JPS6251570B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、自動送込式脱穀装置の揺動選別装置
に係るものである。

自動送込式脱穀装置のうち、主として、生脱穀
用のものは、ストローラツクを取付けている。従
つて、選別部の構造は、脱穀室の扱網をくぐつて
濾過した一番物を風選する選別体と、穀稈排出口
又は排塵口より箒作用で掃出される二番物を選別
するストローラツクを取付けた揺動枠が設けられ
ることになるが、この場合、従来のものは、排出
口又は排塵口より流出した二番物が、一番物の方
に逆流する欠陥があつた。そのため従来のもの
は、排出口又は排塵口の端部にゴム垂れ等の上端
を固定し、ゴム垂れの下端をストローラツクの上
面に垂らして二番物の逆流を防止していたが、本
発明は、揺動枠を揺動させる揺動装置を利用し
て、二番物を全部ストローラツクに誘導できるよ
うにしたものである。

図により説明すると、１は脱穀室で、内部には
左右方向の水平軸２により扱胴３が軸架されてい
る。４は扱胴３の外周面に植設されている無数の
扱歯である。脱穀室１の上面は覆板５で包囲さ
れ、下面は扱網６で包囲されている。脱穀室１の
左右側の一側が入口側板７で、左右側の他側は出
口側板８となり、入口側板７には穀稈供給口９が
開口され、出口側板８には穀稈排出口１１が開口
されている。前記供給口９と排出口１１は、第１
図の矢印ａとｂの位置に開口させることもある。
１２は一点鎖線で示されているが穀稈供給装置
で、チエンと挾扼杆とにより形成される。１３は
同様にチエンと挾扼杆とにより形成されている排
藁搬送装置である。前記扱網６の出口側板８側の
端部は、切欠されて、排塵口１４が形成される。
排塵口１４は場合により排出口１１と兼用にする
ことがある。前記扱網６の下部は風選室１５に形
成される。風選室１５は、出口側板８の外方及び
その下方にも形成されていて、入口側板７側に
は、前記扱胴３の軸２と平行の方向に風を吹く送
風機１６が設けられる。風選室１５内には揺動枠
１７が取付けられる。揺動枠１７には、扱網６を
濾過した一番物を選別する網等の選別体１８が設
けられる。又、揺動枠１７には、前記排出口１１
又は排塵口１４より流出した二番物を揺動選別す
るストローラツク１９が取付けられる。ストロー
ラツク１９の基部２０は、前記排出口１１又は排
塵口１４の下部位置に臨んでいる。前記揺動枠１
７は、入口側板７側が偏心カム２１で支受されて
おり、排出口１１又は排塵口１４の下部に臨む部
分が、揺動装置２２で吊設されている。揺動装置
２２はその上端は前記排出口１１又は排塵口１４
の端部に取付けられていて、その下端は前記スト
ローラツク１９の基部２０に取付けられている。
揺動装置２２は、揺動枠１７を吊設する作用と、
揺動させる作用と、二番物が一番物と混ざらない
作用の三つを期待するもので、従つて、第３図と
第４図に示す如く、上下共軸止機構である外、風
選室１５の幅略一杯の板状に形成されている。

図中１０はスロワー、２３は吸引ブロワー、２
４は一番コンベア、２５は二番コンベアである。

本発明は上述の構成であるから、穀稈供給装置
１２により扱束を挾持してその穂先を供給口９よ
り脱穀室１内に供給すると、扱胴３の扱歯４によ
り扱かれて脱粒され、排藁は排出口１１より引抜
かれて排藁搬送装置１３に引継がれ、機外に放出
される。脱穀室１内で生じた穀粒等の一番物は、
扱網６を濾過して下方の揺動枠１７の入口側に落
下した後、選別体１８上に至り、揺動風選別を受
けて細かい藁屑等を後方に吹散させ、吸引ブロワ
ー２３で吸引除去する。選別体１８を濾過した一
番穀粒は、下方の一番コンベア２４により取出さ
れる。脱穀室１内で生じた脱穀物のうち、大きな
藁屑・切穂等は扱網６の目をくぐらないから、排
出口１１より引抜かれる穀稈の箒作用で掃き出さ
れるが、掃き出されたものは、ストローラツク１
９上に全部誘導される。即ち、揺動枠１７は、そ
の入口側板７側が偏心カム２１で支受されている
が、他方は揺動装置２２で吊設されており、揺動
装置２２は、第３図・第４図に示した如く、風選
室１５の幅一杯に形成された板状であり、且つ、
上端は排塵口１４の端部に軸着され、下端はスト
ローラツク１９の基部２０に軸着されているの
で、二番排出物は逆流することがなく、全部スト
ローラツク１９上に誘導されるものである。

本発明は、前記した如く、下記の (1) 扱胴３を内蔵する脱穀室１の下面部分は扱網
６を張設すること。

(2) 脱穀室１の左右側の一側の入口側板７に穀稈
供給口９を開口させ、左右側の他側の出口側板
８に穀稈排出口１１を開口させること。

(3) 脱穀室１の下方位置には揺動枠１７を取付け
ること。

(4) 該揺動枠１７には、前記扱網６を濾過した一
番物を揺動選別する選別体１８を取付けるこ
と。

(5) 該揺動枠１７には、前記穀稈排出口１１から
排出される二番物、又は、該排出口１１の近傍
位置に設けた排塵口１４より排塵された二番物
を受止めて揺動選別するストローラツク１９を
取付けること。

(6) 該揺動枠１７は、前記排出口１１又は排塵口
１４の端部に上部が取付けられ、下部はストロ
ーラツク１９の基部２０に取付けられて、流出
した二番物をストローラツク１９に誘導する誘
導装置と揺動枠１７を吊設支持する揺動装置２
２を兼ねる誘導・揺動装置により取付けるこ
と。

の要件の結合を要旨とする自動送込式脱穀装置と
したから、揺動枠１７の支持機構を簡略化するこ
とが出来るとともに、二番物が一番物に混らない
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は平面図、第２図は縦断側面図、第３図
は一部縦断正面図、第４図は要部斜視図である。 符号の説明、１……脱穀室、２……水平軸、３
……扱胴、４……扱歯、５……覆板、６……扱
網、７……入口側板、８……出口側板、９……穀
稈供給口、１０……スロワー、１１……穀稈排出
口、１２……穀稈供給装置、１３……排藁搬送装
置、１４……排塵口、１５……風選室、１６……
送風機、１７……揺動枠、１８……選別体、１９
……ストローラツク、２０……基部、２１……偏
心カム、２２……揺動装置、２３……吸引ブロワ
ー、２４……一番コンベア、２５……二番コンベ
ア。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 下記の要件の結合からなる自動送込式脱穀装
   置の揺動選別装置。 (1) 扱胴を内蔵する脱穀室の下面部分は扱網を張
   設すること。 (2) 脱穀室の左右側の一側の入口側板に穀稈供給
   口を開口させ、左右側の他側の出口側板に穀稈
   排出口を開口させること。 (3) 脱穀室の下方位置には揺動枠を取付けるこ
   と。 (4) 該揺動枠には、前記扱網を濾過した一番物を
   揺動選別する選別体を取付けること。 (5) 該揺動枠には、前記穀稈排出口から排出され
   る二番物、又は、該排出口の近傍位置に設けた
   排塵口より排塵された二番物を受止めて揺動選
   別するストローラツクを取付けること。 (6) 該揺動枠は、前記排出口又は排塵口の端部に
   上部が取付けられ、下部はストローラツクの基
   部に取付けられて流出した二番物をストローラ
   ツクに誘導する誘導装置と揺動枠を吊設支持す
   る揺動装置を兼ねる誘導・揺動装置により取付
   けること。