JPS6256307B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はたとえばスチール製の手摺を取替えて
新らしい手摺を取付ける取替用手摺の取付方法に
関するものである。

（従来技術） 従来の既設手摺を取替えて新らしい手摺を取付
ける方法として、既設手摺を残余部を有して切断
し、この残余部を利用して新らしい手摺を取付け
る方法は一般に知られているが、実際の施工面か
ら見た場合、既設のスチール製手摺は施工誤差が
大きいにもかかわらず、新設手摺の設置時に前後
左右等の調節を考慮しないため外観上好ましくな
いものであつた。

また、既設のスチール製手摺の残余部に新設の
手摺を取付けるに際し、強度面に不安のあるもの
が多かつた。

（発明の目的） かくして本発明はかかる従来の問題点に対処す
べく創案されたものであつて、新設手摺の設置時
に簡単に前後左右等の調節が出来、かつ外観上も
強度上も従来よりすぐれた新設手摺の取付方法を
提供することを目的とするものである。

（発明の構成） 本発明による取替用手摺の取付方法は、 若干の残余部を有して既設手摺を切断し、この
既設手摺の中空部内に補助部材を打込んで突設
し、 その後この補助部材に新設手摺用アンカー部材
を被せ、補助部材との間で該アンカー部材の前後
左右及び水平、垂直方向を調節し、次いで補助部
材と手摺用アンカー部材との間を溶接して固定
し、且つ該アンカー部材の下端部をコーキングす
ると共に、アンカー部材内にモルタルを充填して
なり、さらにこのアンカー部材に新設手摺を被せ
て固定し取付けるものである。

（実施例） 以下本発明を図面に示す実施例に基いて説明す
る。

第１図に示す様に建物躯体Ａのパラペツト部Ｂ
にスチール製の既設手摺１が立設されている。こ
の既設手摺１を残余部２を有して切断する。尚、
この既設手摺１は中空部Ｃを有するパイプ状管材
で形成されている。

しかしてこの既設手摺１の中空部Ｃ内に丸鋼ま
たは平鋼等で形成された補助部材３を打ち込み、
立設する。この際、補助部材３が抜けないように
補助部材３と既設手摺１の残余部２との間を溶接
しても良い。

その後、第４図、第５図に示すように前記補助
部材３に新設手摺用アンカー部材４を被せる。

該アンカー部材４は上下に開口したケース状を
なしており、かつその下端部は内側にすぼむ狭搾
部５として形成されている。

ところで前記狭搾部５は内側に向かう上壁６と
垂下する側壁７とで構成されているが、前記上壁
６には上方から下方に向つて高さ調節及び水平方
向の調節をする調節ビス８，８が螺挿されてい
る。

また四方の側壁７…には、各々外側から内側に
向つて調節ビス８…が螺挿され前記アンカー部材
４の前後左右方向及び垂直方向の調節が出来る様
になつている。

よつてこれら調節ビス８…を調節して新設手摺
用アンカー部材４の位置調節を行なう。

上記調整の際にアンカー部材４の正確な位置調
整を行なうために、第７図、第８図に示す垂直調
整治具９を使用することが好ましい。

この垂直調整治具９は下端部に開口を有し、内
部に中空部を有する筒状の長尺部材から成り、上
端部は塞がれており、その中央には垂直方向検出
のための水準器１０が取付けられている。又、下
端近傍側部には後述のアンカー筋１８を溶接する
為の窓孔９′が設けられている。

しかしてこの垂直調整治具９を前記アンカー部
材４に被せ、正確な垂直方向を検出する。そして
この垂直調整治具９をアンカー部材４にボルト１
１，１１等によつて仮止めする。

そして前記位置調整を行い、アンカー部材４を
正確な位置に設置した後、前記補助部材３とアン
カー部材４とに窓孔９′よりアンカー筋１８を跨
がらせ、かつ溶接により前記アンカー部材４を固
定する。そして仮止めボルト１１，１１を緩め垂
直調整治具９を取外す。

その後、アンカー部材４の四方の側壁７…に螺
挿してある調節ビス８…を取外し、アンカー部材
４の下端部をコーキング材１２でコーキングす
る。

さらに、アンカー部材４内にモルタル、発泡樹
脂等を収納して強度を出すと共にアンカー部材４
の腐食を防止する様にしておく。

尚、第４図、第５図に示すようにアンカー部材
４の対向する対向壁１７，１７にはその内部にナ
ツト１４…が内設されて、取付孔１９…が設けら
れている。

次に、新設手摺１３を前記アンカー部材４に被
せ、取付ボルト１５…によつて新設手摺１３をア
ンカー部材４に固定する。

これにより新設手摺１３の取付けは終了する
が、必要に応じて該新設手摺１３のまわりにキヤ
ツプ１６を取付けてもよい。

（発明の効果） かくして本発明は以上の構成より成り、本発明
による取替用手摺の取付方法であれば、 既設手摺の施工誤差を吸収することが出来、
取付けが簡単であり、外観体裁の良い手摺を取
付けることが出来る。

既設手摺より以上の強度アツプを計つた新設
手摺を提供することができる。

手摺の下端部において雨仕舞いの良い新設手
摺を提供出来る。

等すぐれた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面第１図乃至第１２図は本発明の手順を示す
概略図である。 Ａ…建物躯体、Ｂ…パラペツト部、Ｃ…中空
部、１…既設手摺、２…残余部、３…補助部材、
４…新設手摺用アンカー部材、５…狭搾部、６…
上壁、７…側壁、８…調節ビス、９…垂直調整治
具、９′…窓孔、１０…水準器、１１…ボルト、
１２…コーキング材、１３…新設手摺、１４…ナ
ツト、１５…取付ボルト、１６…キヤツプ、１７
…対向壁、１８…アンカー筋、１９…取付孔。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 若干の残余部を有して既設手摺を切断し、こ
   の既設手摺の中空部内に補助部材を打込んで突設
   し、 その後この補助部材に新設手摺用アンカー部材
   を被せ、該補助部材との間で該アンカー部材の前
   後左右及び水平、垂直方向を調節し、次いで補助
   部材と手摺用アンカー部材との間を溶接して固定
   し、且つ該アンカー部材の下端部をコーキングす
   ると共に、アンカー部材内にモルタルを充填して
   なり、さらにこのアンカー部材に新設手摺を被せ
   て固定し取付けてなることを特徴とする取替用手
   摺の取付方法。