JPS6141134Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はキユー及びレビユー動作を可能にした
テープレコーダーに関し、特に一つの早送り兼巻
戻し用操作レバーによつて簡単に動作切換を行な
うことが出来るようにしたものである。

即ち、その早送り兼巻戻し用操作レバーは中立
の非操作位置から異なる方向に操作することによ
り早送り操作位置又は巻戻し操作位置となり、該
操作レバーが停止時に操作されるとその操作位置
がロツクされて早送り又は巻戻し状態を得、又該
操作レバーが再生時に操作されるとその操作位置
は非ロツクとなつてキユー又はレビユー状態を得
ることが出来るようにしたものである。

以下図面に示す本考案テープレコーダーの実施
例について説明する。

第１図は停止状態、第２図は再生状態、第３図
はキユー状態を示す平面図である。

１はシヤーシ２上に一対の案内軸３，３と案内
長孔４，４によつて前後方向に摺動自在に設けら
れたヘツド支持基板で、弱い力の第１スプリング
５によつて後退方向に附勢されており、再生操作
釦６が押圧操作されることによつて該スプリング
５に抗して前進摺動する。前記ヘツド支持基板１
上には磁気ヘツド７が取付金具８を介して取付け
られ、又ピンチローラ９を備えたピンチレバー１
０が軸支１１して設けられている。該ピンチレバ
ー１０はストツパー１２に向つてスプリング１３
にて回動附勢されている。又、前記ヘツド支持基
板１には鈎形の被ロツク部１ａ及び制御部１ｂが
一体に形成されている。

１４はシヤーシ２上に一対の案内軸１５，１５
と案内長孔１６，１６によつて左右方向に操作移
動可能に設けられた早送り兼巻戻し用操作レバー
で、操作釦１７を中立の非操作位置から異なる方
向、例えば左方向へ操作することによつて早送り
操作位置となり、又右方向へ操作することによつ
て巻戻し操作位置となり、これ等各位置において
テープ早送りメカニズム、又はテープ巻戻しメカ
ニズムが作動する。

前記早送り兼巻戻し用操作レバー１４の一側に
はその中立の非操作位置において第１ロツクレバ
ー１８のロツクピン１９が嵌合する谷形凹所１４
ａ、この谷形凹所１４ａの左右には早送り又は巻
戻し操作位置をロツクピン１９にてロツクする突
壁１４ｂ，１４ｃが形成されている。

前記第１ロツクレバー１８はシヤーシ２上は軸
支２０されスプリング２１によつてストツパー２
２に向つて時計方向に回動附勢されている。又、
前記早送り兼巻戻し用操作レバー１４にはピン２
３が植立されており、該ピン２３に対してシヤー
シ２に軸支２４された逆Ｔ型の第１作動レバー２
５の長孔２５ａが嵌入して組み合つている。該第
１作動レバー２５は左右対称形になつており、軸
２４の左右に作動部２５ｂ，２５ｃを有する。

２６は前記ヘツド支持基板１が前進摺動し、ピ
ンチローラー９がキヤプスタン２７に圧接すると
同時に磁気ヘツド７がテープに強く接触した演奏
位置に移行した状態をロツクする第２ロツクレバ
ーで、該第２ロツクレバー２６はヘツド支持基板
１の被ロツク部１ａをロツクするロツク部２６
ａ、解除突部２６ｂを有する。２８は中央がシヤ
ーシ２上に軸支２９かれ且つ一端に前記第２ロツ
クレバー２６を軸支３０した回動レバーで、該回
動レバー２８はストツパー３１に向つて前記第１
スプリング５の力よりも強い力の第２スプリング
３２によつて反時計方向に回動附勢されており、
そして第２ロツクレバー２６はストツパー３３に
向つて捩りバネ３４によつて時計方向に回動附勢
されている。従つて該第２ロツクレバー２６は回
動レバー２８の回動に伴いヘツド支持基板１の摺
動方向に可動するものである。３５は案内軸３
６，３６と案内長孔３７，３７によつてヘツド支
持基板１と同方向に停止釦３８によつて操作され
る停止操作レバーで、前記第１ロツクレバー１８
のロツクピン１９を早送り兼巻戻し用操作レバー
１４から離間する突片３５ａを有する。

３９は案内軸４０，４０と案内長孔４１，４１
が組合つて左右方向に移動する解除レバーで、常
時スプリング４２によつて左方向に附勢され、シ
ヤーシ２上に軸支４３された中継レバー４４を介
して停止操作レバー３５により右方向に移動した
時前記第２ロツクレバー２６の解除部２６ｂに当
接し、該第２ロツクレバー２６を捩りバネ３４に
抗して反時計方向に回動させるように構成されて
いる。

４５はシヤーシ２上の案内軸４０，４６に案内
長孔４７，４７が組合つて前後方向に移動自在に
設けられた第２作動レバーで、該第２作動レバー
４５の一端には前記第１作動レバー２５の一対の
作動部２５ｂ，２５ｃと対向した一対の被作動部
４５ａ，４５ｂが形成され、又該作動レバー４５
の他端には前記回動レバー２８の他端に対向して
作動ピン４５ｃが設けられている。

本考案テープレコーダーは上述のように構成さ
れており、以下その動作について説明する。

第１図の停止状態において、再生釦６を押圧操
作すると、ヘツド支持基板１が第１スプリング５
に抗して前進摺動し、その被ロツク部１ａが第２
ロツクレバー２６のロツク部２６ａにロツクされ
る。この時第２ロツクレバー２６は回動レバー２
８を附勢している第２スプリング３２の強い力に
よつて第１スプリング５に打ち勝つてヘツド支持
基板１を保持し、ピンチローラ９がキヤプスタン
２７に圧接すると同時に磁気ヘツド７がテープに
強く接触して第２図に示す再生状態となる。

この時、該ヘツド支持基板１の制御部１ｂが第
１ロツクレバー１８のロツクピン１９に当接して
該第１ロツクレバー１８を早送り兼巻戻し用操作
レバー１４と無関係となるようスプリング２１に
抗して大きく回動している。

従つて、次に斯る第２図に示す再生状態におい
て早送り兼巻戻し用操作レバー１４を中立の非操
作位置から左方向に操作して早送り操作位置に移
行させると、該早送り兼巻戻し用操作レバー１４
は非ロツク状態で第１作動レバー２５を時計方向
へ回動させる。該第１作動レバー２５の回動によ
つてその作動部２５ｂは第２作動レバー４５の被
作動部４５ａに当接して該第２作動レバー４５を
矢印Ａ方向に前進摺動し、その作動ピン４５ｃに
よつて回動レバー２８を第２スプリング３２に抗
して時計方向に回動させる。従つて第２ロツクレ
バー２６は強制的に矢印Ｂ方向に後退せしめら
れ、ヘツド支持基板１は第２ロツクレバー２６に
ロツクされた状態で第１スプリング５の力によつ
て僅かだけ後退摺動することとなる。

このヘツド支持基板１が後退摺動している間だ
けピンチローラ９はキヤプスタン２７から離間
し、磁気ヘツド７がテープと軽く接触した状態と
なり、第３図に示すキユー状態を得ることが出来
る。

第２図に示す再生状態より早送り兼巻戻し用操
作レバー１４を右方向へ操作したならば、前述と
同様に各レバーを動かしてレビユー状態を得るこ
とが出来る。

これ等キユー状態又はレビユー状態において、
ヘツド支持基板１はその被ロツク部１ａが第２ロ
ツクレバー２６のロツク部２６ａに対してロツク
したままにあり、そして回動レバー２８は第２ス
プリング３２に抗して回動しているので、早送り
兼巻戻し用操作レバー１４に対する左方向への手
動操作力又は右方向への手動操作力を解除するこ
とによつて、前記第２スプリング３２の力によつ
て第２ロツクレバー２６にロツクされたヘツド支
持基板１は再度前進摺動し、再生状態に自動復帰
する。そして早送り兼巻戻し用操作レバー１４は
第１作動レバー２５の一対の作動部２５ｂ，２５
ｃが第２作動レバー４５の被作動部４５ａ，４５
ｂに対して規制されることによつて中立位置に復
帰する。

再生状態において停止釦３８を押圧操作する
と、停止操作レバー３５が中継レバー４４を介し
て解除レバー３９によつて第２ロツクレバー２６
を捩りバネ３４に抗して反時計方向に回動し、そ
のロツク部２６ａをヘツド支持基板１の被ロツク
部１ａから解除する。その結果ヘツド支持基板１
は第１スプリング５の力によつて停止位置まで後
退摺動し、停止状態となる。

このヘツド支持基板１の後退摺動によつてその
制御部１ｂが第１ロツクレバー１８のロツクピン
１９から離間するため、該ロツクピン１９は早送
り兼巻戻し用操作レバー１４の谷形凹所１４ａに
嵌合し、該操作レバー１４に対してロツク機能を
付加する。

従つてこの時早送り兼巻戻し用操作レバー１４
を左右方向に操作すると、各操作位置は第１ロツ
クレバー１８によつてロツクされるので、操作後
は操作釦１７から手を離しても継続的な早送り又
は巻戻し状態を得ることが出来る。停止釦３８を
押圧操作することにより、停止操作レバーの突片
３５ａが第１ロツクレバー１８のロツクピン１９
に当接して該第１ロツクレバー１８による早送り
兼巻戻し用操作レバー１４のロツク状態を解除
し、停止状態に復帰させることが出来る。

本考案は上述したように、非操作位置から異な
る方向へ操作することにより早送り操作位置又は
巻戻し操作位置となる早送り兼巻戻し用操作レバ
ーと、前記早送り兼巻戻し用操作レバーの各操作
位置をする第１ロツクレバーと、再生操作時に前
進摺動し磁気ヘツドを停止位置から演奏位置に設
定すると共に前記第１ロツクレバーを前記早送り
兼巻戻し用操作レバーと無関係となる位置に変位
させる制御部を有するヘツド支持基板と、該ヘツ
ド支持基板を後退方向に附勢する第１スプリング
と、前記ヘツド支持基板に形成された被ロツク部
をロツクするロツク部を有し該ヘツド支持基板の
摺動方向に可動する第２ロツクレバーと、前記第
１スプリングの附勢力より強い力で前記第２ロツ
クレバーをヘツド支持基板の前進方向に附勢する
第２スプリングと、前記第１ロツクレバー及び第
２ロツクレバーを非ロツク位置に可動する停止操
作レバーと、前記早送り兼巻戻し用操作レバーの
操作に応答し前記第２ロツクレバーを第２スプリ
ングに抗して後退せしめる作動レバーとより成
り、前記ヘツド支持基板が第２ロツクレバーに対
してロツクされた時、早送り兼巻戻し用操作レバ
ーは第１ロツクレバーに対して非ロツク状態とな
り、作動レバーを介して第２ロツクレバーを強制
的に後退せしめることによりヘツド支持基板を僅
かだけ後退摺動させるように構成したものである
から、停止時に一つの早送り兼巻戻し用操作レバ
ーを異なる方向に操作した場合にはその操作位置
をロツクした早送り又は巻戻し状態を得、再生時
に一つの早送り兼巻戻し用操作レバーを異なる方
向に操作した場合にはその操作位置を非ロツクと
してキユー又はレビユー状態を得ることが出来、
このロツク、非ロツクの選択をヘツド支持基板の
後退摺動又は前進摺動によつて行なうものである
から、構成簡単にして確実に動作させることが出
来、小型のテープレコーダーに適用して実用的な
ものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案テープレコーダーの実施例を示し、
第１図は停止状態の平面図、第２図は再生状態の
平面図、第３図はキユー状態の平面図である。 １……ヘツド支持基板、１ａ……被ロツク部、
１ｂ……制御部、５……第１スプリング、１４…
…早送り兼巻戻し用操作レバー、１８……第１ロ
ツクレバー、１９……ロツクピン、２５……第１
作動レバー、２５ｂ，２５ｃ……作動部、２６…
…第２ロツクレバー、２６ａ……ロツク部、２８
……回動レバー、３２……第２スプリング、３５
……停止操作レバー、４５……第２作動レバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 非操作位置から異なる方向へ操作することによ
   り早送り操作位置又は巻戻し操作位置となる早送
   り兼巻戻し用操作レバーと、前記早送り兼巻戻し
   用操作レバーの各操作位置をロツクする第１ロツ
   クレバーと、再生操作時に前進摺動し磁気ヘツド
   を停止位置から演奏位置に設定すると共に前記第
   １ロツクレバーを前記早送り兼巻戻し用操作レバ
   ーと無関係となる位置に変位させる制御部を有す
   るヘツド支持基板と、該ヘツド支持基板を後退方
   向に附勢する第１スプリングと、前記ヘツド支持
   基板に形成された被ロツク部をロツクするロツク
   部を有し該ヘツド支持基板の摺動方向に可動する
   第２ロツクレバーと、前記第１スプリングの附勢
   力より強い力で前記第２ロツクレバーをヘツド支
   持基板の前進方向に附勢する第２スプリングと、
   前記第１ロツクレバー及び第２ロツクレバーを非
   ロツク位置に可動する停止操作レバーと、前記早
   送り兼巻戻し用操作レバーの操作に応答し前記第
   ２ロツクレバーを第２スプリングに抗して後退せ
   しめる作動レバーとより成り、前記ヘツド支持基
   板が第２ロツクレバーに対してロツクされた時、
   早送り兼巻戻し用操作レバーは第１ロツクレバー
   に対して非ロツク状態となり、作動レバーを介し
   て第２ロツクレバーを強制的に後退せしめること
   によりヘツド支持基板を僅かだけ後退摺動させる
   ように構成したことを特徴とするテープレコーダ
   ー。