JPS6296439A - イノシト−ルの製造法 - Google Patents

イノシト−ルの製造法

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JPS6296439A
JPS6296439A JP24171486A JP24171486A JPS6296439A JP S6296439 A JPS6296439 A JP S6296439A JP 24171486 A JP24171486 A JP 24171486A JP 24171486 A JP24171486 A JP 24171486A JP S6296439 A JPS6296439 A JP S6296439A
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phytin
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Hiroshi Ogawa
洋 小川
Tomoe Sugano
菅野 智栄
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SHIKISHIMA SUTAAC KK
Showa Sangyo Co Ltd
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SHIKISHIMA SUTAAC KK
Showa Sangyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はイノシトールの原料としてイノシトールを工業
的に存利に製造する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
フィチンは植物体の殆どすべての部位に存在するが、特
に種子に多く含まれるイノシトールのり□ ン酸エステル(フィチン酸)のカルシウム、マグネシウ
ム複塩である。
また、イノシトールは動物体の筋肉2心臓、肝臓等に遊
離の状態で存在するほか、リン脂質の構成成分として哺
乳動物の肝臓、脳及び卵黄、大豆。
小麦胚芽等に存在する物質である。
イノシトールは、高等動物においてビタミンの一種とし
て重要な物質で、脂肪、コレステロールの代謝に重要な
役割をつとめ、抗脂肝作用を現わし、肝硬変症、過コレ
ステロール血症等に有効とされている。このため、近年
は米国などで栄養食品に使用されるなど、注目を浴びつ
つある有用な物質である。
従来、イノシトールの製造には、米糠などの原料から無
機あるいは有機の酸類を用いてフィチンを抽出し、次い
で抽出液中の蛋白質、炭水化物等を除去するため、一旦
フィチンを沈澱させて分別、分離した後に加圧加水分解
してイノシトールを遊離させた後精製、濃縮、結晶化な
どの工程を経てイノシトールを得る方法が一般的である
以上の方法において、フィチンを沈澱させる手段として
、有機溶剤を用いる方法、水溶性金属塩(塩化鉄、硫酸
マンガン等)を用いる方法、水溶性アルカリを用いる方
法などが採用されていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来の方法において、フィチンを製造する際にフィ
チンと不純物とをト分に分離することは極めて困難であ
った。例えば、米糠から酸抽出した抽出液にアルカリ剤
例えば水酸化すl・リウム。
アンモニア水等を加え、pl+を7.5以上とした後・
濾別するツノ法では、フィチンの沈澱物がコロイダルな
ベース1−状を〒し、その分別濾過は極めて難しい。こ
の他、前記抽出液に水酸化カルシウム、生石灰などを加
え、フィチン酸のカルシラ1、塩として沈澱させる方法
も行われているが、この場合には蛋白系の不純物が多量
に共沈し、その除去が極め゛ζ困離となる。そのト、フ
ィチン酸カルシウム自体もペースト状を呈するので、例
えばこれを遠心分離機により濃縮する場合には、そのノ
ズルが詰まり易いなどの障害があり、あるいはこれをフ
ィルターなどで洗浄分離するに際しては極めて作業能率
が悪いなどの欠点があった。
このような理由で、いずれの場合にも蛋白質等は製造工
程中で十分に除去できず、このためイノシトール製品中
の蛋白含有が多くなって、その品質低下を招くことが多
かった。また、これらの方法において、フィチンの加圧
加水分解後の工程で副産物として発生ずるリン酸カルシ
ウl、の量はイノシト−ルの数倍にも及び1、しかもそ
の結晶は細かい。このため、その分別処理に際し、これ
と共に無視できない量のイノシトールが失われるので、
収率低下による経済上の不利益は免れることができない
。同時に、副産物自体の純度も高くないため、この面か
らも十分な経済性を得ることは難しかった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の従来技術の問題点について検耐を
重ねた結果、フィチンを含む酸性溶液を陰イオン交換樹
脂を用いて処理し、フィチンをこの診イオン交換樹脂に
吸着せしめ、次いでアルカリ剤でフィチンを溶離する方
法を見出した。この方法によって、フィチンの抽出液か
らフィチンを沈澱分別する工程が全く不要になるので、
製造工程を省力化し得ると同時に、沈澱分別の際混入す
る蛋白質などの不純物を極めて僅かにすることができた
そして、このフィチンを常法により脱塩処理等を施すこ
とによって高純度のフィチン酸を得ることができ、また
常法により加圧加水分解、リン酸除去、精製等の手段を
行って、イノシトールとすると極めて高純度のイノシト
ールを得ることができた。
本発明はフィチン含有酸性溶液を陰イオン交換樹脂で処
理し、フィチンを吸着せしめた後、アルカリ剤で溶離し
てフィチンを得、このフィチンを常法により加圧加水分
解、リン酸の除去、精製等の手段を行ってイノシトール
を得るイノシトールを製造する方法である。
本発明でフィチンを含む酸性溶液というのは、常法によ
るフィチンの酸抽出液、あるいはコーンスチーブリカー
等をはじめ、これらに適宜精製・濃縮その他の処理を加
えたものを指す。コーンスチーブリカーはとうもろこし
の亜硫酸浸漬液であり、一種の酸抽出液であって、イノ
シトールの工業的製造には常用される原料である。これ
には通常、およそ2%(対固形分)のイノシトールに相
当するフィチン酸またはその塩類が含まれている。
ほかに、脱脂米糠などもイノシト−ル製造に好適な原料
であり、これをたとえば1%硫酸水溶液で抽出し、残渣
を除いたものを用いる。
これらフィチンを含む液を、陰イオン交換樹脂を通し、
フィチンをこれに吸着せしめる。ここで用いる陰イオン
交換樹脂は、CO,形、Cl3COO形、Cj形、SO
,形、もしくは011形の交換基のいずれかに再生した
ものが適当であり、特にCt形、S03形のものがフィ
チン吸着能2選択性等の点から好適である。これら以外
のものであっても、本発明の目的に使用は可能であるが
、フィチン吸着能、蛋白等不純物の除去効果等の面では
前記のものに及ばず、実用上は前記以外の使用は存利と
はいえない。陰イオン交換樹脂の種類によるフィチン回
収率等の差については、後記実験例に示す通りである。
なお、前記のうちOH形のものは、前記の効果に加えて
処理工程を簡略化できる利点がある。
本発明に使用しうる陰イオン交換樹脂としては、市販品
では、たとえばアンバーライトIR−45,rRA−5
8、IR八−93,rRA−410,rRA−411(
以上オルガノ株式会社製)、ダイヤイオン5A2OA、
 5A21A、 WA30゜WAIO,WAII (以
上日本純水株式会社製)、ダウエ・ノクスMSA−1,
MSA−266(以」ニダウエソクス株式会社製)等が
ある。
イオン交換樹脂処理の条件は、フィチンを含む液の性状
、目的とするイノシト−ルの品質、あるいは使用するイ
オン交換樹脂の種類・性質等によって適宜選択しなけれ
ばならないが、一般的には温度5〜20°C,pl(]
〜5、液の温度1〜40%、通液速度(SV;1時間当
り通液量/イオン交換樹脂容量)0,5〜20の範囲で
選ばれる。
このようにして吸着処理したフィチン吸着樹脂を、適宜
温水などを用いて洗浄した後、これにアルカリ剤を通し
てフィチンを溶離する。アルカリ剤としては、通常水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムあるいはアンモニア等の
水溶液が用いられるが、これら以外のアルカリ剤を使用
しても差支えない。溶離処理の条件は、用いるアルカリ
剤の種類・水溶液濃度、イオン交換樹脂の種類、原料液
の性状その他で変動することは言うまでもないが、例え
ばアルカリ剤として水酸化ナトリウムを選ぶ場合は、濃
度およそ1〜30%の水溶液を使用し、室温〜70°C
1通液速度(SV) 0.5〜10で、溶離液のpHを
9〜12に維持するような条件で処理するのが適当であ
る。このようにして得られる溶離液は、主としてフィチ
ン酸のナトリウム塩からなるもので、蛋白質や炭水化物
等の不純物はごく僅かしか含まないから、これら不純物
が以後の工程にかける負担は極めて軽減される。
このようにして得たフィチン溶離液は、以後、常−法に
より加圧加水分解、脱リン酸塩、精製、濃縮、結晶化等
の工程を経て処理され、製品としてイノシトールを、副
産物としてリン酸塩を得る。
アルカリ剤として水酸化ナトリウムを用いた場合は、副
産物としてリン酸2ナトリウムが得られる。
また、上記フィチン溶離液をイオン交換樹脂処理などに
より脱塩すればフィチン酸を得ることもできる。
次に本発明の実施例を示す。
〔実施例1〕 コーンスチーブリカー(3,5ボーメ1.pH4,1、
換算イノシトール含W2.Okg/ n?)1.50リ
ツトルを、中塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ株式会
社製IRA−68)を塩酸でCI形に再生したもの7.
5リツトルにSV4で通液し、フィチンを吸着せしめた
このフィチン吸着樹脂を温水で逆洗洗浄した後、これに
15%水酸化ナトリウム水溶液をSV 1で通液し、フ
ィチン酸ナトリウムの溶離液約12リツトルを得た。次
いでこの溶離液を、フィチン酸ナトリウム含量が43〜
48%(換算イノシトール含量と、して8.5〜9.5
%)程度となるまで濃縮した後、オートクレーブ中で、
180℃、3時間の加圧加水分解を行い、得られた分解
液を濾過して、分解液中に含まれるリン酸カルシウム、
マグネシウム等の水不溶性塩類を除去した。濾液にはリ
ン酸2ナトリウムが含まれるので、これを結晶操作によ
り分離、除去した後、イオ、ン交換樹脂により脱色、脱
塩処理してイノシトール含量25%前後に濃縮し、更に
粉末活性炭処理を施したうえ、イノシトール2水塩とし
て結晶させ、真空乾燥して無水イノシトール(水分0.
5%以下)約250gを得た。製品は不純物を殆ど含ま
ないものであった。なお、工程中で得られたリン酸2ナ
トリウムの結晶は約5.6kgであり、これは副産物と
して利用しうるちのである。
〔実施例2〕 脱脂米糠10kgの1%硫酸水溶液による抽出液に、前
記抽出残渣を再度0,3%硫酸水溶液で洗浄して得た液
を合した液約100リットルを、実施例1同様のα形陰
イオン交換樹脂にSV2で通液してフィチンを吸着させ
、これを温水で洗浄した後、10%水酸化ナトリウム!
液をSV 1で通液し正フィチン酸ナトリウムの溶離液
約15リツトルを得た。、これを実施例1同様の操作に
より、精製無水イノシトール約206gを得た。、14 〔実施例3〕 コーンスチーブリ力−13リットルに35%塩酸100
ミリリノl〜ルを加えた液を、011形陰イオン交換樹
月旨(アンバーライトIRへ−93)1リットルにSV
 2で通液し、フィチンを吸着ゼしめた。以下実施例1
同様に処理し、精製イノシトール22gを得た。
〔発明の効果〕
本発明においては、従来極めて処理の面倒であったフィ
チンの沈澱・分別工程が不要となり、簡単な吸着操作だ
けで、フィチン抽出液から直接フィチンを分離すること
ができる。この吸着工程では、CO3形、C11,CO
O形、CI形、SO,形、O1l形陰イオン交換樹脂を
使用することにより、フィチンを選択的に効率よく吸着
・分離できるので、従来法のようなコロイダルなベース
1〜状沈澱物を濾過処理するという繁雑さからは全く解
放され、しかも蛋白質等の不純物の殆どは、そのまま抽
出液に残ってフィチンに混入するものはごく僅かとなる
から、以後の工程での負荷は軽減されるとともに、高純
度の高品質のイノシトール製品を、経済的に得ることが
可能となるのである。
以下に、本発明の効果を実験例により示す。
〔実験例〕
コーンスチーブリカー各20リットルを用い、次の各方
法によりフィチンを分離して、それぞれのイノシトール
回収率、回収物中の蛋白質の含有率を比較した。ここで
使用したコーンスチーブリカーは、pH4,1、濃度7
.7%で、約2%のイノシトールを含むものである。
イノシト−ルは、フィチン中の有機リンをフィチン酸(
CaH+gO84P6、分子−1660)として算出し
、これをイノシトール(C6H,□06、分子量180
)に換算して求めた。
(1)従来法 コーンスチープリカーに水酸化カルシウ
ム(15%)を加え、pH6,0に調整してフィチンの
カルシウム塩を沈澱せしめ、これを分離した後50°C
の温水1.5 リットルで洗浄してフィチン(フィチン
酸カルシウムとみなす) 249 g (イノシトール
として34.1g)を得た。
(2)  本発明法(」)陰イオン交換樹脂TRA−4
11(オルカリ株式会社製)OH形をCO3形に再生し
たちの1リツトルを用い、これにコーンスチーブリカー
をSV4で通液してフィチンをこれに吸着させた。次い
でこれを50℃の温水1.5リツトルで洗浄した後、水
酸化ナトリウム水溶液(7%)をSV 1で通ン11し
てフィチンを溶離させ、フィチン(フィチン酸ナトリウ
ムとみなす) 115 g (イノシトールとして、樹
脂1リツトル当たり18.8 g )を得た。
(3)本発明法(2)本発明(1)と同じ陰イオン交換
樹脂の交換基をCI、COO形に再生したものを使用し
、同様に処理してフィチンを溶離させ、フィチン92g
(イノシトールとして、樹脂1リツトル当たり16.5
 g )を得た。
(4)本発明法(3)陰イオン交換樹脂IRA−68(
オルガノ株式会社製) OH形をC1形に再生したちの
1リツトルを用い、本発明法(1)同様に処理してフィ
チンを?R離させ、フィチン212 g (イノシト一
ルとして、樹脂1リツトル当たり34.8 g )を得
た。
(5)本発明法(4)本発明法(3)と同し陰イオン交
換樹脂の交換基をSO,形に再生したものを用い、同様
に処理してフィチン2]、、9g(イノシト−ルとして
樹脂1す・ノトル当たり35.9 g )を得た。
(6)本発明法(5)陰イオン交換樹脂IRA−4]、
1のOH形を用い、同様に処理してフィチン106 g
  (イノシトールとして、64脂1リツトル当たり1
.7.3g)を得た。
結果は次の通りである。
従来法     94.2%      73.5%本
発明法f1)51.9       1.7本発明法(
2+    45.6       1..4本発明法
+3+    96.1       0.8本発明法
+4)99.2       1.2本発明法+51 
  47.8       2.1率で示した。
以上の結果から明らかなように、本発明により陰イオン
交換樹脂を用いてフィチンを吸着・分離し、アルカリ剤
により溶離する方法で回収したフィチンは、従来法より
も不純物である蛋白質含量が著しく低い。そして、陰イ
オン交換樹脂の交換基をCI、SO3等の形に再生した
ものは、特に高いフィチン回収率(粗イノシトールに換
算)を示している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1、フィチン含有酸性溶液を陰イオン交換樹脂で処理し
    、フィチンを吸着せしめた後、アルカリ剤で溶離し、得
    られたフィチンを常法による加圧加水分解、リン酸除去
    、精製等の手段を行ってイノシトールを得ることを特徴
    とするイノシトールの製造法。
JP24171486A 1986-10-11 1986-10-11 イノシト−ルの製造法 Granted JPS6296439A (ja)

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