JPS63105039A - ゴム系複合材料の製造方法 - Google Patents

ゴム系複合材料の製造方法

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JPS63105039A
JPS63105039A JP61249370A JP24937086A JPS63105039A JP S63105039 A JPS63105039 A JP S63105039A JP 61249370 A JP61249370 A JP 61249370A JP 24937086 A JP24937086 A JP 24937086A JP S63105039 A JPS63105039 A JP S63105039A
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雅人 吉川
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直江 正彦
Yoichi Hoshi
陽一 星
Toshio Naito
内藤 壽夫
Toshio Honda
壽男 本田
Yukihiro Kusano
草野 行弘
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、線材、管材又はリボン材をゴ11と接着、複
合化してゴム系複合材料を製造する方法に関し、更に詳
述すると同軸マグネトロンスパッタ法を利用して線材、
管材又はリボン材の外周面に金属薄膜を形成し、これと
ゴムとを複合化する方法に関する。
の   び Iが ′ しよ とする、′「1従来、線
材、管材、リボン材等の外周面に均一に金属薄膜を形成
する手段としては、電気メッキや無電解メッキ等の湿式
メッキ法、真空蒸着、スパッタリング、イオンブレーテ
ィング等のドライメッキ法がメッキすべき基体の材質や
使用目的などに応じて採用されている。
しかし、電気メッキは通常金属材料を基体とする場合に
限られ、また無電解メッキはプラスチックスにも適用可
能な場合があるものの使用可能なメッキ金属種にかぎり
がある。また、電気メツキ法、無電解メッキ法共に液組
成の厳密な管理が必要であるばかりでなく、廃液の処理
、前処理、後処理等に公害、安全衛生上の間悪が少なく
ない。
これに対し、近年、これらの問題を解決する新しいメッ
キ法として、真空蒸着、スパッタリング、イオンブレー
ティング、イオンビームスパッタリング等のドライメッ
キ法が注目され、これは膜厚制御性の良さ、基材を問わ
ない、メッキする金属種に制約が殆どない、廃液等の処
理がない等の利点を有することから、有機・無機材料を
問わず、これらに装飾、磁性、導電性、その他種々の被
膜特性をびえる機能性メッキ法として広く実用に供され
ている。
しかし、これらのドライメッキ法もメッキしようとする
基体が線状、管状、リボン状の場合にはその外周に均一
に金属薄膜形成することは容易ではない、しかも、これ
ら基体に通常の方法でドライメッキを施す場合には、タ
ーゲット材料や蒸着材料の使用効率は極めて低く、工業
的見地からするとコスト、生産性の両面で問題がある0
例えば真空蒸着やイオンブレーティング法では、メッキ
しようとする金属種を溶かして蒸発させるため、蒸発源
を重力に逆らってv1置することは困難である。従って
、線材、管材、リボン材等の外周面に均一なメッキを施
す場合には、これら線材等を処理装置内で回転、反転さ
せるか、或いは巻き戻しをして再度メッキする必要があ
り、高度に複雑な装置を必要とする。また、通常の平板
型スパッタリング法やマグネトロンスパッタリング法を
用いた場合には、メッキソースの配置は自由であるが、
原料の使用効率は極めて悪いものとなる。また、この方
式では1強磁性体を飛ばしてメッキしようとする場合、
ターゲットの下部や内側の磁石を強力にしたり、ターゲ
ットそのものに複雑な溝加工を施したり、或いは磁石の
先端をターゲット表面近傍に設置するなどして磁性体表
面に磁界を漏洩させる必要がある。
従って1以上のようなメッキ法によって線材。
管材、リボン材の外周面に金属薄膜を形成し、これをゴ
ムと複合化してゴム系複合材料を製造することは、金属
薄膜の膜厚の不均一性、コストや生産性等の点で種々間
厘を有している。
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、線材、管材、
リボン材の外周面に簡単かつ確実に膜厚の均一な金属薄
膜を形成でき、このため生産性よくかつ生産コストを低
減して線材、管材、リボン材をゴムと接着、複合化する
ことができるゴム系複合材料の製造方法を提供すること
を目的とする。
1 占    る二めの−び三 本発明は、上記目的を達成するため、線材、管材又はリ
ボン材の外周面に同軸マグネトロンスパッタ法により均
一に金属薄膜を形成した後、この金属薄膜をゴム組成物
で覆い、これを加硫して。
該金属薄膜を介して線材、管材又はリボン材とゴムとを
接着、複合化するようにしたものである。
即ち、本発明者らは線材、管材、リボン材のゴムとの接
着、複合化について鋭意検討を行なった結果、これら線
材、管材、リボン材の外n面に同軸マグネトロンスパッ
タ法の採mにより高能率、かつ均一にコバルト、銅、亜
鉛又はこれら金属の少なくとも一種を成分とする二元以
上の合金等の金属薄膜を連続して形成せしめることがで
きること、そして該金属メッキ表面をゴム組成物と接触
して加熱加硫することにより両者が強固に接着して良好
なゴム系複合材料が得られることを知児した。
この場合、同軸マグネトロンスパッタ法にて線材、管材
、リボン材に金属薄膜を形成するに際し、カソード陰極
(ターゲット)より放出される大量の電子を吸収するた
めの棒、パイプ、コイル等の電子吸収体をそのスパッタ
部に設けることにより、メッキされる基体のメッキ時に
おける温度上昇と損傷を最小に押さえ、基体の温度上昇
による物性変化を少なくすることができること、またこ
のような電子吸収体の設置は、スパッタ部における放電
を容易にし、メッキされる基体が導電性、非導電性を問
わず良好にメッキされることを見出し、本発明をなすに
至ったものである。
以下1本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の複合材料のIi造方法は、まず線材、管材又は
リボン材の外周面に同軸マグネトロンスパッタ法により
均一に金FA薄膜を形成した後、この金属薄膜をゴム組
成物で覆い、これを加硫して、該金属g膜を介して線材
、管材又はリボン材とゴムとを接着、複合化するもので
、本発明で得られたゴム系複合材料はタイヤ、コンベア
ベルト、ホース等を始め、家庭用品、玩具等の広い用途
に好適に用いられる。
ここで、同軸マグネトロンスパッタ法は、円筒シリンダ
ー状ターゲットの内部にメッキしようとする線材、管材
、リボン材を配置してターゲット表面と平行な磁界をか
け、ターゲットにDCマイナス電位を印加してスパッタ
メッキを施す方法であり、被メッキ材の外周面に高速か
つ均一なメッキが可能であり、またターゲツト材から飛
びだした金属粒子は被着体にメッキされない場合、シリ
ンダーの反対側の内壁に付着して再利用されるので無駄
が非常に少ないものである。
第1図はこのような同軸マグネトロンスパッタ法に用い
る装置の一例を示す。
即ち、第1図中1は円筒状のターゲット支持体、2はこ
の支持体1の両端内周縁にそれぞれ突設されたリング状
の電子反射板で、両端部にリング状端面をそれぞれ有す
る円筒状のターゲット3が上記ターゲット支持体1及び
電子反射板2,2により保持される。上記支持体1の両
端部にはそれぞれ絶縁フランジ4,4を介して円筒体5
,5が連結されている。これら円筒体5,5の先端開口
部は蓋体6,6°によりそれぞれ閉塞され、一方の円筒
体5には真空ポンプ7と接続する排気吸引口8が形成さ
れ、真空ポンプ7の作動によって支持体1及び周円筒体
5,5(真空チャンバー)内が所定真空度に調整される
と共に、他方の円筒体5にはアルゴンガス導入口9が形
成されている。なお、図中10はターゲット支持体1に
接続したDC高電圧電源、11はソレノイドコイル、1
2はDC定電流電源であり、また13は真空ゲージであ
る。
このような装置を用いて線材、管材又はリボン材(以下
、基体という)をメッキする場合は、第1図に示すよう
に基体14を蓋板6,6を気密に貫通してターゲット支
持体1内にその中心軸線と一致するように配置し、上述
したように基体14にターゲット3表面と平行な磁界を
かけ、ターゲット3にDCマイナス電位を印加してスパ
ッタメッキを施すものである。この場合、ターゲット表
面と平行な磁場の印加法としては、支持体の外側に永久
磁石、電磁石を1〜複数個設置しても良いが、図示した
ようにソレノイドコイルを1〜複数個設置しても良い。
このような形式ではターゲツト材が強磁性体の場合でも
、コイルへの電流量を調整するだけで容易にスパッタメ
ッキが達成される。また、このような同軸マグネトロン
スパッタ法においては、その内部に電子反射板を設置し
たリソレノイドコイルを3個以上設置する場合1両端の
コイルに反対電流を流してミラー磁界を発生させ、磁場
分布の均一化を図ることもできる。
なお、本発明において、同軸マグネトロンスパッタの条
件は、特に制限されない。しかし、アルゴンガス圧力が
10′″4〜10′″’Torrで放電が起こり、スパ
ッタリングが行なわれるが、放電の安定性、スパッタリ
ング速度といった点からは10−3〜10−”Torr
でのスパッタリングが望ましい。
また、基体(線材、管材、リボン材)を連続的に移動さ
せることにより、連続処理が行なわれる。
更に、同軸マグネトロンスパッタリングを行なう場合、
ターゲット支持体1内(スパッタ部)に電子吸収体を配
設し、この吸収体にターゲットより放出される大量の電
子を吸収させながらスパッタリングを行なうことができ
る。この場合、電子吸収体は導電性材料により形成され
る。また、その形状も適宜選定されるが、例えば第2図
Aに示すようなパイプ状、第2図Bに示すように一対の
リング体15.15間に複数本の棒状体16を架設した
もの、第2図Cに示すようなスパイラル状等に形成する
ことができる。また、これら吸収体17をスパッタ部に
配設する場合の態様は、吸収体17の形状等に応じて異
なるが、第2図Aのパイプ状の吸収体17の場合は、第
3図Aに示したように一対の吸収体17を円筒状ターゲ
ット3の両端部付近に互いに対向させて配設し、基体1
4がこれら吸収体17内を通るように配置する。また、
第2図B、Cに示すようなスパッタ金属通過空隙18を
有する吸収体17の場合には、第3図B、Cに示すよう
にターゲット3の一端部から他端部にかけて配設し、基
体14は吸収体17内を通るように配置する。このよう
に吸収体17を配設することにより、基体のメッキ時に
おける温度上昇と損傷を防止し、基体の温度上昇による
物性変化を少なくすることができ、しかもスパッタ部に
おける放電を容易とし、基体に良好にメッキを施すこと
ができる。
なお、電子吸収体はターゲット(マイナス電位)及び基
体(アース電位)と絶縁して配設されるが、電子吸収体
には正のバイアスを位を印加することができ、印加すべ
きバイアス電位を適宜選定する(例えば0〜100V)
ことにより、基体に流れる電流を零にすることができる
なおまた、棒状、スパイラル状の電子吸収体は管状物を
用いて作製することができ、このように管状物を用いる
ことにより、この中に冷却媒体を通すことで基体温度の
上昇を防ぐことができる。
本発明は、以上のような同軸マグネトロンスパッタ法を
採用して基体(、l材、管材、リボン材)の外周面に金
属薄膜を形成するものであるが、この場合基体の材質に
特に制限はなく、スチール、ステンレススチール等をは
じめとする金属材料、アモルファススチールなどのアモ
ルファス合金等の各種金属材料、プラスチック、天然又
は合成繊維等の各種有機材料1石英、ガラス、セラミッ
ク等の無機材料のいずれであってもよい。また、その形
状もコード、ワイヤー、パイプ、繊維、ストランド等、
種々の形状のものが使用されるが、特に本発明はスチー
ルワイヤー、スチールコード。
スチールタイヤコード、スチールケーブル、スチールス
トランド、スチールロンドウスチールフィラメント等の
スチールコード類などの金属基体をゴム組成物と複合化
する場合に好適に採用され、これらスチールコード類な
どの金属基体をゴム組成物と複合化することにより、タ
イヤ類、動力伝達ベルト類、コンベアベルト類、ホース
類等の繊維状金属を芯材に用いたゴム系複合材料や防振
ゴム、免震材、ゴムローラ、ラバースクリーンなどの広
範囲に亘る各種ゴム製品や部品類を製造することができ
る。なおここで、スチールコード類は、ゴム物品の強化
あるいは補強に利用される金属製強化材料を総称したも
ので、この点につき更に説明すると、一般にスチールコ
ード類をゴム物品の強化や補強に使用する場合、その効
果を高めるために伸線して細線化したものを用いている
。しかしながらスチールコード類はそのままでは細線化
が難しく、このためその上に湿式メッキ、例えば電気メ
ツキ法などを採用して亜鉛、真鍮等を付着させ、これら
付着金属の作用によりa線化をスムーズに行なっている
。従って、本発明でいうスチールコード類は、その表面
に異種金属をメッキ等したものをも含むものである。
上記基体の外周面に形成される金a薄膜の種類も制限は
なく、同軸マグネトロンスパッタが可能ないずれの金属
を用いることもできるが、特にコバルト、銅、亜鉛又は
これら金属の少なくとも一つを含む二元以上の合金が好
適である。また、これら金属薄膜の膜厚には特に制限は
ないが、10人〜100μmが薄膜の生産性から好まし
く、複合体の性質に影響を及ぼさない程度の薄膜といっ
た点から特に10人〜1μmが好ましい。
本発明のゴム系複合材料の製造方法は、上記方法により
得られた金属薄膜上にゴム組成物を加熱圧着して加硫接
着する方法によりゴム系複合材料の製造を行なうもので
ある。
ここで、本発明に用いられるゴム組成物中のゴム成分は
、天然ゴム(NR) 、および構造式中に炭素−炭素二
重結合を有する合成ゴムを単独あるいは28以上ブレン
ドしたものが使用できる。上記合成ゴムにはイソプレン
、ブタジェン、クロロプレン等の共役ジエン化合物の単
独重合体であるポリイソプレンゴム(IR)、ポリブタ
ジェンゴム(BR)、ポリクロロプレンゴム等、前記共
役ジエン化合物とスチレン、アクリロニトリル、ビニル
ピリジン、アクリル酸、メタクリル酸、アルキルアクリ
レート類、アルキルメタクリレート類等のビニル化合物
との共重合体であるスチレンブタジェン共重合ゴム(S
BR)、ビニルピリジンブタジェンスチレン共重合ゴム
、アクリロニトリルブタジェン共重合ゴム、アクリル酸
ブタジェン共重合ゴム、メタクリル酸ブタジェン共重合
ゴム、メチルアクリレートブタジェン共重合ゴム、メチ
ルメタクリレートブタジェン共重合ゴム等、エチレン、
プロピレン、イソブチレン等のオレフィン類とジエン化
合物との共重合体〔例えばイソブチレンイソプレン共重
合ゴム(IIR))、オレフィン類と非共役ジエンとの
共重合体(EPDM)(例えばエチレン、プロピレン、
シクロペンタジェン三元共重合体、エチレンプロピレン
−5−エチリデン−2−ノルボルネン三元共重合体、エ
チレンプロピレン−1,4−へキサジエン三元共重合体
〕。
シクロオレフィンを開環重合させて得られるポリアルケ
ナマー〔例えばポリペンテナマー〕、オキシラン環の開
環重合によって得られるゴム〔例えば硫黄加硫が可能な
ポリエピクロロヒドリンゴム〕、ポリプロピレンオキシ
ドゴム類等が含まれる。また、前記各種ゴムのハロゲン
化物1例えば塩素化イソブチレンイソプレン共重合ゴ1
1ccQ−IIR)、臭素化イソブチレンイソプレン共
重合ゴム(Br−IIR)等も含まれる。更に、ノルボ
ルネンの開環重合体も用い得る。また更に、ブレンドゴ
ムとしては上述のゴムにエピクロルヒドリンゴム、ポリ
プロピレンオキシドゴム、クロルスルフオシ化ポリエチ
レン等の飽和弾性体をブレンドして用いることもできる
本発明に用いられるゴム組成物は、上記ゴム成分以外に
、常法に従い、製造するゴム系複合体の「1的、用途な
どに応じてカーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム
、硫酸カルシウム、クレイ。
ケイソウ土、マイカ等の充填剤、鉱物油、植物油、合成
可塑剤等の軟化剤、及びステアリン酸等の加硫促進剤、
老化防止剤、硫黄その他の架橋剤等を添加することがで
き、更に必要によりナフテン酸コバルト等の有機コバル
ト塩を添加することもできる。この場合、有機コバルト
塩の添加量はゴム成分100部(重量部、以下同じ)に
対し通常1〜3部もしくはそれ以上であるが、金属薄膜
としてコバルト又はコバルトを主成分とした合金を形成
した場合は、有機コバルト塩の添加量を3部以下、より
好ましくは2部以下、場合によっては有機コバルト塩の
使用をなくすことができる。即ち、コバルト又はコバル
ト合金薄膜の形成により、このようにゴム組成物中の有
機コバルト塩の使用量を従来より少なくしたり、有機コ
バルト塩を全く使用しない組成にしても、ゴム組成物と
各種基体の接合力を損なうことがなく、優れた接着を与
えることができ、従って有機コバルト塩の添加に基づく
接着力の経時劣化、破断強度、伸度等の熱老化を抑制し
得、耐久性に優れたゴム系複合材料を得ることができる
上記ゴム組成物と金属薄膜を形成した基体との接合は、
上述した如く金属薄膜上にゴム組成物を加熱圧着して加
硫接着するものであるが、本発明のゴム系複合材料の製
造法に用いられる加硫法としては、一般的でかつ最も重
要な硫黄加硫のほかに5例えばジチオジモルフォリン、
チラウム加硫等の有機硫黄化合物による有機硫黄加硫な
どが挙げられる。ここで、硫黄加硫や有機硫黄加硫法を
採用する場合、硫黄成分の量は通常ゴム成分100部に
対し4〜8部であるが、金属薄膜としてコバルト又はコ
バルト合金薄膜を形成した場合にはゴム組成物との接合
力が向上し、硫黄分を4部より少なくしても優れた接着
力を示し、従って硫黄の過剰使用による加硫後のゴムの
熱老化を避けることができ、引張強度、破断強度、伸度
等のゴム物性を良好に維持し得、耐久性に優れたゴム系
複合材料を得ることができるので、硫黄分を0.5〜4
部とすることが好ましい。
なお1本発明のゴム系複合材料の製造方法にて行なわれ
る加熱及び圧着の操作は、基体及びゴム組成物の原形を
損なうことのない程度の温度、圧力にて金属薄膜の形成
された基体とゴム組成物とを密着すること、及び金m薄
膜と加硫ゴム組成物との反応を形成するに必要な賦活熱
エネルギーを供給すること、更にはゴム組成物を加硫す
るに必要な賦活熱エネルギーを供給することを目的とし
て行なわれるものであり、このための適正な温度、圧力
は基体及びゴム組成物の種類により適宜選定され、その
範囲は特に限定されない。
2凱五麦米 以上説明したように、本発明によれば、線材、管材、リ
ボン材の外周面に簡単かつ確実に均一な金属薄膜を形成
することができ、生産性よくかっ生産コストを低減して
線材、管材、リボン材とゴムとを接層、複合化できる。
次に実験例を示す。
〔実験例1〕 第1図に示した同軸マグネトロン装置を用い、ターゲッ
トとしてアルミニウムを円筒状に加工して挿入し、基体
としてスチール捧(径5扇φ)を円筒の中心に設置した
。装置内をまず10 ””torr以下に排気し、次い
でアルゴンガスを導入してガス圧を10′″” tor
rに調整した後、外部ソレノイドコイルに直流電流を流
し、アルミニウムターゲット上に約100ガウスの平均
磁場を形成し、アルミニウムターゲットに200Wの負
直流を印加してスパッタリングを実施した。このときス
チール棒は毎分1mの速度で移動させた。この方法によ
り、平均膜厚150人の良好かつ均一なメッキ膜がスチ
ール捧の全周にわたって形成された。
〔実験例2〕 実験例1のアルミニウムに代えてコバルトを円筒状に加
工したものをターゲットとして使用し、基体としてステ
ンレススチール棒を用いたほかは実験例1と全く同様に
してコバルトメッキを行なった。その結果、膜形成速度
がアルミニウムの場合に比してやや遅い(120人/m
1n)ほかはアルミニウムの場合と同様にステンレスス
チール棒の全周にわたって均一なコバルトメッキ膜が形
成された。
〔実験例3〕 同軸マグネ1−ロンスパッタ装置の基体形状による放電
状態を測定した。
基体形状としては、SUS製丸棒1φ、2φ。
5φ、8φ、13φのものを用い、基体側を接地(アー
ス)した。ターゲットはGoを用い、スパッタ条件は実
験例2と同様にして行なった。結果を第1表に示す。
第  1  表 第1表に示されたように、基体径が2φ以下に細くなる
と、放電が起きにくいためにスパッタできないが、径が
5φ以上になると安定な放電が得られることがわかった
〔実験例4〕 実験例3の結果より基体が細い怪(2φ以下)では安定
放電が得られないため、第2図に示す電子吸収体をスパ
ッタ部に第3図に示すように配設し、実験例3と同様の
評価を行なった。なお、電子吸収体はターゲット部(マ
イナス電位)及び基板(アース電位)と絶縁されており
、バイアス電位を印加することができるため、バイアス
の印加有無による放電性も検討した。この場合、バイア
ス電位は基板に流れる電流をゼロにするだけの電位を与
えた(約+5〜100V)。基体はSUS棒、スチール
ワイヤー等の電気伝導製材料のほかに有機、無機の絶縁
性材料も用いた。更に、各々の場合の基体温度も熱電対
を用いて測定した。その結果を第2表に示す。
第2表 (注1)○:安定放電、×:放電せず 第2表の結果より、第2図Aの筒状の電子吸収体では、
導電性基体においては安定放電を起すために有効である
が、絶縁性基体では放電は起りにくかった。これに対し
、第2図B、Cの形状の電子吸収体は、基体が導電性で
あっても絶縁性であっても安定な放電が得られる。また
、基体温度(導電材料)は電子吸収体の形状に大きく左
右される。一方、バイアス電位を印加しない場合、基体
に電子が流れ込むため、基体が加熱されてその温度が上
昇するが、バイアスを印加すると基体側に電子が流れな
くなるため、基体加熱が抑制される。従って、以上のこ
とから電子吸収体の形状、バイアス電位の有無により、
基体の温度上昇を防ぎ、基体に変化を与えずに金属をス
パッタできることがわかった。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明す
るが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない
〔実施例1〕 実験例4に従い、電子吸収体として第2図Aの円筒状の
ものを用い、第3図Aのように配設してバイアス電位を
印加する方法を採用し、基体として黄銅メッキされたコ
ード径1.2閣のより構造3+6のスチールコードを用
いて第1図に示した同軸マグネ1−ロンスパッタ連続装
置にて外周面にCO薄膜を形成した。
次に、この基体のCO薄膜に第3表に示す未加硫ゴム組
成物■、■を貼り合せた後、温度145℃で40分間加
圧して上記ゴム組成物を加硫接着した。
上記ゴム組成物を加硫接着して得られた複合材料につき
、引張り試験機により50 rrtn / minの引
張り速度にて剥離試験を行ない、接着性を評価した。そ
の結果を第4表に示す。
第3表 (注1)N−フェニル−N’−イソプロピル−P−フ二
二レンジアミン(入内新興社製) (注2)N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾール
スルファミド   (〃) (注3)N、N−ジシクロへキシル−2−ベンゾチアゾ
リルスルフェンアミド(Iり 第4表 (注)表中Rはゴム破壊を表し、M/Rは基材/ゴム間
の界面剥離を表し、各々の数値は破壊乃至は剥離の%を
表す。(以下同じ) 第4表に示すように、同軸マグネトロンスパッタ法で連
続形成したCo膜を付着させたスチールコードは、ゴム
組成物中に有機コバルト塩が配合されていてもいなくて
も、又、Co膜厚の如何にかかわらず、ゴ11と優れた
接着性を示した。
〔実施例2〕 第2図A、Cの電子吸収体を用いてバイアスを印加する
方法により、基体として鉄を主成分とするシ1ツカ及び
ボロンを含む撚糸されたアモルファススチールコード(
径0.6ILI11)の外周面に実施例1と同様にco
薄膜を形成しくターゲット入力電力は600W)、ゴム
組成物1.IIと接着して、その接着性の評価をした。
なお、アモルファススチールコードは、高温下で長時間
さらされると相変化を起こし、鋼破断強度が低下するた
め、CO薄膜形成後の破断強度も評価した。結果を第5
表に示す。
第5表 第5表に示すように、同軸マグネトロンスパッタ法で連
続形成したGo薄膜を付着させたアモルファススチール
コードは、ゴム組成物中に有機コバルト塩が配合されて
いるか否かにかかわらず、また、Co膜厚の如何にかか
わらず、ゴムと優れた接着性を示した。また、アモルフ
ァススチールコードのスパッタ前後の鋼破断強度も低下
しないため、アモルファススチールコードに熱履歴を与
えず、強度を低下せずにゴム複合体を製造できることが
わかった。
〔実施例3〕 実施例1と同様にして、第2図Cの電子吸収体を用い、
バイアスを印加せずに基体としてアラミド繊維(ケブラ
ーコード)1500デニール2本撚りの周囲にコバルト
薄膜を形成してゴムとの接着性を評価した。
なお、ケブラーコードも実施例2と同様にG。
薄膜形成前後での強伸度を測定し、その変化を検討した
。結果を第6表に示す。
第6表 第6表に示すように、同軸マグネトロンスパッタ法で連
続形成したCO薄膜を有するケブラーコードは、Co膜
厚に関係なく、Go薄膜を形成しないケブラーコードを
用いた場合に比較して約3倍の接着力を示した。また、
CO膜形成前後の強伸度もほとんど変化しないことから
、強伸度を低下せずにゴム複合体を製造できることが判
明した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いる同軸マグネトロンスパッタ装置
の一例を示す概略断面図、第2図A−Cはそれぞれ電子
吸収体の一例を示す斜視図、第3図A−Cはそれぞれ同
電子吸収体の配設置r!A様を示すスパッタ部の概略断
面図である。 1・・・ターゲット支持体、  3・・・ターゲラ1〜
.7・・・真空ポンプ、10・・・DC高電圧電源、1
1・・・ソレノイドコイル、 12・・・DC高電圧電
源、14・・・基体、17・・・電子吸収体。 出願人  株式会社 ブリデストン 代理人  弁理士  小 島 隆 司 第1図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、線材、管材又はリボン材の外周面に同軸マグネトロ
    ンスパッタ法により均一に金属薄膜を形成した後、この
    金属薄膜をゴム組成物で覆い、これを加硫して、該金属
    薄膜を介して線材、管材又はリボン材とゴムとを接着、
    複合化することを特徴とするゴム系複合材料の製造方法
    。 2、金属薄膜がコバルト、銅、亜鉛又はこれら金属の少
    なくとも一つを含む二元以上の合金からなる特許請求の
    範囲第1項の記載の製造方法。 3、線材、管材又はリボン材がスチールのコード、ワイ
    ヤー又はパイプである特許請求の範囲第1項又は第2項
    記載の製造方法。 4、線材、管材又はリボン材がアモルファススチールの
    コード、ワイヤー又はリボンである特許請求の範囲第1
    項又は第2項記載の製造方法。 5、線材、管材又はリボン材が有機材料の繊維、ストラ
    ンド、リボン又はパイプである特許請求の範囲第1項又
    は第2項記載の製造方法。 6、線材、管材又はリボン材が石英、ガラス又はセラミ
    ックから形成された特許請求の範囲第1項又は第2項記
    載の製造方法。 7、同軸マグネトロンスパッタ装置の内部に電子吸収体
    を設けて、ターゲットから放射される電子をこの電子吸
    収体に吸収させながらスパッタリングを行なうようにし
    た特許請求の範囲第1乃至第6項のいずれか1項に記載
    の製造方法。 8、電子吸収体に正バイアスをかけることを特徴とする
    特許請求の範囲第7項記載の製造方法。
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