方、第
2出カポ−トロ4と第2排出ボート56との流通断面積
が増加させられるので、第1出カポ−トロ2から一次側
油圧シリンダ26へ出力する作動油圧は、第2出カポ−
トロ4から二次側油圧シリンダ2日へ出力する作動油圧
に比較して高くなる。このため、ベルト式無段変速機1
0における一次側油圧シリンダ26および二次側油圧シ
リンダ28の推力の平衡が崩れるので、一次側油圧シリ
ンダ26内へ作動油が流入する一方、二次側油圧シリン
ダ28内の作動油が流出し、ベルト式無段変速[10の
速度比eが大きくなる。このように、上記変速制御弁4
4は、油圧シリンダ26および28の一方へ高圧の作動
油を供給し他方へ低圧の作動油を供給する切換弁機能と
、連続的に作動油の流量を調節する流量制御弁機能とを
併有しているのである。
前記接続油路29および30には、一次側油圧シリンダ
26および二次側油圧シリンダ28の内の高圧側のシリ
ンダ油圧Pchを出力させる切換弁90が設けられてい
る。この切換弁90は、シリンダボア92内に摺動可能
に嵌合されたスプール弁子94と、このスプール弁子9
4により一次側油圧シリンダ26または二次側油圧シリ
ンダ28と択一的に接続される出力ポート96とを備え
ている。上記スプール弁子94には、一次側油圧シリン
ダ26および二次側油圧シリンダ28内の油圧によりそ
れぞれ反対向きの推力が加えられるようになっており、
相対的に高い油圧により発生させられる推力の方向ヘス
プール弁子94が移動させられて、一次側油圧シリンダ
26または二次側油圧シリンダ28の内相射的に高圧側
の作動油が出力ポート96から出力されるのである。
切換弁90の出力ポート96から出力される高圧側作動
油のシリンダ油圧PChは、調圧基準油圧として用いら
れるように供給路98を通して第1調圧弁48へ供給さ
れる。この供給路98には連通路99を介して前記第2
調圧弁58が接続されており、その連通路99には昇圧
阻止弁100が接続されている。昇圧阻止弁100は流
通阻止方向が供給路98へ向かう方向の逆止弁であり、
常には閉じられているが、供給路98内の高圧側作動油
のシリンダ油圧Pehが予め定められた値を超えると開
かれて、その高圧側作動油を供給路98から第2調圧弁
58側へ流出させることにより、それ以上の昇圧を阻止
する。上記予め定められた値は、第8調圧弁58から連
通路99に供給される第2ライン油圧PR,よりも、昇
圧阻止弁100の弁子102を押圧するスプリング10
4の付勢力によって定まる所定圧だけ高い油圧である。
前記第1調圧弁48は、第1ライン油路50゜第2ライ
ン油路52.および供給路98と連通ずるように形成さ
れたシリンダボア106と、そのシリンダボア106内
に摺動可能に嵌合されて上記第1ライン油路50および
第2ライン油路52間を開閉するスプール弁子108と
、スプール弁子108を閉弁方向へ付勢するスプリング
110とを備えている。このスプール弁子108には第
1ライン油圧Pi、を受ける第1受圧面112と一次側
油圧シリンダ26および二次側油圧シリンダ28の内の
高圧側のシリンダ油圧pchを受ける第2受圧面114
とが形成されており、スプール弁子108は、次式(1
)が成立する平衡状態が得られる位置に移動させられる
ことにより、第1ライン油路50から第2ライン油路5
2への流出量を変化させて第1ライン油圧Pβ1を調圧
するのである。なお、次式(1)において、Slは第1
受圧面112および第2受圧面114の受圧面積、Wは
スプリング110の付勢力である。
P l+ −W/St  +peh     ” ’(
t)上式(1)から明らかなように、第1調圧弁48は
、一次側油圧シリンダ26および二次側油圧シリンダ2
8の内の高圧側のシリンダ油圧pchを基準とし、これ
よりもW/SI だけ大きくなるように第1ライン油圧
PE1を調圧するのである。
また、前記第2調圧弁58は所謂バランスドピストン型
のリリーフ弁であり、ハウジング116のシリンダボア
118内には調圧部材としてのスプール弁子120が摺
動可能に嵌合されているとともに、シリンダボア118
内の両端部には第1油圧室122および第2油圧室12
4が形成されている。スプール弁子120には、それが
図において左方向へ移動させられると第2ライン油路5
2とドレン油路60との間の流通断面積を大きくする一
方1.右方向へ移動させられるとその流通断面積を小さ
くするランド126が設けられている。
上記第1油圧室122には、スプール弁子120に設け
られた油路128から第2ライン油路52内の作動油が
導かれるようになっていて、スプール弁子120には開
弁方向、すなわち図において左向きの推力が第2ライン
油圧PIlzに基づいて作用させられる一方、第2油圧
室124には、電磁リリーフ弁130によってパイロッ
ト圧に調圧された作動油が導かれるようになっていて、
スプール弁子120には閉弁方向の推力がパイロット圧
に基づいて作用させられる。したがって、スプール弁子
120は、それ等両方向の推力が釣り合う位置に保持さ
れ、第2ライン油路52からドレン油路60へ流出する
作動油の流出量を制限して第2ライン油圧PR,を調圧
する。
すなわち、電磁リリーフ弁130によるバイロフト圧が
高められると、スプール弁子120は閉弁方向へ移動さ
せられ、第2ライン油路52からの作動油の流出量が減
少させられることによって調圧値が高められ、パイロッ
ト圧が低められると、スプール弁子120は開弁方向へ
移動させられ、第2ライン油路52からの作動油の流出
量が増加させられることによって調圧値が低められるの
である。なお、131はパイロット圧を発生させるため
に!磁すリーフ弁130側への作動油の流通を制限する
オリフィスである。
ここで、かかる第211圧弁58の第2油圧室124内
には、作動油中の異物等によってスプール弁子120が
ロックしてしまうことのないようにスプリング132が
配設されていて、常にはスプール弁子120を閉弁方向
へ付勢するようになっている。このため、上記パイロッ
ト圧を零すなわち大気圧としても、スプール弁子120
にはスプリング132によって閉弁方向の推力が加えら
れ、第2ライン油圧P1tを零とすることはできない。
一方、前記第1油圧室122には前記連通路99が開口
させられ、前記高圧側作動油が昇圧阻止弁100を経て
供給されるようになっている。かかる高圧側作動油のシ
リンダ油圧Pchが昇圧阻止弁100を開く程高圧とな
って第1油圧室122内にその高圧側作動油が供給され
るのは、前記変速制御弁44のスプール弁子68の移動
量が大きい場合、具体的には速度比eを急激に減少させ
る急減速変速時である。すなわち、このような場合には
、両袖圧シリンダ26と28との推力差を大きくして速
度比eの変化速度を速くするために、スプール弁子68
はその移動ストロークの範囲内で第1図における右方向
へ大きく移動させられるため、第1ライン油路50内の
作動油が殆どそのまま二次側油圧シリンダ28内に供給
され、その二次側油圧シリンダ28内の油圧よりも所定
圧だけ高い油圧となるように第1調圧弁48によって第
1ライン油圧Pltが調圧されることにより、その第1
ライン油圧Pl、は発散的に上昇させられるからである
。このように、速度比eを急激に減少させるため、第1
ライン油圧Pi、を発散的に上昇させる状態が変速制御
弁44の最減速変速状態である。なお、速度比eを増加
させる増速変速時や通常の変速時には、上記減速変速の
場合程急激に速度比eを変化させる必要はなく、スプー
ル弁子68の移動量が大きくなって第1ライン油圧Pl
、が発散的に上昇させられ、昇圧阻止弁100が開かれ
ることはない。
また、このような急減速変速時には、第2調圧弁58に
よる調圧値は最低値とされるため、前記バイロフト圧は
零でスプリング132の付勢力のみがスプール弁子12
0に作用させられている。
このため、第1油圧室122内に高圧側作動油が供給さ
れ、スプール弁子120に高圧のシリンダ油圧Pekが
作用させられると、そのスプール弁子120は前記スプ
リング132の付勢力に抗して強制的に開弁方向へ移動
させられるとともに、第1油圧室122内の作動油はド
レン油路134へ排出される。この時、ランド126と
ハウジング116との間の流通断面積は通常の調圧時に
比較して非常に大きくなり、第2ライン油路52内の作
動油は殆ど制限されることなくドレン油路6゜へ流出さ
せられ、第2調圧弁58の調圧値は零すなわち大気圧と
略一致させられる。なお、前記油路128には、連通路
99から第1油圧室122内に流入した高圧側作動油が
第2ライン油路52内へ流出することを防止するための
絞り136が設けられているが、連通路99から流入す
る高圧側作動油の流量は非常に多いため、特に強く絞る
必要はない。
そして、このような油圧制御装置は、図示しないコント
ローラにより予め記憶されたプログラムにしたがって制
御される。すなわち、コントローラは第2図に例示する
フローチャートに従って第2ライン油圧PJtの調圧制
御およびベルト式無段変速機10の制御を実行し、たと
えば、予め求められた関係から実際の速度比e、エンジ
ン出力トルクTe、目標速度比81などに基づいて第2
ライン油圧P12を決定し、この第2ライン油圧P2□
に調圧するための駆動信号を第2調圧弁58へ供給する
。第3図は、エンジンの出力トルクが一定であるときに
おいて上記第2調圧弁58の調圧作動により得られる各
部の油圧の変化を示している。図においてPCLは低圧
側のシリンダ油圧である。
また、前記コントローラはエンジンをその最小燃費率曲
線上で作動させるために、例えば第4図に示されている
関係からスロットル弁開度θthおよび車速■に基づい
て目標回転速度Ni2または目標速度比e8を決定し、
実際の回転速度N inまたは速度比eをそれと一敗さ
せるための駆動信号を第1電磁ソレノイド74および第
2電磁ソレノイド76へ供給する。なお、第2図のフロ
ーチャートは速度比eを目標速度比e″と一敗させるよ
うに制御するものである。また、第4図のalllll
f+e sinは速度比eの最大値、最小値であり、目
標速度比el′はこれ等の範囲内で決定される。
ここで、速度比eを急激に減少方向へ変化させる急減速
変速時には、変速制御弁44は前述したR減速変速状態
とされるとともに、第2調圧弁58は第2ライン油圧P
f、が最小値となるように制御される。この時、第1調
圧弁48によって調圧される第1ライン油圧P1.は完
敗的に上昇させられるため昇圧阻止弁100が開かれ、
高圧側作動油が連通路99から第2調圧弁58の第1油
圧室122内に流入させられる。これにより、その第2
調圧弁58のスプール弁子120は開弁方向へ強制的に
移動させられ、第2ライン油路52が大気に開放される
したがって、その第2ライン油路52内に作動油が流出
させられる一次側油圧シリンダ26内の油圧は大気圧と
略一致させられ、高圧側の第1ライン油圧PJI、が供
給される二次側油圧シリンダ28との推力差が太き(な
って、速度比eの減少方向への変化速度が大幅に向上す
る。この結果、例えば車両が急停止させられた場合でも
、無段変速機14の速度比eは第4図において一点鎖線
で示されているように最小値13 mi+%まで速やか
に変化させられ、車両の再発進が容易となるのである。
なお、このように両油圧シリンダ26.28の推力差が
大きいところから、可変プーリ20,22の非回転時、
すなわち車両の停止時においても摩擦力に抗して伝動ベ
ルト24が減速変速方向へ移動させられるため、速度比
eは確実に最小値eatsまで変化させられる。
これに対し、第5図に示されている調圧弁140のよう
に、第1油圧室122に高圧の作動油を供給する前記連
通路99が接続されていない従来の油圧制御装置におい
ては、スプリング132の存在により第2ライン油圧P
R1を大気圧まで低下させることができないため、無段
変速機14の速度比eの変化速度が充分に得られず、第
4図において二点鎖線で示されているように最小値+3
si+sまで変化させることができない場合があった。
なお、第4図の破線は、車両が比較的ゆっくりと停止さ
せられた場合の速度比eの変化である。
ここで、このように第2ライン油路52が大気に開放さ
れると、第2ライン油圧PIttは殆ど大気圧と等しく
なり、一次側油圧シリンダ26の推力が殆ど零となるが
、この時、二次側油圧シリンダ28には第1ライン油圧
PIIによる大きな推力が加えられているため、一次側
可変ブーI720は速やかに張拡開状態、すなわち有効
径が最小となる状態とされ、可変プーリ20.22の回
転時に伝動ベルト24に滑りが生じる恐れはない。
また、かかる油圧制御装置は、第1ライン油圧PR,を
上昇させることな(両油圧シリンダ26と28との推力
差を太き(するものであるため、オイルポンプ42の動
力損失が増大して車両の燃費が損なわれることもないの
である。
また、本実施例では昇圧阻止弁100から流出させられ
る高圧側作動油を第2調圧弁58の第1油圧室122へ
導くことにより、そのスプール弁子120を開弁側へ強
制的に移動させるようにしたものであるため、スプール
弁子120を移動させるために新たな部品を付加する必
要がな(、装置が簡単かつ安価に構成され得る利点があ
る。
なお、この実施例では切換弁90および連通路99が開
弁圧付与手段であり、昇圧阻止弁100が開弁時期調節
手段である。
以上、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明し
たが、本発明は他の態様で実施することもできる。
例えば、前記実施例では第1調圧弁48に高圧側作動油
を供給する切換弁90が開弁圧付与手段を兼ねているが
、第1調圧弁を第2調圧弁58と同様な電磁比例リリー
フ弁にて構成するとともに、第2調圧弁58のスプール
弁子120に開弁圧を付与する電磁式1機械式等の開弁
圧付与手段を別個に設けるようにしても差支えない。
また、前記実施例の第2調圧弁58は、電磁リリーフ弁
130を用いたバランスドピストン型の圧力制御弁であ
るが、強制的に開弁できる構成であれば他の型式の圧力
制御弁を採用することも勿論可能である。
また、前記実施例では車両の走行中に第2調圧弁58に
開弁圧が付与されるようになっているが、車両が停止し
た後に開弁圧を付与して速度比eを最小値f3ainま
で変化させるようにすることも可能である。
その他−々例示はしないが、本発明はその精神を逸脱す
ることなく当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を
加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である車両用ベルト式無段変
速機の油圧制御装置の構成図である。第2図は第1図の
装置の作動を説明するためのフローチャートである。第
3図は第1図の装置の作動により変化させられる各部の
油圧を示す図である。 第4図は第1図の装置における車速およびスロットル弁
開度と目標回転速度、目標速度比との関係を説明する図
である。第5図は従来の第2調圧弁の一例を示す断面図
である。 10:ベルト式無段変速機 12:油圧制御装置 16二一次側回転輪    18二二次側回転軸20ニ
ー次側可変プーリ 22:二次側可変プーリ  24:伝動ベルト26:一
次側油圧シリンダ 28二二次側油圧シリンダ 42ニオイルポンプ(油圧源) 44:変速制御弁   48;第1調圧弁50:第1ラ
イン油路 52:第2ライン油路58:第2調圧弁  
 60:ドレン油路90:切換弁     98:供給
路 99:連通路 100:昇圧阻止弁(開弁時期調節手段)120ニスプ
ール弁子(調圧部材) 122:第1油圧室  124:第2油圧室130:電
磁リリーフ弁 132ニスプリング  136:絞り 速度比 第5図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)一次側回転軸および二次側回転軸にそれぞれ設け
    られた一対の一次側可変プーリおよび二次側可変プーリ
    と、該一対の可変プーリに巻き掛けられて動力を伝達す
    る伝動ベルトと、前記一対の可変プーリの有効径をそれ
    ぞれ変更する一対の一次側油圧シリンダおよび二次側油
    圧シリンダとを備えた車両用ベルト式無段変速機におい
    て、油圧源から作動油が供給される第1ライン油路内の
    油圧を第1ライン油圧に調圧する第1調圧弁と、該第1
    ライン油路内の作動油を前記一次側油圧シリンダおよび
    二次側油圧シリンダの一方に供給すると同時に他方内の
    作動油を第2ライン油路へ流出させることにより、前記
    一次側可変プーリおよび二次側可変プーリの有効径を変
    化させて前記無段変速機の速度比を調節する変速制御弁
    と、該第2ライン油路内の油圧を前記第1ライン油圧よ
    りも低い第2ライン油圧に調圧する第2調圧弁とを有す
    る油圧制御装置であって、 前記第2調圧弁の調圧部材に開弁圧を加え、該調圧部材
    を強制的に開弁方向へ移動させて前記第2ライン油路を
    大気に開放する開弁圧付与手段と、 前記変速制御弁が最減速変速状態とされたときに、前記
    開弁圧付与手段により前記調圧部材を開弁方向へ移動さ
    せる開弁時期調節手段とを含むことを特徴とする車両用
    ベルト式無段変速機の油圧制御装置。
  2. (2)前記第2調圧弁は、前記第2ライン油路とドレン
    油路との間を開閉するように設けられたスプール弁子と
    、前記第2ライン油路内の作動油が導かれることにより
    該スプール弁子を開弁方向へ付勢するように前記第2ラ
    イン油圧を作用させる第1油圧室と、電磁リリーフ弁に
    よってパイロット圧に調圧された作動油が導かれること
    により該スプール弁子を閉弁方向へ付勢するように該パ
    イロット圧を作用させる第2油圧室と、該スプール弁子
    を閉弁方向へ付勢するように該第2油圧室内に設けられ
    たスプリングとを備え、前記第2ライン油路から前記ド
    レン油路へ流出する作動油の流出量を制御することによ
    って該第2ライン油路内の油圧を調圧するものであり、
    前記調圧部材は前記スプール弁子である特許請求の範囲
    第1項に記載の車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装
    置。
  3. (3)前記第1調圧弁は、前記一次側油圧シリンダおよ
    び二次側油圧シリンダ内の作動油の内高圧側の作動油を
    出力する切換弁から供給路を経て該高圧側作動油が供給
    されることにより、前記第1ライン油路内の油圧を該高
    圧側作動油の油圧よりも所定圧高い第1ライン油圧に調
    圧するものであり、前記開弁圧付与手段は、前記供給路
    と前記第2調圧弁の第1油圧室とを接続して前記高圧側
    作動油を該第1油圧室に導く連通路および前記切換弁で
    あり、前記開弁時期調節手段は、前記連通路に設けられ
    、常には閉じられているが前記高圧側作動油の油圧が予
    め定められた値を超えると開かれて、該高圧側作動油を
    前記供給路から前記第1油圧室に流出させてそれ以上の
    昇圧を阻止する昇圧阻止弁であり、前記第2調圧弁は、
    前記第2ライン油路内の作動油を絞りを介して前記第1
    油圧室に導くものである特許請求の範囲第2項に記載の
    車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置。
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