JPS6310684B2 - - Google Patents

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JPS6310684B2
JPS6310684B2 JP2720479A JP2720479A JPS6310684B2 JP S6310684 B2 JPS6310684 B2 JP S6310684B2 JP 2720479 A JP2720479 A JP 2720479A JP 2720479 A JP2720479 A JP 2720479A JP S6310684 B2 JPS6310684 B2 JP S6310684B2
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JP
Japan
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compound
dihydro
oxo
piperazinyl
carboxylic acid
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Application number
JP2720479A
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English (en)
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JPS55118416A (en
Inventor
Hiroshi Ishikawa
Fujio Tafusa
Kazuyuki Nakagawa
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Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Otsuka Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Otsuka Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2720479A priority Critical patent/JPS55118416A/ja
Publication of JPS55118416A publication Critical patent/JPS55118416A/ja
Publication of JPS6310684B2 publication Critical patent/JPS6310684B2/ja
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抗菌剤に関する。更に詳しくは本発明
は一般式 〔式中R1は水素原子、低級アルキル基、低級
アルカノイル基、低級アルカンスルホニル基、フ
エニルアルキル基、ベンゾイル基またはp―トル
エンスルホニル基を示す。R2は水素原子または
ハロゲン原子を示す。R3は水素原子または低級
アルキル基を示す。nは1または2を示す。〕 で表わされるピペラジニルベンゾヘテロ環誘導体
またはその塩を有効成分として含有することを特
徴とする抗菌剤に係る。 本発明の抗菌剤は低毒性であり優れた抗菌作用
を有しており、特に人、動物、魚類等の各種菌に
起因する疾病の治療薬として有用であると共に例
えば医療用器具等の外用殺菌剤及び消毒剤として
も有用である。 本明細書に於て、低級アルキル基としては炭素
数1〜4の直鎖もしくは分枝状のアルキル基を挙
げることができ、具体的にはメチル,エチル,プ
ロピル,イソプロピル,ブチル,tert―ブチル基
等を例示できる。低級アルカノイル基としては炭
素数1〜4の直鎖もしくは分枝状のアルカノイル
基を挙げることができ、具体的にはホルミル,ア
セチル,プロピオニル,ブチリル,イソブチリル
基等を例示できる。低級アルカンスルホニル基と
しては前記低級アルキル基とスルホニル基とが結
合したものを挙げることができ、具体的にはメタ
ンスルホニル,エタンスルホニル,プロパンスル
ホニル,イソプロパンスルホニル,ブタンスルホ
ニル,tert―ブタンスルホニル基等を例示でき
る。フエニルアルキル基としては前記低級アルキ
ル基にフエニル基が置換したものを挙げることが
でき、具体的にはベンジル,2―フエニルエチ
ル,3―フエニルプロピル,4―フエニルブチ
ル,1―フエニルエチル,1,1―ジメチル―2
―フエニルエチル基等を例示できる。またハロゲ
ン原子としては弗素原子,塩素原子,臭素原子,
沃素原子等を示す。 一般式(1)で表わされる化合物の代表的なものを
以下に挙げる。 Γ 8―(1―ピペラジニル)―6,7―ジヒド
ロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノ
リジン―2―カルボン酸 Γ 10―クロル―8―(1―ピペラジニル)―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 Γ 9―クロル―8―(1―ピペラジニル)―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 Γ 9―フルオロ―8―(1―ピペラジニル)―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 Γ 8―(1―ピペラジニル)―5―メチル―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 Γ 8―(1―ピペラジニル)―5―エチル―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 Γ 8―(1―ピペラジニル)―5―ブチル―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 Γ 8―(4―メチル―1―ピペラジニル)―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 Γ 8―(4―ブチル―1―ピペラジニル)―5
―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カル
ボン酸 Γ 8―(4―アセチル―1―ピペラジニル)―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 Γ 8―(4―イソブチル―1―ピペラジニル)
―5―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ
―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カ
ルボン酸 Γ 8―(4―ホルミル―1―ピペラジニル)―
9―フルオロ―5―メチル―6,7―ジヒドロ
―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリ
ジン―2―カルボン酸 Γ 8―(4―ベンゾイル―1―ピペラジニル)
―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―
ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 Γ 8―(4―ベンゾイル―1―ピペラジニル)
―5―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ
―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カ
ルボン酸 Γ 8―(4―メタンスルホニル―1―ピペラジ
ニル)―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,
5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン
酸 Γ 8―(4―tert―ブタンスルホニル―1―ピ
ペラジニル)―5―メチル―6,7―ジヒドロ
―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリ
ジン―2―カルボン酸 Γ 8―(4―ベンジル―1―ピペラジニル)―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 Γ 8―〔4―フエニルエチル)―1―ピペラジ
ニル〕―5―メチル―6,7―ジヒドロ―1―
オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―
2―カルボン酸 Γ 8―〔4―(4―フエニルブチル)―1―ピ
ペラジニル〕―10―クロル―6,7―ジヒドロ
―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリ
ジン―2―カルボン酸 Γ 8―(1―ピペラジニル)―10―フルオロ―
5―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カル
ボン酸 Γ 8―(4―エチル―1―ピペラジニル)―10
―フルオロ―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カル
ボン酸 Γ 8―(4―プロピオニル―1―ピペラジニ
ル)―9―ブロム―5―メチル―6,7―ジヒ
ドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キ
ノリジン―2―カルボン酸 Γ 8―(1―ピペラジニル)―10―フルオロ―
5―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カル
ボン酸 Γ 8―(4―ベンゾイル―1―ピペラジニル)
―9―フルオロ―5―メチル―6,7―ジヒド
ロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノ
リジン―2―カルボン酸 Γ 8―〔4―(p―トルエンスルホニル)―1
―ピペラジニル〕―5―メチル―6,7―ジヒ
ドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キ
ノリジン―2―カルボン酸 Γ 9―(1―ピペラジニル)―6―オキソ―
1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ〔3,2,1
―ij〕キノリン―5―カルボン酸 Γ 9(1―ピペラジニル)―2―メチル―6―
オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ〔3,
2,1―ij〕キノリン―5―カルボン酸 Γ 9―(1―ピペラジニル)―2―エチル―6
―オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ
〔3,2,1―ij〕キノリン―5―カルボン酸 Γ 9―(1―ピペラジニル)―2―イソプロピ
ル―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピ
ロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―5―カルボ
ン酸 Γ 9―(1―ピペラジニル)―2―ブチル―6
―オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ
〔3,2,1―ij〕キノリン―5―カルボン酸 Γ 7―クロロ―9―(1―ピペラジニル)―6
―オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ
〔3,2,1―ij〕キノリン―5―カルボン酸 Γ 8―フルオロ―9―(1―ピペラジニル)―
6―オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ
〔3,2,1―ij〕キノリン―5―カルボン酸 Γ 9―(4―メチル―1―ピペラジニル)―2
―メチル―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―
6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―5
―カルボン酸 Γ 9―(4―イソプロピル―1―ピペラジニ
ル)―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―
ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―5―カル
ボン酸 Γ 9―(4―アセチル―1―ピペラジニル)―
2―メチル―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―
6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―5
―カルボン酸 Γ 9―(4―ブチリル―1―ピペラジニル)―
6―オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ
〔3,2,1―ij〕キノリン―5―カルボン酸 Γ 9―(4―ホルミル―1―ピペラジニル)―
2―メチル―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―
6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―5
―カルボン酸 Γ 9―(4―ベンゾイル―1―ピペラジニル)
―2―メチル―6―オキソ―1,2―ジヒドロ
―6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―
5―カルボン酸 Γ 9―(4―メタンスルホニル―1―ピペラジ
ニル)―2―メチル―6―オキソ―1,2―ジ
ヒドロ―6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノ
リン―5―カルボン酸 Γ 9―(4―プロパンスルホニル―1―ピペラ
ジニル)―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―
6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―5
―カルボン酸 Γ 9―(4―ベンジル―1―ピペラジニル)―
2―メチル―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―
6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―5
―カルボン酸 Γ 9―〔4―(4―フエニルブチル)―1―ピ
ペラジニル)―6―オキソ―1,2―ジヒドロ
―6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―
5―カルボン酸 Γ 7―フルオロ―9―(1―ピペラジニル)―
2―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カル
ボン酸 Γ 8―クロル―9―(4―アセチル―1―ピペ
ラジニル)―2―メチル―6,7―ジヒドロ―
1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジ
ン―2―カルボン酸 Γ 9―(4―エチル―1―ピペラジニル)―8
―ブロモ―2―メチル―6,7―ジヒドロ―1
―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン
―2―カルボン酸 本発明に於て有効成分として用いられる一般式
(1)の化合物は文献未載の新規化合物であり、該化
合物は一般式 〔式中、R4はハロゲン原子、低級アルカンス
ルホニルオキシ基またはアレンスルホニルオキシ
基を示す。R2,R3及びnは前記に同じ。〕で表わ
されるベンゾヘテロ環誘導体に一般式 〔式中、R1は前記に同じ。〕で表わされるピペ
ラジン類を反応させることにより容易に製造され
る。 上記一般式(2)の化合物は公知化合物(USP第
3917609号明細書、同第3896131号明細書、同第
3985882号明細書、同第3969463号明細書、同第
4001243号明細書、同第4014877号明細書参照)で
あるか或いは後述する反応行程式―1に示す方法
にて容易に製造され得る化合物である。一般式(2)
に於てR4で示される低級アルカンスルホニルオ
キシ基にはメタンスルホニルオキシ,エタンスル
ホニルオキシ、プロパンスルホニルオキシ、イソ
プロパンスルホニルオキシ、ブタンスルホニルオ
キシ、tert―ブタンスルホニルオキシ基等が包含
される。またアレンスルホニルオキシ基にはベン
ゼンスルホニルオキシ、ナフタレンスルホニルオ
キシ基等が包含される。アレンスルホニルオキシ
基を構成するアレン環上にハロゲン原子、低級ア
ルキル基、低級アルコキシ基、水酸基、ニトロ基
等が置換していてもよい。 また上記一般式(3)の化合物は公知の化合物であ
るか或いは公知の方法に準じて容易に製造され
る。 一般式(2)の化合物と一般式(3)の化合物との反応
に於て、両者の使用割合としては特に限定されず
広い範囲内で適宜選択すればよいが、通常前者に
対して後者を等モル量以上、好ましくは等モル〜
5倍モル量用いるのがよい。該反応は不活性溶媒
中にて行なわれる。斯かる溶媒としては具体的に
は水、メタノール,エタノール,イソプロパノー
ル,ブタノール,アミルアルコール,イソアミル
アルコール等のアルコール類、ベンゼン,トルエ
ン,キシレン等の芳香族炭化水素類、テトラヒド
ロフラン,ジオキサン,ジグライム等のエーテル
類、ジメチルスルホキシド,ジメチルホルムアミ
ド、ヘキサメチルリン酸トリアミド等を例示でき
る。これらのうちジメチルスルホキシド、ジメチ
ルホルムアミド及びヘキサメチルリン酸トリアミ
ドが好ましい。該反応は脱酸剤の存在下に行なつ
てもよい。斯かる脱酸剤としては具体的には炭酸
ナトリウム,炭酸カリウム,炭酸水素カリウム,
炭酸水素ナトリウム等の無機炭酸塩類、ピリジ
ン,キノリン,トリエチルアミン等の第3級アミ
ン類等を例示できる。該反応は通常1〜20気圧
(好ましくは1〜10気圧)の圧力下、100〜250℃
(好ましくは140〜200℃)にて行なわれ、一般に
5〜20時間程度で反応は終了する。斯くして一般
式(1)で表わされる本発明の化合物が合成される。 一般式(2)の化合物は例えば下記反応行程式―1
に示した方法で容易に製造される。 反応行程式 1 〔式中R5及びR6はそれぞれ低級アルキル基を
示す。R2,R3,n及びR4は前記に同じ。〕 一般式(4)の化合物のうちR4がハロゲン原子を
示す化合物は公知の化合物である。一般式(4)の化
合物のうちR4が低級アルカンスルホニルオキシ
基またはアレンスルホニルオキシ基を示す化合物
(一般式(10)の化合物)は下記反応行程式―2に示
す方法で容易に製造される。また一般式(4)の化合
物のうちR4が低級アルカンスルホニルオキシ基
またはアレンスルホニルオキシ基を示し且つR3
が水素原子を示す化合物(一般式(13)の化合物)
は下記反応行程式―3に示す方法で容易に製造さ
れる。また一般式(4)の化合物のうちR4がハロゲ
ン原子を示し且つR3が水素原子を示す化合物
(一般式(15)の化合物)は下記反応行程式―4に
示す方法で容易に製造される。 反応行程式 2 反応行程式 3 反応行程式 4 〔式中R7は低級アルカンスルホニル基または
アレンスルホニル基を示し、X及びX′はそれぞ
れハロゲン原子を示す。R2,R3及びnは前記に
同じ。〕 一般式(8)の化合物及び一般式(9)の化合物はいず
れも公知の化合物であるか或いは公知の方法に準
じて容易に得られる化合物である。 一般式(8)の化合物と一般式(9)の化合物との反応
に於て、両者の使用割合としては通常前者に対し
て後者を等モル以上、好ましくは等モル〜2倍モ
ル量とするのがよい。該反応は通常脱酸剤の存在
下不活性溶媒中にて行なわれる。脱酸剤としては
具体的には水酸化ナトリウム,水酸化カリウム等
のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム,炭酸
カリウム,炭酸水素カリウム,炭酸水素ナトリウ
ム等の無機炭酸化合物類、ピリジン,キノリン,
トリエチルアミン等の第三級アミン類等を例示で
きる。斯かる脱酸剤を一般式(8)の化合物に対して
通常等モル以上、好ましくは等モル〜2倍モル量
用いるのがよい。用いられる不活性溶媒としては
メタノール,エタノール,イソプロパノール等の
低級アルコール類、ジオキサン,テトラヒドロフ
ラン,ジグライム等のエーテル類、ベンゼン,ト
ルエン等の芳香族炭化水素類、ジメチルスルホキ
シド,ジメチルホルムアミド,ヘキサメチルリン
酸トリアミド,ピリジン等を例示できる。該反応
は通常0〜100℃、好ましくは室温付近にて行な
われ、通常0.5〜6時間程度で反応は終了する。
斯くして一般式(10)の化合物が生成する。 一般式(11)の化合物は公知の化合物であるか或い
は公知の方法に準じて容易に得られる化合物であ
る。 一般式(11)の化合物と一般式(9)の化合物との反応
は前記一般式(8)の化合物と一般式(9)の化合物との
反応と同様に行なえばよい。斯くして一般式(12)の
化合物が生成する。 一般式(12)の化合物の還元には接触還元方法、水
素化剤による還元方法等を適用し得る。水素化剤
による還元が好ましい。水素化剤としては水素化
ホウ素ナトリウムもしくは水素化リチウムアルミ
ニウムと酢酸,トリフルオロ酢酸,プロピオン酸
等の低級脂肪酸類とを適宜組み合わせた水素化剤
を挙げることができる。水素化ホウ素ナトリウム
もしくは水素化リチウムアルミニウム及び低級脂
肪酸類の使用量としてはそれぞれ一般式(12)の化合
物に対して等モル〜過剰量、好ましくは3〜5倍
モル量とするのがよい。水素化剤による還元反応
は不活性溶媒中にて行なわれる。用いられる不活
性溶媒としては具体的にはジオキサン,テトラヒ
ドロフラン,ジグライム等のエーテル類、ベンゼ
ン,トルエン等の芳香族炭化水素類、酢酸,トリ
フルオロ酢酸,プロピオン酸等の低級脂肪酸類等
を例示できる。該反応は通常室温〜100℃、好ま
しくは50〜100℃にて行なわれ、通常1〜6時間
程度で反応は完結する。斯くして一般式(13)の化
合物が生成する。 一般式(14)の化合物は公知の化合物であるか或
いは公知の方法に準じて容易に得られる化合物で
ある。 一般式(14)の化合物の還元反応は前記一般式(12)
の化合物の還元と同様に行なえばよい。斯くして
一般式(15)の化合物が生成する。 また一般式(5)の化合物は公知の化合物であるか
或いは公知の方法に準じて容易に製造される化合
物である。 一般式(4)の化合物と一般式(5)の化合物との反応
は無溶媒又はメタノール、エタノール、イソプロ
パノール、アセトニトリル、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルリン酸
トリアミド等の溶媒中、好ましくは無溶媒で行な
われる。化合物(4)に対する化合物(5)の使用割合は
通常モル以上であればよく、無溶媒下の反応では
好ましくは等モル量、溶媒下の反応では好ましく
は1.1〜1.5倍モル量とするのがよい。反応温度は
通常室温〜150℃程度、好ましくは100〜130℃で
あり、反応は通常0.5〜6時間で完了し、容易に
一般式(6)で表わされる化合物を収得できる。 かくして得られる化合物(6)の環化反応は従来公
知の各種環化反応に準じて行ない得る。例えば加
熱による方法、オキシ塩化リン、五塩化リン、三
塩化リン、チオニルクロライド、濃硫酸、ポリリ
ン酸等の酸性物質を用いる環化法等を例示でき
る。加熱による環化法を採用する場合、高沸点炭
化水素類及び高沸点エーテル類例えばテトラリ
ン、ジフエニルエーテル、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル等の溶媒を用い、通常100〜250
℃、好ましくは150〜200℃の加熱条件を採用でき
る。又酸性物質を用いる酸化法を採用する場合こ
れを化合物(6)に対して等モル量〜大過剰量好まし
くは10〜20倍量用い、通常100〜150℃で0.5〜6
時間程度反応させればよい。斯くして一般式(7)の
化合物が生成する。 上記環化反応により得られる化合物(7)の加水分
解反応は、常法に従い、例えば水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等の塩基性
化合物、硫酸、塩酸、硝酸等の鉱酸、酢酸、芳香
族スルホン酸等の有機酸等の慣用の触媒の存在下
に行なわれる。該反応は一般には水、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、アセトン、
メチルエチルケトン、ジオキサン、エチレングリ
コール、酢酸等の通常の溶媒中で実施される。反
応温度は通常室温〜200℃、好ましくは50〜150℃
である。斯くして一般式(2)の化合物が容易に収得
される。 また一般式(2)の化合物のうち一般式 〔式中X1及びX2はハロゲン原子を示す。R1
前記に同じ。〕で表わされる化合物は下記反応行
程式―5に示す方法によつても製造される。 反応行程式 5 〔式中R1,R6,X1及びX2は前記に同じ。〕 上記反応行程式―5に於て、一般式(16)で表わ
される化合物のニトロ化反応は、通常の芳香族化
合物のニトロ化反応条件下に、例えば無溶媒もし
くは適当な不活性溶媒中ニトロ化剤を用いて行な
われる。不活性溶媒としては例えば酢酸、無水酢
酸、濃硫酸等を、またニトロ化剤としては例えば
発煙硝酸、濃硝酸、混酸(硫酸、発煙硫酸、リン
酸又は無水酢酸と硝酸)、硝酸カリウム、硝酸ナ
トリウム等のアルカリ金属硝酸塩と硫酸等を夫々
挙げることができる。上記ニトロ化剤の使用量
は、原料化合物に対し等モル以上、通常過剰量と
すればよく、反応は有利には0〜15℃下に1〜4
時間で実施される。 上記により得られる一般式(17)で表わされる化
合物のニトロ基の還元反応は、例えば適当な不活
性溶媒中、鉄、亜鉛、錫もしくは塩化第一錫と酸
(例えば塩酸、硫酸等)、又は鉄、硫酸第一鉄、亜
鉛もしくは錫とアルカリ金属水酸化物、硫化物、
亜硫酸塩等との混合物等を還元剤として用いるか
或いはパラジウム炭素等の接触還元触媒を用いて
接触還元することにより行なわれる。ここで不活
性溶媒としては例えば水、酢酸、メタノール、エ
タノール、ジオキサン等を挙げることができる。
上記還元反応の条件としては用いられる還元剤に
よつて適宜選択すればよく、例えば塩化第一錫と
塩酸とを還元剤として用いる場合有利には70〜
100℃下に0.5〜1時間程度反応を行なうのがよ
く、また接触還元反応による場合有利には室温下
に0.5〜数時間程度反応を行なうのがよい。還元
剤の使用量としては原料化合物に対して少なくと
も等モル量、通常は等モル〜2倍モル量用いられ
る。 上記で得られる一般式(18)の化合物のアミノ基
のハロゲン置換反応はジアゾ化反応を経由するサ
ンドマイヤー反応を適用することにより行ない得
る。一般式(18)の化合物のジアゾ化は例えば水,
塩酸,硫酸等の溶媒中ジアゾ化剤としては例えば
亜硫酸ソーダ又は亜硝酸カリウムと塩酸又は硫酸
とを用い、−30℃〜室温下0.5〜2時間程度で有利
に行なわれる。斯くして生成する一般式(18)のジ
アゾニウム塩は通常単離もしくは単離することな
く、これに塩化第一銅、臭化第一銅等のハロゲン
化剤を0〜50℃下0.5〜2時間程度反応させるこ
とにより一般式(19)で表わされる化合物が収得さ
れる。上記ジアゾ化剤及びハロゲン化剤の使用量
としては原料化合物に対しそれぞれ等モル量以
上、通常は等モル〜2倍モル量である。 上記で得られる一般式(19)の化合物のピリジン
環の還元は、酸性条件下適当な不活性溶媒中にて
一般式(19)の化合物を接触還元することにより行
なわれる。ここで用いられる酸としてはキノリン
と酸を形成し得る酸を広く使用でき、例えば酢
酸、塩酸、硫酸等を挙げることができる。また不
活性溶媒としてはジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、酢酸、水等を挙げることができる。接触還元
触媒としては例えば白金―炭素、パラジウム―炭
素、ラジウム―炭素、ルテニウム―炭素等を挙げ
ることができる。上記還元反応は有利には室温〜
50℃下1〜10時間程度で行なわれる。斯くして一
般式(20)で表わされる化合物が収得される。 また一般式(20)の化合物は一般式(18)の化合物
のピリジン環を還元して一般式(21)の化合物を生
成せしめ、次いでこの一般式(21)の化合物のアシ
ノ基をハロゲン置換することによつても製造され
る。一般式(18)の化合物のピリジン環の還元は上
記一般式(19)の化合物のピリジン環の還元と同様
にして行ない得る。また一般式(21)の化合物のア
ミノ基のハロゲン置換は上記一般式(18)の化合物
のアミノ基のハロゲン置換と同様にして行ない得
る。 さらに一般式(21)の化合物は一般式(17)の化合
物を還元することによつても製造される。一般式
(17)の化合物の還元は上記一般式(19)の化合物の
ピリジン環の還元と同様にして行ない得る。 斯くして得られる一般式(20)の化合物と一般式
(22)の化合物との反応は上記一般式(4)の化合物と
一般式(5)の化合物と同様に行なえばよい。 一般式(23)の化合物の環化は上記一般式(6)の化
合物の環化と同様にして行なえばよい。 また一般式(24)の化合物の加水分解は上記一般
式(7)の化合物の加水分解と同様にして行なえばよ
い。 以上に述べた各種反応により一般式(2′)の化合
物が収得される。 本発明化合物のうちR1が低級アルキル基、低
級アルカノイル基、ベンゾイル基、低級アルカン
スルホニル基、p―トルエンスルホニル基または
フエニルアルキル基を示す化合物(一般式(1b)
で示す)は脱酸剤の存在下R1が水素原子を示す
化合物(一般式(1a)で示す)に一般式(16)の化
合物を反応させることによつても製造される。 〔式中、R8は低級アルキル基、低級アルカノ
イル基、ベンゾイル基、低級アルカンスルホニル
基、p―トルエンスルホニル基又はフエニルアル
キル基を示す。X″はハロゲン原子を示す。R2
R3及びnは前記に同じ。〕 斯くして得られる一般式(1)で表わされる化合物
のうち塩基性を有するものは、薬理的に許容され
る酸付加塩とすることができ、本発明はこの酸付
加塩をも包含する。酸付加塩の形成に用いられる
酸は薬理的に許容される各種の有機酸又は無機酸
でよく、これには例えば塩酸、硫酸、硝酸、臭化
水素酸、リン酸等の無機酸及び酢酸、蓚酸、マロ
ン酸、コハク酸、マレイン酸、フマール酸、リン
ゴ酸、マンデル酸、エタンスルホン酸、p―トシ
ル酸等の有機酸を例示できる。 また一般式(1)で表わされる化合物は、之を医薬
的に許容される塩基性化合物で処理してカルボン
酸塩とすることができる。用いられる塩基性化合
物としては例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、
炭酸水素ナトリウム等の無機の塩基性化合物及び
モルホリン、ピペラジン、ピリジン、ピペリジ
ン、エチルアミン、ジメチルアミン、トリエチル
アミン、アニリン等の有機の塩基性化合物を例示
できる。 斯くして得られる一般式(1)で表わされる化合物
及びその塩は、上記した反応行程の終了後に慣用
の分離手段により容易に単離精製できる。分離手
段としては例えば溶媒抽出法、希釈法、沈殿法、
再結晶法、カラムクロマトグラフイー、プレパラ
テイブ薄層クロマトグラフイー等を例示できる。 一般式(1)で表わされる化合物及びその塩は広く
グラム陽性菌及びグラム陰性菌に対し低濃度で抗
菌活性を発揮する。該化合物は従来の抗菌剤が抗
菌活性を有さないかまたは弱い抗菌活性しか示さ
なかつたストレプトコツカス,シユードモナス,
エンテロバクター,プロテウス等に対して特に強
い抗菌活性を発揮する。また該化合物は感染症の
原因の大きな割合を占める大脹菌,ブドウ状球菌
等にも強い活性を示し、また近年その感染症が問
題となつているセラチア,クレブシーラに対して
も充分な活性を示し、臨床上有用な化合物であ
る。このように一般式(1)で表わされる化合物及び
その塩は、抗菌スペクトルに於て及び強い抗菌活
性を示す点に於て大きな特徴を有するものであ
る。さらに従来の抗菌活性を有する化合物の場合
には血清との結合によりその抗菌活性が低下する
のに対して、一般式(1)の化合物及びその塩の場合
には驚くべきことに抗菌活性の低下が全く見られ
ずむしろ活性が増強される傾向を示す。このこと
は一般式(1)の化合物及びその塩を人体に投与した
場合、血中に於て強い抗菌作用を発揮することを
意味する。また一般式(1)の化合物及びその塩の経
口毒性投与量は該化合物の有効な経口投与量より
も格段に少ない。更に該化合物はペニシリン,セ
フアロスポリン,アンピシリン,ストレプトマイ
シン,エリスロマイシン,カナマイシン,ナリジ
クス酸等従来繁用されている抗生物質の耐性菌に
対しても抗菌活性を有する。 一般式(1)で表わされる化合物及びその塩は、之
を抗菌剤として用いるに当り、通常製剤的担体と
共に製剤組成物の形態とされる。担体としては使
用形態に応じた薬剤を調製するのに通常使用され
る充填剤、増量剤、結合剤、付湿剤、崩壊剤、表
面活性剤、滑沢剤等の希釈剤あるいは賦形剤を例
示できる。 抗菌剤の投与単位形態としては各種の形態を治
療目的に応じて選択でき、その代表的なものとし
て錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒
剤、カプセル剤、坐剤、注射剤(液剤、懸濁剤
等)、軟膏剤等を例示できる。錠剤の形態に成形
するに際しては、担体としてこの分野で従来公知
のものを広く使用でき、例えば乳糖,白糖,塩化
ナトリウム,ブドウ糖液,尿素,デンプン,炭酸
カルシウム,カオリン,結晶セルロース,ケイ酸
等の賦形剤、水,エタノール,プロパノール,単
シロツプ,ブドウ糖,デンプン液,ゼラチン溶
液,カルボキシメチルセルロース,セラツク,メ
チルセルロース,リン酸カリウム,ポリビニルピ
ロリドン等の結合剤、乾燥デンプン,アルギン酸
ナトリウム,カンテン末,ラミナリア末,炭酸水
素ナトリウム,炭酸カルシウム,ツウイン,ラウ
リル硫酸ナトリウム,ステアリン酸モノグリセリ
ド,デンプン,乳糖等の崩壊剤、白糖,ステアリ
ン,カカオバター,水素添加油等の崩壊抑制剤、
第四級アンモニウム塩基,ラウリル硫酸ナトリウ
ム等の吸収促進剤、グリセリン,デンプン等の保
湿剤、デンプン,乳糖,カオリン,ベントナイ
ト,コロイド状ケイ酸等の吸着剤、精製タルク、
ステアリン酸塩、ホウ酸末、マクロゴール,固体
ポリエチレングリコール等の滑沢剤等を例示でき
る。丸剤の形態に成形するに際しては、担体とし
てこの分野で従来公知のものを広く使用でき、例
えばブドウ糖,乳糖,デンプン,カカオ脂,硬化
植物油,カオリン,タルク等の賦形剤、アラビア
ゴム末,トラガント末,ゼラチン,エタノール等
の結合剤、ラミナリア,カンテン等の崩壊剤等を
例示できる。更に錠剤は必要に応じ通常の剤皮を
施した錠剤例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶
被錠、フイルムコーテイング錠あるいは二重錠、
多層錠とすることができる。坐剤の形態に成形す
るに際しては、担体として従来公知のものを広く
使用でき、例えばポリエチレングリコール,カカ
オ脂,高級アルコール,高級アルコールのエステ
ル類,ゼラチン,半合成グリセライド等を挙げる
ことができる。注射剤として調製される場合には
液剤及び懸濁剤は殺菌され且つ血液と等張である
のが好ましく、これら液剤,乳剤及び懸濁剤の形
態に成形するのに際しては、希釈剤としてこの分
野に於いて慣用されているものをすべて使用で
き、例えば水、エチルアルコール、プロピレング
リコール、エトキシ化イソステアリルアルコー
ル、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポ
リオキシエチレンソルビツト、ソルビタンエステ
ル等を挙げることができる。なおこの場合等張性
の溶液を調製するに充分な量の食塩,ブドウ糖あ
るいはグリセリンを抗菌剤中に含有せしめてもよ
く、また通常の溶解補助剤,緩衝剤,無痛化剤,
保存剤等を更に必要に応じて着色剤,保存剤,香
料,風味剤,甘味剤等や他の医薬品を該治療剤中
に含有せしめてもよい。ペースト、クリーム及び
ゲルの形態に成形するに際しては、希釈剤として
この分野で従来公知のものを広く使用でき、例え
ば白色ワセリン、パラフイン、グリセリン、セル
ロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコ
ン、ベントナイト等を例示できる。 抗菌剤中に含有させるべき本発明化合物の量は
特に限定されず広範囲に適宜選択されるが、通常
全組成物中1〜70重量%とするのがよい。 また上記抗菌剤は、その使用に際し特に制限は
なく各種形態に応じた方法で投与される。例えば
錠剤,丸錠,液剤,懸濁剤,乳剤,顆粒剤及びカ
プセル剤の場合には経口投与され、注射剤の場合
には単独であるいはブドウ糖,アミノ酸等の通常
の補液と混合して静脈内投与され、さらに必要に
応じて単独で筋肉内,皮内,皮下若しくは腹腔内
投与され、坐剤の場合には直腸内投与され、また
軟膏剤の場合には塗布される。 本発明化合物の抗菌剤としての投与量は使用目
的、症状等により適宜選択され、通常本発明化合
物を1日当り10mg〜5g/body・day程度含有す
る製剤組成物を3〜4回に分けて投与すればよ
い。 <抗菌作用> 抗菌試験 下記に示す供試化合物についての種々の菌に対
する抗菌作用を調べるため、寒天希釈平板法によ
り最少増殖阻止濃度を求めた
〔CHEMOTHERAPY,22,1126〜1128(1974)
参照〕。得られる結果を第1表に示す。尚各種菌
は1×108菌数/ml(O.D.660mμ,0.07〜0.16)及
び1×106菌数/ml(100倍希釈)に調製した。 (供試菌) No.1 Esherichia coli NIHJ No.2 Esherichia coli NIHJ JC―2
(IFO12734) No.3 Klebsiella pneumoniae No.4 Klebsiella pneumoniae ST―101 No.5 Proteus rettgeri NIH 96 No.6 Proteus morganii IID Kono No.7 Proteus vulgaris IID OX―19 No.8 Enterobacter aerogenes IFO 12979 No.9 Enterobacter cloacae No.10 Yersinia enterocolitica 0―3 No.11 Yersinia enterocolitica 0―5 No.12 Hafnia alvei IFO 3731 No.13 Pseudomonas aeruginosa E―2 No.14 Pseudomonas aeruginosa NCTC 10490 No.15 Pseudomonas aeruginosa ATCC 10145 No.16 Pseudomonas maltophilia IFO 12692 No.17 Pseudomonas putida IFO 13696 No.18 Salmonella typhi 0―901(NCTC 8393) No.19 Shigella sonnei EW33 No.20 Serratia marcescens IFO 12648 No.21 Bacillus subtilis PCI 219 No.22 Staphyrococcus aureus FDA 209 P No.23 Streptococcus pyogenes IID S―23 No.24 Streptococcus pyogenes IID Cook No.25 Streptococcus pneumoniae Type No.26 Streptococcus pneumoniae Type No.27 Streptococcus pneumoniae Type No.28 Corinebacterium diphteriae (供試化合物) 化合物A 8―(1―ピペラジニル)―5―メチ
ル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―
2―カルボン酸塩酸塩 化合物B 8―(1―ピペラジニル)―6,7―
ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン
酸塩酸塩 化合物C 9―(1―ピペラジニル)―2―メチ
ル―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―
6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノ
リン―5―カルボン酸塩酸塩 化合物E 8―(4―メチル―1―ピペラジニ
ル)―6,7―ジヒドロ―1―オキソ
―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン
―2―カルボン酸 化合物F 8―(4―ホルミル―1―ピペラジニ
ル)―6,7―ジヒドロ―1―オキソ
―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン
―2―カルボン酸 化合物G 8―(4―ベンゾイル―1―ピペラジ
ニル)―6,7―ジヒドロ―1―オキ
ソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジ
ン―2―カルボン酸 化合物H 8―(4―メタンスルホニル―1―ピ
ペラジニル)―6,7―ジヒドロ―1
―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キ
ノリジン―2―カルボン酸 化合物I 9―クロル―8―(1―ピペラジニ
ル)―6,7―ジヒドロ―1―オキソ
―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン
―2―カルボン酸塩酸塩 化合物J 9―(1―ピペラジニル)―6―オキ
ソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ
〔3,2,1―ij〕キノリン―5―カ
ルボン酸塩酸塩 化合物K 8―(4―ベンジル―1―ピペラジニ
ル)―6,7―ジヒドロ―1―オキソ
―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン
―2―カルボン酸 化合物L 8―(4―p―トルエンスルホニル―
1―ピペラジニル)―6,7―ジヒド
ロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ
〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸 化合物M 1―エチル―1,4―ジヒドロ―7―
メチル―4―オキソ―1,8―ナフチ
リデン―3―カルボン酸(ナリジク
ス、対照化合物) 【表】 【表】 【表】 また上記化合物N〜化合物Pを供試化合物とし
て上記と同一の抗菌試験を実施した。その結果を
対照化合物(化合物M)のそれと共に次表に示
す。 (供試化合物) 化合物N 8―(1―ピペラジニル)―9―クロ
ル―5―メチル―6,7―ジヒドロ―
1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕
キノリジン―2―カルボン酸・1塩酸
塩・1水和物 化合物O 8―(4―メチル―1―ピペラジニ
ル)―9―クロル―5―メチル―6,
7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H
―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カル
ボン酸 化合物P 8―(4―ホルミル―1―ピペラジニ
ル)―9―クロル―5―メチル―6,
7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H
―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カル
ボン酸 【表】 また、8―クロロ―9―(4―メチル―1―ピ
ペラジニル)―2―メチル―6―オキソ―1,2
―ジヒドロ―6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キ
ノリン―5―カルボン酸(化合物Q)及び8―フ
ルオロ―9―(4―メチル―1―ピペラジニル)
―2―メチル―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―
6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―5―
カルボン酸(化合物R)について、供試菌No.13
(1×106菌数/mlに調整)に対する抗菌作用を調
べたところ、最少増殖阻止濃度(μg/ml)はそ
れぞれ3.1、1.6であつた。 血清添加の影響 寒天培地〔Heart infusion agar,Difco社製〕
に馬血清を、最終濃度が0%、10%、20%、40%
となるような割合で添加して寒天平板を作成し
た。菌の増殖に対する供試化合物の阻止効果を寒
天平板法により測定した〔CHEMOTHERAPY,
22,1126〜1128(1974年)参照〕。得られる結果を
第2表に示す。尚菌は1×108菌数/ml及び1×
106菌数/mlに調整した。 【表】 人血清中に於ける供試化合物の不活化率の
測定 モニートロール1〔Moni―Trol,(株)ミドリ十
字製〕の1/15Mリン酸緩衝液を添加して人血清と
同じ濃度のものを調整した(これを100%人血清
とする)。またこの人血清に前記リン酸緩衝液を
等量、4倍量及び9倍量加えたものをそれぞれ50
%人血清、20%人血清、10%人血清とした。これ
らの人血清中に供試化合物(化合物A及び化合物
M)を12.5μg/ml及び3.1μg/mlの濃度になるよ
うに溶解し、これを37℃にて2時間放置した。人
血清中の抗菌活性を測ることにより、人血清中の
活性体の量を測定した。そして下式により供試化
合物の人血清中に於ける不活化率を求めた。 不活化率=X−Y/X×100 X:供試化合物の濃度 Y:活性体の濃度 得られた結果を第3表に示す。尚抗菌活性を測る
際に菌としてEsherichia coli As―19を用いた。 【表】 魚類感染症原因菌に対する抗菌活性 供試化合物の種々の菌に対する抗菌作用を調べ
るため、寒天希釈平板法により最少増殖阻止濃度
を求めた。得られる結果を第4表に示す。尚各種
菌は1×108菌数/ml及び1×106菌数/mlに調製
した。 【表】 <急性毒性> 化合物BのLD50値をマウスに静脈内投与して
求めたところ1100mg/Kgであつた。化合物A、化
合物C〜Lについても同様にLD50値を求めたと
ころ、いずれも500mg/Kg以上であつた。 以下に一般式(1)の化合物を合成するための原料
の製造例を参考例として、一般式(1)の化合物の製
造例を実施例として掲げ、さらに製剤例を掲げ
る。 参考例 1 水酸化カリウム3.8gをメタノール100mlに溶か
した溶液に5―ヒドロキシ―3,4―ジヒドロカ
ルボスチリル10gを加え、室温で30分間撹拌した
のち減圧下メタノールを留去する。残渣にベンゼ
ンを加え、結晶化した後ベンゼンを留去する。残
渣をジメチルホルムアミド50mlに懸濁させ氷冷撹
拌下メタンスルホニルクロライド10.6gを滴下す
る。滴下後更にメタンスルホニルクロライド3.5
gを滴下したのち室温で4時間撹拌する。反応終
了後減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフイー〔シリカゲル;ワコウC―
200(和光純薬(株)製)、溶出液;クロロホルム〕で
単離精製したのち含水エタノールより再結晶して
無色柱状晶の5―メタンスルホニルオキシ―3,
4―ジヒドロカルボスチリルを得る。 収量5.7g mp227〜231℃ 参考例 2 参考例1と同様にして5―(p―トルエンスル
ホニルオキシ)―3,4―ジヒドロカルボスチリ
ルを得る。 mp215〜246℃ 参考例 3 5―クロル―3,4―ジヒドロカルボスチ
リルの合成 5―アミノ―3,4―ジヒドロカルボスチリル
45gを250mlの15%HCに懸濁させ、亜硝酸ナ
トリウム20gを水250mlに溶かした液を滴下する。
次に室温で1時間撹拌する。この溶液を室温撹拌
下塩化第1銅41.2gを濃塩酸120mlに溶かした液
に滴下する。滴下後水浴上50〜60℃に加熱撹拌す
る。1時間加熱したのち反応液を放冷し、沈澱を
取、水洗する。湿つたままの結晶をクロロホル
ムに溶かし不溶物を過し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥する。溶媒を留去後残渣をエタノールに熱
時溶解し活性炭処理する。エタノールを減圧で濃
縮後エタノールより再結晶する。 収量31.5g、mp193〜194℃ 参考例 4 5―クロル―1,2,3,4―テトラヒド
ロキノリンの合成 5―クロル―3,4―ジヒドロカルボスチリル
42.5gをジオキサン250mlに懸濁させ、水素化ホ
ウ素ナトリウム44.3gを加え、さらに室温撹拌下
に酢酸(d=1.05)67mlを滴下する。滴下後2時
間油浴上加熱還流する。反応後減圧で溶媒を留去
する。残渣に水を加え不溶物を過し、エーテル
で洗浄する。エーテル抽出し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後減圧蒸留する。 収量36.0g、bp116〜120℃/0.2mmHg 参考例 5 5―メタンスルホニルオキシ―3,4―ジヒド
ロカルボスチリル4.5gをジオキサン90mlに懸濁
させ、NaBH435gを加えたのち、酢酸5.3mlを滴
下する。滴下後1時間加熱還流したのち、減圧下
溶媒を留去する。残渣に飽和重曹水を加え析出す
る沈殿を過、クロロホルム洗浄し、液をクロ
ロホルムで抽出する。クロロホルム層をNa2SO4
で乾燥後溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフイー〔シリカゲル;ワコウC―
200(和光純薬(株)製)溶出液;クロロホルム〕で単
離精製後、石油エーテルで結晶化する。得られた
結晶をメタノールより再結晶して無色プリズム状
晶の5―メタンスルホニルオキシ―1,2,3,
4―テトラヒドロキノリンを得る。 収量1.9g mp74〜76℃ 参考例 6 参考例5と同様にして5―(p―トルエンスル
ホニルオキシ)―1,2,3,4―テトラヒドロ
キノリンを得る。 mp112〜113℃ 参考例 7 4―クロロオキシインドール5.5gをジオキサ
ン80mlに溶解し、水素化ホウ素ナトリウム6.2g
を加えて懸濁させ、次に室温撹拌下トリフルオロ
酢酸(d=1.48)12.7mlを滴下する。4.5時間加熱
還流後、減圧下に溶媒を留去する。残渣に水を加
えて不溶物を去し、エーテル洗浄する。液を
エーテルで抽出し、エーテル層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後溶媒を留去し、残渣を減圧蒸留して
4―クロロインドリンを得る。 収量3.9g、bp135℃/10mmHg、無色油状 参考例 8 2―メチル―4―クロロインドール4.4gをピ
リジン66mlに溶解し水素化ホウ素ナトリウム5g
を加える。この溶液に氷冷撹拌下、塩化アルミニ
ウム10.6gを微細に粉砕し、少量づつ加える。添
加後室温で撹拌する。室温に27時間反応後、減圧
にて溶媒を留去する。残渣に水を加え、ベンゼン
100mlにて抽出する。ベンゼン層を飽和塩化ナト
リウム溶液にて洗浄後ベンゼン層を濃縮する。残
渣に10%塩酸を加え、発泡が終つた後炭酸ナトリ
ウム溶液を加え中和し、ベンゼン100mlにて抽出
し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥する。続いて溶
媒を減圧留去後、シリカゲルカラムクロマトグラ
フイにて精製する(溶媒;クロロホルム)ことに
より収量3.4gの2―メチル―4―クロロインド
リンを得る。NMRより確認する。 参考例 9 5―メタンスルホニルオキシ―1,2,3,4
―テトラヒドロキノリン22.4gにエチルエトキシ
メチレンマロネート21.6gを加え、撹拌下油浴上
110℃にて30分間加熱する。エタノールの留出が
観察される。加熱後リン酸120gと五酸化リン120
gより調製したポリリン酸240gを加え、油浴上
140℃にて45分間反応させる。反応後室温まで冷
却し、水400ml中に投じた後再び氷冷し40%―苛
性ソーダ水溶液で中和して結晶を析出させる。得
られた結晶に10%カセイソーダ水溶液150mlを加
え40分間還流する。熱時活性炭処理後過する。
液を冷却し濃塩酸にてPH=2としたのち析出晶
を取する。粗結晶をジメチルホルムアミドより
再結晶して白色針状晶の8―メタンスルホニルオ
キシ―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H
―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸を得
る。 収量21.3g mp270〜275℃ 参考例 10 5―(p―トルエンスルホニルオキシ)―1,
2,3,4―テトラヒドロキノリン30.0gにエチ
ルエトキシメチレンマロネート21.6gを加え撹拌
下油浴上110℃にて30分間加熱する。加熱後ポリ
リン酸240g(リン酸120g及び五酸化リン120g
より調製)を加え油浴上140℃にて40分間反応さ
せる。反応後室温まで冷却し、水400ml中に投じ
た後40%苛性ソーダ水溶液で中和後、析出する結
晶を取する。得られた結晶に10%カセイソーダ
水溶液150mlを加え40分間還流する。熱時活性炭
処理後過する。液を冷却し濃塩酸にてPH=2
としたのち析出晶を取する。粗結晶をジメチル
ホルムアミドより再結晶して白色針状晶の8―
(p―トルエンスルホニルオキシ―6,7―ジヒ
ドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノ
リジン―2―カルボン酸を得る。 収量27.4g mp300℃以上 参考例 11 4―クロロインドリン3gにジエチルエトキシ
メチレンマロネート4.4gを加え油浴上40分間110
〜120℃にて加熱する。このときエタノールの生
成が観察される。次にリン酸10gと五酸リン10g
とにより調製されるポリリン酸を加え、油浴上
130〜140℃にて40分間加熱する。反応後、60℃迄
冷却し氷水中に投入し10%水酸化ナトリウム水溶
液にて中和する。析出する結晶を取し水洗後10
%水酸化ナトリウム水溶液50mlを加え油浴上加熱
還流する。1時間反応後、活性炭処理し過す
る。液を濃塩酸を用い酸性とすることにより9
―クロロ―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―6H
―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―5―カル
ボン酸3.5gを得る。ジメチルホルムアミドにて
再結晶。白色針状結晶mp307.5℃(分解) 参考例 12 2―メチル―4―クロロインドリン3.4gにジ
メチルエトキシメチレンマロネート4.4gを加え
油浴上40分間110〜120℃にて加熱する。次にリン
酸10g及び五酸化リン10gより調製されるポリリ
ン酸を加え、油浴上130〜140℃にて1時間加熱す
る。反応後60℃迄冷却し、氷水中に投入した後10
%水酸化ナトリウム水溶液にて中和する。析出す
る結晶を取し、水洗後10%水酸化ナトリウム水
溶液50mlを加え油浴上加熱還流する。1時間反応
後、活性炭処理し過する。液を濃塩酸にて酸
性にすることにより9―クロロ―2―メチル―6
―オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ〔3,
2,1―ij〕キノリン―5―カルボン酸3.8gを得
る。ジメチルホルムアミドより再結晶。白色針状
晶 mp288〜290℃ 参考例 13 5―クロロ―2―メチル―1,2,3,4―テ
トラヒドロキノリン21gにエチルエトキシメチレ
ンマロネート25gを加え撹拌下油浴上110〜120℃
にて30分間加熱する。加熱後ポリリン酸160g
(リン酸80g及び五酸化リン80gより調整を加え
油浴上130〜140℃で1時間加熱する。反応後室温
まで冷却し、水600ml中に投じた後10%水酸化ナ
トリウム水溶液で中和する。析出する結晶を取
する。得られた結晶に10%水酸化ナトリウム水溶
液200mlを加え1時間還流する。熱時活性炭処理
後過する。液を冷却し濃塩酸にてPH=2とし
たのち析出晶を取する。粗結晶をジメチルホル
ムアミドより再結晶して無色稜状晶の8―クロロ
―5―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボ
ン酸を得る。 収量22g mp290〜291℃ 参考例 14 参考例13と同様にして8―クロロ―6,7―ジ
ヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キ
ノリジン―2―カルボン酸を得る。 無色針状晶 mp300℃以上 参考例 16 6―クロルキナルジン11gを濃硫酸15mlに溶解
し、氷冷する。次に硝酸カリウム7.1gを濃硫酸
20mlに溶解した溶液を滴下する。このとき反応温
度を10℃以下に保つ。滴下後1時間同温度にて撹
拌後、氷200g中に投入する。次いで10%苛性ソ
ーダにて内温20℃を越えないよう注意しながらア
ルカリ性とすると淡黄色の沈殿が析出する。沈殿
物を取し水洗後エタノールにて再結晶して5―
ニトロ―6―クロルキナルジン12.3gを得る。 淡黄色稜状晶、mp123〜124℃ 参考例 17 塩化第一錫25gを濃塩酸50mlに溶解し、5―ニ
トロ―6―クロルキナルジン6.7gを加え水浴上
80〜90℃にて30分間反応する。反応液を氷冷し30
%苛性ソーダにてアルカリ性(PH10)とし、クロ
ロホルム500ml及びセライトを用いて過、抽出
する。クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥後濃縮しベンゼン―ヘキサンにて再結晶し、5
―アミノ―6―クロルキナルジン4.5gを得る。 無色板状晶、mp196〜197℃ 参考例 18 5―アミノ―6―クロルキナルジン4gを濃塩
酸40mlに溶解し氷冷する。次に氷冷下亜硝酸ソー
ダ2.1gを水5mlに溶解した溶液を滴下する。同
温度にて1時間反応後塩化第1銅7gを濃塩酸15
mlに溶解した溶液に加え水浴上50℃にて1時間反
応させる。この時激しい窒素ガスの発生が見られ
る。次いで冷却し、30%苛性ソーダにてアルカリ
性とし、クロロホルム300mlとセライトを用いて
過、抽出する。クロロホルム層を無水硫酸ナト
リウムにて乾燥後濃縮し、イソプロパノール―水
にて再結晶し、5,6―ジクロルキナルジン3.5
gを得る。 白色針状晶、mp84〜85℃ 参考例 19 参考例18と同様にして淡黄色油状物の6―フル
オロ―5―クロル―1,2,3,4―テトラヒド
ロキナルジンを得る。 NMRスペクトル δCDC 3 ppn=1.88(d,3H,J=6Hz) 1.72(m,2H) 2.68(m,3H) 3.19(m,1H) 3.43(s,1H) 6.37(m,2H) 参考例 20 5,6―ジクロルキナルジン5.5gを酢酸50ml
に溶解し、0.1gの5%白金炭素を加えパール法
を用い4Kg/cm2の水素圧にて接触還元する。理論
量の水素を吸収した後過し液を減圧濃縮す
る。残渣に20%苛性ソーダ溶液と水50mlにてアル
カリ性とした後クロロホルム100mlで抽出する。
抽出液に無水炭酸カリウムを加え乾燥後濃縮して
油状物の5,6―ジクロル―1,2,3,4―テ
トラヒドロキナルジン4.4gを得る。 NMRスペクトル δCDC 3 ppn=1.23(d,3H,J=6Hz) 1.7(m,2H) 2.72(m,2H) 3.28(m,1H) 3.75(m,1H) 6.62(q,2H,J=9Hz) 参考例 21 参考例20と同様にして油状物の6―フルオロ―
5―アミノ―1,2,3,4―テトラヒドロキナ
ルジンを得る。 NMRスペクトル及びマススペクトルより得ら
れる化合物が上記化合物であることを確認する。 参考例 22 5,6―ジクロル―1,2,3,4―テトラヒ
ドロキナルジン3.2gにジエチルエトキシメチレ
ンマロネート3.2gを加えて160℃にて30分間加熱
反応する。次に五酸化リン6.5gとリン酸6.5gよ
り調製したポリリン酸を加え140〜150℃にて1時
間加熱反応する。反応後氷中100gに投入し、
10N―苛性ソーダ溶液にてPH4〜5とする。析出
物を取した後乾燥し、結晶に10%苛性ソーダ50
mlを加え100〜110℃で1時間反応する。冷却後濃
塩酸にて酸性とすると結晶が析出する。エタノー
ルから再結晶して8,6―ジクロル―5―メチル
―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸2.3gを得
る。 mp269〜271℃ 参考例 23 6―フルオロ―5―アセチルアミノキナルジン
8gに5%白金炭素0.2gを加え酢酸80mlに溶解
し、パール法で水素圧4Kg/cm2にて接触還元す
る。理論量の水素を吸収した後過し、液を減
圧濃縮して油状物の6―フルオロ―5―アセチル
アミノ―1,2,3,4―テトラヒドロキナルジ
ン8gを得る。 NMRスペクトル及びマススペクトルより得ら
れる化合物が上記化合物であることを確認する。 参考例 24 6―フルオロ―5―アセチルアミノ―1,2,
3,4―テトラヒドロキナルジン8gに濃塩酸35
ml及び水20mlを加え溶解する。1時間還流した後
氷冷下亜硝酸ソーダ5gを水10mlに溶解した溶液
を反応温度が5℃を越えないように注意しながら
滴下する。滴下後同温度で1時間撹拌後、塩化第
一銅10gを濃塩酸12mlに溶解した溶液に注入す
る。80℃にて1時間反応後氷冷し、28%アンモニ
ア水にてアルカリ性とし、クロロホルム300mlと
セライトを用い抽出する。クロロホルム層を無水
硫酸ナトリウムにて乾燥後濃縮する。残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフイー〔シリカゲル:
ワコウC200、和光純薬(株)製〕にて単離精製し、
6―フルオロ―5―クロル―1,2,3,4―テ
トラヒドロキナルジン3.2gを得る。淡橙色油状
物 NMRスペクトル及びマススペクトルより得ら
れる化合物が上記化合物であることを確認する。 NMRスペクトル δCC 4 ppn=1.88(d,3H,J=6Hz) 1.72(m,2H) 2.68(m,3H) 3.19(m,1H) 3.43(s,1H) 6.37(m,2H) 参考例 25 6―フルオロ―5―クロル―1,2,3,4―
テトラヒドロキナルジン1.5gにジエチルエトキ
シメチレンマロネート1.8gを加えて160℃にて30
分間加熱する。次に五酸化リン7gとリン酸7g
から調製したポリリン酸を加え140〜150℃にて1
時間加熱反応する。反応後氷100g中に注入し、
10N―苛性ソーダ溶液にてPH6〜7とする。析出
物を取した後、濃塩酸30ml中に加え1時間加熱
還流する。加熱後水50mlを加え、析出する結晶を
取し水洗後乾燥する。エタノールにて再結晶し
て9―フルオロ―8―クロル―5―メチル―6,
7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ
〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸1.2gを得る。 mp297〜298℃、白色稜状晶 実施例 1 8―クロル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボ
ン酸19.2g及びピペラジン35.5gを無水ジメチル
スルホキシド350mlに加え170〜180℃にて6時間
加熱撹拌する。反応終了後、減圧下溶媒を留去
し、得られた残渣に水500mlを加えたのち濃塩酸
でPH=2とし、不溶物を去し液を約100mlに
減圧下濃縮し、10%水酸化ナトリウム水溶液でPH
=9とする。アルカリ水溶液をクロロホルムで抽
出し、クロロホルム溶解する物質を除去したのち
アルカリ水層を放置し、析出する結晶を取す
る。得られた粗結晶を10%水酸化ナトリウム水溶
液10mlに溶解し、活性炭処理したのち、10%塩酸
水溶液でPH=8とする。析出した結晶を取し、
十分に水洗したのちジメチルホルムアミドより再
結晶して白色針状晶の8―(1―ピペラジニル)
―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸を得る。 収量6.5g mp267〜268℃ 得られた8―(1―ピペラジニル)―6,7―
ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕
キノリジン―2―カルボン酸6.4gを水50mlに懸
濁させ、10%塩酸水溶液15mlを加え不溶物を去
したのち、減圧下水を留去して白色無定形晶の8
―(1―ピペラジニル)―6,7―ジヒドロ―1
―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―
2―カルボン酸塩酸塩を得る。 収量5.7g mp300℃以上 実施例 2 8―クロル―5―メチル―6,7―ジヒドロ―
1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン
―2―カルボン酸19.5g及びピペラジン35.5gを
無水ジメチルスルホキシド350mlに加え170〜180
℃にて6時間加熱撹拌する。 以下実施例1と同様に処理して白色無定形晶の
8―(1―ピペラジニル)―5―メチル―6,7
―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕
キノリジン―2―カルボン酸塩酸塩を得る。 収量5.3g mp300℃以上 得られた塩酸塩3.8gに水100mlを加え、1N―
水酸化ナトリウムを加えて加熱溶解させる。次に
塩酸水溶液でPH=8とすると無色針状晶の8―
(1―ピペラジニル)―5―メチル―6,7―ジ
ヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キ
ノリジン―2―カルボン酸を得る。 収量3.1g mp264〜265℃ 実施例 3 8―クロル―9―フルオロ―5―メチル―6,
7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ
〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸とピペラジン
とを実施例2と同様に反応させて8―(1―ピペ
ラジニル)―9―フルオロ―5―メチル―6,7
―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕
キノリジン―2―カルボン酸を得る。 mp 260〜261℃ 実施例 4 8―クロル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボ
ン酸4.0g及びN―メチルピペラジン4.6gを無水
ジメチルスルホキシド10mlを加え、150〜160℃に
て8時間加熱撹拌する。反応終了後溶媒及び過剰
のN―メチルピペラジンを減圧下留去し、残渣に
メタノール―エーテルを加えて析出する沈殿を
取しエーテルで洗浄する。得られた結晶を10%塩
酸水溶液20mlに懸濁させ不溶物を去し、液を
飽和重曹水で中和し、この溶液をアンバーライト
LH―20〔東京有機化学工業(株)製〕を充填したカ
ラムクロマトグラフイー(溶出液、水、エタノー
ル)単離精製したのち、ジメチルホルムアミドよ
り再結晶して淡黄色板状晶の8―(4―メチル―
1―ピペラジニル)―6,7―ジヒドロ―1―オ
キソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―
カルボン酸を得る。 収量1.0g mp278〜280.5℃ 実施例 5 8,10―ジクロル―6,7―ジヒドロ―1―オ
キソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―
カルボン酸4.4g及びピペラジン4.5gを無水ジメ
チルスルホキシド10mlを加え160〜170℃にて7時
間加熱撹拌する。 以下実施例4と同様に処理後得られた化合物を
濃塩酸で処理して白色無定形晶の8―(1―ピペ
ラジニル)―10―クロル―6,7―ジヒドロ―1
―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―
2―カルボン酸塩酸塩を得る。 収量0.9g mp300℃以上 適当な出発原料を用い実施例1〜5と同様に行
なつて第5表の化合物を得た。 【表】 【表】 実施例 15 8―(p―トルエンスルホニルオキシ)―6,
7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ
〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸19.1g及びピペ
ラジン12.9gを無水ジメチルスルホキシド200ml
に加え、窒素気流下10気圧150〜160℃にてオート
クレーブ中で18時間加熱撹拌する。反応終了後、
溶媒及び過剰のピペラジンを減圧下留去し、残渣
にメタノール―エタノールを加えて析出する沈殿
を取し、エーテルで洗浄する。得られた結晶を
水200ml及び10%塩酸水溶液40mlを加え懸濁させ、
不溶物を去し液を飽和重曹水で中和し、この
溶液をアンバーライトLH―20〔東京有機化学工
業(株)製〕を充填したカラムクロマトグラフイー
(溶出液、水、エタノール)で単離精製後、ジメ
チルホルムアミドより再結晶して白色針状晶の8
―(1―ピペラジニル)―6,7―ジヒドロ―1
―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―
2―カルボン酸を得る。 収量2.7g mp267〜268℃ 実施例 16 8―(p―ニトロベンゼンスルホニルオキシ)
―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸20.0g及
びピペラジン12.9gを無水ジメチルスルホキシド
200mlに加え、、窒素気流下10気圧、150〜160℃に
てオートクレーブ中で17時間加熱撹拌する。以下
実施例15と同様に処理して白色針状晶の8―(1
―ピペラジニル)―6,7―ジヒドロ―1―オキ
ソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カ
ルボン酸を得る。 収量2.1g mp267〜268℃ 実施例 17 8―メタンスルホニルオキシ―5―メチル―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベン
ゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸15.4g及び
ピペラジン12.9gを無水ジメチルスルホキシド
200mlに加え窒素気流下8気圧170〜180℃にてオ
ートクレーブ中20時間加熱撹拌する。以下実施例
15と同様に処理後、得られた化合物を濃塩酸で処
理して白色無定形晶の8―(1―ピペラジニル)
―5―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボ
ン酸塩酸塩を得る。 収量1.7g mp300℃以上 実施例 18 8―ベンゼンスルホニルオキシ―6,7―ジヒ
ドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノ
リジン―2―カルボン酸18.5g及びピペラジン
12.9gを無水ジメチルスルホキシド200mlに加え
窒素気流下10気圧、160〜170℃にてオートクレー
ブ中20時間加熱撹拌する。以下実施例15と同様に
処理後、白色針状晶の8―(1―ピペラジニル)
―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸を得る。 収量1.5g mp267〜268℃ 実施例 19 8―(o―メトキシベンゼンスルホニルオキ
シ)―5―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキ
ソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カ
ルボン酸20.7g及びピペラジン12.9gを無水ジメ
チルスルホキシド200mlに加え窒素気流下10気圧、
150〜160℃にてオートクレーブ中で18時間加熱撹
拌する。以下実施例17と同様に処理して、白色無
定形晶の8―(1―ピペラジニル)―5―メチル
―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベ
ンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸塩酸塩を
得る。 収量2.5g mp300℃以上 適当な出発原料を用い実施例15〜19と同様にし
て第6表の化合物を得た。 【表】 実施例 27 8―(1―ピペラジニル)―6,7―ジヒドロ
―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジ
ン―2―カルボン酸2.0g及び炭酸水素ナトリウ
ム1.2gを水30mlに加え、室温で30分撹拌したの
ち、氷冷下ベンゾイルクロライド1.0gのアセト
ン溶液5mlを滴下後、更に同温度で30分間撹拌、
次いで室温で1.5時間撹拌する。析出した結晶を
取し、水洗したのちジメチルホルムアミドより
再結晶して白色針状晶の8―(4―ベンゾイル―
1―ピペラジニル)―6,7―ジヒドロ―1―オ
キソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―
カルボン酸を得る。 収量2.4g mp300℃以上 実施例 28 水酸化カリウム0.8gを水20mlに溶かした溶液
に、8―(1―ピペラジニル)―6,7―ジヒド
ロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリ
ジン―2―カルボン酸2.0gを加え溶解させたの
ち、室温で撹拌下メタンスルホニルクロライド
0.8gを滴下後同温度で一夜撹拌する。析出する
結晶を取し、水洗したのち、1N―水酸化ナト
リウム水溶液に溶かし活性炭処理後、10%塩酸水
溶液で中和する。析出する結晶を取し、水洗
後、ジメチルホルムアミドより再結晶して、白色
針状晶の8―(4―メタンスルホニル―1―ピペ
ラジニル)―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボ
ン酸を得る。 収量1.0g mp300℃以上 実施例 29 8―(1―ピペラジニル)―6,7―ジヒドロ
―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジ
ン―2―カルボン酸2.0gに炭酸カリウム2.0gを
水20mlに溶かした溶液を加え、室温で30分間撹拌
する。不溶物を1N―水酸化ナトリウム水溶液3
mlを加え完全に溶かしたのち、氷冷下、ベンジル
クロライド0.9gのメタノール溶液10mlを滴下す
る。滴下終了後、3時間加熱還流したのち、反応
液を活性炭処理し、液を10%塩酸水溶液で中和
し、析出する結晶を取、水洗後、ジメチルホル
ムアミドより再結晶して淡黄色鱗片状晶の8―
(4―ベンジル―1―ピペラジニル)―6,7―
ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕
キノリジン―2―カルボン酸を得る。 収量0.25g mp274〜278℃ 実施例 30 9―クロロ―6―オキソ―1,2―ジヒドロ―
6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン―5―
カルボン酸3gと無水ピペラジン6gの混合物に
ジメチルスルホキシド20mlを加え、油浴上140〜
150℃にて6時間反応させる。反応後減圧にて溶
媒を留去し、残渣に水50ml加え溶解しクロロホル
ム100mlと振り、水層を分取後活性炭処理する。
続いて10%塩酸にて酸性とし過する。液を再
び活性炭処理し濃縮する。濃縮液にエタノールを
加えることにより結晶が析出する。エタノール―
水より再結晶し9―(1―ピペラジニル)―6―
オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ〔3,
2,1―ij〕キノリン―5―カルボン酸塩酸塩1.5
gを得る。mp300℃以上。淡黄色針状結晶 実施例 31 9―クロロ―2―メチル―6―オキソ―1,2
―ジヒドロ―6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キ
ノリン―5―カルボン酸1.6gと無水ピペラジン
3gの混合物にジメチルスルホキシド20mlを加
え、油浴上140〜150℃にて6時間反応させる。反
応後減圧にて溶媒を留去し、残渣に水50ml加え溶
解しクロロホルム100mlと振り水層を分取後活性
炭処理する。続いて10%塩酸にて酸性とし過す
る。液を再び活性炭処理し濃縮する。濃縮液に
エタノールを加えることにより結晶が析出する。
エタノール―水より再結晶し9―(1―ピペラジ
ニル)―2―メチル―6―オキソ―1,2―ジヒ
ドロ―6H―ピロロ〔3,2,1―ij〕キノリン
―5―カルボン酸塩酸塩0.9gを得る。mp269〜
273℃(分解)淡黄色針状結晶 実施例 33 実施例1と同様にして8,9―ジクロル―5―
メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,
5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸
にピペラジン、4―メチルピペラジン又は4―ホ
ルミルピペラジンを反応させて、下記各化合物を
得る。 Γ 8―(1―ピペラジニル)―9―クロル―5
―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カル
ボン酸・1塩酸塩・1水和物 白色無定形晶 融点305〜306℃(黒化分解) Γ 8―(1―ピペラジニル)―9―クロル―5
―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ―
1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カル
ボン酸 白色稜状晶 融点246〜247℃ Γ 8―(4―ホルミル―1―ピペラジニル)―
9―クロル―5―メチル―6,7―ジヒドロ―
1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジ
ン―2―カルボン酸 白色稜状晶 融点262〜265℃ Γ 8―(4―メチル―1―ピペラジニル)―9
―クロル―5―メチル―6,7―ジヒドロ―1
―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン
―2―カルボン酸 白色稜状晶 融点292〜293℃ 実施例 34 9―フルオロ―8―クロル―5―メチル―6,
7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ
〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸1.8g及びN―
メチルピペラジン36mlにリン酸ヘキサメチルトリ
アミド15mlを加え、150〜160℃にて4時間加熱撹
拌する。反応後溶媒を減圧留去し残渣を酢酸エチ
ル10mlで洗浄する。得られらる結晶に水100mlを
加え、更に酢酸を添加してPH4とする。不溶物を
過し、液を活性炭処理したのち減圧濃縮す
る。残渣に水20mlを加え10%苛性ソーダにてPH9
とし、クロロホルム80mlにて抽出する。抽出液を
無水硫酸ナトリウムで乾乾後濃縮し、シリカゲル
カラムクロマトグラフイ―〔シリカゲル:ワコウ
C―200、和光純薬(株)製、溶出液クロロホルム:
メタノール=9:1〕にて単離精製製し、8―
(4―メチル―1―ピペラジニル)―9―フルオ
ロ―5―メチル―6,7―ジヒドロ―1―オキソ
―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カル
ボン酸0.8gを得る。 mp276〜278℃、白色稜状晶 製剤例 1 8―(1―ピペラジニル)―6,7―ジヒド
ロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キ
ノリジン―2―カルボン酸塩酸塩 200mg ブドウ糖 250g注射用蒸留水 適 量 全 量 5ml 注射用蒸留水に本発明化合物及びブドウ糖を溶
解させた後5mlのアンプルに注入し、窒素置換後
121℃で15分間加圧滅菌を行なつて上記組成の注
射剤を得る。 製剤例 2 8―(1―ピペラジニル)―5―メチル―
6,7―ジヒドロ―1―オキソ―1H,5H―
ベンゾ〔ij〕キノリジン―2―カルボン酸塩
酸塩 100g アビシエル(商標名,旭化成(株)製) 40g コンスターチ 30g ステアリン酸マグネシウム 2g TC―5(商標名,信越化学工業(株)製、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース) 10g マクロゴール―6000 3g ヒマシ油 40gメタノール 40g 本発明化合物、アビシエル、コンスターチ及び
ステアリン酸マグネシウムを取り混合研摩後糖衣
R10mmのキネで打錠する。得られた錠剤をTC―
5、ポリエチレングリコール―6000、ヒマシ油及
びメタノールからなるフイルムコーテイング剤で
被覆を行ない上記組成のフイルムコーテイング錠
を製造する。 製剤例 3 8―(1―ピペラジニル)―6,7―ジヒド
ロ―1―オキソ―1H,5H―ベンゾ〔ij〕キ
ノリジン―2―カルボン酸 2g 精製ラノリン 5g サラシミツロウ 5g白色ワセリン 88g 全 量 100g サラシミツロウを加温して液状とし、次いで本
発明化合物、精製ラノリン及び白色ワセリンを加
え液状となるまで加温後、固化し始めるまで撹拌
して、上記組成の軟膏剤を得る。 製剤例 4 9―(1―ピペラジニル)―6―オキソ―
1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ〔3,2,
1―ij〕キノリン―5―カルボン酸塩酸塩
200mg ブドウ糖 250mg注射用蒸留水 適 量 全 量 5ml 注射用蒸留水に本発明の化合物及びブドウ糖を
溶解させた後5mlのアンプルに注入し、窒素置換
後121℃で15分間加圧滅菌を行なつて上記組成の
注射剤を得る。 製剤例 5 9―(1―ピペラジニル)―2―メチル―6
―オキソ―1,2―ジヒドロ―6H―ピロロ
〔3,2,1―ij〕キノリン―5―カルボン
酸塩酸塩 100g アビシエル〔商標名、旭化成(株)製〕 40g コンスターチ 30g ステアリン酸マグネシウム 2g TC―5(商標名、信越化学工業(株)製、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース) 10g マクロゴール―6000 3g ヒマシ油 40gメタノール 40g 本発明化合物、アビシエル、コンスターチ及び
ステアリン酸マグネシウムを取り混合研摩後糖衣
R10mmのキネで打錠する。得られた錠剤をTC―
5、ポリエチレングリコール―6000、ヒマシ油及
びメタノールからなるフイルムコーテイング剤で
被覆を行ない上記組成のフイルムコーテイング錠
を製造する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 〔式中R1は水素原子、低級アルキル基、低級
    アルカノイル基、低級アルカンスルホニル基、フ
    エニルアルキル基、ベンゾイル基またはp―トル
    エンスルホニル基を示す。R2は水素原子または
    ハロゲン原子を示す。R3は水素原子または低級
    アルキル基を示す。nは1または2を示す。〕 で表わされるピペラジニルベンゾヘテロ環誘導体
    またはその塩を有効成分として含有することを特
    徴とする抗菌剤。
JP2720479A 1979-03-07 1979-03-07 Antibacterial agent Granted JPS55118416A (en)

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