JPS6284703A - 靴底用二段射出成形金型及び該金型を用いる靴の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、二段射出成形により１底で軽量な靴、特に２
色ソール靴を製造するのに有用な靴底用二段射出成形金
型及び該金型を用いる靴の製造方法に関する。

（従来の技術） 従来一般に、二段射出成形靴（２色ソール靴）は、まず
胛被をラストモールドに吊込み。

続いて該ラストモールド、左右−組のサイドモールド及
びボトムモールドを常法に組み合わせて一次用靴底成形
空隙を構成し１次に一次樹脂材料をサイドモールド内の
一次樹脂通路を介して一次用靴底成形空隙に射出、充填
し、その後ボトムモールドを下降させて二次用靴底成形
空隙を構成し、次いで一次樹脂材料とは異色形又は異種
の二次樹脂材料をサイドモールド内の二次樹脂通路を介
して二次用靴底成形空隙に射出、充填して上ドニ層の靴
底（２色ソール）を成形し、しかる後これを脱型する方
法により製造されている。

そして、従来では、この製法に用いる二段射出成形金型
として、一次及び二次樹脂通路を夫々サイドモールド内
部に形成し、該通路の各射出口を靴底成形空隙の踵先端
部に夫々設けた構造のモールドが通常使用され、また上
記の従来製法においては、樹脂材料のモールド内充填の
検知方法として、ボロシリンダ及びリミットスイッチ等
を用いて充填樹脂材料の圧力により例えばボトムモール
ドがわずかに変位したのを検知する所謂ボロシリンダ充
填検知方法が通常採用されていた。

（発明が解決しようとする問題点） ところで、２色ソール靴は、一般に、はき心地等を一層
向上させる上で軽量の靴にすることが求められている。

したがって、この要求に応えるには、靴底成形空隙を可
能な限り小さくすることが必要とされる。しかし、従来
構造の射出成形金型１１ηいてただ単に靴底成形空隙の
薄層化を図ると、射出成形時モールド内の充填樹脂が急
冷されてその粘度が速く増大し、該樹脂の固化が大変早
まり、この結果、ボロシリンダ等を用いた上記の樹脂充
填検知機構では、樹脂材料が靴底成形空隙の爪先部の隅
々まで行き渡らず樹脂材料の充填が未完全なうちに、射
出圧力により樹脂充填が完了したと誤検知してしまうこ
とが起き、このため樹脂充填の不十分な欠陥化製品が作
られるという問題点が生じている。

この対策として、射出圧力及び充填検知ボロシリンダー
圧力をより一層高め樹脂材料の充填検知耐圧を従来に比
して大幅に増大させて、樹脂充填の完全化を図る方法が
考えられる。しかし、この方法では、成形金型及びボロ
シリンダー構造を高い射出圧力に耐える高強度構造のも
のにすることが必要とされ、しかも多くの場合金型の補
強部材を別個に準備する必要が生じ、結果として靴製造
設備が著しく大規模なものになりまた設備コストも格段
に上昇することになる。したがって、ト記の方法は決し
て実用的なものではない。

また、２色ソール靴用の射出成形金型は、一般に、射出
成形後樹脂通路内の固化樹脂を好ましくは容易に除去で
きる構造のものであることが不可欠とされており、金型
構造の設計に当ってはこの点について配慮することが必
要とされる。

本発明は、上記の実状を考慮してなされたもので、その
第１の目的は、靴底成形空隙が大変狭くとも、射出圧力
及びボロシリンダー圧力を上昇させることなく、一次及
び二次樹脂材料を夫々短時間でまんべんなく靴底成形空
隙に充填することができ、しかも成形後の固化樹脂の除
去が容易である靴底用二段射出成形金型を提供すること
にある。

また、本発明の第２の目的は、極めて１底かつ軽量な二
段射出成形靴（２色ソール靴）が高い生産性で得られる
靴の製造方法を提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 本発明の靴底用二段射出成形金型は、一次及び二次樹脂
通路をサイドモールドとボトムモールドの合わせ面に沿
って臨むように又は含むように形成し、かつ該樹脂通路
の射出口を靴底成形空隙の踵中央部ないし踏付部の範囲
に移したものである。すなわち１本発明の射出成形金型
は、ボトムモールド、サイドモールド及びラストモール
ドより一次用及び二次用靴底成形空隙を構成してなり、
かつ一次ランナー及び二次ランナーをモールド外側の樹
脂注入口よりボトムモールドとサイドモールドの合わせ
面に沿って延びるように該合わせ面に臨むモールド部分
又は該合わせ面を含むモールド部分に夫々形成し、さら
に一次ゲート及び二次ゲートを前記靴底成形空隙の踵中
央部より踏付部までの範囲にて前記一次ランナー及び二
次ランナーと前記靴底成形空隙の内外側部とを連通して
夫々設けてなることを特徴とするものである。

本発明の金型では好ましくは割型の、例えば内外−ｍｌ
　（左右−組）のサイドモールドが使用される０本発明
金型に形成される一次及び二次ランナーは夫々、ボトム
モールドの内側部分と内側サイドモールドの合わせ面に
沿って延びるものであっても、もしくはボトムモールド
の外側部分と外側サイドモールドの合わせ面に沿って延
びるものであってもよく、またはこれら双方の合わせ面
に沿って延びるものであってもよく、これらは全て本発
明に包含される。また、一次及び二次ランナーは、前記
合わせ面に臨むモールド部分又は前記合わせ面を含むモ
ールド部分に、即ち前記合わせ面を境界面としてその一
方側又は両方側に形成されていることが必要である。特
に一次ランナーは、前記合わせ面に沿って延びかつこれ
に臨むサイドモールド部分に形成されているとき、一次
射出成形後においてボトムモールド等の変位を円滑に行
なうことができるので、大変好ましい、さらに、各ラン
ナーは、内側サイドモールドと外側サイドモールドの合
わせ面に臨みて又はこれを含みて形成され、かつ樹脂注
入口がサイドモールドの外側表面に設けられているもの
が好ましい。

また１本発明の靴の製造方法は、上記の構造を有する靴
底用二段射出成形金型を用い、一次樹脂材料を樹脂注入
口より一次ランナー及び一次ゲートを介して一次用靴底
成形空隙に射出、充填し、 次にモールドを変位させて二次用靴底成形空隙を構成し
、続いて二次樹脂材料を樹脂注入口より二次ランナー及
び二次ゲートを介して二次用靴底成形空隙に射出、充填
して、２色、２層もしくは２相の靴底を製造することを
特徴とするものである。

本発明で用いる一次及び二次樹脂材料としては通常の靴
底に使用される異色形又は異種の樹脂であれば特に制限
されず、例えば塩化ビニル系樹脂、熱可塑性ゴム、ポリ
ウレンタン樹脂等が使用される。これら樹脂材料は、相
互に加熱溶融することにより相溶し、接着性を発揮する
ものであれば、任意に組合せ使用することができる。

また一次樹脂材料と二次樹脂材料とにおいて、両者とも
あるいはその一方に発泡性材料を用いることもでき、例
えば一次樹脂材料に発泡性のものを使用した場合には靴
底のクッション性が図れ、二次樹脂材料に発泡性のもの
を使用した場合には靴の軽量化が図れるものである。

このような発泡性成形材料としては、発泡性塩化ビニル
、発泡性ウレタン、発泡性ゴム等が使用される。

本発明方法で製造される靴の胛被としては例えば織布、
不織布、編布、皮革、合成樹脂レザー等が挙げられ、ラ
ストに装着する胛被形態としては通常のラスト成形方法
で使用される力ルホルニア胛被、ストリング胛被のいず
れもが適用される。したがって本発明方法で製造される
靴としては運動靴、ジョギングシューズ等、とりわけバ
レー靴である。

（作用） 本発明においては、一次及び二次ゲート、即ち樹脂射出
口が夫々靴底成形空隙の胃中央部から踏付部までの範囲
に設けられ、樹脂射出口と靴底成形空隙のうち射出口よ
り最も遠い部分との間隔が従来に比して大幅に短縮され
ている。

よって、靴底成形空隙が相当に薄層状であっても、射出
成形時一次及び二次樹脂材料が短時間で、靴底成形空隙
の各部分（爪先部、踵先端部など）の隅々まで勢いよく
行き渡たる、したがって、充填検知ボロシリンダー圧力
が従来より格段に低減できる。

また、本発明においては、各ランナーがサイドモールド
とボトムモールドの合わせ面に沿ってこの面に臨むよう
に又はこの面を含むように、すなわちランナー壁が全て
モールドの外表面に露出するように形成されている。し
たがって、脱型時ランナー内の固化樹脂を容易に除去す
ることができる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を図面により説明する。

第１図ないし第６図に示すように、実施例の金型は、靴
底表面に対応する成形面を上面に形成するボトムモール
ドｌ、靴底側面に対応する成形面を内面に形成する内外
−組のサイドモールド２ａ　、　２ｂ、足形状のラスト
モールド３、及び靴の爪先表面に対応する成形面を下面
に形成するトップモールド４よりなり、これらモールド
を組み合わせて一次用及び二次用靴底成形空隙５（５ａ
、５ｂ）を構成するものである。また、この金型は、特
に第３図に示すように、一次ランナー６を、サイドモー
ルド後端の樹脂注入ロアより内外のサイドモールド２ａ
　、　２ｂの合わせ面８に沿って水平に形成し、そして
ボトムモールドｌの内側部分と内側サイドモールド２ａ
との合わせ面９ａに沿ってランナー先端が靴底成形空隙
５の踏付部側力まで延びるように形成してなり、これと
共に特に第４図に示すように、二次ランナー１０を、サ
イドモールド後端の樹脂注入口１１より前記合わせ面８
に沿って水平に形成し、そしてボトムモールドｌの外側
部分と外側サイドモールド２ｂとの合わせ而９ｂに沿っ
てランナー先端が空隙５の踏付部側力まで延びるように
形成してなる。第５図及び第６図に示すように、一次ラ
ンナー６は前記合わせ面９ａに臨む内側サイドモールド
２ａ部分に形成され、一方二次ランナー１０は前記合わ
せ而９ｂを含むモールド部分（外側サイドモールド２ｂ
及びボトムモールドｌの双方の部分）に形成されている
。

そして、実施例の金型は、靴底成形空隙５の踏まず部１
２の位置にて、各々２個の一次ゲート１３．１３及び二
次ゲート１４．１４を前記空隙５ａの内側側部と一次ラ
ンナー６及び前記空隙５ｂの外側側部と二次ランナー１
０を夫々連通して設けてなる。射出成形後における樹脂
の除去を容易にするため、ゲート１３は、各内径をラン
ナー側端より靴底成形空隙側端にかけて徐々に縮小して
なる。また一次及び二次ゲー）１３．１４の位置は、踏
まず部１２に限定されず、空隙５の胃中央部１５から踏
付部１６までの範囲（第３図及び第４因に示す間隔交の
範囲）であればよい。

次に、上記の金型を用いて二段射出成形靴（２色ソール
靴）を製造する場合について説明する。予め、ボロシリ
ンダ１７及びマイクロリミットスイッチ１８等より構成
された従来の…脂充填検知装置１９をボトムモールドｌ
の下側に設置しておく、そして、まず胛被２０をラスト
モールド３に吊り込ませ、続いて該ラストモールド３、
サイドモールド２ａ　、　２ｂ及びボトムモールドｌよ
り一次用靴底成形空隙５ａを構成しく第１図及び第５図
）、次に一次樹脂材料を樹脂注入ロアより一次ランナー
６及び一次ゲート！３を介して前記空隙５ａに射出、充
填する。このとき１、前記検知装置１９により樹脂材料
の充填が完了したと検知されたとき、一次樹脂材料の射
出充填が終了するようになっている。その後、第２図及
び第６図に示すように、ボトムモールドｌを下方へ変位
させて、二次用靴底成形空隙５ｂを構成する。このとき
、二次ランナー１１は、これらの図に示されるような一
連の通路に形成される。

次いで、一次樹脂材料とは異色形の二次樹脂材料を樹脂
注入口１１より二次ランナー１０及び二次ゲート１４を
介して前記空隙５ｂに射出、充填する。この場合も、検
知装置１９により樹脂充填が完了したと検知されたとｊ
、二次樹脂材料の射出が終了するようになっている。し
かる後説型することにより胛被２０及び樹脂２層よりな
る靴底を備えた２色ソール靴が得られる。

実施例の方法により、従来常用の射出圧力で、ボロシリ
ンダ１７への供給空気圧を従来の場合の約繕に減少させ
ても、従来品に比して？・３割より薄底軽量な２色ソー
ル靴が得られた。

しかも、製造された靴は、いずれも靴底に気泡等の欠陥
が全く無く、その上樹脂のはみ出しも無いものであった
。

また、Ｆ記の製造工程においては、脱型の後、ランナー
６．１０に残された固化樹脂、所謂ゲートロス等を容易
に取り出すことができた。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の靴底用二股射出成形金型
は、各ゲートを靴底成形空隙の踵中央部ないし踏付部の
範囲に設けて、樹脂材料の迅速かつ円滑な充填を１１能
ならしめたことにより、靴底成形空隙を極めて薄層状の
隙間にしても、短時間で通常の検知装置により樹脂材料
を完全に靴底成形空隙に充填することができる。

また１本発明の金型は、ランナーを割型モールドの各合
わせ面に沿って該合わせ面を臨む又は含む部分に形成し
たことにより、射出成形後ランナーに残る不用な固化樹
脂材料（ランナーロス等）を容易に除去することができ
る。

また１本発明の靴の製造方法は、本発明の金型を使用し
て、靴底成形空隙を従来より大幅に狭い空間にしても樹
脂材料の完全な充填を可能ならしめたことにより、従来
慣用の射出圧力でボロシリンダの供給空気圧を格段に下
げても。

従来品に比して著しく薄底軽ｉな二段射出成形靴（２色
ソール靴）を確実に製造することができ、しかも靴底内
部の欠陥が全く無い靴製品が得られる。また１本発明の
製法は、前記供給空気圧の低減化により、省エネルギー
に貢献できる外、樹脂のぼり発生や中底への樹脂しみ出
し等の不都合を効果的に防止することができる。

さらに、本発明の製法は、不用な固化樹脂（ランナーロ
ス）の除去が大変容易になったことにより、靴の生産性
が従来より一層向上する。

加えて、本発明の靴底形成金型およびそれを用いる靴の
製造方法にあっては、一次樹脂材料および二次樹脂材料
を適宜組合せることにより、クッション性および軽量化
が容易に図れる利点を有するのである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の実施例の靴底用二段射出成
形金型を用いての靴の製造工程を示す図、 第３図及び第４図は実施例の金型の一層ランナー及び二
次ランナーを夫々示す図、 第５図及び第６図は実施例の方法による靴の製造工程を
示す図（第３図及び第４図ｖ−Ｖ線、　Ｖｌ−Ｖｌ線に
おける断面図）である。 図中、 １　・・・　ボトムモールド ２ａ、２ｂ　　・・・　サイドモールド３　・・・　ラ
ストモールド ５　（５ａ、　５ｂ）・・・　靴底成形空隙６　・・・
　一次ランナー ９ａ　、　９ｂ　　・・・　サイドモールドとボトムモ
ールドの合わせ面 ｌＯ・・・　二次ランナー ７．１１　・・・　樹脂注入口 １３　　・・・　一次ゲート １４　　・・・　二次ゲート １５　　・・・　踵中央部 ＩＳ　　・・・　踏付部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ボトムモールド、サイドモールド及びラストモー
   ルドより一次用及び二次用靴底成形空隙を構成してなり
   、かつ一次ランナー及び二次ランナーをモールド外側の
   樹脂注入口よりボトムモールドとサイドモールドの合わ
   せ面に沿って延びるように該合わせ面に臨むモールド部
   分又は該合わせ面を含むモールド部分に夫々形成し、さ
   らに一次ゲート及び二次ゲートを前記靴底成形空隙の踵
   中央部より踏付部までの範囲にて前記一次ランナー及び
   二次ランナーと前記靴底成形空隙の内外側部とを連通し
   て夫々設けてなることを特徴とする靴底用二段射出成形
   金型。
2. （２）ボトムモールド、サイドモールド及びラストモー
   ルドより一次用及び二次用靴底成形空隙を構成してなり
   、かつ一次ランナー及び二次ランナーをモールド外側の
   樹脂注入口よりボトムモールドとサイドモールドの合わ
   せ面に沿って延びるように該合わせ面に臨むモールド部
   分又は該合わせ面を含むモールド部分に夫々形成し、さ
   らに一次ゲート及び二次ゲートを前記靴底成形空隙の踵
   中央部より踏付部までの範囲にて前記一次ランナー及び
   二次ランナーと前記靴底成形空隙の内外側部とを連通し
   て夫々設けた靴底用二段射出成形金型を用い、 一次樹脂材料を樹脂注入口より一次ランナー及び一次ゲ
   ートを介して一次用靴底成形空隙を射出、充填し、 次にモールドを変位させて二次用靴底成形空隙を構成し
   、続いて二次樹脂材料を樹脂注入口より二次ランナー及
   び二次ゲートを介して二次用靴底成形空隙を射出、充填
   して、２色、２層もしくは２相の靴底を製造することを
   特徴とする靴の製造方法。