JPS63111167A - 無機質薄膜で被覆されたプラスチツク物品の製法 - Google Patents

無機質薄膜で被覆されたプラスチツク物品の製法

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JPS63111167A JP61259383A JP25938386A JPS63111167A JP S63111167 A JPS63111167 A JP S63111167A JP 61259383 A JP61259383 A JP 61259383A JP 25938386 A JP25938386 A JP 25938386A JP S63111167 A JPS63111167 A JP S63111167A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、無機質薄膜を有するプラスチック物品、特に
耐擦傷性と耐熱性の両方に優れた無機質薄膜を有するプ
ラスチック物品に関する。
〈従来の技術〉 プラスチック物品表面に無機質の薄膜を設けて種々の機
能を付与する処理は広く行われており、たとえばプラス
チックメガネレンズやCRTパネルなどについての処理
は最近急速に普及しつつある。これらはグ射防止多居膜
を有したものが一般的であるが、今後も例えば熱線反射
膜を有したプラスチック製窓材など、新たに市場を拡大
するものも多数出現することが予想される。
これらの無機質薄膜としては金属の酸化物や窒化物、ま
たは金属そのものより成る単層または多層膜が用いられ
ている。一般にプラスチック物品表面にこの様な無機質
薄膜を設けた場合に生ずる主な問題点としては、傷がつ
き易いこと、及び温度上昇によるクラックが発生し易い
ことの2点が挙げられる。
傷のつき易さに関しては、該無機質薄膜の厚味が一般的
に7ミクロンを越えることがないため、この薄膜自体の
強度が大きくても下地のプラスチック基板が軟いことに
よって耐擦傷性が劣るという結果をもたらす事が知られ
ている。軟い基板上に硬質の膜を設けて耐擦傷性を向上
させるためには、該硬質膜の厚味が2ミクロン以上ない
と効果がない。そこで、プラスチック基板と無機質薄膜
の間にコミクロン以上の厚味を有するハードコーティン
グを設けることによって耐擦偏性を向上させる事が試み
られ、耐擦傷性に関してはほぼ満足できるものが最近で
は見られる様になった。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかし乍ら、このようなハードフートを無機薄膜とプラ
スチック基板の間に設ける方法を用いることにより耐擦
傷性を向上させることはできるけれども、該無機薄膜が
高密度の硬い膜であるため、製品の使用時または無機薄
膜の真空蒸着時に必然的に生ずる温度上昇時のプラスチ
ック基材と無機薄膜との熱膨張係数の違いにより、無機
質薄膜にクラックの発生が起こり易くなるという重大な
問題点があった。
〈問題点を解決するための手段〉 上記従来の問題点を解決するために、本発明は、該無機
質薄膜を、イオンビームを照射しつつ遅い蒸着速度で形
成したものである。好ましくはその無機質薄膜の表面に
更に高分子物質の薄層を設ける。
すなわち本発明は、プラスチック基材の表面にイオンビ
ームを照射しながら、すくなくとも初期において低い成
膜速度で無機質の膜を被覆させることを特徴とする無機
質薄膜で被覆されたプラスチック物品の製法である。
本発明において、プラスチック基材、好ましくは後述す
るハードコートを施こしたプラスチック基材はその表面
に真空蒸着によって無機質薄膜が被覆される。この際、
蒸着速度はその初期段階、すなわち総厚味(光学的厚み
)のすくなくとも最初の2%の部分、より好ましくは1
0%の部分が形成される迄は遅くしておくことが好まし
い。
具体的には毎秒10オングストローム以下であることが
好ましい。この成膜速度は蒸着源の加熱温度、その他を
変化させることにより制御することができる。
もし初期の成膜速度が毎秒10オングストロームを越え
る大きさである場合には、製品の使用時または成膜時の
昇温による無機薄膜と基材との熱膨張係数の差により無
機薄膜にクラックが発生しやすくなる。その理由は、お
そらくは、大きな成膜速度で基材上に付着した無機物質
はマイグレーション効果により均一化され、基材と無機
薄膜との境界の全面において両者が密着しているため、
前記熱膨張差による応力が境界面に集中しその結果クラ
ンクが発生するのではないかと考えられる。
本発明におけるように蒸着のすくなくとも初期において
成膜速度を小さくすると、おそらくは前記マイグレーシ
ョン効果が生じ難くなって嘆のミクロの不均一化又は膜
の多孔質化が生じ、前記の熱膨張差による応力は薄膜内
部に分散するため応力集中が緩和され、その結果無機質
薄膜のクラック発生は防止されると考えられる。
蒸着の初期段階を過ぎた後の成膜速度は初期のそれと同
一に保持してもよいが、生産速度を向上させるために通
常は、大きな値、例えば毎秒20オングストロ一ム程度
に保たれる。−例として、成膜速度を無機質薄膜の全光
学的厚味の2〜50%の厚みに成膜される期間は、多く
とも毎秒10オングストロームに維持し、その後成膜速
度を毎秒10オングストロームを越える値、たとえば毎
秒20オングストロームに維持する。
本発明において、上記の真空蒸着による無機薄膜の形成
と同時にその薄膜にイオンビームを照射させる。照射し
たイオンビームは真空蒸着の源から蒸発した蒸着無機物
質の分子をイオン化させ、これにより基板に付着する蒸
着物質の充填密度が高められ、その結果無機物質薄膜と
基材との付着強度が増大する。
イオンビーム照射に使用するイオンの種類は、窒素、酸
素、アルゴンなど、通常用いられる気体を使用できるが
、最も有効なのはアルゴンである。
イオンビーム照射のパワーは基板及びその上のハードコ
ートが冒されない謀り高い方が良い。通常は反射防止膜
を被覆すべきプラスチック物品の単位表面積/ crl
あたり/〜1000μA、好ましくは10〜500μA
のエネルギー密度で照射される。
エネルギー密度が/μA/C7(よりも低いときは、イ
オンビーム照射による無機質薄膜中の蒸着粒子の充填度
増加の効果が不十分である。逆にエネルギー密度が!0
00μA/cJよりも高いときは、無機質薄膜がエツチ
ング効果により侵蝕されやすくなるので好ましくない。
一般に、真空蒸着による無機質薄膜被覆工程の前に、被
覆すべきプラスチック基材の表面に吸着されている水分
を加熱除去する必要があるが、本発明においては上述の
イオンビームの予備的照りによりこの水分除去を兼ねる
ことができる。
すなわち、たとえばイオンビーム源および真空蒸着源を
備えた真空チャンバー内に被覆すべきプラスチック基材
を置き、イオンビーム照射および真空蒸着を同時に開始
する前に、イオンビーム照射のみを前記エネルギー密度
でj秒〜20分間、より好ましくは一〇秒〜10分間お
こなうこ七が好ましい。
イオンビームの発生源となるイオン銃は現在既に上布さ
れているもので2種類あり、それらはカウフマン型とコ
ールドカソード型と呼ばれるものである。カウフマン型
は熱電子の衝撃によって気体原子をイオン化させるもの
であり、コールドカソード型は高圧電界を使用して電離
させるものであるが、本発明に於いてはこれら両タイプ
のどちらを用いても良い。
本発明に於ける無機質薄膜とは、反射防止膜や熱線反射
膜のような光学薄膜である。たとえば反射防止膜の場合
、通常三層反射防止膜が使用される。これは、反射を防
止したい波長域の中心波長をλ0とすれば、基板側から
厚味がλo / ll−λ0/2−λo / Itとい
う購成で中屈折率層−高屈折率層−低屈折率層が順次積
層されて成るものである。
低屈折率層には通常5102が使用される。高屈折率層
にはTiO2,ZrO2+ Ta205など、あるいは
これらの混合物、これらにイツトリウムやブラセオジミ
ウムを添加したものが使用される。また、中屈折率層に
はAl2O3,5i203. Yb2O3などが使用さ
れるが、この中屈折率層の場合、屈折率を成る程度限定
された範囲に合わせる必要があることから、適当な物質
がないために、等価膜法を用いて低屈折率層−高屈折率
磨一低屈折率層の項にそれぞれλ○/12ずつの厚味で
積層した三層膜を用いる事が最近多く行われている。ま
た、熱線反射膜の場合には、金層膜を高屈折率誘電体膜
ではさんだ三層膜が多く用いられる。
本発明により製造される無機質薄膜はいわゆる多孔構造
をもっているかも知れないがそれは原子オーダーの大き
さであり、薄膜の透明性が何ら損われることはない。
一般に無機質薄膜は低い成膜速度をもつ真空蒸着により
多孔質となった場合には通常はもろくなってしまい、耐
擦傷性が低下する恐れがあるが、本発明に於いては、該
無機質薄膜をイオンを照射し乍ら真空蒸着によって形成
することによって、耐擦傷性の低下は防止される。
本発明に使用できるプラスチック基板の材料としては、
ポリメチルメタクリレート(PMMA)。
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート(OR−
39)、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエステ
ルなど、透明部材として使われる栃脂を挙げることがで
きる。
上記したプラスチック基板表面に無機質薄膜を被覆する
前にあらかじめハードフートを設けてその表面の耐擦傷
性を高めておくことが好ましい。
本発明におけるプラスチック用ハードコートとしては、
シリコーン系とアクリル系に大別されるいずれのものも
使用することができる。シリコーン71% ”−ドコー
トは一般にシリカ微粒子がポリオルガノシロキサンマト
リクスに分散した溝道のものが多い。多く用いられるハ
ードコートは、エポキシ基を有するシランカップリング
剤の部分加水分解縮合物にコロイダルシリカを含んだも
の、またはそれに脂肪族多官能エポキシ化合物を添加し
たものを塗布して焼付けたものである。アクリル系ハー
ドコートは多官能アクリル酸エステルとそのプレポリマ
ーの混合物を塗布し、紫外線を照射することによって硬
化させたものが一般的である。
場合によってはこれにコロイダルシリカまたはその表面
をメタクリロキシ基を含むシランカップリング剤やチタ
ンカップリング剤、長鎖のアルコールなどで処理したコ
ロイダルシリカを添加することもある。上記シリコーン
系及びアクリル系ハードコートの両方が本発明物品に使
用するに適している。
本発明において、前述の無機物質の薄膜を被覆させたプ
ラスチック物品は、その表面の平滑性を向上させるため
に、その表面にある種の高分子物質の層を形成させるこ
とが好ましい。
この高分子物質とはすなわち油脂類のことであり、たと
えばパラフィン、シリコーンオイル、グリース、フレオ
ンオイルなどが好適に用いられる。
該高分子物質の層は前記した無機質薄膜の上に設けられ
、これが最重要となる。この層は柔らかい材質より成る
ので、この厚味が厚すぎると物体が接触した場合に跡が
残る上に、無機質光学薄膜の光学特性にも影響するので
、この層の平均厚味は極力薄いことが望ましく、−〇−
以下であることが好ましく、より好ましくはO0S〜1
0nmである。
前記したような油脂類より成る超薄層を形成するには次
のような方法を用いる。すなわち、真空蒸着によって無
機質薄膜を形成したプラスチック物品の表面に、塗布又
は浸漬によって前記したような油脂類を接触させる。こ
の状態では分厚くついたままなので、これを拭き取るか
洗浄することによって余分な油脂類を除く。以上の工程
を経ることによって膜厚20nm以下の高分子物質層を
形成することができる。該高分子物質層は蒸着したばか
りの、イオンビームによって非常に活性になっている無
機質薄膜の表面に強力に結合しており、余分な高分子物
質を除くために洗浄した後においても残っている。
この高分子物質層を最外層に設けることにより、無機質
薄膜の表面構造がもたらす大きな摩擦係数を低下させる
ことができる。
く作 用〉 本発明によれば、プラスチック基板上の無機質薄膜には
、使用状態における温度上昇時のプラスチック基板との
熱膨張係数の違いが原因で発生する従来は避けることの
できなかったクランクの発生が抑制できる。また、この
無機質薄膜自体はイオン化蒸着で形成するので凝集力は
大きく、従って高い耐擦傷性が得られ、本発明によれば
耐擦傷性と耐熱性というプラスチック基板上の無機質薄
膜に於いては相反する特性を共に向上させることができ
る。
〈実施例〉 7.5ミリメートル厚で10cm角のポリメタクリル酸
メチル(PMMA)の平板(三菱レイヨン■製)に、メ
チルトリメトキシシラン部分加水分解物とコロイダルシ
リカより成るシリコフン系ノ\−ドフート材(トスガー
ド二東芝シリコーン■製)を浸漬法で塗布し、g o 
’cで2時間焼付けてノーードコートP M M A板
を作製した。
このハードコートPMMA板を真空蒸着装置内の基板ド
ームに装着し、/、OX lo  Torrまで減圧し
ておいてカウフマン型イオン銃(真空器械工業株製KP
−fo)を用いてアルゴンイオンを/ KV X 10
0 mAのパワーで真空蒸着すべきノ1−ドコーhPM
MA板の表面に向けて5分間照射した。エネルギー密度
はP M M A板表面積/crlあたり約20μAで
あった。次いでイオン銃への導入ガスをアルゴン/酸素
−9//の混合ガスに変え、!;OOV X 30 m
Aのパワー(エネルギー密度10μA/ cr! )で
照射しながら、Yb2O3−Ta205− S lo2
の順で蒸着した。ここでyb2o3の暦は毎秒5オンク
ストロ一ムノ速度でnd−/2!;nm、  Ta20
5及び5i02(7)Ftは毎秒−〇オングストローム
の速度でそれぞれnd −2!;Onm及びnd −/
2! nm  蒸着した。
蒸着が完了したら真空槽内を常圧に戻して蒸着の完了し
たPMMA板をとり出し、表面にシリコーングリースを
塗ってから拭き取り、リグロインできれいに拭いたあと
でトリクレン槽λ槽及びフレオン蒸気槽を含んだ7槽の
洗浄ラインを通して洗浄した。
洗浄の完了したPMMA板表面のすべりは良好であり、
P M M A板の表面のシリコングリースの層の平均
厚みは約2 nmであった。これにスチールウールを5
に9の荷重をかけて20回往復させても傷つかなかった
。また、これをgO℃に設定したエアーオーブンにlO
分間入れておいても何等変化が見られなかった。そして
このPMMA板は!;10nmの波長の光に対して垂直
入射時の友射率/、0%を有していた。
265ミリメートル径のOR−J 9製メガネレンズ(
ハイルクス■、H’OYA■製)に、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
アクリレート、ジペンタエリスリトールへキサアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、エチレン
グリコールジアクリレート2.2−エチルへキシルアク
リレート等のアクリル酸エステル類の部分プレポリマー
にアゾビスイソブチロニトリルとベンゾインメチルエー
テル及び弗素系界面活性剤少量を加えたものをスピンコ
ード法により塗布し、高圧水銀ランプを用いて紫外線を
照射して硬化させ、ハードコートレンズを作製した。
このハードコートレンズを真空蒸着装置内の基板ドーム
に装着し、3.OX tO−” Torrまで減圧して
おいて、コールドカソード型イオン銃(デントン・ヴア
キュウム社製CC−70/B)を用いてアルゴンイオン
をパワーサプライざ00 V X 100 mA 。
バイアスパワーサプライ10OV×100mkで70分
間照射した。エネルギー密度は約200μA/crjで
あった。次いでイオン銃への導入ガスを酸素に変えて/
、OX 10  Torr の圧力でイオンを照射しつ
つ、(エネルギー密度約iooμA/cn)λo−30
0nmの中心波長で制御し乍ら、5層とも毎秒jオング
ストロームの一定の成膜速度で膜厚nd−λO//2の
各署を5i02+ ZrO2,5i02の原で3層積層
し、次いでZrO2をndl−λo/2 、5i02を
nd−λO/グ積層して5層の反射防止膜を形成した。
蒸着が完了したら真空槽内を常圧に戻して蒸着の完了し
たレンズをとり出し、フレオンオイル/槽−フレオンソ
ルベント2槽−フレオン蒸気槽/槽より構成されたl1
llの洗浄ラインを通して洗浄した。
洗浄の完了したレンズ表面のすべりは良好であり、スチ
ールウールにSkgかけて20回往復させても傷つかな
かった。また、これを90°Cに設定した恒温水槽に7
0分間入れておいても何等変化が見られなかった。!;
00 nrnの波長の光に対する反射率は/、0%であ
った。
なお、前述のフレオンオイル処理をしなかったj層反射
防止膜を形成させたレンズは表面のすべりはそれほど良
好ではないが、上述の恒温水槽のテストでも何等変化は
みられず、尺射率も同一の値を有していた。
また、比較のため、5層の反射防止膜の真空蒸着と同時
におこなっていたイオンビームの照射全中止し、その他
は本実施例と同じ処理をおこなったところ、耐擦傷性は
本実施例とほぼ等しいけれども、10分間の恒温水槽の
テストでは反射防止膜にクラックが発生した。
35ミリメートル厚で10cm角のポリカーボネート板
(筒中プラスチック■製)に、ヒドロキシエチルメタク
リレートとグリシジルメククリレートのコポリマーを主
成分として含む塗料を塗布し、乾燥硬化させた後、メチ
ルトリメトキシシラン部分加水分解物とコロイダルシリ
カを含むシリコーン系ハードコート材(トスガード;東
芝シリコーン■製)を塗布し、乾燥硬化させた。
このハードコートポリカーボネート板を真空蒸着装置内
の基板ドームに装着し、10×10”Torrまで減圧
しておいてカウフマン型イオン銃(フモンウルス社製ミ
ラトロン3cm型)を用いてアルゴンイオンを/ KV
 X 100 mAのパワーでS分間照射した。(約2
0μA / crd )  次いでイオン銃への導入ガ
スをアルゴン/酸素#9//の混合ガスに変え(イオン
ビームのエネルギー密度的10μA/cJ) 、TiO
2を730オングストロ一ム蒸着し、再びガスをアルゴ
ンに変えて銀を300オングストロ一ム蒸着し、次いで
導入ガスを再びアルゴン/酸素−タ//に変えてTlO
2をrsooオングストローム蒸着し、最後に8102
を/250250オングストロ一ム蒸。
蒸着が完了したポリカーボネート板は、シリコーンオイ
ルに浸漬した後、/ルアルヘキサンで余分なシリコーン
オイルをおとし、7槽の洗浄ラインを通して洗浄した。
洗浄の完了したポリカーボネート板表面のすべりは良好
であり、スチールウールにjkgかけて20回往復させ
ても傷つかなかった。また、これをざOoCに設定した
エアーオーブンに10分間入れておいても何等変化が見
られなかった。!;00r−m およびiooonmの
波長の光に対する垂直入射時の度射率はそれぞれ2.0
%およびgO%であった。
グ 上記実施例3において、シリコン系ハードフート処
理されたポリカーボネート板を、真空蒸着装置内でのイ
オンビームの単独の照射にかえて、真空蒸着装置内でポ
リカーボネート&を電気加熱ヒーターにより約/!;O
′Cで約70分間加熱し、その他は上記実施例3と同様
に処理したところ、実施例3とほぼ等しい表面すべり性
、耐擦傷性、耐熱性、反射防止性能を示した。
〈発明の効果〉 本発明によれば従来不可能であったプラスチック基板/
無機薄膜被合体の高耐熱性と高耐擦傷性の両立が実現で
きる。これによって、プラスチック基板に種々の無機薄
膜を設けた部材を自動車その他の輸送機器の部品1種々
の光学装置の部品などとして使用することも可能となる

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)プラスチック基材の表面に、イオンビームを照射
    しながら、すくなくとも初期において低い成膜速度で無
    機質の膜を被覆させることを特徴とする無機質薄膜で被
    覆されたプラスチック物品の製法。 (2)前記低い成膜速度は多くとも毎秒10オングスト
    ロームである特許請求の範囲第1項記載のプラスチック
    物品の製法。 (3)前記無機質の膜を被覆する前のプラスチック基材
    は、あらかじめポリシロキサン系塗料組成物により被覆
    ・硬化されているものである特許請求の範囲第1項記載
    のプラスチック物品の製法。 (4)前記低い成膜速度を、無機質薄膜の全光学的厚み
    のすくなくとも、2%の厚みに成膜される期間維持する
    特許請求の範囲第1項記載のプラスチック物品の製法。 (5)前記低い成膜速度を、無機質薄膜の全光学的厚み
    の2〜50%の厚みに成膜される期間、多くとも毎秒1
    0オングストロームに維持し、その後成膜速度を毎秒1
    0オングストロームを越える値に維持する特許請求の範
    囲第1項記載のプラスチック物品の製法。 (6)前記無機質の膜は反射防止多層膜である特許請求
    の範囲第1項記載のプラスチック物品の製法。 (7)前記イオンビームをプラスチック基材の単位表面
    積1cm^2あたり1〜1000μAのエネルギー密度
    で照射する特許請求の範囲第1項記載のプラスチック物
    品の製法。(8)前記イオンビームは窒素、酸素、およ
    びアルゴンより選ばれるすくなくとも1種のイオンを用
    いるものである特許請求の範囲第1項記載のプラスチッ
    ク物品の製法。 (9)前記無機物質の膜を被覆させた後に、その膜の表
    面に更に油脂の層を形成する特許請求の範囲第1項記載
    のプラスチック物品の製法。 (10)前記油脂の層は0.5〜10nmの平均厚みを
    有するものである特許請求の範囲第9項記載のプラスチ
    ック物品の製法。 (11)前記無機質の膜を被覆する前のプラスチック基
    材の表面にあらかじめイオンビームを照射する特許請求
    の範囲第1項記載のプラスチック物品の製法。
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