JPS6255205B2

JPS6255205B2 -

Info

Publication number: JPS6255205B2
Application number: JP54031561A
Authority: JP
Inventors: Masayuki Takano; Juichi Matsushita; Sadao Hosoi
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1979-03-16
Filing date: 1979-03-16
Publication date: 1987-11-18
Also published as: JPS55125532A

Description

【発明の詳細な説明】最近の磁気記録再生装置（VTR）は、記録時
と同じテープ速度Ｖ_Tで再生を行うノーマル再生
だけでなく、テープを停止させた状態で行うスチ
ル再生、Ｖ_Tより遅いテープ速度で行うスローモ
ーシヨン再生、Ｖ_Tより速い速度で行うクイツク
モーシヨン再生などのように種々のテープ速度で
の再生ができるようになつている。

ところで、ノーマル再生のときはテープ速度は
記録時と同じであるので、再生ヘツドのテープ１
上での走査軌跡の傾き角θ_pは、第１図の矢線２
で示すように記録トラツクＴの傾き角θ_Tと等し
く、再生ヘツドは記録トラツク上を正しく走査す
る。

ところが、再生速度を記録時のテープ速度Ｖ_T
とは変えた場合には、テープ１の移動方向が図中
矢印５の方向であるとすれば、再生ヘツドのテー
プ１上での走査方向はテープ速度がＶ_Tより速い
場合には矢線３で示すようになり、遅い場合には
矢線４で示すようになり、その傾き角は、それぞ
れθ_S及びθ_fで示すように記録トラツクＴの傾き
角θ_Tとは異なる。

したがつて、この場合には再生ヘツドは複数の
記録トラツクにまたがつて走査することになり、
ガードバンドノイズ等による影響で再生画像が見
苦しくなる欠点がある。

そこで、再生用回転ヘツドを電気的に制御可能
な可動素子例えばバイモルフ板上に取り付けて、
再生用回転ヘツドが常に記録トラツクＴ上を正し
く走査するようにする方法が考えられた。

先ず、バイモルフ板について説明すると、これ
は例えば第２図に示すように、両面に金属電極６
ａ，６ｂがメツキ等により被着された圧電素子よ
りなる板６と、同様に金属電極７ａ，７ｂが被着
された圧電素子よりなる板７とを、例えば金属電
極６ｂが被着された面と金属電極７ａが被着され
た面とで接着されて形成される。

ここで、圧電素子よりなる板６及び７はそれぞ
れ分極の向きが厚み方向にそろうようにされてい
るが、この分極の向きと同じ方向に電界をかけれ
ば、圧電気効果により板６及び７は長手方向に伸
びるように変化し、分極の向きと逆向き電界をか
ければ、板６及び７は長手方向に縮むように変化
する。従つて、例えば、板６及び７を、図に示す
ように互いの分極の方向が同じとなるように貼り
合わせ、そして、第２図に示すように各電極と電
源Ｂを接続して、板６に対して電極６ａから電極
６ｂの方向の電界をかけ、板７に対して電極７ｂ
から電極７ａの方向の電界をかければ、バイモル
フ板は図示のように歪曲し、その変位は電圧の大
きさに応じたものとなる。また、電界の方向を逆
とすればバイモルフ板の変位の方向も逆となる。

従つて、このようなバイモルフ板の一端を第３
図Ａ及びＢに示すように基板８に接着剤９により
固定し、バイモルフ板の他端に磁気ヘツド１０を
取り付け、さらに上述のようにバイモルフ板の電
極に電圧を印加すれば磁気ヘツド１０は、第３図
Ａにおいて矢印で示すように、走査方向と交叉す
る方向に変位する。

VTRにおいては、この磁気ヘツドが取り付け
られたバイモルフ板を回転体例えば上ドラムにヘ
ツド１０を外側に臨ませた状態で固定するもので
ある。

すなわち、第４図は回転ヘツド装置の一例を示
すもので、１１は固定の下ドラム、１２は回転上
ドラムで、１３は回転軸である。

回転上ドラム１２の下面１２ａにはバイモルフ
板１４及び１５が、その一端側がこの下面１２ａ
に被着されることにより取り付けられるととも
に、このバイモルフ板１４及び１５の他端側は遊
端とされ、この遊端側に磁気ヘツド１６及び１７
が取り付けられる。なお、回転上ドラム１２の下
面１２ａのバイモルフ板１４及び１５のヘツド１
６及び１７が取り付けられる他端側部分には凹部
１８及び１９が形成されて、バイモルフ板１４及
び１５の他端側が遊端となるようにされるもので
ある。

したがつて、バイモルフ板１４及び１５に電圧
が与えられると、電圧に応じた量だけ、ヘツド１
６及び１７はその回転軸方向に変位する。そこ
で、スローモーシヨン再生やクイツクモーシヨン
再生のときには、ノーマル再生のときの第１図で
矢線２で示す走査方向と、スローモーシヨン再生
やクイツクモーシヨン再生の場合の同図で矢線３
または４で示す走査方向とのずれの量に応じた電
圧、すなわち、この場合には鋸歯状波電圧をバイ
モルフ板に供給すれば、回転磁気ヘツドは１本の
記録トラツクＴを正しく走査するようになり、ノ
イズのない再生画像が得られるものである。

ところで、このバイモルフ等の電気機械変換素
子は、その変換特性にヒステリシス特性を有す
る。したがつて、上記の補正動作が終了してバイ
モルフ板に補正電圧が供給されなくなつたときに
もバイモルフ板はもとの状態に完全に戻るのでは
なく、残留歪を残し、もとの状態よりも偏倚した
状態で停止してしまう。この残留歪は、バイモル
フ板の偏向量（ヘツドの偏向量）が大きい場合は
大きなものとなり、したがつて、スローモーシヨ
ン再生、スチル再生やクイツクモーシヨン再生を
した後に大きな残留歪となるおそれがある。

ところが再生が終了して上述の補正動作が終了
した後、これに続いて記録を行なう場合、上述し
たような残留歪があると、その磁気ヘツドのテー
プ上の走査位置は所期の記録トラツク位置とは異
なる位置となり、したがつて、記録トラツクの配
列の間隔が不整列になり、記録トラツクが前の記
録トラツクと重なつたりする不都合を生じる。

このため、従来は、このバイモルフ板上に取り
付けられたヘツドは再生専用とされ、記録用回転
ヘツドは別に設けられるようにされている。した
がつて、それだけヘツド数が多くなつてVTRと
して高価なものとなつてしまう欠点があつた。

ところで、バイモルフ板上に取り付けられたヘ
ツドの基準面に対する高さ位置を検出できれば、
その検出出力を利用してヘツドの高さ位置を制御
することは可能であるから上記の欠点は除去でき
るものである。

この発明は、上記の点にかんがみ、可動素子上
に取り付けられた磁気ヘツドの高さ位置を検出
し、その検出出力により磁気ヘツドの高さ位置を
制御して所定の位置に持ち来たすことができるよ
うにしたものを提供しようとするものである。

以下、この発明による磁気記録再生装置の一例
を第５図以下を参照しながら説明しよう。

この発明においては、ヘツド１６及び１７の基
準面からの高さ位置を検出するため、それぞれ１
対の検出手段が設けられる。

第５図はこの発明装置の一例の回転ヘツド装置
の要部の一例を示すもので、上ドラム１２を取り
はずして、その下面１２ａ側からみた図である。
この図はヘツド１６側についてのみ示されるが、
ヘツド１７側も全く同様である。

この発明では、基準面は回転体、すなわち、こ
の例では回転上ドラム１２の下面１２ａとされ、
１対の検出手段としては、この例では、２個の磁
気ヘツド２０及び２１が用いられる。

そして、図に示すように、一方のヘツド２０は
バイモルフ板１４上に取り付けられ、他方のヘツ
ド２１は回転上ドラム１２の下面１２ａに取り付
けられる。そして、この例では、さらに両ヘツド
は、その空隙ｇ_A及びｇ_Bを含む平面Ｓ_A及びＳ_Bが
交叉、例えばほぼ直交するように配置される。

ヘツド２０及び２１を、このような配置にした
場合、ヘツドの高さ方向の変位に対して振幅及び
位相が第６図Ａ及びＢに示すような変化を示す点
がある。この場合、振幅特性と、位相特性の双方
を利用すればヘツドの高さ位置の制御ができる。

第７図は、上述の振幅及び位相特性を利用し
て、ヘツド１６及び１７の高さ位置を、例えば記
録時に、常に位置Hoに持ち来たすように制御す
る場合の一例である。

すなわち、第７図において、２２は記録アンプ
で、記録時、これよりヘツド２０に記録電流が供
給される。そして、このヘツド２０からの磁束が
ヘツド２１にて検出され、その検出出力が再生ア
ンプ２３に供給される。この再生アンプ２３の出
力はレベル検出回路２４に供給されて振幅が検出
され、その出力は極性決定回路２５に供給され
る。

再生アンプ２３の出力は、また、位相検波回路
２６に供給され、一方、記録アンプ２２よりの記
録信号電流がこの位相検波回路２６に供給され
る。前述のように、ヘツド２１の検出出力の位相
は、位置Hoを境にして反転することから、この
位相検波回路２６においては、ヘツド１６が位置
Hoから上または下のどちらかの方向にずれてい
るかで異なる検出出力が得られ、その検出出力が
極性判別回路２７に供給されて、これにてずれの
方向が検出され、その出力が極性決定回路２５に
供給されて、ずれの方向に応じた極性の補正信号
が得られ、これが制御回路２８に供給される。そ
して、この制御回路２８の出力がドライブ回路２
９を通じてバイモルフ板１４の電極に供給され
て、ヘツド１６の高さ位置がHoとなるように制
御される。

ヘツド１７についても全く同様にして、その高
さ位置が制御される。

なお、上述の例において、ヘツド２０に記録信
号を供給する代わりにヘツド２１に記録信号を供
給し、このヘツド２１よりの磁束をヘツド２０で
検出するようにしても同様の効果が得られる。

また、ヘツド２０あるいは２１に供給する信号
としては、記録信号（FM変調信号）ではなく、
磁束検出の容易な例えば、一定周波数の信号を用
いてもよい。

第８図は、この発明装置の他の例で、図はヘツ
ド１６の高さ位置を制御する場合であるが、ヘツ
ド１７についても同様にできる。

この例では、ヘツド１６の高さ位置を検出する
ための１対の検出手段としてのヘツド２０及び２
１のうち、回転上ドラム１２の下面上に取り付け
られたヘツド２１の替わりに、２個の磁気ヘツド
３０及び３１が、回転軸方向に並べられた状態
で、回転上ドラム１２の下面１２ａに対して取り
付けられる。この場合、２個のヘツド３０及び３
１は、回転ヘツド１６が高さ位置Hoにあるとき
に、その位置におけるヘツド２０に対して回転軸
方向にそれぞれ等しい距離だけ離れて配される。

このように配置した場合には、ヘツド３０及び
３１の検出出力の振幅特性は、位置Hoを中心と
して、ずれに対して対称的であるので、ヘツド３
０及び３１の検出出力レベルが等しい場合は、ヘ
ツド１６は正しい高さ位置Hoにあることにな
り、ヘツド３０及び３１の検出出力レベルが異な
るときは、ヘツド１６は検出出力レベルの大きい
方のヘツド側にずれていることになる。

この第８図の例は、上記のことを利用したもの
で、ヘツド３０の出力は再生アンプ３２を通じて
差動アンプ３５の一方の入力端に供給され、ヘツ
ド３１の出力は再生アンプ３２を通じるとともに
インバータ３４を通じて差動アンプ３５の他方の
入力端に供給される。したがつて、この差動アン
プ３５の出力はヘツド１６が位置Hoの高さにあ
るときには零となり、位置Hoよりずれた高さで
あるときには、ずれの方向に応じた極性で、ずれ
の量に応じたレベルの信号が得られる。そして、
この差動アンプ３５の出力が制御回路２８に供給
され、第７図の例と同様にして、この制御回路２
８の出力がドライブ回路２９を通じてバイモルフ
板１４に供給されて、ヘツド１６の高さ位置が
Hoとなるように制御されるものである。

この例の場合、ヘツド２０を回転上ドラム１２
の下面１２ａに取り付け、２個のヘツド３０及び
３１をバイモルフ板１４上に設けるようにしても
よい。

また、この例においてもヘツド２０に供給する
信号としては、記録信号ではなく一定周波数の信
号でもよい。

以上のようにして、この発明によれば、可動素
子、例えばバイモルフ板上に設けられた回転磁気
ヘツドの基準面すなわち回転面からの高さ位置が
検出され、その検出出力により上記回転磁気ヘツ
ドを所望の高さ位置に持ち来たすようにすること
ができるので、バイモルフ板にヒステリシスがあ
つても、バイモルフ板上に取り付けたヘツドを再
生だけでなく記録に用いても前述したような不都
合は全く生じない。したがつて、可動素子上に取
り付けたヘツドを記録再生兼用とすることができ
る。

また、この発明においては、基準面が回転体の
面とされて、１対の検出手段は、回転体の回転に
伴つて回転するので、次のような効果がある。

すなわち、例えば基準面をシヤーシとして、１
対の検出手段の一方をこのシヤーシに対して固定
した場合には、その検出手段の一方が取り付けら
れた位置に、回転体の可動素子に取り付けられた
検出手段の他方が来た回転角位置でのみ、検出動
作がなされ、したがつて、他の回転角位置では、
その検出出力が保持されてバイモルフ板に供給さ
れ続けられるように工夫しなければならない。

ところが、この発明においては、１対の検出手
段は、ともに回転体上に配されるので、回転体の
回転角位置に関係なく、連続して検出出力が得ら
れ、また、回転体が停止した状態においても、検
出がなされるものである。

なお、以上の例では１対の検出手段として磁気
ヘツドを用いた場合について説明したが、１対の
検出手段としてはホトカプラーを用いることもで
きる。すなわち、例えば、第８図の例で、ヘツド
２０に代えて発光素子を、ヘツド３０及び３１に
代えて受光素子を、それぞれ配するようにしても
よい。

【図面の簡単な説明】

第１図はテープ速度と回転ヘツドのテープ上で
の走査方向を説明するための図、第２図及び第３
図は可動素子の例としてのバイモルフ板を説明す
るための図、第４図は回転ヘツド装置の一例の断
面図、第５図はこの発明装置の回転ヘツド装置の
要部の一例の斜視図、第６図は１対の検出手段の
一例を説明するための図、第７図はこの発明装置
の高さ位置制御回路の一例の系統図、第８図はこ
の発明装置の高さ位置制御回路の他の例の系統図
である。１２は回転上ドラム、１４及び１５はバイモル
フ板、１６及び１７は回転磁気ヘツド、２０及び
２１並びに２０及び３０，３１は１対の検出手段
を構成する磁気ヘツドである。

Claims

【特許請求の範囲】

１回転体上に電気的に制御可能な可動部材を介
して取り付けられた磁気ヘツドと、一方が上記回
転体に固定され、他方が上記可動部材上に設けら
れた１対の検出手段とを有し、上記１対の検出手
段により上記磁気ヘツドの上記回転体に対する高
さ位置が検出され、その検出出力に基づいて上記
磁気ヘツドの回転体に対する高さ位置が制御され
るようになされた磁気記録再生装置。