JPS6253001B2 - - Google Patents

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JPS6253001B2
JPS6253001B2 JP5750081A JP5750081A JPS6253001B2 JP S6253001 B2 JPS6253001 B2 JP S6253001B2 JP 5750081 A JP5750081 A JP 5750081A JP 5750081 A JP5750081 A JP 5750081A JP S6253001 B2 JPS6253001 B2 JP S6253001B2
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JP
Japan
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polymer
water
emulsion
cellulose derivative
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JP5750081A
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JPS57172901A (en
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Masatoshi Mikumo
Masahiro Asami
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Priority to US06/337,336 priority patent/US4415703A/en
Priority to GB8200737A priority patent/GB2090842B/en
Priority to FR8200417A priority patent/FR2497811A1/fr
Priority to DE19823200765 priority patent/DE3200765A1/de
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Priority to US06/521,866 priority patent/US4521565A/en
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、水溶性有機溶剤の添加混合に対して
安定なセルロース誘導体含有エマルジヨン組成物
の製造法に関するものである。 セルロース誘導体含有エマルジヨンの製造法に
関しては特開昭51―28188号公報によつて知られ
ており、この方法で得られるセルロース誘導体含
有エマルジヨンの塗膜は耐ガソリン性、研磨性、
光沢に優れ、耐ブロツキング性の面で特に従来の
エマルジヨン塗膜に見られない性能を有してい
る。しかしながら、かかるエマルジヨンはセルロ
ース誘導体を含有するために、エマルジヨンの造
膜温度が高くなり、低温(0〜20℃)で造膜させ
るためには、通常造膜助剤としての有機溶剤が必
要であり、通常エチレングリコールn―ブチルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールn―ブ
チルエーテルアセテートなどが適しているが、そ
の他の有機溶剤では添加混合後のエマルジヨンの
安定性が低下することが多い。さらにエマルジヨ
ン塗工時の流動性の改良を目的として、アルコー
ル系溶剤が添加されたり、エマルジヨン塗料の顔
料ペースト調整において顔料分散を良くするため
に、水溶性有機溶剤や、中和剤としてのアミン等
を含有する水溶性樹脂が使用されることが多い
が、上記従来知られているセルロース誘導体含有
エマルジヨンは、特に水溶性有機溶剤の添加混合
に対して不安定となりやすく、セルロース誘導体
含有エマルジヨン100重量部に対して5〜10重量
部の水溶性有機溶剤、例えばエチレングリコール
モノブチルエーテル、イソプロピルアルコール、
アセトン、ジエチルエタノールアミン等を添加混
合するとセルロース誘導体含有エマルジヨンが凝
集破壊されるために、実用化の範囲が制限されて
いる。 そこで本発明者らは、セルロース誘導体含有エ
マルジヨンの安定性向上のために、一般に使用さ
れている低分子量の界面活性剤を用いてセルロー
ス誘導体を溶解するラジカル重合性不飽和単量体
中にアクリル酸の如き、不飽和酸を多量に存在さ
せて共重合すること、あるいは一般に知られる有
機保護コロイドを用いて、セルロース誘導体含有
エマルジヨンを合成すること等を試みたが、これ
らの方法は顕著な水溶性有機溶剤に対する添加混
合安定性の改善効果は認められなかつた。そこで
本発明者等はさらに親水性重合体を分散安定剤と
して乳化重合を行なつたところ、かなり顕著な水
溶性有機溶剤に対する添加安定性の改善されたセ
ルロース誘導体含有エマルジヨンを与えるものが
存在することを見出した。しかしながら、この水
溶性有機溶剤に対する添加安定性を与える親水性
重合体は、セルロース誘導体やセルロース誘導体
を溶解するラジカル重合性不飽和単量体から生成
する重合体との相溶性を考慮して選定する必要が
あり、また乳化重合系中に多量の水溶性有機溶剤
が添加された場合にはエマルジヨンが凝集破壊さ
れたり、得られたエマルジヨン塗膜の光沢が低
く、適用の幅が限定されるものであつた。 そこで、親水性重合体の適用の幅を広げ、十分
な水溶性有機溶剤の添加安定性を有するセルロー
ス誘導体含有エマルジヨンを得る目的で、さらに
鋭意検討を重ねた結果、親水性重合体の部分と、
セルロース誘導体を溶解するラジカル重合性不飽
和単量体とは少くとも相溶性を有し、好ましくは
それからの重合体で相溶性の良好な重合体である
比較的親油性の部分とからなり、一方の重合体部
分の存在下に単量体を重合させて他方の重合体部
分を形成させて得られたグラフト重合体及び/ま
たはブロツク重合体を分散安定剤として用いてセ
ルロース誘導体を溶解したラジカル重合性不飽和
単量体を乳化重合することによりセルロース誘導
体の種類の如何等にかゝわらず分散安定性に優
れ、乳化重合中および乳化重合終了後を通じて水
溶性有機溶剤の添加混合に対する優れた安定性を
有するセルロース誘導体含有エマルジヨン組成物
を与える製造方法を見出し本発明を完成した。 本発明のエマルジヨン組成物は、通常のイオン
性又は非イオン性の低分子量の界面活性剤によつ
て分散されたエマルジヨン組成物に比して低発泡
性であり、塗膜の耐水性や塗膜の基材への付着性
が著るしく向上する上に、界面活性物質の移行が
極度に抑制される利点を有しており、さらに本発
明で使用される分散安定剤は親水性重合体の部分
と親油性重合体の部分とからなるために、親油性
重合体の部分がエマルジヨン粒子中に強固に固定
され、親水性重合体の部分が水相に存在し、エマ
ルジヨン粒子の合一、凝集が防止されるために、
機械的安定性、化学的安定性、凍解安定性等の安
定性の面で優れたものとなる。しかも本発明のエ
マルジヨン組成物から形成される塗膜はセルロー
ス誘導体含有エマルジヨン組成物の典型的特徴と
言える非粘着性の表面と良好な肌ざわり感(風合
い)を有し、優れた耐ガソリン性、研磨性を保持
しており、木、紙、金属、皮革、プラスチツク
ス、建造物等の塗料として、又印刷インキ、接着
剤としての用途が期待できる。 本発明のセルロース誘導体含有エマルジヨン組
成物に使用されるセルロース誘導体としては、得
られるエマルジヨン組成物から形成される塗膜表
面が粘着性を示さず、良好な肌ざわり感を有し、
研磨性その他の塗膜性状を向上せしめるものであ
れば特に限定されるものではない。その代表例と
しては、ニトロセルロース、セルロースアセテー
トブチレート、セルロースアセテートプロピオネ
ート、硫酸セルロース、リン酸セルロース等のエ
ステル変性タイプのセルロース誘導体類、および
メチルセルロース、エチルセルロース、ブチルセ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース等のエーテル変性タイプの
セルロース誘導体が含まれる。特にセルロース誘
導体を溶解する、少なくとも1種のラジカル重合
性不飽和単量体からなるエマルジヨン粒子を構成
する重合体との相溶性が優れており、セルロース
誘導体を含有するエマルジヨン組成物より得られ
る塗膜の透明性が非常に優れたものが得やすく、
しかも工業的に入手がしやすく、比較的安価なも
のとしてはニトロセルロースとセルロースアセテ
ートブチレートが望ましい。これらのセルロース
誘導体の分子量は特に制限されるものではないが
平均分子量約5000〜50000のものが好適であり、
5000以下では得られるセルロース誘導体含有エマ
ルジヨン組成物の塗膜がもろくなる傾向があり、
50000以上のものでは、得られるエマルジヨン粒
子径が大きくなり、分散性が若干低下する傾向が
ある。また本発明に於てセルロース誘導体は単独
あるいは2種以上併用してもよい。本発明におい
てセルロース誘導体を溶解するラジカル重合性不
飽和単量体としては使用するラジカル重合性不飽
和単量体の単独又は2種以上の混合物がセルロー
ス誘導体を溶解するものであればよく、単独では
セルロース誘導体を溶解しないものも混合して使
用され得る。これらのラジカル重合性不飽和単量
体の代表例としては次のものが挙げられる。 1 アクリル酸又はメタクリル酸のエステル類 一般式
【式】で示され、Rは水素 又はメチルであり、R1はC1〜20のアルキル基、
5〜6のシクロアルキル基、メトキシブチル、エ
トキシブチル、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、フエニル、ベンジル、C2
〜8のヒドロキシアルキル、グリシジル等であ
る。 2 アクリル酸又はメタクリル酸のアミド類 例えば、アクリルアミド、N―メチロールアク
リルアミド等があげられる。 3 ビニル芳香族化合物 一般式
【式】で示され、R2は水素又 はメチル基、Xは水素、メチル、ハロゲン、―
NO2,―NH2,―N(CH32,―N(C2H52,―
SO3H,―SO3Na,―SO3NH4等である。 4 α,β―エチレン性不飽和カルボン酸 例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン
酸、マレイン酸、クロトン酸、無水マレイン酸、
フマル酸等、マレイン酸モノエステル等 5 その他:酢酸ビニル、N―ビニル―2―ピロ
リドン、塩化ビニル、エチレン、ブタジエン、
アクリロニトリル、カルボン酸ビニルエステル
等 セルロース誘導体とこれを溶解するラジカル重
合性不飽和単量体との重量比は、特に限定されな
いが、望ましくは1〜55:99〜45であり、最終の
セルロース誘導体含有エマルジヨン組成物に要求
される性能によつて適当な重量比が選択される。 本発明の分散安定剤として使用される重合体は (A) 親水性重合体の部分 と (B) 前記の「セルロース誘導体を溶解するラジカ
ル重合性不飽和単量体」と相溶性の良好で、好
ましくは更に該単量体からの重合体と相溶性を
有する重合体の部分(比較的親油性重合体の部
分) とが同一分子中に結合されているグラフト重合体
またはブロツク重合体で、かつ予めいづれか一方
の重合体を存在させて他方の重合体部分を形成す
るための重合性単量体を重合することによつて得
られるものである。 こゝで重合性単量体とは、公知の重合体生成反
応、例えば付加重合、縮合重合、重付加、開環重
合、異性化重合、環化重合、脱離重合、付加縮合
等の重合反応で重合体を得ることのできる単量体
のことであり、例えばスチレン、塩化ビニル、メ
タクリル酸メチル、アクリル酸、アクロニトリル
等の重合性不飽和化合物、またはエチレンオキシ
ド、ε―カプロラクタム、β―プロピオラクトン
等の重合性環状化合物、またはテレフタル酸、エ
チレングリコール、アジピン酸クロリド、ヘキサ
メチレンジアミン、トリレンジイソシアテートジ
メチルシロキサン等の重合性多官能化合物等であ
り、これらの単量体の主なものは成書、高分子学
会高分子実験学編集委員会編「高分子実験学第2
巻 単量体」(共立出版1976年発行)及び高分
子学会高分子実験学編集委員会編「高分子実験学
第3巻 単量体」(共立出版1977年発行)に記
載されている。これらの単量体のうち、重合体存
在下で重合してグラフト重合体またはブロツク重
合体が得られるものであれば良く、工業的に取り
扱い易く、比較的入手し易いものとしてビニル化
合物、ビニリデン化合物、ジエン化合物等の付加
重合可能な不飽和単量体が一般的に望ましい。 本発明の分散安定剤として使用される重合体の
(A)の部分の数平均分子量は300〜100000であり、
好ましくは500〜30000のものである。数平均分子
量が300未満の低分子量のものでは本発明の分散
安定剤として使用したときの分散性が低下する。
また数平均分子量が100000より大きい場合には分
散安定剤として使用した際の得られる最終のエマ
ルジヨンの系の粘度が異常に高くなり、乳化重合
操作が困難となる。一方、(B)の部分の数平均分子
量は約300〜約200000であり、好ましくは約300〜
約20000である。さらに(B)の部分は油性物質と良
好な相溶性を有することが重要で、特に本発明の
如く油性物質がラジカル重合性単量体である場
合、その単量体とは勿論、それから生成する重合
体に相溶性を有することにより本発明の分散安定
剤中の親油性分子鎖、即ち(B)の部分が生成重合体
にからみ合うことにより分散安定剤がエマルジヨ
ン粒子に固定され、分散安定剤の親水性分子鎖の
部分、即ち(A)の部分が水相にあつて、エマルジヨ
ン粒子の合一、凝集を防止すると考えられる。 一般に、重合体相互の相溶性は狭く、異種の重
合体を相溶させることは難しいことが多い。しか
しながら本発明に使用される分散安定剤は親水性
分子鎖の部分が水相にあり、親油性分子鎖の部分
が乳化重合の初期段階にあつては単量体に溶解し
ており、乳化重合の進行と共に単量体が重合体に
変換して行くと、単量体から生成した重合体中に
親油性分子鎖が比較的容易に埋め込まれて行く。
但し、相溶性の極度に悪い場合には乳化重合の進
行中に親油性分子鎖が重合中生成した重合体より
追い出され、エマルジヨン粒子から本発明の分散
安定剤全体が脱離することがある。その結果、分
散安定剤が通常使用されるボバール等の水溶性重
合体と同様、単なる保護コロイドとしてしか作用
せず、効果は激減する。それ故親油性分子鎖は少
なくとも単量体に溶解する、即ち単量体と相溶性
を有する必要があり、目的とする重合体と混合し
て存在し得るものでなければならない。この相溶
性については通常知られているように重合体同志
の相互のSP値(solubility parameter)が近いと
か共重合体である場合には組成が類似していると
か、あらかじめ予想することが可能であり、これ
らの点を配慮して分散安定剤の組成や構造が設計
される。例えば、重合しようとする単量体がアク
リル酸又はメタクリル酸のエステルが主体(全量
の50%以上)である場合には、本発明の分散安定
剤の油溶性高分子鎖もアクリル酸又はメタクリル
酸のエステルが主体となる組成であることが望ま
しい。但し、アクリル酸又はメタクリル酸のエス
テル種が変更(例えばメチルメタクリレートの代
りにn―ブチルメタクリレートを用いる)された
り、アクリル酸又はメタクリル酸のエステル以外
の少量成分の単量体の変更は可能である(例え
ば、スチレンの代りにα―メチルスチレンを用い
る)。 また、重合しようとする単量体の組成と油溶性
高分子鎖の組成とが全く異なる場合には、単量体
からの重合体と油溶性高分子鎖の重合体とのSP
値の差が±1.0以内であることが望ましく、SP値
の差がこの範囲を越える場合には単に水溶性樹
脂、例えばボバールを分散安定剤に使用した場合
のように水溶性有機溶剤の添加混合に対して不安
定なエマルジヨンになり易い。これに対し、重合
しようとする重合体の組成と、油溶性高分子鎖の
組成が完全に同一である場合は、両者は非常によ
く相溶し、最も望ましい。 本発明の分散安定剤として使用されるグラフト
重合体またはブロツク重合体を、重合体存在下に
単量体を重合して得る方法としては特に限定され
るものではなく、一般に公知な方法、例えば高分
子学会誌「高分子」第28巻3月号P.192〜P.193
(高分子学会1979年発行)、成書、高分子学会高分
子実験学編集委員会編「高分子実験学第6巻高分
子反応」(共立出版1978年発行)P.148〜P.189、
P.191〜P.192、A.S.Hoffman,R.Bacskai著
“Copolymerization(cd.by.G.E.Ham)”
(Interscience N.Y.1964年発行)のP.335以下に
記載されているような方法、即ち、 重合開始剤ラジカルや生長連鎖ラジカル等の
予め存在した重合体へのラジカル攻撃を利用又
は高分子ペルオキシド、高分子アゾビス化合
物、水酸基をもつ高分子とセリウム塩()の
組み合せ等の高分子開始剤の利用又は重合体あ
るいは重合系への光放射線等の照射によつて生
じた重合体分子上のラジカルや機械的な処理に
よつて切断された重合体分子中に生じたラジカ
ルの利用等のラジカル的機構による方法。 重合体分子中に生じたイオンラジカルを利用
した機構による方法。 アミノ基、水酸基、カルボン酸基、カルボン
酸アミド等の官能基をもつ高分子に対してα―
エポキシドを反応させてグラフト重合体を得る
ような重合体中の官能基と単量体との縮合反応
や開環反応を利用した方法。 重合性官能基を分子末端にもつ重合体、即ち
マクロモノマーと他の単量体を共重合させる方
法。 等が挙げられる。 これらの方法によつて本発明の分散安定剤とし
て使用される重合体を得る合成経路として、 親水性重合存在下で(B)の部分を構成する重合
性単量体をグラフト重合及び/又はブロツク重
合する。 か、あるいは、 比較的親油性である前記の「少なくとも1種
のセルロース誘導体を溶解するラジカル重合性
不飽和単量体」からの重合体と相溶性の良好な
重合体の存在下で(A)の部分を構成する重合性単
量体をグラフト重合及び/又はブロツク重合す
る。 の2種類に別けられる。 まず、()の経路を経由して本発明の分散安
定剤として使用される重合体が合成される場合に
ついて説明すると、本発明の分散安定剤として使
用される重合体の(A)の部分となる予じめ存在させ
ておく親水性重合体の代表例としては、 水溶性天然高分子 例えば、ゼラチン、アルギン酸、アルギン酸
塩、フノリ、デンプンノリ等が挙げられる。 セルロース変性水溶性樹脂 例えば、メチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、
カルボキシメチルデンプン等が挙げられる。 ポリアルキレングリコール及びその誘導体 例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロ
ピレングリコール、メタクリル酸ポリエチレン
グリコール等が挙げられる。 水溶性ラジカル重合性不飽和単量体からの重
合体 具体的にはα,β―エチレン性不飽和カルボ
ン酸類(アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸等)、スチレンスルホン酸(又は
その塩)、アクリル酸又はメタクリル酸のポリ
アルキレングリコールエステル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、ビニルピリジン、N―
ビニル―2ピロリドン等の少なくとも1種の単
独重合体又は2種以上の共重合体等である。 水溶性ラジカル重合性不飽和単量体とその他
のラジカル重合性不飽和単量体との共重合体 具体的にはα,β―エチレン性不飽和カルボ
ン酸類(アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸等)、スチレンスルホン酸(又は
その塩)、アクリル酸又はメタクリル酸のポリ
アルキレングリコールエスチル、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、ビニルピリジン、N―
ビニル―2―ピロリドン等の少なくとも1種と
その他のラジカル重合性不飽和単量体の1種又
は2種以上との共重合体である。尚上記その他
のラジカル重合性不飽和単量体は特に限定され
るものではなく、ラジカル重合性を有し、共重
合可能な不飽和単量体であればよい。 その代表的なものを挙げると次の様になる。 アクリル酸又はメタクリル酸のエステル類 一般式
【式】 で示され、Rは水素又はメチル基であり、
R1はC1〜20のアルキル基、C5〜6のシクロア
ルキル基、メトキシブチル、エトキシブチ
ル、フエニル、ベンジル、アリル、グリシジ
ル、C2〜8のヒドロキシアルキル、ジシクロ
ベンチニル等 ビニル芳香族化合物
【式】 R2は水素又はメチル基 Xは水素、メチル基、ハロゲン、ニトロ基、
アミノ基、―N(アルキル)基 その他:酢酸ビニル、エチレン、ブタジエ
ン、クロロブレン、イソプレン、アクリロニ
トリル、塩化ビニル、カルボン酸ビニルエス
テル等である。 その他:ポリビニルアルコール、部分ケン化
ポリビニルアルコール、酢酸ビニル:(メタ)
アクリル酸エステル共重合体の部分加水分解
物、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体
の部分加水分解物等である。 以上の親水性重合体は、いかなる製造方法によ
るものでもさしつかえないが、重合体分子の剛直
性、強度、親水性の程度等諸性状を変え易いラジ
カル重合性不飽和単量体からラジカル重合によつ
て得られる親水性重合体を用いるのが有利であ
る。 上記親水性重合体存在下で重合される単量体は
前述の如くセルロース誘導体含有エマルジヨン粒
子を構成するセルロース誘導体を溶解するラジカ
ル重合性不飽和単量体及び好ましくは更にその重
合体との相溶性の良好な重合体を与える比較的親
油性の重合性単量体は全て適合でき、これらの単
量体単独あるいは2種以上用いて重合すればよ
く、一般には本発明のセルロース誘導体含有エマ
ルジヨン組成物のエマルジヨン粒子を構成する前
記の「少なくとも1種の、セルロース誘導体を溶
解するラジカル重合性不飽和単量体」からの重合
体を与える重合性単量体を用いるのが有利であ
る。これらの重合性単量体の代表例を挙げると、 1 アクリル酸又はメタクリル酸のエステル類 一般式
【式】で示され、Rは水 素又はメチルであり、R1はC1〜20のアルキル
基、C5〜6のシクロアルキル基、メトキシブチ
ル、エトキシブチル、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、フエニル、ペンジ
ル、C2〜3のヒドロキシアルキル、グリシジル、
ジシクロペンチニル等である。 2 ビニル芳香族化合物 一般式
【式】で示され、R2 は水素又はメチル基、Xは水素、メチル、ハロゲ
ン、―NO2,―NH2,―N(CH32,―N
(C2H52等である。 3 その他:酢酸ビニル、エチレン、ブタジエ
ン、アクリロニトリル、カルボン酸ビニル等で
ある。 これらの単量体から前述した如く、少なくとも
1種類以上を(A)の部分を構成する前記親水性重合
体存在下で前記の如き方法を用いて本発明の分散
安定剤として使用するグラフト重合体及び/又は
ブロツク重合体を製造することができる。 次に()の経路を経由して本発明の分散安定
剤として使用される重合体が合成される場合につ
いて説明すると、本発明の分散安定剤として使用
される重合体の(B)の部分となる予じめ存在させて
おく比較的親油性の重合体としては前述の如く、
セルロース誘導体を溶解するラジカル重合性不飽
和単量体からの重合体との相溶性の良好なもの
で、かつ前述した分子量範囲のものであれば特に
限定されないが、一般には重合体の物理的性質、
化学的性質を比較的容易に選択できること、ある
いは工業的に取り扱い易いこと等の点からラジカ
ル重合性不飽和単量体を重合させて得られる重合
体を用いるのが有利であり、特に本発明のセルロ
ース誘導体含有エマルジヨン組成物のエマルジヨ
ン粒子を構成するセルロース誘導体を溶解するラ
ジカル重合性不飽和単量体からなる重合体を用い
るのが有利であり、これらの重合性単量体の代表
例を挙げると、 アクリル酸またはメタクリル酸のエステル類 一般式
【式】で示され、Rは水素 又はメチルであり、R1はC1〜20のアルキル基、
5〜6のシクロアルキル基、メトキシブチル基、
エトキシブチル基、フエニル、ベンジル、C2〜8
のヒドロキシアルキル、グリシジル、ジシクロペ
ンチニル等である。 ビニル芳香族化合物 一般式
【式】で示され、 R2は水素又はメチル基、Xは水素、メチル、ハ
ロゲン、ニトロ基、アミノ基、ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、tert―ブチルパーカルボ
キシル基等である。 その他:酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、エチレン、ブタジエン、アクリロニト
リル、カルボン酸ビニルエステル等である。 これらの単独重合体、あるいは2種以上の共重
合体を用いることが有利である。 上記の比較的親油性重合体存在下で重合される
親水性重合体を与える重合性単量体としては、例
えば次のものが挙げられる。 エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ビニ
ルメチルエーテル、α,β―エチレン性不飽和カ
ルボン酸類(アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸、マレイン酸モノエステル等)、ス
チレンスルホン酸(又はその塩)、アクリル酸又
はメタクリル酸のポリアルキレングリコールエス
テル、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニ
ルピリジン、N―ビニル―2ピロリドン等が挙げ
られる。 また、酢酸ビニル、メタクリル酸エステル等の
ように重合体形成後に重合体の一部または全体の
加水分解等の処理によつて親水性重合体を与える
重合性単量体も含まれる。尚、これらの重合性単
量体と共に該重合性単量体と共重合可能な非親水
性単量体を得られる本発明の分散安定剤として使
用する重合体の(A)の部分に相当する部分が親水性
を失なわない程度に用いることは不可能である。 これらの親水性重合体を与える重合性単量体の
少なくとも1種用いるか、又はこれらとその他の
重合性単量体の1種又は2種以上とを用い、前述
した如き方法を用いて本発明の分散安定剤として
使用するグラフト重合体及び/又はブロツク重合
体が得られる。 このようにして製造されたグラフト重合体又は
ブロツク重合体は必要に応じてアルカリ金属の水
酸化物、アミン類、アンモニア等により中和反応
等の処理を行ない親水性高分子鎖の部分を水溶化
することができる。得られた親水性重合体は水に
分散された場合に、完全には溶解せず、かすかに
白濁した状態を呈する場合もある。これは親水性
高分子鎖の部分は水に溶解するが、親油性高分子
鎖の部分が水に溶解しないので、水分散体として
水中に浮遊しているためと、若干の未反応の非水
溶性重合体が存在しているためである。しかしな
がら、これらの水に難溶性の部分又は分子は重合
しようとする単量体に溶解され、エマルジヨン粒
子中に混入されるため、生成エマルジヨンの安定
性に対しては全く影響がない。 本発明の水性分散液を得るには、以上に述べた
分散安定剤を用いて、その存在下にセルロース誘
導体およびこれを溶解するラジカル重合性不飽和
単量体とからなる混合物を乳化重合する。この際
の乳化重合の方法としては、一般に公知の方法を
用いれば良く、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤
等も公知のものを使用すればよい。セルロース誘
導体、ラジカル重合性不飽和単量体以外に、造膜
助剤としての溶剤、可塑剤等を添加し、乳化重合
を行なうことは何らさしつかえない。 このようにして得られるセルロース誘導体含有
エマルジヨン組成物は汎用塗料や接着剤、樹脂加
工添加剤等として巾広く使用され得る。さらにこ
のエマルジヨン組成物に必要に向じて造膜助剤、
有機溶剤、可塑剤、染顔料、消泡剤、防錆剤、防
黴剤、その他の水溶性樹脂、メラミン等の架橋剤
等を通常用いられている量で含有させることがで
きる。又必要に応じてその他のエマルジヨンとブ
レンドして使用することも何らさしつかえない。 さらに本発明を実施例について以下に説明す
る。 実施例 1 (1) 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を
備えた反応器内に、キシレン719.5部を仕込
み、100℃に加熱する。このものにメタクリル
酸メチル134.2部、アクリル酸2―エチルヘキ
シル57.5部、チオグリコール酸15.4部及びα,
α′―アゾビス(イソブチロニトリル)13.6部
の混合物を3時間かけて滴下する。滴下終了1
時間後、さらにα,α′―アゾビス(イソブチ
ロニトリル)3.0部及びキシレン33.0部の混合
物を加える。その後100℃で7時間重合反応を
行なつた後、140℃まで昇温し、メタクリル酸
グリシジル23.5部とハイドロキノン0.3部の混
合物を30分かけて滴下する。滴下終了後さらに
140℃で4時間反応を行なう。かくして固形分
が23.7%の分子末端にラジカル重合可能な不飽
和結合を有する高分子量単量体溶液が得られ
た。 (2) 一方、別の撹拌機、還流冷却器、温度計及び
滴下装置を備えた反応器内に、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル170.8部を仕込み100℃
に加熱する。このものに前記(1)の高分子量単量
体溶液234.9部、メタクリル酸メチル117.5部、
アクリル酸2―エチルヘキシル86.6部、アクリ
ル酸71.4部及びα,α′―アゾビス(イソブチ
ロニトリル)18,8部の混合物を2時間かけて
滴下する。滴下終了1時間後さらにα,α′―
アゾビス(イソブチロニトリル)2.9部とエチ
レングリコールモノブチルエーテル29.4部の混
合物を加えて100℃で7時間重合反応を行な
う。その後、水258.3部と25%アンモニア水9.4
部の混合物を加えて、蒸留によりキシレン、水
の一部及びエチレングリコールモノブチルエー
テルの一部を除去する。かくして、固形分50.4
%の重合体溶液が得られた。 (3) 次に、前記(2)の重合体溶液210.9部に水458.3
部、25%アンモニア水2.1部、30%水湿硝化綿
(SS1/4)83.4部、メタクリル酸メチル161.2
部、アクリル酸2―エチルヘキシル69.5部を加
え、良く撹拌しながら分散を行なう。得られた
水分散液に過硫酸カリウム0.7部を水13.9部に
溶かした水溶液を加えて80℃で3時間重合反応
を行なう。かくして得られたセルロース誘導体
含有エマルジヨン組成物の性状及び塗膜の性能
を表―1に示す。塗装は4ミルアプリケーター
を用いて行なつた(以下の実施例及び比較例に
おいても同様に行なつた)。 実施例 2 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を備
えた反応器内に実施例―1の(2)で得られた重合体
溶液210.9部に水483.5部、25%アンモニア水2.1
部、セルロースアセテートブチレート(CAB―
381 0.1、イーストマンケミカル社製)58.3部及
びメタクリル酸n―ブチル230.6部を加えて十分
に撹拌しながら分散を行なう。得られた水分散体
に過硫酸カリウム0.7部を水13.9部に溶かした水
溶液を加えて80℃で3時間重合反応を行なう。か
くして得られたセルロース誘導体含有エマルジヨ
ン組成物の性状及び性能を表―1に示す。 実施例 3 (1) 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を
備えた反応器内に、キシレン687.0部を仕込
み、100℃に加熱する。このものにメタクリル
酸n―ブチル220.0部、チオグリコール酸2.5部
及び4,4′―アゾビス(シアノペンタン酸)
29.2部の混合物を3時間かけて滴下する。滴下
終了1時間後さらに4,4′―アゾビス(シアノ
ペンタン酸)3.1部とキシレン31.2部の混合物
を加えて、100℃で7時間重合反応を行なう。
その後140℃まで昇温し、メタクリル酸グリシ
ジル26.7部とハイドロキノン0.3部の混合物を
30分かけて滴下する。滴下終了後140℃で4時
間反応を行なう。かくして固形分27.2%の分子
末端にラジカル重合可能な不飽和結合を有する
高分子量単量体溶液が得られた。 (2) 一方、別の撹拌機、還流冷却器、温度計及び
滴下装置を備えた反応器内に、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル327.0部を仕込み、100
℃に加熱する。このものにメタクリル酸メチル
98.2部、メタクリル酸2―エチルヘキシル
129.6部、アクリル酸エチル49.1部、アクリル
酸70.6部、メタクリル酸ジシクロペンチニル
35.7部及びα,α′―アゾビス(インブチロニ
トリル)20.9部の混合物を2時間かけて滴下す
る。滴下終了1時間後、さらにα,α′―アゾ
ビス(イソブチロニトリル)3.3部及びエチレ
ングリコールモノブチルエーテル36.6部の混合
物を加えて100℃で7時間重合反応を行なう。 その後減圧蒸留によつてキシレンとエチレン
グリコールモノブチルエーテルの一部を除去す
る。かくして固形分69.2%の重合体溶液が得ら
れた。 (3) 次に、前記(2)の固形分69.2%の重合体溶液
199.3部に水472.9部、25%アンモニア水17.1
部、メタクリル酸n―ブチル218.1部及び30%
水湿硝化綿(SS1/4)78.8部を加えて、良く撹
拌しながら分散を行なう。得られた水分散体に
過硫酸カリウム0.7部を水13.1部に溶かした水
溶液を加え、80℃で3時間重合反応を行なう。
かくして得られたセルロース誘導体含有エマル
ジヨン組成物の性状及び塗膜の性能を表―1に
示す。 実施例 4 (1) 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を
備えた反応器内にトルエン6.4部を仕込み100℃
に加熱する。このものにメタクリル酸n―ブチ
ル4.7部、メタクリル酸グリシジル0.1部、スチ
レン1.6部及びα,α′―アゾビスイソブチロニ
トリル0.3部の混合物を、窒素雰囲気下で3時
間かけて滴下する。滴下終了1時間後、さらに
α,α′―アゾビスイソブチロニトリル0.1部と
トルエン1.3部の混合物を加えて100℃で4時間
重合反応を行なう。系内を窒素雰囲気下に保つ
たまま、トルエン38.6部とチオグリコール酸
0.6部の混合物を加えて十分に撹拌しながら昇
温し、36時間還流する。 その後100℃まで温度を下げ、アクリル酸エ
チル3.6部、メタクリル酸メチル8.2部、アクリ
ル酸2―エチルヘキシル8.7部、アクリル酸5.1
部及び過酸化ベンゾイル1.5部を2時間かけて
滴下する。滴下終了後エチレングリコールモノ
ブチルエーテル19.2部を加えて100℃で3時間
重合反応を行なう。次いで、減圧蒸留によりト
ルエンとエチレングリコールモノブチルエーテ
ルの一部を除去する。かくして固形分68.2%の
アクリル―スチレン系共重合体溶液が得られ
た。 (2) 別の撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装
置を備えた反応器内に、上記のアクリル スチ
レン系共重合体溶液16.3部、28%アンモニア水
1.5部、水48.0部、30%水湿硝化綿8.3部、メタ
クリル酸n―ブチル17.3部、スチレン5.8部を
仕込み、良く撹拌しながら分散を行なう。得ら
れた水分散液に過硫酸カリウム0.1部を水2.7部
に溶かした水溶液を加えて80℃で3時間重合反
応を行なう。かくして得られたセルロース誘導
体含有エマルジヨン組成物の性状及び塗膜の性
能を表―1に示す。 実施例 5 (1) 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を
備えた反応器内にエチレングリコールモノブチ
ルエーテル40.0部を仕込み、120℃に加熱す
る。このものにアクリル酸エチル5.6部、メタ
クリル酸メチル12.6部、メタクリル酸2―エチ
ルヘキシル14.4部、アクリル酸7.9部及びα,
α′―アゾビスイソブチロニトリル2.3部の混合
物を窒素雰囲気下で3時間かけて滴下する。
120℃で1時間重合を続けた後、さらにα,
α′―アゾビスイソブチロニトリル0.4部とエチ
レングリコールモノブチルエーテル2.1部の混
合物を添加して120℃で2時間重合を行なう。
次いで、メタクリル酸グリシジルを1時間かけ
て滴下し、その後系内の温度を140℃に昇温
し、反応を4時間行なう。 次に、系内の温度を120℃に下げ、これにメ
タクリル酸n―ブチル10.3部及び過酸化ベンゾ
イル0.3部の混合物を2時間かけて滴下する。
滴下終了1時間後、過酸化ベンゾイル0.1部と
エチレングリコールモノブチルエーテル1.8部
の混合物を加えて、さらに120℃で3時間重合
を行なう。その後減圧蒸留によりエチレングリ
コールモノブチルエーテルの一部を除去し固形
分75.0%のアクリル系共重合体溶液を得た。 (2) 別の撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装
置を備えた反応器内に、上記のアクリル系共重
合体溶液14.8部、水49.5部、28%アンモニア水
1.5部、30%水湿硝化綿(SS1/4)8.3部及びメ
タクリル酸n―ブチル23.0部を仕込み、良く撹
拌しながら分散を行なう。得られた水分散液に
過硫酸カリウム0.1部を水2.8部に溶かした水溶
液を加えて、80℃で3時間重合反応を行なう。
かくして得られたセルロース誘導体含有エマル
ジヨン組成物の性状及び塗膜の性能を表―1に
示す。 実施例 6 実施例―5において使用した水湿硝化綿に代え
て、セルロースアセテートブチレート(CAB―
381,0.1)5.8部及び水2.5部を使用した以外は実
施例―5と同様の配合及び同様の方法でセルロー
ス誘導体含有エマルジヨン組成物を得た。このも
のの性状及び塗膜の性能は表―1に示す。 実施例 7 (1) 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を
備えた反応器内に、エチレングリコールモノブ
チルエーテル39.4部を仕込み、65℃に加熱す
る。このものにアクリル酸エチル5.8部、メタ
クリル酸メチル13.1部、アクリル酸8.2部、メ
タクリル酸2―エチルヘキシル15.0部、メタク
リル酸アリル0.4部及びα,α′―アゾビスイソ
ブチロニトリル2.4部の混合物を窒素雰囲気下
で5時間かけて滴下する。65℃で1時間重合を
続けた後、さらにα,α′―アゾビスイソブチ
ロニトリル0.4部及びエチレングリコールモノ
ブチルエーテル2.7部の混合物を添加し、65℃
で3時間重合を行なう。次いで系内の温度を
110℃に昇温し、メタクリル酸メチル7.4部とア
クリル酸2―エチルヘキシル3.2部及び過酸化
ベンゾイル0.4部の混合物を2時間かけて滴下
する。滴下終了1時間後、さらに過酸化ベンゾ
イル0.1部とエチレングリコールモノブチルエ
ーテル1.5部の混合物を加えて、110℃で2時間
反応を行なう。その後、減圧蒸留によりエチレ
ングリコールモノブチルエーテルの一部を除去
し、固形分64.3%のアクリル系共重合体溶液を
得た。 (2) 別の撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装
置を備えた反応器内に、上記のアクリル系共重
合体溶液17.2部、水47.1部、28%アンモニア水
1.5部、30%水湿硝化綿(SS1/4)8.3部、メタ
クリル酸メチル16.1部及びアクリル酸2―エチ
ルヘキシル6.9部を仕込み、良く撹拌しながら
分散を行なう。得られた水分散液に、過硫酸カ
リウム0.1部を水2.8部に溶かした水溶液2.8部を
加えて80℃で3時間重合反応を行なう。 かくして得られたセルロース誘導体含有エマ
ルジヨンの性状及び塗膜性能を表―1に示す。 実施例 8 (1) 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を
備えた反応器内にトルエン7.8部を仕込み100℃
に加熱する。このものにメタクリル酸n―ブチ
ル7.4部、メタクリル酸2―ヒドロキシエチル
0.4部及びα,α′―アゾビスイソブチロニトリ
ル0.4部の混合物を窒素雰囲気下で3時間かけ
て滴下する。滴下終了1時間後、さらにα,
α′―アゾビスイソブチロニトリル0.1部とトル
エン1.6部の混合物を加えて100℃で5時間重合
反応を行う。25℃まで冷却した後、トルエン
15.6部と4,4′―アゾビス4―シアノペンタン
酸クロリド1.2部の混合物を加えて8時間反応
を行なう。次に、60℃に昇温し、アクリル酸エ
チル2.2部、メタクリル酸メチル5.0部、アクリ
ル酸3.1部及びメタクリル酸2―エチルヘキシ
ル5.3部の混合物を30分間で滴下する。滴下終
了後、80℃に昇温し、5時間重合反応を行な
う。次いで100℃に昇温し、エチレングリコー
ルモノブチルエーテル23.3部、アクリル酸エチ
ル3.3部、メタクリル酸メチル7.5部、アクリル
酸4.8部、メタクリル酸2―エチルヘキシル7.6
部、メタクリル酸2―ヒドロキシエチル0.4部
及び過酸化ベンゾイル1.4部の混合物を3時間
かけて滴下する。滴下終了1時間後さらに過酸
化ベンゾイル0.1部とエチレングリコールモノ
ブチルエーテル1.6部の混合物を添加して、100
℃で3時間重合反応を行なう。その後、減圧蒸
留によつてトルエンとエチレングリコールモノ
ブチルエーテルの一部を除去する。かくして固
形分74.8部のアクリル系共重合体溶液が得られ
た。 (2) 別の撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装
置を備えた反応器内に、上記のアクリル系共重
合体溶液14.8部、28%アンモニア水2.1部、水
48.9部、30%水湿硝化綿8.3部及びメタクリル
酸n―ブチル23.0部の混合物を仕込み、良く撹
拌しながら分散を行なう。得られた水分散液に
過硫酸カリウム0.1部を水2.7部に溶かした水溶
液を加えて80℃で3時間重合反応を行なう。か
くして得られたセルロース誘導体含有エマルジ
ヨン組成物の表―1に示す。 実施例 9 撹拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を備
えた反応器内に、実施例―8で得られたアクリル
系共重合体溶液14.8部、28%アンモニア水2.1
部、水51.4部、セルロースアセテートブチレート
(CAB381―0.1)5.8部、メタクリル酸n―ブチル
22.0部及びメタクリル酸2―ヒドロキシエチル
1.0部の混合物を仕込み、良く撹拌しながら分散
を行なう。得られた水分散液に過硫酸カリウム
0.1部を水2.7部に溶かした水溶液を加えて80℃で
3時間重合反応を行ない、セルロース誘導体含有
エマルジヨンを得た。 上記セルロース誘導体含有エマルジヨン95.0部
に水溶性メラミン樹脂スミマールM50W(住友化
学(株)製、不揮発分80%)5部を加えてクリアー塗
料を得た。これを水でフオードカツプ#4流出粘
度21秒/23℃に稀釈し、ブリキ板にスプレー塗装
して、120℃で20分焼付乾燥したところ、平滑で
光沢のある硬い塗膜が得られた。 比較例 1 撹拌機及び還流冷却器を付けた反応器内に、30
%水湿硝化綿(SS1/4、ダイセル化学工業(株)製)
9.3部、メタクリル酸メチル22.5部、アクリル酸
2―エチルヘキシル12.2部、メタクリル酸0.3
部、水51.4部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム1.3部及びアニオン系複合リン酸エステル
系乳化剤(Gafac RE―610東邦化学工業(株)製)
1.3部を仕込み、十分に撹拌しながら分散を行な
う。得られた水分散液を80℃に加熱し、過硫酸カ
リウム0.1部を水1.6部に溶かした水溶液を加えて
3時間重合反応を行なう。かくして得られたセル
ロース誘導体含有エマルジヨン組成物の性状及び
塗膜の性能は表―1に示す。 比較例 2 撹拌機、還流冷却器及び滴下装置を付けた反応
器内にエチレングリコールモノブチルエーテル
45.1部を仕込み、120℃に加熱する。このものに
メタクリル酸メチル25.7部、アクリル酸2―エチ
ルヘキシル11.0部、アクリル酸9.8部及びα,
α′―アゾビスイソブチロニトリル2.9部の混合物
を2時間かけて滴下する。滴下終了1時間後、さ
らにα,α′―アゾビスイソブチロニトリル0.5部
及びエチレングリコールモノブチルエーテル5.0
部の混合物を加える。その後7時間重合反応を行
なう。かくして、固形分49.3%の水溶性重合体溶
液が得られた。 前記水溶性重合体溶液21.8部に水44.9部、25%
アンモニア水1.6部、30%水湿硝化綿(SS1/4、
ダイセル化学工業(株)製)8.0部、メタクリル酸メ
チル15.6部及びアクリル酸2―エチルヘキシル
6.7部を加えて撹拌しながら分散を行なう。得ら
れた水分散液に過流酸カリウム0.1部を水1.3部に
溶かした水溶液を加えて80℃に加熱し重合反応を
行なつたが、重合の途中で重合体と水が分離し、
それ以上重合を続けることは困難であつた。 比較例 3 比較例―2で得られた水溶性重合体溶液から減
圧蒸留によつてエチレングリコールモノブチルエ
ーテルの一部を除去した。かくして、固形分86.3
%の水溶性重合体溶液が得られた。 前記水溶性重合体溶液12.4部に水54.3部、25%
アンモニア水1.6部、30%水湿硝化綿(SS1/4、
ダイセル化学工業(株)製)8.0部、メタクリル酸メ
チル15.6部及びアクリル酸2―エチルヘキシル
6.7部を加え、良く撹拌しながら分散を行なう。
得られた水分散液に過硫酸カリウム0.1部を水1.3
部に溶かした水溶液を加えて、80℃で3時間重合
反応を行なう。かくして、得られたセルロース誘
導体含有エマルジヨン組成物の性状と塗膜の性能
を表―1に示す。
【表】
【表】 尚表―1におけるエマルジヨンの性状及び塗膜
性能の試験方法は次の如くである。 粘 度:ブルツクフイールド粘度計を用いて30
℃、30rpmで測定した。 放置安定性 (室温 1カ月):エマルジヨンを室温で1カ月
間放置し、清浄なガラス板上にガラス棒で均
一に薄く塗付し、ただちに凝集物等の有無を
観察した。 (50℃ 7日間):エマルジヨンを50℃の雰囲気
下の恒温槽内で7日間連続して放置したの
ち、3時間放冷し、清浄なガラス板上にガラ
ス棒で均一に薄く塗布し、ただちに凝集物等
の有無を観察した。 水溶性有機溶剤添加安定性 (溶剤10%/エマルジヨン):エマルジヨン50g
を撹拌しながら水溶性有機溶剤5gを滴下
し、撹拌を1時間行なう。その後試料を清浄
なガラス板上にガラス棒で均一に薄く塗布
し、ただちに凝集物等の有無を観察した。 (溶剤50%/エマルジヨン):エマルジヨン50g
を撹拌しながら水溶性有機溶剤25gを滴下
し、撹拌を1時間行なう。その後(溶剤10
%/エマルジヨン)と同様にして評価した。 透明性:ガラス板に塗布し、その透明性を肉眼で
判定した。 光 沢:ガラス板に塗布し、塗膜の60゜鏡面反射
率を測定した。 硬 度:表面処理した軟鋼板に塗布し、7日間室
温で乾燥後の鉛筆硬度を測定した。 不粘着性:ガラス板に塗布し、3日間室温で乾燥
後、塗面を上向きにして水平にガラス板を保
ち、50℃、90%RHに調整した恒温恒湿槽の
中で、塗面の中央に50mm平方のガーゼを5枚
重ね、ガーゼの中央に径40mm、重さ500gで
底面が平らなおもりをのせて、18時間放置し
た。その後ガーゼを塗面から引き離し、塗面
とガーゼとの粘着の程度と塗面についた布目
の跡を調べた。 耐水性:ガラス板に塗布し、3日間室温で乾燥し
た後、塗面に水をのせて3時間後の塗膜の変
化を調べた。 付着性:JIS K―5400に準じて調整した軟鋼板に
塗布し、3日間室温で乾燥した後、塗面に1
mm間隔で縦横11本の線を切り込み、このごば
ん目にセロハン粘着テープを圧着してテープ
を引きはがした後のごばん目のはがれ状態を
評価した。 耐ガソリン性:ガラス板に塗布し、3日間室温で
乾燥した後、塗面にガソリンをのせて自然蒸
発させた後に、さらにガソリンを滴下し、こ
れを5回くり返す。 その後の塗膜の状態を観察する。 研磨性:軟鋼板に塗布し、3日間室温で乾燥した
後、#400の耐水研磨紙を用いて塗面を10回
研磨し、研磨紙にカラミが生じていないかを
観察する。 評価結果は◎、〇、○△、△、×の5段階で表わ
し、◎〜○△は使用にさしつかえないものであり、
△〜×は実用性のないものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 少くとも1種のセルロース誘導体および該セ
    ルロース誘導体を溶解するラジカル重合性不飽和
    単量体とからなる混合物を乳化重合するに際し
    て、親水性重合体の部分と前記の単量体と相溶性
    の良好な重合体の部分とからなり、一方の重合体
    部分の存在下に単量体を重合させて他方の重合体
    部分を形成させて得られたグラフト重合体及び/
    またはブロツク重合体を共存させることを特徴と
    するエマルジヨン組成物の製造方法。
JP5750081A 1981-01-13 1981-04-16 Production of emulsion composition Granted JPS57172901A (en)

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JP5750081A JPS57172901A (en) 1981-04-16 1981-04-16 Production of emulsion composition
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