JPS6146888B2

JPS6146888B2 -

Info

Publication number: JPS6146888B2
Application number: JP52150866A
Authority: JP
Inventors: Kazuo Yamagiwa; Masatoshi Kono
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1977-12-15
Filing date: 1977-12-15
Publication date: 1986-10-16
Also published as: JPS5483416A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、例えばヘリカルスキヤン型の
VTR（磁気記録再生装置）において、記録時、
映像トラツクが等ピツチで形成されるようにしよ
うとするものである。

回転２ヘツド方式のVTRの記録方法として、
アジマス記録と呼ばれる法がある。すなわち、輝
度信号がFM信号に変換され、第１図に示すよう
に、その１フイールドが斜めの１本の磁気トラツ
ク３として磁気テープ２に順次記録されると共
に、トラツク３は互いに隣接するように形成され
る。また、このとき、２つのヘツドの作動キヤツ
プの傾斜角度、いわゆるアジマス角が違えられて
１本おきのトラツク３Ａと、残る１本おきのトラ
ツク３Ｂとでは、アジマス角が違えられる。

そして、再生時には、記録時と同様のアジマス
角のヘツドによつて再生が行われ、アジマス損失
によりトラツク間クロストークを生じることな
く、そのFM信号が再生される。

従つて、このアジマス記録によれば、少ないテ
ープ使用量で長時間の記録再生ができる。

ところが、このアジマス記録による記録時、２
つのヘツドの高さに段差があると、例えば第２図
に示すように、トラツク３にベアリングを生じ、
一方のトラツク３Ａの側縁部が、次に形成される
他方のトラツク３Ｂの側縁部によつて消去されて
しまう。

そして、このようにトラツク３にペアリングを
生じていると、再生時、ヘツドがトラツク３Ａ，
３Ｂを正しくトラツキングしたとしても、トラツ
ク３Ａの幅は狭くなつているので、トラツク３Ａ
からの再生信号のレベルが低下し、Ｓ／Ｎが悪く
なつてしまう。また、トラツク３Ａの再生時に
は、ヘツドはトラツク３Ａを走査すると同時にト
ラツク３Ｂの側縁部を走査するので、トラツク３
Ｂからのストロークが無視できなくなつてしま
う。従つて、VTRの製造時、トラツク３にペア
リングを生じないようにヘツドの高さを調整して
おく必要があるが、この調整には、かなりの熟練
と技術を要する。また、ヘツドのマウント部材の
加工にも困難なものがある。

さらに、ヘツドを電歪素子により支持し、再生
時には、この電歪素子に制御電圧を供給してヘツ
ドがトラツク３を正しくトラツキングするように
した場合には、ヘツドが電歪素子という可動片に
取り付けられるので、はるかにペアリングを生じ
やすくなつてしまう。

この発明は、以上の点にかんがみ、記録時、ト
ラツク３にペアリングを生じないようにしようと
するものである。

このため、この発明においては、記録の開始
時、テープを停止させた状態で一方のヘツドでト
ラツク３Ａを１つだけ形成し、次に他方のヘツド
でトラツク３Ａを再生すると共に、この他方のヘ
ツドをトラツク３Ａの幅方向に順次偏移させる。
そして、このヘツドの再生出力が最大となつたと
き、両ヘツドには段差を生じていないから、この
ときのヘツドの偏移量を記憶しておき、以後、こ
の偏移量を他方のヘツドに与えた状態で記録を行
う。以下、この発明の一例について説明しよう。

第３図において、１Ａ，１Ｂは回転磁気ヘツド
を示し、これらは、それぞれ電歪素子により支持
されている。すなわち、第４図及び第５図に示す
ように、１対の電歪素子、例えばバイモルフ板６
１が用意され、その一端にヘツド１Ａ，１Ｂが取
り付けられ、その他端が接着剤６２により基板６
３に取り付けられると共に、基板６３とバイモル
フ板６１との間に、ダンパ材６４が設けられる。
そして、この場合、バイモルフ板６１に電圧を供
給したとき、その極性及びレベルに応じてヘツド
１Ａ，１Ｂが、矢印６５Ａまたは６５Ｂで示すよ
うに、トラツク幅方向に偏移するように、バイモ
ルフ板６１の分極の方向が選定される。また、ヘ
ツド１Ａ，１Ｂの作動ギヤツプの角度、すなわ
ち、いわゆるアジマス角は互いに違えられる。

そして、このヘツド１Ａ，１Ｂが互いに180゜
の角間隔を有するように、基板６３が回転ドラム
（図示せず）に取り付けられると共に、第３図に
示すように、回転軸４を通じてモータ５によつて
フレーム周波数で回転させられる。そして、この
ヘツド１Ａ，１Ｂの回転周面に対して磁気テープ
２が180゜強の角範囲にわたつて斜めに巡らされ
る。なお、６はヘツドサーボ回路で、これにより
記録時及び再生時のヘツド１Ａ，１Ｂの回転位相
が所定の状態に制御される。

また、４１はペアリング補正のための各種の制
御信号を形成する制御信号形成回路を示し、これ
には、記録再生切り換えスイツチ７４から記録時
と再生時とレベルが反転する信号Scが供給され
る。この場合、回転軸４にパルス発生手段４２
Ａ，４２Ｂが設けられ、第６図Ａ，Ｂに示すよう
にヘツド１Ａ，１Ｂの１回転ごとに１つで、互い
に１フイールド期間ずれたパルスPa，Pbが取り
出され、このパルスPa，Pbが整形アンプ４３
Ａ，４３Ｂを通じて形成回路４１に供給され、形
成回路４１で形成される制御信号はヘツド１Ａ，
１Ｂの回転に同期するようにされる。

さらに、１１〜１９は輝度信号の記録系、２１
Ａ〜２６は再生系、３０はペアリングの補正回
路、７１〜７３及び７５は記録再生切り換えスイ
ツチ及びスイツチ回路である。

そして、任意の時点t₁に記録ボタン（図示せ
ず）を押すと、これによりスイツチ７１〜７４が
記録側接点Ｒに接続される。従つて、スイツチ７
４からの信号Scが、第６図Ｃに示すように、時
点t₁に“１”になるので、形成回路４１において
第６図Ｄに示すように、パルスPa，Pbに同期
し、ヘツド１Ａがテープ２に走査している１フイ
ールド期間だけ“１”となる制御信号Sdが形成
され、この信号Sdがスイツチ回路３９に供給さ
れ、スイツチ回路３９はSd＝“１”のときにはオ
ンとされる。そして、発振回路３８において、ト
ラツク３Ａとヘツド１Ｂとのアジマス角の違いに
よるアジマス損失が問題にならない程度に低い周
波数、例えば数百ｋHzの発振信号Seが形成さ
れ、この信号Seがスイツチ回路３９に供給され
る。従つて、スイツチ回路３９からは、第６図Ｅ
に示すように１フイールド期間分の信号Seが取
り出される。

そして、この信号Seが加算回路１８及び記録
アンプ１９を通じ、さらにスイツチ７１の接点Ｒ
を通じてヘツド１Ａに供給される。また、接地電
圧が、スイツチ７２の接点Ｒを通じ、さらにアン
プ３７Ａを通じてヘツド１Ａを支持しているバイ
モルフ板６１に供給され、ヘツド１Ａは一定の偏
移位置に固定される。従つて、ヘツド１Ａに供給
された信号Seは、第７図に示すように、斜めの
１本の磁気トラツク８としてテープ２に記録され
る。ただし、この状態では、テープ２はまだ走行
しないようにされている。

また、この場合、形成回路４１において、第６
図Ｆに示すようにレベル“０”の制御信号Sfが形
成され、この信号Sfがスイツチ回路１７，７５に
供給されSd＝“０”のとき、スイツチ回路１７は
オフ、スイツチ回路７５はアンプ２１Ｂ側の接点
とされる。従つて回路１６からの信号が、ヘツド
１Ａに供給されることはなく、また、ヘツド１Ｂ
によつて記録が行われることもない。

そして、制御回路４１において、第６図Ｇに示
すように、信号Sdが立ち下がつた時点t₂にトリガ
パルスPgが形成され、このパルスPgがRSフリツ
プフロツプ回路３５に供給されてフリツプフロツ
プ回路３５からは第６図Ｈに示すように時点t₂に
“１”となる信号Shが取り出され、この信号Shが
階段波信号形成回路３６に供給されると共に、ア
ンプ４３Ａ，４３ＢからのパルスPa，Pbが形成
回路３６に供給されて第６図に示すように、時
点t₂からパルスPa，Pbに同期してレベルが例え
ば５段階に変化する階段波信号Siが形成され、こ
の信号Siがスイツチ７３の接点Ｒを通じ、さら
に、アンプ３７Ｂを通じてヘツド１Ｂを支持して
いるバイモルフ板６１に供給される。

従つて、ヘツド１Ｂの高さが、信号Siのレベル
に対応して変化すると共に、テープ２は停止して
いるので、ヘツド１Ｂが１フイールド期間おきに
トラツク８を繰り返し走査すると共に、第７図に
破線で示すように、その走査位置８１〜８５が信
号Siのレベルに対応してトラツク８の幅方向に変
化する。従つて、ヘツド１Ｂからは、第６図Ｊに
示すように、時点t₂から１フイールド期間おき
で、かつ、走査位置８１〜８５に対応してレベル
が変化するトラツク８の再生信号Sjが得られる。
この場合、第７図において例えば走査位置８３が
トラツク８に一致しているとすれば、この走査位
置８３となるヘツド１Ｂの高さは、ヘツド１Ａの
高さに等しく、従つて、トラツク３にペアリング
を生じない。また、再生信号Sjのレベルは、走査
位置８３のとき、最大となる。

そこで、制御回路４１において、第６図Ｋに示
すように、レベル“０”の制御信号Skが形成さ
れ、この信号Skがスイツチ回路２２に供給され
てスイツチ回路２２はSk＝“０”のとき、アンプ
２１Ｂ側に接続される。従つて、ヘツド１Ｂの再
生信号Sjが、スイツチ回路７５→再生アンプ２１
Ｂ→スイツチ回路２２のラインを通じてエンベロ
ープ検波回路３１に供給されて第６図Ｌに示すよ
うに信号Sjのレベルを示す検波信号Slとされた、
この信号Slが積分回路３２に供給されてヘツド１
Ｂとテープ２との当たりむらなどによる信号Slの
レベル変動が平均化され、この信号がSlがピーク
値ールド回路３３に供給されて第６図Ｍに示すよ
うに信号Slのピーク値を示すレベルの信号Smと
され、この信号Smが比較回路３４に供給される
と共に、積分回路３２からの信号Slが比較回路３
４に供給される。

この場合、信号Smのレベルは信号Slのピーク
値を示し、この信号Slは走査位置８３のとき最大
となるので、信号Smのレベルは走査位置８３に
おける信号Slのレベルを示していることになる。
従つて、信号Siの第２サイクル目における走査位
置８３の時点t₃に、Si＝Smとなるので、第６図
Ｎに示すように、比較回路３４からは時点t₃にSl
＝Smであることを示すパルスPnが得られる。

そして、このパルスPnがフリツプフロツプ回
路３５に供給されるので、フリツプフロツプ回路
３５からの信号Shは時点t₃に立ち下がり、従つて
時点t₃以後、形成回路３６からの階段波信号Si
は、時点t₃におけるレベル、すなわち、走査位置
８３におけるレベルで一定になり、従つて時点t₃
以後、ヘツド１Ａ，１Ｂには段差がなくなる。

また、パルスPnが制御回路４１に供給され、
時点t₃後の最初のパルスPaの時点t₄にSf＝“１”
となり、従つて時点t₄以後、スイツチ回路１７が
オンになると共に、スイツチ回路７５はアンプ１
９側に接続される。さらに、図示はしないが、ピ
ンチローラがキヤプスタンに転接してテープ２は
走行を始め、通常の記録モードとなる。

従つて、輝度信号が、入力端子１１→AGCア
ンプ１２→クランプ回路１３→プリエンフアシス
回路１４→ダーク及びホワイトリツプ回路１５の
ラインを通じてFM変調回路１６に供給されて
FM信号とされ、この信号が、スイツチ回路１７
→加算回路１８→アンプ１９→スイツチ７１及び
スイツチ回路７５のラインを通じてヘツド１Ａ，
１Ｂに供給される。

従つて、FM信号は第１図に示すように、その
１フイールドが斜めの１本の磁気トラツク３とし
てテープ２に順次記録される。そして、この場
合、ヘツド１Ａ，１Ｂには段差がないので、トラ
ツク３は互いに接するように形成される。

一方、再生時には、スイツチ７１〜７４が再生
側接点Ｐに接続される。従つて、スイツチ７４か
らの信号Scが“０”になるので、Sf＝“０”とな
り、スイツチ回路７５はアンプ２１Ｂ側に接続さ
れ、また、ヘツド１Ａ，１Ｂの回転に同期して信
号Skは１フイールド期間ごとに反転する。従つ
て、ヘツド１Ａ，１Ｂによりトラツク３からFM
信号が１フイールド期間ごとに交互に再生され、
この信号が、スイツチ７１及びスイツチ回路７５
を通じ、さらに再生アンプ２１Ａ，２１Ｂを通じ
てスイツチ回路２２に供給されて連続したFM信
号とされる。そして、この信号がリミツタ２３を
通じてFM復調回路２４に供給されてもとの輝度
信号が復調され、この信号が、デイエンフアシス
回路２５を通じて出力端子２６に取り出される。

また、トラツキングサーボ回路５１によりトラ
ツク３に対するヘツド１Ａ，１Ｂのトラツキング
ずれの方向及び大きさを示す信号が検出され、こ
の信号が、スイツチ７２，７３の接点Ｐを通じ、
さらにアンプ３７Ａ，３７Ｂを通じてバイモルフ
板６１，６１に供給され、ヘツド１Ａ，１Ｂはト
ラツク３を正しくトラツキングするようにされ
る。

以上のようにして、この発明によれば、トラツ
ク３が等ピツチで形成されるので、再生された輝
度信号にＳ／Ｎの低下を生じたり、トラツク間ク
ロストークを生じたりすることがない。また、他
のVTRとのテープ２の互換性が良くなる。

なお、上述においては、信号Seの周波数がFM
信号よりも低い場合であるが、高くすることもで
きる。すなわち、第８図において、トラツク８の
幅をＴ、ヘツド１Ｂとトラツク８との相対的なア
ジマス角をθ、信号Seのトラツク８における波
長をλとすれば（作動ギヤツプGbのギヤツプ長
は無視する）ｎλ／Ｔ＝tanθ ……(i) ｎ：正の整数のとき、作動ギヤツプGbの上端で再生された信
号成分Seuと、下端で再生された信号成分Sesと
が同相となり、従つて、このとき、アジマス損失
は最小になり、信号Seの再生レベルは最大にな
る。従つて、ヘツド１Ａ，１Ｂとテープ２との相
対速度をＶ、信号Seの周波数をとすれば、＝Ｖ／λ ……(ii) であるから、(i)、(ii)式から＝ｎＶ／Ｔcotθ で示される周波数またはこれに近い周波数の信
号Seとすればよい。

また、上述においては、アジマス記録の場合で
あるが、アジマス記録を行わない場合にも、全く
同様に適用できる。また、テープ２の代わりに磁
気カードなどを使用する場合にも適用できる。さ
らに、上述においては、期間t₂〜t₃に１フレーム
期間ごとに信号Siのレベルを変化させているが、
１フイールド期間内でレベルを変化させてもよ
く、また、信号Siは例えば鋸歯波信号でもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第７図及び第８図はこの発明
を説明するための図、第３図はこの発明の一例の
系統図、第４図及び第５図はその一部の一例の平
面図及び側面図、第６図はその説明のための波形
図である。１１〜１９は記録系、２１Ａ〜２６は再生系、
３０はペアリング補正回路である。

Claims

【特許請求の範囲】

１第１及び第２の磁気ヘツドにより入力信号を
単位期間づつ互いに隣り合う複数の磁気トラツク
として磁気媒体上に記録する装置において、上記
第２の磁気ヘツドを電気―機械偏移手段により保
持し、記録時、上記磁気媒体を停止させた状態で
上記第１の磁気ヘツドによつて上記磁気トラツク
を１つだけ形成すると共に、上記電気―機械偏移
手段に所定の制御信号を供給して上記１つの磁気
トラツを上記第２の磁気ヘツドで再生しながらこ
の第２の磁気ヘツドを上記磁気トラツクの幅方向
に偏移させ、上記第２の磁気ヘツドの再生レベル
が最大となる偏移位置をもつて上記電気―機械偏
移手段の偏移位置を固定し、この偏移位置の状態
で上記磁気媒体を移送して以後の記録を行うよう
にした磁気記録装置。