JPS6311436Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は埋設用排水管の管継手に係り、接続口
部を接続できるようにした構造に関する。

（従来の技術） 一般に台所、風呂場、便所などの排水枝管を排
水本管に接続する場合、宅地内に排水本管に接続
する合流部分にインバート桝を設置するスペース
がないと、排水枝管を排水本管に90゜大曲りＹ継
手を用いて接続する施工方法が採られている。こ
の施工方法では点検、掃除が簡単にできないの
で、第１図に示すように排水本管１と排水枝管２
とを90゜大曲り継手体３で接続し、このＹ継手体
３の排水本管１の上流側および排水枝管２側に短
管４をそれぞれ介して90゜曲りＹ継手などの分岐
継手５を接続し、この分岐継手５の分岐受口６に
接続口部７を接続し、この接続口部７の上端を地
上に露出させて掃除口用蓋８を被嵌する配管施工
が行われていた。

（考案が解決しようとする問題点） 従来の第１図に示すような配管施工では、継手
５、短管４などの配管部品が多く、配管作業性が
煩雑で配管作業性が悪い欠点を有している。

本考案は上記欠点に鑑みなされたもので、排水
本管と排水枝管との合流部を接続する継手体に掃
除が簡単にできる掃除口管を接続する接続口部を
互いに反対方向に形成して、排水枝管の接続方向
に応じて継手体を反転させることにより左右いず
れの方向にも排水枝管を接続できるようにしたも
のにおいて、下端側の蓋体で閉塞されている接続
口部に汚物が引掛ることがなく、排水が円滑に流
れるようにした埋設用排水管の管継手を提供する
ものである。

［考案の構成］ （問題点を解決するための手段） 本考案は各受口に対して直角方向の両側に相対
して掃除口管接続用の接続口部をそれぞれ突設し
た継手体と、この継手体の接続口部のいずれか一
方に選択的に嵌合される蓋体とを具備し、排水枝
管の接続方向によつて下側となる接続口部を蓋体
で閉塞し、上側の接続口部に掃除口管を接続して
掃除ができるようにしたものにおいて、前記蓋体
の接続口部に嵌合される突部は接続口部の内端ま
で嵌合される長さを有し、この突部の底面の形状
を前記継手体の内周面に連続する形状とし、この
蓋体と接続口部に位置合せ部を形成し、下側の接
続口部に汚物などが引掛る凹部が形成されないよ
うにしたものである。

（作 用） 本考案の埋設用排水管の管継手は、排水枝管の
接続方向に対応して継手体を配設し、下側となる
接続口部に蓋体を嵌合して液密に閉塞する。この
とき蓋体の係合突起を係合凹部に係合することに
より蓋体は位置合せされ、突部の底面は継手体の
内周面に連続した面となるように位置合せされ
る。そして継手体の本管側の両端受口に排水本管
を接続し、分岐側の受口に排水枝管を接続する。

また継手体の上側となつた接続口部に掃除口管
を接続して地上に立上らせ、この掃除口管の上端
開口部に掃除口蓋を着脱自在に被嵌する。

そして継手体内を流れる流体は閉塞された下側
の接続口部が蓋体の突部にて継手体の内周面に連
続した面となつており凹部、突部が形成されず、
汚物が引掛るようなことがなく、円滑に流動され
る。また点検、掃除に際しては、掃除口蓋を開き
掃除口管から行う。

（実施例） 次に本考案の一実施例の構成を図面第３図、第
４図について説明する。

１０は塩化ビニール樹脂にて成形された90゜大
曲りＹ継手体で、本管側の両端受口１１，１２と
分岐側の受口１３に対して直角方向の上下両側に
相対して内部に連通開口した掃除口管接続用の接
続口部１４，１５が形成されている。

また１６は前記接続口部１４，１５のいずれか
一方を選択的に閉塞する蓋体で、この蓋体１６に
は接続口部１４，１５の上端開口縁１７に係合す
る鍔状部１８と前記接続口部１４，１５の内端ま
で嵌合される長さを有する突部１９を有し、この
突部１９の底面２０の形状は継手体１０の内周面
２１に連続する形状となつており、この蓋体１６
を嵌合した両接続口部１４，１５のいずれか一方
の内端側には凹部または突部が形成されないよう
になつている。

またこの蓋体１６の鍔状部１８には位置合せ部
となる係合突起２２が形成され、この係合突起２
２が係合される位置合せ部となる係合凹部２３が
接続口部１４，１５の開口縁１７に形成され、係
合突起２２を係合凹部２３に係合することによつ
て接続口部１４，１５に嵌合した蓋体１６の突部
１９の底面２０は継手体１０の内周面２１と連続
した面を形成するようになつている。

次に本実施例の管継手の配管方法について説明
する。

排水枝管２４の接続方向に対応して継手体１０
を配設し、下側となる接続口部１５に蓋体１６を
嵌合して液密に閉塞する。このとき蓋体１６の係
合突起２２を係合凹部２３に係合することにより
蓋体１６は位置合せされ、突部１９の底面２０は
継手体１０の内周面２１に連続した面となるよう
に位置合せされる。そして第２図に示すように継
手体１０の本管側の両端受口１１，１２に排水本
管２５を接続し、分岐側の受口１３に排水枝管２
４を接続する。

また継手体１０の上側となつた接続口部１４に
掃除口管２６を接続して地上に立上らせ、この掃
除口管２６の上端開口部に掃除口蓋２７を着脱自
在に被嵌する。

次にこの実施例の作用について説明する。

継手体１０内を流れる流体は閉塞さたれた下側
の接続口部１５が蓋体１６の突部１９にて継手体
１０の内周面２１に連続した面となつており、凹
部、突部が形成されず、汚物か引掛るようなこと
がなく、円滑に流動される。また点検、掃除に際
しては、掃除口蓋２７を開き掃除口管２６から行
う。

また前記継手体１０の接続口部１４，１５に形
成した係合凹部２３と蓋体１６の係合突起２２と
による位置合せ構造は前記構造に限定されるもの
ではなく、例えば指標などによる位置合せ部を形
成してもよい。

また前記実施例では継手体は90゜大曲り継手体
について説明したが90゜Y継手体、45゜Y継手体、
90゜大曲りエルボなどにも適用できるものである。

［考案の効果］ 本考案によれば継手体の受口に対して直角方向
の両側に相対して掃除口管接続用の接続口部をそ
れぞれ突設したので、排水枝管の接続方向に応じ
て継手体のいずれか一方の接続口部を下側にして
蓋体にて閉塞することにより同一形状の継手体を
左右いずれかの方向にも排水枝管を接続でき、、
継手体の汎用性を高められ、成形型も１つでよ
く、安価に製造でき、しかも接続口部を閉塞する
蓋体は接続口部の内端まで嵌合される突部の底面
は継手体の内周面に連続した面となり、継手体の
閉塞された側の接続口部には凹部或いは突部など
が形成されず、しかも蓋体は位置合せ部によつて
位置合せされて接続口部に嵌合されるため、蓋体
の突部の底面と継手体の内周面との面が確実に連
続され、継手体の閉塞された側の接続口部には凹
部または突部などが形成されず、汚物が引掛るこ
となく円滑に流れ、また点検、掃除に際しては上
側の接続口部に接続して地上に立上らせた接続口
部から容易に点検、掃除ができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の管継手を用いた配管の斜視図、
第２図は本考案の一実施例を示す管継手を用いた
配管の斜視図、第３図は同上管継手の一部を切欠
いた平面図、第４図は同上縦断面図、第５図は同
上正面図である。 １０……継手体、１１，１２，１３……受口、
１４，１５……接続口部、１６……蓋体、１９…
…突部、２０……突部１９の底面、２１……継手
体１０の内周面、２２……位置合せ部となる蓋体
１６の係合突起、２３……位置合せ部となる接続
口部１４，１５の係合凹部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 各受口に対して直角方向の両側に相対して掃除
   口管接続用の接続口部をそれぞれ突設した継手体
   と、この継手体の接続口部のいずれか一方に選択
   的に嵌合される蓋体とを具備し、前記蓋体の接続
   口部に嵌合される突部は接続口部の内端まで嵌合
   される長さを有し、この突部の底面の形状を前記
   継手体の内周面に連続する形状とし、この蓋体と
   接続口部に位置合せ部を形成したことを特徴とす
   る埋設用排水管の管継手。