JPS627615B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 (a) 技術分野 本発明はテーププレーヤの頭出し機構に関する
もので、特にテーププレーヤを頭出し状態に設定
するにあたつて、ヘツドとピンチローラとの移動
を一個の保持プランジヤによつて制御する様にし
た機構に係るものである。

(b) 従来技術の説明 テーププレーヤにおいて、テープ上に録音され
ている曲の頭出しを行うには、テープを早送り或
いは巻戻し状態に設定し高速で走行させると共
に、テープの表面にヘツドを軽く接触させること
によつてテープ上に録音されている曲の間の無音
部分や頭出し信号を検出する様にしている。この
場合に、ピンチローラをキヤプスタン軸及びテー
プから離れた位置に後退させておく必要があり、
またヘツドも通常の再生位置よりは若干後退しテ
ープと軽く接触する様にしておく必要がある。一
方、この様な頭出し状態おいて、曲の頭の部分が
検出された後は、ピンチローラを前進させキヤプ
スタン軸に圧着させることによつてテープの通常
速度による走行を行わせ、またヘツドはテープ側
に若干前進させ頭出し状態よりは強くテープと接
触させる必要がある。更にまた、テーププレーヤ
を停止しその内部からカセツトパツクを交換の為
にイジエクトする場合には、ピンチローラ及びヘ
ツドをテープから完全に離しカセツトパツクのイ
ジエクトの妨げとならない様にする必要もある。

この様にテーププレーヤにおいては、ピンチロ
ーラを通常の再生録音状態と頭出し或いはイジエ
クト状態との二段階に移動させ、またヘツドを再
生録音状態、頭出し状態、及びイジエクト状態の
三段階に移動させていた。そして、この様なピン
チローラ及びヘツドの移動は、従来では、ピンチ
ローラを支持しているピンチローラプレートとヘ
ツドを支持しているヘツドプレートとを、それぞ
れ専用の保持プランジヤによつて制御する様にし
ていた。その理由は、ピンチローラとヘツドの移
動形態が、一方は二段階他方は三段階という様に
異なつている為、従来技術ではこれを一個の保持
プランジヤによつて制御することは不可能であつ
たからである。しかし乍ら、従来型の様にそれぞ
れ専用の保持プランジヤを設けることは、部品点
数の増大によるテーププレーヤの構造の複雑化を
招く欠点がある上に、テーププレーヤの各モード
の切換時に双方のプランジヤを同期して作動させ
ねばならずそのタイミングの取り方が難しいとい
う欠点があつた。

(c) 本発明の目的 本発明は上述の如き従来型の欠点を解消せんと
して提案されたものであつて、その目的は、一個
の保持プランジヤによつてピンチローラの二段階
の制御とヘツドの三段階の制御とを同時に行う様
にしたテーププレーヤの頭出し機構を提供するこ
とにある。

(d) 構成 進んで、本発明を図示の実施例により具体的に
説明する。

第１図は本発明におけるヘツドプレートとピン
チローラプレートとの位置関係を示す平面図であ
る。

ヘツドプレート１及びその下段に設けられたピ
ンチローラプレート２は、共にテーププレーヤの
基板Ｂ上に前後動自在に配置されている。

なお、この場合、前進とはヘツドプレート１及
びピンチローラプレート２がテープ及びキヤプス
タン軸側に移動することを言い、後退とはこれら
から離れる方向に移動することを言う。

ヘツドプレート ヘツドプレート１上にはヘツド３が固定され
ており、またヘツドプレート１の移動方向に沿
つて一例として三個のガイド孔４及び５，５が
設けられている。前方のガイド孔４内にはテー
ププレーヤの基板Ｂ上に固定されたガイドピン
６が摺動自在に挿入され、また後方の左右のガ
イド孔５，５にはテーププレーヤのパツクガイ
ドピン７，７が挿入されて、これらによりヘツ
ドプレート１はその前後方向の位置規制がなさ
れる様になつている。

ヘツドプレート１には、テーププレーヤの基
板Ｂを貫通してその背面側に突出するヘツドプ
レート制御ピン８が設けられている。このヘツ
ドプレート制御ピン８はピンチローラプレート
の前端に形成された押圧部９と当接可能になつ
ており、ピンチローラプレート２の前進時にこ
の押圧部９がヘツドプレート制御ピン８を押圧
して、ヘツドプレート１をもピンチローラプレ
ート２と共に前進させる様になつている。ま
た、ヘツドプレート１とピンチローラプレート
２との間にはスプリング５４が設けられてお
り、このスプリング５４によつてヘツドプレー
ト１がピンチローラプレート２側に牽引され、
ヘツドプレート制御ピン８と押圧部９とが当接
する様になつている。

ピンチローラプレート ピンチローラプレート２はヘツドプレート１
の下段に設けられているものであつて、前後方
向に延びるガイド孔１０及び１１，１１によつ
てヘツドプレート１と同方向に移動可能となつ
ている。なお、ピンチローラプレート２のガイ
ド孔１０には前記ガイドピン６が挿入され、ま
たガイド孔１１，１１には後で述べるピンチロ
ーラの取付軸１６が挿入されている。また、ピ
ンチローラプレート２とテーププレーヤの基板
Ｂとの間には左右一対のスプリング１２，１２
が設けられ、これらのスプリング１２，１２に
よりピンチローラプレート２は常に後退方向に
付勢されている。

ピンチローラプレート２の後方側には、ヘツ
ドプレート１を挾む様にしてフオワード側とリ
バース側のキヤプスタン軸１３，１３が設けら
れており、これらキヤプスタン軸１３，１３に
接触する様にピンチローラ１４，１４が設けら
れている。ピンチローラ１４，１４は保持枠１
５内に回転自在に支持されているものであつ
て、この保持枠１５はテーププレーヤの基板Ｂ
上に固定された取付軸１６に対し回動自在に取
付けられている。また、ピンチローラ１４，１
４の支軸１７はピンチローラプレート２側に向
かつて突出しており、この突出部分がピンチロ
ーラプレート２に設けた左右の圧着解除部１
８，１８に係合している。

なお、ピンチローラ１４，１４の支軸１７の
下端は更に下方に突出されており、その下端に
設けられたガイドローラをピンチローラプレー
ト２の下方に設けたチエンジプレート（図示せ
ず）に接触させることにより、チエンジプレー
トの切換動作に伴いテープの録音再生状態にフ
オワード側かリバース側いずれかのピンチロー
ラのみがキヤプスタン軸に圧着し得る様になつ
ている。

ピンチローラプレート２のほぼ中央には、テ
ーププレーヤの基板Ｂを貫通してその背面側に
延びるピンチローラプレート制御ピン１９が設
けられている。また、このピンチローラプレー
ト制御ピン１９の近くには、ピンチローラプレ
ートの再ロツク用制御孔２０が設けられてい
る。この再ロツク用制御孔２０の内側のコーナ
ー部分には、横方向に突出した再ロツク突起部
２１が形成されている。更に、ピンチローラプ
レート２の端部には、再ロツク用アクチエータ
５０が一体に突設され、これがテーププレーヤ
の基板Ｂに取付けられた再通電用スイツチ５１
に当接可能となつている。

一方、テーププレーヤの基板Ｂの背面側に
は、第２図ないし第４図に示す如くヘツドプレ
ート１及びピンチローラプレート２の制御機構
が設けられている。

保持プランジヤプレート この制御機構における保持プランジヤプレー
ト２２は、テーププレーヤの前後方向（ヘツド
プレートの移動方向）に沿つて配設された長尺
の部材であつて、その前端部はテーププレーヤ
の基板Ｂに固定したピン２３に対し回動自在に
取付けられている。一方、保持プランジヤプレ
ート２２の後端はほぼＬ字形に屈曲され、その
屈曲部分に保持プランジヤの可動片２４が固定
されている。そして、テーププレーヤの基板Ｂ
にはこの可動片２４に対向して保持プランジヤ
２５が固定され、この保持プランジヤ２５を励
磁した場合に可動片２４が保持プランジヤ２５
側に移動し、それに伴い保持プランジヤプレー
ト２２がピン２３を中心として回動する様に構
成されている。更に、この保持プランジヤプレ
ート２２とテーププレーヤの基板Ｂとの間には
スプリング５２が張設され、このスプリング５
２によつて保持プランジヤプレート２２は常に
保持プランジヤ２５側に牽引されている。

保持プランジヤプレート２２の中央部分に
は、保持プランジヤプレート２２の制御ピン２
６が設けられている。この制御ピン２６はテー
ププレーヤの基板Ｂに設けた透孔２７を貫通し
て基板Ｂの表面側に突出し、ピンチローラプレ
ート２に設けた再ロツク用制御孔２０内に係合
している。

ヘツドプレート用ロツクプレート 保持プランジヤプレート２２の前端側には、
前記ヘツドプレート制御ピン８の位置に合わせ
てヘツドプレート用ロツクプレート２８が設け
られている。このヘツドプレート用ロツクプレ
ート２８は保持プランジヤプレート２２に設け
たピン２９に回転自在に取付けられ、且つヘツ
ドプレート用ロツクプレート２８と保持プラン
ジヤプレート２２との間に設けたバネ３０によ
つて、ピン２９を中心として左側に回転する様
に付勢されている。

このヘツドプレート用ロツクプレート２８に
はストツパ３１が一体に設けられ、このストツ
パ３１が保持プランジヤプレート２２の縁に係
合することにより、バネ３０によつて付勢され
たロツクプレート２８の回動位置が決定される
様になつている。

更に、ヘツドプレート用ロツクプレート２８
の先端（ストツパ３１の反対側）は保持プラン
ジヤプレート２２の縁よりもヘツドプレート制
御ピン８側に向かつて山型に突出しており、こ
の山型に突出した部分がヘツドプレート制御ピ
ン８との係合部３２となつている。即ち、ヘツ
ドプレートに固定されたヘツドプレート制御ピ
ン８は、基板Ｂに設けられた透孔５３を通じて
基板Ｂの背面側に突出しており、この突出端が
ヘツドプレート用ロツクプレート２８の係合部
３２と係合する様になつている。

ピンチローラプレート用ロツクプレート 一方、保持プランジヤプレート２２の後部側
にも前記ヘツドプレート用ロツクプレート２８
と同様な構成を有するピンチローラプレート用
ロツクプレート３３が設けられている。即ち、
このピンチローラプレート用ロツクプレート３
３はピン３４によつて保持プランジヤプレート
２２に取付けられており、バネ３５とストツパ
３６によつてその先端の係合部３７が保持プラ
ンジヤプレート２２の縁から弾力的に突出する
様になつている。

回動プレート ピンチローラプレート用ロツクプレート３３
の係合部３７側には、保持プランジヤプレート
２２と同じ方向に延びる回動プレート３８が設
けられている。この回動プレート３８はその前
端部において、ピンチローラプレート制御ピン
１９に対し回動自在に取付けられている。即
ち、ピンチローラプレート制御ピン１９はテー
ププレーヤの基板Ｂに設けた透孔３９を貫通し
て基板Ｂの背面側に突出しており、この突出部
分に回動プレート３８が回動自在に取付けられ
ている。一方、回動プレート３８の後端部には
保持プランジヤプレート２２の側縁に接触する
様にしてローラ４０が設けられている。このロ
ーラ４０は保持プランジヤプレート２２と反対
側においてはテーププレーヤの基板Ｂに設けた
突条４１にも接触しており、この突条４１に制
限されて保持プランジヤプレート２２と反対側
には移動することができない様になつている。
また、この回動プレート３８における保持プラ
ンジヤプレート２２と反対側の側縁には、以下
に述べるヘツドプレート１及びピンチローラプ
レート２の前進手段と係合する為の段部４２が
形成されている。

前進手段 ヘツドプレート１及びピンチローラプレート
２の前進手段は、本実施例においては、保持プ
ランジヤプレート２２と並行に配設されたパワ
ープレート４３と、このパワープレート４３に
設けられた押圧ピン４４とから構成されてい
る。パワープレート４３はテーププレーヤの基
板Ｂに対し前後動自在に取付けられており、一
例としてモータの駆動力を利用したカムにより
往復運動する様に構成されている。即ち、テー
ププレーヤを停止状態から再生録音状態に切換
える際に、その切換信号を受けてパワープレー
ト４３にモータの駆動力が伝達されパワープレ
ート４３は前進を開始し、その後一定量（ヘツ
ドプレート１及びピンチローラプレート２の移
動量）だけ前進した後再び元の位置に後退復帰
するようになつている。押圧ピン４４はこの様
な前後動するパワープレート４３に固定されて
いるものであつて、パワープレート４３の後退
時において回動プレート３８に形成された段部
４２に係合するものである。

(e) 作用 本実施例の頭出し機構は上述の如き構成を有す
るものであつて、次にその作用を説明する。

再生録音状態 テーププレーヤを再生録音状態に移行するに
は、その為の切換スイツチの指令により保持プ
ランジヤ２５が励磁され、これによつて可動片
２４が吸引されて保持プランジヤプレート２２
が第２図の如く保持プランジヤ２５側に移動し
た状態となる。すると、この保持プランジヤプ
レート２２の縁によつて回動プレート３８のロ
ーラ３９が押圧されて、突条４１側に押付けら
れることになり、回動プレート３８はその中心
軸であるピンチローラプレート制御ピン１９を
中心として回動することが不可能となる。この
状態で、再生録音状態への切換スイツチの指令
によりモーチの駆動力がカムを介してパワープ
レート４３に伝達され、パワープレート４３は
前進を開始する。すると、このパワープレート
４３に固定された押圧ピン４４が回動プレート
３８の段部４２を押圧し、その結果回動して逃
げることが不可能となつている回動プレート３
８は押圧ピン４４に押されて前進を開始する。
前進する回動プレート３８の中心軸であるピン
チローラプレート制御ピン１９は、基板Ｂの透
孔３９を貫通して基板Ｂの表面側にあるピンチ
ローラプレート２と固定されている為、ピンチ
ローラプレート２は前記回動プレート３８と共
に前進する。そして、このピンチローラプレー
ト２の前端には押圧部９が形成され、この押圧
部９がヘツドプレート１に固定されているヘツ
ドプレート制御ピン８に当接しこれを押圧する
ので、ヘツドプレート１もピンチローラプレー
ト２と共に前進する。

この場合に、回動プレート３８に設けたロー
ラ４０は保持プランジヤプレート２２の縁に沿
つて前進し、保持プランジヤプレート２２の縁
から突出している係合部３７を押込む様にし
て、ピンチローラプレート用ロツクプレート３
３を図中右側に回動させる。また、ヘツドプレ
ート制御ピン８は、保持プランジヤプレート２
２の縁から突出しているヘツドプレート用ロツ
クプレート２８の係合部３２を保持プランジヤ
プレート２２の縁内に押込む様にして前進す
る。

この様にしてパワープレート４３が前進し、
これに伴いヘツドプレート１及びピンチローラ
プレート２が通常の再生録音位置よりも若干オ
ーバーストロークした位置に達した後には、モ
ータと連動するカムの働きによつてパワープレ
ート４３は元の状態に後退する。すると、ヘツ
ドプレート１及びピンチローラプレート２はス
プリング１２，１２及びスプリング５４の作用
によりオーバーストローク位置から後退を始め
る。しかし乍ら、後退を開始した回動プレート
３８のローラ４０は直ちにピンチローラプレー
ト用ロツクプレート３３の係合部３７に当接
し、これによつて後退は不可能となり、ピンチ
ローラプレート２及びこれと連動するヘツドプ
レート１は第５図の如くテーププレーヤの再生
録音位置において停止する。

なお、ピンチローラプレート用ロツクプレー
ト３３によつて回動プレート３８の後退が停止
した後も、パワープレート４３及びその押圧ピ
ン４４は回動プレート３８と離れて後退を続け
当初の状態に復帰する。

頭出し状態 第５図の如き再生録音状態から頭出し用の信
号が入ると、保持プランジヤ２５に対する通電
が断たれ、これに吸引されていた可動片２４が
自由状態となる。すると、保持プランジヤプレ
ート２２は、ピンチローラプレート２に設けた
戻しスプリング１２，１２の力によつて後退す
る回動プレート３８のローラ４０に押圧され
て、第６図の如く図中右側（保持プランジヤ２
５と反対側）に回動する。その結果ローラ４０
とピンチローラプレート用ロツクプレート３３
の係合部３７との係合が外れ、回動プレート３
８及びこれと一体化されているピンチローラプ
レート２が後退する。

この様にしてピンチローラプレート用ロツク
プレート３３から開放されたピンチローラプレ
ート２は、左右のピンチローラ１４，１４がキ
ヤプスタン軸１３，１３と完全に離れる状態に
まで後退するが、ヘツドプレート１は保持プラ
ンジヤプレート２２に設けられたヘツドプレー
ト用ロツクプレート２８に妨げられて再生録音
位置から若干後退し頭出し状態となる。

即ち、ピンチローラプレート２が後退する
と、これに設けた再ロツク用制御孔２０が保持
プランジヤプレート２２に固定した制御ピン２
６の周囲を移動して行く。ところが、再ロツク
用制御孔２０はそのコーナ部内面に保持プラン
ジヤ２５側に突出した再ロツク突起部２１が設
けていている為、第７図の如く、後退する再ロ
ツク突起部２１が保持プランジヤプレート様制
御ピン２６に当たり、この制御ピン２６を保持
プランジヤ２５側に押圧する。すると、この制
御ピン２６に固定されている保持プランジヤプ
レート２２も保持プランジヤ２５側に移動し、
この保持プランジヤプレート２２の前方に設け
たヘツドプレート用ロツクプレート２８が、ピ
ンチローラプレート２と共に後退してくるヘツ
ドプレート制御ピン８に係合し、このヘツドプ
レート制御ピン８及びこれを固定したヘツドプ
レート１の後退動作を妨げる。

これと同時に、ピンチローラプレート２の後
退に伴い、ピンチローラプレート２の端部に設
けた再ロツク用アクチエータ５０が再通電用ス
イツチ５１に接触し、この再通電用スイツチ５
１をオンとして保持プランジヤ２５を励磁させ
る。

その結果、再ロツク突起部２１によつて保持
プランジヤ２５側に押圧された保持プランジヤ
プレート２２は、第８図の如く、保持プランジ
ヤ２５によつて吸引されそのままの位置に止ど
まることになる。従つて、この保持プランジヤ
プレート２２のヘツドプレート用ロツクプレー
ト２８と係合しているヘツドプレート制御ピン
８はそのままの位置に止どまり、ヘツドプレー
ト１上に固定されたヘツド３がテープと軽く接
触するいわゆる頭出し位置に停止することにな
る。

なお、この様な状態で曲の頭出しが完了する
と、テーププレーヤは再び通常の録音再生状態
に切換わり、それに伴いモータの駆動力がカム
を介してパワープレート４３を第２図、第４図
に示す如く前進させこれに伴い回動プレート３
８が前進して第４図の如き録音再生状態にヘツ
ドプレート１及びピンチローラプレート２が移
動するのである。

停止及び電源オフ状態 第５図の再生録音状態または第８図の頭出し
状態からテーププレーヤを停止したり或いは電
源を切つた場合には、保持プランジヤ２５に対
する給電が断たれ保持プランジヤプレート２２
はその軸であるピン２３を中心として自由に回
動し得る様になる。すると、保持プランジヤプ
レート２２上のヘツドプレート用ロツクプレー
ト２８とヘツドプレート制御ピン８との係合が
外れ、ヘツドプレート制御ピン８及びこれに一
体化されたヘツドプレート１は元の停止状態
（第２図参照）に向かつて移動することが可能
となる。

なお、録音再生状態から電源を切つた場合
は、前記の頭出し状態を経由してからヘツドプ
レート制御ピン８とヘツドプレート用ロツクプ
レート２８との係合が外れる。

この場合に、ヘツドプレート制御ピン８の押
圧力によつて保持プランジヤプレート２２は保
持プランジヤ２５と反対側に大きく回動する
が、保持プランジヤプレート２２に設けた制御
ピン２６はピンチローラプレート２に設けた再
ロツク用制御孔２０の横方向の溝部に入り込む
ので、この制御ピン２６が保持プランジヤプレ
ート２２の回動を妨げることは無い。

この様にしてヘツドプレート用ロツクプレー
ト２８の係止を解除されたヘツドプレート１
は、既にピンチローラプレート用ロツクプレー
ト３３から開放されて停止位置（頭出し状態の
位置と同じ）にまで後退しているピンチローラ
プレート２と同じ位置にまで後退する。その結
果、ヘツドプレート１上のヘツド３及びピンチ
ローラプレート２上の左右のピンチローラ１
４，１４がカセツトパツクやそのテープと完全
に離れるので、カセツトパツクのイジエクトを
行うことが可能となる。

(f) 効果 以上の実施例に示す通り、本発明の頭出し機構
は、一本の保持プランジヤプレート２２上にヘツ
ドプレート用ロツクプレート２８とピンチローラ
プレート用ロツクプレート３３とを設けると共
に、これらのロツクプレート２８及び３３に対し
ヘツドプレート側の制御ピン８とピンチローラプ
レート側の制御ピン１９とを一定の時間差を持つ
て係合させることにより、保持プランジヤ２５の
第一回目の吸引解除に当つてはヘツドプレート１
を頭出し位置にまたピンチローラプレート２を後
退位置に設定し、第二回目の吸引解除時において
ヘツドプレート１とピンチローラプレート２とを
共に後退位置に移動させる様にしたものである。
従つて、本発明によれば、一個の保持プランジヤ
２５を使用してヘツドプレート１を三段階に亘つ
て移動させることができると共にピンチローラプ
レート２を二段階に移動させることが可能とな
る。その結果、ヘツドプレートとピンチローラプ
レートとにそれぞれ専用の保持プランジヤを設け
ていた従来型に比較すると、保持プランジヤプレ
ートの数が半減し、制御機構全体の構成の単純化
及びそれに伴う組立作業工数の簡略化を達成する
ことが可能となる。また、保持プランジヤ２５が
一個で良い為ヘツドプレートとピンチローラプレ
ートとの移動のタイミングを取ることも容易とな
り、正確な動作を行うことのできる頭出し機構を
得ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明たるテーププレーヤの頭出し機
構の一例を示す正面図であつて、特にヘツドプレ
ート１及びピンチローラプレート２を示すもので
ある。第２図は本発明におけるヘツドプレート１
及びピンチローラプレート２の制御機構を示す正
面図、第３図は同上側面図、第４図同上底面図、
第５図は制御機構の再生録音状態を示す正面図、
第６図は再生録音状態の解除時を示す正面図、第
７図は頭出し状態への移行を示す正面図、第８図
は頭出し状態を示す正面図、第９図は頭出し状態
から第２図の停止状態への移行を示す正面図であ
る。 Ｂ……テーププレーヤの基板、１……ヘツドプ
レート、２……ピンチローラプレート、３……ヘ
ツド、４……ガイド孔、５，５……ガイド孔、６
……ガイドピン、７，７……パツクガイドピン、
８……ヘツドプレート制御ピン、９……押圧部、
１０……ガイド孔、１１，１１……ガイド孔、１
２，１２……スプリング、１３，１３……キヤプ
スタン軸、１４，１４……ピンチローラ、１５…
…保持枠、１６……取付軸、１７……支軸、１
８，１８……圧着解除部、１９……ピンチローラ
プレート制御ピン、２０……再ロツク用制御孔、
２１……再ロツク用突起部、２２……保持プラン
ジヤプレート、２３……ピン、２４……可動片、
２５……保持プランジヤ、２６……制御ピン、２
７……透孔、２８……ヘツドプレート用ロツクプ
レート、２９……ピン、３０……バネ、３１……
ストツパ、３２……係合部、３３……ピンチロー
ラプレート用ロツクプレート、３４……ピン、３
５……バネ、３６……ストツパ、３７……係合
部、３８……回動プレート、３９……透孔、４０
……ローラ、４１……突条、４２……段部、４３
……パワープレート、４４……押圧ピン、５０…
…再ロツク用アクチエータ、５１……再通電用ス
イツチ、５２……スプリング、５３……透孔、５
４……スプリング。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 前端をテーププレーヤに対し回動自在に取付
   けた保持プランジヤプレートと、この保持プラン
   ジヤプレートを吸引保持する保持プランジヤとを
   具え、この保持プランジヤプレートにはピンチロ
   ーラプレートに設けた再ロツク用制御孔に案内さ
   れる保持プランジヤプレート用制御ピンが固定さ
   れ、再ロツク用制御孔には保持プランジヤプレー
   ト用制御ピンを押圧して保持プランジヤプレート
   を保持プランジヤ側に移動させる再ロツク突起部
   が設けられ、保持プランジヤプレートにおける前
   端側にはヘツドプレートの後退時においてのみヘ
   ツドプレートに設けたヘツドプレート制御ピンを
   係止するヘツドプレート用ロツクプレートが設け
   られ、一方保持プランジヤプレートの後端側には
   ピンチローラプレートの後退時にのみピンチロー
   ラプレートに設けたピンチローラプレート制御ピ
   ンを係止するピンチローラプレート用ロツクプレ
   ートが設けられ、更にピンチローラプレートには
   その後退時において保持プランジヤの再通電用ス
   イツチスイツチを作動させる再ロツク用アクチエ
   ータが設けられていることを特徴とするテーププ
   レーヤの頭出し機構。