JPS6030009B2 - 自動トラツキング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は回転２ヘッド形ＶＴＲを記録時より磁気テープ
の走行速度を遅く又は早くしてスローモーション再生又
はクイックモーション再生を行なうときに、トラックと
再生走査軌跡のずれを電気−機械変換素子で磁気ヘッド
の機械的位置を変化させて自動的に補正するようにした
ものであり、特に再生時の磁気テープの走行速度と関連
して補正量を制御して適正な補正を行なうことができる
ようにしたものである。

回転２ヘッド形ＶＴＲは第１図に示すように１８０ｏの
角間隔で配置された２つの磁気ヘッドｌａ，ｌｂが毎秒
３０回転でモー外こより矢印方向に回転され、テープ案
内ドラム２の周面に１８００の角範囲に巻き付けられ、
且つ磁気ヘッドｌａ，ｌｂの回転方向と斜めになされて
矢印方向に磁気テープ３を走行する構成とされていいる
。

この磁気へッドｌａ，ｌｂと一体に回転するように１８
０ｏの角間隔で配置された２つのマグネット４ａ，４ｂ
と固定のピックアップヘッド５が設けられ、ピックアッ
プヘッド５の出力から磁気ヘッドｌａ，ｌｂの回転位相
に対応した位相の位置検出パルスが発生する。かかる回
転２ヘッド形ＶＴＲによる磁気テープ３のトラックパタ
ーンは、そのテープベース側から見たときに第２図で実
線で示すように、映像信号の１フィールドが記録されて
なる懐斜したトラックＴが、磁気ヘッドｌａ及びｌｂに
より交互に形成されたものとなる。

また、記録時に磁気テープ３の長手方向に沿って一定の
間隔でコントロール信号（図においてはＣＴＬとして示
す）が記録される。一例として映像信号の１フィールド
が記録される毎にこの映像信号から分離された垂直同期
信号よりコントロール信号が形成されて記録される。こ
のコントロール信号の記録用（再生兼用）ヘッドはテー
プ案内ドラム２のテープ入口側或いは出口側に設けられ
ており、磁気ヘッドｌａ或いはｌｂが磁気テープ３に突
入する時点でコントロール信号が記録されるようになさ
れる。また、再生時ではトラックＴを磁気ヘッドｌａ及
びｌｂが交互に走査するが、磁気テープ３の走行速度が
記録時と等しい状態では、ピックアップヘッド５よりの
位置検出パルスと再生コントロール信号より形成された
位相誤差信号によりヘッドモータ或いはキヤプスタンモ
ータにサーボがかけられ、磁気ヘッドｌａ或いはｌｂの
再生走査軌跡とトラックが一致するようになされる。し
かし、磁気テープ３の走行速度を記録時と異ならせると
、第２図において破線で示すように再生時の磁気ヘッド
ｌａ或いはｌｂの再生走査軌跡ＰがトラックＴの傾きと
異なったものとなり、且つトラックＴと再生軌跡Ｐの始
端（磁気テープ３に対する磁気ヘッドの突入位置）がず
れることになる。

かかるトラックずれにより再生映像信号のＳＮ比が悪く
なったり、隣接トラックからのクロストークによる妨害
などの悪影響が生じる。本発明はかかる問題点を解決し
たものであり、再生時に磁気ヘッドの機械的位置を電気
−機械変換素子で変化させて、自動的に再生軌跡がトラ
ックと一致するようにしたものである。特に再生時のテ
ープ走行速度が記録時と異ならされる場合に、任意のテ
ープ走行速度であっても、確実にトラックずれを補正す
ることができるようにしたものである。以下、本発明の
一実施例について説明するに、回転磁気ヘッドを電気−
機械変換素子例えば圧電素子に取り付けることにより可
動磁気ヘッドの構成とし、この圧電素子にトラックずれ
を打ち消すようにトラィブ信号を供給している。

第３図Ａはその両面に電極６ａ，６ｂがメッキ等により
彼着された圧電素子７と同様にその両面に電極８ａ，８
ｂが被着された圧電素子９とを、これら圧電素子７及び
９の厚み方向の分極方向が同じとなるように電極６ａ及
び８ａの面で接着したバィモルフ板を示す。かかるバィ
モルフ板に第３図Ｂに示すように電圧を印加して圧電素
子７に対して電極６ａから電極６ｂの方向の電界をかけ
れば、圧電気効果により矢印で示すように圧電素子７は
伸びる方向に変位し、圧電素子９に対して電極８ｂから
電極８ａの方向の電界をかければ、圧電気効果により矢
印で示すように圧電素子９は縮む方向に変位する。従っ
てバィモルフ板は第３図Ｂに示すようにたわみ、その変
位は電界の大きさに応じたものとなり、電界の方向を逆
とすれば変位の方向も逆となる。また、第３図Ｃに示す
ように、圧電素子７及び９を互いの分極方向が逆となる
ように貼り合わせ、電極６ａ，８ａには何等電圧を印加
せず、髄８ｂ‘こ砦なるバイアス電圧を与え・雷極６ｂ
に０〜Ｖｏに変化するドライブ電圧を加え他、この電職
さより４・さし、範囲で‘ま欧のように、第３図８と同
じ方向にバィモルフ板は変化し、守より大計・範囲で‘
ま欧と‘ま逆の胴に変化することになる。かかるバィモ
ルフ板（例えば第３図Ｃの構成）の一端を第４図に示す
ように基板１川こ接着剤１１により固定し、バィモルフ
板の他端に磁気ヘッドｌａを取り付ける。

この場合、バイモルフ板の平面形状は固定端から先端部
になるほど幅がせまくなるようになされている。またバ
ィモルフ板の他端の近傍にその側面に板片１２ａ，１２
ｂが楯立され、板片１２ａ，１２ｂとバィモルフ板の側
面の間にダンパ材１３ａ，１３ｂが介挿される。板片１
２ａ，１２ｂは板部１４から楯立されており、坂部１４
は基板１０と一体に成形されたものである。そしてバイ
モルフ板の各電極より導出されたりード線に第３図Ｃの
ように所定の電圧を加えれば、バィモルフ板の遊端に取
り付けられた磁気ヘッドｌａが第４図Ｂにおいて矢印で
示すように、その回転方向に対して略々垂直方向に変位
する。磁気ヘッドｌｂも同様にバィモルフ板の遊端に取
り付けられる。このように磁気ヘッドｌａ，ｌｂをバィ
モルフ板による可動の構成とすれば、記録時はバィモル
フ板にドライブ電圧及びバイアス電圧を何等加えない状
態で映像信号を記録してトラックを形成し、再生時では
、バイアス電圧と共に、後述のようにして得られるドラ
イブ電圧が印加されて、トラックずれを打ち消すように
磁気ヘッドｌａ，ｌｂの位置が変位することになる。

更に第５図以下を参照して本発明の一実施例について詳
述するに、第５図において、２１はコントロール信号再
生用の磁気ヘッドを示し、５はピックアップヘッドであ
る。

磁気ヘッド２１は第６図に示すようにテープ案内ドラム
２のテープ出口側に設けられている。またピックアップ
ヘッド５とマグネット４ａ，４ｂの磁気ヘッドｌａ，ｌ
ｂに対する関係は第６図に示すように、マグネット４ａ
或いは４ｂがピックアップヘッドを通過することにより
位置検出パルスが発生してから、磁気ヘッドｌａ或いは
ｌｂが磁気テープ３に突入するようにされており、また
トラックＴの女台端と磁気ヘッドｌａ或いはｌｂの突入
位置（再生軌跡の始端）が一致する状態では、このヘッ
ド突入時の位置で再生コントロール信号が発生するよう
にされている。即ち第７図Ａに示すトラックＴ，Ｔ２ｔ
が記録されている場合で、再生コントロール信号は第７
図Ｂに示すようにトラックＴ，Ｔ２Ｌに対する一定の関
係（図ではこれをトラックの始端の位置に対応させて示
す）で発生する。

そして、第７図Ａで破線で示す再生軌跡Ｐのようにトラ
ックずれをおこし、磁気ヘッドｌａ或いはｌｂの磁気テ
ープ３への突入位置が第７図Ｃに示すタイミングであれ
ば、このタイミングより時間ｙ前でピックアップヘッド
５から第７図Ｄに示す位置検出パルスが発生する。かか
る再生コントロール信号（第７図Ｂ）及び位置検出パル
スが夫々アンプ２２，２３を介して位相比較回路２４に
供給され、両者の位相差ｔが検出される。

また磁気テープ３は矢印方向にある速度ｖで走行してい
るものであるから、再生コントロール信号と位置検出パ
ルスの位相差ｔの間磁気テープ３はｖｔだけ送られるこ
とになる。本例では磁気テープ３の走行速度を例えば、
直流モータ２５に加えるドライブ電圧を可変抵抗器２６
で変えることにより遅くするようにしているので、この
ドライブ電圧をテープ走行速度ｖを示す速度信号とし、
この速度信号により位相比較器２４の比較出力の供給さ
れる可変利得アンプ２８の利得を制御してｖｔに相当す
る出力を形成する。この第５図で破線で囲んで示す速度
信号発生回路２７としては、磁気テープ３の長手方向に
沿って一定間隔のパルス信号又はは高周波信号（キュー
信号）を記録しておいて、その周波数を周波数弁別する
構成のものを使用しうる。この可変利得アンプ２８の出
力はアンプ２９の出力と共に演算回路３０に供給される
。アンプ２９は速度信号を入力とするもので、ヘッド突
入位置と位置検出パルス間の位相差↑（これは磁気テー
プ３の走行速度と無関係に一定）に応じて速度信号を増
幅してｖ７に相当する出力を発生するものである。そし
て演算回路３０１こて（１一ｖｔｒｖ７）なる演算が行
なわれる。ここで、１は各トラックの始端間の距離で、
この１は一定であり既知である。この演算の結果、例え
ばスローモーション再生時の磁気ヘッドｌａ或いはｌｂ
の突入位置とトラックＴ３の始端間のずれの量ｄに相当
する電気信号を得ることができる。このｄを補正するよ
うな初期変位を磁気ヘッドｌａ或いはｌｂの取り付けら
れたバィモルフ板に加えることにより、再生軌跡Ｐの女
台端とトラックＴ３の始端を一致させることができるが
、磁気ヘッドｌａ或いはｌｂの変位の方向はその走査方
向と直交する方向であるので、磁気ヘッドｌａ或いはｌ
ｂの初期変位量はＤとなる。ここでトラックの傾きを８
とすれば、再生軌跡Ｐの傾きも後述する傾斜波による補
正で等しくひとなり、（Ｄ＝ｄｓｉｎ８）なる関係が成
立する。そこで、演算回路３０の出力をアンプ３１に供
給することにより、アンプ３１の出力にＤに相当する制
御信号を得ることができ、この制御信号が加算回路３２
に供給される。一方、アンプ２３からの位置検出パルス
が単安定マルチパイプレータ等の移相器３３に供給され
、移相器３３から磁気ヘッドｌａ或いはｌｂが磁気テー
プ３に突入するタイミングと一致したパルスが形成され
、このパルスがのこぎり波発生回路３４に供給される。

のこぎり波発生回路３４からののこぎり波は、磁気ヘッ
ドｌａ或いはｌｂが磁気テープ３に突入してから１本（
１フィールド）の再生軌跡を形成する時間を周期とする
ものであり、かかるのこぎり波が振幅制御回路３５に供
給される。この振幅制御回路３５には速度信号発生回路
２７からの速度信号が供給されて、この速度信号に応じ
てのこぎり波の振幅が制御される。即ち、本例のような
磁気テープ３の走行方向及び磁気ヘッドの走査方向の場
合では、磁気テープ３の走行速度を記録時より遅くした
場合、走査軌跡Ｐの傾斜角はトラックの傾斜角８より大
きくなり、然も両者のずれは磁気テープ３の走行速度を
遅くするほど大きくなり、また走査軌跡Ｐの女台端（磁
気ヘッドの突入位置）では、前述のように与えられる初
期変位によりトラックと走査軌跡Ｐは一致するので、磁
気ヘッドが突入してから１フィールドの間で次第にレベ
ルが変化し、且つその振幅が速度信号に応じたのこぎり
波が振幅制御回路３５から発生して、これが加算回路３
２に与えられる。そして加算回路３２の出力が図示せず
もドライブ回路を介して磁気ヘッドｌａ及びｌｂが夫々
取り付けられたバィモルフ板に印加される。上述の本発
明に依れば、磁気テープの走行速度を記録時と異ならせ
たときに生じるトラックずれを自動的に補正することが
できる。この場合、磁気テープの走行速度を任意のもの
とした場合でも、速度信号により最適な振幅ののほぎり
波を発生することができるので、磁気テープの走行速度
がどのような場合でもトラックずれの補正をなしうる利
点がある。なお、上述の実施例では、トラックの始端と
再生軌跡の女台端が一致するような初期変位を与えるよ
うにしたが、これ以外に磁気ヘッドｌａ或いはｌｂの再
生出力のレベル変動を検出してトラックの中心と再生軌
跡の中心が一致するような変位を与える直流電圧を形成
して、この直流電圧にのこぎり波電圧を重畳するように
しても良い。

なお、本発明は上述実施例のように回転２ヘッド形ＶＴ
Ｒに限らず、回転１ヘッド形ＶＴＲにも適用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用しうる回転２ヘッド形ＶＴＲの説
明に用いる構成図、第２図はそのトラックパターンを示
す図、第３図及び第４図はバィモルフ板及びこれに磁気
ヘッドを取り付けた場合の構成図、第５図は本発明の一
実施例のブロック図、第６図はその磁気ヘッド等の配置
関係を示す図、第７図はその動作説明に用いるトラック
パターン及び波形図である。 ｌａ，ｌｂは磁気ヘッド、５はピックアップヘッド、２
１はコントロール信号再生用磁気ヘッド、２４は位相比
較回路、２７は速度信号発生回路、３４はのこぎり波発
生回路である。 第１図 第２図 第３図 第４図 第５図 第６図 第７図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 磁気記録媒体の走行速度を記録時とは異ならせて再
   生する際に、再生用の磁気ヘツドを電気−機械変換素子
   でその機械的位置を変化させるようになし、上記磁気記
   録媒体のトラツクと上記磁気ヘツドの走査軌跡のずれを
   上記電気−機械変換素子に連続的にレベルの変化する補
   正信号を供給することで補正するようになすと共に、上
   記磁気記録媒体の再生時の走行速度に対応した速度信号
   により上記補正信号の振幅を制御するようにした自動ト
   ラツキング装置。