JPS6310417Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、天井吊り形空気調和機の吊り下げ
装置の改良に関するものである。

〔従来技術〕

第１図は、従来の天井埋込形空気調和機の吊り
下げ装置を示す概略図であり、同図において、１
は空気調和機、（以下空調機という）２は、この
空調機１の吊り下げ用ボルト、３は、この空調機
１を吊りボルト２に固定する吊り金具、４はこの
吊り金具３に設けられた吊りボルト２と吊り金具
３を固定する固定用穴、５は吊りボルト２と吊り
金具３を固定するナツト、６はこの吊り金具３と
空調機１を固定するために空気調和機側面に設け
た固定ボルト８を導びく切り込み部、７はこの切
り込み部６から空調機１が落下するのを防止する
ために吊り金具３に設けた立上り部、９は空調機
１の固定ボルト８と吊り金具３間に着し込む座金
である。

従来の天井埋込形空気調和機の据付構造は上記
のように構成され、空調機１の据付けの際は、ま
ず天井スラブに配設した吊りボルト２に吊り金具
３２ケをナツト５で各々２ケ所固定し、空調機１
に空調機固定用ボルト８を、吊り金具３と座金９
の板厚より大きい寸法を残こして仮締めし、次に
空調機１を吊り金具３に設けた引掛け用切込み部
６に吊りボルト８が対峙するように持ちあげ、吊
り金具３の切込み部６内に形成した落下防止用立
上り部７を乗り越して吊り金具３に引掛けた後、
座金９をボルト８と吊り金具３間に差し込んでボ
ルト８の座面と吊り金具３間の当たり面積を確保
した後ボルト８を本固定する。

しかし、上記の如く空調機１を据付ける場合、
第２図に示すように、吊りボルト２に吊り金具３
をナツト５で固定した場合、吊り金具３は、吊り
ボルト２を中心に重量のアンバランスにより傾斜
した状態となり、空調機１を吊り金具３に引掛け
る際の作業性が悪い、又前記の如く落下防止用の
立上がり部７があるため、第３図に示すように、
据付面１０と空調機上面間には必ず、前記立上が
り部７の寸法Ａ（10mm程度）に相当する隙間Ａが
生ずる。このためたとえば、天井裏のふところ寸
法が狭い場合の据付が困難になる等の問題があつ
た。

〔考案の概要〕

この考案は、かかる欠点を改善する目的でなさ
れたもので、吊り金具の一部が、吊りボルトの側
面に当たる構造として吊り金具が吊りボルトに水
平に取り付くと共に吊り金具の水平面で空調機を
受けることにより据付面と空調機間の隙間をなく
そうとするものである。

〔考案の実施例〕

第４図は、この考案の一実施例を示す概略図
で、図中、１は空調機であり、その四隅には、吊
り金具３へ空調機１を引掛ける受け金具１５が突
設され、この受け金具１５の水平載置面１５ａに
は、吊り金具３と空調機１を固定するネジ用のメ
ネジ１２が加工してある。一方、４本の吊りボル
ト２には略Ｌ字形で、ある程度の巾（４cm程度）
を有する吊り金具３が、その水平受け面３ａに設
けた固定穴４に吊りボルト２を通しナツト５で固
定されている。なお、この吊り金具３の取付方向
は、空調機１の据付前は、垂直に空調機１を持ち
上げた時に空調機１と当たらない向きになつてい
る。一方、略Ｌ字形の吊り金具３の垂直面上端部
の垂直当接面３ｂは吊りボルト２の軸方向側面に
接している。従つて、吊り金具３の水平面が水平
位置に規制されることになる。又、吊り金具３の
水平受け面３ａには、空調機１に突設した受け金
具１５に設けたメネジ１２に相対する位置に、空
調機固定穴１３を設け、メネジ１４により上方向
に吊り金具３と空調機を固定する構造となつてい
る。さらに、受け金具１５には固定穴１３方向端
部にネジ１４を締め付ける前に空調機が落下する
のを防止するため上方向への折り曲げ部がある。

上記のように構成した吊り下げ構造において
は、空調機１の据付の際、まず、各々の吊りボル
ト２に、吊り金具３をナツト５で固定し、吊り金
具３を空気調和機１と当たらない向きに合せた
後、空調機１を、吊り金具３の水平受け面３ａの
高さと空調機１に突設した受け金具１５の水平載
置面１５ａの下面が一致する高さまで持ちあげ、
吊り金具３を吊りボルト２を中心に旋回して、吊
り金具３の固定穴１３と受け金具１５のメネジ１
２を合わせた状態で受け金具１５の水平載置面１
５ａを４個の吊り金具３の水平受け面３ａ上に載
せる。次にネジ１４により上方向へ、吊り金具３
と空調機１を固定する。

〔考案の効果〕

この考案は以上説明したとおり、略Ｌ字状の吊
り金具を吊りボルトに固定した場合、吊り金具の
垂直当接面が吊りボルトの側面に当接して水平受
け面が水平に取り付けられるため、空調機の据付
作業が容易になると共に据付面に対し、空調機の
上面を接して据付けることができるため、設置ス
ペースを狭くできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の空調機据付構造を示す斜視
図、第２図は従来の吊り金具を吊りボルトに固定
した状態を示す側面図、第３図は、従来の空調機
の据付状態を示す正面図、第４図はこの考案によ
る空調機据付構造を示す斜視図、第５図はこの考
案による吊り金具を吊りボルトに固定した状態を
示す側面図、第６図は、この考案による空調機据
付状態を示す側面図である。 図中、１は空調機、２は吊りボルト、３は吊り
金具、３ａは水平受け面、３ｂは垂直当接面、１
５は受け金具、１５ａは水平載置面である。な
お、図中、同一符号は同一または相当部分を示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 空気調和機の側面に水平に突出させた受け具
   と、天井面に固定され垂下する吊りボルトと、水
   平載置面及び垂直当接面を有し、水平載置面に設
   けた固定用穴に上記吊りボルトを挿通固定したと
   き、上記吊りボルトの側面に上記垂直当接面が当
   接して水平載置面が水平に保たれるように構成さ
   れた金具とを備え、上記吊り金具の水平載置面に
   上記受け具を載置し、上記吊り金具及び受け具を
   ねじ止めすることにより空気調和機を吊り下げる
   ようにしたことを特徴とする天井吊り形空気調和
   機の吊り下げ装置。