JPS6261472B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は生産ラインや自動倉庫、駐車場設備等
に使用されている移送台車の直角方向転換装置に
関する。

従来より行われている移送台車の方向転換方式
は、ラジアスターン方式（第１図参照）、トラバ
ーサ方式（第２図参照）、ターンテーブル方式、
（第３図イ及びロ参照）等の方式であつた。

然し乍ら、前記ラジアスターン方式において
は、走行レールに大きなカーブを必要とするため
スペース面で不利であり、又トラバーサ方式にお
いては、トラバーサの戻り時間にロスがある為、
サイクルタイム面で不利であり、更にターンテー
ブル方式においては、サイクルタイム、スペース
面で不利であつた。

斯かる実情を鑑み直角に方向転換し得る方式と
して第４図、第５図に示すものが発案されてい
る。

即ち、台車１下面に方向転換自在な走行輪２と
４角にガイド輪５が設けられ、走行輪２は生産ラ
イン等の基礎上に敷設したレール３上を転動する
と共にガイド輪５はレール３と平行に敷設した断
面形のガイドレール４に遊嵌合して、台車１は
ガイドレール４は案内され、レール３上を走行し
得る様になつている。

而して、ガイドレール４の所要箇所には切欠部
６が設けられ、ガイド輪５のガイドレール４への
進入離脱が行える様になつており、矢印Ｘの方向
へ移動した台車１は矢印Ｙの方向へ直角に方向変
換する。

第４図、第５図に示す方式のものは、ガイド輪
５とガイドレール４の両内面との間にある程度の
隙間を要し、この隙間の為に台車の位置決め精度
の確保が困難であり、又ガイド輪５とガイドレー
ル４との当り面が変る度にガイド輪５が正逆回転
して、ガイド輪５、ガイドレール４の摩耗が激し
い。更に又、ガイドレール４の溝に異物がたまる
等の問題もある。第６図はガイド輪５を山形鋼７
で挾み込む如くして、ガイド輪５とガイドレール
４との隙間を最少にしたものであるが、上記した
問題を完全に解消しきれるものではなく、左右の
間隔、平行度を確保する必要があり、部材点数も
増えることになる。

本発明は斯かる問題を完全に解消し得るもので
あつて、直線走行レールを直角方向に連絡すると
共に該走行レールの外側にガイドレールを並設
し、台車を自在輪を介して前記走行レール上に軌
乗せしめると共に内外一対のガイドローラをガイ
ドレールを挾んで斜向いに配置してなるガイド車
輪を少なくとも台車４角に設け、前記直角方向連
絡箇所近傍所要位置に外側ガイドローラが進入離
脱可能な切欠部をガイドレールに設けたことを特
徴とするものである。

以下図面を参照しつつ本発明の実施例を説明す
る。

台車１の下面に設けた施回キヤスタ型走行車輪
２が乗り、台車１を直線状に走行せしめる直線部
と台車１の走行方向を直角方向に転換するコーナ
部とを適宜組合せてなる並設型走行レール３を生
産ライン等の基礎上に敷設してループを形成す
る。前記走行レール３の外側方に該走行レール３
と平行な縦長矩形断面のガイドレール８を並設
し、該ガイドレール８に後述するガイド車輪を係
合する。

次に、台車１下面に設けたガイド車輪９を説明
する。

前記旋回キヤスタ型走行車輪２の外方、台車１
の４角にガイド車輪９を取付ける。ガイド車輪９
はそれぞれ２個宛のガイドローラ１０を有し、ガ
イドローラ１０は台車１下面に固着した取付台１
１に鉛直軸心を中心に回転自在なる様取付けられ
ている。又、一対のガイドローラ１０，１０の回
転中心を結ぶ直線がガイドレール８に対して所要
の角度となる様配置し、ガイドローラ１０，１０
とガイドレール８上面との間に所要の間隙を設け
る。而して、ガイドローラ１０，１０の配置によ
つて生ずるガイドローラ１０，１０の間隙ｔ_x，
ｔ_yをガイドレール８の厚みと等しくすれば、ガ
イドローラ１０，１０でガイドレール８を挾込み
得、ガイドレール８に沿つて走行可能となる。

ここで、前記間隙ｔ_x，ｔ_yはガイドレール８の
厚みに応じ適宜ガイドローラ１０の配置を変える
ことによつて調整でき、ガイドレール８を同一形
状のものとすればｔ_x＝ｔ_y、即ちガイドローラ１
０，１０の回転中心を結ぶ直線とガイドレール８
とが45゜で交差する様に配置すればよい。又、図
ではガイドローラ１０を放射状に配置してある
が、全てのガイド車輪９のガイドローラ配置が互
に平行となる様配設したり、台車１の一辺のガイ
ドローラ配置については互に平行に配設する等、
その配置は種々考え得る。

次に、コーナ部のガイドレール８にはガイドロ
ーラ１０の直径と略同幅の切欠部１２を設け、コ
ーナ部へ台車１が進入、離脱する場合にガイドロ
ーラ１０とガイドレール８とが干渉しない様にし
てある。

上記構成に於いて、台車１がＡで示す如く走行
レール３の直線部を走行する際は、台車１の進行
方向一側に位置するガイド車輪９，９がガイドレ
ール８と係合し、ガイドレール８に規制されつつ
走行する。

一方、台車１がＢで示す如く走行レール３のコ
ーナ部で方向転換する際の作動を第８図に添つて
説明する。即ち、台車１がＸ方向に走行して走行
レール３のコーナ部にさしかかると、Ｘ方向ガイ
ドレール８に係合している先頭側ガイド車輪９の
外側ガイドローラ１０がガイドレール８のコーナ
に当接する。と同時に、ガイドレール８と係合し
ていない先頭側ガイド車輪９の外側ガイドローラ
１０がＹ方向ガイドロール８の切欠部１２を通過
し、内側ガイドローラ１０がＹ方向ガイドレール
８に当接する。この際ガイドローラ１０は走行レ
ール３の上面と所要の間隙を有しているのでガイ
ドローラ１０が走行レール３上を通過しても両者
が干渉することはない。この状態から台車１をＹ
方向に駆動すると、Ｘ方向ガイドレール８と係合
している後部ガイド車輪９の外側ガイドローラ１
０がＸ方向ガイドレール８の切欠部１２を通過し
て自由状態となると共にＹ方向ガイドレール８側
の一対のガイド車輪９，９がそれぞれＹ方向ガイ
ドレール８と係合し、台車１はＹ方向ガイドレー
ル８に規制されながら走行する。

尚、上記説明では各走行車輪２の作動について
あえて述べていないが、該各走行車輪２は旋回キ
ヤスタ型であるため、台車の方向性に自在に追随
することができる。

以上の如く本発明によれば、 (i) 走行レール及びガイドレールの直角方向の組
合せの為スペースの節約ができ、レイアウトが
簡単になる、 (ii) 台車の停止時間が殆んどないのでサイクルタ
イムの短縮を図れる、 (iii) 走行レールの直角方向連絡部真上にも作業ス
テージ（停止ステーシヨン）を設けることが可
能である、 (iv) ガイドレールの素材として引抜き帯鋼、ミガ
キ帯鋼、レール鋼等の厚さのバラツキの少い材
料を選定でき、ガイドレールの厚の精度が高く
できるためとガイドローラ間の間隙を非常に小
さくし得るので停止精度を大幅に向上できる、 (v) ガイドローラの回転方向が常に一定している
ので、ガイドローラ、ガイドレールの摩耗が少
ない、 (vi) 構造が簡単である、 等の優れた効果を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図イ，ロはそれぞれ従来
例の説明図、第４図は他の従来例の正面図、第５
図は同平面図、第６図は更に他の従来例の部分説
明図、第７図は本発明の装置を組込んだ移送台車
設備の全体を示す概略平面図、第８図は第７図に
於けるコーナ部拡大図、第９図は第８図のＣ矢視
図、第１０図は第８図のＤ矢視図、第１１図はガ
イド車輪の説明図を示す。 １は台車、２は走行輪、３は走行レール、８は
ガイドレール、９はガイド車輪、１０はガイドロ
ーラ、１２は切欠部を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 直線走行レールを直角方向に連絡すると共に
   該走行レールの外側にガイドレールを並設し、台
   車を自在輪を介して前記走行レール上に軌乗せし
   めると共に内外一対のガイドローラをガイドレー
   ルを挾んで斜向いに配置してなるガイド車輪を少
   なくとも台車４角に設け、前記直角方向連絡箇所
   近傍所要位置に外側ガイドローラが進入離脱可能
   な切欠部をガイドレールに設けたことを特徴とす
   る走行台車の方向転換装置。