JPS625830A - 中空表皮体およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、中空表皮体およびその製造方法に関し、中
空表皮体につき、より詳しくは、自動車内装品、例えば
アームレスト、ヘッドレスト、コンソールボックスリッ
ドなどの表皮体で、この中空表皮体の内部に芯体、弾性
発泡材などを充填せしめて製品となすもので、この発明
は、これら製品の一構成部材たる中空表皮体およびその
製造方法に関する。

（従来の技術） 先にその一例を示す自動車内装品たる各種製品の中空表
皮体の具体的製造方法としては、ブロー成形が一般的な
もの、で、当業界にて多用されている。この中空表皮体
のブロー成形は、押出された熱可塑性樹脂製円筒形パリ
ソンを１対の半割金型間に位置せしめ、圧ガス吹出し用
ノズルをパリソン内に差し込み、型締後、前記ノズルよ
り圧ガスの注入により、パリソンを金型の割面に形成し
た凹状キャビテイ面に膨張圧接せしめて、熱可塑性樹脂
単体の中空表皮体を製出せしめている。

又、今日では製品の高級化指向もあって、熱可塑性樹脂
シートを主体とする中空表皮体の表面側の一部を伸縮性
を有する布地をもって一体構成せしめたものが、その良
好な肌ざわり、外観の豪華さからその需要が次第に高ま
っており１．この複合シートを用いた中空表皮体の製造
にあっても、ブロー成形がその主流を占めている。

即ち、１対の半割金型間に位置せしめた熱可塑性樹脂製
円筒形パリソンの両側に、熱可塑性樹脂を裏打ちした伸
縮性を有する布地からなる２枚のシートを配し、裏打ち
布地とパリソンを加熱し、軟化状態にある布地と圧ガス
吹出し用ノズルを内部に挿装した円筒形パリソンと共に
型締し、ノズルよりの圧ガスの注入によりパリソンおよ
び裏打ち布地を金型キャビテイ面に膨張圧接せしめて布
地張り中空表皮体を製造している。

（発明が解決しようとする問題点） この種の中空表皮体の製造法として、最も一般的なブロ
ー成形にあっても、半割金型を型締めした時に、１対の
相対向する金型の割面に設けた凹状キャビティの周縁境
界部分において、製造された中空成形体の表面にて、明
確な融着接合線が残留し、特に、表面を布地をもって被
ってなる布地張り中空表皮体にあっては、布地部分は溶
着しないため、成形後、仕上げのためのトリム作業がで
きず、中空表皮体上に残るこの接合部分は一段と幅広の
境界線として残留し、その価値判断にて、外観をして製
品の一主要要件とするこの種の製品にあっては一大欠陥
として残り、是非とも改善が望まれる問題点であった。

この発明は、ブロー成形により製造される中空表皮体の
大きな欠点である製品の表面に必然的に発生する接合線
自体を玉縁上に顕出せしめ、この玉縁を芯体としてカバ
一部材にて陰画せしめて、外観良好なる中空表皮体およ
び中空表皮体の製造方法を提供することを目的とするも
のである。

、（問題点を解決するための手段） この目的を達成するために、この発明は次のような構成
としている。すなわち、第１番目の発明に係る中空表皮
体は、周縁部同志を融着接合して成形された熱可塑性樹
脂シートを主体とする中空表皮体において、中空表皮体
の前記接合周縁部全長に亘ってその表面に融着接合線を
顕出した玉縁を形成し、該玉縁部分にパイプ形カバ〒を
被嵌せしめた構成からなり、又第２番目の発明に係る中
空表皮体の製造方法は、熱可塑性樹脂シートを主体とす
る成形材料を１対の半割金型間に位置せしめ、型締後、
成形材料内にガス体を圧入して成形材料を金型の割面部
に形成した凹状キャビティ部に膨張圧接せしめてなる中
空表皮体の製造方法において、半割金型の割面には、各
割面に形成した凹状キャビティを囲んだ形態で、凹状キ
ャビティ部との間に割面より一段窪んだブリッジ部を介
して周溝を形成し、中空表皮体の成形時に、との周溝を
用いて中空表皮体の接合周縁部全長に亘り玉縁を一体に
成形する工程と、つぎにこの玉縁全長に亘りパイプ形カ
バーを被嵌せしめた構成からなる。

（実施例） つぎに第１番目の発明、中空表皮体の実施例をヘッドレ
ストの中空表皮体に、その−例をとりながら、図面を用
いて説明する。

実施例９１ 第１図は、この発明を実施した中空表皮体の横断面図、
第２図は、第１図の融善接合部の拡大図である。この中
空表皮体（１）は、所定の形状に成形された左右１対の
熱可塑性樹脂シート（２）（２）の全周縁部を融着して
なる接合部の全長に亘り、両シートの接合線（３）が表
面に顕出した玉縁（４）が中空表皮体（１）との間にく
びれ部（５）を介して一体に形成されている。そしてこ
の玉縁（４）は全長、その長手方向にのびるスリット（
６）を設けたパイプ形カバー（７）をもって、該スリッ
ト（６）部で、玉縁（４）を支持するくびれ部（５）を
挾持して、嵌合被覆されている。

実施例、２ 第３図は、他の実施例を示す第２図に相当する図で、こ
の中空表皮体（１）は、所定の形状に成形された左右１
対の熱可塑性樹脂を主体とするシートをもって形成され
、このシートは塩化ビニル樹脂シート（２）の表面に、
熱可塑性樹脂、例えば塩化ビニル樹脂を裏打ちした伸縮
性を有する布地（８）を樹脂裏打ち側を塩化ビニルシー
ト（２）側に配して融着などの手段にて一体化した複合
シート（９）（９）で、この複合シー１−　（９）（９
）の全周縁部は融着され、この融着接合部の全長に亘り
、両シート（９）の接合線が表面に顕出した、布地（８
）をもって被われた玉縁（４）が、中空表皮体（１）と
の間にくびれ部（５）を介して一体に形成され、そして
この玉縁（４）は全長、その長手方向にのびるスリット
（６）を設けたパイプ形カバー（７）をもって、該スリ
ット（６）部で、玉縁（４）を支持するくびれ部（５）
を挾持して、嵌合被覆されている。

つぎに第２番目の発明、中空表皮体の製造方法の具体的
実施例を図面を用いて説明する。

実施例、１ 第４図は中空表皮体の製造方法の一実施態様を示すブロ
ー成形金型の閉型直前の概略縦断面図、第５図は、ブロ
ー成形完了直後の金型゛の一部の縦断面図である。

図中、αηαηは１対１組とする半割金型で、各金型α
υの割面（ハ）にはそれぞれ組合されて所定の中空表皮
体の外形に一致する半分割の凹状キャビティα葎が形成
され、このキャビティ００部を囲む形にて、このキャビ
ティα１との間に割面αのより一段窪んだブリッジ部α
ａを介して断面略半円形状の周溝αυが形成され、周溝
Ｑ＄の外周部分には割面＠部を利用したパリソン切断用
エツジαＱが設けられている。

開型状態の１対の半割金型αのαη間にはポリ塩化ビニ
ル、ナイロン、熱可塑性ウレタン、ポリエチレン、ポリ
プロピレンなどの熱融着性に優れた熱可塑性樹脂からな
る厚さ０．６〜ｌ、Ｑｍｍの円筒状パリソン（１８）を
押出ダイ０つより押出し、懸吊状にあるパリソンα的の
下方より圧ガス、例えば圧縮空気吹出し用ノズル（イ）
を挿し込み、閉型後のパリソン（ト）内に１〜５　ｋｇ
　／　ｃｌｔ、好ましくは４　ｋｇ　／　ｃｉ以上の圧
縮空気を噴出し、パリソンα的を外方に膨張せしめ、１
対の半割金型αηαηの組合せにより、目的とする中空
表皮体（１）の外形に一致する金型の凹状キャビティα
環内壁面に拡張密着させる。

尚、各半割金型αυには、金型の凹状キャビティα峰側
に向は作用する吸引機構（図示省略）を付設し、前記ノ
ズル（１）よりの圧ガスの加圧力によるパリソン（至）
の凹状キャビティ内壁面側への圧着効果を一段と助長せ
しめることができる。このブロー成形時の金型温度は８
０°Ｃ以下に設定せしめることが望ましく、金型温度が
８０°Ｃ以上となると熱可塑性樹脂自体の粘性が低下し
、パリソンが変形しやすくなり、特に凹状キャビティの
コーナ一部では他の部分に比べて変形し、厚みが小さく
なり品質の均一性が保たれにくくなる。尚、この金型温
度の制御は金型表面に配管された供給パイプ（図示省略
）内への冷却水の給水などにより行われる。上記、一連
のブロー成形の過程にて、熱可塑性樹脂製パリソンα的
の一部は１対の半割金型０υの各割面０功上に形成され
組合されだ周溝α００９部に侵入し、凹状キャビティα
東部にて成形された中空表皮体（１）の周縁融着接合部
にて、金型のブリ・７ジ部α荀にて形成されたくびれ部
（５）を介して、中空表皮体（１）と一体的に玉縁（４
）が形成され、同時に締型に伴い、パリソン（至）部と
成形後の中空表皮体（１）とは金型の割面（６）上に残
されたエラ９００部にて分断される。成形後、金型は約
６０°Ｃに冷却され、開型して中空表皮体（１）は金型
αηより取外される。

半割金型を用いたブロー成形において、その痕跡を取去
ることが難しく、製品の外観を大きく損う結果となる接
合線（３）の存在は本発明においてば゛　玉縁（４）表
面に故意に顕出せしめ、最終的仕上の段階にて接合線（
３）の痕跡を残す玉縁（４）部分には、玉縁全長に亘シ
、その長手方向にスリット（６）を設けたパイプ形カバ
ー（７）をもって、カバーのスリット（６）部にて玉縁
（４）を支持するくびれ（５）部分を挾持する形にて嵌
着被覆する。

実施例、２ 第６図は中空表皮体の製造方法の他の実施例を示す第４
図に相当する図である。実施例、２にあって、前述の実
施例、１との相違構成部は熱可塑性樹脂の円筒形パリソ
ンの両性側部に熱可塑性樹脂を裏打ちした垂下状の１対
の布地を配し、中空表皮体を樹脂シートと布地からなる
熱可塑性樹脂を主体とした複合シートをもって構成した
ことにある。

即ち、割面αの上に凹状キャビティα■を形成し、この
キャビティ（至）の外周部にブリッジ部α→を介して周
溝αυを形成した１対をもって１組とする半割金型αυ
αυの構成、および押出ダイ００より押出され、前記（
対の半割金型α］）αυ間に位置する円筒状パリソン（
至）と、このパリソンα８）中に下方より挿入される圧
ガフ吹出用ノズル（イ）の構成は、第４図を中心に既述
した先の実施例、１と全く同様であるので、こ＼ではそ
の詳細な説明は割愛する。

中空表皮体（１）を形成する複合シートの一部を構成す
る裏面側に熱可塑性樹脂をもって裏打ちされた布地＠は
左右１対のローラ（財）弼にロール巻きされており、こ
の布地＠はポリエステル、ナイロン、アクリル等の混紡
糸あるいは捲縮加工糸を用いてジャージ編みなどの手段
をもって編製あるいは織製されて、布地自体伸縮性を有
し、ローラ（ハ）（ハ）より引き出されて、ガイドロー
ラ（ハ）（１）を経て、開型状にある１対の半割金型α
υαη間にて懸吊状にある熱可塑性樹脂からなる円筒状
パリソン（ト）の外側にそれぞれ懸吊状に垂下され、布
地（イ）（ハ）の自由端部は１対の半割金型αつαηに
取付けられ、背部よりばね圀によって押圧されて金型の
割面θのより心持ち突出した状態にあるスライド可能な
ホルダー＠（イ）にそれぞれ把持されている。この布地
器は１対の金型α１）０→間に引き出される過程にて、
その上方に位置する加熱装置−、例えば赤外線ヒータ、
超音波、高周波あるいは通常の電熱ヒータなどにて１０
〜３０秒間加熱され、布地の表面温度４０〜６０°Ｃに
処理される。尚、この布地（至）が特に塑性変形タイプ
の場合は、その表面温度１４０〜１９０°Ｃに処理され
る。又、布地（ハ）としての構成は、上述した織物、編
物に限定されるものではなく、伸度１５０％以上の異方
性のない布地であれば最適である。樹脂製円筒状パリソ
ン０Ｑの両側に樹脂裏打部分をパリソンｃＱ側に位置せ
しめた布地からなる成形材料を配して、・型締を行い、
パリソン内て圧縮空気を圧入し、半割金型の組合せによ
って形成されだ凹状キャビティ０３０４部にて中空表皮
体（１）は成形され、この折布地（イ）およびパリソン
α８）の一部は金型の周溝αυ内に侵入し、該周溝αの
部にて布地（イ）をもって被われ、かつ接合線（３）が
表面に顕出した玉縁（４）が中空表皮体（１）との間に
金星のブリッジ部（ｌ→をもって形成されたくびれ部（
５）を介して一体に成形される。そして最終の仕上工程
として中空表皮体の融着接合線上に沿って突出した玉縁
（４）部は、その長手方向にのびるスリット（６）を設
けたパイプ形カバー（７）をもって、該スリット（６）
部で玉縁（４）を支持するくびれ部（５）を挾持して嵌
合被覆される。

（発明の効果） ブロー成形を代表として、熱可塑性樹脂を主体とする複
数のシート状材料の周縁部を融着接合して、所定の中空
表皮体を成形する折、表皮体の表面には、必然的に１対
の半割金型の割面部にて出現する接合線があり、これを
阻けて通りすぎることはできなかった。本発明において
は表皮体の接合線相等部に接合線をその表面に表現した
玉縁を突出せしめ、この玉縁を芯体として、玉縁全長を
パイプ形カバーにて被覆せしめることにより、外観を大
きく損うことにより、製品価値を損う結果となる接合線
を完全に陰画することができ、中空表皮体の外観を良好
なものとなし、製品価値を高めることができ、又パイプ
形カバーは玉縁を芯体として強固に被着できるので、そ
の取付は強固なものとなり、かつ中空表皮体の補修効果
も併せ期待できる。又中空表皮体が、その表面を布地で
構成した熱可塑性樹脂を主体とする複合シートにて成形
されている折など、布地は融着性を欠くため、前記接合
線は一層顕著に現出するも、玉縁を利用したパイプ形カ
バーによる接合線の陰画効果は一段と効果あるものとな
る。又中空表皮体の周縁部に、表皮体とは異質の帯状の
カバー材を配することにより、製品自体に変化に富んだ
多様性を表現することができる。

又、本発明を実施する上で必須の一構成部材となる玉縁
は半割金型の凹状キャビティの周縁にブリッジ部分を介
して周溝を形成せしめておくことにより、中空表皮体の
成形時に同時に一体的に形成されるため、その製造に格
別の工程を付加せしめることなく、簡単に所期の目的を
達することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明を実施した中空表皮体の横断面図、
第２図は、第１図の融着接合部の拡大図、第３図は、他
の実施例を示す第２図に相当する図、第４図は、中空表
皮体の製造課程におけるブロー成形金型の閉型直前の概
略縦断面図、第５図は、ブロー成形完了直後の金型の一
部の縦断面図、第６図は、他の実施例を示す第４図に相
当する図である。 図中、（１）は中空表皮体、（２）は熱可塑性樹脂シー
ト、（３）は接合線、（４）は玉縁、（５）はくびれ部
、（６）はスリット、（７）はパイプ形カバー、（８）
は布地、（９）は複合シート、αつは半割金型、α２は
割面、α■は凹状キャビティ、（１４）はブリッジ部、
α均は周溝、（至）は円筒状パリソン、（イ）はノズル
、（イ）は複合シート、（至）は布地を示す。 第５図

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）周縁部同志を融着接合して成形された熱可塑性樹
   脂シートを主体とする中空表皮体において、中空表皮体
   の前記接合周縁の全長に亘って、その表面に接合線を顕
   出した玉縁を形成し、該玉縁部分にパイプ形カバーを被
   嵌せしめたことを特徴とする中空表皮体。
2. （２）中空表皮体および玉縁は熱可塑性樹脂シート単体
   にて構成されている特許請求の範囲第１項記載の中空表
   皮体。
3. （３）中空表皮体および玉縁は熱可塑性樹脂シートと伸
   縮性を有する布地からなる複合シートをもって構成され
   ている特許請求の範囲第１項記載の中空表皮体。
4. （４）パイプ形カバーはカバーの長手方向にのびるスリ
   ット部を玉縁と中空表皮体間に介在するくびれ部分を挾
   持する形態にて玉縁に嵌被されている特許請求の範囲第
   １項より第３項のうちいずれか１項記載の中空表皮体。
5. （５）熱可塑性樹脂シートを主体とする成形材料を１対
   の半割金型間に位置せしめ、型締後、成形材料内にガス
   体を圧入して成形材料を金型の割面部に形成した凹状キ
   ャビティ部に膨張圧接せしめてなる中空表皮体の製造方
   法において、半割金型の割面には、各割面に形成した凹
   状キャビティを囲んだ形態で、凹状キャビティ部との間
   に割面より一段窪んだブリッジ部を介して周溝を形成し
   、中空表皮体成形時に、この周溝を用いて中空表皮体の
   接合周縁部全長に亘り玉縁を一体に成形する工程、つぎ
   にこの玉縁全長に亘りパイプ形カバーを被嵌せしめる工
   程からなる中空表皮体の製造方法。
6. （６）成形材料は熱可塑性樹脂製シート単体にて構成さ
   れている特許請求の範囲第５項記載の中空表皮体の製造
   方法。
7. （７）成形材料は熱可塑性樹脂製シートと裏面を熱可塑
   性樹脂にて裏打ちした伸縮性布地からなる複合シートに
   て構成されている特許請求の範囲第５項記載の中空表皮
   体の製造方法。