JPS6326465Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、流し台や洗面化粧台等の排水管と
下水管とを接続する際に使用される密閉用パツキ
ンに関するものである。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来、この種の密閉用パツキンは、下水に通じ
る下水管内嵌用の筒体の上端縁に下水管上端当接
用のフランジを外方へ突設するように単なる栓状
に形成されていた。そのため、排水管と下水管と
を接続する際に、排水管を径の異なる下水管に適
応させて接続することができず、排水管と各下水
管との接続が困難であつた。それに、筒体の下水
管内周面への密着効果が悪く、排水管と各下水管
との接続部を完全に密閉することができず、各下
水管から水が跳ね返つたり、或いは各下水管から
臭気が逆流したり、更にはゴキブリ等の害虫が侵
入したりする虞れがあつた。

〔考案の目的〕

そこで、この考案は、前述のような問題点を解
消すべく案出されたもので、排水管と下水管とを
接続する際に、排水管を径の異なる下水管に適応
させて、排水管と各下水管とを極めて容易に接続
できるようにするばかりでなく、排水管と各下水
管との接続部を完全に密閉して、各下水管からの
水の跳ね返りや、各下水管からの臭気の逆流や、
ゴキブリ等の害虫の侵入等を確実に防止できるよ
うな密閉用パツキンを提供するものである。

〔考案の概要〕

この考案の要旨とするところは、下水に通じる
下水管内嵌用の筒体の上端縁に下水管上端当接用
のフランジを外方へ突設すると共に、筒体の内周
面には排水口に通じる排水管密着用の内側突起を
突設し、且つ筒体の外周面には小径下水管密着用
の２本の外側突起を上下方向へ適宜間隔に突設し
て成るパツキン本体を形成し、このパツキン本体
の各外側突起の相互間には、筒板の下端縁に大径
下水管密着用の突片が外方へ突設された大径下水
管嵌合用のアダプタを嵌脱自在に嵌合せしめたこ
とに存するものである。

〔考案の実施例〕

以下、この考案の一実施例を図面に基いて説明
する。

この考案の密閉用パツキンは、第１図及び第２
図に示すように、互いに天然ゴム、合成ゴム、ビ
ニール樹脂等で成形されたパツキン本体１とアダ
プタ２とから構成されている。

前記パツキン本体１は、下水に通じる小径下水
管Ａ１及び大径下水管Ａ２の内部に嵌込む筒体３
の上端縁に小径下水管Ａ１及び大径下水管Ａ２の
上端当接用のフランジ４を、筒体３の周側面に対
して直角に外方へ突設すると共に、筒体３の内周
面の上下方向略中央部及び下端部には流し台や洗
面化粧台等の排水口Ｂに通じる排水管Ｃ密着用の
夫々断面略半円状の内側突起５及び断面略三角形
状の内側突起６を突設し、且つ筒体３の外周面の
上端近傍及び下端近傍には小径下水管Ａ１密着用
の断面角形状の外側突起７を上下方向へ適宜間隔
に夫々突設するように形成されている。

一方、前記アダプタ２は、上下方向の筒方向の
長さが前記パツキン本体１の各外側突起７相互間
の長さに設定された筒板８の下端縁に大径下水管
Ａ２密着用の突片９を、厚さが先端方向へ行くに
従つて漸次薄くなるよう斜め上向きに外方へ突設
されている。

そして、前記パツキン本体１の筒体３の各外側
突起７相互間にアダプタ２の筒板８を嵌脱自在に
嵌合せしめたものである。

〔考案の効果〕

この考案は、前述のように構成したから、使用
時において、先ず流し台や洗面化粧台等の排水口
Ｂに通じる排水管Ｃと下水に通じる小径下水管Ａ
１とを接続する際には、第３図及び第４図に示す
ようにパツキン本体１のみを排水管Ｃの下端部の
外部に嵌込み、この嵌込んだパツキン本体１の筒
体３を小径下水管Ａ１の上端部の内部に嵌込むよ
うにする。また、排水口Ｂに通じる排水管Ｃと下
水に通じる大径下水管Ａ２とを接続する際には、
第３図及び第５図に示すように筒体３の各外側突
起７相互間にアダプタ２を嵌合したパツキン本体
１を、排水管Ｃの下端部の外部に嵌込み、この嵌
込んだパツキン本体１の筒体３を大径下水管Ａ２
の上端部の内部に嵌込むようにする。

すなわち、パツキン本体１とアダプタ２とによ
つて、排水管Ｃを径の異なる小径下水管Ａ１及び
大径下水管Ａ２に適応させて接続できるため、排
水管Ｃと各下水管Ａ１，Ａ２とを極めて容易に接
続できるばかりでなく、パツキン本体１の各内側
突起５，６が排水管Ｃの外周面に密着すること
と、パツキン本体１の外側突起７及びアダプタ２
の突片９が夫々小径下水管Ａ１及び大径下水管Ａ
２の内周面に密着することと、パツキン本体１の
フランジ４が小径下水管Ａ１及び大径下水管Ａ２
の上端に当接することとが相俟つて、排水管Ｃと
各下水管Ａ１，Ａ２との接続部を完全に密閉でき
るため、各下水管Ａ１，Ａ２からの水の跳ね返り
や、各下水管Ａ１，Ａ２からの臭気の逆流や、ゴ
キブリ等の害虫の侵入等を確実に防止することが
できる。

しかも、パツキン本体１の筒体３の各外側突起
７相互間に突片９付きアダプタ２の筒板８を嵌脱
自在に嵌合せしめたことによつて、アダプタ２の
筒板８がパツキン本体１の上下の各外側突起７に
支持されるため、アダプタ２の嵌合状態を著しく
安定させることができる。この場合、アダプタ２
の突片９を斜め上向きに外方へ突設させるように
すると、排水管Ｃを大径下水管Ａ２に接続する際
にアダプタ２を嵌合したパツキン本体１を大径下
水管Ａ２に嵌込み易く、且つ大径下水管Ａ２から
抜出しにくい効果があるばかりでなく、アダプタ
２の突片９の大径下水管Ａ２内周面への密着効果
が一層良好となる。

尚、排水管Ｃとして、第３図乃至第５図に蛇腹
状のフレキシブルホースが示されているが、第６
図及び第７図に示すようにＰトラツプ、Ｓトラツ
プ、Ｕトラツプ等の管トラツプにしても良い。

以上説明したように、この考案によれば、排水
管と各下水管とを極めて容易に接続できるばかり
でなく、各下水管からの水の跳ね返りや、各下水
管からの臭気の逆流や、ゴキブリ等の害虫の侵入
等を確実に防止でき、更にアダプタの嵌合状態を
著しく安定させることができる等の諸効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は斜視図、第２図は分解斜視図、第３図乃至第
７図は使用状態を示す縦断面図で、第３図は流し
台に使用した場合、第４図はフレキシブルホース
の排水管で小径下水管の場合、第５図はフレキシ
ブルホースの排水管で大径下水管の場合、第６図
は管トラツプの排水管で小径下水管の場合、第７
図は管トラツプの排水管で大径下水管の場合であ
る。 １……パツキン本体、２……アダプタ、３……
筒体、４……フランジ、５……内側突起、６……
内側突起、７……外側突起、８……筒板、９……
突片、Ａ１……小径下水管、Ａ２……大径下水
管、Ｂ……排水口、Ｃ……排水管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下水に通じる下水管内嵌用の筒体の上端縁に下
   水管上端当接用のフランジを外方へ突設すると共
   に、筒体の内周面には排水口に通じる排水管密着
   用の内側突起を突設し、且つ筒体の外周面には小
   径下水管密着用の２本の外側突起を上下方向へ適
   宜間隔に突設して成るパツキン本体を形成し、こ
   のパツキン本体の各外側突起の相互間には、筒板
   の下端縁に大径下水管密着用の突片が外方へ突設
   された大径下水管嵌合用のアダプタを嵌脱自在に
   嵌合せしめたことを特徴とする密閉用パツキン。