JPS625919B2 - - Google Patents

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JPS625919B2
JPS625919B2 JP50023775A JP2377575A JPS625919B2 JP S625919 B2 JPS625919 B2 JP S625919B2 JP 50023775 A JP50023775 A JP 50023775A JP 2377575 A JP2377575 A JP 2377575A JP S625919 B2 JPS625919 B2 JP S625919B2
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JP
Japan
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group
acid
mixture
add
methoxy
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JP50023775A
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English (en)
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JPS50129590A (ja
Inventor
Baanzu Utsudowaado Rabato
Bitsukeru Hansu
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Novartis AG
Original Assignee
Ciba Geigy AG
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Publication date
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Priority claimed from CH776674A external-priority patent/CH610584A5/de
Application filed by Ciba Geigy AG filed Critical Ciba Geigy AG
Publication of JPS50129590A publication Critical patent/JPS50129590A/ja
Publication of JPS625919B2 publication Critical patent/JPS625919B2/ja
Expired legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C313/00Sulfinic acids; Sulfenic acids; Halides, esters or anhydrides thereof; Amides of sulfinic or sulfenic acids, i.e. compounds having singly-bound oxygen atoms of sulfinic or sulfenic groups replaced by nitrogen atoms, not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C313/02Sulfinic acids; Derivatives thereof
    • C07C313/04Sulfinic acids; Esters thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D205/00Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D205/02Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings
    • C07D205/06Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member
    • C07D205/08Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with one oxygen atom directly attached in position 2, e.g. beta-lactams
    • C07D205/09Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with one oxygen atom directly attached in position 2, e.g. beta-lactams with a sulfur atom directly attached in position 4
    • C07D205/095Heterocyclic compounds containing four-membered rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom not condensed with other rings having one double bond between ring members or between a ring member and a non-ring member with one oxygen atom directly attached in position 2, e.g. beta-lactams with a sulfur atom directly attached in position 4 and with a nitrogen atom directly attached in position 3
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Cephalosporin Compounds (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明の主題は、 次式: (式中、Raはフエニル、ヒドロキシフエニル、チ
エニルもしくはシクロヘキサジエニルを表わし、
mは0又は1を表わし、Rbは水素を表わすか、
又はmが0を表わす場合、Rbはまたアミノ、低
級アルコキシカルボニルによつて保護されたアミ
ノ、又はヒドロキシを表わし、R2は基
【式】 と共に保護されたカルボキシル基を形成するハロ
ゲン、低級アルコキシ、アリール−低級アルコキ
シもしくはハロゲン−低級アルコキシ基R を表
わし、更に、R3は低級アルキル、フエニル−低
級アルキル、又はトリ−低級アルキルシリルを表
わす) で表わされるO−置換7−β−アミノ−3−セフ
エム−3−オール−4−カルボン酸化合物、相当
する異性体の2−セフエム−3−オール−4−カ
ルボン酸化合物、又は対応する3−および2−セ
フエム化合物の混合物又は塩形成基を有するこの
ような化合物の塩の製法であつて、 次式: (式中、m、Ra、Rb、R2およびR3は式で定義
された意味を有し、更にYは脱離基を表わす) で表わされる化合物を塩基で処理し、次いで所望
により塩形成能を有する生成化合物を塩に変換す
るか又は生成した塩を遊離化合物に変換し、更
に/又は、所望により生成異性体混合物を個々の
異性体に分離することを特徴とする。 本発明の主題はまた、 次式: (式中、Raはフエニル、ヒドロキシフエニル、チ
エニルもしくはシクロヘキサジエニルを表わし、
mは0又は1を表わし、Rbは水素を表わすか、
又はmが0を表わす場合、Rbはまたアミノ、低
級アルコキシカルボニルによつて保護されたアミ
ノ、又はヒドロキシを表わし、R2はヒドロキシ
を表わし、更にR3は低級アルキルもしくはフエ
ニル−低級アルキル、又はトリ−低級アルキルシ
リルを表わす) で表わされるO−置換7−β−アミノ−3−セフ
エム−3−オール−4−カルボン酸化合物、相当
する異性体の−2−セフエム−3−オール−4−
カルボン酸化合物、又は対応する3−および2−
セフエム化合物の混合物又は塩形成基を有するこ
のような化合物の塩の製法であつて、この方法は 次式: (式中、m、Ra、RbおよびR3は式で定義され
た意味を有し、R2は基
【式】と共に保護され たカルボキシル基を形成するハロゲン、低級アル
コキシ、アリール−低級アルコキシもしくはハロ
ゲン−低級アルコキシ基R を表わし、更にYは
脱離基を表わす) で表わされる化合物を塩基で処理し、次いで得ら
れた化合物において、式−C(=O)−R の保護
されたカルボキシル基を遊離カルボキシル基に変
換し、次いで所望により塩形成能を有する生成化
合物を塩に変換するか又は生成した塩を遊離化合
物に変換し、更に/又は、所望により生成異性体
混合物を個々の異性体に分離することを特徴とす
る。更に本発明の主題はまた、 次式: (式中、Raはフエニル、ヒドロキシフエニル、チ
エニルもしくはシクロヘキサジエニルを表わし、
mは0又は1を表わし、Rbは水素を表わすか、
又はmが0を表わす場合、Rbはまたアミノ、低
級アルコキシカルボニルによつて保護されたアミ
ノ、又はヒドロキシを表わし、R2は基
【式】 と共に保護されたカルボニル基を形成する低級ア
ルコキシ、アリール−低級アルコキシもしくはハ
ロゲン−低級アルコキシ基R を表わし、更にR3
は水素、を表わす) で表わされるO−置換7−β−アミノ−3−セフ
エム−3−オール−4−カルボン酸化合物、相当
する異性体の2−セフエム−3−オール−4−カ
ルボン酸化合物、又は対応する3−および2−セ
フエム化合物の混合物又は塩形成基を有するこの
ような化合物の塩の製法であつて、 次式: (式中、m、Ra、RbおよびR2は式で定義され
た意味を有し更にR3はフエニル−低級アルキル
もしくはトリ−低級アルキルシリルヒドロキシ保
護基R を表わし、更にYは脱離基を表わす) で表わされる化合物を塩基で処理し、次いで得ら
れた化合物において、保護されたヒドロキシ基−
O−R を遊離ヒドロキシ基に変換し次いで、所
望により塩形成能を有する生成化合物を塩に変換
するか又は生成した塩を遊離化合物に変換し、更
に/又は、所望により生成異性体混合物を個々の
異性体に分離することを特徴とする。 本発明によるエノール誘導体は3−セフエム−
3−オール化合物または2−セフエム−3−オー
ル化合物のエーテルである。 2・3−位置に2重結合をもつ2−セフエム化
合物においては、保護されている場合のあるカル
ボキシル基−C(=O)−R2はα−立体配置であ
るのが好ましい。 低級アルキル基としてのR3は炭素原子を7個
まで、好ましくは4個までもつものであつて、殊
にメチル基である。 ヒドロキシ保護基としてのR3は容易に脱離可
能なトリ−低級アルキルシリル基またはスタンニ
ル基、または同様に容易に脱離可能なそしてα−
フエニル低級アルキル基例えばベンジル基または
ジフエニルメチル基である。 本明細書に記載の一般用語は例えば次の意味を
もつている。 低級アルキル基は例えばメチル基、エチル基、
n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル
基、イソブチル基、第2ブチル基、第3ブチル
基、ならびにn−ペンチル基、イソペンチル基、
n−ヘキシル基、イソヘキシル基またはn−ヘプ
チル基である。 ナフチル基は1−または2−ナフチル基であつ
て、ビフエニリル基は例えば4−ビフエニリル基
である。 フエニル−低級アルキル基は例えばベンジル
基、1−または2−フエニルエチル基、1−、2
−または3−フエニルプロピル基、ジフエニルメ
チル基、トリチル基、1−または2−ナフチルメ
チル基である。 低級アルコキシ基は例えばメトキシ基、エトキ
シ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n
−ブトキシ基、イソブトキシ基、第2ブトキシ
基、第3ブトキシ基、n−ペントキシ基または第
3ペントキシ基である。アリール−低級アルコキ
シは、例えばフエニル−低級アルコキシ基は例え
ばベンジルオキシ基または1−または2−フエニ
ルエトキシ基、ジフエニルメトキシ基または4・
4′−ジメトキシ−ジフエニルメトキシ基である。 エステル化されたヒドロキシル基はとりわけハ
ロゲン原子例えばふつ素、塩素、臭素またはよう
素原子である。 エーテル化されたヒドロキシル基R は、式中
のカルボニル基といつしよに、好ましくは容易に
脱離できるかまたは他の官能的に変えられたカル
ボキシル基(例えば、カルバモイル基またはヒド
ラジノカルボニル基)に変えることのできるエス
テル化されたカルボキシル基を形成している。こ
のような基R は例えばメトキシ基、エトキシ
基、n−プロポキシ基またはイソプロポキシ基の
ような低級アルコキシ基であつて、これらはカル
ボニル基といつしよにエステル化されたカルボキ
シル基を形成しており、これらを殊に2−セフエ
ム化合物においては容易に遊離カルボキシル基に
または他の官能的に変えられたカルボキシル基に
変えることができる。 基−C(=O)−といつしよに特に容易に脱離
することのできるエステル化されたカルボキシル
基を形成しているエーテル化されたヒドロキシル
基R は、例えば、ハロゲン原子として原子量が
19以上のものをもつている2−ハロゲノ−低級ア
ルコキシ基である。このような基は基−C(=
O)−といつしよに、中性または弱酸性条件下で
化学的還元剤例えば含水酢酸の存在下で亜鉛で処
理することにより容易に脱離することのできるエ
ステル化されたカルボキシル基またはこのような
基に容易に変えることのできるエステル化された
カルボキシル基を形成している。このような基は
例えば2・2・2−トリクロルエトキシ基または
2−ヨードエトキシ基、あるいは2−ヨードエト
キシ基に容易に変えることのできる2−クロルエ
トキシ基または2−ブロムエトキシ基である。 さらに、基R は、そのアリール基が殊に単環
式の好ましくは置換されている芳香族炭化水素基
であるアリールメトキシ基であることもできる。
このような基は、中性または酸性条件下で照射好
ましくは紫外線照射によつて容易に脱離すること
のできるエステル化されたカルボキシル基を基−
C(=O)−といつしよに形成している。このよ
うなアリールメトキシ基におけるアリール基は殊
に低級アルコキシフエニル基例えばメトキシフエ
ニル基〔そのメトキシ基は主として3−、4−お
よび(または)5−位置にあるものとする〕およ
び(または)とりわけニトロフエニル基(そのニ
トロ基は好ましくは2−位置にあるものとする)
である。このような基は特に低級アルコキシ−、
例えばメトキシ−および(または)ニトロ−ベン
ジルオキシ基、主として3−または4−メトキシ
ベンジルオキシ基、3・5−ジメトキシベンジル
オキシ基、2−ニトロベンジルオキシ基または
4・5−ジメトキシ−2−ニトロベンジルオキシ
基である。 さらに、エーテル化されたヒドロキシルR
は、酸性条件下で例えばトリフルオル酢酸または
ぎ酸で処理することにより容易に脱離できるエス
テル化されたカルボキシル基を基−C(=O)−
といつしよに形成している基であることもでき
る。このような基は主として、そのメチル基が置
換されている場合のある炭化水素基殊に脂肪族ま
たは芳香族炭化水素基例えばメチル基のような低
級アルキル基および(または)フエニル基によつ
てポリ置換されているかまたは電子供与性置換基
をもつ炭素環式アリール基によつてまたは環構成
員として酸素またはいおう原子をもつ芳香族性の
複素環式基によつてモノ置換されているメトキシ
基であるかまたはそのメチル基が多環式脂肪族炭
化水素基における環構成員またはオキサ脂環式ま
たはチア脂環式基における酸素またはいおう原子
に対するα−位置を占める環構成員を成している
ようなメトキシ基である。 この種類のポリ置換されたメトキシ基のうちで
好ましいものはt−低級アルコキシ基例えばt−
ブチルオキシ基またはt−ペンチルオキシ基、置
換されたもしくは未置換のジフエニルメトキシ
基、例えばジフエニルメトキシ基または4・4′−
ジメトキシ−ジフエニルメトキシ基、さらに2−
(4−ビフエニリル)−2−プロピルオキシ基であ
り、上記の置換されたアリール基または複素環式
基をもつメトキシ基は例えば4−メトキシベンジ
ルオキシ基や3・4−ジメトキシベンジルオキシ
基のようなα−低級アルコキシフエニル−低級ア
ルコキシ基である。 さらに、基R は加水分解によつて例えば弱塩
基性または弱酸性条件下で脱離することのできる
エステル化されたカルボキシル基を基−C(=
O)−といつしよに形成しているエーテル化され
たヒドロキシル基であることもできる。このよう
な基は好ましくは活性化されたエステル基を基−
C(=O)−といつしよに形成しているエーテル
化されたヒドロキシル基例えば4−ニトロフエニ
ルオキシ基や2・4−ジニトロフエニルオキシ基
のようなニトロフエニルオキシ基、4−ニトロベ
ンジルオキシ基のようなニトロフエニル低級アル
コキシ基、4−ヒドロキシ−3・5−t−ブチル
−ベンジルオキシ基のようなヒドロキシ−低級ア
ルキル−ベンジルオキシ基、2・4・6−トリク
ロルフエニルオキシ基や2・3・4・5・6−ペ
ンタクロルフエニルオキシ基のようなポリハロゲ
ノフエニルオキシ基である。 また、基R は水素添加分解条件の下で分裂で
きるエステル化されたカルボキシル基をカルボニ
ル基−C(=O)−といつしよに形成しているエ
ーテル化されたヒドロキシル基であることもで
き、これは例えばベンジルオキシ基、4−メトキ
シベンジルオキシ基または4−ニトロベンジルオ
キシ基のような例えば低級アルコキシ基やニトロ
基で置換されていることのできるα−フエニル低
級アルコキシ基である。 炭素原子を7個まで、好ましくは4個までもつ
低級アルキル基としてのR3は好ましくはメチル
基またはさらにエチル基、n−プロピル基、ヘキ
シル基またはヘプチル基である。 容易に脱離できるシリル基としてのR3は低級
アルキル基、またはフエニル低級アルキル基によ
つて置換されているのが好ましい。このような基
の例は主としてトリメチルシリル基のようなトリ
低級アルキルシリル基である。 容易に脱離できる他のヒドロキシ保護基として
のR3は例えばベンジル基やジフエニルメチル基
のようなα−フエニル−低級アルキル基であつ
て、そのフエニル核の置換基として例えばエステ
ル化またはエーテル化されたヒドロキシル基例え
ばふつ素、塩素または臭素原子のようなハロゲン
原子またはメトキシ基のような低級アルコキシ基
が挙げられる。 塩は、殊にカルボキシル基、スルホ基またはホ
スホノ基のような酸性基をもつ式の化合物の
塩、主として金属塩またはアンモニウム塩、例え
ばナトリウム、カリウム、マグネシウムまたはカ
ルシウムの塩のようなアルカリ金属またはアルカ
リ土類金属の塩、ならびにアンモニアまたは適当
な有機アミンとのアンモニウム塩である。塩の形
成に使用できる有機アミンはとりわけ脂肪族、脂
環式、脂環−脂肪族および芳香脂肪族の第1、第
2または第3モノアミン、ジアミンまたはポリア
ミンならびに複素環式塩基であつて、このような
アミンはトリエチルアミンのような低級アルキル
アミン、2−ヒドロキシエチルアミン、ビス−
(2−ヒドロキシエチル)−アミンまたはトリス
(2−ヒドロキシエチル)−アミンのようなヒドロ
キシ−低級アルキルアミン、4−アミノ安息香酸
−2−ジエチルアミノ−エチルエステルのような
カルボン酸の塩基性脂肪族エステル、1−エチル
ピペリジンのような低級アルキレンアミン、ビシ
クロヘキシルアミンのようなシクロアルキルアミ
ンまたはN・N′−ジベンジルエチレンジアミン
のようなベンジルアミンおよびピリジン、コリジ
ンまたはキノリンのようなピリジン型の塩であ
る。また、塩基性基をもつ式の化合物は酸付加
塩例えば塩酸、硫酸またはりん酸のような無機酸
または適当な有機カルボン酸またはスルホン酸例
えばトリフルオル酢酸またはp−トルエンスルホ
ン酸との酸付加塩を形成することができる。酸性
基と塩基性基とを有する式の化合物は分子内塩
の形すなわちツビツターイオンの形であることも
できる。 本発明による化合物は薬理的に価値ある性質を
示しまたはこのような性質をもつ化合物の製造用
中間体として使用できる。式において例えば、
R2がヒドロキシル基であるかまたは生理学的条
件の下で容易に脱離することのできるエステル化
されたカルボキシル基をカルボニル基といつしよ
に形成しているエーテル化されたヒドロキシル基
でありそしてR3が低級アルキル基でありそし
て7β−N−アシル基中に存在する場合のある官
能性基例えばアミノ基が通常遊離の形で存在する
ような化合物または塩形成基をもつこのような化
合物の塩は、非経腸的および(または)経口的に
投与する場合に、微生物例えばグラム陽性菌例え
ばスタフイロコカス・オーリウス
(Staphylococcus aureus)、ストレプトコカス・
ピオゲネス(Streptococcus pyogenes)および
デイプロコカス・プニユーモニエ(Diplococcus
pneumoniae)(例えばマウスでは約0.001〜0.02
g/Kgs.c.またはp.o.の投与量で)およびグラム
陰性菌例えばエシエリチア・コリ(Escherichia
coli)、サルモネラ・チフイムリウム
(Salmonella typhimurium)、シゲルラ・フレク
スネリ(Shigella flexneri)、クレブシルラ・プ
ニユモニエ(Klebsiella pneumoniae)、エンテロ
バクター・クロアカエ(Enterobacter
cloacae)、プロテウス・ブルガリス(Proteus
vulgaris)、プロテウス・レツトゲリ(Proteus
rettgeri)およびプロテウス・ミラビリス
(Proteus mirabilis)(例えばマウスにおいて約
0.001〜0.15g/Kgs.c.またはp.o.の投与量で)に
対し、殊にペニシリン抵抗性細菌にも、少い毒性
で有効である。故に、これら新化合物を例えば抗
生活性な製剤の形で相当する感染の処置に使うこ
とができる。 式の化合物の2−セフエム異性体、又は官能
基が保護されている式の化合物は、例えば下記
のように簡単に上記の薬理活性な化合物に変える
ことのできる価値ある中間体である。 主として、式()の3−セフエム化合物、さ
らに相当する2−セフエム化合物ならびに塩形成
基をもつこれら化合物の塩殊に医薬的に使用でき
る無毒の塩例えば前項で挙げた塩において、Ra
はフエニル基、4−ヒドロキシフエニル基のよう
なヒドロキシフエニル基、2−または3−チエニ
ル基のようなチエニル基、1・4−シクロヘキサ
ジエニル基またはmは0または1であり、そして
bは水素原子であるかまたはmが0である場合
にはRbはアミノ基、保護されたアミノ基例えば
アシルアミノ基例えばt−ブトキシカルボニルア
ミノ基のようなα−位置で高度に分枝した低級ア
ルコキシカルボニルアミノ基、2・2・2−トリ
クロルエトキシカルボニルアミノ基、2−ヨード
エトキシカルボニルアミノ基または2−ブロムエ
トキシカルボニルアミノ基のような2−ハロゲノ
低級アルコキシカルボニルアミノ基、または低級
アルコキシ置換またはニトロ置換されている場合
のあるフエニル低級アルコキシカルボニルアミノ
基例えば4−メトキシベンジルオキシカルボニル
アミノ基、またはヒドロキシル基であり(なお、
aがフエニル基またはヒドロキシフエニル基で
ある場合にmは1であるのが好ましい)、R2は主
としてヒドロキシル基、さらに2−位置でハロゲ
ン原子例えば塩素、臭素またはよう素原子で置換
されている場合のある低級アルコキシ基殊にα−
位置で高度に分枝した低級アルコキシ基例えばt
−ブトキシ基、2−ハロゲノ−低級アルコキシ基
例えば2・2・2−トリクロルエトキシ基、2−
ヨードエトキシ基または2−ブロムエトキシ基、
または例えばメトキシ基のような低級アルコキシ
基で置換されている場合のあるジフエニルメトキ
シ基例えばジフエニルメトキシ基または4・4′−
ジメトキシ−ジフエニルメトキシ基、p−ニトロ
ベンジルオキシ基、さらにトリメチルシリルオキ
シ基のようなトリ低級アルキルシリルオキシ基で
ありそしてR3は低級アルキル基殊にメチル基、
トリメチルシリル基のようなトリ低級アルキルシ
リル基、または塩素原子や臭素原子のようなハロ
ゲン原子またはメトキシ基のような低級アルコキ
シ基で置換されていることのできるベンジル基ま
たはジフエニルメチル基である。 本発明は主として7β−(D−α−アミノ−α
−Ra−アセチルアミノ)−3−低級アルコキシ−
3−セフエム−4−カルボン酸(Raはフエニル
基、4−ヒドロキシフエニル基、2−チエニル
基、又は1・4−シクロヘキサジエニル基であ
り、そして低級アルコキシは炭素原子を4個まで
もつもの例えばエトキシまたはn−ブトキシ、し
かし主にメトキシである)およびそれらの分子内
塩、およびとりわけ3−メトキシ−7β−(D−
α−フエニル−グリシルアミノ)−3−セフエム
−4−カルボン酸およびその分子内塩の製造に関
する。これら化合物は、前記の投与量において殊
に経口投与の場合に、著しい抗生作用をグラム陽
性菌および殊にグラム陰性菌に対して少い毒性を
もつて示す。 式()の化合物において基−O−R3はカル
ボキシル基に対してトランス位置(クロトン酸構
造)またはシス位置(イソクロトン酸構造)であ
ることができる。 式()の原料において脱離される基Yは例え
ば基−S−R4、式中のいおう原子にチオ基−S
−において結合している基−SO2−R5またはさら
に基−S−SO2−R5である。 基−S−R4においてR4は炭素原子15個まで、
好ましくは9個までをもつ置換されたもしくは未
置換の芳香族複素環式基であつて、この基は環窒
素原子少くとも1個と場合によつては酸素または
いおう原子のような他の環へテロ原子1個とをも
ちそしてこの基はその環窒素原子に2重結合して
いる環炭素原子において式中のチオ基−S−に結
合しているものとする。このような基は単環式ま
たは2環式でありそして例えばメチル基やエチル
基のような低級アルキル基、メトキシ基やエトキ
シ基のような低級アルコキシ基、ふつ素原子や塩
素原子のようなハロゲン原子またはフエニル基の
ようなアリール基で置換されていることができ
る。 このような基R4は例えば芳香族性をもつ単環
式の5員のチアジアザ環式、チアトリアザ環式、
オキサジアザ環式またはオキサトリアザ環式基、
しかし殊に芳香族性をもつ単環式の5員のジアザ
環式、オキサアザ環式またはチアザ環式基、また
は主にその複素環部分が5員から成りそして芳香
族性をもつ相当するベンズジアザ環式、ベンズオ
キサアザ環式またはベンズチアザ環式基であつ
て、基R4においては置換可能な環窒素原子は例
えば低級アルキル基で置換されていることができ
る。このような基R4の例は1−メチル−イミダ
ゾール−2−イル基、1・3−チアゾール−2−
イル基、1・3・4−チアジアゾール−2−イル
基、1・3・4・5−チアトリアゾール−2−イ
ル基、1・3−オキサゾール−2−イル基、1・
3・4−オキサジアゾール−2−イル基、1・
3・4・5−オキサトリアゾール−2−イル基、
2−キノリル基、1−メチル−ベンズイミダゾー
ル−2−イル基、ベンズオキサゾール−2−イル
基、および殊にベンズチアゾール−2−イル基で
ある。さらに、基R4として有機カルボン酸また
はチオカルボン酸のアシル基、例えば炭素原子18
個まで、好ましくは10個までをもつ置換されてい
ることのできる脂肪族、脂環式、芳香脂肪族また
は芳香族のアシル基またはチオアシル基、例えば
アセチル基やプロピオニル基のような低級アルカ
ノイル基、チオアセチル基やチオプロピオニル基
のような低級チオアルカノイル基、シクロヘキサ
ンカルボニル基のようなシクロアルカンカルボニ
ル基、シクロヘキサンチオカルボニル基のような
シクロアルカンチオカルボニル基、ベンゾイル
基、チオベンゾイル基、ナフチルカルボニル基、
ナフチルチオカルボニル基、複素環式カルボニル
基またはチオカルボニル基例えば2−、3−また
は4−ピリジルカルボニル基、2−または3−テ
ノイル基、2−または3−フロイル基、2−、3
−または4−ピリジルチオカルボニル基、2−ま
たは3−チオテノイル基、2−または3−チオフ
ロイル基、または置換基例えばメチル基のような
低級アルキル基、ふつ素原子や塩素原子のような
ハロゲン原子、メトキシ基のような低級アルコキ
シ基、フエニル基のようなアリール基またはフエ
ニルオキシ基のようなアリールオキシ基によつて
モノ−またはポリ置換された相当するアシル基ま
たはチオアシル基がある。 基−SO2−R5および−S−SO2−R5において、
R5は炭素原子18個まで好ましくは10個までをも
つそして置換されていることのできる殊に脂肪
族、脂環式、芳香脂肪族または芳香族炭化水素基
である。適する基R5は例えば置換基例えばメト
キシ基のような低級アルコキシ基、ふつ素、塩素
または臭素のようなハロゲン原子、フエニル基の
ようなアリール基、フエニルオキシ基のようなア
リールオキシ基によつてモノ−またはポリ−置換
されていることのできるアルキル基殊にメチル
基、エチル基またはブチル基のような低級アルキ
ル基、アリル基やブテニル基のようなアルケニル
基、シクロペンチル基やシクロヘキシル基のよう
なシクロアルキル基、または置換基すなわちメチ
ル基のような低級アルキル基、メトキシ基のよう
な低級アルコキシ基、ふつ素、塩素または臭素の
ようなハロゲン原子、フエニル基のようなアリー
ル基、フエニルオキシ基のようなアリールオキシ
基またはニトロ基によつてモノ−またはポリ−置
換されていることのできるナフチル基または殊に
フエニル基、例えばフエニル基、o−、m−また
は好ましくはp−トリル基、o−、m−または好
ましくはp−メトキシフエニル基、o−、m−ま
たはp−クロルフエニル基、p−ビフエニリル
基、p−フエノキシフエニル基、p−ニトロフエ
ニル基あるいは1−または2−ナフチル基であ
る。 式()の原料において、R は殊に穏和な条
件の下で脱離することのできるエステル化された
カルボキシル基を基−C(=O)−といつしよに
形成しているエーテル化されたヒドロキシル基R
であるのが好ましく、このカルボキシル保護基
において存在する場合のある官能性基はこれ
をそれ自体公知の方法によつて保護しておくこと
ができる。基R は例えば殊にハロゲン置換され
ている場合のある低級アルコキシ基例えばメトキ
シ基、α−位置で高度に分枝した低級アルコキシ
基例えばt−ブトキシ基または2−ハロゲノ低級
アルコキシ基(ハロゲンは例えば塩素、臭素また
はよう素である)、主に2・2・2−トリクロル
エトキシ基、2−ブロムエトキシ基または2−ヨ
ードエトキシ基、または例えばメトキシ基のよう
な低級アルコキシ基やニトロ基で置換されている
ことのできる−1−フエニル低級アルコキシ基例
えば上記のように置換されていることのできるベ
ンジルオキシ基またはジフエニルメトキシ基例え
ばベンジルオキシ基、4−メトキシベンジルオキ
シ基、4−ニトロベンジルオキシ基、ジフエニル
メトキシ基または4・4′−ジメトキシ−ジフエニ
ルメトキシ基、またはさらに塩素原子のようなハ
ロゲン原子である。 式()の原料においてR3は好ましくは低級
アルキル基殊にメチル基またはヒドロキシ保護基
としては好ましくは置換されたシリル基殊に
トリメチルシリル基またはベンジル基やジフエニ
ルメチル基のようなα−フエニル低級アルキル基
である。 前記の閉環反応で使うのに適する塩基は殊に強
い有機または無機塩基である。殊に2環式アミジ
ン例えば1・5−ジアザビシクロ〔4・3・0〕
ノナ−5−エンまたは1・5−ジアザビシクロ
〔5・4・0〕ウンデカ−5−エンのようなジア
ザビシクロアルケン、置換(例えば低級アルキル
基でポリ置換)されたグアニジン例えばテトラメ
チルグアニジン、さらに金属塩基例えばアルカリ
金属殊にリチウム、ナトリウムまたはカリウムの
水素化物、アミドまたはアルコラート、例えば水
素化ナトリウム、リチウムジイソプロピルアミド
のようなリチウムジ低級アルキルアミド、カリウ
ム−t−ブチラートのようなカリウム低級アルカ
ノラートが強調される。式()におけるR
ハロゲン原子例えば塩素原子である化合物は第3
有機窒素塩基例えばトリエチルアミンのようなト
リ低級アルキルアミンを使つて環化させることも
できる。この場合にはアルコール例えばt−ブタ
ノールのような低級アルカノールの存在の下では
式()および(または)2−セフエム異性体の
相当するエステルが得られる。 本発明による反応は、これを適当な不活性溶媒
例えばヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼンまた
はトルエンのような脂肪族、脂環式または芳香族
炭化水素、塩化メチレンのようなハロゲン化され
た炭化水素、エーテル例えばジエチルエーテルの
ようなジ低級アルキルエーテル、ジメトキシエタ
ンのようなジ低級アルコキシ低級アルカン、ジオ
キサンやテトラヒドロフランのような環状エーテ
ルまたはメタノール、エタノールまたはt−ブタ
ノールのような低級アルカノールまたはその混合
物の中で室温または40〜50℃の僅かな加熱の下
で、所望ならば窒素のような不活性ガス中で行
う。 式()におけるYが基−S−R4例えば2−
ベンズチアゾリルチオ基である化合物を前記の塩
基例えば1・5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕
ウンデカ−5−エンで処理する場合には、式 H−SO2−R5 で表わされるスルフイン酸例えばp−トルエンス
ルフイン酸を加えることによつて、式()およ
び2−セフエム異性体の化合物の収率を高めるこ
とができる。 本発明による閉環反応では、原料および反応条
件によつて、式()または対応する2−セフエ
ム異性体の単一な化合物またはそれらの混合物が
得られる。得られた混合物をそれ自体公知の方法
によつて、例えば適当な分離方法例えばシリカゲ
ルや酸化アルミニウムのような適当な吸着剤と溶
離剤とを使ラクロマトグラフイ(カラム、ペーパ
ーまたは層クロマトグラフイ)を含めた吸着−分
別溶離法またはさらに分別結晶化、溶媒分配など
によつて分離することができる。 薬理活性な最終生成物の製造に適する得られた
式(A)および(B)の化合物は、これをそ
れ自体公知の種々な追加工程によつてこのような
活性の最終生成物に変えることができる。 すなわち、本発明方法によつて得た式()の
化合物またはその2−セフエム異性体において、
ヒドロキシ保護基R3は容易に脱離して水素原子
で置換することができシリル基は加水分解、アル
コーリシスまたはアシドリシス(例えば水、メタ
ノールやエタノールのようなアルコールまたは酢
酸のような酸で処理する)によつて脱離される。
置換されたもしくは未置換のα−フエニル低級ア
ルキル基例えばベンジル基またはジフエニルメチ
ル基を脱離するには、例えばアシドリシス(例え
ば塩酸や硫酸のような無機酸またはぎ酸や殊にト
リフルオル酢酸のような有機酸で処理する)また
は水素化分解(例えばパラジウムのような触媒の
存在下で水素で処理する)によつて行う。こうし
て生成した3−ヒドロキシ化合物は主に3−セフ
エム体である。また、ヒドロキシ保護基R3を選
択的に、すなわちカルボキシル保護基R を同時
に脱離することなく、脱離させることもできる。 本発明方法によつて得られた式−C(=O)−
の保護殊にエステル化されたカルボキシル基
をもつ式()またはその2−セフエム異性体の
化合物において、この基を例えばその基R の種
類によつてそれ自体公知の方法によつて遊離カル
ボキシル基に変えることができる。すなわち、エ
ステル化(例えば低級アルキル基殊にメチル基ま
たはエチル基によつてまたはベンジル基によつて
エステル化)されたカルボキシル基は、殊にこの
基が2−セフエム化合物にある場合に、弱塩基性
媒質中で加水分解することにより、例えばアルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物または
炭酸塩例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリ
ウムの水溶液で好ましくは約9〜10のPH値でそし
て場合によつては低級アルカノールの存在の下で
処理することにより、遊離カルボキシル基に変え
ることができる。適当な2−ハロゲノ低級アルキ
ル基でエステル化されたカルボキシル基はこれを
例えば化学的還元剤例えば亜鉛のような金属また
は2価クロム塩例えば2価クロムの塩化物のよう
な還元性金属塩で、一般にその金属によつて発生
期の水素を生成することのできる水素給体例えば
酸主に酢酸またはぎ酸あるいはアルコール(好ま
しくはこれらに水を加える)の存在の下で処理す
ることによつて、また適当なアリールメチル基で
エステル化されたカルボキシル基はこれを例えば
照射によつて〔好ましくはそのアリールメチル基
が3−、4−および(または)5−位置において
例えば低級アルコキシ基および(または)ニトロ
基で置換されている場合のあるベンジル基であれ
ば例えば290mμ以下の紫外線を使いそしてその
アリールメチル基が例えば2−位置でニトロ基に
よつて置換されたベンジル基であれば例えば290
mμ以上の長波長紫外線を使う〕、またt−ブチ
ル基やジフエニルメチル基のような適当に置換さ
れたメチル基でエステル化されたカルボキシル基
はこれを例えばぎ酸またはトリフルオル酢酸のよ
うな適当な酸性剤で、場合によつてはフエノール
やアニソールのような親核性化合物を加えて処理
することによつて、また活性エステル化されたカ
ルボキシル基およびまた無水物の形にあるカルボ
キシル基はこれを加水分解例えば塩酸、炭酸水素
ナトリウム水溶液またはPH約7〜9のリン酸カリ
ウム緩衝水溶液のような酸性または弱塩基性剤で
処理 式()の化合物およびその2−セフエム異性
体の塩はそれ自体公知の方法によつて作られる。
すなわち、酸性基をもつこれら化合物を適当なカ
ルボン酸のアルカリ金属塩のような金属化合物例
えばα−エチルカプロン酸のナトリウム塩または
アンモニアまたは適当な有機アミンで処理するこ
とによつて、その塩を生成することができる。こ
の目的には、その塩形成剤を化学量論的量または
僅かに過剰な量で使うのが好ましい。また、塩基
性基をもつ式()の化合物またはその2−セフ
エム異性体の酸付加塩は常法によつて、例えば酸
または適当な陰イオン交換剤で処理することによ
つて得られる。塩形成するアミノ基と遊離カルボ
キシル基とをもつ式()の化合物またはその2
−セフエム異性体の分子内塩は、例えばその酸付
加塩のような塩も等電点まで例えば弱塩基で中和
するかまたは液状イオン交換剤で処理することに
よつて生成される。 塩はこれを常法により遊離化合物に変えること
ができる。例えば、金属塩およびアンモニウム塩
を適当な酸で処理することによつて、また酸付加
塩を例えば適当な塩基性剤で処理することによつ
て、遊離化合物に変えることができる。 得られた異性体混合物は、これをそれ自体公知
の方法によつて、例えばジアステレオマー混合物
はこれを例えば分別結晶化、吸着クロマトグラフ
イ(カラムクロマトグラフイまたは薄層クロマト
グラフイ)または他の適当な分離方法によつて個
個の異性体に分けることができる。得られたラセ
ミ体は、これを常法によつて、適当ならば適当な
塩形成基を導入した後に、例えば光学活性の塩形
成剤とのジアステレオマー塩混合物を生成し、こ
の混合物を各ジアステレオマー塩に分けそしてこ
うして分けたジアステレオマー塩を遊離化合物に
変えることによつて、または光学活性の溶媒から
分別結晶化することによつて、個々の対掌体に分
けることができる。 本発明は、その工程で中間体として生成する化
合物を原料として使いそして残りの工程段階を行
うかまたはその工程を任意の段階で中断するよう
な具体例をも包含する。さらに、原料を誘導体の
形で使うことができるしまたはその反応中に生成
させることができる。 なお、原料および反応条件としては、頭初に殊
に好ましいものとして挙げた化合物が得られるよ
うに選ぶのが好ましい。 式()の原料において脱離される基Yは基−
SO2−R5(R5は前に、しかし殊に好ましいものと
して挙げた意味をもつ)であるのが好ましい。 本発明は、適切な容易に入手できる原料例えば
殊に醗酵合成できるペニシリンGまたはVの1−
オキシドおよび6−アミノ−ペニシラン酸の1−
オキシド(それらの反応性基を任意公知の方法に
よつて保護しておきそして当該反応の後に再び容
易に遊離させることができる)から出発しそして
本発明方法で必要な中間生成物が高収率で製造さ
れるという点で、従来公知の方法よりも優れてい
る。 本発明方法で使う式()の原料は例えば次の
反応工程によつて製造される。 上記式()〜()中、R
【式】を表わし、R はHを表 わす。 式()の原料化合物は公知であつて、公知の
方法によつて作られる。 式(a)の化合物も公知であつて、オランダ
特許第72/08671号明細書に記載の方法によつて
作られる。 式(b)、(c)、(a)、(b)、(
c)、(a)、(b)、(c)、(a)、(
b)
および(c)におけるR 、R 、R および

又はRa、Rbおよびmはそれぞれが先に式()
の下で与えた意味をもつている新化合物ならびに
それらの製法は次のように調製される。 式(b)の化合物は、式()の化合物を式 HSO2−R5 で表わされるスルフイン酸または式 N≡C−SO2−R5 で表わされるスルホニルシアナイドと反応させる
ことにより作られる。この反応を不活性溶媒また
は溶媒混合物、例えば塩素化のようなハロゲン化
されている場合のある脂肪族、脂環式または芳香
族炭化水素例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘ
キサン、ベンゼン、トルエン、塩化メチレン、ク
ロロホルムまたはクロルベンゼン、脂肪族、脂環
式または芳香族アルコール例えばメタノールやエ
タノールのような低級アルカノール、シクロヘキ
サノールまたはフエノール、ポリヒドロキシ化合
物例えばポリヒドロキシアルカン例えばエチレン
グリコールやプロピレングリコールのようなジヒ
ドロキシ低級アルカン、アセトンやメチルエチル
ケトンのような低級ケトン、ジエチルエーテル、
ジオキサンまたはテトラヒドロフランのようなエ
ーテル性溶媒、ジメチルホルムアミドやジメチル
アセトアミドのような低級カルボン酸アミド、ジ
メチルスルホキシドのような低級ジアルキルスル
ホキシドその他またはそれらの混合物の上で行
う。 この反応を室温または好ましくは高めた温度例
えば使用溶媒の沸点で、所望ならば窒素のような
不活性ガス中で行う。 式N≡C−SO2−R5のスルホニルシアナイドと
の反応はハロゲン陰イオンを生成する化合物を加
えることにより促進される、ハロゲン陰イオンを
生ずる化合物としては、例えば第4アンモニウム
ハライド殊に相当する塩化物および臭化物、例え
ばその低級アルキル基において例えばフエニル基
のようなアリール基によつてモノ−またはポリ−
置換されている場合のあるテトラ低級アルキルア
ンモニウムハライド例えばテトラエチル−または
ベンジル−トリエチル−アンモニウム−クロライ
ドおよび−ブロマイドが適する。このハロゲン陰
イオンを生ずる化合物を約1〜50モル%、好まし
くは約2〜5モル%の量で加える。 式(b)および(c)の化合物は同様に、
式(a)の化合物を式 Mn+-SO2−R5o で表わされる重金属スルフイン酸塩または式 Mn+-S−SO2−R5o で表わされる重金属のチオスルホン酸塩と反応さ
せることによつて作られる。なお、Mは重金属陽
イオンでありそしてnはこの金属イオンの原子価
である。重金属のスルフイン酸塩およびチオスル
ホン酸塩としては殊にその使用する反応媒質中で
の溶解度積が反応中に生成する重金属化合物Mn+
-S−R4oのものよりも大きいようなものが適す
る。適する重金属陽イオンMn+は殊に特に難溶性
の硫化物を形成するものである。このような陽イ
オンとして例えば銅、水銀、銀およびすずの1価
または2価陽イオンであつて、このうち銅の2価
陽イオンおよび銀の1価陽イオンが好ましい。 これら重金属のスルフイン酸塩またはチオスル
ホン酸塩をそれ自体加えることができるしまたは
反応の場において例えば式 HSO2−R5 で表わされるスルフイン酸または式 H−S−SO2−R5 で表わされるチオスルホン酸あるいはそれらの可
溶性塩例えばナトリウム塩のようなアルカリ金属
塩と重金属塩(すなわち、その溶解度積が生成す
る重金属スルフイン酸塩またはチオスルホン酸塩
の溶解度積より大きいような重金属塩、例えば硝
酸銀、酢酸第2水銀、硫酸第2銅のような重金属
硝酸塩、酢酸塩または硫酸塩またはさらに塩化す
ず()・2水和物のような可溶性塩化物)とか
ら生成させることができる。 式(a)の化合物を式 Mn+-SO2−R5o で表わされる重金属スルフイン酸塩または式 Mn+-S−SO2−R5o で表わされる重金属チオスルホン酸塩と反応させ
るには、不溶性有機溶媒、水または水と水に混和
する溶媒との混合物の中で行うことができる。適
する不活性有機溶媒は例えば脂肪族、脂環式また
は芳香族炭化水素例えばペンタン、ヘキサン、シ
クロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンま
たは脂肪族、脂環式または芳香族アルコール例え
ばメタノールやエタノールのような低級アルカノ
ール、シクロヘキサノールまたはフエノール、ポ
リヒドロキシ化合物例えばジヒドロキシ低級アル
カン例えばエチレングリコールやプロピレングリ
コールのようなポリヒドロキシアルカン、カルボ
ン酸エステル例えば酢酸エチルのような低級アル
カンカルボン酸低級アルキルエステル、アセトン
やメチルエチルケトンのような低級ケトン、エー
テル性溶媒例えばジオキサン、テトラヒドロフラ
ンまたはジメトキシエタンのようなポリエーテ
ル、ジメチルホルムアミドのような低級カルボン
酸アミド、アセトニトリルのような低級アルキル
ニトリルまたはジメチルスルホキシドのような低
級スルホキシドである。この反応は、水中でまた
は殊に乳濁液を含めた水と上記溶媒の1つとの混
合物中では有機溶媒中でよりも一般にかなり早く
進行する。 反応温度は一般に室温であるが、反応を遅くす
るために温度を低めまたは反応を促進するために
使用溶媒の沸点まで高めることができる。この場
合に常圧または高めた圧力の下で行うことができ
る。 得られた式()の化合物において、基R
またはR を他の基R 、R またはR
に変え
ることができ、この場合には式()の化合物に
おいてこれらの基を相互変換するのに挙げたのと
同様の反応を採用することができる。 段階(2)および(3)または(2a)においては、式
()の化合物をそのメチレン基をオキソ基に酸
化して式()の化合物に変えることができる。 この式()の化合物におけるメチレン基を酸
化分裂してオキソ基となすには、オゾンで処理し
て式()のオゾニド化合物を生成させながら行
うことができる。この場合に、一般に溶媒例えば
アルコール例えばメタノールやエタノールのよう
な低級アルカノール、ケトン例えばアセトンのよ
うな低級アルカノン、ハロゲン化されている場合
のある脂肪族、脂環式または芳香族炭化水素例え
ば塩化メチレンまたは4塩化炭素または含水混合
物を含めた溶媒混合物の存在下でそして冷却また
は僅かに加熱(例えば約−90℃〜+40℃の温度)
の下でオゾンを使う。 こうして中間体として得られる式(a)のオ
ゾニドを、所望ならば単離せずに、式 Mn+-SO2−R5o で表わされる重金属スルフイン酸塩または式 Mn+-S−SO2−R5o で表わされる重金属チオスルホン酸塩と、先に述
べた式(a)の化合物を式(b)または(
c)の化合物に変える反応と同様に反応させるこ
とによつて、式(b)または(c)の化合物
に変えることができる。 段階(3)において式()のオゾニドを還元分裂
して式()の化合物にすることができる。この
場合には、接触的に活性化された水素例えばニツ
ケル触媒またはパラジウム触媒(好ましくは、炭
酸カルシウムやカーボンのような適当な担体に担
持する)のような重金属水素添加触媒の存在下で
の水素を使うかあるいは化学的還元剤例えば重金
属合金または重金属アマルガムを含めた還元性重
金属例えば亜鉛を水素給体例えば酢酸のような酸
または低級アルカノールのようなアルコールの存
在下でまたは還元性無機塩例えばよう化ナトリウ
ムのようなアルカリ金属よう化物を水素給体例え
ば酢酸のような酸の存在下で使うかまたは還元性
硫化物例えばジメチルサルフアイドのようなジ低
級アルキルサルフアイド、還元性有機りん化合物
例えば置換されたもしくは未置換の脂肪族または
芳香族炭化水素基を置換基としてもつていること
のできるホスフイン例えばトリ−n−ブチルホス
フインのようなトリ低級アルキルホスフインまた
はトリフエニルホスフインのようなトリアリール
ホスフイン、さらに置換されたもしくは未置換の
脂肪族炭化水素基を置換基としてもつているホス
フアイト例えばトリメチルホスフアイトのような
トリ低級アルキルホスプアイト(一般には相当す
るアルコール付加物の形で)または置換されたも
しくは未置換の脂肪族炭化水素基を置換基として
もつている亜りん酸トリアミド例えばヘキサメチ
ル亜りん酸トリアミド(好ましくはメタノール付
加物の形で)のようなヘキサ低級アルキル−亜り
ん酸トリアミド、またはテトラシアノエチレンを
使うことができる。前記の生成したオゾニドを、
一般には単離しないで、通常はその製造に使つた
条件の下で、すなわち適当な溶媒または溶媒混合
物の中でそして冷却または僅かに加熱の下で分裂
させる。 式()のエノール化合物は互変異性体のケト
形であることもできる。 式(a)のエノール化合物は、これを式 Mn+-SO2−R5o で表わされる重金属スルフイン酸塩または式 Mn+-S−SO2−R5o で表わされる重金属チオスルホン酸塩と、先に述
べた式(a)の化合物を式(b)または(
c)の化合物となす反応に同様に反応させること
によつて、式(b)または(c)の化合物に
変えることができる。 得られた式()の化合物において、基R
またはR を他の基R 、R またはR
に変え
ることができる。この場合には、式()の化合
物においてこれらの基を相互変換するために述べ
たのと同様の反応を採用することができる。 段階(4)においては式()のエノール化合物を
エーテル化して式()の化合物に変える。 式()の低級アルキルエノールエーテルおよ
び置換されたもしくは未置換のα−フエニル低級
アルキルエノールエーテルを製造するには、エー
テル化剤として例えば相当するジアゾ化合物例え
ばジアゾメタン、ジアゾエタンまたはジアゾ−n
−ブタンのようなジアゾ低級アルカンまたはフエ
ニルジアゾメタンやジフエニルジアゾメタンのよ
うな置換されていることのできるα−フエニルジ
アゾ低級アルカンを使う。これらエーテル化剤を
適当な不活性溶媒例えば脂肪族、脂環式または芳
香族炭化水素例えばヘキサン、シクロヘキサン、
ベンゼンまたはトルエン、ハロゲン化された脂肪
族炭化水素例えば塩化メチレン、低級アルカノー
ル例えばメタノール、エタノールまたはt−ブタ
ノール、またはエーテル例えばジエチルエーテル
のようなジ低級アルキルエーテルまたはテトラヒ
ドロフランやジオキサンのようなジ低級アルキル
エーテルは溶媒混合物の存在下の下でそしてそれ
らジアゾ化物の種類によつて冷却、室温または僅
かな加熱の下で、さらに必要あれば密閉容器内で
そして(または)窒素ガスのような不活性ガスの
中で使う。 また、式()のエノール化合物を式 R −OH で表わされる相当するアルコールの反応性エステ
ルと反応させることによつて、式()の低級ア
ルキルエノールエーテルまたは置換されたもしく
は未置換のα−フエニル低級アルキルエノールエ
ーテルを作ることができる。適するエステルは主
として強い無機または有機酸とのエステル例えば
塩酸臭化水素酸またはよう化水素酸のようなハロ
ゲン化水素酸、硫酸、フルオル硫酸のようなハロ
ゲン硫酸または強い有機スルホン酸例えばふつ素
原子のようなハロゲン原子で置換されている場合
のある低級アルカンスルホン酸またはメチル基の
ような低級アルキル基、臭素原子のようなハロゲ
ン原子および(または)ニトロ基で置換されてい
ることのできるベンゼンスルホン酸のような芳香
族スルホン酸、例えばメタンスルホン酸、トリフ
ルオルメタンスルホン酸またはp−トルエンスル
ホン酸とのエステルである。これら反応剤、殊に
硫酸ジメチルのような硫酸ジ低級アルキル、さら
にフルオル硫酸メチルのようなフルオル硫酸低級
アルキルまたはトリフルオルメタンスルホン酸メ
チルのようなハロゲン置換されている場合のある
メタンスルホン酸低級アルキルエステルあるいは
相当するα−フエニル低級アルキルエステル例え
ばベンジルエステルおよびジフエニルメチルエス
テル例えばベンジルハライドやジフエニルメチル
ハライド例えば相当するクロライドやブロマイド
を一般に溶媒例えば塩素化のようなハロゲン化さ
れている場合のある脂肪族、脂環式または芳香族
炭化水素例えば塩化メチレン、ジオキサンやテト
ラヒドロフランのようなエーテル、メタノールの
ような低級アルカノールまたは溶媒混合物の存在
の下で使う。この場合に適当な縮合剤例えばナト
リウムやカリウムの炭酸塩や重炭酸塩のようなア
ルカリ金属の炭酸塩または重炭酸塩(一般に硫酸
エステルを使う場合)または有機塩基例えば一般
に立体障害のあるトリ低級アルキルアミン例えば
N・N−ジイソプロピル−N−エチルアミン(好
ましくは、ハロゲノ硫酸低級アルキルエステルま
たはハロゲン置換されている場合のあるメタンス
ルホン酸低級アルキルエステルを使う場合)を使
い、そして冷却、室温または加熱の下で例えば約
−20〜+50℃でそして必要ならば密閉容器内でそ
して(または)窒素のような不活性ガス中で操作
する。 なお、相移動触媒〔E.V.Dehmlow氏の論文、
Angewandte Chemie.第5号、第187頁(1974
年)を参照され度い〕によつて上記のエーテル化
反応を本質的に促進させることができる。相移動
触媒として第4ホスホニウム塩および殊に第4ア
ンモニウム塩例えば置換されたもしくは未置換の
テトラアルキルアンモニウムハライド例えばテト
ラブチルアンモニウムクロライド、ブロマイドま
たはアイオダイド、またはベンジル−トリエチル
アンモニウムクロライドを触媒として十分な量す
なわち等モルまでの量で使うことができる。有機
相としては水に混和しない溶媒例えば塩素化のよ
うなハロゲン化されている場合のある脂肪族、脂
環式または芳香族炭化水素例えばトリ−またはテ
トラ−クロルエチレン、ジ−、トリ−またはテト
ラ−クロルエタン、クロルベンゼン、殊に4塩化
炭素、またはトルエンまたはキシレンを使うこと
ができる。縮合剤として適するアルカリ金属の炭
酸塩または重炭酸塩例えばカリウムまたはナトリ
ウムの炭酸塩または重炭酸塩、りん酸カリウムの
ようなアルカリ金属のりん酸塩および水酸化ナト
リウムのようなアルカリ金属水酸化物を塩基に敏
感な化合物の場合には反応混合物中に、エーテル
化反応中のPH値がほぼ7〜8.5であるように滴加
することができる。 また、式()のエノール化合物を、低級アル
キル基でエーテル化された水酸基R −Oの2〜
3個を脂肪族性の同一炭素原子上にもつている化
合物すなわち相当するアセタールまたはオルトエ
ステルと酸性剤の存在下で反応させることによつ
て、式()の低級アルキルエノールエーテルを
作ることもできる。例えば、エーテル化剤として
2・2−ジメトキシ−プロパンのようなgem−低
級アルコキシ低級アルカンをp−トルエンスルホ
ン酸のような強い有機スルホン酸および適当な溶
媒例えばメタノールのような低級アルカノールま
たはジメチルスルホキシドのようなジ低級アルキ
ル−または低級アルキレンスルホキシドの存在下
で使うかまたはオルトぎ酸トリエチルエステルの
ようなオルトぎ酸トリ低級アルキルエステルを硫
酸のような強い無機酸またはp−トルエンスルホ
ン酸のような強い有機スルホン酸および適当な溶
媒例えばエタノールのような低級アルカノールま
たはジオキサンのようなエーテルの存在の下で使
うことができ、こうして式()におけるR
低級アルキル基例えばメチル基またはエチル基で
ある化合物が得られる。 さらに、式()のエノール化合物を式 (R 3OA で表わされるトリ低級アルキルオキソニウム塩
(いわゆるメールワイン塩)、式 (R O)2CHA で表わされるジ−R −O−カルベニウム塩また
は式 (R 2HalA で表わされるジ−R −ハロニウム塩で処理する
場合にも、式()の低級アルキルエノールエー
テルが得られる。なお、これらの式でAは酸の
陰イオンであり、Halはハロニウムイオン殊に
ブロモニウムイオンでありそしてR は低級アル
キル基である。このような塩として、主としてト
リ低級アルキルオキソニウム塩、ジ低級アルコキ
シカルベニウム塩またはジ低級アルキルハロニウ
ム塩、殊に錯ふつ素含有酸との相当する塩例えば
相当するテトラフルオルボレート、ヘキサフルオ
ルホスフエート、ヘキサフルホルアンチモナート
またはヘキサクロルアンチモナートが挙げられ
る。このような反応剤は例えばトリメチルオキソ
ニウム−またはトリエチルオキソニウム−ヘキサ
フルオルアンチモナート、−ヘキサクロルアンチ
モナート、−ヘキサフルオルホスフエートまたは
−テトラフルオルボレート、ジメトキシカルベニ
ウムヘキサフルオルホスフエートまたはジメチル
ブロモニウムヘキサフルオルアンチナートであ
る。このエーテル化剤を好ましくは不溶性溶媒例
えばエーテルやハロゲン化された炭化水素例えば
ジエチルエーテル、テトラヒドロフランまたは塩
化メチレンまたはその混合物の中で、必要ならば
有機塩基のような塩基例えばN・N−ジイソプロ
ピル−N−エチルアミンのような好ましくは立体
障害のあるトリ低級アルキルアミンの存在の下で
そして冷却、室温または僅かに加熱の下で例えば
約−20〜+50℃で、必要ならば密閉容器内でそし
て(または)窒素のような不活性ガス中で使う。 さらに、式()に包含されるシリルエーテ
ル、すなわち式()におけるR が置換された
シリル基である化合物は、エノール基のシリル化
に適する任意の方法によつて作られる。例えば、
ジハロゲンジ低級アルキル−シラン、トリ低級ア
ルキル−シリル−ハライドのような適当なシリル
化剤例えばトリメチルシリルクロライドまたはジ
メチル−t−ブチル−シリルクロライド(このよ
うなシリルハライド化合物を好ましくは塩基例え
ばピリジンの存在下で使う)、あるいはN−モノ
−低級アルキル化、N・N−ジ低級アルキル化、
N−トリ低級アルキルシリル化またはN−低級ア
ルキル−N−トリ低級アルキルシリル化されてい
る場合のあるN−(トリ−低級アルキルシリル)−
アミン(例えばイギリス特許第1073530号明細書
を参照され度い)、例えばヘキサメチルジシラザ
ンのようなヘキサ低級アルキルジシラザン、また
はシリル化されたカルボン酸アミド例えばビス−
トリメチルシリル−アセトアミドのようなビス−
トリ低級アルキルシリル−アセトアミドまたはト
リフルオルシリルアセトアミドで処理する。 式(a)におけるR が低級アルキル基また
はヒドロキシ保護基である化合物は、これを式 Mn+-SO2−R5o で表わされる重金属スルフイン酸塩または式 Mn+-S−SO2−R5o で表わされる重金属チオスルホン酸塩と、先に述
べた式(a)の化合物を式(b)または(
c)の化合物となす反応と同様に反応させること
によつて式(b)または(c)の化合物に変
えることができる。 得られた式()の化合物において、基R
、R またはR3を他の基R 、R 、R
または
R3に変えることができる。この場合に、式
()または()の化合物においてこれらの基
を相互変換するのに挙げたものと同様の反応を採
用することができる。 本発明による薬理的に有用な化合物は、例えば
この活性物質の医薬として有効な量を経腸投与ま
たは好ましくは非経腸投与に適する無機または有
機の固体または液体の医薬的に有用な担体といつ
しよにまたは混合して含む医薬用製剤の製造に使
うことができる。従つて、この活性物質を稀釈剤
例えば乳糖、ぶどう糖、しよ糖、マンニツト、ソ
ルビツト、セルロースおよび(または)グリシン
および滑沢剤例えばシリカ、タルク、ステアリン
酸またはステアリン酸マグネシウムやステアリン
酸カルシウムのようなステアリン酸塩および(ま
たは)ポリエチレングリコールといつしよに含む
錠剤またはゼラチンカプセルを使う。錠剤として
は、結合剤例えばけい酸マグネシウムアルミニウ
ム、でんぷん例えばとうもろこしでんぷん、小麦
でんぷん、米でんぷんまたはアロー・ルートでん
ぷん、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセル
ロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース
および(または)ポリビニルピロリドンおよび所
望ならば膨化剤例えばでんぷん、寒天、アルギン
酸またはアルギン酸ナトリウムおよび(または)
起泡混合物および(または)吸着剤、染料、香料
および甘味剤を含むことができる。さらに、それ
ら新薬理活性化合物を注射用例えば静脈内投与用
配合物または注入溶液の形で使うことができる。
このような溶液は等張性の水溶液または水性懸濁
液であるのが好ましく、これらは例えばその活性
物質だけを含むかまたは担体例えばマンニツトと
いつしよに含む真空凍結乾燥された配合物から投
与前に調製される。これら医薬用製剤を殺菌しそ
して(または)助剤例えば防腐剤、安定剤、湿潤
剤および(または)乳化剤、可溶化剤、浸透圧を
調整する塩および(または)緩衝剤を含ませるこ
とができる。これら医薬用製剤はそれ自体公知の
方法によつて、例えば慣用の混合、顆粒化、被
覆、溶解または真空凍結乾燥の方法によつて作ら
れそして活性物質を約0.1〜100%殊に約1〜50%
(真空凍結乾燥物は100%までの量)の量で含みそ
して所望によつては他の薬理的に価値ある物質を
含むことができる。 なお、本明細書において、低級と示された有機
基は特に定義してない限り炭素原子を7個まで、
好ましくは4個までもつのである。アシル基は炭
素原子を20個まで、好ましくは12個までそして主
として7個までもつものである。 次に実施例によつて本発明をさらに具体的に説
明する。これら実施例に記載のセフエム化合物は
その6−および7−位置がそしてアゼチジノン化
合物はその3−および4−位置がR−立体配置で
ある。 例 1 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−メトキシ−クロトン酸−p
−ニトロベンジルエステルと相当するイソクロト
ン酸エステルとの約4:1の比から成る異性体混
合物133mg(0.2mM)を乾燥テトラヒドロフラン
4mlに溶かし、この溶液に1・5−ジアザビシク
ロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン60μ(2
当量)のテトラヒドロフラン1mlに溶かした溶液
を5分間で滴加する。室温で40分間放置した後に
ベンゼン20mlで希釈し、氷浴中で冷却しそして10
%のくえん酸溶液10mlを加えて10分間かきまぜ
る。有機層を分けて飽和食塩水、10%の炭酸水素
ナトリウム溶液そして食塩水で洗う。この溶液を
硫酸マグネシウムで乾かし、真空中で濃縮し、得
られた黄色の油を酸洗いしたシリカゲル(シリカ
ゲル2Kgを塩酸2の中で10分間かきまぜる操作
を3回行い、デカンテーシヨンし、蒸留水で中性
になるまで洗い、メタノールで洗いそして120℃
で60分間活性化する)4g上で溶離剤としてベン
ゼンと酢酸エステルとの5:1の混合物を使つて
クロマトグラフ処理して精製する。異性体混合物
を含む区劃を合わせて真空中で濃縮する。こうし
て7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキシ
−セフ−3−エム−4−カルボン酸−p−ニトロ
ベンジルエステルと7β−フエノキシアセトアミ
ド−3−メトキシ−セフ−2−エム−4−カルボ
ン酸−p−ニトロベンジルエステルとの約3:1
の比から成る半固形の異性体混合物が得られる。
これをWoelmシリカゲル(活性度)上でベン
ゼンと酢酸エチルとの5:1の混合物を使つて各
異性体に分離することができる。すなわち、早く
移動する7β−フエノキシアセトアミド−3−メ
トキシ−セフ−2−エム−4−カルボン酸−p−
ニトロベンジルエステルは塩化メチレンとエーテ
ルとの混合物から再結晶した後に融点が129〜
131.5℃である。遅く移動する7β−フエノキシ
アセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−
4−カルボン酸−p−ニトロベンジルエステルは
融点140.5〜142℃(塩化メチレンとエーテルとの
混合物から)である。 この生成物を次のようにさらに処理することが
できる。 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキシ
−セフ−2−エム−4α−カルボン酸−p−ニト
ロベンジルエステルと7β−フエノキシアセトア
ミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カル
ボン酸−p−ニトロベンジルエステルとの約3:
1から成る粗製混合物555mg(1.11mM)のテト
ラヒドロフラン33mlに0℃で溶かして調製した溶
液を、0℃に予じめ冷却した0.1Nの水酸化カリ
ウム溶液16mlとかきまぜながら混合する。この混
合物を0℃で5分間かきまぜてから、これに氷水
100mlと予じめ冷却した塩化メチレン100mlとを加
えて短時間かきまぜる。これに飽和塩化ナトリウ
ム水溶液1mlを加えて2相に分離させる。有機相
を分け、そして水相を塩化メチレン20mlで再び洗
つてから、塩化メチレン50mlで覆いそして2Nの
塩酸20mlを加えて酸性にする。振とうした後に有
機相を分けそしてその酸性溶液を塩化メチレン10
mlづつでさらに2回抽出する。塩化メチレン抽出
液を合わせて硫酸ナトリウムで乾かしそして真空
中で蒸発する。残分を塩化メチレンとジエチルエ
ーテルとペンタンとの混合物から再結晶すれば、
融点142〜145℃の7β−フエノキシアセトアミド
−3−メトキシ−セフ−2−エム−4α−カルボ
ン酸を与える。 前記の原料は次のようにして作られる。 (a) 6−フエノキシアセトアミド−ペニシラン酸
−1β−オキシド36.6g(0.1M)とトリエチ
ルアミン11.1ml(0.11M)とp−ニトロベンジ
ルブロマイド23.8g(0.11M)とをジメチルホ
ルムアミド200mlに溶かして窒素ガス中で室温
で4時間かきまぜる。反応溶液を氷水1.5中
に注ぎ入れ、沈殿をろ別し、乾そしそして酢酸
エステルと塩化メチレンとの混合物から2回再
結晶する。こうして得た無色の結晶性の6−フ
エノキシアセトアミドペニシラン酸−p−ニト
ロベンジルエステル−1β−オキシドは179〜
180℃で融解する。 (b) 6−フエノキシアセトアミドペニシラン酸−
p−ニトロベンジルエステル−1β−オキシド
5.01g(10mM)と2−メルカプトベンズチア
ゾール1.67g(10mM)とを乾いたトルエン
110mlに溶かして窒素ガス中で還流の下で4時
間煮沸する。この溶液を約25mlに濃縮してエー
テル約100mlで希釈する。析出した生成物を塩
化メチレンとエーテルとの混合物から再結晶す
れば、融点138〜141℃の2−〔4−(ベンズチア
ゾール−2−イルジチオ)−3−フエノキシア
セトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル〕−3−メチレン−酪酸−p−ニトロベンジ
ルエステルが得られる。 (c) アセトンと水との9:1(容量比)の混合物
200mlに溶かした2−〔4−(ベンズチアゾール
−2−イルジチオ)−3−フエノキシアセトア
ミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3
−メチレン−酪酸−p−ニトロベンジルエステ
ル3.25g(5.0mM)の溶液に微粉化した硝酸
銀1.06gを加える。これに同じ溶媒混合物100
mlに溶かしたp−トルエンスルフイン酸ナトリ
ウム890mg(5mM)の溶液を10分間で注ぎ入
れる。直ちに淡黄色沈殿が生成する。室温で1
時間かきまぜた後にセライトを加えてろ過す
る。ろ液を水で希釈しそしてエーテルで2回抽
出する。エーテル抽出液を合わせて硫酸ナトリ
ウムで乾かしそして蒸発すれば、淡黄色の固体
として2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸
p−ニトロベンジルエステルが生成する。シリ
カゲル上での薄層クロマトグラム(トルエン・
酢酸エチル2:1):Rf=0.24、IRスペクト
ル(CH2Cl2):3.90、5.56、5.70、5.87、6.23、
6.53、6.66、7.40、7.50、8.10、8.72、9.25、
10.95μに特性バンド。この生成物をさらに精
製しないで反応に使うことができる。 なお、次の方法によつても同じ化合物が得ら
れる。 (c) アセトンと水との9:1(容量比)の混
合物200mlに溶かした2−〔4−(ベンズチア
ゾール−2−イルジチオ)−3−フエノキシ
アセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−メチレン−酪酸−p−ニトロベ
ンジルエステル3.25g(5.0mM)の溶液に
p−トルエンスルフイン酸銀1.58g(1.2当
量)を少しづつ10分間で加える。この懸濁体
を室温で1時間かきまぜ、ろ過しそして例1
の(c)項に記載したように後処理する。こうし
て2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)
−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル〕−3−メチレン−酪
酸−p−ニトロベンジルエステルが定量的収
率で得られる。 なお、p−トルエンスルフイン酸銀は硝酸
銀とp−トルエンスルフイン酸ナトリウムと
の等モル量の水溶液を混合することによつて
無色沈殿として得られる。この生成物を真空
中で24時間乾かす。 (c) 例1の(c)の項の方法に従つて、2
−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン
−酪酸−p−ニトロベンジルエステル3.25g
と銅−()−ジ−p−トルエンスルフイナー
ト1.87g(2当量)とから、2−〔4−(p−
トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシ
アセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−メチレン酪酸−p−ニトロベン
ジルエステルを定量的収率で得ることができ
る。 銅−()−ジ−p−トルエンスルフイナー
トは硫酸銅とp−トルエンスルフイン酸ナト
リウム(2当量)とを水中で反応させること
により得られる。この塩をろ別した後に60℃
で真空中で12時間乾かす。 (c) 例1の(c)項の方法に従つて2−〔4
−(ベンズチアゾール−2−イルジチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼ
チジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸−p
−ニトロベンジルエステル130mgと亜鉛−
()−ジ−p−トルエンスルフイナート85mg
(2当量)とから2−〔4−(p−トルエンス
ルホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミ
ド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3
−メチレン酪酸−p−ニトロベンジルエステ
ルが得られる。 亜鉛−()−ジ−p−トルエンスルフイナ
ートは塩化亜鉛()(2H2O)とp−トルエ
ンスルフイン酸ナトリウムとを水中で反応さ
せることによつて得られる。この塩をろ別し
て水で洗つた後に真空中で50〜60℃で約12時
間乾かす。 (c) 例1の(c)項の方法に従つて2−〔4
−(ベンズチアゾール−2−イルジチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼ
チジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸−p
−ニトロベンジルエステル130mgと水銀−
()−ジ−p−トルエンスルフイナート102
mg(2当量)とから2−〔4−(p−トルエン
スルホニルチオ)−3−フエノキシアセトア
ミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−
3−メチレン酪酸−p−ニトロベンジルエス
テルが得られる。 水銀−()−ジ−p−トルエンスルフイナ
ートは酢酸第2水銀とp−トルエンスルフイ
ン酸ナトリウムとを水中で反応させることに
より得られる。この塩をろ別しそして水で洗
つた後に真空中で50〜60℃で約12時間乾か
す。 (c) 6−フエノキシアセトアミド−ペニシラ
ン酸−p−ニトロベンジルエステル−1β−
オキシド517mg(1.02mM)とp−トルエン
スルフイン酸187mg(1.2mM)とを1・2−
ジメトキシエタンまたはジオキサン10mlに溶
かして分子ふるい(モレキユラー・シーブ
3A)3.5gの存在下で窒素中で還流の下で4.5
時間加熱し、この際p−トルエンスルフイン
酸308mg(1.98mM)を1・2−ジメトキシ
エタン2mlに溶かして5回に分けて45分間隔
で加える。4.5時間後に反応混合物を5%の
炭酸水素ナトリウム水溶液100mlに注ぎ入れ
て酢酸エチルで抽出する。有機相を合わせて
水および飽和塩化ナトリウム水溶液で洗い、
硫酸マグネシウムで乾かしそして蒸発する。
残分をシリカゲル薄層板上でトルエンと酢酸
エチルとの2:1の系でクロマトグラム処理
すれば、2−〔4−(p−トルエンスルホニル
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−
オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレ
ン酪酸−p−ニトロベンジルエステルが得ら
れる。 (c) 過酸化物を含まない乾いたジオキサン2
mlの中で6−フエノキシアセトアミド−ペニ
シラン酸−p−ニトロベンジルエステル−1
β−オキシド250mg(0.5mM)とp−トルエ
ンスルホニルシアナイド110mg(0.61mM)
とベンジル−トリエチルアンモニウムクロラ
イド5mg(0.022mM)との混合物をアルゴ
ン中で110℃で4.5時間かきまぜる。次に溶媒
を真空下で蒸発し、残つた黄色の油を酸洗い
したシリカゲル上でクロマトグラフ処理す
る。酢酸エチル30%を含むトルエンで溶離す
れば2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン
酪酸−p−ニトロベンジルエステルを生成す
る。 (c) 純ジオキサン1ml中でp−トルエンスル
ホニルシアナイド110mg(0.61mM)とテト
ラエチルアンモニウムブロマイド4.5mg
(0.021mM)との混合物をアルゴン中で110
℃で30分間かきまぜる。ジオキサン1mlに6
−フエノキシアセトアミドペニシラン酸−p
−ニトロベンジルエステル−1β−オキシド
250mg(0.5mM)を懸濁して加え、得られた
溶液をアルゴン中で110℃で4時間かきまぜ
る。溶媒を真空下で除き、粗生成物を酢酸エ
チルに溶かして水および飽和食塩水溶液で洗
う。有機相を硫酸マグネシウムで乾かしそし
て真空中で溶媒を除けば粗製の2−〔4−(p
−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−3−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−メチレン酪酸−p−ニトロベ
ンジルエステルを与える。 (d) 乾いた酢酸メチル30mlに溶かした2−〔4−
(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−メチレン酪酸−p−ニトロベンジ
ルエステル1.92g(3.0mM)を溶かし、これ
に−78℃でオゾン1.1当量を33分間で導入す
る。次に余分のオゾンを窒素気流(−78℃で15
分間)で除く。これにジメチルサルフアイド
2.2ml(10当量)を加え、反応液を室温にもた
らす。5時間放置した後に溶媒を真空中で留去
し、残つた無色の油をベンゼン100mlに溶か
す。このベンゼン溶液を飽和食塩溶液50mlづつ
で3回洗い、硫酸マグネシウムで乾かしそして
真空中で蒸発乾固する。残分をトルエンから再
結晶すれば、融点159〜160℃の2−〔4−(p−
トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシア
セトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル〕−3−ヒドロキシクロトン酸−p−ニトロ
ベンジルエステルが得られる。 (d) 前項(c)によつて得た粗製の2−〔4
−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエ
ノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジン
−1−イル〕−3−メチレン酪酸−p−ニト
ロベンジルエステルを酢酸メチル20mlに溶か
して−70℃で原料が薄層クロマトグラムで検
出されなくなるまでオゾン化する。次に溶液
中に窒素ガスを通じてから0〜5℃に加温す
る。これに亜硫酸水素ナトリウム300mgを水
5mlに溶かして加えそしてよう化カリウムで
んぷん紙でオンが検出されなくなるまで約5
分間かきまぜる。この混合物を酢酸エチルで
希釈し、水相を分け、有機相を水で洗い硫酸
マグネシウムで乾かしそして真空中で溶媒を
除く。こうして得た粗生成物を塩化メチレン
3mlに溶かし、これにトルエン15mlを加え
る。析出した沈殿をろ別し、ろ液を真空中で
蒸発する。残分をメタノールから再結晶すれ
ば、融点159〜160℃の2−〔4−(p−トルエ
ンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセト
アミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕
−3−ヒドロキシクロトン酸−p−ニトロベ
ンジルエステルが得られる。 (e) 2−〔4−p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチ
ジン−1−イル〕−3−オキソ−酪酸−p−ニ
トロベンジルエステル1.93g(3.0mM)を乾
いたクロロホルム15mlに溶かして0℃に冷却
し、これにジアゾメタンのエエーテル溶液
(0.75モル濃度)6ml(1.5当量に相当)を10分
間で加える。この混合物を0℃で2時間かきま
ぜ、余分のジアゾメタンを窒素気流で除きそし
て溶媒を真空中で除く。こうして得た粗生成物
をWoelmシリカゲル(活性度、40倍量)上
でベンゼンと酢酸エステルとの5:1の混合物
を使つてろ過して精製する。溶媒を蒸発し、残
つた無色の油は放置すると結晶化する。塩化メ
チレンとエーテルとの混合物から再結晶すれ
ば、2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)
−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソア
ゼチジン−1−イル〕−3−メトキシクロトン
酸−p−ニトロベンジルエステルと相当するイ
ソクロトン酸エステルとの約4:1から成る異
性体混合物が得られる。この混合物の融点は
155〜156.5℃である。 例 2 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸−ジ
フエニルメチルエステル279mg(0.428mM)をク
ロロホルム4mlとヘキサメチルジシラザン1mlと
の混合物に溶かして還流の下で1時間加熱し、真
空中で蒸発しそして油状残分を高真空下で1時間
乾かす。このシリル化した粗生成物は2−〔4−
(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシ
アセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル〕−3−トリメチルシリルオキシ−クロトン酸
−ジフエニルメチルエステルと相当するイソクロ
トン酸−ジフエニルメチルエステルとから成る。 この粗生成物を乾いたクロロホルム3mlに溶か
し、0℃に冷却しそして窒素ガスの下でかきまぜ
ながらこれに1・5−ジアザビシクロ〔5・4・
0〕ウンデカ−5−エン0.069ml(0.47mM)を
加える。1時間反応させた後にこの溶媒に酢酸
0.3mlを加えそしてクロロホルムで希釈する。こ
のクロロホルム溶液を希硫酸、水そして希薄な炭
酸水素ナトリウム水溶液で洗う。それら水相をク
ロロホルムで抽出し、有機相を合わせて硫酸ナト
リウムで乾かしてから真空中で濃縮する。こうし
て粗製の7β−フエノキシアセトアミド−3−ヒ
ドロキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸ジフ
エニルメチルエステルが得られる。Rf:0.13
(シリカゲル、トルエン・酢酸エチル3:1)。 こうして得た粗生成物をメタノールに溶かしそ
して0℃の過剰のジアゾメタンエーテル溶液を加
える。5分間反応させた後にこの溶液を完全に濃
縮し、油状残分をシリカゲル薄層板上でクロマト
グラフ処理する(トルエン・酢酸エチル3:
1)。Rf=0.19の帯域のシリカゲルを酢酸エステ
ルで抽出すれば、7β−フエノキシアセトアミド
−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボン
酸−ジフエニルメチルエステルを与える。融点
120℃(エーテルから)、IR−スペクトル
(CHCl3):3310、1775、1700、1690、1600cm-1。 上記の原料は次のようにして作られる。 (a) 6−フエノキシアセトアミド−ペニシラン酸
−1β−オキシド100g(27.3mM)とジフエ
ニルメチルジアゾメタン58.4g(30mM)とか
ら約2時間後に6−フエノキシアセトアミドペ
ニシラン酸−ジフエニルメチルエステル−1β
−オキシドが得られる。融点144〜146℃(酢酸
エチル・石油エーテル)。 (b) 例1の(b)項に従つて、6−フエノキシアセト
アミドペニシラン酸−ジフエニルメチルエステ
ル−1β−オキシド292g(55mM)と2−メ
ルカプトベンズチアゾール99g(59.2mM)と
から、2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イル
ジチオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−
オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン
酪酸−ジフエニルメチルエステルが得られる。
融点140〜141℃(トルエン・エーテルから)。 (c) 例1の(c)項に従つて、酢酸エチル50ml中で2
−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチオ)
−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソア
ゼチジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸ジフ
エニルメチルエステル10g(14.7mM)と微粉
化したp−トルエンスルフイン酸銀4.92g
(28.98mM)とを室温で7時間かきまぜると2
−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−
フエノキシアセトアミド−2−オキソ−アゼチ
ジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸ジフエニ
ルメチルエステルが得られる。Rf値=0.28
(シリカゲル、トルエン・酢酸エチル3:1)、
IR−スペクトル(CHCl3):1782、1740、
1695、1340、1150cm-1。 この2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸
−ジフエニルメチルエステルは次のようにして
も作られる。 (c) 6−フエノキシアセトアミドペニシラン
酸ジフエニルメチルエステル106.5gと2−
メルカプトベンズチアゾール33.8gとをトル
エン900mlと氷酢酸9mlとの混合物中に懸濁
して窒素ガス中で水分離器を備えて2時間煮
沸する。こうして水約4.5mlが分離される。
この溶液を室温に冷却し、これにp−トルエ
ンスルフイン酸銀85.5gを少しづつ1時間で
加えてから22℃で2時間かきまぜる。この混
合物をハイフロ(Hyflo)でろ過し、ろ液を
飽和塩化ナトリウム水溶液で2回洗う。有機
相を硫酸マグネシウムで乾かし、真空中で約
1に濃縮し、ノリツト(Norit)30gを使
つて脱色しそして蒸発する。こうして得た黄
色の海綿状物質を塩化メチレンとジエチルエ
ーテルとの混合物から結晶として取り出す。
融点79〜82℃、Rf値=0.55(シリカゲル、
トルエン・酢酸エチル3:1)。母液を蒸発
して塩化メチレンとジエチルエーテルとの混
合物からさらにこの物質を結晶として得るこ
とができる。 (d) 例1の(d)項の方法に従つて、塩化メチレン1
中で2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソアゼジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸−
ジフエニルメチルエステル10.8g(16.2mM)
とオゾン1.1当量とから2−〔4−(p−トルエ
ンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセトア
ミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3
−ヒドロキシクロトン酸ジフエニルメチルエス
テルが得られる。融点142−143℃(エーテル・
ペンタンから)。 なお、上記のオゾン化を次のように0℃で行
うこともできる。 塩化メチレン960mlに溶かした2−〔4−(p
−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシ
アセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル〕−3−メチレン酪酸−ジフエニルメチルエ
ステル9.23g(13.8mM)の溶液中に0℃でオ
ゾン15.2mMを19分間で導入する。この透明な
反応溶液にジメチルサルフアイド10mlを加えて
5℃で20分間かきまぜる。アスピレーター真空
下で濃縮しそして残分を高真空下で乾かせば淡
黄色の海綿状物質が得られる。これを塩化メチ
レンとヘキサンとの混合物から結晶化する。こ
うして得た2−〔4−(p−トルエンスルホニル
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキシ
クロトン酸ジフエニルメチルエステルの融点は
134〜138℃である。薄層クロマトグラムのRf
値〜0.46(シリカゲル、トルエン・酢酸エチル
3:1)。 次の方法によつても同じ化合物が得られる。 (d) アセトンと水との9:1(容量比)の混
合物20mlに溶かした2−〔4−(ベンズチアゾ
ール−2−イルジチオ)−3−フエノキシア
セトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル〕−3−ヒドロキシクロトン酸−ジフエニ
ルメチルエステル684mg(1mM)の溶液
を、これにp−トルエンスルフイン酸銀341
mg(1.3mM)を加えて室温で60分間かきま
ぜる。この黄色の反応混合物にアセトン50ml
を加えてろ過する。ろ液を真空中で蒸発し、
残分を酸洗いしたシリカゲル30g上でトルエ
ンと酢酸エチルとの4:1の系でクロマトグ
ラフ処理する。こうして得た2−〔4−(p−
トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシ
アセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸−ジフエ
ニルメチルエステルをエーテルとペンタンと
の混合物から再結晶すれば、これは142〜143
℃で融解する。 (d) 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イル
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−
オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレ
ン酪酸−ジフエニルメチルエステル68.1mg
(0.1mM)を酢酸エステル中でオゾン化しそ
して溶媒を蒸発することによつて得た粗製オ
ゾニド72.9mg(0.1mM)をアセトンと水と
の9:1(容量比)の混合物2mlに溶かし、
これにp−トルエンスルフイン酸銀35mg
(1.3当量)を加えて室温で1時間かきまぜ
る。反応混合物をアセトン3mlで希釈してろ
過する。ろ液をジメチルサルフアイド0.2ml
と混合して室温で2時間(よう素・でんぷん
反応が負になるまで)かきまぜる。溶媒を真
空中で除いた後に残分を酸洗いしたシリカゲ
ル3g上でトルエンと酢酸エチルとの4:1
の系でクロマトグラフ処理する。こうして得
た2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)
−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
−アゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキシ
クロトン酸ジフエニルメチルエステルをエー
テルとペンタンとの混合物から再結晶すれ
ば、これは142〜143℃で融解する。塩化メチ
レンとジエチルエーテルとの混合物から再度
再結晶した後に融点は144〜145℃(補正値)
である。〔α〕20 =−68゜±1゜(C=1、ク
ロロホルム)、薄層クロマトグラムRf:0.81
(シリカゲル、塩化メチレンと酢酸エチルと
の8:2の系)、UV−スペクトル(エタノー
ル):λnax=261nm(ξ=14400)、IR−ス
ペクトル(ニユジヨール):3.00、5.56、
5.93、5.98、6.06、6.19、6.25、6.54、6.70、
6.82、7.02、7.47、8.03、8.76、9.53、
10.23、10.60、12.30、13.26、14.30μに特性
バンド。 例 3 1・2−ジメトキシエタン3mlに溶かした2−
〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエ
ノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸−ジフエニ
ルメチルエステル301mg(0.462mM)の溶液に窒
素ガスの下でビス−トリメチルシリル−アセトア
ミド0.12ml(0.508mM)を加えて室温で1時間
かきまぜる。この溶液を完全に濃縮し、油状残分
を高真空下で1時間乾かす。このシリル化した粗
生成物を乾いた1・3−ジメトキシエタン3mlに
溶かしそして0℃に冷却して1・5−ジアザビシ
クロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン0.075ml
(0.508mM)を加える。窒素ガス中で6時間反応
した後にこの溶液に酢酸0.3mlを加えそして塩化
メチレンで希釈する。この塩化メチレン溶液を希
硫酸、水そして希薄な炭酸水素ナトリウム水溶液
で洗う。それら水相を塩化メチレンで抽出し、有
機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾かしてから真
空中で濃縮しそして高真空中で乾かす。こうして
粗製の7β−フエノキシアセトアミド−3−ヒド
ロキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−ジフ
エニルメチルエステルが得られる。この粗生成物
をクロロホルムに溶かして0℃で過剰のジアゾメ
タンのエーテル溶液と混合しそして0℃で5分間
放置する。次に、これを完全に濃縮し、その残分
を例2におけるようにシリカゲル上でクロマトグ
ラフ処理する。こうして7β−フエノキシアセト
アミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カ
ルボン酸ジフエニルメチルエステルが得られる。
f値=0.19(シリカゲル、トルエン・酢酸エス
テル3:1)、融点120℃(エーテルから)、IR−
スペクトル(CHCl3):3310、1775、1710、
1690、1600cm-1。 例 4 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−メトキシクロトン酸ジフエ
ニルメチルエステルと相当するイソクロトン酸エ
ステルとから成る異性体混合物100mg(0.15m
M)を乾いた1・2−ジメトキシエタン4mlに溶
かして窒素ガス中でかきまぜながら1・5−ジア
ザビシクロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン
0.045ml(0.3mM)と混合する。この溶液を窒素
ガス中で室温で40分間かきまぜてから氷で冷却し
そして酢酸0.1mlを加える。これを塩化メチレン
で希釈しそしてこの溶液を希硫酸、水そして希薄
な炭酸水素ナトリウム溶液で洗う。それら水相を
塩化メチレンで抽出する。それら有機相を合わせ
て硫酸ナトリウムで乾かし、濃縮しそして高真空
中で完全に溶媒を除く。油状残分をシリカゲル薄
層板上でクロマトグラフ処理する。(展開剤:ト
ルエン・酢酸エステル3:1、1回展開)。Rf
0.19および0.4の両帯域をいつしよに酢酸エステ
ルで抽出し、得られた溶液を完全に濃縮する。こ
うして7β−フエノキシアセトアミド−3−メト
キシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸ジフエニ
ルメチルエステルと異性体の7β−フエノキシア
セトアミド−3−メトキシ−セフ−2−エム−4
−カルボン酸ジフエニルメチルエステルとの1:
4の比から成る油状生成物が得られる。Rf値=
0.14および0.32(シリカゲル、トルエン・酢酸エ
チル3:1)、IR−スペクトル(CHCl3):3400、
3310、1785、1770、1750、1710、1690、1630、
1600cm-1。 (i) こうして得られるセフ−2−エム誘導体対セ
フ−3−エム誘導体の比はとりわけ閉環反応に
使う溶媒、原料および1・5−ジアザビシクロ
〔5・4・0〕ウンデカ−5−エンの濃度およ
びまた反応時間に依存する。次表には幾つかの
反応結果が示してある。これらの反応は、この
例と同様にして2−〔4−(p−トルエンスルホ
ニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−2
−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキ
シ−イソクロトン酸ジフエニルメチルエステル
約95%と相当するクロトン酸誘導体約5%とか
ら成る異性体混合物100mgを使つて行われた。
反応時間はすべて20分間であつて、それ以外の
処理条件はこの例に従つて行つた。
【表】 (a) 原料として使つた異性体混合物は例1の(e)項
の方法に従つて2−〔4−(p−トルエンスルホ
ニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−2
−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロ
キシクロトン酸−ジフエニルメチルエステル4
g(6.14mM)と過剰のジアゾメタンエーテル
溶液とから得られる。こうして得た2−〔4−
(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−メトキシクロトン酸ジフエニルメ
チルエステルと相当するイソクロトン酸ジフエ
ニルメチルエステルとの約3:1の比から成る
異性体混合物を酢酸エチルとペンタンとの混合
物から結晶化すると融点は150〜152℃である。 原料として使つた異性体混合物、クロトン酸
誘導体およびイソクロトン酸誘導体は次のよう
にしても得られる。 (a) 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イル
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−
オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキ
シクロトン酸ジフエニルメチルエステルと相
当するイソクロトン酸ジフエニルメチルエス
テルとの異性体混合物698mg(1mM)をア
セトンと水との9:1(容量比)の混合物20
mlに溶かし、これにp−トルエンスルフイン
酸銀341mg(1.3mM)を加えて室温で1時間
かきまぜる。この黄色の反応混合物をアセト
ン50mlで希釈してろ過する。ろ液を真空中で
蒸発し、残分を酸洗いしたシリカゲル30g上
でトルエンと酢酸エチルとの2:1の系でク
ロマトグラフ処理する。こうして2−〔4−
(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノ
キシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−
1−イル〕−3−メトキシクロトン酸ジフエ
ニルメチルエステルと2−〔4−(p−トルエ
ンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセト
アミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕
−3−メトキシイソクロトン酸ジフエニルメ
チルエステルとから成る異性体混合物が得ら
れる。 (a) 前項(a)の反応を含水アセトン中で
はなくテトラヒドロフラン中で行うこともで
きるが、この場合には室温で約24時間かきま
ぜねばならない。 (a) 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキ
シクロトン酸−ジフエニルメチルエステル
336mg(0.5mM)を塩化エチレン4mlに溶か
し、これに0℃でエチル−ジイソプロピルア
ミン0.21ml(1.2mM)とフルオル硫酸メチ
ルエステル0.12ml(1.5mM)とを加えて、
0℃で3分間そして室温で30分間かきまぜ
る。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和
塩化ナトリウム水溶液および希薄な炭酸水素
ナトリウム水溶液で洗つてから硫酸ナトリウ
ムで乾かす。蒸発した後の残分をシリカゲル
上でクロマトグラフ処理する。トルエンと酢
酸エチルとの4:1の系で先ず若干の原料が
溶離される。トルエンと酢酸エチルとの1:
1の系で次に2−〔4−(p−トルエンスルホ
ニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−
2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メ
トキシクロトン酸ジフエニルメチルエステル
と相当するイソクロトン酸ジフエニルメチル
エステルとから成る異性体混合物が単離され
る。 (a) 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキ
シクロトン酸ジフエニルメチルエステル300
mg(0.447mM)をアセトン4mlに溶かし、
これに炭酸カリウム76mg(0.55mM)と硫酸
ジメチル0.088ml(0.92mM)とを加えて室
温で3時間かきまぜる。この溶液を酢酸エチ
ルで希釈し、水で洗いそして硫酸ナトリウム
で乾かす。溶媒を除去し、残分を酢酸エステ
ルとペンタンとの混合物から再結晶すれば、
2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−
3−フエノキシアセトアミド−2−オキソア
ゼチジン−1−イル〕−3−メトキシクロト
ン酸ジフエニルメチルエステルと相当するイ
ソクロトン酸ジフエニルメチルエステルとか
ら成る異性体混合物を生成する。 (a) 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキ
シクロトン酸−ジフエニルメチルエステル
(結晶性)6.73gを無水テトラヒドロフラン
67mlに溶かし、これに−20℃でN・N′−ジ
ニトロン−N・N′−ジメチルオキサミド1.57
gを加えてから、エチレンジアミン0.57ml
(0.51g)のテトラヒドロフラン5mlに溶か
した溶液を15分間で加える。加え終つたら0
℃で1時間かきまぜ、氷酢酸0.53ml(11m
M)およびセライト6.7gを加えてろ過す
る。ろ過残分をテトラヒドロフラン20mlづつ
で5回洗う。ろ液と洗液とを合わせて約20g
に濃縮しそしてこれにヘキサン20mlを加え
る。生成した結晶をろ別し、テトラヒドロフ
ランとヘキサンとの1:2の混合物で洗いそ
して高真空下で乾かす。 この結晶は主として2−〔4−(p−トルエ
ンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセト
アミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕
−3−メトキシイソクロトン酸−ジフエニル
メチルエステルから成る。試料を酢酸エチル
とジエチルエーテルとの混合物から再結晶す
る。その分別結果は次のようである。融点
167〜169℃、〔α〕20 =−30゜±1゜(C=
1、塩化メチレン)、薄層クロマトグラムの
f値=0.57(シリカゲル、塩化メチレン・
酢酸エチル・氷酢酸60:40:1)、UV−スペ
クトル(エタノール):λnax=260mμ(ξ
=16600)、IR−スペクトル(ニユジヨー
ル):2.97、5.62、5.90、6.27、6.61、6.66、
7.17、7.53、7.70、7.96、8.02、8.20、8.80、
9.20、10.26、12.24、13.30μに特性バンド、
NMR−スペクトル(100MHz、CDCl3):δ
2.32(S/CH3)、2.34(S/CH3)、3.73
(S/OCH3)、4.30/4.44(AB、J=5/ア
ゼチジン−4−CH−)、6.8〜7.5(m/19個
の芳香族H、NH)ppm。 上記の母液は、少量のイソクロトン酸誘導
体のほかに、主に2−〔4−(p−トルエンス
ルホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミ
ド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3
−メトキシ−クロトン酸−ジフエニルメチル
エステルを含む。シリカゲル上でクロマトグ
ラフ処理して精製した後に融点146〜148℃
(補正値、酢酸エチルとヘキサンとの混合物
から)、NMR−スペクトル(100MHz/
CDCl3):δ2.08(s/−OCH2−CH3)、2.26
(s/芳香族−CH3)、3.70(s/OCH3)、
4.47(s/−OCH2CO−)、4.94(dd/J=
5および8/アゼチジン−3−CH−)、5.83
(d/J=5/アゼチジン−4−CH−)、6.8
〜7.5(m/19個の芳香族H、−NH−)
ppm。〔α〕20 =+21゜±1゜(C=1、塩化
メチレン)。 (a) 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキ
シクロトン酸ジフエニルメチルエステル(結
晶性)6.72g(10mM)とテトラ−n−ブチ
ルアンモニウムアイオダイド0.36g(1m
M)とをトルエン100ml中に懸濁し、これに
硫酸ジメチル3.78g(30mM)と20%炭酸水
素カリウム水溶液30mlとを加えて、室温で4
時間激しくかきまぜる。初めから15分間のう
ちに固形物質は溶ける。この混合物をトルエ
ンで希釈し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗
う。有機相を硫酸ナトリウムで乾かしそして
濃縮した後に酢酸エチルとジエチルエーテル
との混合物から2−〔4−(p−トルエンスル
ホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−
メトキシイソクロトン酸ジフエニルメチルエ
ステルを結晶として得る。 (a) 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキ
シクロトン酸ジフエニルメチルエステル(結
晶性)3.36g(5mM)を4塩化炭素15mlと
水10mlとの混合物中に懸濁し、これにテトラ
ブチルアンモニウアイオダイド1.08g(3m
M)および硫酸ジメチル19ml(2.52g、20m
M)を加える。室温で激しくかきまぜながら
この混合物に自動滴定装置を使つてPHが7.0
で一定であるように1Nのかせいソーダ液を
加える。4〜5時間でかせいソーダ液1.5〜
2当量を使う。この混合物を酢酸エステルお
よび水で希釈し、これに少量の食塩を加え
る。有機相を硫酸ナトリウムで乾かしてから
蒸発する。残分を酢酸エステルとヘキサンと
の1:1の混合物の少量から結晶として取り
出せば、2−〔4−(p−トルエンスルホニル
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−
オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキ
シ−イソクロトン酸−ジフエニルメチルエス
テルが得られる。 なお、原料として使つた異性体混合物は次
のようにして相当する2−ベンズオキサゾー
ル誘導体を経由しても得られる。 (a) 6−フエノキシアセトアミド−ペニシラ
ン酸−ジフエニルメチルエステル1β−オキ
シド10gと2−メルカプトベンズオキサゾー
ル3gとを乾いたテトラヒドロフラン25mlに
溶かしてから真空中で完全に蒸発する。残つ
た海綿状物質をアスピレーター真空中で120
℃(油浴温度)に加熱する。この融解物を冷
却した後に酸洗いしたシリカゲル500g上で
トルエンと酢酸エチルとの6:1の系そして
次に3:1の系でクロマトグラフ処理する。
こうして2−〔4−(ベンズオキサゾール−2
−イルジチオ)−3−フエノキシアセトアミ
ド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3
−メチレン酪酸−ジフエニルメチルエステル
が白色の海綿状物質の形で得られる。IR−
スペクトル(塩化メチレン):5.6、5.75、
5.90、6.7μに特性バンド。 (a) 酢酸エチル125mlに溶かした2−〔4−(ベ
ンズオキサゾール−2−イルジチオ)−3−
フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチ
ジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸ジフエ
ニルメチルエステル3.35gの−70℃に冷却し
た溶液中に、原料が薄層クロマトグラフ(シ
リカゲル、トルエン・酢酸エチル3:1)で
検出されなくなるまで、ほど1当量のオゾン
(O2・O3混合物の形で)を導入する。この溶
液を真空中で約50mlに蒸発し、ジメチルサル
フアイド5mlを加えそしてよう化カリウム・
でんぷん試験において反応が起らなくなるま
でかきまぜる。この混合物を真空中で蒸発
し、残分をベンゼン150mlに溶かしそして水
で洗う。有機相を硫酸ナトリウムで乾かしそ
して蒸発する。残分を酸洗いしたシリカゲル
150g上でトルエンと酢酸エチルとの4:1
の系でクロマトグラフ処理する。こうして2
−〔4−(ベンズオキサゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキ
シクロトン酸ジフエニルメチルエステルが白
色海綿状の形で得られる。IR−スペクトル
(塩化メチレン):5.60、5.90、6.0μに特性
バンド。 (a) 塩化メチレン12.5mlに溶かした2−〔4−
(ベンズオキサゾール−2−イルジチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼ
チジン−1−イル〕−3−ヒドロキシクロト
ン酸−ジフエニルメチルエステル1.7gの溶
液に、薄層クロマトグラフ(シリカゲル、ト
ルエン・酢酸エチル3:1)で原料が検出さ
れなくなるまで、ジアゾメタンのエーテル溶
液を0℃でかきまぜながら滴加する。この混
合物を真空中で蒸発して、残分を酸洗いした
シリカゲル80g上でトルエンと酢酸エチルと
の2:1の系でクロマトグラフ処理する。こ
うして2−〔4−(ベンズオキサゾール−2−
イルジチオ)−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−
メトキシクロトン酸ジフエニルメチルエステ
ルと相当するイソクロトン酸ジフエニルメチ
ルエステルとの約5:1の比から成る異性体
混合物が得られる。IR−ペクトル(塩化メ
チレン):5.60、5.85(肩)、5.90、6.40、
6.65μに特性バンド。 (a) 2−〔4−(ベンズオキサゾール−2−
イルジチオ)−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−
メトキシ−クロトン酸−ジフエニルメチルエ
ステルと相当するイソクロトン酸−ジフエニ
ルメチルエステルとの異性体混合物682mg
(1mM)をアセトンと水との9:1(容量
比)の混合物20mlに溶かし、これにp−トル
エンスルフイン酸銀350mg(1.3mM)を加え
て室温で90分間かきまぜる。この混合物をセ
ライトでろ過し、ろ液を真空中で5mlに濃縮
しそして塩化メチレン30mlで抽出する。この
塩化メチレン相を硫酸ナトリウムで乾かして
真空中で蒸発する。残分を酸洗いしたシリカ
ゲル30g上でトルエンと酢酸エチルとの1:
1の系でクロマトグラフ処理する。こうして
2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−
3−フエノキシアセトアミド−2−オキソア
ゼチジン−1−イル〕−3−メトキシクロト
ン酸ジフエニルメチルエステルと相当するイ
ソクロトン酸ジフエニルメチルエステルとか
ら成る異性体混合物を生成する。 例 5 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−メトキシクロトン酸−ジフ
エニルメチルエステルと相当するイソクロトン酸
エステルとから成る例4の(a)項に従つて得た結晶
化した異性体混合物300mg(0.45mM)を乾いた
1・2−ジメトキシエタン4mlに溶かし、これに
室温で窒素ガス中で1・5−ジアザビシクロ
〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン0.134ml(0.9
mM)を加えてかきまぜる。40分間反応した後に
この溶液を0℃に冷却しそしてこれに酢酸0.4ml
を加えてからm−クロル過安息香酸(85%)180
mg(1.36mM)を加える。この溶液を窒素ガス中
で0℃で10分間かきまぜ、クロロホルム希釈しそ
してチオ硫酸ナトリウムの希硫酸溶液、水および
希薄な炭酸水素ナトリウム溶液で洗う。それら水
相をクロロホルムで抽出し、有機相を合わせて硫
酸ナトリウムで乾かし、真空下で濃縮しそして高
真空下で溶媒を除く。こうして得た粗生成物をシ
リカゲル薄層板上で分離する(展開剤:酢酸エス
テル、1回展開)。Rf=0.51の帯域のシリカゲル
を酢酸エステルで抽出し、抽出液を濃縮し、残分
を高真空下で乾かす。油状残分として7β−フエ
ノキシアセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−
エム−4−カルボン酸ジフエニルメチルエステル
が得られる。塩化メチレンとペンタンとの混合物
から結晶化した後に融点は115−120℃である。 上記のRf=0.22の帯域のシリカゲルを酢酸エ
ステルで抽出し、この溶液を回転蒸発器で濃縮し
そして油状残分を乾かすと、7β−フエノキシア
セトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4
−カルボン酸−ジフエニルメチルエステル−1α
−オキシドが得られる。融点175〜180℃(クロロ
ホルムから)。 なお、次の(i)または(ii)項によつても同じ化合物
が作られる。 (i) 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−
3−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼ
チジン−1−イル〕−3−メトキシクロトン酸
−ジフエニルメチルエステルと相当するイソク
ロトン酸エステルとから成る例4の(a)項に従つ
て得た結晶化した異性体混合物24.7mg(36m
M)を乾いた1・2−ジメトキシエタン247ml
に溶かし、これに室温で窒素ガス中で1・5−
ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−
エン8.22ml(54mM)を加えてかきまぜる。40
分間反応した後にこの溶液を0℃に冷却しそし
てこれにぎ酸3.73mlを加えてから過ぎ酸(30%
の過酸化水素33mlとぎ酸100mlとから作る)
37.3ml(108mM)を加える。この溶液を0℃
で窒素ガス中で10分間かきまぜ、クロロホルム
で希釈しそしてチオ硫酸ナトリウムの希硫酸溶
液、水および希薄な炭酸水素ナトリウム溶液で
洗う。それら水相を合わせ、クロロホルムで抽
出し、有機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾か
し、真空中で濃縮しそして高真空下で溶媒を除
く。こうして得た粗生成物を塩化メチレンとペ
ンタンとの混合物から結晶として取り出せば、
融点115〜120℃の7β−フエノキシアセトアミ
ド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カル
ボン酸−ジフエニルメチルエステル−1β−オ
キシドを生成する。 (ii) 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−
3−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼ
チジン−1−イル〕−3−メトキシクロトン酸
−ジフエニルメチルエステルと相当するイソク
ロトン酸エステルとから成る例4の(a)項に従つ
て得た結晶化した異性体混合物1.5g(26.19m
M)を乾いた1・2−ジメトキシエタン7.5ml
に溶かし、これに室温で窒素ガス中で1・5−
ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−
エン0.43ml(2.84mM)を加えてかきまぜる。
40分間反応した後にこの溶液を0℃に冷却しそ
して酢酸0.375ml(6.55mM)を加えてから、
7.2Nの過酢酸0.667ml(4.8mM)を加える。こ
の溶液を窒素ガス中で0℃で20分間かきまぜて
から、20%の亜硫酸水素ナトリウム溶液0.24ml
を加える。反応混合物を激しくかきまぜながら
水22.5mlと混合する。こうして7β−フエノキ
シアセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エ
ム−4−カルボン酸−ジフエニルメチルエステ
ルの1β−オキシドと1α−オキシドとの混合
物が晶出する。この沈殿をろ別し、水で洗いそ
して高真空中で乾かす。 (iii) 1・2−ジメトキシエタン988ml中に2−〔4
−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノ
キシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−メトキシイソクロトン酸ジフエ
ニルメチルエステル98.8g(144mM)を懸濁
し、これに室温で窒素ガス中でかきまぜながら
1・5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウンデ
カ−5−エン32.9ml(216mM)を2分間で加
える。この透明な溶液を室温でさらに25分間か
きまぜてから0℃に冷却し、同時にぎ酸14.9ml
(395mM)を加えそして−20℃に冷却した後に
約30%の過酸化水素66mlとぎ酸134mlとの混合
物149ml(H2O2432mM)を滴加する。反応溶
液を0℃で15分間かきまぜてから、これにチオ
硫酸ナトリウム37gを水500mlに溶かして加え
る。次に、5℃で1時間で水約300mlを加え
る。5℃で2−3時間さらにかきまぜた後に、
主として7β−フエノキシアセトアミド−3−
メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸ジ
フエニルメチルエステル−1β−オキシドから
成る結晶性沈殿をろ別し、冷水(3℃)および
ジエチルエーテルで洗いそして高真空中で塩化
カルシウム上で乾かす。 上記のろ液を激しくかきまぜながら5℃で水
7に注ぎ入れる。こうして生成した油は夜通
し放置すると固体する。これをろ別し、氷冷し
た水で洗いそして高真空中で塩化カルシウム上
で乾かす。このものは主として7β−フエノキ
シアセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エ
ム−4−カルボン酸ジフエニルメチルエステル
−1α−オキシドから成る。 (iv) 2−〔4−p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキシアゼチ
ジン−1−イル〕−3−メトキシイソクロトン
酸ジフエニルメチルエステル34.35g(50m
M)を20℃で窒素ガス中でテトラヒドロフラン
340ml中に懸濁する(大部分は溶ける)。この溶
液に1・5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウ
ンデカ−5−エン11.4ml(75mM)を早く注ぎ
入れた後に20℃で15分間かきまぜ、氷酢酸1.9
ml(30.2mM)を加えそして真空中で30℃で乾
くまで濃縮する。こうして得た泡立つた褐色残
分を塩化メチレン130mlに溶かして水60ml、
0.5Nの塩酸30ml、1MのNaHCO3溶液30mlそし
て水30mlで洗う。これら水相を塩化メチレン10
mlづつで2回抽出する。 これら塩化メチレン相を乾かさずに合わせ、
−10℃に冷却し、これに過酢酸の酢酸溶液7.0
ml(過酢酸約50mMを含む)をゆつくり加え
る。0〜5℃で15分間かきまぜた後にチオ硫酸
ナトリウム水溶液を加えて余分の過酸を分解す
る。水相を分けて少量の塩化メチレンで洗う。
この溶液を硫酸マグネシウムで乾かした後に真
空中で濃縮する。その淡黄色残分(7β−フエ
ノキシアセトアミド−3−メトキシ−セフ−3
−エム−4−カルボン酸ジフエニルメチルエス
テル−1−オキシドと7β−フエノキシアセト
アミド−3−メトキシ−セフ−2−エム−4−
カルボン酸ジフエニルメチルエステル−1−オ
キシドとの約2:1の比から成る混合物)を室
温でモノグリム120mlに溶かし、水30mlを加え
ると7β−フエノキシアセトアミド−3−メト
キシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸ジフエ
ニルメチルエステル−1β−オキシドが晶出す
る。この泥状の結晶物質を30分間かきまぜてか
ら、かきまぜながら水150mlを室温で約5時間
で加えると、相当する1α−オキシドも晶出す
る。これを全部で17時間かきまぜてから、氷浴
中で1時間冷却し、ろ別しそしてろ過残分をモ
ノグリムと水との1:1.5の冷却した混合物の
少量で洗う。この結晶を高真空下でP2O5上で
16時間乾かす。こうして、相当する1α−オキ
シドも含む7β−フエノキシアセトアミド−3
−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸
ジフエニルメチルエステル−1β−オキシドが
得られる。 こうして得た1−オキシドを次のようにさらに
処理することができる。 (a) 塩化メチレン3mlとジメチルホルムアミド
0.1mlとの混合物に溶かした7β−フエノキシ
アセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エム
−4−カルボン酸ジフエニルメチルエステル−
7β−オキシド150mg(0.275mM)の溶液に0
℃で3塩化りん188mg(1.37mM)を加える。
この溶液を0℃で30分間かきまぜ、塩化メチレ
ンで希釈しそして炭酸水素ナトリウム水溶液で
洗う。水相を塩化メチレンで洗い、有機相を合
わせて硫酸ナトリウムで乾かしそして真空中で
濃縮する。こうして得た粗製の7β−フエノキ
シアセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エ
ム−4−カルボン酸−ジフエニルメチルエステ
ルをエーテルから再結晶する。融点は120℃で
ある。 (a) 塩化メチレン25mlとジメチルホルムアミ
ド1.25mlとの混合物に7β−フエノキシアセ
トアミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−
4−カルボン酸ジフエニルメチルエステル−
1α−オキシド5.0g(9.16mM)を懸濁
し、これに0℃で3塩化りん1.65ml(19.3m
M)を加える。この溶液を0℃で30分間かき
まぜ、酢酸エステルで希釈しそして炭酸水素
ナトリウム水溶液で洗う。水相を酢酸エステ
ルで洗い、有機相を合わせて硫酸ナトリウム
で乾かしそして真空中で濃縮する。こうして
得た粗製の7β−フエノキシアセトアミド−
3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボ
ン酸−ジフエニルメチルエステルをエーテル
から再結晶する。融点は120℃である。 (b) 塩化メチレン5mlに溶かした7β−フエノキ
シアセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エ
ム−4−カルボン酸ジフエニルメチルエステル
2.0g(3.78mM)の溶液をアニソール0.87mlと
混合し、0℃に冷却しそしてトリフルオル酢酸
1.2mlを加えて1時間放置する。反応混合物を
真空中で濃縮し、その残分をアセトンとエーテ
ルとの混合物から結晶化する。こうして融点
170℃(分解)の7β−フエノキシアセトアミ
ド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カル
ボン酸が得られる。 なお、前項(a)に記載のエステルを単離しなく
とも同じ化合物が次のようにして得られる。 (b) 7β−フエノキシアセトアミド−3−メ
トキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸ジ
フエニルメチルエステルの1β−オキシドと
1α−オキシドとの混合物3.0g(5.5mM)
を塩化メチレン15mlとジメチルアセトアミド
0.75mlとの混合物に懸濁し、これに0℃で3
塩化りん0.966ml(1.11mM)を加える。こ
の溶液を0℃で40分間かきまぜてから、トリ
フルオル酢酸4.65ml(61mM)を加えて0℃
でさらに30分間かきまぜる。反応溶液を飽和
炭酸水素ナトリウム溶液で中性となしそして
有機相を希薄な重炭酸塩溶液で洗う。それら
水相を合わせて酢酸エステルで2回洗いそし
てりん酸を加えてPH2.6にもたらす。こうし
て析出した7β−フエノキシアセトアミド−
3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボ
ン酸をろ別し、水で洗いそして高真空中で乾
かす。融点は170℃(分解)である。 (b) 例5(iii)項で得た7β−フエノキシアセト
アミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4
−カルボン酸ジフエニルメチルエステル−1
β−オキシド53.4g(97.7mM)を塩化メチ
レン320mlとジメチルアセトアミド16mlとの
混合物中に懸濁して0℃に冷却しそして3塩
化りん17.3ml(19.8mM)をゆつくり加え
る。0〜5℃で20分間かきまぜた後にトリフ
ルオル酢酸80ml(1.05mM)を滴加する。こ
の透明な溶液をさらに0〜5℃で20分間かき
まぜてから、酢酸エチル1300mlで希釈しそし
て2Mのりん酸ジカリウム溶液240ml、水100
mlそして半分飽和した塩化ナトリウム水溶液
250mlで洗う。この有機相から炭酸水素ナト
リウムの飽和水溶液700mlで7β−フエノキ
シアセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−
エム−4−カルボン酸を抽出しそしてこの水
相を酢酸エチル400mlで2回洗う。それら有
機相を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液50mlと
水100mlと飽和塩化ナトリウム水溶液100mlと
の混合液250mlで2回抽出する。それら重炭
酸塩抽出液を合わせて酢酸エチル1500mlで覆
いそして激しくかきまぜながら20%りん酸を
加えてPH約2.5に調整する。この水相を酢酸
エチル500mlで2回抽出する。それら有機相
を合わせて硫酸マグネシウムで乾かし、ろ過
しそして真空下で蒸発する。その結晶性残分
を酢酸エチル130mlに溶かして−10℃で夜通
し放置する。こうして得た7β−フエノキシ
アセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エ
ム−4−カルボン酸の淡黄色結晶をろ別し、
冷却した酢酸エチルで洗いそして一定重量に
なるまで高真空下で乾かす。 (b) 例5の(iii)項で得た7β−フエノキシアセ
トアミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−
4−カルボン酸ジフエニルメチルエステル−
1α−オキシド23.9gを塩化メチレン140ml
とジメチルアセトアミド7.2mlとの混合物中
に溶解して0℃に冷却しそして3塩化りん
7.8mlをゆつくり加えた後に0〜5℃で20分
間かきまぜる。この反応溶液にトリフルオル
酢酸36mlを滴加しそして0〜5℃で20分間さ
らにかきまぜてから、前項(b)に記載し
たように処理する。こうして7β−フエノキ
シアセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−
エム−4−カルボン酸が淡黄色結晶の形で得
られる。 (c) 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−3−エム−4−カルボン酸2.55g
(7mM)とN・N−ジメチルアニリン2.9ml
(22.4mM)とを無水塩化メチレン11ml中に懸
濁し、これに窒素ガス中で20℃でジメチル−ジ
クロル−シラン0.7ml(5.7mM)を加えてか
ら、同温度で30分間かきまぜる。こうして生成
した透明な溶液を−20℃に冷却し、固体の5塩
化りん1.6g(7.7mM)を加えて30分間かきま
ぜる。N・N−ジメチルアニリン0.9ml(7m
M)とn−ブタノール0.9mMとの予冷(−20
℃)した混合物を同温度で2〜3分間で加えて
から、予冷(−20℃)したn−ブタノール10ml
を早く加えそして−20℃で20分間そして次に冷
却せずに10分間かきまぜる。これに約−10℃で
水0.4mlを加え、氷浴(0℃)中で10分間かき
まぜてから、ジオキサン11mlを加えそして0℃
で10分間かきまぜた後にトリ−n−ブチルアミ
ン約4.5mlを、水で希釈した試料が3.5の一定PH
値であるように少しづつ加える。こうして0℃
で1時間かきまぜた後に沈殿をろ別し、ジオキ
サンで洗いそして含水ジオキサンから再結晶す
る。こうして得た7β−アミノ−3−メトキシ
−セフ−3−エム−4−カルボン酸−ハイドロ
クロライド−ジオキソナートは融点が300℃以
上である。薄層クロマトグラムのRf値=0.17
(シリカゲル、系:n−ブタノール・4塩化炭
素・メタノール・ぎ酸・水30:40:20:5:
5)。 (c) 93%の7β−フエノキシアセトアミド−
3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボ
ン酸11.75g(100%とすれば10.93g)と
N・N−ジメチルアニリン13.4ml(12.73
g)とを無水塩化メチレン(P2O5上で蒸
留)47ml様に懸濁し、これに+20℃で窒素ガ
ス中でジメチルジクロルシラン3.6ml(3.87
g)を加えてから同温度で30分間かきまぜ
る。こうして生成した透明な溶液を−18〜−
19℃に冷却して、これに固体の5塩化りん
7.8gを加える。こうして内温は−10℃に上
昇する。−20℃の浴中で30分間かきまぜた後
にこの透明な溶液をn−ブタノール
(Sikkan上で乾かした無水物)47mlとジメチ
ルアニリン4.4ml(4.18g)との−20℃に冷
却した混合物に約7分間で滴加する。こうし
て内温は−8℃に上昇する。これを−20℃の
浴温中で30分間かきまぜてから、氷浴(0
℃)中で最終の内温が−10℃に達するまでか
きまぜる。この温度でジオキサン47mlと水
1.6mlとの混合物を約5分間で滴加する。こ
うして生成物がゆつくり晶出する。さらに10
分間かきまぜた後にこの混合物に氷浴中でト
リ−n−ブチルアミン約9.5mlを約1時間で
PH2.2〜2.4に保持するように少しづつ加える
(最初の5分間のうちに初めの5mlを加え
る)。次に、ろ過し、ジオキサン約30mlそし
て次に塩化メチレン約15mlで少しづつ洗え
ば、結晶性の7β−アミノ−3−メトキシ−
セフ−3−エム−4−カルボン酸−ハイドロ
クロライド−ジオキソナートが得られる。融
点300℃以上、UV−スペクトル(0.1Nの炭
酸水素ナトリウム溶液中):λnax=270mμ
(ε=7600)、IR−スペクトル(ニユジヨー
ル):5.62、5.80、5.88、6.26、6.55、7.03、
7.45、7.72、7.96、8.14、8.26、8.45、8.64、
8.97、9.29、10.40、11.47mμに特性バン
ド、〔α〕20 =+134゜±1゜(c=1、0.5N
の炭酸水素ナトリウム溶液中)。 こうして得たハイドロクロライド−ジオキ
ソナートの20%水溶液に2Nのかせいソーダ
液をPH値が4.1(等電点)になるまで加えれ
ば、7β−アミノ−3−メトキシ−セフ−3
−エム−4−カルボン酸の分子内塩が得られ
る。これをろ別して乾かせば、その融点は30
℃以上である。UV−スペクトル(0.1Nの炭
酸水素ナトリウム溶液):λnax=270nm
(ε=7600)、薄層クロマトグラムのRf値は
その塩酸塩のRf値と同じ(シリカゲル、同
じ系)、〔α〕20 =+232゜±1゜(c=1、
0.5Nの炭酸水素ナトリウム溶液)。 (d) 7β−アミノ−3−メトキシ−セフ−3−エ
ム−4−カルボン酸−ハイドロクロライド−ジ
オキソナート1g(2.82mM)を乾いた塩化メ
チレン20ml中に懸濁し、これに窒素ガス中で室
温でビス−(トリメチルシリル)−アセトアミド
1.65mlを加える。40分間後にこの透明な溶液を
0℃に冷却しそしてこれに固体のD−α−フエ
ニルグリシル酸クロライド−塩酸塩900mg
(4.37mM)を加える。5分間の後にプロピレ
ンオキシド0.7ml(10mM)を加える。この懸
濁体を窒素ガス中で0℃で1時間かきまぜてか
ら、メタノール0.5mlを加えると、7β−(D−
α−フエニルグリシルアミノ)−3−メトキシ
−セフ−3−エム−4−カルボン酸−塩酸塩が
結晶の形で析出する。この塩酸塩をろ別し、水
9mlに溶かしそしてこの溶液を1Nのかせいソ
ーダ液でPH4.6に調整する。こうして生成した
7β−(D−α−フエニルグリシルアミノ)−3
−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸
の分子内塩の2水和物をろ別し、アセトンおよ
びジエチルエーテルで洗つてから乾かす。融点
174〜176℃(分解)、〔α〕20 =+132゜(c=
0.714、0.1Nの塩酸中)、薄層クロマトグラム
(シリカゲル):Rf値〜0.18(系:n−ブタノ
ール・酢酸・水67:10:23)、UV−スペクトル
(0.1Nの炭酸水素ナトリウム溶液中):λnax
269nm(ε=7000)、IR−スペクトル(鉱
油):5.72、5.94、6.23および6.60μに特性バ
ンド。 (d) 7β−アミノ−3−メトキシ−セフ−3
−エム−4−カルボン酸(分子内塩993mg
(4.32mM)を塩化メチレン10ml中に懸濁
し、これにN・N−ビス−(トリメチルシリ
ル)−アセトアミド1.37ml(5.6mM)を加え
て、窒素ガス中で室温で45分間かきまぜる。
この透明な溶液を0℃に冷却しそしてD−α
−フエニルグリシル酸クロライド−塩酸塩
1.11g(5.4mM)を加える。5分間後にプ
ロピレンオキシド0.4ml(5.6mM)を加え
る。この懸濁液を窒素ガス中で0℃で1時間
かきまぜてからメタノール0.6mlを加える。
こうして晶出した7β−(D−α−フエニル
グリシルアミド)−3−メトキシ−セフ−3
−エム−4−カルボン酸−塩酸塩をろ別し、
0℃で水15mlに溶かしそしてこの溶液に1N
のかせいソーダ液5mlを加えてPHを約4に調
整する。この溶液を室温にもたらし、トリエ
チルアミンを加えてPHを約4.8にもたらす
と、7β−(D−α−フエニルグリシルアミ
ド)−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−
カルボン酸が2水和物の形で晶出する。 例 6 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−クロト
ン酸ジフエニルメチルエステルと相当するイソク
ロトン酸ジフエニルメチルエステルとから成る異
性体混合物0.697g(1.0mM)を乾いたテトラヒ
ドロフラン4mlに溶かし、これに1・5−ジアザ
ビシクロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン
0.228g(1.5mM)をテトラヒドロフラン10mlに
溶かして加える。この混合物を室温で40分間かき
まぜてからベンゼン200mlで希釈しそして希塩
酸、炭酸水素ナトリウム溶液および水で洗う。有
機相を硫酸ナトリウムで乾かして、溶媒を真空中
で除く。こうして得た粗生成物を酸洗いしたシリ
カゲル30g上でクロマトグラフ処理する。トルエ
ンと酢酸エステルとの7:1の系で先ず2−メル
カプトベンズチアゾールを溶離してから、7β−
フエノキシアセトアミド−3−メトキシ−セフ−
2−エム−4−カルボン酸ジフエニルメチルエス
テルを溶離する。IR−スペクトル(CH2Cl2):
5.60、5.74、5.90および8.28μ。 こうして得たエステルを次のようにして遊離酸
に変えることができる。 (i) 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−2−エム−4α−カルボン酸−ジフ
エニルメチルエステル53mg(0.1mM)とトリ
フルオル酢酸0.07mlとアニソール0.06mlと塩化
メチレン0.5mlとの混合物を0℃で15分間かき
まぜる。この混合物をペンタンとジエチルエー
テルとの3:1の混合物5mlで希釈して激しく
振とうする。こうして析出した白色の無定形の
7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキシ
−セフ−2−エム−4α−カルボン酸をろ別し
そしてペンタンとジエチルエーテルとの3:1
の混合物で洗う。IR−スペクトル(CH2Cl2):
5.60、5.90、8.27μ。 前記の原料は次のようにして得られる。 (a) 酢酸エステル30mlに溶かして−70℃に冷却し
た2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソ−アゼチジン−1−イル〕−3−メチレン酪
酸ジフエニルメチルエステル681mg(1.0mM)
の溶液中に1当量のオゾンを酸素で希釈して導
入する。反応溶液を加温して10mlに真空下で濃
縮し、ジメチルサルフアイド1.0mlを加えて室
温で15時間かきまぜる。溶媒と余分の反応体と
を真空中で除き、残分を酸洗いしたシリカゲル
30g上でトルエンと酢酸エステルとの4:1の
系でクロマトグラフ処理する(各区劃を15mlと
する)。こうして2−〔4−(ベンズチアゾール
−2−イルジチオ)−3−フエノキシアセトア
ミド−2−オキソ−アセチジン−1−イル〕−
3−ヒドロキシクロトン酸ジフエニルメチルエ
ステルが固体の無定形物質として得られる。
〔α〕D=130゜±1゜(CHCl3、c=0.8)、IR−
スペクトル(CH2Cl2):2.95、5.60、5.92、
6.04、8.10μ。 (b) 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソ−アゼチジン−1−イル〕−3−メチレン酪
酸ジフエニルメチルエステル681mg(1.0mM)
のオゾン化によつて得た粗製の2−〔4−(ベン
ズチアゾール−2−イルジチオ)−2−フエノ
キシアセトアミド−2−オキソ−アゼチジン−
1−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸ジフエ
ニルメチルエステルを塩化メチレン5mlに溶か
し、これに蒸留したジアゾメタンのエーテル溶
液(ジアゾメタン1.3mMを含む)を0℃で加
える。この混合物を0℃で1時間かきまぜ、水
で洗いそして有機層を硫酸ナトリウムで乾か
す。次に真空中で溶媒を除きそして残分を酸洗
いしたシリカゲル35g上でトルエンと酢酸エス
テルとの2:1の系でクロマトグラフ処理す
る。こうして2−〔4−(ベンズチアゾール−2
−イルジチオ)−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メ
トキシクロトン酸ジフエニルメチルエステルと
相当するイソクロトン酸ジフエニルメチルエス
テルとから成る異性体混合物が得られる。IR
−スペクトル(CH2Cl2):5.60、5.88、6.67、
9.15、9.92μ。 例 7 例4の方法に従つて、2−〔4−(p−トルエン
スルホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−イト
キシクロトン酸−2・2・2−トリクロルエチル
エステルと相当するイソクロトン酸−2・2・2
−トリクロルエチルエステルとから成る異性体混
合物200mg(0.307mM)と1・5−ジアザビシク
ロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン0.09ml
(0.6mM)とを1・2−ジメトキシエタン3ml中
で室温で30分間かきまぜることにより、7β−フ
エノキシアセトアミド−3−メトキシ−セフ−2
−エム−4−カルボン酸−2・2・2−トリクロ
ルエチルエステル、7β−フエノキシアセトアミ
ド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボ
ン酸−2・2・2−トリクロルエチルエステルと
の約1:1の比から成る異性体混合物が得られ
る。Rf値=0.36および0.18(シリカゲル、トルエ
ン・酢酸エチル3:1)。 上記の原料は次のようにして得られる。 (a) 例1の(b)項に従つて、6−フエノキシアセト
アミド−ペニシラン酸−2・2・2−トリクロ
ルエチルエステル498mg(1mM)と2−メル
カプトベンズチアゾール200.7mg(1.2mM)と
から2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジ
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン酪
酸−2・2・2−トリクロルエチルエステルが
得られる。融点144〜149℃(塩化メチレンとペ
ンタンとの混合物から)、Rf値=0.5(シリカ
ゲル、エーテル)。 (b) 例6の(a)項に従つて、2−〔4−(ベンズチア
ゾール−2−イルジチオ)−3−フエノキシア
セトアミド−2−オキソ−アゼチジン−1−イ
ル〕−3−メチレン酪酸−2・2・2−トリク
ロルエチルエステル647mg(1mM)と1.2当量
のオゾンとを反応させ、生成したオゾニドをジ
メチルサルフアイドで分裂すれば、2−〔4−
(ベンズチアゾール−2−イルジチオ)−3−フ
エノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジン
−1−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸−
2・2・2−トリクロルエチルエステルが作ら
れる。融点129−130℃(エーテルと石油エーテ
ルとの混合物から)。 (c) 例6の(b)項に従つて、2−〔4−(ベンゾチア
ゾール−2−イルジチオ)−3−フエノキシア
セトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル〕−3−ヒドロキシクロトン酸−2・2・2
−トリクロルエチルエステル5g(7.71mM)
と過剰のジアゾメタンとから、2−〔4−(ベン
ズチアゾール−2−イルジチオ)−3−フエノ
キシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−メトキシ−クロトン酸−2・
2・2−トリクロルエチルエステルと相当する
イソクロトン酸−2・2・2−トリクロルエチ
ルエステルとの異性体混合物が得られる。融点
170〜174℃(塩化メチレンとエーテルとの混合
物から)。 (d) 例1の(c)項に従つて、2−〔4−(ベンズチア
ゾール−2−イルジチオ)−3−フエノキシア
セトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル〕−3−メトキシクロトン酸−2・2・2−
トリクロルエチルエステルと相当するイソクロ
トン酸−2・2・2−トリクロルエチルエステ
ルとの異性体混合物1.9g(2.87mM)をp−
トルエンスルフイン酸銀0.8g(4.05mM)と
共にアセトニトリルと酢酸エチルとの3:4の
混合物35mlの中で室温で5時間かきまぜること
によつて、2−〔4−(p−トルエンスルホニル
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−
クロトン酸−2・2・2−トリクロルエチルエ
ステルと相当するイソクロトン酸−2・2・2
−トリクロルエチルエステルとの異性体混合物
が得られる。融点155〜158℃(酢酸エチルとエ
ーテルとの混合物から)。 例 8 乾いた塩化メチレン2mlに溶かした2−〔4−
(ベンズチアゾール−2−イルジチオ)−3−フエ
ノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸−ジフエニ
ルメチルエステル100ml(0.146mM)の溶液に0
℃でトリメチルクロルシラン0.02ml(0.16mM)
を加える。この溶液に窒素ガス中でかきまぜなが
ら1・5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウンデ
カ−5−エン0.0477ml(0.32mM)を加えて0℃
で1時間かきまぜる。酢酸0.2mlを加えてから塩
化メチレンで希釈する。その有機相を希硫酸、水
および炭酸水素ナトリウム水溶液で洗い、硫酸ナ
トリウムで乾してから真空中で乾くまで濃縮す
る。 こうして得た粗製の7β−フエノキシアセトア
ミド−3−ヒドロキシ−セフ−3−エム−4−カ
ルボン酸−ジフエニルメチルエステルをメタノー
ルに溶かしそしてこれにジアゾメタンのエーテル
溶液を0℃で加える。この溶液を10分間後に注意
深く濃縮して、残分を高真空中で乾かす。この残
分を薄層クロマトグラフによつて精製する(シリ
カゲル、トルエンと酢酸エチルとの3:1の
系)。Rf=0.17の帯域のシリカゲルを酢酸エステ
ルで溶離しそしてこの溶離液を回転蒸発器で濃縮
すれば、7β−フエノキシアセトアミド−3−メ
トキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸ジフエ
ニルメチルエステルが得られる。融点120℃(エ
ーテルから)。 例 9 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−クロト
ン酸クロライドと2−〔4−(ベンズチアゾール−
2−イルジチオ)−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メト
キシ−イソクロトン酸クロライドとから成る粗製
の混合物266mg(0.5mM)を乾いた塩化メチレン
5mlに溶かし、これを乾いたt−ブタノール0.5
mlと塩化メチレン3mlとの混合物に溶かしたトリ
エチルアミン0.1mlの溶液に0℃でかきまぜなが
ら15分間で滴加する。この反応混合物をさらに15
分間かきまぜた後に塩化メチレンで希釈し、水、
希塩酸そしてさらに水で洗い、硫酸ナトリウムで
乾かしそして真空中で蒸発する。その残分を酸洗
いしたシリカゲル10g上で展開剤としてトルエン
と酢酸エチルとの4:1の系を使つてクロマトグ
ラフ処理する。こうして7β−フエノキシアセト
アミド−3−メトキシ−セフ−2−エム−4−カ
ルボン酸−t−ブチルエステルが得られる。IR
−スペクトル(CH2Cl2):5.60、5.77、5.90、
8.29μに特性バンド。 前記の原料は次のようにして得られる。 (a) 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−ク
ロトン酸−ジフエニルメチルエステルと2−
〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチオ)−
3−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼ
チジン−1−イル〕−3−メトキシ−イソクロ
トン酸−ジフエニルメチルエステルとの混合物
698mg(1mM)を塩化メチレン1.5mlに溶か
し、これにトリフルオル酢酸0.7mlとアニソー
ル0.6mlと塩化メチレン2.5mlとの混合物を0℃
でかきまぜながらゆつくり加える。反応混合物
を0℃で3時間かきまぜ、これにエーテルとペ
ンタンとの1:3の混合物100mlを加えて振と
うしそして生成した沈殿をろ別する。この沈殿
は2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−ク
ロトン酸と2−〔4−(ベンズチアゾール−2−
イルジチオ)−3−フエノキシアセトアミド−
2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メト
キシ−イソクロトン酸とから成る。これをエー
テルとペンタンとの1:3の混合物25mlで洗つ
てから真空中で乾かす。IR−スペクトル
(CH2Cl2):5.60、5.80、5.94、8.55、9.95μに
特性バンド。 (b) 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−3−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシクロ
トン酸と2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イ
ルジチオ)−3−フエノキシアセトアミド−3
−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキ
シイソクロトン酸との混合物532mg(1.0mM)
を塩化オキザリル10%を含むジオキサン5mlに
溶かし、これを室温で15時間かきまぜてから真
空中で蒸発する。こうして生成した非結晶性の
固体残分は2−〔4−(ベンズチアゾール−2−
イルジチオ)−3−フエノキシアセトアミド−
2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メト
キシ−クロトン酸クロライドと2−〔4−(ベン
ズチアゾール−2−イルジチオ)−3−フエノ
キシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−メトキシ−イソクロトン酸クロ
ライドとの混合物から成る。これを精製しない
でさらに反応させる。IR−スペクトル
(CH2Cl2):5.58、5.90、9.95μに特性バンド。 例 10 2−〔4−(p−ニトロベンゼンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−クロト
ン酸ジフエニルメチルエステルと相当するイソク
ロトン酸ジフエニルメチルエステルとから成る混
合物367mg(0.5mM)と1・5−ジアザビシクロ
〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン152mg(1.0m
M)とを乾いたテトラヒドロフラン10mlに溶かし
て室温で40分間かきまぜる。この反応混合物をベ
ンゼンで希釈し、希塩酸、水そして希薄な炭酸水
素ナトリウム水溶液で洗い、硫酸ナトリウムで乾
かしそして真空中で溶媒を除く。その残分を酸洗
いしたシリカゲル上でトルエンと酢酸エチルとの
7:1の系を展開剤として使つてクロマトグラフ
処理する。こうして純粋な7β−フエノキシアセ
トアミド−−メトキシ−セフ−2−エム−4−カ
ルボン酸ジフエニルエステルが得られる。次に、
トルエンと酢酸エチルとの2:1の系で溶離すれ
ば、7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−2−エム−−4−カルボン酸ジフエニ
ルエステルのほかに7β−フエノキシアセトアミ
ド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボ
ン酸ジフエニルメチルエステルをも含む混合物が
単離される。 上記の原料は次のようにして作られる。 (a) 例4の(a)項に従つて、2−〔4−(ベン
ズチアゾール−2−イルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−メトキシ−クロトン酸−ジフエニ
ルメチルエステルと相当するイソクロトン酸−
ジフエニルメチルエステルとから成る異性体混
合物348.5mg(0.5mM)およびp−ニトロベン
ゼンスルフイン酸銀200mg(0.68mM)から、
アセトンと水との9:1の混合物10ml中で60℃
で1時間かきまぜることによつて、2−〔4−
(p−ニトロベンゼンスルホニルチオ)−3−フ
エノキシアセトアミド−2−オキソアセチジン
−1−イル〕−3−メトキシ−クロトン酸ジフ
エニルメチルエステルと相当するイソクロトン
酸ジフエニルメチルエステルとから成る混合物
が得られる。 なお、p−ニトロベンゼンスルフイン酸銀は
硝酸銀とp−ニトロベンゼンスルフイン酸ナト
リウムとの等モル量の水溶液を混合することに
より得られる。生成した沈殿をろ別して真空中
で50〜60℃で24時間乾かす。 例 11 例10の方法によつて、2−〔4−(p−メトキシ
ベンゼンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセ
トアミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−
3−メトキシ−クロトン酸ジフエニルメチルエス
テルと相当するイソクロトン酸ジフエニルメチル
エステルとから成る混合物351.5mg(0.5mM)と
1・5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウンデカ
−5−エン152mg(1.0mM)とから、7β−フエ
ノキシアセトアミド−3−メトキシ−セフ−2−
エム−4−カルボン酸ジフエニルエステルと7β
−フエノキシアセトアミド−3−メトキシ−セフ
−3−エム−カルボン酸ジフエニルメチルエステ
ルとから成る混合物が得られる。これをクロマト
グラフイによつて両異性体に分けることができ
る。 上記の原料は次のようにして作られる。 (a) 例4の(a)項に従つて、2−〔4−(ベン
ズチアゾール−2−イルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−メトキシ−クロトン酸−ジフエニ
ルメチルエステルと相当するイソクロトン酸−
ジフエニルメチルエステルとから成る異性体混
合物697mg(1mM)およびp−メトキシベン
ゼンスルフイン酸銀3.61mg(1.3mM)から、
アセトンと水との9:1の混合物20ml中で室温
で1時間かきまぜることによつて、2−〔4−
(p−メトキシベンゼンスルホニルチオ)−3−
フエノキシアセトアミド−2−オキソアセチジ
ン−1−イル〕−3−メトキシ−クロトン酸ジ
フエニルメチルエステルと相当するイソクロト
ン酸ジフエニルメチルエステルとから成る混合
物が得られる。IR−スペクトル(CH2Cl2):
5.60、5.88、6.18、8.76μに特性バンド。 なお、p−メトキシベンゼンスルフイン酸銀
は硝酸銀とp−メトキシベンゼンスルフイン酸
ナトリウムとの等モル量の水溶液を混合するこ
とにより得られる。生成した沈殿をろ別して真
空中で50〜60℃で24時間乾かす。 例 12 例10の方法に従つて、2−(4−ベンゼンスル
ホニルチオ−3−フエノキシアセトアミド−2−
オキソアゼチジン−1−イル)−3−メトキシ−
クロトン酸ジフエニルメチルエステルと相当する
イソクロトン酸ジフエニルメチルエステルとから
成る混合物336.3mg(0.5mM)と1・5−ジアザ
ビシクロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン152
mg(1.0mM)とから、7β−フエノキシアセト
アミド−3−メトキシ−セフ−2−エム−4−カ
ルボン酸ジフエニルエステルと7β−フエノキシ
アセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−
4−カルボン酸ジフエニルメチルエステルとから
成る混合物が得られる。これをクロマトグラフイ
によつて両異性体に分けることができる。 上記の原料は次のようにして作られる。 (a) 例4の(a)項に従つて、2−〔4−(ベン
ズチアゾール−2−イルチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキシアゼチジン−1−
イル〕−3−メトキシ−クロトン酸−ジフエニ
ルメチルエステルと相当するイソクロトン酸−
ジフエニルメチルエステルとから成る異性体混
合物697mg(1mM)およびベンゼンスルフイ
ン酸銀3.24mg(1.3mM)から、アセトンと水
との9:1の混合物20ml中で室温で90分間かき
まぜることによつて、2−(4−ベンゼンスル
ホニルチオ−3−フエノキシアセトアミド−2
−オキソアゼチジン−1−イル)−3−メトキ
シ−クトロトン酸−ジフエニルメチルエステル
と相当するイソクロトン酸ジフエニルメチルエ
ステルとから成る混合物が得られる。IR−ス
ペクトル(CH2Cl2):5.60、5.88、8.74μに特
性バンド。 なお、ベンゼンスルフイン酸銀は硝酸銀とベ
ンゼンスルフイン酸ナトリウムとの等モル量の
水溶液を混合することにより得られる。生成し
た沈殿をろ別して真空中で50〜90℃で24時間乾
かす。 例 13 例1に従つて、2−〔4−(p−トルエンスルホ
ニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−
オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシク
ロトン酸−p−ニトロベンジルエステルと相当す
るイソクロトン酸エステルとの異性体混合物をテ
トラヒドロフラン中でテトラメチルグアニジンと
共に室温で12〜14時間かきまぜれば、7β−フエ
ノキシアセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−
エム−4−カルボン酸−p−ニトロベンジルエス
テルと7β−フエノキシアセトアミド−3−メト
キシ−セフ−2−エム−カルボン酸−p−ニトロ
ベンジルエステルとから成る異性体混合物が得ら
れる。 例 14 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルチオ)
−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼ
チジン−1−イル〕−3−メトキシ−クロトン酸
−ジフエニルメチルエステルと相当するイソクロ
トン酸−ジフエニルメチルエステルとの異性体混
合物104.5mg(0.15mM)とp−トルエンスルフ
イン酸35mg(0.225mM)と1・5−ジアザビシ
クロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン80mg
(0.525mM)とから成る混合物を乾いたテトラヒ
ドロフラン3ml中で室温で40分間かきまぜる。こ
の混合物をベンゼンで希釈しそして希塩酸、希薄
な塩化ナトリウム水溶液、0.5Nの水酸化ナトリ
ウム溶液そして再び希薄な塩化ナトリウム水溶液
で洗う。その有機相を硫酸ナトリウムで乾かしそ
して真空中で溶媒を除く。その残分を酸洗いした
シリカゲル3.5g上でトルエンと酢酸エチルとの
7:1の系を展開剤として使つてクロマトグラフ
処理する。こうして純粋な7β−フエノキシアセ
トアミド−3−メトキシ−セフ−2−エム−4−
カルボン酸ジフエニルエステルが得られる。次
に、トルエンと酢酸エチルとの2:1の系で溶離
すれば、7β−フエノキシアセトアミド−3−メ
トキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−ジフ
エニルメチルエステルが得られる。 例 15 2−〔4−(o−メトキシベンゼンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−クロト
ン酸−ジフエニルメチルエステル141mg(0.2m
M)と1・4−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウ
ンデカ−5−エン61mg(0.4mM)との混合物を
乾いたテトラヒドロフラン4ml中で室温で70分間
かきまぜる。これを例10に従つて後処理すれば、
7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキシ−
セフ−2−エム−4α−カルボン酸ジフエニルメ
チルエステルと7β−フエノキシアセトアミド−
3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸
ジフエニルメチルエステルとの約4.4:1から成
る粗製混合物が得られる。これを例10の方法によ
つてシリカゲル上でクロマトグラフ処理すること
により両異性体に分けることができる。 なお、2−〔4−(o−メトキシベンゼンスルホ
ニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−
オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−
イソクロトン酸−ジフエニルメチルエステル141
g(0.2mM)を同様に処理すれば、両方の化合
物がほぼ同じ比率で生成する。 前記の原料の各異性体は次のようにして得られ
る。 (a) 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−ク
ロトン酸−ジフエニルメチルエステルと相当す
るイソクロトン酸−ジフエニルメチルエステル
との約4:1の比から成る異性体混合物3.49g
(5mM)アセトンと水との9:1の混合物100
ml中でo−メトキシベンゼンスルフイン酸銀
1.82g(6.5mM)と共に室温で130分間かきま
ぜる。この混合物をろ過して、ろ液を真空中で
蒸発する。その残分を酸洗いしたシリカゲル
140g上でトルエンと酢酸エチルとの1:1の
混合物を使つてクロマトグラフ処理する。各区
劃を50mlとする。区劃を503から純粋な2−〔4
−(o−メトキシベンゼンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチ
ジン−1−イル〕−3−メトキシイソクロトン
酸ジフエニルメチルエステル〔IRスペクトル
(CH2Cl2):5.60、5.90、8.72、9.15μ〕が得ら
れる。区劃25およびそれ以降から純粋な2−
〔4−(o−メトキシベンゼンスルホニルチオ)
−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソア
ゼチジン−1−イル〕−3−メトキシクロトン
酸ジフエニルメチルエステル〔IR−スペクト
ル(CH2Cl2):5.60、5.90、8.20、8.30、8.72、
9.80μ〕を生成する。区劃14〜24は両異性体の
混合物を含む。 例 16 粗製の2−〔4−(o−メトキシベンゼンスルホ
ニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−
オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−
イソクロトン酸クロライド57mg(0.1mM)と
1・5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウンデカ
−5−エン43mg(0.3mM)との混合物を乾いた
塩化メチレン2ml中で室温で80分間かきまぜる。
この混合物を塩化メチレンで希釈し、希塩酸およ
び水で洗い、硫酸ナトリウムで乾かしそして真空
中で溶媒を除く。その残分を塩化メチレン0.5ml
に溶かし、ペンタンとジエチルエーテルとの3:
1の混合物5mlを加えて振とうする。生成した沈
殿をろ別してペンタンとジエチルエーテルとの
3:1の混合物で洗う。このものはかなり純粋な
7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキシ−
セフ−2−エム−4α−カルボン酸から成る。 前記の原料は次のようにして作られる。 (a) 純粋な2−〔4−(o−メトキシベンゼンスル
ホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−
2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メト
キシ−イソクロトン酸ジフエニルメチルエステ
ル703mg(1mM)とトリフルオル酢酸0.7mlと
アニソール0.66mlとを塩化メチレン4ml中で混
合して0℃で3時間かきまぜる。この混合物を
ペンタンとジエチルエーテルとの3:1の混合
物50mlと混合して激しく振とうする。こうして
生成した白色の沈殿は純粋な2−〔4−(o−メ
トキシベンゼンスルホニルチオ)−3−フエノ
キシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−メトキシ−イソクロトン酸であ
つて、これをろ別してペンタンとジエチルエー
テルとの3:1の混合物で洗う。IR−スペク
トル(CH2Cl2):5.60、5.93、6.25、8.72μ。 (b) 2−〔4−(o−メトキシベンゼンスルホニル
チオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−
イソクロトン酸54mg(0.1mM)を塩化オキザ
リルの10%ジオキサン溶液0.5mlに溶かし、こ
れにジメチルホルムアミド1滴をジオキサンに
溶かして加える。直ちにガスが発生する。この
混合物を室温で2時間かきまぜてから溶媒と余
分の塩化オキザリルとを真空中で蒸発する。残
分を真空中で乾かせば2−〔4−(o−メトキシ
ベンゼンスルホニルチオ)−3−フエノキシア
セトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル〕−3−メトキシ−イソクロトン酸クロライ
ドが淡橙色の海綿状で生成する。IR−スペク
トル(CH2Cl2):5.60、5.90、8.70μ。 例 17 ジメチルホルムアミド2mlに溶かした2−〔4
−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−(D−d
−t−ブチルオキシカルボニルアミノ−α−フエ
ニルアセチルアミノ)−2−オキソアゼチジン−
1−イル〕−3−メトキシクロトン酸ジフエニル
メチルエステル200mg(0.254mM)の溶液を1・
5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウンデカ−5
−エン57μ(0.38mM)と共に室温で30分間か
きまぜてから、酢酸エチルを加えそして水および
2Nの塩酸で酸性になるまで洗いそして次に飽和
塩化ナトリウム水溶液で中性になるまで洗う。有
機相を硫酸ナトリウムで乾かしそして真空中で蒸
発する。残分をシリカゲル薄層板上で展開剤とし
てトルエンと酢酸エチルとの1:1の系でクロマ
トグラフ処理する。こうして7β−(D−α−t
−ブチルオキシカルボニルアミノ−α−フエニル
アセチルアミノ)−3−メトキシ−セフ−2−エ
ム−4α−カルボン酸ジフエニルメチルエステル
〔融点166〜168℃(塩化メチレンとペンタンとの
混合物から)、薄層クロマトグラム(シリカゲ
ル、ジエチルエーテル):Rf〜0.51、UV−スペ
クトル(エタノール):λnax=257mμ(ε=
3500)、IR−スペクトル(塩化メチレン):
2.96、5.63、5.74、5.85(肩)、5.92、6.16、6.64
および6.72μに特性バンド〕および7β−(D−
α−t−ブチルオキシカルボニルアミノ−α−フ
エニル−アセチルアミノ)−3−メトキシ−セフ
−3−エム−4−カルボン酸ジフエニルメチルエ
ステル〔融点162〜163℃(ジエチルエーテル)、
薄層クロマトグラムのRf〜0.33(シリカゲル、ジ
エチルエーテル)、UV−スペクトル(エタノー
ル):λnax=265mμ(ε=6600)、280mμ
(肩)(ε=6200)、IR−スペクトル(塩化メチレ
ン):2.92、5.58、5.64(肩)、5.82、6.22および
6.67μ〕が得られる。 こうして得た化合物を次のようにさらに処理す
ることができる。 (a) 7β−(D−α−t−ブチルオキシカルボニ
ルアミノ−α−フエニル−アセチルアミノ)−
3−メトキシ−3−セフエム−4−カルボン酸
ジフエニルメチルエステル8.8gとアニソール
8.6mlとトリフルオル酢酸145mlとの混合物を0
℃で15分間かきまぜてから、これに予冷したト
ルエン400mlを加えて減圧下で蒸発する。残分
を高真空下で乾かし、ジエチルエーテルを加え
てすりまぜそしてろ過する。こうして7β−
(D−α−フエニルグリシルアミノ)−3−メト
キシ−3−セフエム−4−カルボン酸のトリフ
ルオル酢酸塩が粉末として得られる。これを水
20mlに溶かし、酢酸エチル25mlづつで2回洗い
そしてトリエチルアミンの20%メタノール溶液
を加えてPHを約5に調製する。こうして無色の
沈殿が生成する。これを氷浴中で1時間かきま
ぜてから、アセトン20mlを加えそして約4℃で
16時間放置する。この無色の沈殿をろ別し、ア
セトンとジエチルエーテルとの混合物で洗いそ
して減圧下で乾かす。こうして微結晶粉末の形
で7β−(D−α−フエニルグリシルアミノ)−
3−メトキシ−3−セフエム−4−カルボン酸
が分子内塩として得られる。このものは水和物
の形で存在する。融点174−176℃(分解)、
〔α〕20 =+149゜(C=1.03、0.1Nの塩酸)、薄
層クロマトグラム(シリカゲル、よう素で顕
色):Rf〜0.36(n−ブタノール・ピリジン・
酢酸・水40:24:6:30)、紫外吸収スペクト
ル(炭酸水素ナトリウムの0.1N水溶液):λna
=267mμ(ε=6200)、赤外吸収スペクトル
(鉱油):とりわけ5.72μ、5.94μ、6.23μおよ
び6.60μに特性バンド)。 (b) 7β−(D−α−t−ブチルオキシカルボニ
ルアミノ−α−フエニル−アセチルアミノ)−
3−メトキシ−2−セフエム−4α−カルボン
酸ジフエニルメチルエステル0.063gとアニソ
ール0.1mlとトリフルオル酢酸1.5mlとの混合物
を0℃で15分間かきまぜてから、減圧下で蒸発
する。その残分をこれにジエチルエーテルを加
えて浸出し、ろ過しそして乾かす。こうして得
た7β−(D−α−フエニル−グリシルアミ
ノ)−3−メトキシ−2−セフエム−4α−カ
ルボン酸の無色粉末状トリフルオル酢酸塩を水
0.5mlに溶かし、酢酸エチル25mlづつで2回洗
いそしてトリエチルアミンの10%メタノール溶
液を加えてPHを約5に調整する。これを氷浴中
で1時間かきまぜてから、その無色沈殿をろ別
しそして高真空中で乾かす。こうして7β−
(D−α−フエニル−グリシルアミノ)−3−メ
トキシ−2−セフエム−4α−カルボン酸が分
子内塩として得られる。薄層クロマトグラム
(シリカゲル、よう素で発色):Rf値〜0.44
(n−ブタノール・ピリジン・酢酸・水40:
24:6:30)、紫外吸収スペクトル(0.1Nの炭
酸水素ナトリウム水溶液):λ=260μ(肩)。 (c) 塩化メチレン25mlに溶かして0℃に冷却した
7β−(D−α−フエニル−t−ブチルオキシ
カルボニルアミノ−α−フエニル−アセチルア
ミノ)−3−メトキシ−2−セフエム−4α−
カルボン酸ジフエニルメチルエステル0.63gの
溶液に、塩化メチレン5mlに溶かした3−クロ
ル過安息香酸0.20gの溶液を加える。この混合
物を0℃で30分間かきまぜてから、塩化メチレ
ン50mlを加えそして飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液および飽和塩化ナトリウム水溶液の各25ml
で洗う。有機相を硫酸ナトリウムで乾かしてか
ら減圧下で蒸発する。その残分を塩化メチレン
とジエチルエーテルとの混合物から結晶として
取り出す。こうして7β−(D−α−t−ブチ
ルオキシカルボニルアミノ−α−フエニル−ア
セチルアミノ)−3−メトキシ−3−セフエム
−4−カルボン酸−ジフエニルメチルエステル
−1−オキシドが無色の針状の形で得られる。
融点172〜175℃、薄層クロマトグラム(シリカ
ゲル):Rf〜0.44(系:酢酸エチル、よう素で
発色)、紫外吸収スペクトル(エタノール):
λnax=277mμ(ε=7200)、赤外吸収スペク
トル(塩化メチレン):2.96μ、5.56μ、5.71
μ、5.83μ、5.90μ、6.27μおよび6.67μに特
性バンド。 (d) ジメチルホルムアミド30mlに溶かして−10℃
に冷却した7β−(D−α−t−ブチルオキシ
カルボニルアミノ−α−フエニル−アセチルア
ミノ)−3−メトキシ−3−セフエム−4−カ
ルボン酸−ジフエニルメチルエステル−1−オ
キシド1.30gの溶液に空気を避けて3塩化りん
2.80gを加える。この反応混合物を15分間放置
した後に氷とりん酸水素ジカリウム水溶液との
混合物中に注ぎ入れ、その水相を酢酸エチル
100mlづつで2回抽出する。有機抽出液を飽和
塩化ナトリウム水溶液で洗い、硫酸ナトリウム
で乾かした蒸発する。残分をシリカゲル上でク
ロマトグラフ処理する。ジエチルエーテルによ
つて、無定形の7β−(D−α−t−ブチルオ
キシカルボニルアミノ−α−フエニル−アセチ
ルアミノ)−3−メトキシ−3−セフエム−4
−カルボン酸−ジフエニルメチルエステルが薄
層クロマトグラフイ的に純粋な物質として溶離
される。Rf〜0.39(系:ジエチルエーテル、よ
う素蒸気で発色)、〔α〕D=1゜±1゜(クロロ
ホルム中でC=0.981)、紫外吸収スペクトル
(エタノール):λnax=264mμ(ε=6300)、
赤外吸収スペクトル(塩化メチレン):2.94
μ、5.62μ、5.84μ、5.88μ、6.25μおよび
6.70μに特性バンド。 前記の原料は次のようにして得られる。 (e) D−N−t−ブチルオキシカルボニル−フエ
ニルグリシン31.2g(0.12mM)とトリエチル
アミン16.7ml(0.12mM)とをテトラヒドロフ
ラン300mlに溶かして−15℃に冷却し、これに
クロルぎ酸イソブチル16.5ml(0.12mM)を加
えて−10℃で30分間かきまぜる。次に、テトラ
ヒドロフランと水との2:1の混合物300mlに
溶かした6−アミノ−ペニシラン酸21.6g
(0.10mM)とトリエチルアミン15.4ml(0.11m
M)との溶液を加える。この反応混合物を0℃
で1時間そして室温で2時間かきまぜ、この際
にトリエチルアミンを加えてPH値を約6.9に一
定に保持しておく。反応混合物にりん酸を5℃
で加えてPH2.0に調整し、塩化ナトリウムで飽
和しそして酢酸エチル500mlづつで3回抽出す
る。有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗
い、硫酸ナトリウムで乾かしそして蒸発する。
こうして淡黄色海綿状の形で得られた粗製のN
−t−ブチルオキシカルボニル−アンピシリン
は薄層クロマトグラフにおいてRf値〜0.65(シ
リカゲル、酢酸エチル・n−ブタノール・ピリ
ジン・酢酸・水42:21:21:6:10)である。 (f) 氷酢酸100mlに溶かした粗製のN−t−ブチ
ルオキシカルボニル−アンピシリン57.22gの
溶液に10分間で30%過酸化水素21.6ml
(0.25M)を加えて、室温で2.5時間かきまぜ
る。次に反応混合物を氷水2中に注ぎ入れ、
こうしてかさ高い沈殿の形で析出したN−t−
ブチルオキシカルボニル−アンピシリン−1−
オキシドをろ別し、水で十分に洗いそして真空
中で乾かす。上記のろ液を酢酸エチルで抽出す
ることにより、粗製のN−t−ブチルオキシカ
ルボニル−アンピシリン−1−オキシドがさら
に得られる。薄層クロマトグラム(シリカゲ
ル、酢酸エチル・n−ブタノール・ピリジン・
酢酸・水42:21:21:6:10):Rf〜0.30。 (g) 粗製のN−t−ブチルオキシカルボニル−ア
ンピシリン−1−オキシド67.7gとジオキサン
380mlとの混合物にジフエニルジアゾメタン42
g(0.23M)をジオキサン130mlに溶かして加
えそして室温で2.5時間かきまぜる。これに氷
酢酸5mlを加えて真空中で蒸発する。その残分
に石油エーテルを加えてすりまぜ、石油エーテ
ル抽出液を棄て、残分を塩化メチレンとエーテ
ルとヘキサンとの混合物から結晶として取り出
す。こうして融点164〜166℃のN−t−ブチル
オキシカルボニル−アンピシリン−1−オキシ
ド−ジフエニルメチルエステルが得られる。
〔α〕20 =+117゜±1゜(C=1、CHCl3)、IR
−スペクトル(塩化メチレン):2.91、2.94、
5.54、5.69、5.82(肩)、5.88、6.60、6.68μに
特性バンド、薄層クロマトグラム:Rf〜0.23
(シリカゲル、トルエン・酢酸エステル3:
1)。 (h) トルエン170ml中でN−t−ブチルオキシカ
ルボニル−アンピシリン−1−オキシド−ジフ
エニルメチルエステル11.2g(17.7mM)とメ
ルカプトベンズチアゾール3.26g(19.5mM)
との混合物を水分離器を備えた還流装置内で3
時間煮沸してから蒸発する。残分をシリカゲル
上で溶離剤としてトルエンと酢酸エチルとの
3:1の系を使つてクロマトグラフ処理すれ
ば、無定形の2−〔4−(ベンズチアゾール−2
−イルジチオ)−3−(α−t−ブチルオキシカ
ルボニルアミノ−α−フエニルアセチルアミ
ノ)−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−
メチレン酪酸−ジフエニルメチルエステルを生
成する。薄層クロマトグラム:Rf値〜0.37(シ
リカゲル、トルエン・酢酸エステル3:1)、
IR−スペクトル(塩化メチレン):2.94、
5.64、5.76、5.86(肩)、5.91および6.71μに特
性バンド。 (i) アセトンと水との9:1の混合物30mlに2−
〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチオ)−
3−(α−t−ブチルオキシカルボニルアミノ
−α−フエニル−アセチルアミノ)−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸
−ジフエニルメチルエステル2.34g(3.0m
M)を溶かし、これにトルエンスルフイン酸銀
0.868g(3.46mM)を0℃で加えて氷浴中で
1時間かきまぜる。こうして析出した沈殿をろ
去する。ろ液をトルエンで希釈して飽和塩化ナ
トリウム水溶液で洗う。有機相を硫酸ナトリウ
ムで乾かしそして蒸発すれば、無定形の2−
〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−(α
−t−ブチルオキシカルボニルアミノ−α−フ
エニルアセチルアミノ)−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−メチレン酪酸−ジフエニ
ルメチルエステルを生成する。薄層クロマトグ
ラム:Rf値〜0.33(シリカゲル、トルエン・酢
酸エチル3:1)、IR−スペクトル(塩化メチ
レン):2.93、5.57、5.70、5.82、6.21、6.65μ
に特性バンド。 (j) 塩化メチレン230mlに溶かして−70℃に冷却
した2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)
−3−(α−t−ブチルオキシカルボニルアミ
ノ−α−フエニルアセチルアミノ)−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メチレン酪酸
ジフエニルメチルエステル2.30gの溶液中にオ
ゾン−酸素気流を7分間導入する(毎分オゾン
0.5mMを導入)。次に、ジメチルサルフアイド
1mlを加えてからこの溶液を冷却せずに1時間
かきまぜそして真空中で蒸発する。その残分を
塩化メチレンとエーテルとヘキサンとの混合物
から再結晶すれば、融点182〜184℃の2−〔4
−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−(α−
t−ブチルオキシカルボニルアミノ−α−フエ
ニル−アセチルアミノ)−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸−
ジフエニルメチルエステルを生成する。UV−
スペクトル(エタノール):λnax=259mμ
(ε=13400)、IR−スペクトル(塩化メチレ
ン):2.92、5.59、5.83、5.92、6.03(肩)、
6.18、6.68μに特性バンド、薄層クロマトグラ
ム:Rf値〜0.55(シリカゲル、トルエン・酢酸
エチル1:1)。 (k) 塩化メチレンとメタノールとの1:1の混合
物20mlに溶かした2−〔4−(p−トルエンスル
ホニルチオ)−3−(α−t−ブチルオキシカル
ボニルアミノ−α−フエニルアセチルアミノ)
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒ
ドロキシクロトン酸ジフエニルメチルエステル
0.54g(0.7mM)の溶液に過剰量のジアゾメ
タンのエーテル溶液を加えて0℃で15分間かき
まぜてから真空中で蒸発する。その残分をシリ
カゲル上で展開剤としてトルエンと酢酸エチル
との1:1の系を使つて分取薄層クロマトグラ
フ処理しそしてUV−光中で見える帯域を溶離
すれば、2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−(α−t−ブチルオキシカルボニルア
ミノ−α−フエニル−アセチルアミノ)−2−
オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ
−クロトン酸ジフエニルメチルエステルを生成
する。これを塩化メチレンとジエチルエーテル
とヘキサンとの混合物から再結晶する。融点
204〜206℃、UV−スペクトル(エタノー
ル):λnax=259mμ(ε=16000)、IR−スペ
クトル(ニユジヨール):2.93、5.58、5.80、
5.84、5.93、6.24、6.57μに特性バンド、薄層
クロマトグラム:Rf値〜0.33(シリカゲル、ト
ルエン・酢酸エチル1:1)。 例 18 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエニルアセトアミド−2−オキソアゼチジン
−1−イル〕−3−メトキシ−クロトン酸−ジフ
エニルメチルエステル670mg(1mM)と1・2
−ジメトキシエタン6.7mlと1・5−ジアザビシ
クロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン0.22mlと
の混合物を室温で25分間窒素ガス中でかきまぜ
る。反応混合物をトルエンで希釈しそして2Nの
塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和
塩化ナトリウム水溶液で洗い、硫酸ナトリウムで
乾かしそして真空中で蒸発する。その残分をシリ
カゲル上でトルエンと酢酸エチルとの1:1の系
を使つて分取薄層クロマトグラフ処理すれば、7
β−フエニルアセトアミド−3−メトキシ−セフ
−2−エム−4α−カルボン酸ジフエニルメチル
エステル〔融点166〜169℃(塩化メチレンとヘキ
サンとの混合物から)、UV−スペクトル(エタノ
ール):λnax=258mμ(ε=4500)、IR−スペ
クトル(塩化メチレン):2.93、5.62、5.73、
5.93、6.66μに特性バンド、Rf値〜0.54(シリカ
ゲル、トルエン・酢酸エチル1:1)〕および無
定形の7β−フエニルアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−ジフエニ
ルメチルエステル〔UV−スペクトル(エタノー
ル):λnax=258mμ(ε=6350)、264mμ(ε
=6350)および282mμ(ε=5600)(肩)、IR−
スペクトル(塩化メチレン):2.94、5.63、
5.83、5.94、6.26、6.66μに特性バンド、Rf値〜
0.37(シリカゲル、トルエン・酢酸エチル1:
1)〕を8:1の比率で生成する。 これらを次のようにさらに処理することができ
る。 7β−フエニルアセトアミド−3−メトキシ−
セフ−2−エム−4α−カルボン酸ジフエニルメ
チルエステルを例17の(c)項に従つて7β−フエニ
ルアセトアミド−3−メトキシ−セフ−3−エム
−4−カルボン酸ジフエニルメチルエステル−1
−オキシドに変えることができる。融点152〜155
℃(アセトンとジエチルエーテルとの混合物か
ら)、Rf値=0.31(シリカゲル、酢酸エチル)、
UV−スペクトル(95%エタノール):λnax
288mμ(ε=3610)および247mμ(肩)、IR−
スペクトル(塩化メチレン):2.94、5.59、
5.81、5・95、6.22および6.61μに特性バンド。 なお、7β−フエニルアセトアミド−3−メメ
トキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−ジフ
エニルメチルエステル−1β−オキシドから主と
して成る一層純粋な生成物は次のようにして得ら
れる。 無水テトラヒドロフラン67mlに溶かした2−
〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエ
ニルアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−メトキシ−イソクロトン酸−ジフエ
ニルメチルエステル6.7g(10mM)の溶液をこ
れに1・5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウン
デカ−5−エン2.28ml(15mM)を加えて20℃で
15分間かきまぜてから、氷酢酸0.7mlを加えそし
て真空中で蒸発する。油状の暗色残分を塩化メチ
レン30mlに溶かしそして水15ml、0.5N塩酸10
ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液10mlそして水
10mlで洗う。それら水相を塩化メチレン10mlで抽
出し、有機抽出液を合わせそしてこれに40%過酢
酸2.24mlを0℃で加えて氷浴中で15分間かきまぜ
る。この反応混合物を水20mlに溶かしたチオ硫酸
ナトリウム・5水和物1.50g(6mM)の溶液と
混合して10分間かきまぜそして水相を分ける。有
機相をさらに水10mlで洗い、硫酸ナトリウムで乾
かしそして真空中で蒸発する。その固体残分を塩
化メチレンと石油エーテルとの混合物から結晶化
すれば、融点175〜176℃の7β−フエニルアセト
アミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カ
ルボン酸−ジフエニルメチルエステル−1β−オ
キシドを生成する。薄層クロマトグラム(シリカ
ゲル):Rf値〜0.1(トルエン・酢酸エチル1:
1)、UV−スペクトル(エタノール):λnax
279mμ(ε=7300)、IR−スペクトル(塩化メ
チレン):2.94、5.56、5.78、5.91、6.20、6.67μ
に特性バンド。 この1−オキシドから例17の(e)項に従つて7β
−フエニルアセトアミド−3−メトキシ−セフ−
3−エム−カルボン酸ジフエニルメチルエステル
が得られる。 この化合物を例17の(a)項に従つてけん化すれば
粗製の7β−フエニルアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−3−エム−4−カルボン酸が得られ
る。これをアセトン30〜50%を含む塩化メチレン
でシリカゲル(水5%を含む)上でクロマトグラ
フ処理しそしてジオキサンから真空凍結乾燥して
精製することができる。UV−スペクトル(95%
エタノール):λnax=265mμ(ε=5800)、IR
−スペクトル(塩化メチレン):3.03、5.60、
5.74、5.92、6.24および6.67μに特性バンド。 前記の原料および中間生成物は次のようにして
作られる。 (a) 水90mlとアセトン7.3mlとクロロホルム150ml
との混合物中にペニシリン−G−カリウム塩
37.24g(0.1M)を混合し、これにかきまぜな
がら0℃で40%の過酢酸19.4mlを40分間で加え
る。さらに15分間後に同温度でベンゾフエノン
ヒドラゾン28g(0.15M)を少しづつ加え、1
%よう化カリウム水溶液6.3mlを加えそして10
%酢酸32.5mlと40%過酢酸28mlとの混合物を
1.5時間で滴加する。加え終つたら0℃でさら
に30分間かきまぜ、15℃に加温しそしてクロロ
ホルム400mlで希釈する。水相を分けそして有
機相を5%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液300
ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液300mlそし
て飽和塩化ナトリウム水溶液300mlで洗い、硫
酸ナトリウムで乾かしそして真空中で蒸発す
る。蒸発残分を酢酸エチルと石油エーテルとの
混合物から再結晶すれば、6−フエニルアセト
アミドペニシラン酸ジフエニルメチルエステル
−1β−オキシドを生成する。融点139℃、薄
層クロマトグラム(シリカゲル):Rf値〜0.40
(トルエン・酢酸エチル1:1)、IR−スペク
トル(塩化メチレン):2.94、5.56、5.70、
5.92および6.57μに特性バンド。 (b) トルエン50mlと氷酢酸0.5mlとの混合物に6
−フエニルアセトアミドペニシラン酸ジフエニ
ルメチルエステル−1β−オキシド5.165g
(10mM)を混合し、これに2−メルカプトベ
ンズチアゾール1.83g(11mM)を加えて、水
分離器を備えた還流装置内で2時間煮沸する。
冷却すれば、2−〔4−(ベンズチアゾール−2
−イルジチオ)−3−フエニルアセトアミド−
2−オキシアゼチジン−1−イル〕−3−メチ
レン酪酸ジフエニルメチルエステルが自然に晶
出する。塩化メチレンとジエチルエーテルとの
混合物から1回再結晶すれば、融点134〜136℃
の結晶が得られる。薄層クロマトグラム(シリ
カゲル):Rf値〜0.52(トルエン・酢酸エチル
1:1)、UV−スペクトル(エタノール):λ
nax=269mμ(ε=12700)、IR−スペクトル
(塩化メチレン):2.90、5.60、5.72、5.92およ
び6.61μに特性バンド。 (c) 前項(b)で得た生成物を単離せずにさらに処理
することができる。すなわち、冷却した後に反
応混合物をトルエン30mlで希釈し、p−トルエ
ンスルフイン酸銀3.95g(15mM)を加えて室
温で2時間かきまぜる。こうして析出した黄色
の沈殿をハイフロ上でろ別しそしてトルエンで
洗う。ろ液を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗
い、硫酸ナトリウムで乾かしそして真空中で蒸
発する。蒸発残分をトルエンに溶かしそして石
油エーテルを加える。生成した沈殿をろ別し
て、酢酸エチルと石油エーテルとの混合物から
再結晶する。こうして得た2−〔4−(p−トル
エンスルホニルチオ)−3−フエニルアセトア
ミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3
−メチレン酪酸ジフエニルメチルエステルは融
点75℃である。薄層クロマトグラム(シリカゲ
ル):Rf値〜0.47(トルエン・酢酸エチル1:
1)、UV−スペクトル(エタノール):λnax
=259mμ(ε=4300)、IR−スペクトル(塩
化メチレン):2.92、5.62、5.74、5.94および
6.63μに特性バンド。 (d) 塩化メチレン65mlに溶かした2−〔4−(p−
トルエンスルホニルチオ)−3−フエニルアセ
トアミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕
−3−メチレン酪酸−ジフエニルメチルエステ
ル655mg(1mM)の溶液を−65℃でオゾン・
酢素混合物で淡い青に着色するまで処理する。
ジメチルサルフアイド0.5mlを加えた後に室温
に加温しそして真空中で蒸発する。こうして得
た粗製の2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエニルアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル)−3−ヒドロキシクロ
トン酸ジフエニルメチルエステル〔Rf値〜0.46
(シリカゲル、トルエン・酢酸エチル1:1)、
IR−スペクトル(塩化メチレン):2.95、
5.60、5.98、6.18、6.61μに特性バンド〕を精
製せずにさらに処理することができる。 (e) 前項(d)で得た相生成物をメタノール20mlに溶
かしそしてこれに0℃でジアゾメタンのエーテ
ル溶液を黄色が消えなくなるまで加える。溶媒
を真空中で蒸発し、残分をシリカゲル上で展開
剤としてトルエンと酢酸エチルとの1:1の系
を使つて分取クロマトグラフ処理して精製す
る。こうして2−〔4−(p−トルエンスルホニ
ルチオ)−3−フエニルアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−
クロトン酸−ジフエニルメチルエステル〔Rf
値〜0.2(シリカゲル、トルエン・酢酸エチル
1:1)、IR−スペクトル(塩化メチレン):
2.94、5.61、5.96、6.24、6.62μに特性バン
ド〕が少量の2−〔4−(p−トルエンスルホニ
ルチオ)−3−フエニルアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−
イソクロトン酸−ジフエニルメチルエステルの
ほかに得られる。 例 19 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキシアゼチジ
ン−1−イル〕−3−メトキシクロトン酸ベンジ
ルエステルと相当するイソクロトン酸ベンジルエ
ステルとの3:1の混合物6.06g(10mM)とp
−トルエンスルフイン酸2.33g(15mM)とを無
水テトラヒドロフラン200mlに溶かし、これに室
温でかきまぜながら、1・5−ジアザビシクロ
〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン5.20ml(35m
M)を加える。この混合物を室温でさらに40分間
かきまぜてから、塩化メチレン500mlを加えそし
て0.5Nの塩酸200ml、水200ml、0.5Nの炭酸水素
ナトリウム水溶液200mlそして水200mlで洗う。塩
化メチレン相を硫酸ナトリウムで乾かしそして真
空中で蒸発する。その残分を酸洗いしたシリカゲ
ル200g上でトルエンと酢酸エチルとの3:1の
系でクロマトグラフ処理し、得られた区劃にジエ
チルエーテルを加えると融点148〜151℃の7β−
フエノキシアセトアミド−3−メトキシ−セフ−
2−エム−4α−カルボン酸ベンジルエステルが
得られる。IR−スペクトル(塩化メチレン):
5.60、5.75、5.90、8.25μに特性バンド、〔α〕20
=+284゜±1゜(C=1、クロロホルム)。 また、トルエンと酢酸エチルとの2:1の系を
使つて、同じくジエチルエーテルで沈殿できる融
点89〜91℃の7β−フエノキシアセトアミド−3
−メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸ベ
ンジルエステルが溶離される。IR−スペクトル
(塩化メチレン):5.60、5.85、5.90μに特性バン
ド、〔α〕20 =+47゜±1゜(C=1、クロロホル
ム)。 これらセフ−2−エム化合物対セフ−3−エム
化合物の比は約3:1である。 これら化合物をさらに次のように処理すること
ができる。 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキシ
−セフ−2−エム−4α−カルボン酸−ベンジル
エステルと7β−フエノキシアセトアミド−3−
メトキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−ベ
ンジルエステルとの約3:1から成る混合物454
mg(1mM)のテトラヒドロフラン30mlに0℃で
溶かして調製した溶液を、予じめ冷却した0.1N
の水酸化カルウム溶液15mlとかきまぜながら混合
する。この混合物を0℃で5分間かきまぜてか
ら、氷水100mlと予じめ冷却した塩化メチレン100
mlとを加えて短時間かきまぜる。これに少量の飽
和塩化ナトリウム水溶液を加えて2相に分離させ
る。有機相を分け、水相を塩化メチレン30mlで再
び洗う。この水相を塩化メチレン50mlで覆いそし
て2Nの塩酸10mlを加えそして振とうする。その
有機相を分けそして水相を塩化メチレン30mlづつ
でさらに2回抽出する。塩化メチレン抽出液を合
わめて硫酸ナトリウムで乾かしそして真空中で蒸
発する。こうして得た白色の海綿状物質はこれに
クロロホルムおよびジエチルエーテルを加えると
結晶化して、融点142℃(分解)の7β−フエノ
キシアセトアミド−3−メトキシ−セフ−2−エ
ム−4α−カルボン酸を与える。IR−スペクト
ル(KBr):5.65、5.75、5.95μに特性バンド。 上記の原料は次のようにして作られる。 (a) 乾いたジメチルホルムアミド150mlに溶かし
た6−フエノキシアセトアミド−ペニシラン酸
−1β−オキシド36.6g(0.1M)の溶液に流
水で冷却しながらトリエチルアミン20ml(14.6
g、0.145M)と臭化ベンジル17ml(24.5g、
0.143M)とを加える。この混合物を室温で20
時間かきまぜてから、氷水に注ぎ入れる。こう
して生成した沈殿を吸引ろ別し、水約1000mlで
洗い、40℃で真空中で2日間乾かしてから、塩
化メチレン200mlに溶かしそしてさらに硫酸ナ
トリウムで乾かす。溶媒を真空中で蒸発し、残
つた白色の海綿状物質を酢酸エチル150mlに溶
かしそして初めに室温でそしてさらに−20℃で
放置すれば、純粋な6−フエノキシアセトアミ
ド−ペニシラン酸ベンジルエステル−1β−オ
キシドが結晶化する。融点139〜140℃、IR−
スペクトル(塩化メチレン):5.55、5.75、
5.90μに特性バンド、〔α〕20 =+174゜±1゜
(C=1、クロロホルム)。 上記の母液からは、酸洗いしたシリカゲル
250g上でトルエンと酢酸エチルとの1:1の
系でクロマトグラフ処理することにより、上記
の結晶性ベンジルエステル−1β−オキシドが
さらに得られる。 (b) 6−フエノキシアセトアミド−ペニシラン酸
ベンジルエステル−1β−オキシド4.56g(10
mM)と2−メルカプトベンズチアゾール1.84
g(11mM)とをトルエン100ml中で還流(浴
温135℃)の下で5時間加熱する。この混合物
を放置すると2−〔4−(ベンズチアゾール−2
−イルジチオ)−3−フエノキシアセトアミド
−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メ
チレン酪酸ベンジルエステルが晶出する。この
結晶を吸引ろ別し、トルエン50mlで洗いそして
高真空中で乾かす。また、母液を酸洗いしたシ
リカゲル70g上でトルエンと酢酸エチルとの
3:1の系でクロマトグラフ処理すれば、この
結晶性生成物がさらに得られる。純粋な生成物
の融点150−153℃、IR−スペクトル(塩化メ
チレン):5.60、5.75、5.90μに特性バンド、
〔α〕20 =−112゜±1゜(C=1、クロロホル
ム)。 (c) 塩化メチレン300mlに溶かした2−〔4−(ベ
ンズチアゾール−2−イルチオ)−3−フエノ
キシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−メチレン酪酸ベンジルエステル
6.06g(10mM)の溶液中に−20℃で酸素・オ
ゾン混合物を原料が完全にオゾン化されるまで
導入する(薄層クロマトグラフイで検出、シリ
カゲル、トルエン・酢酸エチル1:1)。この
混合物に10%の亜硫酸水素ナトリウム水溶液50
mlを加えて、よう化カリウム・でんぷんを使つ
てオゾニドが検出されなくなるまでかきまぜる
(5分間)。この混合物に水300mlを加えて、生
成物を2相間に分配する。有機相を硫酸ナトリ
ウムで乾かしてから溶媒を除く。残分をエーテ
ルとペンタンとの1:1の混合物100ml中で0
℃ですりまぜると、2−〔4−ベンズチアゾー
ル−2−イルジチオ)−3−フエノキシアセト
アミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−
3−ヒドロキシ−クロトン酸ベンジルエステル
が晶出する。融点58〜62℃、IR−スペクトル
(塩化メチレン):5.60、5.90、6.00μに特性バ
ンド、〔α〕20 =−92゜±1゜(C=1、クロロ
ホルム)。 (d) アセトンと水との9:1の混合物200ml中で
2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロキシク
ロトン酸ベンジルエステル6.08g(0.01M)と
p−トルエンスルフイン酸銀3.50g
(0.013M)とを室温で60分間かきまぜる。こう
して生成した黄色の沈殿をセライト上でろ去
し、この残分をアセトンで洗いそしてろ液を真
空中で約20mlに濃縮する。この生成物を塩化メ
チレンと希薄な硫酸ナトリウム水溶液との間に
分配する。有機相を硫酸ナトリウムで乾かしそ
して溶媒を真空中で蒸発する。その残分を酢酸
エチル70mlに必要ならば加熱して溶かし、若干
の不溶物をろ去して再び蒸発する。エーテルと
ペンタンとの混合物100mlを0℃で加えること
により、融点151〜152℃の2−〔4−(p−トル
エンスルホニルチオ)−3−フエノキシアトア
ミド−2−オキソアゼチジン−1−イル)−3
−ヒドロキシクロトン酸ベンジルエステルが晶
出する。IR−スペクトル−(塩化メチレン):
5.60、5.90、6.00、8.75μに特性バンド、〔α〕
20 =−16゜±1゜(C=1、クロロホルム)。 (e) 塩化メチレン50mlに溶かした純粋な2−〔4
−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノ
キシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−ヒドロキシクロトン酸ベンジル
エステル5.97g(0.01M)の溶液に0℃でかき
まぜながらジアゾメタンのエーテル溶液を原料
が完全にメチル化されるまで滴加する(シリカ
ゲル上での薄層クロマトグラフイによつて検
査、トルエン・酢酸エチル1:1)。次に余分
のジアゾメタンを2滴の氷酢酸を加えて中和す
る(余分に氷酢酸を加えない)。次にこの混合
物を真空中で蒸発する。その黄色の海綿状残分
をジエチルエーテルとペンタンとの1:1の混
合物から結晶化させれば、2−〔4−(p−トル
エンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセト
アミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−
3−メトキシクロトン酸ベンジルエステルと2
−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−
フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−メトキシイソクロトン酸
ベンジルエステルとの約3:1の比から成る異
性体混合物が得られる。 この混合物をシリカゲル上でトルエンと酢酸
エチルとの1:1の系を使つて再びクロマトグ
ラフ処理することにより分離することができ
る。こうして得た2−〔4−(p−トルエンスル
ホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−
2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−メト
キシ−クロトン酸ベンジルエステルは融点166
〜168℃、〔α〕20 =−36゜±1゜(C=1、ク
ロロホルム)、IR−スペクトル(塩化メチレ
ン):5.60、5.80、5.90、8.72μに特性バン
ド、NMR−スペクトル(クロロホルム):
2.12(s)、5.00(dd)、5.90(d)ppmに特性
シグナル、薄層クロマトグラム:Rf値〜0.10
(シリカゲル、トルエン・酢酸エチル1:1)
である。また、得られた2−〔4−(p−トルエ
ンスルホニルチオ)−3−フエノキシアセトア
ミド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3
−メトキシ−イソクロトン酸ベンルエステルは
融点59〜63℃、〔α〕20 =−1゜±1゜(C=
1、クロロホルム)、IR−スペクトル(塩化メ
チレン):5.60、5.87(肩)、5.90、8.72μに特
性バンド、NMR−スペクトル(クロロホル
ム):2.32(s)、5.45(d、d)、5.72(d)
ppmに特性シグナル、薄層クロマトグラム:
Rf値〜0.13(シリカゲル、トルエン・酢酸エチ
ル1:1)である。 例 20 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−メトキシ−イソクロトン酸
メチルと2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−クロト
ン酸メチルとの約4:1の比から成る混合物534
mg(1mM)をテトラヒドロフラン20mlに溶か
し、これにかきまぜながら1・5−ジアザビシク
ロ〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン302mg(2
mM)を加えて40分間かきまぜる。この混合物を
塩化メチレン70mlで希釈しそして希塩酸、水、希
薄な炭酸水素ナトリウム水溶液そしてさらに水で
洗う。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥しそして真
空中で蒸発する。その残分を酸洗いしたシリカゲ
ル15g上でトルエンと酢酸エチルとの2:1の系
そして次に1:1の系を使つててクロマトグラフ
処理すれば、初めに純粋な7β−フエノキシアセ
トアミド−3−メトキシ−セフ−2−エム−4α
−カルボン酸メチル〔IR−スペクトル(塩化メ
チレン):5.60、5.70、5.90、8.25μに特性バン
ド〕、そして次に純粋な7β−フエノキシアセト
アミド−3−メトキシ−セフ−3−エム−4−カ
ルボン酸メチル〔IR−スペクトル(塩化メチレ
ン):5.60、5.85、5.90、7.10μに特性バンド〕
が無色の海綿状で溶離される。 こうして得た化合物を次のようにさらに処理す
ることができる。 テトラヒドロフラン30mlに7β−フエノキシア
セトアミド−3−メトキシ−セフ−2−エム−4
α−カルボン酸メチル382mgを溶かして氷浴中で
冷却し、これに冷却した0.1Nの水酸化カリウム
水溶液15mlを加える。5分間の後に水100mlと塩
化メチレン70mlとを加えそしてこの混合物に1N
の塩酸10mlを加えて酸性にする。塩化メチレン相
を分けそして水相を塩化メチレン30mlで抽出す
る。有機相を合わせて硫酸ナトリウムで乾かしそ
して真空中で蒸発する。その残分をクロホルムと
ジエチルエーテルとの混合物から結晶化させる。
こうして融点142℃(分解)の7β−フエノキシ
アセトアミド−3−メトキシ−セフ−2−エム−
4α−カルボン酸を生成する。 また、7β−フエノキシアセトアミド−3−メ
トキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸メチル
を上記のように0.1Nの水酸化カリウム水溶液で
けん化すれば、融点142℃(分解)の同じ化合物
が得られる。 上記の原料は次のようにして作られる。 (a) 乾いたトルエン500ml中に6−フエノキシア
セトアミド−ペニシラン酸メチル−1β−オキ
シド19.25g(50mM)と2−メルカプトベン
ズチアゾール9.4g(55mM)とを溶かして還
流の下で8時間煮沸してから、真空中で濃縮す
る。その残分を加熱(約80℃)しながら酢酸エ
チル400mlに溶かし、活性炭0.2gで処理しそし
て電気的に加熱したガラスフイルターで吸引ろ
過する。冷却すれば融点132〜134℃の2−〔4
−ベンズチアゾール−2−イルジチオ)−3−
フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−メチレン酪酸メチルが析
出する。また、母液からは、同じ化合物(融点
135〜137℃)がさらに得られる。 (b) アセトン400mlに溶かした2−〔4−(ベンズ
チアゾール−2−イルジチオ)−3−フエノキ
シアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−
イル〕−3−メチレン酪酸メチル20.6g(40m
M)の溶液中に−20℃でオゾン・酸素混合物
を、原料が薄層クロマトグラフ(シリカゲル、
トルエン・酢酸エチル1:1)で検出されなく
なるまで導入する。この混合物にジメチルサル
フアイド40mlを加えそして室温で、よう化カリ
ウム・でんぷんを使つてオゾンが検出されなく
なるまで3日間かきまぜる。この混合物を真空
中で濃縮しそして流動性残分を氷水400mlに注
ぎ入れる。こうして生じた沈殿をろ別し、氷水
200mlで洗い、真空中で乾かしそしてジエチル
エーテルとペンタンとの混合物から0℃で結晶
化させる。こうして得た2−〔4−(ベンズチア
ゾール−2−イル−ジチオ)−3−フエノキシ
アセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル〕−3−ヒドロキシクロトン酸メチルは融点
127〜130℃である。IR−スペクトル(塩化メ
チレン):5.60、5.90、6.00、8.10μに特性バ
ンド。母液をシリカゲル上でトルエンと酢酸エ
チルとの3:1の混合物でクロマトグラフ処理
すれば、この生成物がさらに得られる。 (c) 塩化メチレン50mlに溶かした2−〔4−(ベン
ズチアゾール−2−イルジチオ)−3−フエノ
キシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−1
−イル〕−3−ヒドロキシ−クロトン酸メチル
4.85g(0.01M)の溶液に0℃でかきまぜなが
らジアゾメタンのエーテル溶液を、15分間かき
まぜた後に原料が薄層クロマトグラフ(シリカ
ゲル、トルエン・酢酸エチル1:1)で検出さ
れなくなるように加える。次になるべく少量の
酢酸を加えて余分のジアゾメタンを中和しそし
て真空中で蒸発する。その残分は2−〔4−(ベ
ンズチアゾール−2−イルジチオ)−3−フエ
ノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジン−
1−イル〕−3−メトキシ−イソクロトン酸メ
チルと2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イル
ジチオ−)−3−フエノキシアセトアミド−2
−オキシアゼチジン−1−イル〕−3−メトキ
シ−クロトン酸メチルとの約4:1の比から成
る混合物である。IR−スペクトル(塩化メチ
レン):5.60、5.85、5.90、9.05、10.00μに特
性バンド。 (d) 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−イ
ソクロトン酸メチルと相当するクロトン酸メチ
ルとの約4:1の混合物5.03g(0.01M)とp
−トルエンスルフイン酸銀3.50g(0.013M)
とアセトンと水との9:1の混合物200mlとか
ら成る混合物を室温で40分間かきまぜてから、
セライトでろ過する。そのフイルター残分をア
セトンで洗いそしてろ液を真空中で約20mlに濃
縮する。塩化メチレン100mlと希薄な硫酸ナト
リウム水溶液100mlとを加えて振とうし、水相
を分けそして塩化メチレン相を硫酸ナトリウム
で乾かしてから真空中で蒸発する。その残分を
精製するためにジエチルエーテルとペンタンと
の混合物中で0℃ですりまぜそしてろ過する。
こうして2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキ
ソアゼチジン−1−イル〕−3−メトキシ−イ
ソクロトン酸メチルと2−〔4−(p−トルエン
スルホニルチオ)−3−フエノキシアセトアミ
ド−2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−
メトキシ−クロトン酸メチルとの約4:1の混
合物が白色の粉末の形で得られる。IR−スペ
クトル(塩化メチレン):5.60、5.85、5.90、
8.75μに特性バンド。 例 21 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−ベンジルオキシ−クロトン
酸−p−ニトロベンジルエステルと相当するイソ
クロトン酸エチルとの1:1の混合物731g(1
mM)を1・5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕
ウンデカ−5−エン0.185ml(1.2mM)を含む乾
いたテトラヒドロフラン20mlの中で室温で35分間
かきまぜる。この混合物に塩化メチレン50mlを加
えそして希塩酸、水および希薄な炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で洗う。有機相を硫酸ナトリウムで乾
かしそして真空中で蒸発する。その残分を酸洗い
したシリカゲル25mg上でトルエンと酢酸エチルと
の3:1の系でクロマトグラフ処理する。こうし
てセフ−2−エム化合物とセフ−3−エム化合物
との約3:1の混合物が得られる。これをさらに
クロマトグラフ処理して純異性体に分けることが
できる。こうして7β−フエノキシアセトアミド
−3−ベンジルオキシ−セフ−エム−4α−カル
ボン酸−p−ニトロベンジルエステル〔融点160
−162℃(ジエチルエーテルとペンタンとの混合
物から)、IR−スペクトル(塩化メチレン):
5.6、5.7、5.9、7.4μに特性バンド〕および7β
−フエノキシアセトアミド−3−ベンジルオキシ
−セフ−3−エム−4カルボン酸−p−ニトロベ
ンジルエステル〔IR−スペクトル(塩化メチレ
ン):5.6、5.8(肩)、5.9、7.9、8.4μに特性バ
ンド〕が無色海綿状の形で得られる。 こうして得た異性体混合物を次のように処理す
ることができる。 7β−フエノキシアセトアミド−3−ベンジル
オキシ−セフ−2−エム−4α−カルボン酸−p
−ニトロベンジルエステルと7β−フエノキシア
セトアミド−3−ベンジルオキシ−セフ−3−エ
ム−4−カルボン酸−p−ニトロベンジルエステ
ルとの約3:1から成る得られた上記異性体混合
物をトリフルオル酢酸8mlに溶かして室温で90分
間かきまぜる。反応混合物を真空中で蒸発しそし
てトルエンを使つてトリフルオル酢酸の残分を繰
返し除く。こうして得た残分を酸洗いしたシリカ
ゲル20g上でトルエンと酢酸エチルとの3:1の
系でクロマトグラフ処理する。こうして7β−フ
エノキシアセトアミド−3−ヒドロキシ−セフ−
3−エム−4−カルボン酸−p−ニトロベンジル
エステルが無色の海綿状で得られる。IR−スペ
クトル(塩化メチレン):2.95、3.3、5.6、5.75
(肩)、5.9、5.95(肩)、6.55、7.45、8.15、8.3μ
に特性バンド、NMR−スペクトル(重クロロホ
ルム):3.4(2H、ABq、J=17Hz)、4.57
(2H、s)、5.06(1H、d、J=5Hz)、5.35
(2H、ABq、J=14Hz)、5.7(1H、dd、J=5、
10Hz)、6.8〜8.4(10H、c)、11.4(1H、ブロー
ドなs)ppmに特性シグナル。 前記の原料に次のようにして作られる。 蒸留したジオキサン4mlに溶かした2−〔4−
(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシ
アセトアミド−2−オキソアゼチジン−1−イ
ル〕−3−ヒドロキシ−クロトン酸−p−ニトロ
ベンジルエステル1.282g(2mM)の溶液に、
フエニルジアゾメタン1.2g(約10mM)のエー
テル溶液(これはN−ベンジル−N−ニトロ−ト
ルエンスルホンアミドから作つた)30mlを室温で
加える。この混合物を45℃の浴温で還流下で6時
間煮沸し、塩化メチレン100mlで希釈しそして水
100mlで洗う。有機相を硫酸ナトリウムで乾か
し、真空中で蒸発しそして真空中で乾かす。こう
して得た黄色の油を酸洗いしたシリカゲル100g
上でトルエンと酢酸エチルとの3:1および2:
1の系を展開剤として使つてクロマトグラフ処理
する。こうして2−〔4−(p−トルエンスルホニ
ルチオ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オ
キソアゼチジン−1−イル〕−3−ベンジルオキ
シ−クロトン酸−p−ニトロベンジルエステルと
2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−
フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジン
−1−イル〕−3−ベンジルオキシ−イソクロト
ン酸−p−ニトロベンジルエステルとの約1:1
の異性体混合物が得られる。これを前記のように
してさらにクロマトグラフ処理して各異性体に分
けることができる。早く移動するクロトン酸誘導
体のIR−スペクトル(塩化メチレン):5.6、
5.80、5.90、8.75μに特性バンド、NMR−スペク
トル(重クロロホルム):2.2(s)、5.05
(dd)、5.93(d)ppmに特性シグナル、薄層クロ
マトグラム:Rf値〜0.3(シリカゲル、トルエ
ン・酢酸エチル2:1)である。遅く移動するイ
ソクロトン酸誘導体のIR−スペクトル(塩化メ
チレン):5.6、5.85(肩)、5.90、8.75μに特性
バンド、NMR−スペクトル(重クロロホル
ム):2.5(s)、5.41(dd)、5.77(d)ppmに
特性シグナル、薄層クロマトグラム:Rf値〜0.25
(シリカゲル、トルエン・酢酸エチル2:1)で
ある。 例 22 2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3
−フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジ
ン−1−イル〕−3−ジフエニルメトキシ−クロ
トン酸−p−ニトロベンジルエステルと相当する
イソクロトン酸エステルとから成る異性体混合物
405mg(0.5mM)を、1・5−ジアザビシクロ
〔5・4・0〕ウンデカ−5−エン0.9ml(0.6m
M)を含む乾いたテトラヒドロフラン8mlの中で
室温で45分間かきまぜる。この黄色混合物に塩化
メチレン25mlを加えそして0.5N塩酸、水および
希釈な炭酸水素ナトリウム水溶液で洗う。その有
機相を硫酸ナトリウムで乾かしそして蒸発する。 こうして7β−フエノキシアセトアミド−3−
ジフエニルメトキシ−セフ−2−エム−4α−カ
ルボン酸−p−ニトロベンジルエステルと7β−
フエノキシアセトアミド−3−ジフエニルメトキ
シ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−p−ニト
ロベンジルエステルとの混合物が得られる。IR
−スペクトル(塩化メチレン):5.60、5.70、
5.90、6.55、7.40に特性バンド。 この異性体混合物を次のようにさらに処理する
ことができる。 7β−フエノキシアセトアミド−3−ジフエニ
ルメトキシ−セフ−2−エム−4α−カルボン酸
−p−ニトロベンジルエステルと7β−フエノキ
シアセトアミド−3−ジフエニルメトキシ−セフ
−3−エム−4−カルボン酸−p−ニトロベンジ
ルエステルとの上記異性体混合物340mgをトリフ
ルオル酢酸0.5mlと塩化メチレン9.5mlとの混合物
に溶かして室温で40分間かきまぜる。この混合物
を真空中で蒸発し、残分をトルエンと混合して再
び蒸発する。こうして得た残分(トリフルオル酢
酸をまだ含む)を酸洗いしたシリカゲル15g上で
トルエンと酢酸エチルとの3:1の系でクロマト
グラフ処理すれば、7β−フエノキシアセトアミ
ド−3−ヒドロキシ−セフ−3−エム−4−カル
ボン酸−p−ニトロベンジルエステルが得られ
る。IR−スペクトル(塩化メチレン):2.95、
3.3、5.6、5.75(肩)、5.9、5.95(肩)、6.55、
7.45、8.15、8.3μに特性バンド、NMR−スペク
トル(重クロロホルム):3.4(2H、ABq、J=
17Hz)、4.57(2H、s)、5.06(1H、d、J=5
Hz)、5.35(2H、ABq、J=14Hz)、5.7(1H、
dd、J=5、10Hz)、6.8〜8.4(10H、c)、11.4
(1H、ブロードなs)ppmに特性シグナル。 前記の原料は次のようにして得られる。 蒸留したジオキサン0.5mlに溶かした2−〔4−
(p−トルエンスルホニルチオ)−3−フエノキシ
アセトアミド−2−オキシアゼチジン−1−イ
ル〕−3−ヒドロキシ−クロトン酸−p−ニトロ
ベンジルエステル641mg(1mM)の溶液にジオ
キサン0.3mlに溶かしたジフエニルジアゾメタン
350mg(1.75mM)の溶液を加えて、かきまぜる
ことなく50℃に36時間加熱する。この混合物を真
空中で蒸発し、残つたジオキサンはトルエンを加
えて再度蒸発して除きそして残分を酸洗いしたシ
リカゲル20g上でトルエンと酢酸エチルとの7:
1および3:1の系を使つてクロマトグラフ処理
する。 こうして2−〔4−(p−トルエンスルホニルチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル〕−3−ジフエニルメトキ
シ−クロトン酸−p−ニトロベンジルエステルと
2−〔4−(p−トルエンスルホニルチオ)−3−
フエノキシアセトアミド−2−オキソアゼチジン
−1−イル〕−3−ジフエニルメトキシ−イソク
ロトン酸−p−ニトロベンジルエステルとの異性
体混合物が得られる。IR−スペクトル(塩化メ
チレン):5.6、5.85(肩)、5.9、6.25、6.55、
7.43、8.75μに特性バンド。 例 23 2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル〕−3−ベンジルオキシ−
クロトン酸メチルと相当するイソクロトン酸メチ
ルとの約1:1の異性体混合物933mg(1.5mM)
とp−トルエンスルフイン酸350mg(2.25mM)
とを乾いたテトラヒドロフラン30mlに溶かし、こ
れに1・5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウン
デカ−5−エン800mg(5.25mM)を加えて室温
で40分間かきまぜる。この反応混合物をベンゼン
100mlで希釈しそして希塩酸、水、希薄なかせい
ソーダ水溶液そして再び水で洗う。このベンゼン
相を硫酸ナトリウムで乾かしそして真空中で蒸発
する。シリカゲル上でトルエンと酢酸エチルとの
(5:1)の系でクロマトグラフ処理すれば、7
β−フエノキシアセトアミド−3−ベンジルオキ
シ−セフ−3−エム−4−カルボン酸メチルと7
β−フエノキシアセトアミド−3−ベンジルオキ
シ−セフ−2−エム−4−カルボン酸メチルとの
異性体混合物が得られる。IR−スペクトル(塩
化メチレン):5.60、5.72、5.85(肩)、5.90μに
特性バンド。上記の原料は次のようにして作られ
る。 塩化メチレンとジエチルエーテルとの混合物
1.5mlに溶かした2−〔4−(ベンズチアゾール−
2−イルジチオ)−3−フエノキシアセトアミド
2−オキソアゼチジン−1−イル〕−3−ヒドロ
キシ−クロトン酸メチル483mg(1mM)の溶液
を新らしく蒸留したフエニルジアゾメタン960mg
(約8mM)と混合して0℃で20時間かきまぜ
る。この反応混合物を塩化メチレンで希釈しそし
て水を洗う。有機相を硫酸ナトリウムで乾かし、
真空中で蒸発しそして高真空で乾かす。その残分
を酸洗いしたシリカゲル10g上でトルエンと酢酸
エチルとの2:1の系でクロマトグラフ処理すれ
ば、2−〔4−(ベンズチアゾール−2−イルジチ
オ)−3−フエノキシアセトアミド−2−オキソ
アゼチジン−1−イル〕−3−ベンジルオキシ−
クロトン酸メチルと相当するイソクロトン酸メチ
ルとの約1:1の異性体混合物が得られる。IR
−スペクトル(塩化メチレン):5.6、5.85
(肩)、5.9、9.9μに特性バンド。 例 24 本発明方法によつて得た7β−アミノ−3−メ
トキシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−ハイ
ドロクロライド−ジオキサナート1.16g(3m
M)を例5の(d)項に従つてビス−(トリメチルシ
リル)−アセトアミド1.5ml(6.2mM)と反応さ
せてから、 (a) D−α−アミノ−(2−チエニル)−酢酸クロ
ライド−塩酸塩765mg(3.6mM)と反応させれ
ば、7β−〔D−α−アミノ−α−(2−チエニ
ル)−アセチルアミノ〕−3−メトキシ−3−セ
フエム−4−カルボン酸が分子内塩の形で得ら
れる。融点140℃(分解を伴う)、薄層クロマト
グラム(シリカゲル、よう素で同定):Rf〜
0.22(n−ブタノール・酢酸・水67:10:23)
およびRf〜0.53(イソプロパノール・ぎ酸・水
77:4:19)、紫外吸収スペクトル:λnax
235mμ(ε=11400)およびλ=272mμ(ε
=6100)(肩)(0.1Nの塩酸溶液)、そしてλnax
=238mμ(ε=11800)およびλ=267mμ
(ε=6500)(肩)(0.1Nの炭酸水素ナトリウム
水溶液)。 (b) D−α−アミノ−(1・4−シクロヘキサジ
エニル)−酢酸クロライド−塩酸塩940mg(4.5
mM)と反応させれば、7β−〔D−α−アミ
ノ−α−(1・4−シクロヘサジエニル)−アセ
チルアミノ〕−3−メトキシ−3−セフエム−
4−カルボン酸が分子内塩の形で得られる。融
点170℃(分解を伴う)、薄層クロマトグラム
(シリカゲル、よう素で同定):Rf〜0.19(n
−ブタノール・酢酸・水67:10:23)そして
Rf〜0.58(イソプロパノール・ぎ酸・水77:
4:19)、紫外吸収スペクトル:λnax=267m
μ(ε=6300)(0.1Nの塩酸中)、およびλnax
=268mμ(ε=6600)(0.1Nの炭酸水素ナト
リウム水溶液中)、〔α〕20 =+88゜±7゜(C
=1.06、0.1Nの塩酸)。 (c) D−α−アミノ−4−ヒドロキシフエニル酢
酸クロライド−塩酸塩800mg(3.6mM)と反応
させれば、7β−〔D−α−アミノ−α−(4−
ヒドロキシフエニル)−アセチルアミノ〕−3−
メトキシ−3−セフエム−4−カルボン酸が分
子内塩の形で得られる。融点243〜244.5℃
(231℃以下で半融し始める)(分解を伴う)、薄
層クロマトグラム(シリカゲル、よう素で同
定):Rf〜0.24(n−ブタノール・酢酸・水
67:10:23)およびRf〜0.57(イソプロパノー
ル・ぎ酸・水77:4:19)、紫外吸収スペクト
ル:λnax=228mμ(ε=12000)および271m
μ(ε=6900)(0.1Nの塩酸中)、およびλnax
=227mμ(ε=10500およびλ=262mμ(ε
=8000)(肩)(0.1Nの炭酸水素ナトリウム水
溶液)、〔α〕20 =+165゜±1゜(c=1.3、
0.1Nの塩酸)。 例 25 同様の方法によつて、本発明方法によつて得ら
れる適当な中間生成物から次の化合物を作ること
ができる。 7β−アミノ−3−メトキシ−3−セフエム−
4−カルボン酸ジフエニルメチルエステルまたは
その塩。 3−n−ブチルオキシ−7β−フエニルアセチ
ルアミノ−3−セフエム−4−カルボン酸ジフエ
ニルメチルエステル、 3−n−ブチルオキシ−7β−(D−α−t−
ブチルオキシカルボニルアミノ−α−フエニル−
アセチルアミノ)−3−セフエム−4−カルボン
酸ジフエニルメチルエステル、 3−n−ブチルオキシ−7β−(D−α−フエ
ニル−グリシルアミノ)−3−セフエム−4−カ
ルボン酸またはそれの塩、 3−メトキシ−7β−フエニルアセチルアミノ
−3−セフエム−4−カルボン酸メチルエステ
ル、 3−エトキシ−7β−(D−α−t−ブチルオ
キシカルボニルアミノ−α−フエニル−アセチル
アミノ)−3−セフエム−4−カルボン酸−ジフ
エニルメチルエステル、 3−エトキシ−7β−(D−α−フエニル−グ
リシルアミノ)−3−セフエム−4−カルボン酸
またはその塩、 3−ベンジルオキシ−7β−(D−α−t−ブ
チルオキシカルボニルアミノ−α−フエニル−ア
セチルアミノ)−3−セフエム−4−カルボン酸
−ジフエニルメチルエステル、 3−ベンジルオキシ−7β−(D−α−フエニ
ル−グリシルアミノ)−3−セフエム−4−カル
ボン酸またはその塩、 7β−(5−ベンゾイルアミノ−5−ジフエニ
ルメトキシカルボニル−バレリルアミノ)−3−
メトキシ−3−セフエム−4−カルボン酸−ジフ
エニルメチルエステル、 7β−(D−α−t−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−フエニル−アセチルアミノ)−3−
メトキシ−3−セフエム−4−カルボン酸または
その塩、 7β−〔D−α−t−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(2−チエニル)−アセチルアミノ〕
−3−メトキシ−3−セフエム−4−カルボン酸
−ジフエニルメチルエステル、 7β−〔D−α−t−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(1・4−シクロヘキサジエニル)−
アセチルアミノ〕−3−メトキシ−3−セフエム
−4−カルボン酸−ジフエニルメチルエステル、 7β−〔D−α−(1−シクロヘキセン−1−イ
ル)−アセチルアミノ〕−3−メトキシ−3−セフ
エム−4−カルボン酸またはその塩、 7β−〔D−α−t−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(4−ヒドロキシフエニル)−アセチ
ルアミノ〕−3−メトキシ−3−セフエム−4−
カルボン酸−ジフエニルメチルエステル、 7β−〔D−α−t−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−(4−イソチアゾリル)−アセチルア
ミノ〕−3−メトキシ−3−セフエム−4−カル
ボン酸−ジフエニルメチルエステル、 7β−(D−α−t−ブチルオキシカルボニル
アミノ−α−フエニル−アセチルアミノ)−3−
メトキシカルボニルオキシ−3−セフエム−4−
カルボン酸−ジフエニルメチルエステル、ならび
に 相当するセフ−2−エム化合物、およびセフ−
3−エム化合物とセフ−2−エム化合物とから成
る異性体混合物、および相当するセフ−3−エム
化合物の1−オキシド。 以上、本発明を詳細に説明したが本発明方法は
特に以下の内容によつて特徴づけられる。 1 R としてベンジルオキシ基、p−ニトロベ
ンジルオキシ基またはジフエニルメトキシ基の
ような置換されたもしくは未置換の1−フエニ
ル低級アルコキシ基、ハロゲン置換されている
場合のある低級アルコキシ基例えばメトキシ
基、α−位置で高度に分枝した低級アルコキシ
基例えばt−ブトキシ基、2−ハロゲン低級ア
ルコキシ基例えば2・2・2−トリクロルエト
キシ基または塩素原子のようなハロゲン原子を
使う方法。 R としてメチル基のような低級アルキル基
またはトリメチルシリル基のような置換された
シリル基を使う方法。 Yとして、式 −S−R4 (この式でR4は炭素原子を15個まで、好ましく
は9個までもつ置換されている場合のある芳香
族複素環式基であつて、この基は環窒素原子少
くとも1個と場合によつては酸素またはいおう
原子のような他の環ヘテロ原子1個とをもちそ
してこの基はその環窒素原子に2重結合してい
る環炭素原子において式中のチオ基−S−に結
合しているものとする) で示される基を使う方法。 R4として1−メチル−イミダゾール−2−
イル基、1・3−チアゾール−2−イル基、
1・3・4−チアジアゾール−2−イル基、
1・3・4・5−チアトリアゾール−2−イル
基、1・3−オキサゾール−2−イル基、1・
3・4−オキサジアゾール−2−イル基、1・
3・4・5−オキサトリアゾール−2−イル
基、2−キノリル基、1−メチル−ベンズイミ
ダゾール−2−イル基、ベンズオキサゾール−
2−イル基、および殊にベンズチアゾール−2
−イル基を使う方法。 R4として、炭素原子18個まで、好ましくは
10個までをもつ置換されていることのできる脂
肪族、脂環式、芳香脂肪族または芳香族のアシ
ル基またはチオアシル基、例えばアセチル基や
プロピオニル基のような低級アルカノイル基、
チオアセチル基やチオプロピオニル基のような
低級チオアルカノイル基、シクロヘキサンカル
ボニル基のようなシクロアルカンカルボニル
基、シクロヘキサンチオカルボニル基のような
シクロアルカンチオカルボニル基、ベンゾイル
基、チオベンゾイル基、ナフチルカルボニル
基、ナフチルチオカルボニル基、複素環式カル
ボニル基またはチオカルボニル基例えば2−、
3−または4−ピリジルカルボニル基、2−ま
たは3−テノイル基、2−または3−フロイル
基、2−、3−または4−ピリジルチオカルボ
ニル基、2−または3−チオテノイル基、2−
または3−チオフロイル基、または置換基例え
ばメチル基のような低級アルキル基、ふつ素原
子や塩素原子のようなハロゲン原子、メトキシ
基のような低級アルコキシ基、フエニル基のよ
うなアリール基またはフエニルオキシ基のよう
なアリールオキシ基によつてモノ−またはポリ
置換された相当するアシル基またはチオアシル
基を使う方法。 R4としてベンズチアゾール−2−イル基を
使う方法。 R4としてベンズオキサゾール−2−イル基
を使う方法。 Yとして式 −SO2−R5 (この式でR5は炭素原子18個まで、好ましくは
10個までをもつ置換されている場合のある脂肪
族、脂環式、芳香脂肪族または芳香族炭化水素
基である) で示される基を使う方法。 Yとして式 −S−SO2−R5 (この式でR5は炭素原子18個まで、好ましくは
10個までをもつ置換されている場合のある脂肪
族、脂環式、芳香脂肪族または芳香族炭化水素
基である) で示される基を使う方法。 R5として置換基例えばメトキシ基のような
低級アルコキシ基、ふつ素、塩素または臭素の
ようなハロゲン原子、フエニル基のようなアリ
ール基、フエニルオキシ基のようなアリールオ
キシ基によつてモノ−またはポリ−置換されて
いることのできるアルキル基殊にメチル基、エ
チル基またはブチル基のような低級アルキル
基、アリル基やブテニル基のようなアルケニル
基、シクロペンチル基やシクロヘキシル基のよ
うなシクロアルキル基、または置換基すなわち
メチル基のような低級アルキル基、メトキシ基
のような低級アルコキシ基、ふつ素、塩素また
は臭素のようなハロゲン原子、フエニル基のよ
うなアリール基、フエニルオキシ基のようなア
リールオキシ基またはニトロ基によつてモノ−
またはポリ−置換されていることのできるナフ
チル基または殊にフエニル基、例えばフエニル
基、o−、m−または好ましくはp−トリル
基、o−、m−または好ましくはp−メトキシ
フエニル基、o−、m−またはp−クロルフエ
ニル基、p−ビフエニル基、p−フエノキシフ
エニル基、p−ニトロフエニル基あるいは1−
または2−ナフチル基を使う方法。 Yとして、基−SO2−R5(R5はフエニル基、
p−トリル基、p−メトキシフエニル基または
p−ニトロフエニル基とする)を使う方法。 塩基として2環式アミンを使う方法。 塩基として1・5−ジアザビシクロ〔4・
3・0〕ノナ−5−エンまたは1・5−ジアザ
ビシクロ〔5・4・0〕ノナ−5−エンのよう
なジアザビシクロアルケンを使う方法。 塩基としてテトラメチルグアニジンのような
置換例えば低級アルキル基でポリ置換されたグ
アニジンまたはトリエチルアミンのようなトリ
低級アルキルアミンを使う方法。 得られた化合物においてヒドロキシ保護基
R3を分裂して水素原子で置換する方法。 原料または得られた化合物において当該反応
に関与しない遊離官能基を一時的に保護しそし
て反応後に所望ならば遊離させる前記特許請求
の範囲1および前項1〜23のいずれかに記載の
方法。 得られた式の2−セフエム異性体またはそ
の化合物と式()の化合物との混合物を式
()の化合物の1−オキシドに変える方法。 中間体として得られた化合物を原料として使
いそして残りの工程段階を行うかまたは工程を
任意段階で中断する方法。 原料を誘導体の形で使うかまたは当該反応中
に生成させる方法。 7β−(D−α−アミノ−α−Ra−アセチル
アミノ)−3−低級アルコキシ−3−セフエム
−4−カルボン酸(Raはフエニル基、4−ヒ
ドロキシフエニル基、2−チエニル基または
1・4−シクロヘキサジエニル基でありそして
低級アルコキシは炭素原子を4個までもつもの
とする)またはその分子内塩を作る方法。 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−p−ニ
トロベンジルエステルを作る方法。 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−2−エム−4−カルボン酸−p−ニ
トロベンジルエステルを作る方法。 7β−フエノキシアセトアミド−3−ヒドロ
キシ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−ジフ
エニルメチルエステルを作る方法。 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−ジフエ
ニルメチルエステルを作る方法。 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−2−エム−4−カルボン酸−ジフエ
ニルメチルエステルを作る方法。 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−ジフエ
ニルメチルエステル−1−オキシドを作る方
法。 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−3−エム−4−カルボン酸−2・
2・2−トリクロルエチルエステルを作る方
法。 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−2−エム−4−カルボン酸−2・
2・2−トリクロルエチルエステルを作る方
法。 7β−フエノキシアセトアミド−3−メトキ
シ−セフ−2−エム−4−カルボン酸−t−ブ
チルエステルを作る方法。 3−メトキシ−7β−フエニルアセチルアミ
ノ−3−セフエム−4−カルボン酸またはその
塩を作る方法。 3−メトキシ−7β−(D−α−t−ブトキ
シカルボニルアミノ−α−フエニルアセチルア
ミノ)−3−セフエム−4−カルボン酸−ジフ
エニルメチルエステルを作る方法。 3−メトキシ−7β−(D−α−フエニルグ
リシルアミノ)−3−セフエム−4−カルボン
酸またはの塩を作る方法。 3−メトキシ−7β−(D−α−フエニルグ
リシルアミノ)−3−セフエム−4−カルボン
酸の分子内塩を作る方法。 3−n−ブチルオキシ−7β−(D−α−フ
エニルグリシルアミノ)−3−セフエム−4−
カルボン酸またはその塩を作る方法。 7β−〔D−α−アミノ−α−(2−チエニ
ル)−アセチルアミノ〕−3−メトキシ−3−セ
フエム−4−カルボン酸またはその塩を作る方
法。 7β−〔D−α−アミノ−α−(ヒドロキシフ
エニル)−アセチルアミノ〕−3−メトキシ−3
−セフエム−4−カルボン酸またはその塩を作
る方法。 3−エトキシ−7β−(D−α−フエニルグ
リシルアミノ)−3−セフエム−4−カルボン
酸またはその塩を作る方法。 3−ベンジルオキシ−7β−(D−α−フエ
ニルグリシルアミノ)−3−セフエム−4−カ
ルボン酸またはその塩を作る方法。 7β−〔D−α−アミノ−α−(1・4−シク
ロヘキサジエチル)−アセチルアミノ〕−3−メ
トキシ−3−セフエム−4−カルボン酸または
その塩を作る方法。 R4としてベンズチアゾール−2−イル基を
使う方法。 R5としてフエニル基、p−トリル基、o−
またはp−メトキシフエニル基またはp−ニト
ロフエニル基を使う方法。 塩基として2環式アミンを使う方法。 塩基として1・5−ジアザビシクロ〔4・
3・0〕ノナ−5−エンまたは1・5−ジアザ
ビシクロ〔5・4・0〕ノナ−5−エンを使う
方法。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次式: (式中、Raはフエニル、ヒドロキシフエニル、チ
    エニルもしくはシクロヘキサジエニルを表わし、
    mは0又は1を表わし、Rbは水素を表わすか、
    又はmが0を表わす場合、Rbはまたアミノ、低
    級アルコキシカルボニルによつて保護されたアミ
    ノ、又はヒドロキシを表わし、R2は基【式】 と共に保護されたカルボキシル基を形成するハロ
    ゲン、低級アルコキシ、アリール−低級アルコキ
    シもしくはハロゲン−低級アルコキシ基R を表
    わし、更にR3は低級アルキル、フエニル−低級
    アルキル、又はトリ−低級アルキルシリルを表わ
    す) で表わされるO−置換7−β−アミノ−3−セフ
    エム−3−オール−4−カルボン酸化合物、相当
    する異性体の2−セフエム−3−オール−4−カ
    ルボン酸化合物、又は対応する3−および2−セ
    フエム化合物の混合物又は塩形成基を有するこの
    ような化合物の塩の製法であつて、 次式: (式中、m、Ra、Rb、R2およびR3は式で定義
    された意味を有し、更にYは脱離基を表わす) で表わされる化合物を塩基で処理し、次いで所望
    により塩形成能を有する生成化合物を塩に変換す
    るか又は生成した塩を遊離化合物に変換し、更
    に/又は、所望により生成異性体混合物を個々の
    異性体に分離することを特徴とする、前記方法。 2 次式: (式中、Raはフエニル、ヒドロキシフエニル、チ
    エニルもしくはシクロヘキサジエニルを表わし、
    mは0又は1を表わし、Rbは水素を表わすか、
    又はmが0を表わす場合、Rbはまたアミノ、低
    級アルコキシカルボニルによつて保護されたアミ
    ノ、又はヒドロキシを表わし、R2はヒドロキシ
    を表わし、更にR3は低級アルキルもしくはフエ
    ニル−低級アルキル、又はトリ−低級アルキルシ
    リルを表わす) で表わされるO−置換7−β−アミノ−3−セフ
    エム−3−オール−4−カルボン酸化合物、相当
    する異性体の−2−セフエム−3−オール−4−
    カルボン酸化合物、又は対応する3−および2−
    セフエム化合物の混合物又は塩形成基を有するこ
    のような化合物の塩の製法であつて、 次式: (式中、m、Ra、RbおよびR3は式で定義され
    た意味を有し、R2は基【式】と共に保護され たカルボキシル基を形成するハロゲン、低級アル
    コキシ、アリール−低級アルコキシもしくはハロ
    ゲン−低級アルコキシ基R を表わし、更にYは
    脱離基を表わす) で表わされる化合物を塩基で処理し、次いで得ら
    れた化合物において、式−C(=O)−R の保護
    されたカルボキシル基を遊離カルボキシル基に変
    換し、次いで所望により塩形成能を有する生成化
    合物を塩に変換するか又は生成した塩を遊離化合
    物に変換し、更に/又は、所望により生成異性体
    混合物を個々の異性体に分離することを特徴とす
    る、前記方法。 3 次式: (式中、Raはフエニル、ヒドロキシフエニル、チ
    エニルもしくはシクロヘキサジエニルを表わし、
    mは0又は1を表わし、Rbは水素を表わすか、
    又はmが0を表わす場合、Rbはまたアミノ、低
    級アルコキシカルボニルによつて保護されたアミ
    ノ、又はヒドロキシを表わし、R2は基【式】 と共に保護されたカルボニル基を形成する低級ア
    ルコキシ、アリール−低級アルコキシもしくはハ
    ロゲン−低級アルコキシ基R を表わし、更にR3
    は水素、を表わす) で表わされるO−置換7−β−アミノ−3−セフ
    エム−3−オール−4−カルボン酸化合物、相当
    する異性体の2−セフエム−3−オール−4−カ
    ルボン酸化合物、又は対応する3−および2−セ
    フエム化合物の混合物又は塩形成基を有するこの
    ような化合物の塩の製法であつて、 次式: (式中、m、Ra、RbおよびR2は式で定義され
    た意味を有し更にR3はフエニル−低級アルキル
    もしくはトリ−低級アルキルシリルヒドロキシ保
    護基R を表わし、更にYは脱離基を表わす) で表わされる化合物を塩基で処理し、次いで得ら
    れた化合物において、保護されたヒドロキシ基−
    O−R を遊離ヒドロキシ基に変換し次いで、所
    望により塩形成能を有する生成化合物を塩に変換
    するか又は生成した塩を遊離化合物に変換し、更
    に/又は、所望により生成異性体混合物を個々の
    異性体に分離することを特徴とする、前記方法。
JP50023775A 1974-02-26 1975-02-26 Expired JPS625919B2 (ja)

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