JPH028601B2 - - Google Patents

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JPH028601B2
JPH028601B2 JP55105725A JP10572580A JPH028601B2 JP H028601 B2 JPH028601 B2 JP H028601B2 JP 55105725 A JP55105725 A JP 55105725A JP 10572580 A JP10572580 A JP 10572580A JP H028601 B2 JPH028601 B2 JP H028601B2
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JP
Japan
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water
emulsion
cellulose derivative
soluble
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JP55105725A
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English (en)
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JPS57111301A (en
Inventor
Keita Toba
Masatoshi Mikumo
Masahiro Asami
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Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH028601B2 publication Critical patent/JPH028601B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、水溶性有機溶剤の添加混合に対して
安定で、塗膜の熱変色の少ないセルロース誘導体
含有エマルジヨン組成物およびその製造法に関す
るものである。 セルロース誘導体含有エマルジヨンの製造法に
関しては、特開昭51−28188号公報によつて知ら
れており、この方法で得られるセルロース誘導体
含有エマルジヨンの塗膜は耐ガソリン性、研磨
性、光沢に優れ、耐ブロツキング性の面で特に従
来のエマルジヨン塗膜に見られない性能を有して
いる。しかしながら、かかるエマルジヨンはセル
ロース誘導体を含有するために、エマルジヨンの
造膜温度が高くなり、室温で造膜させるために
は、通常造膜助剤としての有機溶剤が必要であ
り、通常エチレングリコールn−ブチルエーテル
アセテート、ジエチレングリコールn−ブチルエ
ーテルアセテートなどが適しているが、その他の
有機溶剤では添加混合後のエマルジヨンの安定性
が低下することが多い。さらにエマルジヨン塗工
時の流動性の改良を目的としてアルコール系溶剤
が添加されたり、エマルジヨン塗料の顔料分散を
良くするために、水溶性有機溶剤または中和剤と
してのアミン等を含有する水溶性樹脂が使用され
ることが多いが、上記従来知られているセルロー
ス誘導体含有エマルジヨンは、特に水溶性有機溶
剤の添加混合に対して不安定となりやすく、セル
ロース誘導体含有エマルジヨン100重量部に対し
て5〜10重量部の水溶性有機溶剤、例えば、エチ
レングリコールブチルエーテル、イソプロピルア
ルコール、アセトン、ジエチルエタノールアミン
等を添加混合するとセルロース誘導体含有エマル
ジヨンが凝集・破壊されるために、実用化の範囲
が制限されている。さらに、セルロース誘導体含
有エマルジヨンの塗膜は高温(80〜140℃)に長
時間放置されると熱により塗膜が黄変する。特に
硝化綿含有エマルジヨンにあつては、塗膜が赤褐
色になるために実用化の範囲が制限されている。 そこで本発明者らは、セルロース誘導体含有エ
マルジヨンの水溶性有機溶剤の添加混合に対する
安定性を改良するために、一般に使用されている
低分子量の界面活性剤を用いて、セルロース誘導
体を溶解するラジカル重合性不飽和単量体中にア
クリル酸の如き、不飽和酸を多量に存在させて共
重合すること。あるいは一般に知られる有機保護
コロイドを用いて、セルロース誘導体含有エマル
ジヨンを合成すること等を試みたこれらの方法は
顕著な水溶性有機溶剤に対する添加混合安定性の
改良効果は認められなかつた。そこで本発明者等
はさらにスチレンスルホン酸またはスチレンスル
ホン酸塩を共重合成分として含有する水溶性ビニ
ル系重合体を分散安定剤に用いてセルロース誘導
体含有エマルジヨンを合成したところ、かなり顕
著な水溶性有機溶剤に対する添加混合安定性が格
別に改良されること。さらに驚くべきことは、ス
チレンスルホン酸またはスチレンスルホン酸塩を
共重合成分として含有する水溶性ビニル系重合体
を分散安定剤に用いたセルロース誘導体含有エマ
ルジヨンの塗膜は、従来のセルロース誘導体含有
エマルジヨンの塗膜に比して、高温(80〜140℃)
に放置された場合の変色(黄変)が格段に改良さ
れることを見い出し、本発明を完成した。 本発明はスチレンスルホン酸またはスチレンス
ルホン酸塩を共重合成分として含有する水溶性ビ
ニル系重合体の存在下に、少なくとも1種のセル
ロース誘導体および少なくとも1種のセルロース
誘導体を溶解するラジカル重合性不飽和単量体と
から成る混合物をエマルジヨン重合して得られる
水溶性有機溶剤の添加混合に対して安定で、塗膜
の熱変色の少ない、セルロース誘導体含有のエマ
ルジヨン組成物およびその製造法を提供するもの
である。 また、本発明のエマルジヨン組成物は分散安定
剤にスチレンスルホン酸またはスチレンスルホン
酸塩を共重合成分として含有する水溶性ビニル系
重合体用いるため、通常のイオン性または非イオ
ン性の低分子量の界面活性剤によつて分散された
エマルジヨン組成物に比して低発泡性となり、さ
らに塗膜の高温での熱変色性が著しく改良される
とともに、塗膜の耐水性、付着性も良い。しかも
セルロース誘導体を含有しているため塗膜表面の
粘着感がないことと、良好な肌ざわり感があるこ
と、更に優れた耐ガソリン性、研磨性を保持して
いる。 本発明のセルロース誘導体含有エマルジヨン組
成物に使用されるセルロース誘導体として、得ら
れるエマルジヨン組成物からの塗膜表面が粘着性
を示さず、良好な肌ざわり感を有し、研磨性その
他の塗膜性状を向上せしめるものであれば特に限
定されるものではない。 その代表例としては、ニトロセルロース、セル
ロースアセテートブチレート、セルロースアセテ
ートプロピオネート、硫酸セルロース、リン酸セ
ルロース等のエステル変性タイプのセルロース誘
導体類およびメチルセルロース、エチルセルロー
ス、ブチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース等のエーテル
変性タイプのセルロース誘導体が含まれる。 工業的に入手がしやすく、比較的安価なものと
して、ニトロセルロースとセルロースアセテート
ブチレートが望ましい。これらのセルロース誘導
体の分子量は特に制限されるものではないが、平
均分子量が約5000〜50000が好適であり、5000以
下では得られるセルロース誘導体含有エマルジヨ
ン組成物の塗膜がもろくなる傾向があり、50000
以上のものでは、得られるエマルジヨン粒子径が
大きくなり、分散性が若干低下する傾向がある。
また、本発明においてセルロース誘導体は単独、
あるいは2種以上併用してもよい。 本発明においてセルロース誘導体を溶解するラ
ジカル重合性不飽和単量体は単独または2種以上
の混合体でセルロース誘導体を溶解するものが好
ましい。しかし単独でセルロース誘導体を溶解し
ないものも混合して使用し得る。これらのラジカ
ル重合性不飽和単量体の代表例としては次のもの
が挙げられる。 (1) アクリル酸またはメタクリル酸のエステル類 一般式
【式】で示され、Rは 水素またはメチル基であり、R1はC1〜20のアル
キル基、C5〜6のシクロアルキル基、メトキシブ
チル、エトキシブチル、ポリエチレングリコー
ル残基、ポリプロピレングリコール残基、フエ
ニル、ベンジル、C2〜8のヒドロキシアルキル、
グリシジル、ジシクロペンチニル等である。 (2) アクリル酸またはメタクリル酸のアミド類例
えば、アクリルアミド、N−メチロールアクリ
ルアミド等があげられる。 (3) ビニル芳香族化合物 一般式
【式】で示され、R2は水素 またはメチル基、Xは水素、メチル、ハロゲ
ン、−NO2、−NH2、−N(CH32、−N(C2H52
−SO3H、−SO3Na、−SO3NH4等である。 (4) α,β−エチレン性不飽和カルボン酸 例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸等である。 (5) その他 酢酸ビニル、N−ビニル−2−ピロリドン、
エチレン、ブタジエン、アクリロニトリル、塩
化ビニル、カルボン酸ビニルエステル等であ
る。 セルロース誘導体とこれを溶解するラジカル重
合性不飽和単量体との重量比は特に限定されない
が、望ましくは1〜55:99〜45であり、最終のセ
ルロース誘導体含有エマルジヨン組成物に要求さ
れる性能によつて適当な重量比が選択される。 本発明の分散安定剤として使用される水溶性ビ
ニル系重合体はスチレンスルホン酸またはスチレ
ンスルホン酸塩およびラジカル重合性不飽和単量
体の混合単量体をラジカル共重合することにより
製造される。 上記のラジカル重合性不飽和単量体は、スチレ
ンスルホン酸またはスチレンスルホン酸塩とラジ
カル共重合可能な不飽和単量体であれば特に制約
されるものではなく、最終のセルロース誘導体含
有エマルジヨン組成物に求められる性能を考慮し
て決定すればよい。 本発明に使用される上記ラジカル重合性不飽和
単量体の代表的なものを挙げると、 (1) アクリル酸またはメタクリル酸のエステル類 一般式
【式】で示され、Rは 水素またはメチル基であり、R1はC1〜20のアル
キルのアルキル基、C5〜6のシクロアルキル基、
メトキシブチル、エトキシブチル、ポリアルキ
レングリコール残基、フエニル、ベンジル、ア
リル、グリシジル、C2〜8のヒドロキシアルキル
等である。 (2) アクリル酸またはメタクリル酸のアミド類例
えば、アクリルアミド、N−メチロールアクリ
ルアミド等があげられる。 (3) α,β−エチレン性不飽和カルボン酸 例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸等である。 (4) ビニル芳香族化合物 一般式
【式】で示され、R2は水素 またはメチル基、Xは水素、メチル基、ハロゲ
ン、ニトロ基、アミノ基、−N(アルキル基)2
である。 (5) その他 酢酸ビニル、エチレン、ブタジエン、アクリ
ロニトリル、塩化ビニル、N−ビニル−2−ピ
ロリドン、カルボン酸ビニルエステル等であ
る。 これらのラジカル重合性単量体は、単独または
2種以上を組み合せて使用してもよい。 本発明に使用される上記の水溶性ビニル系重合
体は、一般的にはスチレンスルホン酸またはスチ
レンスルホン酸塩およびラジカル重合性不飽和単
量体の混合単量体を水溶性有機溶剤を用いて溶液
重合して得られるが、特に溶液重合に限定される
ものではなく、その他の公知の重合方法、例えば
乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法等によつて
も製造されうる。 これらの重合方法で共重合する際の重合温度お
よび時間は一般のラジカル重合に適用される温度
および時間の範囲であればよく、重合開始剤の存
在下で0〜200℃であり、通常40〜150℃が採用さ
れ、約1〜10時間の重合反応が行なわれるが、こ
れに限定されるものではない。 上記水溶性ビニル系重合体の製造に用いられる
ラジカル重合開始剤は、一般に公知のものを用い
ればよく、例えば有機過酸化物、アゾ系化合物、
スルフイド類、スルフイン類、ニトロソ化合物等
のラジカル重合開始剤やレドツクス系のラジカル
重合開始剤が使用されうる。また、連鎖移動剤と
して、一般に公知のもの、例えばメルカプタン
類、α−メチルスチレンダイマー等が使用されう
る。 上記水溶性ビニル系重合体の製造に際して、ス
チレンスルホン酸やα,β−エチレン性不飽和カ
ルボン酸が使用された場合には、水溶化のため必
要に応じてアルカリ金属の水酸化物、アンモニ
ア、アミン類等で中和してもさしつかえない。 本発明において上記スチレンスルホン酸または
スチレンスルホン酸塩を共重合成分として含有す
る水溶性ビニル系重合体は、数平均分子量約600
〜100000であり、好ましくは1000〜50000のもの
である。 本発明において上記スチレンスルホン酸または
スチレンスルホン酸塩の水溶性ビニル系重合体中
の含有量は、特に限定されるものではないが、得
られたセルロース誘導体含有エマルジヨンの塗膜
の熱変色に対する安定性を特に改良するためには
5重量%以上のスチレンスルホン酸またはスチレ
ンスルホン酸塩を水溶性ビニル系重合体中に含有
するのが望ましい。 本発明において分散安定剤として使用される水
溶性ビニル系重合体の使用量はセルロース誘導体
含有エマルジヨン中の全固形分に対して2〜98重
量%、好ましくは5〜50重量%である。 本発明の実施において、水溶性有機溶剤は上記
水溶性ビニル系重合体が溶液重合法によつて製造
される場合に溶剤として使用されることが多く、
かゝる水溶性有機溶剤としては水と完全混合する
溶剤、例えばエチレングリコールエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールブチルエーテル等のエ
ーテルアルコール類、メチルアルコール、エチル
アルコール、イソプロピルアルコール等のアルコ
ール類、アセトン、エチレングリコールメチルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールエチル
エーテルアセテート等である。これらの水溶性有
機溶剤が本発明のセルロース誘導体含有エマルジ
ヨンの製造に際して、エマルジヨン重合系に多量
に存在する場合には、得られたエマルジヨン塗膜
の光沢が低下したり、時にはエマルジヨン重合中
にエマルジヨンの凝集や破壊が発生することがあ
る。そこでエマルジヨンの塗膜の光択が重要視さ
れる場合にはエマルジヨン重合系中に含まれる水
溶性有機溶剤量をエマルジヨン中に7重量%以下
にすることが必要である。 本発明のセルロース誘導体含有エマルジヨン組
成物は水溶性ビニル系重合体を分散安定剤として
用いて、その存在下にセルロース誘導体およびこ
れを溶解するラジカル重合性不飽和単量体とから
なる混合物をエマルジヨン重合せしめられる。 この際のエマルジヨン重合の方法としては、一
般に公知の方法を用いれば良く、ラジカル重合開
始剤、連鎖移動剤等も公知のものを使用すればよ
い。この際セルロース誘導体、ラジカル重合性不
飽和単量体以外に、造膜助剤としての有機溶剤、
可塑剤等をエマルジヨン重合系に添加し、エマル
ジヨン重合を行なうことは何らさしつかえない。 このようにして得られるセルロース誘導体含有
エマルジヨン組成物は、例えばプラスチツク、建
築物、木、紙、金属、皮革等の塗料や接着剤、樹
脂加工添加剤、印刷インキのバインダー等として
巾広く使用されうる。さらに本発明のエマルジヨ
ン組成物に必要に応じて造膜助剤、可塑性、染
料、顔料、消泡剤、防錆剤、防黴剤、その他の水
溶性樹脂、水溶性メラミン等の架橋剤等を通常の
添加量で使用してもよい。 以下に実施例および比較例を示して本発明を説
明する。なお、部数または%は夫々重量部または
重量%を意味する。 実施例 1 四ツ口フラスコに撹拌翼、還流冷却器および滴
下装置を付けた反応器内にエタノール12.8部を加
え、75℃に加熱する。このものにアクリル酸エチ
ル2.5部、メタクリル酸メチル5.5部、メタクリル
酸2−エチルヘキシル6.3部、スチレンスルホン
酸ナトリウム9.9部、α,α′−アゾビスイソブチ
ロニトリル1.0部およびエタノール38.4部の混合
物を2時間かけて滴下する。滴下終了1時間後
に、さらにα,α′−アゾビスイソブチロニトリル
0.2部とエタノール1.9部の混合物を加える。その
後75℃で7時間反応を行なう。 次いで、蒸留によつてエタノールの一部を除去
し、水21.5部を加える。再び蒸留によつてエタノ
ールと水の一部を除去する。かくして固形分55.8
%の水溶性樹脂溶液を得た。 前記水溶性樹脂溶液19.6部に水47.9部および30
%水湿硝化綿(SS1/4、ダイセル化学工業(株)製)
8.2部にメタクリル酸メチル15.9部およびアクリ
ル酸2−エチルヘキシル6.9部を加えた混合液を
添加して、良く撹拌しながら分散を行なう。得ら
れた水分散液に過硫酸カリウム0.1部を水1.4部に
溶かした水溶液を加えて、加熱し、80℃で3時間
重合反応を行なう。かくしてセルロース誘導体含
有エマルジヨン組成物が得られた。 該エマルジヨン組成物の性状および該エマルジ
ヨン組成物100部に対して、造膜助剤エチレング
リコールn−ブチルエーテル2部配合したものを
ガラス板または軟鋼板に塗布して得られた塗膜の
性能を表1に示す。塗布は4ミリアプリケーター
を用いて行なつた(以下の実施例および比較例に
おいても同様に行なつた)。 実施例 2 撹拌機、還流冷却器および滴下装置を付けた反
応器内にエタノール13.6部を加え、75℃に加熱す
る。このものにアクリル酸エチル2.6部、メタク
リル酸メチル5.9部、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル6.7部、アクリル酸1.8部、スチレンスルホ
ン酸ナトリウム4.3部、α,α′−アゾビスイソブ
チロニトリル1.1部およびエタノール40.6部の混
合物を2時間かけて滴下する。滴下終了1時間後
にさらにα,α′−アゾビスイソブチロニトリル
0.2部とエタノール2.0部の混合物を加える。その
後75℃で7時間反応を行なう。 次いで蒸留によつてエタノールの一部を除去
し、水21.2部を加える。再び蒸留によつてエタノ
ールと水の一部を除去して、固形分56.3%の水溶
性樹脂溶液を得た。 前記水溶性樹脂溶液19.6部に水46.8部、25%ア
ンモニア水0.9部および30%水湿硝化綿(SS1/4、
ダイセル化学工業(株)製)8.3部にメタクリル酸n
−ブチル22.9部を加えた混合液を添加して良く撹
拌しながら分散を行なう。得られた水分散液に、
過硫酸カリウム0.1部を水1.4部に溶解した水溶液
を加えて、80℃で3時間重合反応を行なう。かく
してセルロース誘導体含有エマルジヨン組成物が
得られた。 該エマルジヨン組成物の性状および該エマルジ
ヨン組成物100部に対して造膜助剤エチリングリ
コールn−ブチルエーテルアセテート2部を配合
したものをガラス板または軟鋼板に塗布して得ら
れた塗膜の性能を表1に示す。 実施例 3 撹拌機、還流冷却器および滴下装置を付けた反
応器内に実施例1において得られた固形分55.8%
のスチレンスルホン酸ナトリウムを含有する水溶
性樹脂溶液19.6部に水47.7部およびセルロースア
セテートブチレート(CAB−381 0.1、イースト
マンケミカル社製)5.7部、エチレングリコール
n−ブチルエーテルアセテート2.9部およびメタ
クリル酸n−ブチル22.6部を加えて十分に撹拌し
ながら分散を行なつた。得られた水分散液に過硫
酸カリウム0.1部を水1.4部に溶かした溶液を加え
て、80℃で4時間重合反応を行なう。かくして得
られたセルロース誘導体含有エマルジヨン組成物
の性状および塗膜の性能は表1に示す。 比較例 1 撹拌機、還流冷却器および滴下装置を付けた反
応器内に30%水湿硝化綿(SS1/4、ダイセル化学
工業(株)製)9.3部、メタクリル酸メチル21.3部、
アクリル酸エチル1.2部、メタクリル酸2−エチ
ルヘキシル3.1部、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル9.2部およびメタクリル酸0.2部を仕込み、さら
に水51.4部とアニオン系乳化剤(ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム)1.3部とアニオン系複
合ホスフエートエステル系乳化剤(GafacRE−
610東邦化学工業(株)製)1.3部を加えて良く撹拌し
ながら分散を行なう。得られた水分散液を80℃に
加熱し、過硫酸カリウム0.1部を水1.6部に溶かし
た水溶液を加えて3時間重合を行なう。かくして
得られたセルロース誘導体エマルジヨン組成物の
性状および塗膜性能は表1に示す。 比較例 2 撹拌機、還流冷却器及び滴下装置を付けた反応
器内にエタノール29.4部を加え、75℃に加熱す
る。このものにアクリル酸エチル4.7部、メタク
リル酸メチル11.0部、アクリル酸6.3部、メタク
リル酸2−エチルヘキシル9.5部及びα,α−ア
ゾビスイソブチロニトリル1.9部の混合物を2時
間かけて滴下する。滴下終了1時間後、さらに
α,α−アゾビスイソブチロニトリル0.3部とエ
タノール3.3部の混合物を加え、その後120℃に加
熱し、その温度に保ち、5時間反応を行なう。 次に蒸留によりエタノールの一部を除去し、水
29.4部と25%アンモニア水4.2部を加える。再び
蒸留によりエタノールと水の一部を除去し、固形
分45.8%の水溶性樹脂溶液が得られた。 上記水溶性樹脂溶液23.6部に水41.8部、25%ア
ンモニア水0.7部、30%水湿硝化綿(SS1/4、ダイ
セル化学工業(株)製)8.1部、エチレングリコール
n−ブチルエーテルアセテート2.1部、メタクリ
ル酸メチル15.6部及びアクリル酸2−エチルヘキ
シル6.7部を加えて良く撹拌しながら分散を行な
う。得られた水分散液に過硫酸カリウム0.1部を
水1.3部に溶かした水溶液を加えて80℃で3時間
重合反応を行なう。かくして得られたセルロース
誘導体含有エマルジヨンの性状及び塗膜性能は表
1に示す。 比較例 3 実施例1において、水湿硝化綿の代わりにメタ
クリル酸メチル4.0部、アクリル酸2−エチルヘ
キシル1.7部、水2.5部をさらに加えたた以外は実
施例1と同様な方法でエマルジヨン組成物を得
た。この組成物の性状及び塗膜性能は表1に示
す。
【表】
【表】 なお、表1におけるエマルジヨン組成物の性状
及び塗膜性能の試験方法を以下に示す。 固形分;エマルジヨンをアルミボードに約1g採
取し、熱風乾燥機で約105℃5時間乾燥し、次
式から固形分を算出した。 固形分=乾燥後のサンプル重量/乾燥前のサンプル重量
×100(%) 粘度;ブルツクフイールド粘度計を用いて、30℃
30rpmで測定した。 放置安定性 (室温1カ月);エマルジヨンを室温で1カ月間
放置し、清浄なガラス板上にガラス棒で均一に
薄く塗布し、たゞちに凝集物等の有無を観察し
た。 (50℃7日間);エマルジヨンを50℃の雰囲気下
の恒温槽内で7日間連続して放置したのち3時
間放冷し、清浄なガラス板上にガラス棒で均一
に薄く塗布し、たゞちに凝集物等の有無を観察
した。 水溶性有機溶剤添加混合安定性 (溶剤10%/エマルジヨン);エマルジヨン50g
を撹拌しながら水溶性有機溶剤5gを滴下し、
撹拌を1時間行なう。その後試料を清浄なガラ
ス板上にガラス棒で均一に薄く塗布し、たゞち
に凝集物等の有無を観察した。 (溶剤50%/エマルジヨン);エマルジヨン50g
を撹拌しながら水溶性有機溶剤25gを滴下し、
撹拌を1時間行なう。その後溶剤10%/エマル
ジヨンと同様にして評価した。 透明性;エマルジヨンをガラス板に塗布し、その
透明性を肉眼で判定した。 光 沢;エマルジヨンをガラス板に塗布し、塗膜
の60゜鏡面反射率を測定した。 硬 度;鋼板に塗布し、7日間室温で乾燥後の鉛
筆硬度を測定した。 不粘着性;エマルジヨンをガラス板に塗布し、3
日間室温で乾燥後、塗面を上向きにして水平に
ガラス板を保ち、50℃、90%RHに調整した恒
湿恒温槽の中で、塗面の中央に50mm平方のガー
ゼを5枚重ね、ガーゼの中央に径40mm、重さ
500gで底面が平らなおもりをのせて18時間放
置した。その後ガーゼを塗面から引き離し、塗
面とガーゼとの粘着の程度と塗面について布目
の跡を調べた。 耐水性;エマルジヨンをガラス板に塗布し、3日
間室温で乾燥した後、塗面に水をのせて3時間
後の塗膜の変化を調べた。 付着性;エマルジヨンを軟鋼板に塗布し、3日間
室温で乾燥した後、塗面に1mm間隔で縦横11本
の線を切り込み、このごばん目にセロハン粘着
テープを圧着してテープを引きはがした後のご
ばん目のはがれ状態を評価した。 耐ガソリン性;エマルジヨンをガラス板に塗布
し、3日間室温で乾燥した後、塗面にガソリン
をのせて自然蒸発させた跡に、さらにガソリン
を滴下し、これを5回くり返す。その後の塗膜
の状態を観察する。 研磨性;エマルジヨンを軟鋼板に塗布し、3日間
室温で乾燥した後、#400の耐水研磨紙を用い
て塗面を10回研磨し、研磨紙にカラミが生じて
いないかを観察する。 熱黄変性;エマルジヨンをガラス板に塗布して3
日間室温で乾燥した後、120℃に保つた空気循
環式恒温槽内に30分間放置し、その前後の塗膜
の色の変化を観察する。 必要の項目についての評価結果は優れている方
から順に◎、〇、○△、△、×の5段階で表わし、
◎〜○△は実用にさしつかえないものであり、△〜
×は実用性のないものである。 第1表より本発明の実施例は比較例に比べて特
に水溶性有機溶剤添加混合安定性及塗膜の熱黄変
性が優れていることは明らかである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 スチレンスルホン酸又はスチレンスルホン酸
    塩を共重合成分として含有する水溶性ビニル系重
    合体の存在下に、少なくとも1種のセルロース誘
    導体および少なくとも1種のセルロース誘導体を
    溶解するラジカル重合性不飽和単量体とからなる
    混合物をエマルジヨン重合して得られる水溶性有
    機溶剤の添加混合に対して安定なことを特徴とす
    るセルロース誘導体含有エマルジヨン組成物。
JP55105725A 1980-07-30 1980-07-30 Emulsion composition having good solvent miscibility Granted JPS57111301A (en)

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