JP3932730B2 - 搬送システム及び搬送システムの制御方法 - Google Patents

搬送システム及び搬送システムの制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、進路が切換えられる走行経路を有する搬送システム及び搬送システムの制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、物品の搬送作業の無人化や作業効率化を図るべく、予め決められた走行経路(例えば走行レール)に沿って搬送車を移動させ、その搬送車によって物品を搬送する搬送システムが提案されている。この種の搬送システムの一例として、床面に設けたガイドレールに搬送車の操舵部を接触させながら搬送車を操舵させるガイドレール方式の搬送システムがある。
【0003】
すなわち、搬送車は例えば走行方向に対して横方向に二つの走行輪を有し、該走行輪が床面上を転動する。また、前記二つの走行輪の間には、床面のガイドレールに案内される案内輪(ガイドレールローラ)が設けられ、案内輪が案内溝内を移動することで所定の走行経路に沿って搬送車が走行する。こうしたガイドレール方式の搬送システムによれば、磁気誘導方式や光誘導方式等、他の搬送システムに比べて高速で搬送車を走行させることが可能となる。
【0004】
一方近年では、自動搬送システムの採用に際し、予め決められた直線走行経路、又は周回走行経路のみで搬送車を走行させるだけでなく、進路切り換えを任意に行って走行経路パターン(例えば分岐・合流システム)を多様化させることが思案されており、上記ガイドレール方式の搬送システムにおいても進路切り換えを任意に行うことのできる構成が要望されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の搬送システムでは、分岐・合流システムで搬送車を分岐・合流(つまり進路切り換え)させるための駆動機構が設けられている。つまり、搬送車は自身の駆動部により分岐・合流されることなく、分岐・合流システムに設けられた他の駆動機構により分岐・合流されるようになっていた。そのため、搬送車は分岐・合流システムに進入する前に一旦停止して進入許可が出てから進入する必要があった。これは、分岐・合流システムでの搬送車の渋滞が発生しやすくなり搬送システムの搬送能力が低下してしまうという問題点となった。
【0006】
また、搬送車の駆動部とは別の分岐・合流システムの駆動機構があることから、その駆動機構の制御システムを含めて全体の搬送システムは複雑となり、コスト増大、トラブルの増加などの問題点となっていた。
【0007】
さらに、ガイドレール方式の搬送システムにおいて、多数の軌道パターンを設定して各パターンに応じて搬送経路を切り換える場合、搬送車の走行輪がガイドレール上を横切ると搬送車がショックを受けてがたつく。搬送車ががたつくと、搬送される物品が荷崩れしたり、物品が落下したりするおそれが生ずる。特に、半導体製造用のクリーンルームで使用される搬送車の場合、精密な半導体部品を搬送するため、搬送車ががたつくと半導体製造時に不具合が生じるおそれがあった。
【0008】
本発明は前記課題を解決するためになされたものであって、その第1の目的は、構成簡単、製造工数とコストの低減、実用性と汎用性及び搬送能力の向上を図ることができる搬送システムを提供することにある。
【0009】
その第2の目的は、搬送車を振動なく滑らかに走行させることができ、搬送システムの信頼性の向上を図ることができる搬送システムを提供することにある。
その第3の目的は、搬送車の走行、進路切り換え及び停止を容易に制御することができる搬送システムの制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、搬送車を案内する案内溝を設けた床材ユニットを複数繋ぎ合わせて床の上に走行経路を形成し、その走行経路に沿って搬送車を走行させるようにした搬送システムにおいて、前記床材ユニットにはリニアモータの固定子を案内溝に沿って埋設し、前記搬送車にはリニアモータの可動子を取り付け、このリニアモータにより搬送車を駆動させることによって同搬送車を走行経路に沿って走行させるようにし、前記搬送車には床上に転動走行する走行輪を設けるとともに、前記走行輪は複数の走行輪を一組とし、該一組としての走行輪を前記搬送車の前後及び左右に設け、前記一組の走行輪のうち、隣接する走行輪は、該走行輪同士の中心間距離を、前記搬送車が前記案内溝を横切る際の交差距離よりも大きくなるように設けるとともに、一方の走行輪が案内溝を横切っているとき、他方の走行輪は床上を転動し、一方の走行輪が案内溝を横切って床上を転動すると、他方の走行輪が案内溝を横切るようなオフセット構造にて設けるようにしたことを要旨とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の搬送システムにおいて、前記床材ユニットは、直線状の案内溝を設けた直進用床材ユニットと、枝状に分岐した案内溝を設けた進路切換用床材ユニットと、その進路切換用床材ユニットと他の進路切換用床材ユニットとを連結する直線状の案内溝を設けた連結用床材ユニットとからなり、直進用床材ユニットと進路切換用床材ユニット及び連結用床材ユニットとを繋ぎ合わせて搬送車の進路を切換える走行経路を形成するようにしたことを要旨とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の搬送システムにおいて、前記進路切換用床材ユニットに設けられた枝状に分岐した案内溝は、直進部と進路切換部とからなり、前記リニアモータの固定子をその直進部と進路切換部の両側に沿ってそれぞれ埋設するようにしたことを要旨とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1に記載の搬送システムにおいて、前記リニアモータの固定子の上表面を各床材ユニットの上表面から凸出しないように設けたことを要旨とする。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項に記載の搬送システムにおいて、前記進路切換用床材ユニットは、前記直進部に沿って埋設された固定子に対して直交する方向にさらに固定子を埋設したことを要旨とする。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項2乃至5のいずれか1に記載の搬送システムを制御する制御方法において、前記進路切換用床材ユニットに設けられた複数のリニアモータの固定子は一次側コイルであって、該コイルを選択的に通電させるように制御することを要旨とする。
【0016】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の搬送システムの制御方法において、前記搬送車の走行前方に繋ぎ合わせた床材ユニットに設けられたリニアモータの固定子を通電させない又は同リニアモータの固定子を逆相通電させることによって搬送車を停止させるようにしたことを要旨とする。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項1又は2に記載の搬送システムにおいて、前記リニアモータの固定子は、同リニアモータの二次側であって、その二次側固定子には、貫通孔を設けたことを要旨とする。
【0018】
請求項9に記載の発明は、搬送車を案内する案内溝を設けた床材ユニットを複数繋ぎ合わせて床の上に走行経路を形成し、その走行経路に沿って搬送車を走行させるようにした搬送システムにおいて、前記床材ユニットにはリニアモータの固定子を案内溝に沿って埋設し、前記搬送車にはリニアモータの可動子を取り付け、このリニアモータにより搬送車を駆動させることによって同搬送車を走行経路に沿って走行させるようにし、前記リニアモータはリニア誘導モータであって、同リニアモータの二次側固定子は、該二次側固定子に設けられたスリットから構成されているラダー構造にて形成され、前記スリットは、前記二次側固定子を貫通するように形成されていることを要旨とする。
【0021】
請求項1に記載の発明は、請求項9に記載の搬送システムにおいて、前記繋ぎ合わせる床材ユニットの繋ぎ合わせ端面には、導電部を設けたことを要旨とする。
【0022】
(作用)
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明によれば、各床材ユニットは、予めそれぞれ製造且つ組み合わせることができ、床材ユニットを複数繋ぎ合わせることによって搬送車がリニアモータにより駆動走行される走行経路を簡単に構成することができる。また、搬送車の走行経路(軌道パターン)が床材ユニットの繋ぎ合わせ様式を変えるだけで簡単に変更されることから、搬送システムの実用性と汎用性を向上することができる。また、搬送車は進路切換用床材ユニット上に案内溝を横切って走行するときにおいて、走行輪ががたつかないとともに案内溝内に落ち込まない。従って、搬送車を振動なく滑らかに走行させることができ、搬送システムの信頼性の向上を更に図ることができる。
【0023】
請求項2に記載の発明によれば、直進用床材ユニットと進路切換用床材ユニット及び連結用床材ユニットは、予めそれぞれ製造且つ組み合わせることができ、直進用床材ユニットと進路切換用床材ユニット及び連結用床材ユニットとを繋ぎ合わせることによって進路が切換えられる走行経路を有する搬送システムは簡単に構成することができる。また、搬送車の走行経路(軌道パターン)が各床材ユニット間の繋ぎ合わせ様式を変えるだけで簡単に変更されることから、進路が切換えられる走行経路有する搬送システムの実用性と汎用性を向上することができる。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、直進部と進路切換部の両側に沿ってそれぞれ埋設されたリニアモータの固定子を所定制御方法にて通電させることによって、進路切換用床材ユニットに進入した搬送車をスムースに進路切り換え又は直進させることができる。その結果、進路切換部での渋滞が解消されることから、搬送システムの搬送能力の向上を図ることができる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3に記載の発明の作用に加え、各床材ユニットに設けたリニアモータの固定子の上表面を各床材ユニットつまり床の上表面から凸出しないように設けたため、搬送車は床上に走行するとき特に進路切換用床材ユニット上に固定子を横切って走行するときにおいて、走行輪がリニアモータの固定子との接触によるガタツキがなくなる。従って、搬送システムの信頼性の向上を図ることができる。
【0027】
請求項6に記載の発明によれば、進路切換用床材ユニットに設けられた複数のリニアモータの固定子は一次側コイルであって、該コイルを選択的に通電させるように制御することによって、進路切換用床材ユニットに進入した搬送車をスムース且つ簡単に進路切り換え又は直進させることができる。その結果、進路切換部での渋滞が解消されることから、搬送システムの搬送能力の向上を図ることができる。
【0028】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明の作用に加え、搬送車の走行前方に繋ぎ合わせた床材ユニットに設けられたリニアモータの固定子を通電させない又は同リニアモータの固定子を逆相通電させるだけで、搬送車を簡単に停止させることができる。従って、搬送車にブレーキ機構を設ける必要がなくなる。その結果、搬送システムの製造工数とコストの低減を図ることができる。
【0029】
請求項8に記載の発明によれば、請求項1及び2に記載の発明の作用に加え、リニアモータの二次側固定子には、貫通孔を設けたため、二次側固定子での空気の流れがよくなり、特にクリーンルームの場合において、クリーンルームのダウンフローが直接に二次側固定子に当たって貫通孔を通過することができる。その結果、二次側固定子に対する冷却効果を向上することができる。
【0030】
請求項9に記載の発明によれば、各床材ユニットは、予めそれぞれ製造且つ組み合わせることができ、床材ユニットを複数繋ぎ合わせることによって搬送車がリニアモータにより駆動走行される走行経路を簡単に構成することができる。また、搬送車の走行経路(軌道パターン)が床材ユニットの繋ぎ合わせ様式を変えるだけで簡単に変更されることから、搬送システムの実用性と汎用性を向上することができる。また、リニア誘導モータの二次側固定子は、ラダー構造にて形成されているため、二次側固定子に発生する渦電流成分が大きくなり、しかもラダーのバー部分に集中される。
【0031】
その結果、二次側固定子に発生する渦電流が搬送車の推力に効率よく変換される。つまり、搬送車の推力を向上することができる。
また、請求項に記載の発明によれば、ラダー構造は、二次側固定子に設けられたスリットから構成されているため、構造が簡単にできる。
【0032】
さらに、請求項に記載の発明によれば、スリットは、二次側固定子を貫通するように形成されているため、貫通孔としてのスリットには、空気、特にクリーンルームのダウンフローが直接に当たって通ることができる。その結果、二次側固定子に対する冷却効果を向上することができる。
【0033】
請求項1に記載の発明によれば、請求項9に記載の発明の作用に加え、繋ぎ合わせた床材ユニットは、導電部により電気的に導通されるため、二次側に発生する渦電流が繋ぎ合わせた床材ユニットをまたがって流れることができる。その結果、搬送車の走行方向における渦電流による搬送車の推力を連続的に発生することができ、搬送車の推力向上することができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
(第1実施の形態)
以下、本発明を具体化した第1実施の形態を図1〜図6に従って説明する。本実施の形態では、半導体製造用のクリーンルームに敷設される床と、その床上を走行する搬送車とを備える搬送システムについて説明する。本搬送システムにおいて、クリーンルーム内の床は、床材ユニットとしての多数のグレーチングを繋ぎ合わせて形成され、そのグレーチングに個々に設けられた案内溝からなる走行経路に沿って搬送車が走行する。
【0035】
図1は搬送システムSの概要を示す平面図である。図1において床10には、案内溝11により連続的に形成された走行経路としての軌道R1が設けられている。その軌道R1の両側は、後述する搬送車12の走行輪13が転動するための軌道R2となっている。搬送車12は、軌道R1,R2沿いに設置された各種設備(図示せず)間を移動して例えば半導体ウェハ等の物品を搬送する。
【0036】
詳述すると、床10は、床ユニットと非走行用床ユニットとからなる。床ユニットは搬送車12が直進走行するための軌道R1を形成する直線状の案内溝11を設けた直進用床ユニットとしてのグレーチング(以下、直進用グレーチングという)14と、軌道R1を切り換えるための枝状に分岐した案内溝11を設けた進路切換用床ユニットとしてのグレーチング(以下、進路切換用グレーチング)15と、進路切換用グレーチング15と進路切換用グレーチング15とを連結する直線状の案内溝11を設けた連結用床ユニットとしてのグレーチング(以下、連結用グレーチングという)16とから構成されている。非走行用床ユニットは軌道R1を持たないつまり案内溝11を設けていないグレーチング17である。
【0037】
各グレーチング14〜17は、図1に示すように、それぞれ四方の正四角形状をなし、本実施形態では、例えば600mmの辺長を有する正四角形状にて形成されている。図2及び図3に示すように、各グレーチング14〜17の四隅には支柱18が立設されており、これによりグレーチング14〜17がクリーンルームのコンクリート床面Tに対して所定高さ(本実施の形態では、600mm程度)に敷き詰められる。
【0038】
前記直進用グレーチング14は、図2及び図3に示すように、所定断面形状の床板19を備えている。その床板19の中央位置には、図3に示すように、ガイド凹部20が設けられているとともに、該ガイド凹部20を中心として対称的に収容凹部21,22が設けられている。そして、ガイド凹部20には、前記案内溝11を構成する縦断面U字形の溝材23が嵌設されている。また、収容凹部21,22には、それぞれリニアモータMを構成する固定子24,25が固設されている。その固定子24,25は床板19の下に配設する電気回路(スイッチなどを含む)を介して電源装置に接続されている(図示せず)。
【0039】
前記進路切換用グレーチング15を構成する床板26には、図5及び図6に示すように、前記案内溝11を構成する縦断面U字形の溝材27が嵌設されている。溝材27は、直進部28と、その直進部28の長手方向中間位置の側面より直進部28の長手方向と角度αをなして斜めに延出形成する進路切換部29とから構成されている。本実施形態では、進路切換部29が直進部28の長手方向中間位置の側面より床板26の1つの角へ向けて(つまりα=45°)延出形成されている。また、溝材27はその直進部28が床板26の中央に位置するように床板26に嵌設されるようになっている。
【0040】
また、前記床板26には、図1,図5及び図6に示すように、その直進部28の両側の所定位置にそれぞれリニアモータMの固定子30,31とリニアモータMの固定子32,33が固設されている。その中、固定子33は、固定子31と固定子32との間に固定子31,32と直交する方向に固設されている。
【0041】
さらに、前記床板26には、その進路切換部29の両側に分岐方向に沿ってそれぞれリニアモータMの固定子34,35が固設されている。その固定子30〜35は床板26の下に配設する電気回路を介して電源装置に接続されている(図示せず)。
【0042】
前記連結用グレーチング16を構成する床板36には、図1に示すように、前記案内溝11を構成する縦断面U字形の溝材37が床板36の対角線方向に沿って嵌設されている。その溝材37の両側には、リニアモータMの固定子38〜41が固設されている。その固定子38〜41は床板36の下に配設する電気回路を介して電源装置に接続されている(図示せず)。
【0043】
また、上記床板19,26,36は、アルミ材で作られ、高強度と軽量化を図るために薄肉リブからなる箱状に形成されている。上記溝材23,27,37と固定子24,25,30〜35,38〜41との上表面がそれぞれ床板19,26,36の上表面つまり床10の上表面と同一レベルとなるようにしている(図2及び図3に参照)。
【0044】
そして、各グレーチング14〜17を図1に示すように繋ぎ合わせると、各溝材23,27,37が連結され案内溝11つまり軌道R1を形成する。
前記搬送車12は、図2及び図3に示すように、荷台42と、その荷台42の下部に設けられた8つの走行輪13及び荷台42の底面に設けられた2枚の前記各リニアモータMを構成する可動子としてのリアクションプレート43,44と、その2枚のリアクションプレート43,44の間に配置されている操舵機構としての2つの案内輪45,46とを備えている。
【0045】
8つの走行輪13は、図1〜図3に示すように、隣接する2つの走行輪13を1組にし前後及び左右にそれぞれ設けられている。各組の走行輪13は、それぞれ荷台42の下部の各隅部近傍に旋回自在に軸支されている。各組の2つの走行輪13は、その中心軸間距離xが図5及び図6に示すように、x>z(=y/sinα)となるように設定されている。ここで、zは、搬送車12が前記進路切換部29を横切って直進走行又は前記直進部28を横切って進路切換走行するとき、その横切る際の交差距離であり、yは案内溝11を構成する溝材23,27,37の内壁幅である。本実施形態では、x>z(=y/sinα=y√2)となっている。
【0046】
また、走行輪13の半径rは、図2及び図3に示すように、搬送車12が床10の上に位置されるときにおいて、リアクションプレート43,44の下表面と床10の上表面つまり固定子24,25,30〜35,38〜41の上表面との距離(即ち可動子と固定子間のギャップ)が所定距離tとなるように設定されている。
【0047】
前記リアクションプレート43,44は、金属板からなるものであって、本実施形態では、鉄板の一表面にアルミ板を貼った複合金属板にて形成されている。また、そのアルミ板は、リアクションプレート43,44が搬送車12の荷台42の底面に設けられた時において、床10と対向するようになっている。
【0048】
前記案内輪45,46は、それぞれ前記荷台42の底部中央前後に設けられた支持軸47,48の先端部に水平回転可能に取り付けられ、その外径Dが前記溝材23,27,37の内壁幅yより若干小さくなるように設定されている。また、説明の便宜上、搬送車12の走行方向における前側を搬送車12の先端部とし、搬送車12の走行方向における後側を搬送車12の後端部とするとともに、その先端部にある案内輪を案内輪45とし、その後端部にある案内輪を案内輪46とする。
【0049】
そして、その支持軸47,48を案内溝11に嵌挿するように搬送車12は床10の上に走行するとき、その案内輪45,46は、搬送車12の操舵機構として溝材23,27,37の内壁に沿って回転されるようになっている。言い換えれば、案内輪45,46が溝材23,27,37(つまり案内溝11)の内壁に沿って回転されることによって搬送車12の走行経路が決められる。つまり搬送車12は操舵されるようになっている。
【0050】
このとき、固定子24,25,30〜35,38〜41に通電すると、固定子24,25,30〜35,38〜41の上方に位置するリアクションプレート43,44には、誘導渦電流が発生し所定方向の推力Fが発生する。搬送車12は、その推力Fに作用され推力Fの方向を向けて走行経路に沿って走行する。なお、固定子24,25,30〜35,38〜41に逆相通電すると、固定子24,25,30〜35,38〜41の上方に位置するリアクションプレート43,44には、逆方向の誘導渦電流が発生し前記所定方向の推力Fと逆方向の推力Fが発生する。搬送車12は、その逆方向の推力Fに作用され前記推力Fの方向と反対方向を向けて走行経路に沿って走行する。
【0051】
これらの場合、軌道R1を形成する案内溝11内を案内輪45,46が移動し、グレーチング14〜16の軌道R2上を走行輪13が転動する。すなわち、走行輪13の走行経路は軌道R2である。なお本実施形態では、案内輪45,46を案内するための軌道R1を「案内軌道」と称し、走行輪13の軌跡を示す左右2本の軌道R2を「走行軌道」と称する。
【0052】
また、搬送システムSと搬送車12は、図4に示す制御系により制御されている。図4に示すように、搬送車12を制御する地上制御装置50は、地上コントローラー51、キーボード52、ディスプレイ53及び通信機54等を備えている。地上制御装置50は、通信機54及び搬送車12に設けられた車載コントローラー側通信機55を介して車載コントローラー56と通信可能になっている。
【0053】
地上コントローラー51はCPU(中央処理演算装置)等からなり、メモリを備えている。地上コントローラー51はキーボード52及びディスプレイ53と接続されている。また、地上コントローラー51は前記固定子24,25,30〜35,38〜41と電源装置57とを連結する電気回路58の各スイッチと接続されている。地上コントローラー51は、例えば搬送車12に荷搬送作業等を行わせるための作業データに基づいて各スイッチの開閉を制御するようになっている。つまり、地上コントローラー51は、固定子24,25,30〜35,38〜41のいずれかの固定子に電力を通電方向選択可能に供給制御するようになっている。
【0054】
搬送車12に設けられた車載コントローラー56はCPU等からなり、メモリを備えている。車載コントローラー56は、搬送車12の所定箇所に設けられたエンコーダ59、光電センサ60及び磁気センサ61などの検出手段と接続されている。これらの検出手段より検出した搬送車12の走行位置、走行速度及び他の搬送車12との相対位置などのデータを車載コントローラー56は車載コントローラー側通信機55を介して地上コントローラー51に送信するようになっている。地上コントローラー51は搬送車12に荷搬送作業等を行わせるための作業データ及び車載コントローラー56からの走行データに基づいて搬送車12の走行、分岐・合流及び停止等を制御する。
【0055】
詳述すると、地上コントローラー51は、車載コントローラー56からの搬送車12の走行位置というデータにより例えば搬送車12の所在位置の直進用グレーチング14に固設した固定子24,25に通電させるように制御する。そして、搬送車12は、図1に示すように、リアクションプレート43,44を介して推力F1,F2の作用を受けて合成推力F0(=F1+F2)の方向に沿って1つの直進用グレーチング14から次の直進用グレーチング14(又は進路切換用グレーチング15)へと走行する。例えば次の直進用グレーチング14のところに来ると、車載コントローラー56は走行位置を再び地上コントローラー51へ送信し、地上コントローラー51は、その直進用グレーチング14に固設した固定子24,25に通電させるように制御する。このように繰り返すことによって搬送車12は連続的に走行する。
【0056】
また、地上コントローラー51は、例えば搬送車12が直進用グレーチング14から進路切換用グレーチング15に進入するというデータが受信されるとき、荷搬送作業等を行わせるための作業データに基づいて搬送車12を直進走行させるべくか又は分岐走行させるべくかについて判断してから進路切換用グレーチング15に固設した各固定子30〜35を制御する。
【0057】
このとき、地上コントローラー51は、例えば、搬送車12を直進走行させるべくと判断した場合、固定子30に続いて固定子31に通電させるように制御する。すると、搬送車12は、図5に示すように、進路切換用グレーチング15に進入したところにおいて片側(図5において上側)の固定子30による推力及び各走行輪13と床10との間の摩擦力の作用を受けて全体的に直進方向(案内溝11つまり溝材27の直進部28の長手方向)に対して分岐方向(溝材27の進路切換部29の長手方向)とほぼ対向する方向(図5において右下へ向く方向)の合成推力(ラジアル推力に相当)を得る。そして、搬送車12は、その案内輪45,46が進路切換部29内に進入されず合成推力の方向へ寄るように直進部28の長手方向に沿って直進走行する。搬送車12の先端部にある案内輪45が分岐点を超えると、搬送車12の先端部が固定子31による推力を得て搬送車12は続けて直進走行する。
【0058】
また、地上コントローラー51は、例えば、搬送車12を分岐走行させるべくと判断した場合、固定子32,33に続いて固定子34,35に通電させるように制御する。すると、搬送車12は、図5に示すように、進路切換用グレーチング15に進入したところにおいて片側(図5において下側)の固定子32による推力、固定子33による推力及び各走行輪13と床10との間の摩擦力の作用を受けて全体的に分岐方向(溝材27の進路切換部29の長手方向)の合成推力(ラジアル推力に相当)を得る。そして、搬送車12は、その案内輪45,46が進路切換部29内に進入し合成推力の方向へ寄るように進路切換部29の長手方向に沿って分岐走行する。搬送車12の先端部にある案内輪45が分岐点を超えると、搬送車12の先端部が固定子34,35による合成推力を得て搬送車12は続けて分岐走行する。
【0059】
一方、地上コントローラー51は、例えば搬送車12が連結用グレーチング16から進路切換用グレーチング15に進入するというデータが受信される場合、固定子34,35に続いて固定子32,33に通電させるように制御する。すると、搬送車12は、図6に示すように、分岐点に入るとき片側(図6において上側)の固定子33による推力、固定子32による推力及び各走行輪13と床10との間の摩擦力の作用を受けて、全体的に分岐方向(溝材27の進路切換部29の長手方向)とほぼ直交する方向(図6において右下へ向く方向)の合成推力(ラジアル推力に相当)を得る。そして、搬送車12は、その案内輪45,46が進路切換部29から直進部28に進入するとき、直進部28の進路切換部29側に押されながら合成推力の方向へ寄るように直進部28の長手方向に沿って合流走行する。搬送車12の後端部にある案内輪46が分岐点を超えると、搬送車12の先端部が隣接する直進用グレーチング14の固定子24,25による合成推力を得て搬送車12は直進走行に移る。
【0060】
さらに、車載コントローラー56又は地上コントローラー51により例えば搬送車12が停止(異常時の非常停止も含む)すべきと判断されたとき、地上コントローラー51は、搬送車12の走行前方のグレーチングにある固定子に通電しないように制御して、搬送車12は走行している方向と相反方向の摩擦力だけに作用され慣性走行の後停止する。また、緊急時又は搬送車12を所定位置に停止させたい場合において、地上コントローラー51は、搬送車12の走行前方のグレーチングにある固定子に逆相通電するように制御して、搬送車12は走行している方向と相反方向の推力に作用されブレーキかけられるよう直ちに停止する。
【0061】
次に、本実施形態の搬送システムS及び搬送システムSの制御方法の特徴について説明する。
(1)本実施形態では、床10は、直進用グレーチング14と、進路切換用グレーチング15と、連結用グレーチング16とから構成されている床ユニットと、案内溝11を設けていないグレーチング17とを繋ぎ合わせるように形成されている。
【0062】
つまり、直進用グレーチング14と、進路切換用グレーチング15と、連結用グレーチング16及びグレーチング17とを繋ぎ合わせることによって搬送車12がリニアモータMにより駆動走行される搬送車12の走行経路特に搬送車12の進路を切換える走行経路を簡単に構成することができるとともに、搬送車12の走行経路(軌道R1のパターン)をグレーチング14〜16の繋ぎ合わせ様式を変えるだけで簡単に変更することができる。その結果、搬送システムSの実用性と汎用性を向上することができる。
【0063】
(2)本実施形態では、進路切換用グレーチング15に設けられた溝材27は、直進部28と進路切換部29とからなり、その直進部28と進路切換部29の両側に沿ってそれぞれリニアモータMの固定子30〜35が埋設されている。
【0064】
従って、直進部28と進路切換部29の両側に沿ってそれぞれ埋設されたリニアモータMの固定子30〜35を所定制御方法にて通電させることによって、進路切換用グレーチング15に進入した搬送車12をスムースに進路切り換え又は直進させることができる。その結果、進路切換部での渋滞が解消されることから、搬送システムSの搬送能力の向上を図ることができる。
【0065】
(3)本実施形態では、溝材23,27,37と固定子24,25,30〜35,38〜41を、その上表面が床板19,26,36の上表面つまり床10の上表面より凸出しないようにそれぞれ床板19,26,36に設けている。
【0066】
従って、搬送車12は床10上に走行するとき特に進路切換用グレーチング15上に固定子31,35と溝材27とを横切って走行するときにおいて、走行輪13が固定子31,35及び溝材27との接触によるガタツキがなくなる。従って、搬送システムSの信頼性の向上を図ることができる。
【0067】
(4)本実施形態では、搬送車12に設けた各組の2つの走行輪13は、その中心軸間距離xがx>z(=y/sinα)となるように設定されている。つまり、一方の走行輪13が案内溝11を横切っている時、他方の走行輪13は床10上を転動し、一方の走行輪13が案内溝11を横切って床10上を転動すると、他方の走行輪13が案内溝11を横切ることになる。
【0068】
従って、搬送車12は床10の進路切換用グレーチング15上に溝材27(つまり案内溝11)を横切って走行するときにおいて、走行輪13ががたつかないとともに溝材27(つまり案内溝11)内に落ち込まない。その結果、搬送車12は振動なく滑らかに走行することができ、搬送システムSの信頼性の向上を更に図ることができる。
【0069】
(5)本実施形態では、グレーチング14〜16とグレーチング17は、それぞれ、例えば600mm四方の正四角形状をなす。また、床板19,26,36は、アルミ材で作られ、高強度と軽量化を図るために薄肉リブからなる箱状に形成されている。
【0070】
従って、各グレーチング14〜17の床板19,26,36は、統一された規格にて同時に製造することができることから、各グレーチング14〜17つまり搬送システムSの製造工数とコストの低減を図ることができる。
【0071】
(6)本実施形態では、地上コントローラー51は、搬送車12が直進用グレーチング14から進路切換用グレーチング15に進入するというデータを受信したとき、荷搬送作業等を行わせるための作業データに基づいて搬送車12を直進走行させるべくか又は分岐走行させるべくかについて判断してから進路切換用グレーチング15に固設した各固定子30〜35を制御することによって搬送車12を直進走行又は分岐走行させる。また、地上コントローラー51は、例えば搬送車12が連結用グレーチング16から進路切換用グレーチング15に進入するというデータを受信した場合、固定子34,35続いて固定子32,33に通電させるように制御することによって搬送車12を合流走行させる。
【0072】
従って、進路切換用グレーチング15に設けられた複数のリニアモータMの固定子30〜35を選択的に通電させるように制御するだけで、進路切換用グレーチング15に進入した搬送車12をスムース且つ簡単に進路切り換え又は直進させることができる。
【0073】
その結果、搬送システムSの進路切換部での渋滞が解消されることから、搬送システムSの搬送能力の向上を図ることができる。
(7)本実施形態では、地上コントローラー51は、搬送車12の走行前方に繋ぎ合わせた床材ユニットに設けられたリニアモータMの固定子24,25,30〜35,38〜41のどちらかに通電させない又は搬送車12に走行方向と相反方向の推力Fを作用させるよう固定子24,25,30〜35,38〜41のどちらかに逆相通電させることによって搬送車12を停止させるようにした。
【0074】
従って、搬送車12を簡単に停止させることができる。その結果、搬送車12にブレーキ機構を設ける必要がなくなることから、搬送システムSの製造工数とコストの低減を図ることができる。
【0075】
(第2実施の形態)
以下、本発明を具体化した第2実施の形態を図7〜図10に従って説明する。尚、第1実施形態では、床側の床材ユニットにリニアモータMを構成する固定子としてのコイル(つまり一次側)を埋設し、搬送車にリニアモータMを構成する可動子としてのリアクションプレート(つまり二次側又は二次導体)を取り付けた。これに対して、本実施の形態は、リニアモータとしてのリニア誘導モータM1の一次側を可動子として搬送車に設けて、該リニア誘導モータM1の二次側(二次導体)を固定子として床材ユニットに形成した点と、床材ユニットに搬送車の走行輪が転動走行する案内溝としての軌道レールを形成する点が第1実施形態と相違する。説明の便宜上、この相違点について詳しく説明し、同じ部分の説明を簡略化する。
【0076】
本実施形態の床70には、図7に示すように、連続的に走行経路を構成した案内溝としての2本の軌道レール71が互いに平行に設けられている。その2本の軌道レール71には、搬送車72の走行輪73が転動するようになっている。
【0077】
詳述すると、床70は、床ユニットと非走行用床ユニットとからなる。床ユニットは搬送車72が直進走行するための直線状の軌道レール71を設けた直進用床ユニットとしての直進用グレーチング74と、進路を切り換えるための枝状に分岐した軌道レール71を設けた進路切換用床ユニットとしての進路切換用グレーチング75,76と、進路切換用グレーチング75,76と進路切換用グレーチング75,76とを連結する直線状の軌道レール71を設けた連結用床ユニットとしての連結用グレーチング77,78とから構成されている。非走行用床ユニットは軌道レール71を設けていないグレーチング79である。
【0078】
各グレーチング74〜79は、図7に示すように、それぞれ四方の正四角形状をなし、本実施形態では、例えば600mmの辺長を有する正四角形状にて形成されている。図9及び図10に示すように、各グレーチング74〜79の四隅には支柱80が立設されており、これによりグレーチング74〜79がクリーンルームのコンクリート床面Tに対して所定高さ(本実施の形態では、600mm程度)に敷き詰められる。
【0079】
走行用グレーチング74〜76は、図7〜図9に示すように、それぞれ所定断面形状に形成されており、その上面には、軌道レール71を構成する2つのガイド凹部81が平行に設けられている。その2つのガイド凹部81間の部分をリニア誘導モータM1の二次側固定子を構成する二次導体82としている。二次導体82は、金属板からなるものであって、本実施形態では、図示しないが、鉄材料からなる基板の上にアルミ材の薄板を貼った複合金属板にて形成されている。二次導体82には、グレーチング74を貫通する複数のスリット83が設けられている。各スリット83は、その長手方向が前記ガイド凹部81と直交するようになっている。グレーチング74〜76の前記ガイド凹部81と直交する両端面84には、導電部としての銅メッキを施している。
【0080】
その中、進路切換用グレーチング75,76には、連結用グレーチング77,78の軌道レール71と連結する軌道レール71となるガイド凹部85をガイド凹部81と斜めに交差するように形成されている。
【0081】
連結用グレーチング77には、床材の対角方向に2本の軌道レール71となるガイド凹部86を設けている。その2つのガイド凹部86間の部分をリニア誘導モータM1の二次側固定子を構成する二次導体87としている。二次導体87は、金属板からなるものであって、前記二次導体82と同じである。二次導体87には、グレーチング74を貫通する複数のスリット88が設けられている。各スリット88は、その長手方向が前記ガイド凹部86と直交する。
【0082】
また、連結用グレーチング78には、軌道レール71を構成するガイド凹部89のみ設けられている。
そして、各グレーチング74〜78を図7に示すように繋ぎ合わせると、搬送システムSの床70は形成される。
【0083】
搬送車72は、図9及び図10に示すように、荷台90と、その荷台90の下部に設けられた4つの走行輪73及び荷台90の底面に設けられたリニア誘導モータM1の一次側可動子としてのステータ91とを備えている。
【0084】
4つの走行輪73のうち、2つの前輪73が操舵可能な操舵輪の構造にしている。
また、一次側可動子91は、図示しないが、そのコイルが搬送車72に載置された電源装置としてのバッテリと接続されている。
【0085】
このように構成したリニア誘導モータM1は、図示しない地上制御装置及び車載コントローラーにより制御されるようになっている。
そして、搬送車72は、第1実施形態とほぼ同じように走行制御されている。但し、搬送車72は、車載コントローラー及び操舵装置(図示せず)にて前輪73を操舵制御することによって進路変更を行うようになっている。
【0086】
次に、本実施形態の搬送システムSの特徴について説明する。
(1)本実施形態では、直進用グレーチング74と、進路切換用グレーチング75,76と、連結用グレーチング77,78及びグレーチング79とを繋ぎ合わせることによって、搬送車72がリニア誘導モータM1により駆動走行される搬送車72の走行経路特に搬送車72の進路を切換える走行経路を簡単に構成することができる。しかも、搬送車72の走行経路(軌道レール71のパターン)をグレーチング74〜78の繋ぎ合わせ様式を変えるだけで簡単に変更することができる。その結果、搬送システムSの実用性と汎用性を向上することができる。
【0087】
(2)本実施形態では、走行用グレーチング74〜77の二次導体82,87を構成する部分には、スリット83,88を設けている。つまり、二次導体82,87はラダー構造に形成されている。
【0088】
従って、走行用グレーチング74〜77の二次導体82,87上に生じた渦電流としての二次電流がそれらのスリット83,88の回りに流れるように生じ、推力となる渦電流成分が大きくなり、しかもラダーのバー部分に集中される。
【0089】
その結果、二次導体82,87に発生する渦電流が搬送車72の推力に効率よく変換される。つまり、搬送車72の推力を向上することができる。
(3)本実施形態では、各スリット83,88は、グレーチング74〜77を貫通するように設けられている。
【0090】
従って、貫通孔としての各スリット83,88には、クリーンルームのダウンフローを通すことができる。つまり、二次導体82,87はクリーンルームのダウンフローが直接に当たる。
【0091】
その結果、二次導体82,87は常に冷却され、二次電流の生成による二次導体82,87の過熱を防止することができる。また、走行経路であってもダウンフローの気流を乱すことがないので、クリーン度への影響を少なくすることができる。
【0092】
(4)本実施形態では、軌道レール71と直交するグレーチング74〜76の両端面84には、銅メッキを施している。つまり、繋ぎ合わせたグレーチング74〜76間には接触抵抗が低減され電気的に導通されている。
【0093】
従って、搬送車72が通過するときにおいてグレーチング74〜76の二次導体82上に生じた二次電流がグレーチング同士間をまたがって流れることができる。
【0094】
その結果、グレーチング同士間が電気的に導通されていない、つまり、そのような二次電流がグレーチング同士間をまたがって流れないリニア誘導モータM1の二次側に比べて、二次電流による搬送車72の推力を連続的に発生することができ、搬送車72の推力向上することができる。
【0095】
尚、本実施形態でいうラダー構造とは、二次側固定子を構成する二次導体に、一次側可動子の進行方向に対して直交する方向に延びるように二次側固定子の幅方向の両端部を残して所定ピッチで形成されたスリットや、二次側固定子を非磁性体製金属と磁性体製金属の複合構造とし、二次側固定子の表面に磁性体製金属が二次側固定子の幅方向の両端部と所定間隔をおいて一次側可動子の進行方向に対して直交する方向に延びるように所定ピッチで露出するように形成された構造を意味する。
【0096】
なお、本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
○第1実施形態では、床板26には、その直進部28の両側の所定位置にそれぞれリニアモータMの固定子30,31とリニアモータMの固定子32,33が固設されている。そして、その中の固定子33は、固定子31と固定子32との間に固定子31,32と直交する方向に固設されている。これを、固定子33を省略してもよい。この場合、地上コントローラー51は、例えば、搬送車12を分岐走行させるべくと判断した場合、固定子32続いて固定子34,35に通電させるように制御する。すると、搬送車12は、図5に示すように、進路切換用グレーチング15に進入したところにおいて片側(図5において下側)の固定子32による推力及び各走行輪13と床10との間の摩擦力の作用を受けて全体的に分岐方向(溝材27の進路切換部29の長手方向)の合成推力(ラジアル推力に相当)により作用される。そして、搬送車12は、同様にその案内輪45,46が進路切換部29内に押入され合成推力の方向へ寄るように進路切換部29の長手方向に沿って分岐走行する。合流走行もほぼ同様に簡単にできる。その結果、第1実施形態の(1)〜(7)の特徴に記載された効果とほぼ同様な効果を得ることができる。
【0097】
○第1実施形態では、進路切換部29が直進部28の長手方向中間位置の側面より床板26の1つの角へ向けて(つまりα=45°)延出形成されているようにしたが、直進部28と進路切換部29とのなす角度αが45°に限定されず、角度αを例えば10°から80°までの間に設定して実施してもよい。この場合、第1実施形態の(1)〜(7)の特徴に記載された効果とほぼ同様な効果を得ることができる。
【0098】
○第1及び第2実施形態では、各グレーチング14〜17及び各グレーチング74〜79はそれぞれ600mm四方の正四角形状をなすように形成したが、各グレーチング14〜17及び各グレーチング74〜79を、それぞれ500mm以下又は700mm以上の正四角形状をなすように形成してもよい。又は各グレーチング14〜17の床板19,26,36及び各グレーチング74〜79は正四角形状に限定されず、それぞれ長方形、三角形,台形,菱形及び多角形をなすように形成してもよい。この場合、第1実施形態の(1)〜(7)及び第2実施形態の(1)〜(4)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0099】
○さらに、各グレーチング14〜17及び各グレーチング74〜79をそれぞれ異なる形状にて形成するように実施してもよい。この場合、第1実施形態の(5)以外及び第2実施形態の(1)〜(4)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0100】
○第1実施形態では、両進路切換用グレーチング15間には一枚の連結用グレーチング16を繋ぎ合わせたが、両進路切換用グレーチング15間には工場内の搬送作業の要求又はレイアウトに従って2枚以上の連結用グレーチング16を繋ぎ合わせて実施してもよい。この場合、第1実施形態の(1)〜(7)の特徴に記載された効果に加えて、走行エリアの幅を容易に調整することができることから、搬送システムSの実用性及び汎用性を更に向上することができる。
【0101】
○第1実施形態では、リアクションプレート43,44は、鉄板の一表面にアルミ板を貼った複合金属板にて形成されるようになっている。リアクションプレート43,44を鉄板の一表面に銅板を貼った複合金属板にて形成するように実施してもよい。また、リアクションプレート43,44を単一の金属板例えば鉄板、アルミ板又は銅板などにて形成するように実施してもよい。これらの場合、第1実施形態の(1)〜(7)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。また、第2実施形態では、二次導体82,87は、鉄材料からなる基板の上にアルミ材の薄板を貼った複合金属板にて形成されて実施したが、二次導体82,87は鉄材料からなる基板の上に銅材の薄板を貼った複合金属板にて形成されて実施してもよい。また、二次導体82,87を単一の金属板例えば鉄板、アルミ板又は銅板などにて形成するように実施してもよい。これらの場合、第2実施形態の(1)〜(4)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0102】
○第1実施形態では、搬送車12の荷台42の底部中央前後にはそれぞれ2つの案内輪45,46を設けている。搬送車12の荷台42の底部には、案内輪を1つ又は3つ以上に設けてもよい。この場合、第1実施形態の(1)〜(7)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0103】
○第1実施形態では、床板19,26,36は、アルミ材で作られ、高強度と軽量化を図るために薄肉リブからなる箱状に形成されている。床板19,26,36をアルミ材以外の金属材料例えば鉄板或いはステンレス、又は所定強度を有する非金属材料例えば樹脂或いは繊維複合材料などにて作ってもよい。また、床板19,26,36を、薄肉リブからなる箱状に限定せず、例えば厚肉のブロック状に形成してもよい。これらの場合、第1実施形態の(1)〜(7)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0104】
○第1実施形態では、案内溝11は床板19,26,36に設けた縦断面U字状の溝材23,27,37より構成されているが、溝材23,27,37を省略して、案内溝11は床板19,26,36に縦断面U字状の凹部を設けることによって構成されて実施してもよい。この場合、第1実施形態の(1)〜(7)の特徴に記載された効果に加えて、搬送システムSを更に簡単に構成することができるとともに、搬送システムSの製造工数とコストの低減を図ることができる。
【0105】
○第1及び第2実施形態では、床10,70は、床ユニットと非走行用床ユニットとからなるように実施したが、床10,70は、床ユニットだけを複数繋ぎ合わせるように形成されて実施してもよい。この場合、第1実施形態の(1)〜(7)及び第2実施形態の(1)〜(4)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0106】
○第1実施形態では、車載コントローラー56又は地上コントローラー51により例えば搬送車12が停止(異常時の非常停止も含む)すべきと判断されたとき、地上コントローラー51は、搬送車12の走行前方のグレーチングにある固定子に通電しない又は逆相通電するように制御して、搬送車12を停止させるようにした。これを、搬送車12にブレーキ装置を搭載させ、地上コントローラー51又は車載コントローラー56は、ブレーキ装置の作動を制御して搬送車12を停止させるようにしてもよい。
【0107】
○第2実施形態では、走行用グレーチング74〜77の二次導体を構成する部分82,87には、スリット83,88を設けて実施したが、スリット83,88を省略して実施してもよい。この場合、第2実施形態の(1)及び(4)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0108】
○また、第2実施形態では、各スリット83,88は、グレーチング74〜77を貫通するように設けられて実施したが、各スリット83,88を、グレーチング74〜77を貫通しないように設けて実施してもよい。この場合、第2実施形態の(1)、(2)及び(4)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0109】
○さらに、二次導体82,87部分のラダー構造は、図11に示すように形成されて実施してもよい。図11に示すように、スチールからなる鉄心スロット93に銅又はアルミ材94を埋め込んだ構造をしている。この場合、第2実施形態の(1)、(2)及び(4)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0110】
○各グレーチング74〜76の端面に設けられた導電部を銅メッキに限定されず、銅箔とか導電性の優れる他の金属例えば錫にて実施してもよい。この場合、第2実施形態の(1)〜(4)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0111】
○また、各グレーチング74〜76の端面に導電部を設けないで実施してもよい。この場合、第2実施形態の(1)〜(3)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0112】
○本発明を図12に示すような永久磁石型リニアモータのグレーチング95に具体化して実施してもよい。つまり、図12に示すように、グレーチング95の二次導体部分96には、永久磁石の磁極(N極とS極)97を埋め込んでいる。また、図示しないが、各磁極97間にグレーチング95を貫通するスリットを設けて実施してもよい。この場合、第2実施形態の(1)〜(4)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0113】
○第2実施形態では、本発明をリニアモータMとしてのリニア誘導モータM1に実施したが、本発明をリニア誘導モータM1以外のリニアモータM例えばリニアパルスモータ等に実施してもよい。この場合、第2実施形態の(1)及び(3)の特徴に記載された効果と同様な効果を得ることができる。
【0114】
○第1及び第2実施形態では、本発明を半導体製造用のクリーンルームに敷設される床と、その床上を走行する搬送車とを備える搬送システムSに具体化したが、本発明をクリーンルーム以外の工場に具体化して実施してもよい。
【0115】
次に、前記実施形態及び別例から把握され、特許請求の範囲に記載されていない技術的思想を、その効果とともに以下に記載する。
(1)搬送車を案内する案内溝を設けた床材ユニットを複数繋ぎ合わせて床の上に走行経路を形成し、その走行経路に沿って搬送車を走行させるようにした搬送システムの床材ユニットにおいて、前記床材ユニットにはリニアモータの固定子を案内溝に沿って埋設し、前記搬送車に設けたリニアモータの可動子とで搬送車を駆動させるようにしたことを特徴とする搬送システムの床材ユニット。
【0116】
従って、床材ユニットを複数繋ぎ合わせることによって搬送車がリニアモータにより駆動走行される走行経路を簡単に形成することができる。
【0117】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に記載の発明によれば、搬送車がリニアモータにより駆動走行される走行経路を簡単に構成することができるとともに、搬送システムの実用性と汎用性を向上することができる。また、搬送システムの信頼性の向上を更に図ることができる。
【0118】
請求項2に記載の発明によれば、進路が切換えられる走行経路を有する搬送システムは簡単に構成することができるとともに、進路が切換えられる走行経路を有する搬送システムの実用性と汎用性を向上することができる。
【0119】
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、搬送システムの搬送能力の向上を図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3に記載の発明の効果に加え、搬送システムの信頼性の向上を図ることができる。
【0120】
求項6に記載の発明によれば、搬送システムの搬送能力の向上を図ることができる。
【0121】
請求項7に記載の発明によれば、請求項6に記載の発明の効果に加え、搬送システムの製造工数とコストの低減を図ることができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項1及び2に記載の発明の作用に加え、リニアモータの二次側には、貫通孔を設けたため、二次側での空気の流れがよくなり、特にクリーンルームの場合において、クリーンルームのダウンフローが直接に二次側に当たって貫通孔を通過することができる。その結果、二次側に対する冷却効果を向上することができる。
【0122】
請求項9に記載の発明によれば、搬送車がリニアモータにより駆動走行される走行経路を簡単に構成することができる。また、搬送システムの実用性と汎用性を向上することができるとともに、搬送車の推力を向上することができる。
また、ラダー構造を簡単に形成することができる。
【0123】
さらに、二次側に対する冷却効果を向上することができる。
請求項1に記載の発明によれば、請求項9に記載の発明の効果に加え、搬送車の走行方向における渦電流による搬送車の推力を連続的に発生することができ、搬送車の推力向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の搬送システムを示す平面図。
【図2】同実施形態の搬送システムの要部断面図。
【図3】同実施形態の搬送システムの要部断面図。
【図4】同実施形態の搬送システムの制御系を示すブロック図。
【図5】同実施形態の搬送システムの要部拡大平面図。
【図6】同実施形態の搬送システムの要部拡大平面図。
【図7】第2実施形態の搬送システムを示す平面図。
【図8】同実施形態の床材ユニットの斜視図。
【図9】同実施形態の搬送システムの要部断面図。
【図10】同実施形態の搬送システムの要部断面図。
【図11】別例の二次側ラダー構造を示す要部斜視図。
【図12】別例の床材ユニットの斜視図。
【符号の説明】
10,70…床、11…案内溝、12,72…搬送車、13,73…走行輪、14,74…床材ユニットを構成する直進用床材ユニットとしてのグレーチング、15,75,76…床材ユニットを構成する進路切換用床材ユニットとしてのグレーチング、16,77,78…床材ユニットを構成する連結用床材ユニットとしてのグレーチング、17,79…非走行用床材ユニットとしてのグレーチング、19,26,36…床板、23,27,37…案内溝を構成する溝材、24,25,30〜35,38〜41…リニアモータの固定子、28…直進部、29…進路切換部、43,44…リニアモータの可動子としてのリアクションプレート、71…案内溝としての軌道レール、82,87…二次側固定子としての二次導体、83,88…貫通孔としてのスリット、84…導電部にした床材ユニットの端面、M…リニアモータ、M1…リニアモータとしてのリニア誘導モータ、R1…走行経路としての案内軌道、R2…走行軌道。

Claims (10)

  1. 搬送車を案内する案内溝を設けた床材ユニットを複数繋ぎ合わせて床の上に走行経路を形成し、その走行経路に沿って搬送車を走行させるようにした搬送システムにおいて、
    前記床材ユニットにはリニアモータの固定子を案内溝に沿って埋設し、前記搬送車にはリニアモータの可動子を取り付け、このリニアモータにより搬送車を駆動させることによって同搬送車を走行経路に沿って走行させるようにし
    前記搬送車には床上に転動走行する走行輪を設けるとともに、前記走行輪は複数の走行輪を一組とし、該一組としての走行輪を前記搬送車の前後及び左右に設け、
    前記一組の走行輪のうち、隣接する走行輪は、該走行輪同士の中心間距離を、前記搬送車が前記案内溝を横切る際の交差距離よりも大きくなるように設けるとともに、一方の走行輪が案内溝を横切っているとき、他方の走行輪は床上を転動し、一方の走行輪が案内溝を横切って床上を転動すると、他方の走行輪が案内溝を横切るようなオフセット構造にて設けるようにしたことを特徴とする搬送システム。
  2. 請求項1に記載の搬送システムにおいて、
    前記床材ユニットは、直線状の案内溝を設けた直進用床材ユニットと、枝状に分岐した案内溝を設けた進路切換用床材ユニットと、その進路切換用床材ユニットと他の進路切換用床材ユニットとを連結する直線状の案内溝を設けた連結用床材ユニットとからなり、直進用床材ユニットと進路切換用床材ユニット及び連結用床材ユニットとを繋ぎ合わせて搬送車の進路を切換える走行経路を形成するようにしたことを特徴とする搬送システム。
  3. 請求項2に記載の搬送システムにおいて、
    前記進路切換用床材ユニットに設けられた枝状に分岐した案内溝は、直進部と進路切換部とからなり、前記リニアモータの固定子をその直進部と進路切換部の両側に沿ってそれぞれ埋設するようにしたことを特徴とする搬送システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1に記載の搬送システムにおいて、
    前記リニアモータの固定子の上表面を各床材ユニットの上表面から凸出しないように設けたことを特徴とする搬送システム。
  5. 請求項に記載の搬送システムにおいて、
    前記進路切換用床材ユニットは、前記直進部に沿って埋設された固定子に対して直交する方向にさらに固定子を埋設したことを特徴とする搬送システム。
  6. 請求項2乃至5のいずれか1に記載の搬送システムを制御する制御方法において、
    前記進路切換用床材ユニットに設けられた複数のリニアモータの固定子は一次側コイルであって、該コイルを選択的に通電させるように制御することを特徴とする搬送システムの制御方法。
  7. 請求項6に記載の搬送システムの制御方法において、
    前記搬送車の走行前方に繋ぎ合わせた床材ユニットに設けられたリニアモータの固定子を通電させない又は同リニアモータの固定子を逆相通電させることによって搬送車を停止させるようにしたことを特徴とする搬送システムの制御方法。
  8. 請求項1又は2に記載の搬送システムにおいて、
    前記リニアモータの固定子は、同リニアモータの二次側であって、その二次側固定子には、貫通孔を設けたことを特徴とする搬送システム。
  9. 搬送車を案内する案内溝を設けた床材ユニットを複数繋ぎ合わせて床の上に走行経路を形成し、その走行経路に沿って搬送車を走行させるようにした搬送システムにおいて、
    前記床材ユニットにはリニアモータの固定子を案内溝に沿って埋設し、前記搬送車にはリニアモータの可動子を取り付け、このリニアモータにより搬送車を駆動させることによって同搬送車を走行経路に沿って走行させるようにし、
    前記リニアモータはリニア誘導モータであって、同リニアモータの二次側固定子は、該二次側固定子に設けられたスリットから構成されているラダー構造にて形成され
    前記スリットは、前記二次側固定子を貫通するように形成されていることを特徴とする搬送システム。
  10. 請求項9に記載の搬送システムにおいて、
    前記繋ぎ合わせる床材ユニットの繋ぎ合わせ端面には、導電部を設けたことを特徴とする搬送システム。
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